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元スレ京介「あやせ、結婚しよう」 あやせ「ほ、本当ですかお兄さん!?」
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調子に乗ったこと言ってすみませんでした!
俺は逃げるようにマックを出た。
雨はいつしか小降りになり、往来を行く人のほとんどは傘を閉じている。
それでも、俺は黒の折り畳み傘を開いて、自転車を押して帰った。
寝る
あやせ派が悲しみに暮れるエンドにはならないのでご安心を
俺は逃げるようにマックを出た。
雨はいつしか小降りになり、往来を行く人のほとんどは傘を閉じている。
それでも、俺は黒の折り畳み傘を開いて、自転車を押して帰った。
寝る
あやせ派が悲しみに暮れるエンドにはならないのでご安心を
ここはあやせスレだからあやせエンドだと信じてる
黒猫エンドは黒猫スレ、麻奈実エンドは麻奈実スレでいいんだ
黒猫エンドは黒猫スレ、麻奈実エンドは麻奈実スレでいいんだ
はぁ、あやせたんの事考えるだけで胸がきゅうってなるお
食欲もなくて溜め息ばっかりだお・・・
食欲もなくて溜め息ばっかりだお・・・
>>769
俺のあやせがお前のあやせなわけがない
俺のあやせがお前のあやせなわけがない
玄関には妹の濡れた靴があった。
帰ってきていない可能性を考えていた自分が馬鹿らしくなったね。
親父と喧嘩したならまだしも、俺と喧嘩してあいつが家出なんてするわけがない。
追い出されるのはいつも俺だ。
「京介、あんたまた桐乃のこと泣かせたでしょ!?」
シャワーを浴びようと風呂場に行くと、もの凄い剣幕でお袋がやってきた。
後ろ手でドアを閉める。
「ちょっと、京介!?開けなさい!」
「………ほっといてくれ。桐乃とは後で話するからさ」
御鏡の件以来、お袋は俺と桐乃の関係に妙に敏感だ。
一応誤解は解いたものの、まだ心のどこかでは『妹に手を出す鬼畜』と疑われている節がある。
やれやれ。ちょっと前までは、桐乃の癇癪の諫め役としてそこそこ信頼されてたのにな。
手早く服を脱ぎ、熱いシャワーを頭から浴びると、
雨や汗の気持ち悪い感触と一緒に、余分な感情が洗い流されて、
植物の蔓みたいにごちゃごちゃに絡まっていた思考が、解れていくような気がした。
そして、同時に思い出した。
今年の夏……俺が黒猫に告白されて、別れを切り出されるまでの顛末を。
『わたしと付き合ってください』
校舎裏で黒猫に思いの丈をぶつけられたとき、俺はその返事として、保留を選択した。
帰ってきていない可能性を考えていた自分が馬鹿らしくなったね。
親父と喧嘩したならまだしも、俺と喧嘩してあいつが家出なんてするわけがない。
追い出されるのはいつも俺だ。
「京介、あんたまた桐乃のこと泣かせたでしょ!?」
シャワーを浴びようと風呂場に行くと、もの凄い剣幕でお袋がやってきた。
後ろ手でドアを閉める。
「ちょっと、京介!?開けなさい!」
「………ほっといてくれ。桐乃とは後で話するからさ」
御鏡の件以来、お袋は俺と桐乃の関係に妙に敏感だ。
一応誤解は解いたものの、まだ心のどこかでは『妹に手を出す鬼畜』と疑われている節がある。
やれやれ。ちょっと前までは、桐乃の癇癪の諫め役としてそこそこ信頼されてたのにな。
手早く服を脱ぎ、熱いシャワーを頭から浴びると、
雨や汗の気持ち悪い感触と一緒に、余分な感情が洗い流されて、
植物の蔓みたいにごちゃごちゃに絡まっていた思考が、解れていくような気がした。
そして、同時に思い出した。
今年の夏……俺が黒猫に告白されて、別れを切り出されるまでの顛末を。
『わたしと付き合ってください』
校舎裏で黒猫に思いの丈をぶつけられたとき、俺はその返事として、保留を選択した。
黒猫のことを恋愛対象に見られなかったからじゃない。
むしろ逆だ。照れ屋で、努力家で、友達思いの黒猫のことを、俺は好いていた。
ただ、それが『like』なのか『love』なのかと聞かれたとき、俺は判然とした答えを持たなかったのだ。
女の子に告白されといて、情けない話だけどよ。
それでも黒猫は待ってくれた。
翌日行われた打ち上げパーティは、気持ち悪いくらいに皆の仲が良かった。
桐乃は毒を吐かねえし、黒猫も妙に素直、沙織はいつも通りのムードメーカーで、
俺は……俺だけが、これからどうするべきなのか、ぼんやり物思いに耽っていたように思う。
御鏡の一件で、分かったことがあった。それは何か?
桐乃は、俺が思っているよりは、俺のことを嫌っていなかったということだ。
あいつは絶対に認めないだろうし、俺が自分で言うのもなんだが、
俺が『妹はやらん!』と妹の彼氏に宣言してしまうような、重度のシスコンであるように、
――あいつも、結構なブラコンだったらしい。
しかもその妹が兄を慕う感情には、一般的なそれ以上の、異性としての『好き』も含まれているんだそうだ。
打ち上げパーティが終わったあとで黒猫と二人きりになったとき、黒猫がはっきりと教えてくれた。
黒猫に告白されたときに気づいても良かった。
『好きよ……あなたの妹が、あなたのことを好きな気持ちに、負けないくらい』
この台詞の意味は、黒猫の告白の前と後では、意味がまったく別のものになる。
桐乃に慕われていると知ったとき、俺は純粋に嬉しかった。
でも……それはあくまで、兄妹としての話だ。
俺があいつを、一人の異性として扱うことはできねえし、これからもそれはきっと変わらないだろう。
黒猫は続けてこうも言った。
ある日を境に始まった桐乃のエロゲ趣味は、俺に素っ気ない態度を取られたことに対する代償行為だと。
瀬菜のような典型的な腐女子や、黒猫のような厨二病患者、沙織のようなガンオタでもなく、
女のオタクで、妹ゲーをあそこまで溺愛している奴を、黒猫は桐乃の他に知らないという。
俺はそれまで特に意識したことがなかった。
桐乃の言う『可愛いから好き』という理屈に納得していた。
むしろ逆だ。照れ屋で、努力家で、友達思いの黒猫のことを、俺は好いていた。
ただ、それが『like』なのか『love』なのかと聞かれたとき、俺は判然とした答えを持たなかったのだ。
女の子に告白されといて、情けない話だけどよ。
それでも黒猫は待ってくれた。
翌日行われた打ち上げパーティは、気持ち悪いくらいに皆の仲が良かった。
桐乃は毒を吐かねえし、黒猫も妙に素直、沙織はいつも通りのムードメーカーで、
俺は……俺だけが、これからどうするべきなのか、ぼんやり物思いに耽っていたように思う。
御鏡の一件で、分かったことがあった。それは何か?
桐乃は、俺が思っているよりは、俺のことを嫌っていなかったということだ。
あいつは絶対に認めないだろうし、俺が自分で言うのもなんだが、
俺が『妹はやらん!』と妹の彼氏に宣言してしまうような、重度のシスコンであるように、
――あいつも、結構なブラコンだったらしい。
しかもその妹が兄を慕う感情には、一般的なそれ以上の、異性としての『好き』も含まれているんだそうだ。
打ち上げパーティが終わったあとで黒猫と二人きりになったとき、黒猫がはっきりと教えてくれた。
黒猫に告白されたときに気づいても良かった。
『好きよ……あなたの妹が、あなたのことを好きな気持ちに、負けないくらい』
この台詞の意味は、黒猫の告白の前と後では、意味がまったく別のものになる。
桐乃に慕われていると知ったとき、俺は純粋に嬉しかった。
でも……それはあくまで、兄妹としての話だ。
俺があいつを、一人の異性として扱うことはできねえし、これからもそれはきっと変わらないだろう。
黒猫は続けてこうも言った。
ある日を境に始まった桐乃のエロゲ趣味は、俺に素っ気ない態度を取られたことに対する代償行為だと。
瀬菜のような典型的な腐女子や、黒猫のような厨二病患者、沙織のようなガンオタでもなく、
女のオタクで、妹ゲーをあそこまで溺愛している奴を、黒猫は桐乃の他に知らないという。
俺はそれまで特に意識したことがなかった。
桐乃の言う『可愛いから好き』という理屈に納得していた。
でも、よくよく考えればそれは異常なんだよな。
桐乃の趣味は、オタクというマイノリティな括りの中でも、さらにマイノリティな括りに属する。
いくら昨今サブカルチャーが世間に受け入れられつつあると言っても、
エロゲの男の主人公に、女の自分を投影して、仮想の妹を可愛がる性癖は、
家族やよほど親しい友人でもない限り、『おぞましい』、『気持ち悪い』と思われても仕方がない。
真剣に桐乃の将来を考えるなら、その代償行為とやらを、やめさせるべきなのではないか?
親父やあやせみたいに、オタクでいることをやめろとは言わない。
ただ、桐乃の俺に対する『兄妹愛の延長線上にある感情』を取り払って、
もう少しまともな、理解者の多いオタク趣味に走らせるべきなのではないか?
俺は悩んだ末に、その解決策を、黒猫に求めることにした。
要するに、黒猫と付き合うことにしたのだ。
交際はスムーズに始まった。
黒猫が俺に告白したことは、桐乃も既知のことだったらしく、
俺が『黒猫と付き合う事になった』と言っても、
『あっそ。やっぱり付き合うことにしたんだ』と、興味なさげに振る舞っていた。
黒猫と過ごす時間は、心地よかった。
私服を着ている黒猫は、厨二成分控えめの、言うなればただの可愛い女の子で、
俺は自然と黒猫の本当の名前を呼び、黒猫も俺を名前で呼んでくれた。
俺たちはまるで普通のカップルのように、手を繋いでデートに出かけ、いい雰囲気になればキスをした。
一方で、桐乃の様子は日を経る毎におかしくなっていった。
俺への態度は一年と半年前のそれより酷いモンになり、
モデル撮影や部活にも行かずに、部屋に引きこもるようになった。
それを兄離れに伴う発熱のようなものだと放っておいたのは、今から思えば、どうしようもない俺のエゴだ。
桐乃の趣味は、オタクというマイノリティな括りの中でも、さらにマイノリティな括りに属する。
いくら昨今サブカルチャーが世間に受け入れられつつあると言っても、
エロゲの男の主人公に、女の自分を投影して、仮想の妹を可愛がる性癖は、
家族やよほど親しい友人でもない限り、『おぞましい』、『気持ち悪い』と思われても仕方がない。
真剣に桐乃の将来を考えるなら、その代償行為とやらを、やめさせるべきなのではないか?
親父やあやせみたいに、オタクでいることをやめろとは言わない。
ただ、桐乃の俺に対する『兄妹愛の延長線上にある感情』を取り払って、
もう少しまともな、理解者の多いオタク趣味に走らせるべきなのではないか?
俺は悩んだ末に、その解決策を、黒猫に求めることにした。
要するに、黒猫と付き合うことにしたのだ。
交際はスムーズに始まった。
黒猫が俺に告白したことは、桐乃も既知のことだったらしく、
俺が『黒猫と付き合う事になった』と言っても、
『あっそ。やっぱり付き合うことにしたんだ』と、興味なさげに振る舞っていた。
黒猫と過ごす時間は、心地よかった。
私服を着ている黒猫は、厨二成分控えめの、言うなればただの可愛い女の子で、
俺は自然と黒猫の本当の名前を呼び、黒猫も俺を名前で呼んでくれた。
俺たちはまるで普通のカップルのように、手を繋いでデートに出かけ、いい雰囲気になればキスをした。
一方で、桐乃の様子は日を経る毎におかしくなっていった。
俺への態度は一年と半年前のそれより酷いモンになり、
モデル撮影や部活にも行かずに、部屋に引きこもるようになった。
それを兄離れに伴う発熱のようなものだと放っておいたのは、今から思えば、どうしようもない俺のエゴだ。
親父もお袋もお手上げ状態、
終いに桐乃の様子を見てきて欲しいとお袋に頼まれ、桐乃の部屋に赴いた俺は、
そこで、妹をここまで追い詰めた自分の愚かしさを知った。
『あんた、男と付き合うのなんてやめて欲しいって……この前あたしに言ったよね……。
なのに……自分は黒いのと付き合うんだ……そんなの、ズルい!
あたしだって……あたしだって!兄貴に、女と付き合うのなんて、やめて欲しい!』
『なんで……』
答えに、予想がついていても、俺は言質を求めてしまう。馬鹿だから。
『そんなの、わかんないっ!』
桐乃はボロボロ涙を流して言った。
『黒猫はあたしの友達で!あんたのことが本気で好きなのも分かってる!
でも……ヤなのっ!あたしよりも黒猫の方が大切にされるのがヤなのっ!』
桐乃は俺の胸に顔を埋めて、両手でぼかぼかと殴ってきた。
こんなに無防備に、心の裡を晒す桐乃は初めてだった。
――いや。小さい頃は、これが当たり前の風景だった。
喧嘩したら、素直にお互いの気持ちをぶつけ合って。
『約束……ちゃんと……守ってよ……』
気づけば、俺は桐乃の頭を撫でながら言っていた。
『お前に俺を安心させるような彼氏ができるまで、俺も彼女を作らない』
と。
終いに桐乃の様子を見てきて欲しいとお袋に頼まれ、桐乃の部屋に赴いた俺は、
そこで、妹をここまで追い詰めた自分の愚かしさを知った。
『あんた、男と付き合うのなんてやめて欲しいって……この前あたしに言ったよね……。
なのに……自分は黒いのと付き合うんだ……そんなの、ズルい!
あたしだって……あたしだって!兄貴に、女と付き合うのなんて、やめて欲しい!』
『なんで……』
答えに、予想がついていても、俺は言質を求めてしまう。馬鹿だから。
『そんなの、わかんないっ!』
桐乃はボロボロ涙を流して言った。
『黒猫はあたしの友達で!あんたのことが本気で好きなのも分かってる!
でも……ヤなのっ!あたしよりも黒猫の方が大切にされるのがヤなのっ!』
桐乃は俺の胸に顔を埋めて、両手でぼかぼかと殴ってきた。
こんなに無防備に、心の裡を晒す桐乃は初めてだった。
――いや。小さい頃は、これが当たり前の風景だった。
喧嘩したら、素直にお互いの気持ちをぶつけ合って。
『約束……ちゃんと……守ってよ……』
気づけば、俺は桐乃の頭を撫でながら言っていた。
『お前に俺を安心させるような彼氏ができるまで、俺も彼女を作らない』
と。
>>786
!
!
>>786
そこに気付くとは…
そこに気付くとは…
>>786
お前、消されるぞ・・・
お前、消されるぞ・・・
流石と言うべきか、黒猫は初めからこの展開を予想していたみたいだった。
俺が別れを切り出すよりも先に、雰囲気で察したんだろう、契約の"一時"解消を申し出てくれた。
意外だったのは、黒猫が俺に謝ってきたことだ。黒猫は訥々と語った。
桐乃の趣味や、度を過ぎたブラコンの異常性を俺に言ったことは、
俺に黒猫との交際を選択させるための、誘導だったのだと。
『でも、これだけは信じて欲しい。わたしがあなたのことを好きだと言ったのは、絶対の真実よ。
だから、もしもあの女に相応しい彼氏ができたときは――その時は再び、闇の契りを交わしましょう?』
黒猫は艶然と笑んで言った。
その深紅の眼の端に、小さな涙を浮かべながら。
そうして俺は黒猫と別れ――波瀾に満ちた夏は終わった。
シャワーを止める。
これから俺は桐乃の部屋に行き、あやせについての誤解を解かなくちゃならない。
あやせは進学のために友達と――桐乃と別れたくなくて、
勉強の不振を俺に相談したのも、家庭教師のことを黙っていたのも、
結局は桐乃に心配をかけたくなかったからだと言うことを、辛抱強く話さなくちゃならない。
それはそれは酷い暴言を浴びせかけられるだろうし、ビンタも数発食らうだろう。
それは間違いねえ。でもさ、それですむんならいいか、と思っている自分がいる。
なんてったって、俺はあいつの兄貴だからな。
それにあやせにも、『俺がなんとかする』とか、『俺に任せろ』なんて啖呵切っちまったしよ。
俺が別れを切り出すよりも先に、雰囲気で察したんだろう、契約の"一時"解消を申し出てくれた。
意外だったのは、黒猫が俺に謝ってきたことだ。黒猫は訥々と語った。
桐乃の趣味や、度を過ぎたブラコンの異常性を俺に言ったことは、
俺に黒猫との交際を選択させるための、誘導だったのだと。
『でも、これだけは信じて欲しい。わたしがあなたのことを好きだと言ったのは、絶対の真実よ。
だから、もしもあの女に相応しい彼氏ができたときは――その時は再び、闇の契りを交わしましょう?』
黒猫は艶然と笑んで言った。
その深紅の眼の端に、小さな涙を浮かべながら。
そうして俺は黒猫と別れ――波瀾に満ちた夏は終わった。
シャワーを止める。
これから俺は桐乃の部屋に行き、あやせについての誤解を解かなくちゃならない。
あやせは進学のために友達と――桐乃と別れたくなくて、
勉強の不振を俺に相談したのも、家庭教師のことを黙っていたのも、
結局は桐乃に心配をかけたくなかったからだと言うことを、辛抱強く話さなくちゃならない。
それはそれは酷い暴言を浴びせかけられるだろうし、ビンタも数発食らうだろう。
それは間違いねえ。でもさ、それですむんならいいか、と思っている自分がいる。
なんてったって、俺はあいつの兄貴だからな。
それにあやせにも、『俺がなんとかする』とか、『俺に任せろ』なんて啖呵切っちまったしよ。
>>>1には是非、「アルバムを見る」選択肢の後も書いてもらいたい
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