元スレ男「あと5分で俺も魔法使いか…」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
301 = 201 :
しえん
302 = 1 :
後輩「えー!男さんそんな店行くんですかー!?」
同僚「ムッツリだよねー!」
男「いや…そんな…同僚が半ば無理矢理…それに何もしてないし…」
オロオロとうろたえる男を見て
同僚と後輩がプーっと噴き出す
同僚「だと思ったよ!もったいねぇなぁ!高い金払って!」
後輩「男さんは同僚さんみたいに汚れてないだけなんですって」
男「は…ははは」
後輩「でも何か以外ですね、男さんってこんな人でしたっけ?もっと暗くありませんでした?」
同僚「お前ねぇ、もうちょっと言い方ってのがあるでしょうが」
男「それをお前が言うか…」
男の突っ込みを聞いて、また後輩と同僚が噴き出した
303 = 210 :
し縁
304 :
こん
305 = 304 :
じ
307 = 1 :
童貞「なんかいいじゃん」
男「うん…俺もそう思う」
男の生活は確実に変化していた
上司の叱責も減り、翌日まで落ち込む事も無くなった
男「あ…何て言うか…ありがとうな…」
童貞「何が?何もしてないぞ?」
男「いや…いいんだ…ありがとう」
童貞「?」
首をかしげながらも童貞は続ける
童貞「そういやあの後輩の横にもいたな!化身が!」
男「ああ、いたな主人とは違って大人しそうだったな」
童貞「よし!次はあの娘にするか!」
男「そんな…節操なしじゃないんだから…」
308 :
実際こういう客いるらしいな
309 = 36 :
>>308
悪いかこんちくしょうラッシャイ
310 = 1 :
童貞「でもあの後輩の周りにもちょいちょい処女の化身がいたしな」
童貞「あの後輩つながりで友好関係を広げて行こうぜ!」
男「そうだな、それを目標にしようか」
今後の方向性が決まり、二人は浮かれていた
だがそれも次の日、それも会社からの帰り道までのことだった
男「今日も疲れたなぁ」
童貞「いやー疲れた」
男「お前何もしてねーじゃん」
童貞「気疲れって言葉を知らんのか」
男「ああ言えばこう言う奴だな…どこで覚えんだ」
童貞「お前が知ってる事は大体知っとるわ!」
フハハと笑い合う二人の視線の先に見慣れた生物が歩いていた
312 :
なんか完結してない?
313 = 5 :
そんな簡単に処女なんて居ねえよ・・・
くそぉ・・・
314 = 276 :
いいスレだ…
315 = 1 :
男「おい、あれ」
童貞「ああ、解放された奴だな、どうする?」
男「どうするっても…あれ…?」
童貞「どうした?」
近付くにつれその化身の姿がハッキリとする
その姿は男が確かに何度か目撃した事のある姿だった
男「う…受付嬢さんの…処女だ…」
童貞「マジか!?……ああ…確かに…見覚えあるわ」
それはつい最近まであの受付嬢の横にいた処女の化身だった
童貞「……どうする?」
男「声…かけてみるか」
317 = 1 :
童貞「よう、行くあて無しか?」
受処女「あ、あんた達は」
男「する事ないなら家で飯でも食ってくかい?」
受処女「へー…やっぱり見えてたんだ、チラチラこっち見てたもんねぇ」
男「あ、ばれてた?」
受処女「でももう私の主人は他の男とくっついちゃったよ?」
男「知ってるよ、そういうの関係なしにさ」
受処女「………行ってもいいけど…」
童貞「素直じゃねぇなぁおい」
男は二人のやりとりに苦笑しながらも
受付嬢の処女の化身を家に招く
男「今日はピザでも取るか…そういや久しぶりだな…ピザ」
319 = 36 :
受処女…なんだか新しい扉が開きそう
321 = 255 :
うん。絶妙な略しかただな
323 = 172 :
スピードあがらんのか・・・
324 = 1 :
届いたピザを食べながらこれまでの経緯等を話す
受処女「へぇ、嘘みたいな話だけど…嘘じゃないんだよね…?」
童貞「これが嘘ならお前と俺の存在も嘘だわ」
受処女「生意気な奴…」
童貞「主人とは大違いだなお前」
受処女「そんな事無いって、私の主人なんて本当はもっとひどいもの」
男「え?」
受処女「身体こそ処女だったけどね、男なんかしょっちゅう変えてたよ」
男「マジか…」
童貞「仮にもお前の主人だろうに…」
受処女「どうかな…あんた達みたいな関係が築けてたらあるいはね…」
意味深な言葉に童貞は眉をしかめる
325 = 36 :
昨日も遅かったし寝かせてあげるべきなのでしょうか
326 = 1 :
受処女「私を捨てたい捨てたいってのが彼女の口癖」
受処女「もちろん『処女』の認識にズレがあるのは分かってる…」
受処女「分かってるんだけどね…」
どこか自嘲気味なその言葉を二人は黙って聞いていた
受処女「でもそれもそろそろおしまい」
男「え?」
童貞「ま…」
童貞が「待て」と言う前に受処女はその言葉を口にした
受処女「今日でようやく消滅できるわ」
男「……しょ……消滅…?解放じゃなくて…?」
童貞「いやいや…まぁまぁ…ほら…見解の違いで…」
330 = 1 :
童貞が慌ててフォローにまわる
受処女「なんだ…あんた言ってないんだ…知らなかったわけないよね?」
童貞「………」
男「え?どういう事だ?何が?消滅って?」
混乱する男に向かって呆れたような、憐れむような表情を向け
受処女「そっか…調度いいや…もう私の時間が終わるから…」
受処女「ごめんなさい…」
男「な…何が!?」
知らず知らず男の語尾が荒くなる
受処女「かえって悩ませる結果になってしまったら…ごめんなさい」
332 = 1 :
言い終わらないうちに淡い光が彼女を包み…アッサリとその姿を消した
童貞「…………」
男「な…ん…なんだよ…なんだよこれ!!」
男の怒号が響く
男「解放されるだけじゃないのかよ!なんで消えてんだよ!!」
童貞「ごめん……」
男「ごめんじゃねぇよ!!!どうなったんだよ!!!消滅って何なんだよ!!!!」
童貞「その……」
男「なんでお前は……消えちまうのに…俺に…童貞捨てさせようとしたんだよ!!!!」
男「俺は…お前といい関係築けたと思って…短い期間だったけど!!!」
童貞「………」
男「俺だけかよ!!お前と話せなくなると寂しくなるとか思ってたのは!!!!」
333 = 327 :
童貞…
334 :
今更ながら童貞処女のイメージが沸かん
ホルモーの鬼みたいなのでいいんかな
335 :
おいついた
336 = 36 :
>>335
ウホッ良いID!俺と妹画像スレに行ってみないか?
337 = 1 :
童貞「うるせぇえええ!!!!!!」
童貞の咆哮に男はビクンと身体を揺らす
童貞「そもそもお前が30まで童貞だからこんな事なってんだろ!!!」
童貞「消えるんだよ!俺のせいじゃねぇ!!そういう仕組みなんだよ!!!!」
童貞「寂しくないかって!?寂しいに決まってんだろ!!!!!」
童貞「お前にとっちゃ短い期間でもな!!!!俺には30年なんだよ!!!!!」
童貞「家族と一緒なんだよ!!!親友より深いんだよ!!!ボケ!!!!」
童貞「でもそれ以上にお前が幸せに暮らせないと意味がねぇんだよ!!!!」
童貞「俺みたいな存在すら怪しい奴に人生左右されちゃダメなんだよ……」
童貞「駄目なんだよ…」
咆哮は段々小さくなり
最後の言葉はほとんど聞き取れない程だった
338 :
あかん、童貞守りたくなってきた・・・
339 = 210 :
俺の童貞はもういないのか…
340 :
ブワッ
341 = 1 :
男「なんでだよ…」
童貞「………」
それから二人は一睡もしないまま夜を明かした。
会話らしい会話も無く、昨日までの二人の関係が嘘のように静まり返っていた
童貞「仕事…行かねーのか?」
男「ああ…今日はいいや…」
童貞「よくはねーだろ」
男「よくはねーな」
童貞「………」
それ以上、語り合う事もなく
一日はゆっくりと過ぎて行った
男「腹…へったな」
童貞「俺は…別に」
男「そうか…」
342 = 36 :
>>339
見えないだけで5m以内にいるだろ
343 :
これは完結まで見届けたいSS
344 = 334 :
童貞な事を誇りに思え
345 = 255 :
我が童貞に一片の悔いなし!
346 = 1 :
またたく間に一週間が過ぎる
二人の間の会話は少ないまま、ただ日々を消費する
童貞「俺が悪かったよ…」
ポツリと童貞が切り出す
童貞「消える事を隠してたのは…謝る」
男「……それで?」
童貞「でもお前は俺を捨てるべきだ…」
男「……分かった……」
男「だけど…俺は………」
男は喉まで出かかった言葉をぐっと飲み込んだ
男「俺は…お前に迷惑ばっかりかけちまってるなぁ…」
飲み込んだ言葉の代わりにそう言った
347 = 132 :
やべえ、ぞくぞくしてきたぞ
350 = 268 :
おれもあと五分で魔法使いか…
みんなの評価 : ★
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