元スレ絹旗「恋をしちゃいました♪」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
301 :
昨日支援してから読もうと思ったら寝てたでござる
うん、すげぇ面白いわ。支援
302 = 213 :
「――――ぶっさいくな顔してんな、第4位。いい気味だわ、まったく」
暗部組織の潰しあいの抗争以来の、再会だった。
「『私に居場所なんてないのー、かなしい、かなしい、えーんえーん』ってかぁ?」
ニヒルな笑みを浮かべながら、人を馬鹿にした言葉を並べて。
「悲劇のヒロイン気取りたくても、その見てくれじゃあお姫さんにはなれやしねぇ」
容赦なく、私の心を抉ってきた。
303 = 213 :
「オマエ、本当に可哀想だな」
踏みにじって。
「惚れこんだ男にはただの『お仲間』認定をされただけ」
叩きつけて。
「お天道さんの世界にも、とっくのとうに居場所がないと来た」
304 = 213 :
切り刻んで。
「一人なんだよ、オマエは。可哀想に。あーぁマジで哀れだ」
現実を突きつけて。
「―――――あまりにも、みてらんねぇからさ」
そして、一拍の間をおいて。
「俺が、オマエをもらってやろうか?」
あの、細くて意外に力のある両腕に、抱きしめられた。
思い返してみれば、それがアイツのはじまり。
305 = 213 :
「最悪だ」と思ったそんなはじまりも。
「沈利」と名を呼んでくれた低い声も。
「好きだ」と耳元で囁かれた吐息の熱も。
「にがさねえよ」とぎゅっと抱きしめられた腕の固さも。
全部全部、覚えている。
嫌というほど、身体に染みついて離れない。
―――――逃がさないと、言った癖に。
それなのに、それなのに、………それなのに。
・
・
・
306 = 213 :
フレンダ「……浮気? あの垣根が、浮気をしったていうの?」
麦野「間違いメールが来て本人に問いただしてみたら、面白いくらいあっさり白状したわねー」
滝壺「浮気も許せないけど、絶対にゆるしちゃいけないことだけど……」
フレンダ「………」
滝壺「かきねがむぎのに言ったことが、むぎのをそんな風にあつかってたってことの方が、許せない……ッ!」
麦野「――――結局のところ」
「私はタダの都合のいい女で、………アイツにとって『特別』じゃなかった」
「それだけのことなのよ」
「……それだけの、このなの」
307 = 213 :
麦野「この麦野沈利をそんな扱いするなんて、許せるわけないってね」(ハハッ
「むかついから、こっちから別れてやったのよ」
「―――――」
「プライドは、ちょっと気づついた……かな?」
「―――うん、でも、私にとってもそれだけ」
「それだけ」
フレンダ「…………、ほんとに『それだけ』?」
滝壺「フレンダ?」
フレンダ「ほんとに、『それだけ』なの? ほんとに『それだけ』にするつもりなの!?」
麦野「―――――そうよ」
フレンダ「それじゃ……」
「どうして」
「……ど、して。そんなに悲しそうに笑う訳?」
308 = 213 :
麦野「『それだけ』にするしかないの。それが、一番いいの」
滝壺「麦野は、そう思うの?」
麦野「………そうするしかない、から」
「私は都合のイイ女で、『特別』じゃなくて、代えがきく存在なら」
「そうするしか、ないのよ」
滝壺「違う」
麦野「……ちがう?」
滝壺「違うよ、麦野にとっては『それだけ』じゃないでしょう?」
「だから、そんなのは『一番』の選択じゃないよ!」
「ねぇ、むぎの」
「むぎのにとってかきねは『それだけ』?」
麦野「……私に、とって……」
309 :
ええ娘たちやなあ・・・
310 = 301 :
さる避け④
展開熱くて読んでてwktk
311 = 213 :
滝壺「かきねは都合のイイ男だった?」
「特別な人じゃなかった!?」
「代えがきく、存在だった!!?」
麦野「!」
滝壺「……違うよね?」
「かきねはむぎのにとって、たった一人の人で、特別な人で、掛け替えのない存在、だったよね?」
312 = 213 :
フレンダ「滝壺、『だった』―――じゃなくて、現在進行形で、そうなんだよ」
「垣根はいまも、多分これかも」
「麦野の心を占拠し続ける男な訳よ」
滝壺「ごめん、そうだった」
麦野「……ぁ、いや、……わ、私は」
「―――私は、」
「………………わたし、は」
313 = 213 :
・
・
・
それなのに、それなのに、………それなのに。
どうして、帝督のほうから、去っていくの?
どうして、抱きしめてくれたその両腕を、離してしまったの?
私のこと、嫌いになった?
私のこと、もういらなくなった?
ねぇ、帝督。
―――――私はもう、隣に置くことすら価値がない女なの?
・
・
・
314 = 213 :
晩飯。8時には再会
次いで安価
垣根の浮気相手?(絹旗)から連絡が来るようです。
どっちの携帯に連絡がはいりますか?>>+3
1、フレンダ
2、滝壺
320 = 213 :
prrrrrrrrr,prrrrrrrrrr
フレンダ「? なんか、携帯なってるけど、誰の?」
滝壺「あ、ごめん。わたしの携帯だ。……あ、絹旗からみたい」
フレンダ「……絹旗? なにか急用なのかも」
滝壺「ちょっと、外に出て、電話してくるね」(ガタッ
フレンダ「りょーかい。麦野のことは私にまわせてって訳よ」
滝壺「うん。よろしくね」
麦野「……私は」
「……………私に、とっては……」
321 = 237 :
待ってた
322 = 301 :
風呂上がったら始まってた
323 = 213 :
―麦野宅・外―
滝壺「はい、もしもし」
『あ、滝壺さん、いま麦野の家ですか?』
滝壺「うん。でも、一応念には念を入れて、むぎのの家の外にいるよ」
『本当ですか!? それは、超丁度よかったです』
滝壺「それで何か用あったの?」
『あー……はい。実は、ちょっといま、浜面と一緒に垣根のとこに来てるんですけど……』
滝壺「……やっぱり、きぬはたは、きぬはたで行動してたんだね」
『あははははー……』
324 = 213 :
滝壺「むぎのから聞いたけど、かきね、浮気してたんだってね」
『あー。それなんですけど、嘘だったらしいんですよ』
滝壺「………え?」
『なんか、垣根が一人で超勝手に誤解して、超勝手に暴走したみたいで』
滝壺「……くわしく教えて?」
『勿論です。それとですね、実はちょっとした作戦を決行しようかなー、なんて』
滝壺「作戦?」
『超私が貧乏くじな作戦ですけどねー……ははっ』
・
・
・
325 = 256 :
みんな良い娘過ぎて浜面が辛い
326 = 213 :
・
・
・
滝壺「…………なんていうか」
『はい?』
滝壺「……二人とも、不器用だなって思って」
『ですよね。もっと簡潔に『好きだ!』『私も!』で終らせりゃーいいんですよ』
滝壺「それが出来ないからこそ、むぎのや、かきねなのかもしれないけどね」
『ですね。そういうところが超ほっとけないというか……』
滝壺「きぬはたも簡潔にはまづらと『超好き!』『俺も!』ってすればいいのに」
『ちょおおおおお!! な、なにを言いだすんですか…っ/// い、いまは私のことは超関係ないですから!!』
滝壺「そーいうことにしておく」
『おっほん/// では、いま話した通りに超よろしくお願いします』
滝壺「ん。フレンダには私から伝えておく」
『はい。それでは』
ブツ。ツーツーツー・・・
327 = 256 :
俺「超好き!」
328 = 264 :
>>327
俺「俺も!」
329 = 256 :
最愛ちゃんじゃないんかいェ…
330 = 213 :
滝壺「………そっか、かきねも、素直になれなかっただけ、なのか」
「…………」
「簡単で、難しいこと」
「難しいけど、意外と簡単なこと」
「…………うん。わたしにとっては、難しかった、かなぁ」
「―――――まぁ、いまとなっては昔のことだけど」
「……むぎのとかきねには、」
「………私みたいに、なってほしくないなぁ……」
332 :
>>327-328
お幸せにな
333 = 213 :
―麦野家・中―
麦野「…………」
フレンダ「…………」
麦野「…………」
フレンダ「ねぇ、麦野」
麦野「……ん?」
フレンダ「いろいろグチグチいったけどさ」
「結局、私が麦野に言えることって、一つだけな訳よ」
334 = 213 :
麦野「……なに? 言える事って」
フレンダ「それはね」
麦野「うん」
フレンダ「素直になろうってこと」
「垣根にたいしても」
「麦野自身の気持ちに対しても」
「―――――素直に、なろうよ」
麦野「フレンダ…」
フレンダ「素直になるって、麦野にとってはもしかしたら難しいかもしれない」
「怖いかもしれない、痛いかもしれない」
「でも」
「案外、恐れることじゃないかもれないじゃん?」
335 = 213 :
麦野「―――――素直に、なる?」
フレンダ「そう」
麦野「……それは、……」
「―――そんなの」
「わたし、には」
フレンダ「出来るはずない、って思うの?」
麦野「…………」(コクリ
336 = 213 :
フレンダ「結局、色んなことをごちゃごちゃを考えるから、こんがらがる訳よ」
「シンプルにいこーよ、シンプルに」
麦野「……シンプルに、って言ったって」
フレンダ「うん、じゃあ」
「いまから、私と麦野の二人で、こんがらがっちゃった麦野の赤い糸を、ゆっくり、ひとつひとつ解いてこう。ね?」
麦野「……えー」
フレンダ「私が、いっこいっこ、聞いていくから。麦野はただ、イエスかノーかだけで答えて」
麦野「…………そんなことして、何が変るって言うの?」
フレンダ「――――絶対、何かが変る訳よ」
337 = 226 :
フレンダ可愛いよフレンダ
338 = 213 :
フレンダ「それじゃ、はじめるよ?」
麦野「……どーぞ」
フレンダ「うっわ、超面倒くさそうな口調……。まあいいや」
「それじゃー、聞くよ」
「……麦野。麦野は、垣根と一緒にいて楽しかった?」
麦野「…………それは」
フレンダ「あまり考え込まない。イエスかノーが。どちらかを選ぶだけでいいんだから」
麦野「――――イエス」
フレンダ「そ、その調子」
339 = 213 :
フレンダ「垣根といる時間は大切だった?」
麦野「……イエス」
フレンダ「イイ奴だなと思ってた?」
麦野「…イエス」
フレンダ「垣根と一緒いて、幸せだった」
麦野「イエス」
340 = 213 :
フレンダ「……裏切られて、ショックだった?」
麦野「イエス」
フレンダ「酷い扱いをされて、ムカついた?」
麦野「イエス!」
フレンダ「垣根にたいして、怒ってる」
麦野「イエス!!」
フレンダ「―――――垣根と別れて、清々した?」
麦野「…………ッ」
フレンダ「清々、した?」
麦野「…………」
「…………」
「…ノ―」
342 = 213 :
フレンダ「…………、麦野は、いま寂しい?」
麦野「……イエス」
フレンダ「胸に、ぽっかり、穴があいているような感じがする?」
麦野「……ィエス」
フレンダ「垣根に、大切されてた?」
麦野「………いえす」
フレンダ「麦野は、これからも、垣根に大切にされたい?」
麦野「…………」
「……うん」(グス
343 :
麦のんかわえぇぇえ!
344 = 226 :
何これ麦野にキュンときた
345 = 213 :
麦野「………ひっぅ」(グスグス
フレンダ「いちおう、もういっこだけ」
「これが、最後の質問」
「素直に答えてね?」
麦野「……な、によぉ……」(ヒック
346 = 301 :
おいおい?
おいおいおいおい?
フレはまだ計画知らないんだろ?
アイテムはどんだけ相手を想いやれる集団になったんだよ。最高じゃねえかよ
347 :
むぎのんにここまで心引かれたのは初めてだ
348 = 213 :
フレンダ「麦野は―――――、麦野沈利は」
「垣根帝督のこと」
「好き?」
「――――――大好き?」
麦野「……………うん」(グス
「ひっぅ」
「す、きぃぃいい、……ふぇ」
「………大好きだよぉ、ちくしょー……」(フェェェエエ
フレンダ「ん。よくできました」(ナデナデ
349 = 213 :
・
・
・
ガチャ。
滝壺「電話おわったよーって、え? あれ?」
フレンダ「ほら、ちゃんとティッシュで鼻かんで」
麦野「……ああもう、最悪。超最悪な気分んんん」(チーン
滝壺「―――これは、いったい何事?」
フレンダ「あ、おかえり滝壺。今ね、麦野が攻落したとこー」
麦野「ああ、もうマジでムカつく。なんであんな野郎のことなんか……」(ブツブツ
滝壺「攻落?」
フレンダ「この頑固もの、ようやく自分の気持ちに正直になった訳よ」
「ただ、涙は出てくるは、改めて自分の気持ちに気がつくはその他諸々」
「恥かしいやら照れくさいやらって感じで、変にキレてる状態」
滝壺「……あ、なるほど」
350 = 213 :
滝壺「…………ふむ」
「(なにか特に仕向けなくても、麦野の中の土台はできあがったって感じ、か)」
麦野「……あ、鼻かみ過ぎてティッシュ無くなった……ああもう、マジかよ」
フレンダ「あらら。買い置きはないの?」
麦野「ない」(ズズ
滝壺「じゃ、そこのコンビニまで買いにいってくるよ、私」
麦野「あー……悪い、お願いできる?」(スビビ
滝壺「うん」
「―――じゃあ、フレンダも一緒にいこう?」
フレンダ「え? 私も?」
滝壺「……麦野オチついたみたいだけど、やっぱ、一人になりたい気分なんじゃないかな?ぁ」(ボソ
フレンダ「あー……なるほど」(ボソッ
滝壺「ね? 行こう?」
フレンダ「分かったわよー。麦野、ちょっくら私も散歩がてら滝壺についていくわ」
麦野「んー」(ズズ
みんなの評価 : ★
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