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    元スレ男「あと5分で俺も魔法使いか…」

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    203 = 163 :

    キターーー

    204 = 200 :

    >>202
    サンキュー

    205 = 1 :

    「魔法を発動させるには強い意志が必要になるんだと思う」
    「強い意志…?」
    「うん、例えば時間を止める魔法を使えるようになった人がいたとしても」
    「時間止まらないかなぁ…程度じゃ魔法は発動しない」
    「『自分が止めるんだ!』という強い意志が必要になる」
    「30年魔法の存在を否定され続けている人がそんな意思を持てると思う?」
    「だから発動もしないし、誰も気づかない」

    男は無言のままゴクリと唾を飲み込む

    童貞「こいつはたまたま『俺達が見える魔法が勝手に発動した』って事なのか」
    「憶測半分だけどね」
    童貞「はぁ~」

    206 = 1 :

    「それで最後にもう一つ」
    童貞「うん、なになに」

    童貞は鍋から白菜を取り出し、ポン酢に浸しながら先を促す

    「童貞、あるいは処女を卒業すると…魔法は使えなくなる」
    童貞「あー…それはな、まぁそうだろうな」
    「え!じゃあ…もし俺が童貞卒業したらこいつと話せなくなるのか!?」
    「そうなる…と思います」
    童貞「でもまぁそこはほら、俺自身がいなくなるわけじゃねぇんだし」
    「そうかもしれんが…」
    童貞「この処女みたいに縛られずに旅するのも悪くないよきっと」
    「…なんか30年も縛りつけて申し訳ありません」

    ガハハと三人は笑い合い、皆で鍋をつつく

    207 = 201 :

    しえん

    208 = 1 :

    「こんなに楽しいのは…初めてかもしれない」
    「そりゃよかった」
    童貞「ずるいよな、人間はいっつもこんなうまいもん食ってんだから」
    「本当に」
    「もしよかったらいつまででもいていいからね」
    「え?」
    「旅に出たいなら止めないけど…いつ来てくれてもいいし」
    「…ありがとう」

    ニコリと微笑むその顔はほんの少しではあるが
    どこか寂しげにも見えた

    童貞「まぁ無理に引き留めんのも無粋ってもんだよ!な!」
    「そう…だな…せっかく解放されたんだしな」
    童貞「よし!飲も飲も!!」

    209 = 132 :

    俺35歳の童貞なのに
    なんで何も見えないんだよ・・・

    210 :

    >>209
    強い意思がないんだよきっと

    212 = 1 :

    夜も更け
    男は幾分が前に眠りに落ちていた

    童貞「よぅ」
    「うん」

    男の規則正しい寝息だけが聞こえる室内で
    童貞と処女が静かに起き上がる

    童貞「一週間だと…そろそろか」
    「うん…もうすぐかな」
    童貞「今日は楽しかったよ、ありがとな」
    「私こそ!最後にこんなに楽しい一時を過ごせて最高だったよ」
    童貞「…うん」
    「知ってるんだね?解放された私達の結末」
    童貞「そりゃな、他の奴らを何度も見てきた」

    215 = 1 :

    童貞「解放なんて言えば聞こえはいいけど」
    「……解放だよ」
    「私達だけじゃなく主人にとってもね、解放なんだから」
    童貞「まぁ30年来の親友だからな、離れるのは寂しいけども…恨みはねぇな」
    「私も、主人が処女じゃなくなった時のあの表情は忘れられないなぁ」
    童貞「さっさとその表情が見てみたいもんだ」

    クケケと底意地の悪そうな笑みを浮かべる

    「あぁ…そろそろだ」
    童貞「こいつには『寝てる間に旅に出た』とでも言っておくよ」
    「お願い…」
    童貞「じゃあ…また」
    「…うん…ありがとう」

    216 = 210 :

    うわああああああああ

    218 = 1 :

    そう言い残すと
    フワリと淡い光を残して処女は姿を消した

    童貞「しょ……解放ね…」

    「消滅」と言いかけてとっさに言いなおす

    童貞「さーてと、寝ようかなぁ~」

    ゴソゴソと男の横に潜り込むと
    男の規則正しい寝息が少しばかり乱れた

    童貞「あったけぇ~」
    童貞「……あったけぇんだなぁ…この童貞野郎」

    219 :

    何このサブがメインのストーリー泣ける

    220 :

    ある日受付嬢の処女が見えなくなってるんだな

    221 :

    エロかと思ったら
    涙が出てきた
    あれ?何故だ?

    222 = 211 :

    これは評価されるべき

    223 = 1 :

    眩しい光が朝の訪れを告げる
    起きたばかりの男は開口一番こう切り出した

    「あれ?処女は?」
    童貞「あいつなら今朝がた早くに旅に出たぞ」
    「なんでだよー、見送りもしてねぇよ!起こしてくれよ!」
    童貞「別れがつらくなるんだと、あるだろ?感傷ってヤツだ」
    「でもさぁ…手土産だって何も渡してないし…」
    童貞「あーあ、お前はそんなんだから童貞なんだよ」
    「なに!?」
    童貞「分かってない!乙女心がこれっぽっちも理解できてない!」
    童貞「まぁあいつが乙女かどうかはこの際置いといて…」
    童貞「未練がましい男は嫌われるよ!!!」
    「うぐぐぐぅ!!」

    225 = 1 :

    「そういやさ」
    童貞「うん?」
    「あんまりいないよな?解放された童貞達って、昨日の処女見たのが初めてじゃないか?」
    童貞「………あー…あれだ」
    「どれだ?」
    童貞「なんかな…関西のほうに解放された童貞、処女が集まる所があるらしい」
    「関西に?」
    童貞「だからこっちでは見かけないんだろ…多分」
    「…嘘くせぇなそれ」
    童貞「まぁ俺が解放されたら実際にあるかどうか見てきてやるよ」
    「おお!それいいな!頼むわ!」

    すっかり童貞のいる日常が『いつもの日常』になっていた

    226 = 150 :

    >>220
    その展開は受け付けてません

    228 :

    意義あり!

    229 :

    何このスレ面白い

    紫煙

    230 = 1 :

    何かきっかけがあれば人間は変化する
    もちろん、いい意味でも悪い意味でもだが……
    男にとって、いい意味で変化をもたらしたのが童貞である事は明白だった

    同僚「お前なんか変わったな」
    「そ…そうかな…」
    同僚「彼女でもできた?」
    「いや…そういうのは全く…」
    同僚「何?童貞?まさかな、はははは」
    「あ、いや、ははは…うん…あはは」
    同僚「何?マジで童貞なの?いい店紹介してやろうか?」
    「あ、いや、そういうのは…ちょっと…ほんとに…」
    同僚「遠慮すんなって!新規連れてくと俺も割引になんだよ!」
    「は…はぁ…」

    232 = 210 :

    素人童貞はどうなるんだ

    233 :

    DTの結末を想像すると涙出てくるな

    234 :

    ホッシュ大統領

    235 = 1 :

    「ああいうのは困るな…」
    童貞「いいんじゃねぇの?童貞卒業が風俗でも」
    「そんなノリなら30年も大事に守ってねぇよ…」
    童貞「それもそうだわな、なはは」

    営業回りの途中で愚痴をこぼす

    「それにお前と話せなくなんのもな…」
    童貞「馬鹿言ってんなよ、バカ、ドアホ、変態、ネアンデルタール人」
    「ばっ…言いすぎだろ!!」
    童貞「一生童貞で結婚もしねー、子供もいねーで誰にも紹介できねー友達が一人いんのと」
    童貞「嫁さん子供と家庭作って穏やかに暮らすのと」
    童貞「どっちが幸せかなんて考えねーでも分かるだろうが!」
    「…………わかんねーよ…」

    237 = 234 :

    童貞が♀ルート

    240 = 1 :

    受付嬢「あ、今日はどうされたんですか」
    「あ、はい、あの…この前の契約について質問があるとの事だったので…」
    受付嬢「そっか、また契約取れるように頑張ってくださいね」
    「あ、は、はい!ありがとうございます!」

    エレベーターの中で童貞がボソリと確信をつく

    童貞「お前…惚れたな…?」
    「ふぐうううっ!!!」
    童貞「分かりやすい奴だなぁおい」
    「優しくされたら惚れちゃうんだよ!!あんなの反則だろ!!」
    童貞「はいはい、反則反則」
    「なんだよ!悪いか!」
    童貞「悪くねーよ、さっさと解放してもらいてーんだから」

    242 = 1 :

    それから数日がたったある日

    童貞「お、今日はまたあの受付嬢のいる所か」
    「ま、まぁな」
    童貞「お前が昨日2ちゃんねるで必死になって調べてたのはこの為か」
    「おう!おかげで電話番号の渡し方とか学んだぞ!!」
    童貞「まぁ向こうもお前に気があるっぽいからな!楽勝だろ!!」
    「だといいけどなぁ…やばい…吐きそうだ」
    童貞「はえーよ」

    男は戦地へ、と言っても過言ではない心境で例の会社に向かう
    けれど今日はいつもとは違う光景が待っていた

    童貞「…あちゃー…」
    「いない…」

    244 :

    嘘だろ・・・?

    245 = 234 :

    童貞ルート

    246 = 1 :

    受付嬢「あ、いらっしゃいませ!今日もお仕事ですか」

    いつも通りの笑顔で彼女はそこにいた

    「いや…まぁ…はい…そうです」
    童貞「参ったね…」

    ただし、いつもその隣に座っていた小さな生物の姿は
    どこにもなかったが

    「それじゃ…仕事がありますんで…」
    受付嬢「?…はい、それじゃあまた」

    激しい動悸を抑えきれずにエレベータの中で蹲る

    247 = 132 :

    まじかよ・・・

    250 = 1 :

    童貞「大丈夫か?」
    「だ…大丈夫…ちょっとショックだっただけだから」
    童貞「そっか…まさかなぁ…あんな思わせぶりななぁ…」
    「いいんだ、大丈夫…最初から期待なんて…」
    童貞「嘘つけよ…」

    その後の仕事にはまるで身が入らなかったが
    なんとか乗り切り帰路に着く

    「あんだけ可愛いんだし…そりゃ彼氏くらいいるよな」
    童貞「まぁなぁ…でも他にも女はいるしさ…」
    「出会うきっかけすらねぇよ…30年なかったのによ…」

    自虐的に笑う


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