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元スレ咲 「この本なんだろ……。『まーじゃん部昔話』?」
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咲 「……うぅ」 キョロキョロ
照 「おや、あれは……赤ずきんちゃん?」
照 (って、なんでまた狼なんだ……まあ、いい)
そんな迷子の様子の赤ずきんちゃんを見つけたのは、オオカミでした。
赤ずきんちゃんの困っている様子を見かねて、オオカミは声をかけます
照 「赤ずきんちゃん、どうしたの?」
咲 「オオカミさん!実は迷子になっちゃって……」
赤ずきんちゃんは、これからおばあちゃんの家に行くことを話します。
照 「そうなんだ。じゃあ、私と一緒に行こうか」
咲 「ほんとっ!? 森の住人のオオカミさんと一緒なら、安心だねっ!」パァッ!
照 (赤ずきんちゃんかわいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!)
咲 「オオカミさん、鼻血でてるよ。大丈夫?」
照 「だ、大丈夫。じゃあ、一緒に行こうか!」
咲 「うん!」
赤ずきんとオオカミは元気よく出発します。
照 「迷ったよぅ……。ここ、どこ……」 エグッ
咲 「うええええええん! おかーさーん!」 ボロボロ
そして、結局森の中で迷子になりました。
夜もだいぶ遅くなった頃、迷子になった赤ずきんとオオカミをお母さんが見つけました。
久 「赤ずきん! 無事だった!?」
咲 「お、おかーさん……。怖かったよぅ……」 エグッ
久 「なにがあったの……? 怒らないから、言ってみなさい」
咲 「森の中で迷って、オオカミさんに会って、オオカミさんについていったらまた迷ったの」 グズッ
咲 「ごめんなざい……うええええええええええん!」 ボロボロ
久 「もう、だからオオカミに気をつけなさいって言ったでしょ」
照 「えっ」
久「でも、赤ずきんが無事で良かったわ」
咲 「うん!」
照 「ふぇぇ……」 エグッ
久 「じゃあ、一緒に帰りましょうか!」
咲 「うん!」
照 「うえええええええん!」 ボロボロ
森の中に、オオカミさんの大きな泣き声が木霊しました。
――おばあさんの家
京太郎 「きませんね……赤ずきんちゃん」
トシ 「そうだね」
『赤ずきん』 了
『走れメロス』
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐な王を除かなければならぬと決意した。
メロスには手に豆ができぬ。メロスは、麻雀打ちである。日々、麻雀を打ち、楽しく暮らしてきた。
けれでも、にわかに対しては人一倍に敏感であった。
メロスは気晴らしに町へと出ていた。
猿に似た少女があんぱんを買うのを眺めながら、ぶらぶらと大路を歩いた。
メロスには竹馬の友があった。ハツセンティウスである。
その友を、これから訪ねてみるつもりなのである。
しかしメロスは歩いているうちに、町の様子を怪しく思った。
町全体の雰囲気が暗いのである。メロスは若い衆を捕まえて、なにがあったのか訪ねました。
美幸 「王様は、ドラを集めます」
やえ 「なぜ集めるのだ」
美幸 「カンドラが乗っている、というのですが、誰もそんなに、カンなどしませぬ」
やえ 「たくさんのドラを集めたのか」
美幸 「はい、はじめはツモドラ6を。それから、ノベタン片上がりで三色ドラ6を」
やえ 「驚いた。王様はにわかか」
美幸 「いいえ、にわかではございませぬ。ドラしか信ずることができぬ、というのです、もー」
聞いて、メロスは激怒した。
やえ 「呆れた王だ。仕方が無い、私が見せてやろう……」
やえ 「王者のうち筋を!」
メロスは単純な男であった。そのまま、のそのそと王城に入っていった。
たちまち彼は捕縛された。調べられて、メロスの手には豆が出来ていなかったので、騒ぎが大きくなってしまった。
そうして、メロスは王の前に引き出された。
>メロスの手には豆が出来ていなかったので、騒ぎが大きくなってしまった。
関係ねーだろうそこwwwww
関係ねーだろうそこwwwww
>>419
いやいや大きくなるだろ、知らんけど
いやいや大きくなるだろ、知らんけど
玄 「なにをしにきたのですか?」
暴君クロニスは静かに、けれども威厳を以もって問いつめた。
やえ 「ドラをにわかの手から救うのだ」
玄 「何故ですか?」
やえ 「ドラを集めるのは、最も嫌われる打ち筋だ。王は、民の赤ドラでさえ疑って居られる」
玄 「むぅ~……」
王の打ち筋を批判したメロスは、王の命令によって磔とされてしまった。
王は怒り心頭で、すぐにでもメロスを刑に処すつもりであった。
>>420
うむ!
うむ!
玄 「詫びたって、もう許しませんからね!」
やえ 「ああ、王はにわかだ。自惚れているがよい」
やえ 「私は、ちゃんと死ぬる覚悟で居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」
メロスは視線を落とします。そして少しばかり躊躇い、こう言いました。
やえ 「ただ、私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい」
やえ 「今度、麻雀の県大会があるのです。三日のうちに、私は母校を全国へ導き、必ず、ここへ帰って来ます」
メロスの言葉に、王様はくすくすと笑いました。
そんなことは、とうてい信じられぬ、といわんばかりの顔です。
やえ 「私は必ず、帰ってくるのです。約束は守ります」
やえ 「私の友人に、ハツセンティウスがいます。無二の友人だ」
やえ 「あれを、人質としてここに置いて行こう。私がここに帰って来なかったら……」
やえ 「あの友人を絞め殺して下さい。たのむ、そうして下さい」
玄 「願いはききました。身代わりを呼びなさい」
玄 「……少し遅れてくるといいですよ、そしたら、あなたの罪は永遠に許されます」
やえ 「なんとにわかなことを……!」
メロスは口惜しく、地団駄を踏んだ。ものも言いたくなくなった。
竹馬の友、ハツセンティウスは、深夜、王城に召された。
暴君クロニスの面前で、二人の友は二年ぶりに再開した。
メロスが友に一切の事情を語ると、ハツセンティウスは無言で首肯うなずき、メロスをひしと抱きしめた。
初瀬 「メロス先輩、私は一度友に裏切られています」
初瀬 「一緒の学び舎に進もうと誓った友は、黙って違う学び舎に進みました」
やえ 「なんと、にわかな奴よ」
初瀬 「それでも私は、メロス先輩を信じています」
初瀬 「先輩、頑張ってください!」
やえ 「……ありがとう」
メロスはハツセンティウスに背を向け、左手をスッと挙げる。
友と友の間は、それでよかった。そしてハツセンティウスは、縄打たれた。
それを見たメロスは、すぐに出発した。
小走りで。
結果からいうと、メロスの罪は許された。
小走りで走り続けた結果、三日で町まで戻ってくることはできなかったのだ。
さらに言えば、麻雀の県大会では初戦敗退であった。
初見のドラ麻雀相手に、メロスは大幅なリードを許してしまったのだ。
ちなみに、こちらの罪は某所でも未だに許されてない。
そして、一週間ほどして、メロスは町へと戻ってきた。
ハツセンティウスは王より哀れみをうけ、彼は磔から免れていた。
メロスが町に姿を現すと、群集はどよめいた。
にっわっか、にっわっか、と口々にわめいた。
やえ 「ハツセンティウス。私を殴れ、力いっぱい殴れ」
初瀬 「はい」
竹馬の友、ハツセンティウスは躊躇うことなく、メロスの頬を殴りつけた。
それを見た群集は、歓声をあげた。
群集は次々と、メロスに王者の言霊を浴びせ続けた。
「ありゃ相当打ってる(笑)」
「見せてやろう……王者のうち筋を(笑)」
「私は小3の頃から、マメすらできてない(笑)」
「ニワカは相手にならんよ(笑)」
やえ 「……」 プルプル
髪を逆立てた少女が、壁をドンと拳で叩いた。メロスは、まごついた。
佳き友は、気をきかせて教えてやった。
初瀬 「メロス先輩、あなたやっぱりにわかじゃないですか」
初瀬 「尊敬していた先輩の醜態を、中継で皆に見られるのが、私はたまらなく口惜しいです」
にわかは、ひどく赤面した。
『走れメロス』 了
『一寸法師』
むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
二人には子どもがいませんでした。なので、二人は神さまにお願いしました。
塞 「神さま! 親指くらいの小さい子どもでもいいから、どうか子どもをさずけてください!」
白望 「あんまり小さすぎてもダルい……」
すると願いが通じたのか、本当に小さな子どもが生まれました。
胡桃 「おぎゃー!」
ちょうど、おじいさんの親指くらいの男の子です。
あまりに小さいので、二人は一寸法師と名づけました。
二人は一寸法師を大層可愛がりました。
白望 「ほら、こっちおいで……」
胡桃 「ゎー!」 ピョンピョン
塞 「可愛いねー……って、あれ!? 見失った!」
白望 「……」
塞 「一寸法師、どこーっ!?」 プチッ
胡桃 「ぎゃー!」
塞 「あ」
あまりに小さいため、ときには潰してしまうこともありましたが。
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