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元スレ狐娘「今宵旦那様の床のお相手をさせて戴きます」

みんなの評価 : ★★
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男「え……。」
親方「無理に駆け足してすっ転ぶことねえって言ってんだ。支えあいながらでかくなりゃいい」
__狐娘『そう、凄い…桜なんて初めて見た』
男「(アイツの笑った顔が見たかった。)」
__狐娘『いくら、男様と言えど、言っていい冗談と、悪い、冗談がっあるっ』
男「(泣き顔さえ愛しくて)」
__狐娘『俺だって、あなたに、触れたい…!』
男「(躊躇いがちに触れてくる手は、小さくて)」
__狐娘『凄くきれいだ、吸い込まれそう』
男「(俺の目をきれいだと言って。笑っていた。)」
__狐娘『私は、千年分の幸せを、使いきってしまったのです』
男「(それは俺と居た時間が幸せだったってことなのか、どうして使いきったと思ったのか。)」
男「(千年分では足りなかったのだろうか、それなら俺に何ができるだろうか。)」
男「…」
男「…」スクッ
男「…」スッ
男「…」パチン
男「…」シュルシュル
男「…」チョキチョキ
男「…桜」チョキチョキ
・
・
・
狐娘「会いたい…」
狐娘「……馬鹿だな。早く、諦めてしまいたい」
狐娘「暑い…」
狐娘「もう……夏も終わり…」
姐女郎「狐娘、入るよ」
ス…
狐娘「……馬鹿だな。早く、諦めてしまいたい」
狐娘「暑い…」
狐娘「もう……夏も終わり…」
姐女郎「狐娘、入るよ」
ス…
狐娘「姐さん…」
姐女郎「…身請けの話、断ったって」
狐娘「ええ。ですが、その話は」
姐女郎「如何して」
狐娘「え…」
姐女郎「如何してだい?あんた、あんたもしかして間夫でも囲ってるんじゃ…っ」
狐娘「…!」
良すぎる。切なくて涙出てきちゃいそう
VIPでこんなんあるとは思わんかった
VIPでこんなんあるとは思わんかった
姐女郎「…」
狐娘「…」
姐女郎「…」ハァ
狐娘「っ!」ビクッ
姐女郎「馬鹿なことはやめときな、相手の方きっといい人だよ。まだ間に合うかもしれないしあたしからも亡八に掛け合ってやるから」
狐娘「(……やめて)」
姐女郎「女郎が金のない一客の男に惚れたとて、その道は地獄だよ、わざわざその道を歩む必要などないだろう」
狐娘「(…やめて)」
姐女郎「その間夫の男だって、もの珍しがってあんたに手をだしているだけかもしれないじゃないか」
狐娘「…ッ!」
パァン…
狐娘「…」
姐女郎「…」ハァ
狐娘「っ!」ビクッ
姐女郎「馬鹿なことはやめときな、相手の方きっといい人だよ。まだ間に合うかもしれないしあたしからも亡八に掛け合ってやるから」
狐娘「(……やめて)」
姐女郎「女郎が金のない一客の男に惚れたとて、その道は地獄だよ、わざわざその道を歩む必要などないだろう」
狐娘「(…やめて)」
姐女郎「その間夫の男だって、もの珍しがってあんたに手をだしているだけかもしれないじゃないか」
狐娘「…ッ!」
パァン…
狐娘「彼を悪く言うのは姐さんでも許さない」
姐女郎「あたしは、あんたの為を思って」
狐娘「わからないでしょう、あなたには。人間のあなたには、生涯あたしの気持ちなどわからないだろう!!」
姐女郎「狐娘…」
狐娘「出て行ってください…」
姐女郎「…」
ギシ スッ ヒタ…ヒタ…
狐娘「…、何を偉そうにいっているんだ。あたしは」ハァ…
狐娘「あれ…窓に何か挟まって……」
狐娘「……!?」
"大門を出て、真っ直ぐに行くと小さな宿がある。そこを左へ曲がり、細い道へ入れ。桜の木下で今晩丑の刻に待つ"
狐娘「…これ」
ス…
禿「あの…狐娘姐さん」ビクビク
狐娘「申し訳ありません、今日は風邪気味なので、休むと伝えてください」
禿「は…はい」ビクビク
ス…パタパタパタ…
狐娘「…」
・
・
狐娘「満月…」
狐娘「ぐ…」
狐娘「…」フゥ
狐娘「こんな見世、全て燃やしてしまいたい」
狐娘「……よし」グッ
狐娘「よいしょ…」
狐娘「よっ…」ピョン
狐娘「…」タタタ…
・
狐娘「満月…」
狐娘「ぐ…」
狐娘「…」フゥ
狐娘「こんな見世、全て燃やしてしまいたい」
狐娘「……よし」グッ
狐娘「よいしょ…」
狐娘「よっ…」ピョン
狐娘「…」タタタ…
狐娘「はぁ、はぁ…」タタタタ
狐娘「細い、道…」タタタタタ
狐娘「ここ、かな…」ハァハァ
狐娘「んっ…」
狐娘「まっすぐ…」タタタ
狐娘「村…?」
狐娘「ここが、あの人の…」
狐娘「今更…会ってどうするの……」
狐娘「…」
狐娘「…一目だけでも」
狐娘「細い、道…」タタタタタ
狐娘「ここ、かな…」ハァハァ
狐娘「んっ…」
狐娘「まっすぐ…」タタタ
狐娘「村…?」
狐娘「ここが、あの人の…」
狐娘「今更…会ってどうするの……」
狐娘「…」
狐娘「…一目だけでも」
狐娘「村の…外れ…」テクテク
狐娘「…」キョロキョロ
狐娘「あ…」
男「…。…!」
狐娘「!」
男「少女!」
狐娘「っ」クルッ
ギュッ
男「少女…っ」
狐娘「…」
男「少女、少女…っ」ギュウウッ
狐娘「…」ジワ…
男「会いたかった…」
狐娘「あたし…」
――――亡八『彼もただでは済まさないよ』
狐娘「…」
男「少女、少女…っ」ギュウウッ
狐娘「…」ジワ…
男「会いたかった…」
狐娘「あたし…」
――――亡八『彼もただでは済まさないよ』
狐娘「…男、様」
男「…」
狐娘「突然あの様なご無礼を働いてしまったことを御詫び致します」ペコリ
狐娘「ですが、今宵が本当に最期でございます。貴方様にお会いできて幸せでございました」
男「少女…」
狐娘「その様なものは、存じ上げません。」
狐娘「さようなら」クルッ
グイッ
男「待ってくれ」
狐娘「…ッ」
男「待てよ」
狐娘「…」ジワ
男「…少女、渡したいものがあるんだ」
狐娘「…」
男「見てくれ、お前に会えない間ずっとこれを描いていたんだ。」
狐娘「…」
男「……俺はお前の客なんだ。多少の我が侭くらいは聞いてくれよ…」
狐娘「…」ウル
男「ごめん、本当は、着物にしたかったんだ。でも、何度書き直しても、手が震えて……」
男「……いや、言い訳なんか男らしくねえな。」
狐娘「…ッ」
男「待てよ」
狐娘「…」ジワ
男「…少女、渡したいものがあるんだ」
狐娘「…」
男「見てくれ、お前に会えない間ずっとこれを描いていたんだ。」
狐娘「…」
男「……俺はお前の客なんだ。多少の我が侭くらいは聞いてくれよ…」
狐娘「…」ウル
男「ごめん、本当は、着物にしたかったんだ。でも、何度書き直しても、手が震えて……」
男「……いや、言い訳なんか男らしくねえな。」
歪な線、幾度も幾度も書き直した跡。
真っ白な布の上に踊るように散る花びら
彼が見せてくれたのは
大きな大きな桜の絵
男「お前は、千年分の幸せを使いきったと言ったな」
狐娘「…ぁ」
男「一人で背負い込むな、馬鹿」グイ
狐娘「(離れなければいけないのに)」
男「桜じゃ、足りねえなら、俺がもっと幸せをやるっ」ギュッ
狐娘「(突き放したのはあたしなのに)」
男「千年ぶんなんてケチなこというなっ一万年ぶんだって一億年ぶんだって幸せにしてやる!」
狐娘「(それなのに、貴方は。)」
狐娘「(出来るかもわからない絵空事であたしを繋ぎ止めようと。)」
男「お前をっ、連れていくっ」
狐娘「でも、っ……でも!!」
男「一緒に、居てくれっ」
狐娘「…っ馬鹿だっ貴方は馬鹿だっ」
男「大人のやり方なんてわかんねえよっ金なんてないし、どうしようもないっでも、それでも一緒に居てほしいっ」
狐娘「あたしも……っあたしも男と一緒に居たいっ」
狐娘「…っ馬鹿だっ貴方は馬鹿だっ」
男「大人のやり方なんてわかんねえよっ金なんてないし、どうしようもないっでも、それでも一緒に居てほしいっ」
狐娘「あたしも……っあたしも男と一緒に居たいっ」
この人となら地獄谷に堕ちたとしても構わないと思ってしまった。
あたしの決意など、もはや水面に浮かぶ泡のように消えてゆく。
逆に今、此処で感じていることはまるで激流のように溢れて止まないというのに。
あたしの決意など、もはや水面に浮かぶ泡のように消えてゆく。
逆に今、此処で感じていることはまるで激流のように溢れて止まないというのに。
桜が、舞う
歪な線が踊るようにはためいて
まるで、本物の花びらのように
歪な線が踊るようにはためいて
まるで、本物の花びらのように
>>223
残ってなかったらこのSSがお前の千年分の不幸を引き受けて逝ったと思って諦めろ(`・ω・)
残ってなかったらこのSSがお前の千年分の不幸を引き受けて逝ったと思って諦めろ(`・ω・)
男「冬が近くなるとこの桜の木に訪れる者は、殆どいなくなる。」
狐娘「どうして?」
男「前にも言ったろう。ここは冬になると雪が深くなるんだ。危険だからと余り近づかないようにと言われている。もちろん冬は危険だ。冬になる直前に、此処で待ち合わせよう。三月後の新月の夜、同じ時間に。
そして山奥で二人で暮らそう。楽な生活ではないだろうが、きっと暖かい光に包まれるだろう。」
狐娘「…」
男「不安か?」
狐娘「ええっと…」
男「…はは、大丈夫だ。俺が居る。暫く会うことは出来ないが、それまでに準備を整えるよ」
狐娘「うん…」
男「どうした?」
狐娘「何も、聞かないんだね。あたしがあなたから離れた理由も、何も」
男「言ってもいいと思った時、いつかお前から話してくれ。ずっと一緒なんだ、焦ることはねえ」
狐娘「…うん、ありがとう」
男「お前が心から離れたいと思うのなら…」
狐娘「…ううん、あたしも許されるのなら、男と居たいよ」
男「そうか」
狐娘「うん、すごく好きなんだ。自分でも信じられないほどに」
男「…俺もだ。厳しい冬を越えたらこの村に降りてこよう。共に桜を見にこよう。俺の絵など比にならないほどに美しい桜なんだ」
狐娘「うん、すごく楽しみ」
男「その時、親方にも紹介できたらいいな」
狐娘「うれしい…」
男「…おう」
狐娘「じゃあ、そろそろ戻るね。夜が明ける」
男「…俺もだ。厳しい冬を越えたらこの村に降りてこよう。共に桜を見にこよう。俺の絵など比にならないほどに美しい桜なんだ」
狐娘「うん、すごく楽しみ」
男「その時、親方にも紹介できたらいいな」
狐娘「うれしい…」
男「…おう」
狐娘「じゃあ、そろそろ戻るね。夜が明ける」
男「ああ、三月後を楽しみにしてる。…ずっと待ってる、だから、どんなに時間がかかっても絶対に来てくれ…!」
狐娘「うん…必ず…、必ず来るから…!」
男「ああ、少女。」
狐娘「なに?」
男「愛してる。お前と共に生き、共に逝きたい。…構わないだろうか」
狐娘「…はい、生きるも逝くも、あなたと共に」
・
・
・
狐娘「うん…必ず…、必ず来るから…!」
男「ああ、少女。」
狐娘「なに?」
男「愛してる。お前と共に生き、共に逝きたい。…構わないだろうか」
狐娘「…はい、生きるも逝くも、あなたと共に」
・
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友「…絵空事ですね。口で言うのは容易いでしょうが、あなたが考えている程楽な道ではないでしょう」
男「…ああ、もちろん楽な道を選んでいるつもりはねえ。…楽に生きていきたいなら、このままあの親方の元で雑用をするさ。」
友「想像以上に辛いと思いますよ。もし仮に上手く逃げられたとして、生活力のない女郎と手の不自由な男二人で長く生きていけると私には思えませんが」
男「…ああ、覚悟の上だ。全て上手くいくとは俺にもとても思えねえが、何もしねえのも、促されないと行動を移せねえのも、もう嫌なんだ。」
男「手が不自由だということに甘え、いつまでたっても餓鬼のままで親方や周りの優しさに身を委ね、判らないことがあれば考えることを止め、誰かに尻を叩かれないと動けない自分が嫌いだった。」
男「「図体ばかりでかくなって」と親方はいつも俺に言ったんだ。」
男「俺はその台詞がとても嫌で、そう言われるたびに頭に血を昇らせたよ。」
男「…ああ、もちろん楽な道を選んでいるつもりはねえ。…楽に生きていきたいなら、このままあの親方の元で雑用をするさ。」
友「想像以上に辛いと思いますよ。もし仮に上手く逃げられたとして、生活力のない女郎と手の不自由な男二人で長く生きていけると私には思えませんが」
男「…ああ、覚悟の上だ。全て上手くいくとは俺にもとても思えねえが、何もしねえのも、促されないと行動を移せねえのも、もう嫌なんだ。」
男「手が不自由だということに甘え、いつまでたっても餓鬼のままで親方や周りの優しさに身を委ね、判らないことがあれば考えることを止め、誰かに尻を叩かれないと動けない自分が嫌いだった。」
男「「図体ばかりでかくなって」と親方はいつも俺に言ったんだ。」
男「俺はその台詞がとても嫌で、そう言われるたびに頭に血を昇らせたよ。」
男「図星を突かれたことが悔しくて、情けなかった。」
男「あいつと出会い、愛しいと思う気持ちを知った。」
男「唐突に別れ、俺は理由も聞けず後ろを向いた。」
男「親方に諭され、震える手で絵を描いた。」
男「完成した絵は人に見せられるようなものではなくて、恥ずかしくてたまらなかった。」
男「それでも桜の魔力に縋るようにあいつを呼びつけた。」
男「春よりも痩せたあいつの体に触れた瞬間にもう離したくないと思ったよ。」
男「餓鬼だというのなら、餓鬼なりにでも自分の意思を持っていたい。」
男「少しでもあいつに、そして世話をしてくれている親方に誇れるように。」
男「…力を貸してくれ」
友「…」ハァ
友「全くずうずうしい…」
男「…悪い、無理にとは言わねえよ。手間をとらせてすまなかったな」スクッ
友「こら、待ちなさい。」
男「は?」
友「誰が手伝わないといいました?」
男「…え」
友「面倒ですが、面白いではないですか。私には到底真似できませんが。」
男「…いいのか」
友「ええ、何よりあなたの親方殿には私もお世話になっていますしね。」ニコリ
ギシ パタパタ…
友「全くずうずうしい…」
男「…悪い、無理にとは言わねえよ。手間をとらせてすまなかったな」スクッ
友「こら、待ちなさい。」
男「は?」
友「誰が手伝わないといいました?」
男「…え」
友「面倒ですが、面白いではないですか。私には到底真似できませんが。」
男「…いいのか」
友「ええ、何よりあなたの親方殿には私もお世話になっていますしね。」ニコリ
ギシ パタパタ…
……
パタパタ
友「土地など持っているだけでは勿体無いではないでしょう?」
男「流石はここらで一番大きな呉服屋の旦那様…」
友「私はあなたと違って要領がいいんです。知っているでしょう?」
男「ああ、いつも助けてくれてありがとう」
友「いいえ」ニッコリ
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