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元スレ杏子「くうかい?」
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ところで、時間停止中に固まったあんこ移動させられるんなら、シャルロッテの前で固まったマミさん移動させればよかったんじゃね
わざわざバリア張った意味あるの?
わざわざバリア張った意味あるの?
>452
お前が時間を止められるとして、お前のかーちゃんが駅前で事故にあったとする。お前は自分の部屋の中から事故の瞬間をどうやって知るんだ?
ほむほむは拘束されててマミさんがマミマミされるまで抜け出せなかっただろ。
羽交い締めにされただけのあんこの時とは状況が違う
お前が時間を止められるとして、お前のかーちゃんが駅前で事故にあったとする。お前は自分の部屋の中から事故の瞬間をどうやって知るんだ?
ほむほむは拘束されててマミさんがマミマミされるまで抜け出せなかっただろ。
羽交い締めにされただけのあんこの時とは状況が違う
>>461
誰もアニメの話はしてないだろ
誰もアニメの話はしてないだろ
>>452
能力発動時に手をつないでいないと駄目なんじゃね?
能力発動時に手をつないでいないと駄目なんじゃね?
時間停止に慣れてないとびっくりしちゃうからじゃねwwwwwwwww
被災地支援の話とか聞いてると人ひとり運ぶのって結構重労働なんだよね
そういうの考えると手をつないだまま人を運ぶ事自体が割に合わなかったんじゃね?
そういうの考えると手をつないだまま人を運ぶ事自体が割に合わなかったんじゃね?
時間停止使ってシャルロッテの口にキュウべぇ放り投げればよかったんだよ
◇◆◇◆
指先をタッチスクリーンに滑らせると、ガラスの箱は静かに上昇しはじめた。
美樹さやかはその中でひとり、小さくなっていく薄暮の街並みを見下ろす。
『さやかはさぁ……』
『なあに?』
『さやかは、僕をいじめてるのかい?』
『えっ』
繰り返し再生される、悲しい記憶。
『なんで今でもまだ、僕に音楽なんか聴かせるんだ?
嫌がらせのつもりなのか?』
『だって恭介、音楽好きだから――』
『もう聞きたくなんかないんだよ!
自分で弾けもしない曲、ただ聞いてるだけなんて!
僕は……っ…うぅ……僕はっ……!!』
砕け散るミュージックプレイヤー。
清潔なシーツを染める血飛沫の朱。
少年に覆い被さった少女の耳に、嗚咽混じりの声が聞こえた。
『動かないんだ……もう……痛みさえ感じない……。
こんな、手なんてっ……!』
『大丈夫だよ。きっと、なんとかなるよ。
諦めなければ、きっと、いつか――』
『諦めろ、って言われたのさ。
もう演奏は諦めろ、ってさ……先生から直々に言われたよ。
今の医学じゃ無理だ、って』
指先をタッチスクリーンに滑らせると、ガラスの箱は静かに上昇しはじめた。
美樹さやかはその中でひとり、小さくなっていく薄暮の街並みを見下ろす。
『さやかはさぁ……』
『なあに?』
『さやかは、僕をいじめてるのかい?』
『えっ』
繰り返し再生される、悲しい記憶。
『なんで今でもまだ、僕に音楽なんか聴かせるんだ?
嫌がらせのつもりなのか?』
『だって恭介、音楽好きだから――』
『もう聞きたくなんかないんだよ!
自分で弾けもしない曲、ただ聞いてるだけなんて!
僕は……っ…うぅ……僕はっ……!!』
砕け散るミュージックプレイヤー。
清潔なシーツを染める血飛沫の朱。
少年に覆い被さった少女の耳に、嗚咽混じりの声が聞こえた。
『動かないんだ……もう……痛みさえ感じない……。
こんな、手なんてっ……!』
『大丈夫だよ。きっと、なんとかなるよ。
諦めなければ、きっと、いつか――』
『諦めろ、って言われたのさ。
もう演奏は諦めろ、ってさ……先生から直々に言われたよ。
今の医学じゃ無理だ、って』
『………』
『僕の手はもう、二度と動かない。
奇跡か魔法でもない限り、治らない』
奇跡も魔法もあるんだよ――その言葉を、さやかは呑み込んだ。
暁美ほむらによって知らされた"真実"が、
奇跡の"真の代償"が、彼女の決断を鈍らせていた。
エレベーターのスピーカーが、幼馴染みの病室がある階に到着したことを告げる。
が、さやかは足を踏み出すことができなかった。
会って何を話せばいいんだろう。
自分が恭介の傍にいることに何の意味があるんだろう。
後ろ向きの思考が、頭の中をぐるぐると回る。
無情にもドアは閉まり、エレベーターは再び、今度は終点へと上昇を開始した。
『僕の手はもう、二度と動かない。
奇跡か魔法でもない限り、治らない』
奇跡も魔法もあるんだよ――その言葉を、さやかは呑み込んだ。
暁美ほむらによって知らされた"真実"が、
奇跡の"真の代償"が、彼女の決断を鈍らせていた。
エレベーターのスピーカーが、幼馴染みの病室がある階に到着したことを告げる。
が、さやかは足を踏み出すことができなかった。
会って何を話せばいいんだろう。
自分が恭介の傍にいることに何の意味があるんだろう。
後ろ向きの思考が、頭の中をぐるぐると回る。
無情にもドアは閉まり、エレベーターは再び、今度は終点へと上昇を開始した。
見滝原市立中央病院の屋上には、花壇の迷路がある。
その迷路の真ん中に、一人の少女がこちらに背を向けて立っていた。
デニムのショートパンツに、オリーブグリーンのヨットパーカ。
腰まで届く長さの髪は、後ろでひとつに結わえられている。
「佐倉……杏子……」
さやかは一瞬後じさり、今度は広い歩幅で歩き出した。
杏子から逃げようとしている自分を、認めたくなかった。
「どうしてあんたがここにいるわけ?」
「どうしてって、そりゃあ、あんたを追ってきたからさ。
見舞いが終わるまで待ってるつもりだったんだが、随分と早く切り上げてきたんだね。
ロクに話もできていないんじゃないのかい?」
「……ッ」
振り返った杏子は、意地の悪い笑みを浮かべていた。
その迷路の真ん中に、一人の少女がこちらに背を向けて立っていた。
デニムのショートパンツに、オリーブグリーンのヨットパーカ。
腰まで届く長さの髪は、後ろでひとつに結わえられている。
「佐倉……杏子……」
さやかは一瞬後じさり、今度は広い歩幅で歩き出した。
杏子から逃げようとしている自分を、認めたくなかった。
「どうしてあんたがここにいるわけ?」
「どうしてって、そりゃあ、あんたを追ってきたからさ。
見舞いが終わるまで待ってるつもりだったんだが、随分と早く切り上げてきたんだね。
ロクに話もできていないんじゃないのかい?」
「……ッ」
振り返った杏子は、意地の悪い笑みを浮かべていた。
恐らく杏子は、さやかが真っ直ぐここまで来たことを、
幼馴染みに会う勇気を出せなかったことを知っている。
さやかは蔑みを込めて言った。
「恭介のことは、あんたには関係ないでしょ。
で、なんであたしに着いてくるの?
あんた、あたしのストーカーなの?」
「ハッ、こりゃまた酷い言い草だね。
何もあたしだって、好き好んであんたを追っかけてきたわけじゃない。
あたしはね、美樹さやか……。
あんたが魔法少女を諦められるように、諭しに来てやったのさ」
「そんなことして、あんたに何の得があるわけ?」
「得なんかない。
あたしはただ、出かけてる杭に、出たら打つよ、って言いに来ただけだ。
打たれて痛い思いをしたくなけりゃ、大人しく引っ込んでな、ってね」
幼馴染みに会う勇気を出せなかったことを知っている。
さやかは蔑みを込めて言った。
「恭介のことは、あんたには関係ないでしょ。
で、なんであたしに着いてくるの?
あんた、あたしのストーカーなの?」
「ハッ、こりゃまた酷い言い草だね。
何もあたしだって、好き好んであんたを追っかけてきたわけじゃない。
あたしはね、美樹さやか……。
あんたが魔法少女を諦められるように、諭しに来てやったのさ」
「そんなことして、あんたに何の得があるわけ?」
「得なんかない。
あたしはただ、出かけてる杭に、出たら打つよ、って言いに来ただけだ。
打たれて痛い思いをしたくなけりゃ、大人しく引っ込んでな、ってね」
>>452
怯えるマミさんは可愛いかったろ
怯えるマミさんは可愛いかったろ
穏やかな恫喝に、しかし、さやかは臆さない。
「あたしが魔法少女になるも、ならないも、あたしの勝手でしょ」
「つくづく酔狂な女だな、あんたも。
ほむらが見せてくれた魔法少女の真実を、まさか忘れたってわけじゃないんだろう?
あれを知って、どうしてまだ悩めるんだい?」
悩む余地なんてないじゃないか、と両手を肩の高さまで上げる杏子。
あんたには分からないでしょうね、とさやかは思った。
自分のためだけに魔法を使う杏子に、
誰かのために魔法を使おうとしているあたしの気持ちが、理解できるわけがないんだ……。
杏子は言った。
「なあ。あんたにとっての上條恭介は、
あんたがこの先の人生を棒に振ってもいいと思えるほど、価値のある男なのか?」
「あたしが魔法少女になるも、ならないも、あたしの勝手でしょ」
「つくづく酔狂な女だな、あんたも。
ほむらが見せてくれた魔法少女の真実を、まさか忘れたってわけじゃないんだろう?
あれを知って、どうしてまだ悩めるんだい?」
悩む余地なんてないじゃないか、と両手を肩の高さまで上げる杏子。
あんたには分からないでしょうね、とさやかは思った。
自分のためだけに魔法を使う杏子に、
誰かのために魔法を使おうとしているあたしの気持ちが、理解できるわけがないんだ……。
杏子は言った。
「なあ。あんたにとっての上條恭介は、
あんたがこの先の人生を棒に振ってもいいと思えるほど、価値のある男なのか?」
「恭介は関係ないって言ってるでしょ。
何度も同じことを言わせないでよ」
「白々しい嘘はやめなよ。ほむらから聞いて、全部知ってる。
上條恭介が、あんたが魔法少女になろうとしている理由なんだろ?」
さやかはぎゅっと下唇を噛み締めた。
あたしと恭介の関係を調べ上げ、あまつさえそれを杏子に喋った転校生が憎い。
「そいつ、交通事故がきっかけで指が動かなくなっちゃったらしいね」
「…………」
「今の医学じゃ治る見込みもないんだってね」
「…………」
「どんな天才バイオリニストだって、商売道具が壊れちゃお払い箱だ」
「…………」
「時間が経てば、誰も見向きもしなくなる」
言葉のひとつひとつが、さやかの心に突き刺さる。
「……それ以上恭介をバカにしたら、あたしはあんたを許さない」
「おっかしいな。
あんたの幼馴染みをバカにしたつもりなんて、これっぽっちもないんだけどね。
全部――紛れもない事実じゃないか」
何度も同じことを言わせないでよ」
「白々しい嘘はやめなよ。ほむらから聞いて、全部知ってる。
上條恭介が、あんたが魔法少女になろうとしている理由なんだろ?」
さやかはぎゅっと下唇を噛み締めた。
あたしと恭介の関係を調べ上げ、あまつさえそれを杏子に喋った転校生が憎い。
「そいつ、交通事故がきっかけで指が動かなくなっちゃったらしいね」
「…………」
「今の医学じゃ治る見込みもないんだってね」
「…………」
「どんな天才バイオリニストだって、商売道具が壊れちゃお払い箱だ」
「…………」
「時間が経てば、誰も見向きもしなくなる」
言葉のひとつひとつが、さやかの心に突き刺さる。
「……それ以上恭介をバカにしたら、あたしはあんたを許さない」
「おっかしいな。
あんたの幼馴染みをバカにしたつもりなんて、これっぽっちもないんだけどね。
全部――紛れもない事実じゃないか」
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