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    元スレ岡部「これが、俺たちの選択だよ」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×4
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    201 = 164 :

    救世主オカリン

    202 = 1 :


    大きな大きな、あの人の声。

    ばっと顔を上げると、居ました。

    胸の前で腕を平行にして、白衣をぶわさーってやって、顔をちょっとナナメにして、カッコ付けたオカリンおじさん。

    周りのみんなはぽかんとしています。

    「このイジメっ子どもが! あんまり綯をイジメていると、こわいこわぁいタコ坊主が貴様らの頭を引っこ抜きに来るぞ!」

    「イ、イジめてなんかないよ! 綯にどうしてお母さんが居ないのって聞いただけだもん!」

    「いいやイジめていたな! 貴様らの意見など聞いていない! この俺が言うんだから間違いないのだよ!」

    「な、なんだよそれー!」

    「あの人、綯ちゃんのお父さんのお友達? やっぱり、綯ちゃんのお父さんといっしょで」

    「そこのリボンしたガキンチョ! いっしょ扱いするな! 綯の父は怖い! 俺は怖くない!」

    「な、なにこの人……なんかヤバいって……」

    「!? そこのちょっと太ったガキンチョ! 人をヤバい呼ばわりするな! 俺は至って普通人だぞ!」

    203 = 1 :


    オカリンおじさんのペースでした。

    おじさんのよく分からないテンションに押されて、さっきまでの嫌な雰囲気はどこかへ飛んでいっていました。

    「綯、立て」

    おじさんが私の両肩を掴んで、ぐっと立たせました。私の背中を支えて、おじさんの話は続きます。

    「綯のお父さんは本当に怖い。俺なんて何度チョークスリーパーでオとされそうになったことか」

    「……? チョークの粉で寝ちゃったってこと?」

    「阿呆! そのチョークではない! チョークスリーパーとはこうだ!」

    「うわぁ! あはははは!」

    「やっぱり綯のお父さんは危ない人なんだね~」

    「うむ、危ない人だ! ……だがな」

    204 = 147 :

    まさかのオカナエか?

    205 = 1 :


    「綯のお父さんが怖くて危ないのは、ぜんぶ綯のためなんだよ」

    調子が変わったおじさんに、みんなが黙りました。

    「お前たちのお母さんが死んだら、お前たちはどう思う?」

    「……やだ」

    「……悲しい」

    「お母さんは死なないもん!」

    「そうだ。いやだな、悲しいな。死ぬなんて思いたくないよな。
     そして、残されたお父さんも悲しい。死んだなんて思いたくない。
     でもお父さんは、だからお父さんは、子供を、お前たちを愛して愛して愛しまくるんだよ」

    私は、おじさんを見つめていました。おじさんも、私を見ていました。

    「綯のお父さんが怖かったり危ないのは、綯を愛して愛して愛しまくっているからだ。
     だから、綯にいやなことをする奴には容赦しない」

    「死んだお母さんの分まで、子供を愛するんだ」

    206 = 31 :

    ふむふむ

    207 = 1 :


    「……ん? でも……おじさんは、綯のお父さんにいっぱいイヤなことされてるんだよね?」

    「……フゥーハハハ! よく分かったなクソガキめ! 俺は常日頃から綯をイジメまくっているからな!
     あのタコ坊主には目の敵にされているのだよ!」

    「えぇー!? 綯ちゃんをイジメてるの!?」

    「そぉの通りだ! 貴様らのイジメを止めたのも、やり方が手ぬるすぎて見ていられなかったから!
     俺もイジメに参加したかったからだ!」

    「イ、イジメじゃないってば!」

    「ほぅ? とすると、貴様らはイジメる側ではない?」

    「そうだよ!」

    「すると綯の友達か?」

    「そうよ!」

    「ふん、つまらん! では、俺はこれから綯を一人でイジメるとしよう! 貴様らは指をくわえてそこで見ているがいい!」

    「なっ、なんだよコイツ! みんなー、綯を守れー!」

    208 = 109 :

    アニメの綯さんは電車以外天使だった

    210 = 1 :


    なんだかよく分からないうちに、私を置いて取っ組み合いが始まりました。

    みんなオカリンおじさんに噛みついたり、殴ったり、蹴ったり、タックルしたりしていました。

    終わる頃には、おじさんはもうボロボロでした。

    「こ、このクソガキどもがぁぁ……!」

    「ふーんだ! 思い知ったかしら!?」

    「綯! 怪我はないか!?」

    「あ……」

    今日の放課後までお友達だった男の子が、心配してくれました。だから私は。

    「……ありがとう」

    心からの、お礼を言いました。彼は一瞬だけ目を見開いて、すぐ下を向いてしまいました。

    211 = 63 :

    >>208
    綯さんを原作どおり放送したらどこぞのボートみたいになりかねん

    212 = 142 :

    オカリンの語りにちょっと泣きそうになった
    支援

    214 :

    しえんた

    215 = 164 :

    >>211
    なんだよそれ…

    216 = 148 :

    綯オカだった!!!!!!!

    217 = 109 :

    ナエオカとか相性最高だよね(SM的な意味で)

    218 = 31 :

    >>1はどうした

    220 = 1 :


    「ちっ……今日のところは勘弁してやる! また合間見える時を待っていろクソガキーズよ!
     そのときまで、せいぜい友達を必死に守ることだな……エル・プサイ・コングルゥ。
     ……フゥーーーーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」

    白衣をはためかせ、ちょっとびっこを引きながら、オカリンおじさんは走っていきました。

    みんな、二度とくんなー、おとといきやがれー、おとといは来れないでしょ、とか口々に言っています。

    後ろから肩を叩かれました。さっきの彼を含めた数人が、ごめん、って言いました。

    叫んでいた子たちも、ごめん、ごめんね、って言いました。

    私は今度は違う涙が出そうになりました。

    「うぅん、いいよ。みんな、私の友達だもん」

    親友が、一気に増えた一日でした。

    221 :

    ほっしゃん。

    223 = 73 :

    ふむ。3分がギリギリアウトなのか。

    さるよけ支援

    224 = 31 :

    猿大変だなぁ

    225 = 1 :

    ある日。ラボ。

    「……オカリンおじさん……」

    岡部「この時期にお前の訪問……ッ! そして左手には封筒……ッ!」

    「は、はい。お察しの通り、家賃を」

    岡部「ぐっふぅ! よ、よせ綯、近付くな! その封筒には俺の左手の封印を解く呪法が掛けられているんだ!」

    「はぁ……」

    (また始まった……なんだっけ、厨二病? 使い所を間違えなければすっごくカッコいいのに……)

    「じゃあ、封筒はここに置いておきますから、お金だけ」

    岡部「な、なんだと!? しまった……感染型の呪いだったか! すまん綯、おまえ自身も呪いに犯されてしまったようだ!
       クッ! 俺がもっと早く気付いていれば……ッ!」

    (めんどくさい……)

    「……何か袋に入れて投げ渡して下さ」

    岡部「ぐああああ!! ひ、左手が! 封印が今にも解けてしまう! 逃げろ綯ェェェェェッッ!」

    「……」ズカズカズカ

    岡部「ちょっだから封印が、あっどうして俺の財布の場所知ってやめっ今月は堪忍して電子部品買いすぎてカツカツなのお願いだ綯やめ
       イヤぁぁああああああああああ虎の子のゆきっつぁんがああああああああああ!!」

    226 :

    支援もっともっと

    227 = 164 :

    オカリン必死wwwwww

    228 :

    楽しみにしてるぜ

    229 = 31 :

    支援するでござる

    230 = 1 :

    岡部「うぅぅ……綯に辱められた……」

    「な、なに言ってるんですか。それじゃ確かに頂きましたから。お釣りはここに置いておきますね」

    岡部「鬼ぃ……悪魔ぁ……萎えぇ……」

    「私の名前が悪口みたいに言うのやめてくださいっ」

    岡部「萎えぇぇぇぇ…………え? おい綯。白衣は?」

    「え? あ、はい。ラボにいるときはちゃんと大切に着てますよ」

    岡部「なぁにぃ……!? ラボメン(仮)ならいついかなる時も戦闘服を着ていなければならんだろうが! 何のためのラボメン(仮)だ!
       なんという意識の低さ! やはり貴様はラボメン(仮)だな!」

    「か、かっこかりかっこかり連呼しないで下さい! それに、白衣着てるのなんて紅莉栖おねえちゃんとおじさんしか」

    岡部「シャラァップ! 貴様と俺たちとではラボへの貢献度が違うのだよ! 同列に語ろうなど愚の骨頂! 罰として今すぐ白衣を着ろ!」

    「え、えぇ~、あんまり汚したくないんですけど……」

    岡部「汚れてこその白衣だ! 戦闘服の汚れを気にする戦闘員がどこに居る! ほれ着ろいま着ろすぐに着ろ!」

    「わ、分かりましたよぉ……」

    231 = 31 :

    オカリン楽しそうで何より

    232 = 103 :

    オカナエ最高だな!
    オカクリ?時代遅れだろ・・・

    233 = 1 :

    「こ、これでいいですか?」

    岡部「うんむ!!!!」

    (嬉しそうだなぁ……)

    (……あ、そうか。紅莉栖おねえちゃんがアメリカに行っちゃったから、もう着る人はオカリンおじさんしか居ないんだ……)

    「……まゆりおねえちゃんに、もう一着お願いしようかな」

    岡部「む? 何か言ったか小動物」

    「何も言ってませんし小動物じゃないです」

    岡部「おいおいおいなんだそれは高度なギャグか!? お前が小動物じゃなきゃ小動物の定義が危ういぞ!?
       あ、なるほど微生物と言って欲しいのかそうか。すまなかったな微生物よ!」

    (む、むかつくぅ~……!)

    「……万年白衣厨二病ガリガリ老け顔オヤジ」ボソッ

    岡部「」

    「あっ……」

    岡部「……綯。おじさん怒らないからこっち来なさい。な? こっち来なさいよ。怒らないから」

    「ひ、ひぃぃ……! と、父さ~ん!」ダダダダ……

    岡部「ちょ、おま! ミスターブラウンを頼るのは反則だろ! 待てこの腹黒小動物!」ダダダダ……

    234 :

    助手とは何だったのか

    235 = 164 :

    おそらく>>1はダルクリよりもこちらが書きたかったんだと思う

    236 = 31 :

    やっぱりオカリンも基本ツンデレだな

    237 = 1 :






    綯を追い、ドアを勢い良く開け放った俺が目にしたのは。

    階段を降りるにしてはやけに前傾した、綯の後ろ姿。


    ズダン ダン ダン


    音。

    重い物が、階段を滑り落ちていく音。




    238 = 228 :

    ちょおおおおおおお

    239 :

    >>237
    見てたらわかるわwww

    240 = 133 :

    ダルクリだと鈴羽がかわいそうだし時代は、まゆクリだろ

    241 = 31 :

    っておおおおおおおおい

    242 = 103 :

    なえさん・・・?

    243 :

    ダルクリもいいと思うよ!









    鈴羽の誕生日じゃなければな!

    244 = 98 :

    とべよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

    245 = 147 :

    オカリンは綯さんに恐怖を感じないのかな?

    246 = 1 :


    「あ……?」

    そこまでを見て聞いて、やっと俺の体は動いた。

    「綯ッッ!!」

    階段を段飛ばしで降り、一番下で不自然な体勢のまま倒れている綯を抱き上げる。

    「綯、大丈夫か、綯ッ!」

    体を揺すろうとして思い止まる。彼女の頭から、つう、と一筋の赤が降りた。

    ……頭に、怪我をしている。事態は一刻を争う。

    247 :

    覚醒なえちゃん出て来たら呼んで

    248 = 1 :


    彼女を静かに抱きかかえたまま工房へ飛び込み、天王寺を呼ぶ。

    「ミスターブラウンッ! 綯がッッ!!」

    「あぁん? 綯がどうし…………おい綯、どうした、綯!! 綯ッ!!」

    不用意に触れようとする天王寺を制し、救急車を呼んでもらう。
    綯を工房前のベンチに寝かせ、今一度、容態をよく見る。

    体のあちこちに痣があった。内出血。切り傷も。
    工房奥の天王寺へ状況を叫んで伝え、俺はラボへ走る。
    清潔なタオルとバケツいっぱいの水を持ち、出血の激しい頭部を中心に当てていく。

    大汗をかき、青黒くなった綯の顔。ぎりりと拳に力が入った。

    (俺が、ふざけていたばっかりに、綯をこんな目に……ッ!)

    「綯……踏ん張れよ、すぐに救急車が来るからな……!」

    250 :

    複雑な気分だがスクロールする右手が止まらない


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