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元スレ女僧侶「勇者様にプロポーズされました」
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男(……ひょっとしたら)
男(ケンカ売る相手、間違えたかな……)
慌ただしく動く兵士たちのどさくさに紛れ、男は城内へと駆け込んでいく
しかし兵士は城内にこそ多くいる。
次から次に現れては、彼の行くてを阻む。
兵士長「止まれ!」
男「どきやがれぇえ!」ギン
兵士長「っ!」キィン
兵士長「神聖な王の御前で、こいつ!」カキン
男「うるせえ!」キィン
兵士長「!!」
男(ケンカ売る相手、間違えたかな……)
慌ただしく動く兵士たちのどさくさに紛れ、男は城内へと駆け込んでいく
しかし兵士は城内にこそ多くいる。
次から次に現れては、彼の行くてを阻む。
兵士長「止まれ!」
男「どきやがれぇえ!」ギン
兵士長「っ!」キィン
兵士長「神聖な王の御前で、こいつ!」カキン
男「うるせえ!」キィン
兵士長「!!」
男「どいてくれ!」
兵士長「黙れ!」
男(もう逃げないって決めたんだ……!)
男(お前に伝えるんだ!)
男「幼ぉおおお!!!」
―――
――
女僧侶「!」ビクッ
勇者「ん?」
兵士長「黙れ!」
男(もう逃げないって決めたんだ……!)
男(お前に伝えるんだ!)
男「幼ぉおおお!!!」
―――
――
女僧侶「!」ビクッ
勇者「ん?」
女僧侶「……」
勇者「外が騒がしいね」
女僧侶(今の声は……!?)
女僧侶「っ」
勇者「……行こうか」
女僧侶「……はい」
もう心は決まっている。
王に会いさえすればそれは二度と揺るがないだろう。
勇者「外が騒がしいね」
女僧侶(今の声は……!?)
女僧侶「っ」
勇者「……行こうか」
女僧侶「……はい」
もう心は決まっている。
王に会いさえすればそれは二度と揺るがないだろう。
決めたのだ。
人々の象徴になる。
それこそが、真の平和への道となる。
謁見の間はもうすぐそこにある。
あと少し、もう少し前に足を踏み出していくだけでいい。
……なのに。
女僧侶(なんで……なんで来たの……?)
女僧侶(なんで…もう少し早く、私があの村にいるときに……)ジワッ
女僧侶(言って、くれなかったの……!)ポロポロ
勇者「……女僧侶?」
足が止まる。
女僧侶「うぅ……う」
人々の象徴になる。
それこそが、真の平和への道となる。
謁見の間はもうすぐそこにある。
あと少し、もう少し前に足を踏み出していくだけでいい。
……なのに。
女僧侶(なんで……なんで来たの……?)
女僧侶(なんで…もう少し早く、私があの村にいるときに……)ジワッ
女僧侶(言って、くれなかったの……!)ポロポロ
勇者「……女僧侶?」
足が止まる。
女僧侶「うぅ……う」
兵士長「待てこらああ!」
男「待てと言われて待つかこらああああ!」
追いかけてくる兵士を背に階段をかけ上がり、まっすぐに走り抜ける。
男「畑仕事で鍛えた脚力なめんな!!」
男「――!!」
男「幼!!」
女僧侶「!!」
勇者「――!」
男「待てと言われて待つかこらああああ!」
追いかけてくる兵士を背に階段をかけ上がり、まっすぐに走り抜ける。
男「畑仕事で鍛えた脚力なめんな!!」
男「――!!」
男「幼!!」
女僧侶「!!」
勇者「――!」
>>210
ようちゅう
ようちゅう
男「幼!俺だ!!」
男「一緒に村に帰ろう!」
男「一緒に来てくれ!」
女僧侶「っ!」
兵士C「こいつ!」ジャキ
兵士D「捕らえろ!」ガチャ
男「はなせ、いつ!」
勇者「静まれ」
男「一緒に村に帰ろう!」
男「一緒に来てくれ!」
女僧侶「っ!」
兵士C「こいつ!」ジャキ
兵士D「捕らえろ!」ガチャ
男「はなせ、いつ!」
勇者「静まれ」
しん――
兵士長「……」
男「……」
女僧侶「……」
勇者「どうぞ、お静かに…彼と少し話がしたい」
兵士長「は……はい」
男(空気が……変わった)
男(この人が、勇者様)
男(なんて、落ち着いてるんだろう)
男(なのに、この、存在感)
男(おっちゃんたちとも、比べものにならない)
男(この人が世界を救った……勇者様)
兵士長「……」
男「……」
女僧侶「……」
勇者「どうぞ、お静かに…彼と少し話がしたい」
兵士長「は……はい」
男(空気が……変わった)
男(この人が、勇者様)
男(なんて、落ち着いてるんだろう)
男(なのに、この、存在感)
男(おっちゃんたちとも、比べものにならない)
男(この人が世界を救った……勇者様)
勇者「……」
勇者「正直、何が起こってるか」
勇者「わからないんだ」
男「……はい」
勇者「外の騒ぎはきみ?」
男「だいたいそんな感じです」
勇者「あの二人をよくかわしてこれた」
男「その二人が争ってるので」
勇者「えっ」
勇者「……そうか。まあ、そういうこともあるかな」
男「あります…かね?」
勇者「あはは。いろんなことがあったからね。今さら驚かないよ」
勇者「正直、何が起こってるか」
勇者「わからないんだ」
男「……はい」
勇者「外の騒ぎはきみ?」
男「だいたいそんな感じです」
勇者「あの二人をよくかわしてこれた」
男「その二人が争ってるので」
勇者「えっ」
勇者「……そうか。まあ、そういうこともあるかな」
男「あります…かね?」
勇者「あはは。いろんなことがあったからね。今さら驚かないよ」
男(笑ってる)
男(ああ……そういや)
男(俺も……勇者様に喧嘩ふっかけるつもりで息巻いてたけど)
男(いつの間にか、普通に話してる)
男(……違う。俺なんて、当たり前で。おじさんたちとすら違う……)
器がちがう。
男(勇者様なんだ……この人が)
男(ああ……そういや)
男(俺も……勇者様に喧嘩ふっかけるつもりで息巻いてたけど)
男(いつの間にか、普通に話してる)
男(……違う。俺なんて、当たり前で。おじさんたちとすら違う……)
器がちがう。
男(勇者様なんだ……この人が)
勇者「なぜ、こんなことを?」
男「……えと」
勇者「狙いは彼女?」
男「……はい」
女僧侶「……」
勇者「きみは彼女のなんだろう?」
男「幼なじみです」
勇者「……そうか」
勇者「わかった」
勇者「……みな!剣を納めよ!!」
兵士長「!?しかし、勇者様」
勇者「彼は女僧侶の大切な人だ」
男「……」
男「……えと」
勇者「狙いは彼女?」
男「……はい」
女僧侶「……」
勇者「きみは彼女のなんだろう?」
男「幼なじみです」
勇者「……そうか」
勇者「わかった」
勇者「……みな!剣を納めよ!!」
兵士長「!?しかし、勇者様」
勇者「彼は女僧侶の大切な人だ」
男「……」
勇者「全責任はぼくが持ちます。必要とあらば許しを請いましょう」
女僧侶「あ…」
勇者「ですから、剣をお納めください」
女僧侶「わ、私からもお願いします!!」
兵士長「女僧侶様まで…」
女僧侶「すみません。たぶん……いえ、絶対に。この責任は私にもあります」
女僧侶「ですから、どうか剣を……」
男(う……)
兵士長「……」ハァ
兵士長「勇者様からの願いを、なぜ我々が拒めましょう」
勇者「ありがとうございます」
女僧侶「あ…」
勇者「ですから、剣をお納めください」
女僧侶「わ、私からもお願いします!!」
兵士長「女僧侶様まで…」
女僧侶「すみません。たぶん……いえ、絶対に。この責任は私にもあります」
女僧侶「ですから、どうか剣を……」
男(う……)
兵士長「……」ハァ
兵士長「勇者様からの願いを、なぜ我々が拒めましょう」
勇者「ありがとうございます」
幼馴染という立場に甘えて気持ちを伝えることを疎かにしていたヘタレからNTRられたら勇者可哀想だな
勇者「それから客間の用意をお願いしたい。悪いけど二部屋頼みます」
兵士長「……はい」
勇者「無礼は承知ですが、王には遅れることもお伝えしてください」
兵士長「はい!」
勇者「ありがとうございます」
女僧侶「勇者様、申し訳ありません。これは私の不徳のいたすところです」
勇者「気にしなくていい。きみの隣人なら、ぼくにとっても大切な人だ」
女僧侶「ありがとうございます……勇者様」
兵士長「……はい」
勇者「無礼は承知ですが、王には遅れることもお伝えしてください」
兵士長「はい!」
勇者「ありがとうございます」
女僧侶「勇者様、申し訳ありません。これは私の不徳のいたすところです」
勇者「気にしなくていい。きみの隣人なら、ぼくにとっても大切な人だ」
女僧侶「ありがとうございます……勇者様」
女僧侶「……男」
男「……」
女僧侶「なんてことをしているの?あなたは……!」
男「……っ」
男「……」
男(ああ、そっか)
男(当たり前だろ。怒られて、当たり前のことしたんじゃないか)
男(……けど……すげー、なのに)
男(悔しい……!!)
―――
――
男「……」
女僧侶「なんてことをしているの?あなたは……!」
男「……っ」
男「……」
男(ああ、そっか)
男(当たり前だろ。怒られて、当たり前のことしたんじゃないか)
男(……けど……すげー、なのに)
男(悔しい……!!)
―――
――
勇者「彼女が、好きなんだね」
男「い、いきなり核心つくんですね」
勇者「こんなことまでしたんだ、察しはつくよ」
男「……はい。好きです。幼のこと、ずっと好きでした……」
男「ただ、言い出す勇気がなくて……けど!」
男「やっと勇気が出て……もちろん、勇者様には失礼なことだとわかってます」
勇者「……」
男「でも……一緒に、村に帰りたいんです」
勇者「それはぼくらが決めることじゃない。彼女が、決めることだ」
男「い、いきなり核心つくんですね」
勇者「こんなことまでしたんだ、察しはつくよ」
男「……はい。好きです。幼のこと、ずっと好きでした……」
男「ただ、言い出す勇気がなくて……けど!」
男「やっと勇気が出て……もちろん、勇者様には失礼なことだとわかってます」
勇者「……」
男「でも……一緒に、村に帰りたいんです」
勇者「それはぼくらが決めることじゃない。彼女が、決めることだ」
男「……はい。わかってます。だからお許し願いたいんです」
勇者「気持ちを伝えたい?」
男「はい」
勇者「とめないよ。…彼女は隣の客間だ。行ってくるといい」
男「……はい」
勇者「ぼくはここで待ってる。彼女がきみの気持ちに応えるなら、一緒に帰るといい」
男「はい」
勇者「……ただ、勘違いしないでくれ。ぼくは彼女を『その程度』と思ってるわけじゃない」
勇者「信頼してるから待つんだ」
男「……はい。行ってきます」
男「……」
……パタン
勇者「気持ちを伝えたい?」
男「はい」
勇者「とめないよ。…彼女は隣の客間だ。行ってくるといい」
男「……はい」
勇者「ぼくはここで待ってる。彼女がきみの気持ちに応えるなら、一緒に帰るといい」
男「はい」
勇者「……ただ、勘違いしないでくれ。ぼくは彼女を『その程度』と思ってるわけじゃない」
勇者「信頼してるから待つんだ」
男「……はい。行ってきます」
男「……」
……パタン
お前らってSSスレで自分のいいように展開誘導したがるよな
まぁ、このスレは書き溜めっぽいから無駄だろうが
まぁ、このスレは書き溜めっぽいから無駄だろうが
女僧侶「……」
男「幼」
男「一緒に村に帰ろう」
女僧侶「……どうして?」
男「好きだ」
女僧侶「……っ」
男「いつからかは分からない。けど、俺は……お前が好きだ」
男「ずっと一緒なのが当たり前だと思ってた」
男「そして、お前も……たぶん、同じ気持ちでいてくれると思ってた」
男「勝手に……思い込んでた」
女僧侶「……」
男「幼」
男「一緒に村に帰ろう」
女僧侶「……どうして?」
男「好きだ」
女僧侶「……っ」
男「いつからかは分からない。けど、俺は……お前が好きだ」
男「ずっと一緒なのが当たり前だと思ってた」
男「そして、お前も……たぶん、同じ気持ちでいてくれると思ってた」
男「勝手に……思い込んでた」
女僧侶「……」
男「だけど、違う。いまはハッキリわかったし、伝えたいんだ!」
男「好きだ。俺と一緒に……村に、帰ってくれ」
女僧侶「………」
女僧侶「……ね、男」
男「……?」
女僧侶「覚えてる?一番やさしい魔法……あなたが、地下水道で怪我をしたときに使った魔法」
男「ああ」
女僧侶「私ね。それまで、一回もあの魔法が成功したことなかったんだ」
男「そうなのか?」
女僧侶「……うん」
男「好きだ。俺と一緒に……村に、帰ってくれ」
女僧侶「………」
女僧侶「……ね、男」
男「……?」
女僧侶「覚えてる?一番やさしい魔法……あなたが、地下水道で怪我をしたときに使った魔法」
男「ああ」
女僧侶「私ね。それまで、一回もあの魔法が成功したことなかったんだ」
男「そうなのか?」
女僧侶「……うん」
女僧侶「あれは、本当に…私の最初の魔法」
女僧侶「あなただけが知ってる、私」
女僧侶「……嬉しかった。魔法を使えたこともそうだけど、何よりきみを治せたことが」
女僧侶「お父さんからの手紙が途絶えて……落ち込んでた私を元気づけようとしてくれたこと優しい気持ちがすごく嬉しかった」
女僧侶「あの魔法が使えたのはきみのおかげ」
男「……」
女僧侶「ありがとう。今の私がいるのもきみのおかげだよ」
女僧侶「そんなきみにだから淀みなく応えたい」
女僧侶「あなただけが知ってる、私」
女僧侶「……嬉しかった。魔法を使えたこともそうだけど、何よりきみを治せたことが」
女僧侶「お父さんからの手紙が途絶えて……落ち込んでた私を元気づけようとしてくれたこと優しい気持ちがすごく嬉しかった」
女僧侶「あの魔法が使えたのはきみのおかげ」
男「……」
女僧侶「ありがとう。今の私がいるのもきみのおかげだよ」
女僧侶「そんなきみにだから淀みなく応えたい」
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