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元スレ京介「あやせ、結婚しよう」 あやせ「ほ、本当ですかお兄さん!?」
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「慌て方が怪しいですけど……、今回は不問にします。
疑わしきは罰せずとも言いますし」
あやせは澄まし顔で座布団に座り、目線で着席を促した。
盆の上には、ケーキと紅茶が二つずつ。
まあ、確かに『お茶とお茶請け』であることには変わりないよな。
「お兄さんのお好きな方をどうぞ」
「いや、俺はどっちでもいいから、あやせが好きな方を選べよ」
「遠慮しなくていいですよ?」
「遠慮なんかしてねえって。
むしろあやせが俺に気を遣ってんじゃねえか?」
「遣ってません。もうっ、早く選んで下さい。優柔不断な男の人は嫌われますよ?」
「んー……」
でも真面目な話、本当にどっちでもいいんだよな。
小さい頃から麻奈美家の和菓子の試作品をたらふく食べてきたおかげで、
和菓子に関してはうるさい俺の味蕾も、洋菓子の味にはとんと鈍く、なんでも美味く感じるのだ。
と、俺は妙案を思いついた。
「あやせ!食べあいっこしよう!」
「わたしはこのモンブランを頂きますね」
決断早っ!
「……じゃあ俺はこっちのチーズケーキをもらうわ」
疑わしきは罰せずとも言いますし」
あやせは澄まし顔で座布団に座り、目線で着席を促した。
盆の上には、ケーキと紅茶が二つずつ。
まあ、確かに『お茶とお茶請け』であることには変わりないよな。
「お兄さんのお好きな方をどうぞ」
「いや、俺はどっちでもいいから、あやせが好きな方を選べよ」
「遠慮しなくていいですよ?」
「遠慮なんかしてねえって。
むしろあやせが俺に気を遣ってんじゃねえか?」
「遣ってません。もうっ、早く選んで下さい。優柔不断な男の人は嫌われますよ?」
「んー……」
でも真面目な話、本当にどっちでもいいんだよな。
小さい頃から麻奈美家の和菓子の試作品をたらふく食べてきたおかげで、
和菓子に関してはうるさい俺の味蕾も、洋菓子の味にはとんと鈍く、なんでも美味く感じるのだ。
と、俺は妙案を思いついた。
「あやせ!食べあいっこしよう!」
「わたしはこのモンブランを頂きますね」
決断早っ!
「……じゃあ俺はこっちのチーズケーキをもらうわ」
フォークで一口サイズに切り分け、口に運ぶ。
しっかりと焼き上げられたサクサクの生地に歯を立てると、
レアチーズケーキのようにマイルドでクリーミーな味わいが口蓋いっぱいに広がった。
普通にうめえ。脳味噌を酷使した後は糖分に限るぜ。
あやせ、そっちのモンブランも美味えんじゃねえか……そう言おうとしてあやせの方を見ると、紅茶ばかり飲んでいる。
「……ダイエットでもしてるのか?」
ダイエットと口にした瞬間、あやせは血相を変えて、
「だ、ダイエットなんてしてません!
あれですか、お兄さんはわたしが太ってるって言いたいんですか!?」
「言ってねえよ一言も!
あやせの体型で太ってるほうなら、世の中の中学生の九十九パーが肥満児じゃねーか!」
「お兄さん、まさか桐乃にもそんなこと言ってませんよね?」
『体が太ってる』と言ったことはないが、だいぶ前に『丸顔』と言ったら怒り狂ってたな、あいつ。
「モデルは体型が命なんです。
周りの目以上に、わたしたちは体型維持に気を使ってるんですからね……。
次に『太ってる』なんて言ったら問答無用で――しますよ?」
「だからんなこと言ってねえって!あやせのプロポーションは最高だよ!マジで!」
「きゃっ………そんな、いきなり誉めないでください……気持ち悪いです」
なんでそうなる!?
普通嬉しいだろ、面と向かって男に容姿誉められたらさあ!?
しっかりと焼き上げられたサクサクの生地に歯を立てると、
レアチーズケーキのようにマイルドでクリーミーな味わいが口蓋いっぱいに広がった。
普通にうめえ。脳味噌を酷使した後は糖分に限るぜ。
あやせ、そっちのモンブランも美味えんじゃねえか……そう言おうとしてあやせの方を見ると、紅茶ばかり飲んでいる。
「……ダイエットでもしてるのか?」
ダイエットと口にした瞬間、あやせは血相を変えて、
「だ、ダイエットなんてしてません!
あれですか、お兄さんはわたしが太ってるって言いたいんですか!?」
「言ってねえよ一言も!
あやせの体型で太ってるほうなら、世の中の中学生の九十九パーが肥満児じゃねーか!」
「お兄さん、まさか桐乃にもそんなこと言ってませんよね?」
『体が太ってる』と言ったことはないが、だいぶ前に『丸顔』と言ったら怒り狂ってたな、あいつ。
「モデルは体型が命なんです。
周りの目以上に、わたしたちは体型維持に気を使ってるんですからね……。
次に『太ってる』なんて言ったら問答無用で――しますよ?」
「だからんなこと言ってねえって!あやせのプロポーションは最高だよ!マジで!」
「きゃっ………そんな、いきなり誉めないでください……気持ち悪いです」
なんでそうなる!?
普通嬉しいだろ、面と向かって男に容姿誉められたらさあ!?
俺妹ってアニメ知識しかないんだが京介ってあやせに対してこんな口調・態度なの?
あやせは躊躇う様子を見せつつも、そっとフォークを動かす。
最初の一口で自制心が壊れたんだろう。
あやせは幸せそうに顔を綻ばせ、唇の端についたモンブランクリームを舐めて、
「お兄さんが誰かに勉強を教えるのは、本当にわたしが初めてなんですか?」
「そうだけど、なんで?」
「お兄さんの教え方が、なんだか手慣れているように見えたので……」
あやせたん、それはね!
いざ教えるときに言葉に詰まって、
あやせたんにカッコ悪いところを見せないよう、入念に解説を考えてきているからだよ?
……と言えば気持ち悪がられるのは自明の理。
「普段から麻奈美に勉強教えてもらってて、
あいつの教え方が身に染みついてるから、そのおかげかもな?」
適当に茶を濁す。
最初の一口で自制心が壊れたんだろう。
あやせは幸せそうに顔を綻ばせ、唇の端についたモンブランクリームを舐めて、
「お兄さんが誰かに勉強を教えるのは、本当にわたしが初めてなんですか?」
「そうだけど、なんで?」
「お兄さんの教え方が、なんだか手慣れているように見えたので……」
あやせたん、それはね!
いざ教えるときに言葉に詰まって、
あやせたんにカッコ悪いところを見せないよう、入念に解説を考えてきているからだよ?
……と言えば気持ち悪がられるのは自明の理。
「普段から麻奈美に勉強教えてもらってて、
あいつの教え方が身に染みついてるから、そのおかげかもな?」
適当に茶を濁す。
「お兄さん、本当にわたしが初めてなんですか?」
「そうだけど、なんで?」
「お兄さんが、なんだか手慣れているように見えたので……」
あやせええええええええええええええええええええ
好きだあああああああああああああああ
ちょっと叫びたい気持ちになってる
「そうだけど、なんで?」
「お兄さんが、なんだか手慣れているように見えたので……」
あやせええええええええええええええええええええ
好きだあああああああああああああああ
ちょっと叫びたい気持ちになってる
>>469
叫んじゃえよ
叫んじゃえよ
「お兄さんはお姉さんと、どれくらいの頻度で一緒に勉強しているんですか?」
「週に四日くらいかな」
「お兄さんとお姉さんが子供の頃から、ずっとですか?」
「まさか。高校に入ってから、つい最近までは、週末の都合が良い日に図書館で勉強するくらいだったよ」
「仲が良いんですね」
「………まあな」
否定はしない。
あやせは紅茶を一口飲んで言った。
「……付き合うことを考えたことは、一度もないんですか?」
「へ?誰と?」
「お姉さん……麻奈美さんとです」
はぁ。溜息が出る。
まったくどいつもこいつも、どうして俺と麻奈美の関係を色眼鏡で見るのかね?
「あいつは、俺の幼馴染みだ。
それ以上でもそれ以下でもねえよ」
「週に四日くらいかな」
「お兄さんとお姉さんが子供の頃から、ずっとですか?」
「まさか。高校に入ってから、つい最近までは、週末の都合が良い日に図書館で勉強するくらいだったよ」
「仲が良いんですね」
「………まあな」
否定はしない。
あやせは紅茶を一口飲んで言った。
「……付き合うことを考えたことは、一度もないんですか?」
「へ?誰と?」
「お姉さん……麻奈美さんとです」
はぁ。溜息が出る。
まったくどいつもこいつも、どうして俺と麻奈美の関係を色眼鏡で見るのかね?
「あいつは、俺の幼馴染みだ。
それ以上でもそれ以下でもねえよ」
>150,351
真奈美
麻奈美
真奈実
麻奈実
真菜美
麻菜実
どれでもいいよね
麻奈美
真奈実
麻奈実
真菜美
麻菜実
どれでもいいよね
>>472
ゲームの話はそこまでにしてくれないか。
ゲームの話はそこまでにしてくれないか。
夏の一件は関係なく、俺が麻奈美と付き合う事はあり得ない……と思う。
あやせは安堵と落胆が同居したような、複雑な色を瞳に宿した。
なんとなく気まずい雰囲気を払うように俺は言った。
「そーいうお前はいねえのか?彼氏」
「わっ、わたしですか?わたしは――」
「いるわけねえよな。つうかいたらぶっ飛ばす。あやせたんは渡さねえ」
「か、勝手に決めつけないで下さいっ!
というか、わたしはいつ、どんな経緯でお兄さんのものになったんですか!?」
「出会ったときに俺がそう決めた。一目惚れでした!」
「――ッ!」
あやせは片手で右耳を塞ぎ、もう片方の手でフォークの切っ先を向けてくる。
怒りと羞恥で顔が真っ赤だ。悪い、悪かったよ!ちょっと図に乗りすぎた!
「もう……お母さんに今の会話を聞かれたら、確実に通報されてますよ?
……確かにお兄さんの言うとおり、わたしに彼氏はいません。
そもそも、もしも彼氏がいたら、お兄さんを家に上げるわけがないじゃないですか」
「でも、お前学校で男子から人気あるだろ?毎日のように告られてんじゃねえか?」
俺が同級生なら絶対そうしてるね。
「それは……まあ、お付き合いの申し込みをされたことは、たくさんありますけど……全部丁重に断りました。
モデル活動で忙しいし、桐乃と……友達と遊ぶ時間が減るのが嫌だったし……。
それに何より、クラスの男の子って、子供っぽいところがあるじゃないですか?」
子供っぽいも何も、子供じゃねえか!
ああ、世の男子中学生たちに幸あれ。
思春期における精神的な成長は、なぜだか知らんが、女の子の方がずっと早いんだよなあ。
あやせは安堵と落胆が同居したような、複雑な色を瞳に宿した。
なんとなく気まずい雰囲気を払うように俺は言った。
「そーいうお前はいねえのか?彼氏」
「わっ、わたしですか?わたしは――」
「いるわけねえよな。つうかいたらぶっ飛ばす。あやせたんは渡さねえ」
「か、勝手に決めつけないで下さいっ!
というか、わたしはいつ、どんな経緯でお兄さんのものになったんですか!?」
「出会ったときに俺がそう決めた。一目惚れでした!」
「――ッ!」
あやせは片手で右耳を塞ぎ、もう片方の手でフォークの切っ先を向けてくる。
怒りと羞恥で顔が真っ赤だ。悪い、悪かったよ!ちょっと図に乗りすぎた!
「もう……お母さんに今の会話を聞かれたら、確実に通報されてますよ?
……確かにお兄さんの言うとおり、わたしに彼氏はいません。
そもそも、もしも彼氏がいたら、お兄さんを家に上げるわけがないじゃないですか」
「でも、お前学校で男子から人気あるだろ?毎日のように告られてんじゃねえか?」
俺が同級生なら絶対そうしてるね。
「それは……まあ、お付き合いの申し込みをされたことは、たくさんありますけど……全部丁重に断りました。
モデル活動で忙しいし、桐乃と……友達と遊ぶ時間が減るのが嫌だったし……。
それに何より、クラスの男の子って、子供っぽいところがあるじゃないですか?」
子供っぽいも何も、子供じゃねえか!
ああ、世の男子中学生たちに幸あれ。
思春期における精神的な成長は、なぜだか知らんが、女の子の方がずっと早いんだよなあ。
>>483
今韓国と北朝鮮があやせたんを巡って戦争しそうになったの知らないの?
今韓国と北朝鮮があやせたんを巡って戦争しそうになったの知らないの?
ウン十年前にはあやせたんの為に原爆までぶっ放されたからな…
あやせたんの涙と共に終戦したあの日の事を忘れない
あやせたんの涙と共に終戦したあの日の事を忘れない
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',:::{j 弋フ ′ ヘらュ 、., V:::::/´ュ,::::::::{
,‐.、{//// 弋::少 `゙,ー ,ュr j´} |:::::::l 私のために争ってるんですか・・・?
|.、 ヘ 、 ///// 〃/ i ノ j:::::::l
{´`、ソ /j } } | 〉/:::::::::{
ハ \ ヘrー 、 / ./ / //:::::::::::::::{
/ |ヘ ` ` ._ _ノ ,/ / / .|/ ̄>ー-ヘ _
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ノ| ヤl/ \ ´ ,.'"// / ',
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>>490
ぶち殺すぞ
ぶち殺すぞ
桐乃もあやせと似たようなこと言ってたっけ。
確か『三歳以上年上の男じゃないと、恋愛対象にならない』……だったか?
ま、年上の男に憧れを持つのは止めねえけどさ、
「悪い男に引っかからねえようにしろよな」
何気なく発した一言に、あやせは翠眉の根を寄せて、きゅっと下唇を噛む。
な、何があやせ様のお気に召さなかったんでしょうか?
「なんでもありません!」
あやせはつんとそっぽを向いて、特大のマロンを口に運んだ。
時間は飛んで日曜日。
月曜、水曜と続いた家庭教師も、
あやせと俺の都合が合わなかったこともあって三日間の休みを挟み、今日は三日目になる。
約束の時間は昼の2時、今は朝の8時半。
途中で抜けるのも不自然なので、今日はすっぱり、図書館に行く約束を断った。その時の会話は、以下の通りだ。
『きょうちゃん、最近わたしに冷たいよう。
わ、わたし、なにかきょうちゃんに嫌われるようなこと、したかなあ?』
『してねーよ。ついでに冷たくしてるつもりもねえっての』
『だってだってー、学校が早く終わった日は、ひとりで帰っちゃうし、今日だって、丸一日用事があるんでしょ?
あっ、もしかしてきょうちゃん……、受験勉強が嫌いになっちゃったの?』
『だあっ、麻奈実は深読みしすぎなんだよ!
俺は麻奈実が嫌いになったわけでも、勉強が嫌いになったわけでもねえ!』
『本当?』
『ああ。なあ麻奈実、一ヶ月だけ、受験勉強を疎かにすんの、見逃してくんねえかな。
一ヶ月したら、元の俺に戻るからよ』
確か『三歳以上年上の男じゃないと、恋愛対象にならない』……だったか?
ま、年上の男に憧れを持つのは止めねえけどさ、
「悪い男に引っかからねえようにしろよな」
何気なく発した一言に、あやせは翠眉の根を寄せて、きゅっと下唇を噛む。
な、何があやせ様のお気に召さなかったんでしょうか?
「なんでもありません!」
あやせはつんとそっぽを向いて、特大のマロンを口に運んだ。
時間は飛んで日曜日。
月曜、水曜と続いた家庭教師も、
あやせと俺の都合が合わなかったこともあって三日間の休みを挟み、今日は三日目になる。
約束の時間は昼の2時、今は朝の8時半。
途中で抜けるのも不自然なので、今日はすっぱり、図書館に行く約束を断った。その時の会話は、以下の通りだ。
『きょうちゃん、最近わたしに冷たいよう。
わ、わたし、なにかきょうちゃんに嫌われるようなこと、したかなあ?』
『してねーよ。ついでに冷たくしてるつもりもねえっての』
『だってだってー、学校が早く終わった日は、ひとりで帰っちゃうし、今日だって、丸一日用事があるんでしょ?
あっ、もしかしてきょうちゃん……、受験勉強が嫌いになっちゃったの?』
『だあっ、麻奈実は深読みしすぎなんだよ!
俺は麻奈実が嫌いになったわけでも、勉強が嫌いになったわけでもねえ!』
『本当?』
『ああ。なあ麻奈実、一ヶ月だけ、受験勉強を疎かにすんの、見逃してくんねえかな。
一ヶ月したら、元の俺に戻るからよ』
『この時期の一ヶ月って、大きいよ?』
『んなことは分かってる』
『うん……分かった。いいよ、見逃してあげる。
その代わり、一ヶ月したら、みっちり勉強しますからね?』
『はい、麻奈実先生』
携帯を放り投げ、服を着替える。
さてこの午前中を、何に使おうか?
1、そういやメールが届いていたな(黒猫)
2、一階でテレビでも見てごろごろするか(桐乃)
3、大人しく自室で受験勉強するか
>>500
『んなことは分かってる』
『うん……分かった。いいよ、見逃してあげる。
その代わり、一ヶ月したら、みっちり勉強しますからね?』
『はい、麻奈実先生』
携帯を放り投げ、服を着替える。
さてこの午前中を、何に使おうか?
1、そういやメールが届いていたな(黒猫)
2、一階でテレビでも見てごろごろするか(桐乃)
3、大人しく自室で受験勉強するか
>>500
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