私的良スレ書庫
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元スレ咲 「この本なんだろ……。『まーじゃん部昔話』?」
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そして現在、日本のシンボルとして聳え立っている東京ス○イツリー。
その支柱となっているのは、何を隠そう、背が伸び続けたピノキオなのです。
豊音 「今日も観光客がいっぱいだよー」
豊音 「昔は都会や有名人に憧れてたけど」
豊音 「今や私は見られる側なんだねー」
すると、そこへ四人の少女がやってきました。
エイスリン 「スカイツリー、タカイ!」
胡桃 「エイちゃん、走っちゃだめだよ!」
塞 「ほらシロ、しゃきっとして」
白望 「……だるい」
豊音 「なんだか楽しそうな子たちがきたね」
豊音 「友達になりたいなー……」
ピノキオは思い切って、少女たちに話しかけてみることにしました。
豊音 「あのー……」
塞 「今、誰か話しかけた?」
エイスリン 「?」
胡桃 「頭大丈夫?」
塞 「ひどっ! でも、確かに聞こえたんだけどなぁ」
豊音 「あの!」
胡桃・エイスリン・塞 「!」
塞 「今、確かに聞こえたよね!?」
胡桃 「う、うん……シロ?」
白望 「……そこ」
シロと呼ばれた少女が指さした先には、スカイツリーの中心部から顔を出すピノキオがいました。
四人はあまりの大きさに腰が引けてしまいましたが、話をするうちに打ち解けていました。
塞 「なんで、そんなに大きくなっちゃったの?」
豊音 「私、嘘をつくと背が大きくなるんだー」
胡桃 「!」
塞 「すごい特異体質だね……。胡桃、どうしたの?」
胡桃 「わ、わたし! 実は男の子なんだ!」
塞 「は?」
エイスリン 「?」
白望 「……」
胡桃 「……」 ドキドキ
胡桃 「……」 ズーン
塞 「胡桃はなんで落ち込んでるの?」
白望 「……背が伸びると思ったんじゃない」
豊音 「ちょーかわいいよー」
エイスリン 「ピノキオ!」
豊音 「エイスリンさん、どうしたの?」
エイスリン 「ピノキオ、シンチョー、イクツ?」
豊音 「身長かー。今は1000メートルぐらいかなー」
豊音 「って冗談だよ!」
塞 「あっ」
胡桃 「あっ」
エイスリン 「アッ」
豊音 「あっ」
白望 「……ダルい」
豊音 「ち、違うの! 今のはなしいいいいぃぃぃぃぃぃぃ……!」 グィーン
――2012年・東京ス○イツリーは崩壊し、日本は世紀末を迎えた。
『ピノキオ』 了
>>976
シズの制服は憧が持ってっちゃったから拝めないだろうな
シズの制服は憧が持ってっちゃったから拝めないだろうな
『おおきなカブ・2』
純代 「……」
華菜 「……大きなデブ」
純代 「ふんっ!」 バキッ!
華菜 「ぬぎゃー!」
『おおきなカブ・2』 了
ちょいと休憩入れます
書き溜めはまだあるけど、もし、昔話や童話のリクエストがあれば受け付けます
書き溜めはまだあるけど、もし、昔話や童話のリクエストがあれば受け付けます
『浦島太郎』
むかしむかし、ある村に浦島太郎というやさしい心をもった若者がいました。
智美 「蒲原太郎じゃないぞ~」 ワハハ
智美 「蒲焼さん太郎でもないぞ~」 ワハハ
今日は釣りをするために、海辺へとやってきました。
するとなにやら騒がしい声がします。
そちらを見ると、子どもたちが大きなカメをいじめていました。
緋菜 「えい! ひっくりかえしてやるし!」
菜沙 「とー! 棒でつっついてやるし!」
城菜 「とりゃ! まいったといえし!」
華菜 「いたいっ! 痛いからやめろしっ!」
智美 「なんか色々とおかしいな~」 ワハハ
カメが色々と可哀想だったので、浦島太郎は助けてあげることにしました。
智美 「おい、お前たち。カメをいじめちゃダメだぞ~」 ワハハ
緋菜 「おまえ誰だし!」
菜沙 「邪魔するなし!」
城菜 「代わりにいじめてやるし!」
智美 「……いじめられるのって辛いんだぞー」 ワハハ…
緋菜 「……なんかごめんだし」
菜沙 「……そのうちいいことあるし」
城菜 「SSでいじめられたぐらいでめげるなし!」
浦島太郎の大人の説得で、子どもたちもカメをいじめるのをやめて引き上げていきました。
華菜 「そろそろまぜろよ」
智美 「なんだ、1レス出番なかっただけなのにでしゃばりだな」 ワハハ
華菜 「……とりあえず、ありがとうだし」
智美 「なーに、気にするなー」 ワハハ
カメは助けてもらったお礼に、浦島太郎を竜宮城へ連れていくことにしました。
浦島太郎を背中の甲羅に乗せると、カメは海の底へともぐっていきます。
華菜 「竜宮城はとても綺麗なとこなんだ」
智美 「ごばばばばばば、ばぼっ」 ガババ
華菜 「姫様も仕え人もみんな良い人だから、楽しみにしてろし!」
智美 (い、息が……)
やがて、竜宮城へと到着しました。
浦島太郎は途中何度も気を失いましたが、
苦行には耐性があるのか、なんとかもちこたえました。
華菜 「ほら、竜宮城に到着だし!」
智美 (綺麗なとこだなー) ブクク
竜宮城はこの世のものとは思えない、とても美しいものでした。
見たこともないような色とりどりの魚が泳いでいたり、緑色のわかめが揺らいでいたり。
浦島太郎は、その光景を見れただけで満足してしまいました。
華菜 「姫様ー! 客人の到着だし!」
カメが叫ぶと、竜宮城の奥から女性があらわれました。
小蒔 「ようこそいらっしゃいました。カメを助けてくださったそうですね」
智美 (……!)
女性は――とても綺麗でした。
さきほど感動を受けた竜宮城ですら霞んでしまう、そんな美しさを備えていました。
智美 「がばっ! ごぼぼっ!」 ガババ
小蒔 「まだ水中に慣れていないみたいですね。これは失礼いたしました」
小蒔 「……えいっ」 パチッ
姫様が指をならすと、浦島太郎はたちまち呼吸ができるようになりました。
智美 「おおー、一気に楽になったぞー」 ワハハ
それからというものの、浦島太郎は竜宮城でとても楽しい時間を過ごしました。
姫様と語らい、
小蒔 「私、友達ができて嬉しいです!」
智美 「まだまだ、いっぱい遊ぼうなー」
従者たちと遊び、
霞 「ほら、水中だとおっぱいが浮くのよ」
初美 「浮かないですー」 グスッ
智美 「私もだー」 ワハハ
美味しいものを食べ、
巴 「今日はウミガメのスープですよ」
華菜 「にゃっ!?」
智美 「おー、うまそうだなー」 ワハハ
春 「……」 ポリポリ
智美 「春はなにを食べてるんだー?」 ワハハ
春 「……サンゴ」
素敵な海の底の景色を眺めて……。
智美 「綺麗だなー……」 ワハハ
しかし、馴れとは恐ろしいものです。
十日もすると、浦島太郎は竜宮城に飽きてしまいました。
智美 「おーい、姫様ー」 ワハハ
小蒔 「太郎さん! 今日はなにをして遊びましょうか?」 ニコニコ
智美 「いやー、実は……そろそろ地上に帰ろうと思うんだ」 ワハハ
小蒔 「えっ……」
智美 「そろそろみんなも心配しているだろうし、私も家族が恋しくてなー」
小蒔 「そうですか……。残念ですが仕方ありませんね、それではお見送りをしましょう」
浦島太郎の帰り支度が済むと、従者や大勢の魚たちがお見送りをしてくれました。
さらに姫様から「絶対に開けてはいけませんよ」、と大きな玉手箱をお土産にもらいました。
帰りもカメに送ってもらい、浦島太郎は十日ぶりに地上へと出ました。
しかし、辺りを見回すと以前と様子が違います。
智美 「おかしいなー。私の家がないぞー」 ワハハ
あるべき場所に浦島太郎の家はなく、
また、いるべき場所に浦島太郎の家族はいませんでした。
智美 「どういうことだ……。おっ、第一村人発見だ」 ワハハ
智美 「おーい!」
健夜 「……はい?」
>>87
スレ最初から読めよクソもしもし
スレ最初から読めよクソもしもし
>>90
ステルスで見えなかった可能性があるな
ステルスで見えなかった可能性があるな
村人に事情を聞くと、どうやら浦島太郎が竜宮城へ行ってから、十年の歳月が経っているようでした。
竜宮城での一日は、地上での一年だったようで、浦島太郎は大きなショックを受けました。
智美 「でも、十年しか経ってないのに、なんで私の家と家族はいないんだ?」 ワハハ
健夜 「あ、浦島さんでしたら、お父さんに問題があったみたいで」
健夜 「朝寝と朝酒と朝湯が大好きで、数年前に身上をつぶしたみたいです」
智美 「そりゃーもっともだー」 ワハハ
智美 「色々とありがとうございました。アラサーの村人さん」 ワハハ
健夜 「もうアラフォーだよ!」
帰る家もなく、迎えてくれる家族もなく、浦島太郎はとうとう一人ぼっちになってしまいました。
浦島太郎は海辺に座り、沈み行く夕陽を眺めながら、一人で「ワハハ」と笑い続けました。
そして、ひとしきり笑った頃には、空は満天の星空となっていました。
智美 「さーて、これからどうするかなー……」 ワハハ…
途方に暮れた浦島太郎は、そこでふと姫様から貰った玉手箱を思い出しました。
地上で孤独になった浦島太郎は、「絶対に開けてはいけない」という姫様の忠告など、もうどうでも良くなっていました。
智美 「どうせもう、私はひとりぼっちだしなー」 ワハハ…
智美 「開けちゃうか」 ワハ…
浦島太郎は意を決して、玉手箱に手をかけました。
智美 「なにが出るかな、なにが出るかな、ワハハッハッハ、ワハハハ」 パカッ!
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│ 姫様印の玉手箱 │
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