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    元スレ伊織「メロディーズ・オブ・ライフ」

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    みんなの評価 :
    タグ : - アイドルマスター + - 美希「イッツ・マイ・ライフ!」 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    あれは14歳の夏休み
    中学2年生だった私は、初めて765プロの事務所を訪れた

    「実は、君のお父さんとは古い付き合いでね」

    社長のそんな言葉に、心の中では苦笑いしてたっけ

    「ああ、ここでも水瀬の名前が付いて回るのか」

    ってね

    それがアイドルとしての最初の日
    いまでもハッキリと思い出せるわ
    1人で冗談を言って1人で笑ってた社長の声や、社長室に冷たいお茶を運んでくれた小鳥の笑顔
    それから……
    頼りなさげな顔で社長の隣に座ってた、アイツのことも

    2 = 1 :

    「よ、よろしくな!俺も新人だけど、一緒に頑張ろう!」

    それが、アイツが私にかけた最初の言葉
    『頼りなさげ』どころか、正真正銘頼りなかった
    まぁ、それはいまでも変わらないんだけど、ちょっとだけ仕事はできるようになったかもしれないわね

    ……え?
    べ、別に褒めてるワケじゃないわよ?
    ほんのちょっと評価してやっただけなんだから!
    まだまだペーペーよ、あんなヤツ!

    3 :

    春香とか雪歩書いてた人?

    4 :

    ふむ
    妙に本格派な人か

    5 :

    「……ねぇ?」

    「な、何かな?」

    『これからの活動方針を決める』って名目で、2人で入った談話室
    アイツは私の顔を見ようともせず、黙って手元の資料ばかり眺めてたっけ

    まったく、失礼な話よね
    目の前に可愛い女の子が座ってやってるっていうのに、気の利いたセリフの一つも言えないんだから

    「アンタは私をどうしたい?」

    「……え?え?えっ!?」

    ……まぁ、私の言い方が悪くなかったとは言い切れないわね
    それにしてもテンパり過ぎじゃない?

    6 :

    これは期待出来る

    7 :

    あてーもなくさーまーよーっていた

    9 :

    てがかりもなく歩き続けた

    10 = 5 :

    「私のパパのこと、知ってるでしょ?」

    「水瀬グループの総帥…だよな?」

    そう
    自分で言うのもアレだけど、水瀬は日本でも指折りの大グループ
    パパはそこのトップで、私はそのご令嬢ってワケ

    「スゴいよな。水瀬グループのCMを観ない日なんて無いもんな」

    「……私は何もしてないわ」

    「いや、そうかもしれないけどさ」

    私の素性を知った人は、みんな似たような態度になる
    恭しくなったり、よそよそしくなったり、物珍しそうな目になったり
    私はそれが、たまらなく嫌だった

    12 = 5 :

    「私は『水瀬伊織』になりたいの。分かる?」

    『大社長パパの娘』や『エリート兄さんたちの妹』なんかじゃなく、1人の『水瀬伊織』に
    それが、私がアイドルを目指そうとした理由
    すべての人に、私を私として認めさせたかった

    「だから、私はアイドルとしてトップを穫るわ。ううん、穫らなきゃいけないの!」

    アイツに対して気の毒な気がしなかったワケじゃない
    さっき会ったばっかりの相手にいきなりこんなコト宣言されたら、普通は引いちゃうもの

    13 :

    私怨

    14 :

    支援は紳士のつとめ

    15 :

    ほほう

    16 = 5 :

    だけどアイツは違った
    一瞬だけ戸惑ったような顔をしたあと、似合いもしない真顔になってこう言ったわ

    「なろう。トップアイドルに」

    って

    いま思い返せば、あのときアイツも腹をくくったのかもね
    プロデューサーとして、自分が押し上げてやろうって

    そう意味では、いまのアイツがあるのは私のおかげってワケね
    だから、もっと感謝してくれても良いのよ?
    にひひっ

    17 = 5 :

    「そういえばさ」

    談話室で話を続けながら、おもむろに聞いてきたっけ

    「なによ?」

    「そのぬいぐるみ、外に出るときも持ち歩いてるのか?」

    「も、持ち歩くですって!?」

    ほんっとにデリカシーが無いわよね、男って!
    連れ歩くって言いなさいよ、連れ歩くって!

    「ゴ、ゴメン……」

    「まったく。うさちゃんをそこらのぬいぐるみと一緒にしないでちょうだい」

    「『うさちゃん』って呼んでるのか?」

    ……あのときのアイツの憎たらしい笑い顔、いまでも覚えてるわ

    18 = 14 :

    支援は紳士のつとめ

    20 = 5 :

    「ち、違うわよ!アンタに分かりやすいように『うさちゃん』って言っただけで…その…ちゃんとした名前があるんだから!」

    「へぇ。なんて名前?」

    「えっと…シャルル……」

    「シャルル?」

    「シャ、シャルル・ドナテルロ18世よ!も、文句ある?」

    それを聞いてますます憎たらしくなる笑い顔
    私が男だったらグーで殴ってたわね、きっと

    22 = 5 :

    「そっか、シャルルか。やっぱり、いつも連れてないと寂しいのかな?」

    「さ、寂しいワケないじゃないのよ!何て言うか…その……そう、『お守り』よ!お守り代わり!勘違いしないでよねっ!!!」

    うつむいて肩を震わせ始めたアイツ
    こういうところは当時もいまも変わらないのよね
    人をからかう才能だけは認めてあげるわ、まったく

    だけど、アイツのそんな人柄にちょっとだけ安心したのも事実

    「このプロデューサーとなら本音を言い合えそう」

    ってね
    堅苦しいのは好きじゃないし、腹の探り合いをするのも嫌だったから
    それが、私とアイツの出会い
    今日までの、最初の日

    23 :

    いおりん期待いおりん

    24 :

    前スレのスレタイ教えてくれんかの

    25 = 5 :

    そんな感じで始まったアイドルとしての生活だったけど、いきなり仕事のオファーが来るハズも無い
    それに当時の765プロは、開業して数ヶ月だったしね

    私より早くから所属してたのは、春香、千早、律子、あずさの4人だけ
    全員がまだまだ駆け出しで、アイドルと言うよりは『アイドル候補生』って感じだったっけ

    私はその中の一番年下で、唯一の中学生
    律子は当時のことを振り返って

    「最初から態度はデカかったけどね」

    って言うけど、アンタだった似たようなもんよ!

    26 :

    読んでるぞ

    27 = 5 :

    「水瀬さんは…14歳なのよね?」

    「そうだけど、どうかしたの?」

    765プロに加入して3日目
    初めてのダンスレッスンを終えて更衣室で着替えてると、千早に声をかけられた
    そういえば、千早とまともに喋ったのはそのときが初めてだったのよね

    「……」

    「な、なによ?」

    無言で私の身体を見つめる千早
    正直言うと、『なにやらアブノーマルな性癖』を持ってるんじゃないかって疑っちゃった
    だけど千早は

    「くっ……」

    って言うなり私に背中を向けて、シャワー室に入っていった
    ……まぁ、それ以上のコメントはここでは控えておくわ

    28 :

    しえん

    29 :

    前に春香、美希、雪歩の書いてた人かな?
    あれ好きだったから期待してる

    30 :

    見てます

    31 :

    タイトルでFF9思い出したやつは何人いるのか

    32 = 5 :

    中学2年生の夏休みも残すところわずかになったある日
    事務所に入ると、春香がなにやらご機嫌だった

    「どうしたのよ春香?おかしな転び方でもした?」

    「ち、違うよ伊織ちゃん……」

    9月から新しいアイドル候補生が加わるっていうのが、春香がご機嫌な理由だった
    それも、一気に3人も

    「どんな人たちかなぁ?みんな可愛いんだろうなぁ。楽しみだなぁ!」

    そう言って、なにやらな踊り始めた春香
    MPを吸い取られそうだったわ、アレ

    33 :

    >>31
    でもドラクエらしいよ

    >>32
    >そう言って、なにやらな踊り始めた春香
    >MPを吸い取られそうだったわ、アレ

    34 :

    >>33
    しょうもないレスすんな

    35 = 5 :

    「諸君、集まってくれたまえ!」

    9月最初の土曜日
    まだクーラーも無かった事務所に、社長の声が響いた

    「今日から諸君の仲間になる3人だ。みんなよろしく頼むよ!」

    最初に社長から紹介されたのは、当時高校2年生だった真
    引き締まった身体にショートカットがよく似合ってたっけ
    直感だけど、「ケンカ友達にちょうど良さそうね」って思ったわ
    実際にその通りになったけどね、にひひっ

    36 :

    なんだよチンポかよ

    37 :

    ケツみたいなケツしやがって・・・

    38 = 5 :

    2人目は雪歩
    目を伏せたままオドオドビクビクしてたわ
    いまだから言うけど、「すぐに辞めちゃいそうね」って思った
    まぁ、こっちの直感は見事に外れたけど
    いまでもオドオドビクビクは変わらないけど、開き直ると強いのよね、雪歩って
    本番に強いタイプって言うのかしら?

    そして3人目
    えっと……
    話さなきゃダメ…よね、やっぱり
    なんつーか、照れくさいのよね

    あらためて、やよいのことを話すのは

    39 = 5 :

    「ホラ、みんなに挨拶して」

    社長からうながされたやよいは、事務所いっぱいに響くぐらいの元気な挨拶した

    「うっうー!高槻やよい、中学1年生です!みなさん、よろしくお願いしまーっすぅ!」

    そう言うなり深々と頭を下げて、両手は後ろに跳ね上げたっけ
    自分が最年少じゃなくなったのが嬉しくなかったワケじゃないけど、そんなことをアレコレ考える前に、

    「み、水瀬伊織よ!分からないコトがあったら遠慮なく聞いてよねっ!」

    自分で勝手に教育係を買って出てたわ……

    し、仕方ないじゃない!
    だってやよいなんだから!

    40 = 28 :

    「うっうー!」

    41 = 26 :

    42 :

    釘がmysong歌った後に泣いたのを見て以来伊織とmysongが俺のジャスティス

    43 = 5 :

    こうして8人になった765プロ
    真と雪歩は加入日も年齢も同じってコトで、 さっそく意気投合してたっけ
    あんまりにも仲が良いもんだから、「デキてる」んじゃないかって噂になったこともあったっけ

    言うまでもなく、発信源は小鳥なんだけどね
    まったく、そんなだからいまでも独り……

    ……なんでも無いわ
    忘れて

    44 :

    お手上げ侍

    45 :

    でこりんマジでこりん

    46 :

    あなたがくれた想い出を
    心を癒す詩にして

    47 :

    P「伊織を助けるのに理由がいるかい?」

    48 = 5 :

    アイドル候補生が増えたおかげで、レッスンにも張り合いが出るようになった
    特にダンスは、真のおかげでずいぶんと助かったわ
    意外と教え上手なのよね、真って

    千早がボーカルレッスンを引っ張ってくれたらもっと良かったんだけど、あの頃の千早はそういうタイプじゃなかった
    『自分の歌』以外には興味が無いっていう、そんな感じ

    その理由にみんなが薄々気付いていたけど、軽々しく触れていいようなコトではなかったから
    私だって、家の話なんてしたくないもの

    「プロデューサー、お金貸して下さい…給食費が払えないんですぅ……」

    ……例外はいるみたいだけどね

    49 :

    深夜に良SSを見つけた

    50 = 45 :

    待ってた


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