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元スレ京介「あやせ、結婚しよう」 あやせ「ほ、本当ですかお兄さん!?」
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本文:明日の夕方五時 中学校近くの公園に来て下さい
実に簡潔で淡泊な文章だ。
しかし着信拒否にされてもおかしくないと思っていた俺にとって、
あやせからのメールは贖宥状にも等しかった。
小躍りしたい気持ちを抑えてフラップを閉じる。
時は流れて翌日の放課後。
腕時計に目をやると、まだ約束の時間には二時間ほど余裕があった。
1、真奈美と教室で勉強
2、部活に行く(黒猫&)
3、早すぎる気もするが待ち合わせ場所に行くか
>>105
実に簡潔で淡泊な文章だ。
しかし着信拒否にされてもおかしくないと思っていた俺にとって、
あやせからのメールは贖宥状にも等しかった。
小躍りしたい気持ちを抑えてフラップを閉じる。
時は流れて翌日の放課後。
腕時計に目をやると、まだ約束の時間には二時間ほど余裕があった。
1、真奈美と教室で勉強
2、部活に行く(黒猫&)
3、早すぎる気もするが待ち合わせ場所に行くか
>>105
早すぎる気もするが待ち合わせ場所に行くか。
「きょうちゃん、帰ろ?」
真奈美が鞄を手にやってくる。
「ああ」
赤城の非難するような視線をやり過ごし、真奈美と連れだって教室を出る。
今日の真奈美はご機嫌だ。
膝の前で鞄をぱたぱたさせる仕草が、実に分かりやすい。
「何かいいことあったか?」
「んーと、ね?
昨日、わたしの考えたお菓子を、お父さんに食べてもらってね、
もしかしたら、それがお店の商品棚に並ぶかもしれないんだぁ」
「そりゃすごい」
「でね、でね?もしよかったら、きょうちゃんにも食べてもらいたいなあって……あっ」
「ん?」
真奈美の視線を辿る。
するとそこには、一足、いや二足は早く、学校指定の冬服を身に纏った黒猫の姿が。
ほどなくしてあちらも俺と真奈美の姿を認め、俺たちはしばし見つめ合い、どちらからともなく距離を詰める。
できれば顔を合わせたくない、というのが本音だった。
何も黒猫のことが嫌いになったわけじゃない。むしろ逆だ。
俺の自惚れじゃなけりゃ、多分あっちも同じ気持ちだろう。
「よっ」
「こんにちわ、先輩」
「きょうちゃん、帰ろ?」
真奈美が鞄を手にやってくる。
「ああ」
赤城の非難するような視線をやり過ごし、真奈美と連れだって教室を出る。
今日の真奈美はご機嫌だ。
膝の前で鞄をぱたぱたさせる仕草が、実に分かりやすい。
「何かいいことあったか?」
「んーと、ね?
昨日、わたしの考えたお菓子を、お父さんに食べてもらってね、
もしかしたら、それがお店の商品棚に並ぶかもしれないんだぁ」
「そりゃすごい」
「でね、でね?もしよかったら、きょうちゃんにも食べてもらいたいなあって……あっ」
「ん?」
真奈美の視線を辿る。
するとそこには、一足、いや二足は早く、学校指定の冬服を身に纏った黒猫の姿が。
ほどなくしてあちらも俺と真奈美の姿を認め、俺たちはしばし見つめ合い、どちらからともなく距離を詰める。
できれば顔を合わせたくない、というのが本音だった。
何も黒猫のことが嫌いになったわけじゃない。むしろ逆だ。
俺の自惚れじゃなけりゃ、多分あっちも同じ気持ちだろう。
「よっ」
「こんにちわ、先輩」
「…………」
「…………」
会話が続かねえ。
あの夏の一件以来、俺はどうも黒猫と上手く接することができないでいる。
色々と話したいことはあるんだが、桐乃との約束を守るために、
必要以上に遠慮してしまうというか、自制してしまうというか……。
「あ、あのね、黒猫さん、きょうちゃん?
こんなところで見つめ合ってたら、通行の邪魔になると思うよ?」
「そ、そうだな」
「先輩」
黒猫は微動だにせず問いかけてきた。
「わたしはこれから部室に行くのだけれど……先輩も一緒にどうかしら」
黒洞々たる瞳が、まるで暗示をかけるかのように、ひたと俺を見据える。
隣で真奈美が身を強張らせる気配がした。
「わり、今日は用事があるんだ。
部室にはまた近いうちに、顔を出すよ」
「そう。部長に伝えておくわ」
黒猫はクールに言い放ち、颯爽と俺と真奈美の間をすり抜けて行った。
「ベルフェゴール……どこまで邪魔をするつもりなの」という意味深な言葉を残して。
「…………」
会話が続かねえ。
あの夏の一件以来、俺はどうも黒猫と上手く接することができないでいる。
色々と話したいことはあるんだが、桐乃との約束を守るために、
必要以上に遠慮してしまうというか、自制してしまうというか……。
「あ、あのね、黒猫さん、きょうちゃん?
こんなところで見つめ合ってたら、通行の邪魔になると思うよ?」
「そ、そうだな」
「先輩」
黒猫は微動だにせず問いかけてきた。
「わたしはこれから部室に行くのだけれど……先輩も一緒にどうかしら」
黒洞々たる瞳が、まるで暗示をかけるかのように、ひたと俺を見据える。
隣で真奈美が身を強張らせる気配がした。
「わり、今日は用事があるんだ。
部室にはまた近いうちに、顔を出すよ」
「そう。部長に伝えておくわ」
黒猫はクールに言い放ち、颯爽と俺と真奈美の間をすり抜けて行った。
「ベルフェゴール……どこまで邪魔をするつもりなの」という意味深な言葉を残して。
金縛りからとけた真奈美が、ほう、と深い溜息を吐く。
「きょうちゃーん……わたし、やっぱり黒猫さんに嫌われてるのかな?」
「なんでだよ。真奈美は何も嫌われるようなことしてねえだろ。
つか、真奈美を嫌いになるような奴は、人間そのものが嫌いなんだろうさ」
「えへへ、やっぱりきょうちゃんは、優しいね」
聞き飽きた台詞をスルーし、靴を履き替える。
校門から出てしばらく歩いたあたりで、俺は足を止めた。
ここの角を右に曲がるのが、あの公園への最短路だ。
「どしたの?きょうちゃん」
「俺、今日はこっちなんだ」
「ほえ?」
「中学校の友達と約束しててさ。さっきも黒猫に言ってたろ」
「え、あれはわたしのお菓子を食べるっていう……」
「ああ、あれはまた今度な。
多分、家に帰る頃には飯の時間だろうから」
「きょーうーちゃーん……。ひーどーいーよー……」
「何がだ?」
「きょうちゃんの嘘つき。ふーんだ」
真奈美はぷいと顔を背け、ぷんぷんと擬音を発しながら歩いて行く。
ごめんな、真奈美。小さな背中に謝りつつ、俺は面舵を取る。
中学校の友達に会いに行く、か。なかなか上手い表現だったな。
真奈美はおおかた『中学校時代からの旧友に会いに行く』と思っているのだろうが、
実際のところは『現役女子中学生のあやせたんと公園で逢い引きデート』だ。
「きょうちゃーん……わたし、やっぱり黒猫さんに嫌われてるのかな?」
「なんでだよ。真奈美は何も嫌われるようなことしてねえだろ。
つか、真奈美を嫌いになるような奴は、人間そのものが嫌いなんだろうさ」
「えへへ、やっぱりきょうちゃんは、優しいね」
聞き飽きた台詞をスルーし、靴を履き替える。
校門から出てしばらく歩いたあたりで、俺は足を止めた。
ここの角を右に曲がるのが、あの公園への最短路だ。
「どしたの?きょうちゃん」
「俺、今日はこっちなんだ」
「ほえ?」
「中学校の友達と約束しててさ。さっきも黒猫に言ってたろ」
「え、あれはわたしのお菓子を食べるっていう……」
「ああ、あれはまた今度な。
多分、家に帰る頃には飯の時間だろうから」
「きょーうーちゃーん……。ひーどーいーよー……」
「何がだ?」
「きょうちゃんの嘘つき。ふーんだ」
真奈美はぷいと顔を背け、ぷんぷんと擬音を発しながら歩いて行く。
ごめんな、真奈美。小さな背中に謝りつつ、俺は面舵を取る。
中学校の友達に会いに行く、か。なかなか上手い表現だったな。
真奈美はおおかた『中学校時代からの旧友に会いに行く』と思っているのだろうが、
実際のところは『現役女子中学生のあやせたんと公園で逢い引きデート』だ。
公園に到着すると、当然のことだがあやせは来ていなかった。
ですよねー。まだ約束の時間まで一時間半もありますもんね。
思い詰めた表情のあやせがベンチに座って待っている――そんな展開あるわけねえよな。
漫画やアニメじゃあるまいし。
「にしても殺風景な公園だな、ここは」
ブランコも鉄棒もシーソーもない。
遊び場と言えるのは小さな砂場くらいで、あとはだだっ広いだけの、寂れた公園だ。
近場の自販機で缶コーヒーを購入し、ベンチに腰掛ける。
コーヒーをちびちび啜りつつ、携帯でニュースサイトをチェックしつつ時間を潰していると、
カフェインの奮闘も虚しく、睡魔が襲いかかってきた。
昨日、桐乃の部屋を出たのが夜の11時で、受験勉強が終わったのが夜中の2時すぎ。
今年に入ってから一日三時間を勉強に充てることを真奈美と約束し、律儀にそいつを守ったことが仇になった。
瞼が重い。俺は『考える人』のようなポーズをとって、目を瞑った。
「……さん。お兄さん」
誰かに体を揺すられている。
「ん……もうちょっと寝かせてくれ」
耳許で響くウィスパーヴォイス。
「起きないと、後悔しますよ」
「いやあいい朝だなあ本当いい朝だ」
「今は夕方です」
ですよねー。まだ約束の時間まで一時間半もありますもんね。
思い詰めた表情のあやせがベンチに座って待っている――そんな展開あるわけねえよな。
漫画やアニメじゃあるまいし。
「にしても殺風景な公園だな、ここは」
ブランコも鉄棒もシーソーもない。
遊び場と言えるのは小さな砂場くらいで、あとはだだっ広いだけの、寂れた公園だ。
近場の自販機で缶コーヒーを購入し、ベンチに腰掛ける。
コーヒーをちびちび啜りつつ、携帯でニュースサイトをチェックしつつ時間を潰していると、
カフェインの奮闘も虚しく、睡魔が襲いかかってきた。
昨日、桐乃の部屋を出たのが夜の11時で、受験勉強が終わったのが夜中の2時すぎ。
今年に入ってから一日三時間を勉強に充てることを真奈美と約束し、律儀にそいつを守ったことが仇になった。
瞼が重い。俺は『考える人』のようなポーズをとって、目を瞑った。
「……さん。お兄さん」
誰かに体を揺すられている。
「ん……もうちょっと寝かせてくれ」
耳許で響くウィスパーヴォイス。
「起きないと、後悔しますよ」
「いやあいい朝だなあ本当いい朝だ」
「今は夕方です」
寝ぼけ眼を擦り、俺を揺り起こしてくれた女の子の姿を確認する。
和装の似合いそうな黒髪、端正な目鼻立ち。
西に傾いた太陽の光は、まるで後光のようにあやせのシルエットを朱金色に縁取っている。
地上に舞い降りた天使と形容するに相応しい美貌だ。新垣あやせ。君は美しい。
「あまりジロジロと見ないでください。気持ち悪いので」
はぁん。なんなんだろうね、この感覚は。殺意と悦楽。
桐乃になじられるのとあやせになじられるのとでは、なぜこうも感じ方が違うのか。
今後の主要な研究対象になりそうだ……と俺がニヤつきを我慢できないでいると、
あやせはふと胸の前で両手を重ね合わせ、自分を罰するようにぎゅっと下唇を噛み、
「わたし、こんなこと言うつもりはないんです。
心の中では思っていることと、口に出す言葉は別物ですよね?
でも、どうしてかお兄さんの前だと、考えたことがすぐ口を衝いて出てしまうんです……」
オーケー。あやせが本気で俺のことを気持ち悪がってるのはよく分かった。
だからそれ以上ナチュラルに俺の心の抉るのはやめろ。
「そういや時間は……」
腕時計に目をやると、短針は丁度4に重なったところだった。
俺が転た寝していたのは、半時間ほどのことだったらしい。俺が言えた台詞じゃねえが、
「一時間も早くに来てどうするつもりだったんだ?」
「わ、わたしは授業が終わって、することが無かったから来ただけです。他意はありません。
そういうお兄さんこそ、どうしてわたしよりも早くにここに来ていたんですか?」
「あやせに一刻も早く会いたかったから」
「……ッ。もう!からかわないで下さい!」
和装の似合いそうな黒髪、端正な目鼻立ち。
西に傾いた太陽の光は、まるで後光のようにあやせのシルエットを朱金色に縁取っている。
地上に舞い降りた天使と形容するに相応しい美貌だ。新垣あやせ。君は美しい。
「あまりジロジロと見ないでください。気持ち悪いので」
はぁん。なんなんだろうね、この感覚は。殺意と悦楽。
桐乃になじられるのとあやせになじられるのとでは、なぜこうも感じ方が違うのか。
今後の主要な研究対象になりそうだ……と俺がニヤつきを我慢できないでいると、
あやせはふと胸の前で両手を重ね合わせ、自分を罰するようにぎゅっと下唇を噛み、
「わたし、こんなこと言うつもりはないんです。
心の中では思っていることと、口に出す言葉は別物ですよね?
でも、どうしてかお兄さんの前だと、考えたことがすぐ口を衝いて出てしまうんです……」
オーケー。あやせが本気で俺のことを気持ち悪がってるのはよく分かった。
だからそれ以上ナチュラルに俺の心の抉るのはやめろ。
「そういや時間は……」
腕時計に目をやると、短針は丁度4に重なったところだった。
俺が転た寝していたのは、半時間ほどのことだったらしい。俺が言えた台詞じゃねえが、
「一時間も早くに来てどうするつもりだったんだ?」
「わ、わたしは授業が終わって、することが無かったから来ただけです。他意はありません。
そういうお兄さんこそ、どうしてわたしよりも早くにここに来ていたんですか?」
「あやせに一刻も早く会いたかったから」
「……ッ。もう!からかわないで下さい!」
寝る
あやせスレの中心で桐乃への愛を叫ぶ
たとえ桐乃が嫌われようとも疎まれようとも
最後の一人まで桐乃のツンデレを理解し愛でるのが桐乃派の務め
あやせスレの中心で桐乃への愛を叫ぶ
たとえ桐乃が嫌われようとも疎まれようとも
最後の一人まで桐乃のツンデレを理解し愛でるのが桐乃派の務め
>>136
原作で京介がキャラ崩壊しちゃってるけどな
原作で京介がキャラ崩壊しちゃってるけどな
>>142
お前も間違ってんじゃねーか
お前も間違ってんじゃねーか
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