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元スレ京介「あやせ、結婚しよう」 あやせ「ほ、本当ですかお兄さん!?」
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地味子で覚えてるから名前を時々忘れる
真奈実の事もたまには思い出してあげてください
真奈実の事もたまには思い出してあげてください
>>154
あやせはツンヤンデレだからこれはむしろフラグ
あやせはツンヤンデレだからこれはむしろフラグ
あやせが手を振りかぶる。
お、叩かれる?二日連続でビンタきちゃう?
しかしいつまでたっても俺の両頬は無事で、薄く目を開けてみれば、しゅんと項垂れたあやせがいた。
「怒ってないんですか……昨日のこと……?」
「怒ってねえよ。昨日は、俺が悪かった。
つい桐乃の奴にするみたいに、熱くなっちまってさ。
ビンタのことは気にすんな。腫れも一日で引いたしよ?」
あやせはまじまじと俺の頬に視線を集め、胸の前で組み合わせていた手を、そっと伸ばしてくる。
恐らく無意識の行動に、邪な期待をしたのがいけなかった。
この年頃の女の子は、異性の心象を読むのが本当に上手いんだよな。
「わ、わたしったら何を……」
くそっ、あやせに撫で撫でしてもらう貴重なチャンスが!
「ま、座れよ」
ベンチの右脇に移動すると、
あやせは頬を赤く染めつつ隣に腰を下ろし体を密着させてきた――というのはもちろん俺の妄想で、
左端に座り防護壁を張るかのように鞄をベンチの中央に置いた。
お、叩かれる?二日連続でビンタきちゃう?
しかしいつまでたっても俺の両頬は無事で、薄く目を開けてみれば、しゅんと項垂れたあやせがいた。
「怒ってないんですか……昨日のこと……?」
「怒ってねえよ。昨日は、俺が悪かった。
つい桐乃の奴にするみたいに、熱くなっちまってさ。
ビンタのことは気にすんな。腫れも一日で引いたしよ?」
あやせはまじまじと俺の頬に視線を集め、胸の前で組み合わせていた手を、そっと伸ばしてくる。
恐らく無意識の行動に、邪な期待をしたのがいけなかった。
この年頃の女の子は、異性の心象を読むのが本当に上手いんだよな。
「わ、わたしったら何を……」
くそっ、あやせに撫で撫でしてもらう貴重なチャンスが!
「ま、座れよ」
ベンチの右脇に移動すると、
あやせは頬を赤く染めつつ隣に腰を下ろし体を密着させてきた――というのはもちろん俺の妄想で、
左端に座り防護壁を張るかのように鞄をベンチの中央に置いた。
あやせは絞り出すような声で言った。
「昨日は、せっかくお兄さんに相談に乗ってもらったのに、あんな風に追い返してしまって、すみませんでした。
わたし……、モデルをやめることにしました」
「そっか、ついに決心したんだな……って、ええええええぇ!?
マジで?そんなにあっさり決めちゃっていいの!?」
思わず身を乗り出した俺に、あやせはびくっと体を竦ませて、
「な、なんでそんなに驚くんですか?
お兄さんが言ったんじゃないですか……したいことばかりして、したくないことはしない、そんな理屈は通らないって」
ああ、言ったよ。確かにそうは言ったけどさあ……。
あれはあやせを鼓舞するために、勢いで言っちまったようなもんで……。
「つーか、モデルやめろ云々は前々からお袋さんに言われてたんだよな?
なんで俺の一言で決心がついたんだ?や、やっぱあやせにとって俺の存在は――」
「変な誤解はしないで下さい。お兄さんが考えているようなことは『一切』ありませんので」
場数を重ねる事に言葉のキレが増しているような気がするのは俺だけか?
「昨日あんなこと言った手前、こんなこと言うのもなんだけど、
あやせはモデルをやめちまうことについて、きちんと納得できたのかよ?
言ってたよな、桐乃と一緒にモデル活動できなくなるのが辛いって」
押し黙るあやせ。
納得できてねえに決まってるよな。
一晩考えて諦められるようなら、あやせのお袋さんも苦労しねえわ。
「昨日は、せっかくお兄さんに相談に乗ってもらったのに、あんな風に追い返してしまって、すみませんでした。
わたし……、モデルをやめることにしました」
「そっか、ついに決心したんだな……って、ええええええぇ!?
マジで?そんなにあっさり決めちゃっていいの!?」
思わず身を乗り出した俺に、あやせはびくっと体を竦ませて、
「な、なんでそんなに驚くんですか?
お兄さんが言ったんじゃないですか……したいことばかりして、したくないことはしない、そんな理屈は通らないって」
ああ、言ったよ。確かにそうは言ったけどさあ……。
あれはあやせを鼓舞するために、勢いで言っちまったようなもんで……。
「つーか、モデルやめろ云々は前々からお袋さんに言われてたんだよな?
なんで俺の一言で決心がついたんだ?や、やっぱあやせにとって俺の存在は――」
「変な誤解はしないで下さい。お兄さんが考えているようなことは『一切』ありませんので」
場数を重ねる事に言葉のキレが増しているような気がするのは俺だけか?
「昨日あんなこと言った手前、こんなこと言うのもなんだけど、
あやせはモデルをやめちまうことについて、きちんと納得できたのかよ?
言ってたよな、桐乃と一緒にモデル活動できなくなるのが辛いって」
押し黙るあやせ。
納得できてねえに決まってるよな。
一晩考えて諦められるようなら、あやせのお袋さんも苦労しねえわ。
「納得は、できていません。
でもお兄さんの話を聞いたら、仕方ないなって思ったんです。
ずるずるモデルを続けても、近いうちにお母さんが事務所に連絡するでしょうし……」
「それならいっそのこと、やめちまおうってか?
読モ続けながら、いっぺん本気で勉強してみるってのは?」
「わたしは、お兄さんが思っているほど、器用じゃありません」
神妙な顔で、首を横に振るあやせ。
なんだかなあ。
「どうしてお前は自分のことに関して、そんなに諦めがいいんだ?」
「えっ」
「桐乃のことにはあんなに一生懸命になれるのによ。
あやせはあれか、自分のことはどうでもよくて、他人には尽くすタイプなのか?
……いい嫁さんになれそうだな」
「な、何を言ってるんですか?」
俺にも分かんねえよ。
でもお兄さんの話を聞いたら、仕方ないなって思ったんです。
ずるずるモデルを続けても、近いうちにお母さんが事務所に連絡するでしょうし……」
「それならいっそのこと、やめちまおうってか?
読モ続けながら、いっぺん本気で勉強してみるってのは?」
「わたしは、お兄さんが思っているほど、器用じゃありません」
神妙な顔で、首を横に振るあやせ。
なんだかなあ。
「どうしてお前は自分のことに関して、そんなに諦めがいいんだ?」
「えっ」
「桐乃のことにはあんなに一生懸命になれるのによ。
あやせはあれか、自分のことはどうでもよくて、他人には尽くすタイプなのか?
……いい嫁さんになれそうだな」
「な、何を言ってるんですか?」
俺にも分かんねえよ。
あやせは微風に乱される髪を耳にかけながら、
「お母さんを見返してやりたい気持ちはあります。
でも、どんなに頑張ったところで、わたしは桐乃にはなれない……」
桐乃は天才じゃねえよ。"努力の"天才なんだ。
思わずそう口走りそうになり、冷や汗が出た。
昨日の二の舞になるのだけは避けなくちゃな。
「勉強ができる奴とできない奴の違いってさ、結局のところ、どんだけ効率よく知識を吸収できるかだろ。
あやせが一人で勉強するのに限界を感じてるなら、誰かの助けを借りたらどうだ?
勉強ができる奴にくっついて教えてもらうとか、お袋さんに頼んで、
空いた時間に家庭教師つけてもらうとか……モデルを続けながらでも、効率よく勉強する方法はあるんじゃねえか?」
「学校の仲の良い子はみんな塾に通ってて、学校が終わってから一緒に勉強する時間なんてありませんし、
桐乃は……桐乃に迷惑はかけたくない」
「迷惑ねえ。あやせが困っていると知れば、桐乃は喜んで協力すると思うがな」
「それが嫌なんです。桐乃は優しいから……。
必要以上にわたしに構って、桐乃の勉強が疎かになるなんて……わたし……」
はぁ、そうですか。美しい友情ですね。
「お母さんを見返してやりたい気持ちはあります。
でも、どんなに頑張ったところで、わたしは桐乃にはなれない……」
桐乃は天才じゃねえよ。"努力の"天才なんだ。
思わずそう口走りそうになり、冷や汗が出た。
昨日の二の舞になるのだけは避けなくちゃな。
「勉強ができる奴とできない奴の違いってさ、結局のところ、どんだけ効率よく知識を吸収できるかだろ。
あやせが一人で勉強するのに限界を感じてるなら、誰かの助けを借りたらどうだ?
勉強ができる奴にくっついて教えてもらうとか、お袋さんに頼んで、
空いた時間に家庭教師つけてもらうとか……モデルを続けながらでも、効率よく勉強する方法はあるんじゃねえか?」
「学校の仲の良い子はみんな塾に通ってて、学校が終わってから一緒に勉強する時間なんてありませんし、
桐乃は……桐乃に迷惑はかけたくない」
「迷惑ねえ。あやせが困っていると知れば、桐乃は喜んで協力すると思うがな」
「それが嫌なんです。桐乃は優しいから……。
必要以上にわたしに構って、桐乃の勉強が疎かになるなんて……わたし……」
はぁ、そうですか。美しい友情ですね。
「じゃあ、家庭教師は?」
これが一番現実的な解決案だと思う。
「家庭教師を雇えば、やっぱりモデルはやめることになると思います。
あの人……お母さんは……中途半端なことを許さない性格なんです」
「じゃあ……あやせのお袋さんの知らない奴に、勉強を教えてもらうってのはどうだ?」
あやせはチラと俺を一瞥し、
「誰に頼めばいいんですか、そんなこと」
いやそこは自分で考えろよ!
と内心ツッコミつつも、脳内プロファイルに検索かける俺。
あやせの同級生じゃなくて、高校入試の経験者で、
それなりにあやせと親しい奴ねえ……お!いいのみっけ。
「真奈美はどうだ?お前らここんとこ、俺の知らねえところで仲いいみたいだし」
「だっ、ダメです!」
あっさり駄目出しされた。なんで?
相性的にもあいつの学力的にも、かなりいいチョイスだと思ったんだけどなあ。
「真奈美さんも今年、大学受験じゃないですか。
わたし、桐乃と同じくらいに、真奈美さんにも心配をかけたくないんです」
これが一番現実的な解決案だと思う。
「家庭教師を雇えば、やっぱりモデルはやめることになると思います。
あの人……お母さんは……中途半端なことを許さない性格なんです」
「じゃあ……あやせのお袋さんの知らない奴に、勉強を教えてもらうってのはどうだ?」
あやせはチラと俺を一瞥し、
「誰に頼めばいいんですか、そんなこと」
いやそこは自分で考えろよ!
と内心ツッコミつつも、脳内プロファイルに検索かける俺。
あやせの同級生じゃなくて、高校入試の経験者で、
それなりにあやせと親しい奴ねえ……お!いいのみっけ。
「真奈美はどうだ?お前らここんとこ、俺の知らねえところで仲いいみたいだし」
「だっ、ダメです!」
あっさり駄目出しされた。なんで?
相性的にもあいつの学力的にも、かなりいいチョイスだと思ったんだけどなあ。
「真奈美さんも今年、大学受験じゃないですか。
わたし、桐乃と同じくらいに、真奈美さんにも心配をかけたくないんです」
「そっか。よく考えりゃ、そうだよな」
今なら、なぜあやせが他ならぬ俺に相談を持ちかけてきたのか、という疑問に答えを出せる気がする。
きっとあやせは、思い切り心配をかけようが、迷惑をかけようが、気負わずにすむ話し相手を求めていたのだ。
一年と半年前、エロゲを俺に見つけられた桐乃が、真夜中に人生相談を持ちかけてきたように。
ちょっと悲しいが、それが真実だろう。
これまでのらりくらりと俺の提案を避けてきたのも、
顧みれば、俺からこの言葉を引き出すための誘導だったように思えてくる。
「なあ、あやせ。こんなのはどうだ」
でもさ、たとい俺があやせに都合の良い男扱いされていたとして、それはそれでいいんだよ。
あやせが困っているのは事実だ。
ここで全身全霊を擲ってあやせを助けなきゃ、到底あやせの未来の夫は名乗れねえ。
俺は言った。
「俺がお前の家庭教師になってやるよ」
今なら、なぜあやせが他ならぬ俺に相談を持ちかけてきたのか、という疑問に答えを出せる気がする。
きっとあやせは、思い切り心配をかけようが、迷惑をかけようが、気負わずにすむ話し相手を求めていたのだ。
一年と半年前、エロゲを俺に見つけられた桐乃が、真夜中に人生相談を持ちかけてきたように。
ちょっと悲しいが、それが真実だろう。
これまでのらりくらりと俺の提案を避けてきたのも、
顧みれば、俺からこの言葉を引き出すための誘導だったように思えてくる。
「なあ、あやせ。こんなのはどうだ」
でもさ、たとい俺があやせに都合の良い男扱いされていたとして、それはそれでいいんだよ。
あやせが困っているのは事実だ。
ここで全身全霊を擲ってあやせを助けなきゃ、到底あやせの未来の夫は名乗れねえ。
俺は言った。
「俺がお前の家庭教師になってやるよ」
それから二十分後、俺とあやせは、綺麗に調えられた庭つきの一軒家の前に立っていた。
ここが俺たちの愛の巣だと言えればそれ以上に幸せなことはないが、現実はもちろんそうじゃない。
「ここに来るのも三度目か……」
これだけあやせに露骨に嫌われている俺が、
三度もあやせ家の框を踏むことを許されたと思うと、ちょっと感慨深いものがある。
「少し待っていて下さい。お母さんに説明してきますので」
そう言い残し、あやせは家の中に消えた。
『今日家に呼んだのは桐乃のお兄さんで、彼氏とかそんなんじゃないんだからねっ』と釘を刺しているあやせを想像する。
ねえな。110番通報しようとする母親をあやせが止める図ならまだあり得そうだが。
ここが俺たちの愛の巣だと言えればそれ以上に幸せなことはないが、現実はもちろんそうじゃない。
「ここに来るのも三度目か……」
これだけあやせに露骨に嫌われている俺が、
三度もあやせ家の框を踏むことを許されたと思うと、ちょっと感慨深いものがある。
「少し待っていて下さい。お母さんに説明してきますので」
そう言い残し、あやせは家の中に消えた。
『今日家に呼んだのは桐乃のお兄さんで、彼氏とかそんなんじゃないんだからねっ』と釘を刺しているあやせを想像する。
ねえな。110番通報しようとする母親をあやせが止める図ならまだあり得そうだが。
やがて玄関から手招きしてきたあやせに従い、家の中に入る。
いつ来ても思うが、あやせの家は本当に静かだ。生活音が全くない。
「あやせのお袋さんは?出かけてるのか?」
「執務室で仕事中です」
言ってあやせは、とんとんと階段を上っていく。
時間をかけて最初の一歩を踏み出し、そろそろと視線を上げると、光彩の失せた瞳に突き当たった。
「いやぁー最近膝が痛くてさあ――」
「早く上ってきて下さい」
「はい」
あやせの部屋に入ると、後から入ってきたあやせは、後ろ手でドアを閉めた。
明らかに俺に背中を見せまいとしてるよな。
んな警戒しなくても、いきなり後ろから襲いかかったりはしねえっての。
高坂京介は紳士なのさ……。
「お兄さん、両手を前に出して下さい」
はい、恒例行事きました。目の前には天使の笑顔。
でもな、もういい加減分かってるぜ?
三度も同じ罠に引っかかってたまるか。
俺は――
1、拒絶した
2、両腕を差し出した
>>184
いつ来ても思うが、あやせの家は本当に静かだ。生活音が全くない。
「あやせのお袋さんは?出かけてるのか?」
「執務室で仕事中です」
言ってあやせは、とんとんと階段を上っていく。
時間をかけて最初の一歩を踏み出し、そろそろと視線を上げると、光彩の失せた瞳に突き当たった。
「いやぁー最近膝が痛くてさあ――」
「早く上ってきて下さい」
「はい」
あやせの部屋に入ると、後から入ってきたあやせは、後ろ手でドアを閉めた。
明らかに俺に背中を見せまいとしてるよな。
んな警戒しなくても、いきなり後ろから襲いかかったりはしねえっての。
高坂京介は紳士なのさ……。
「お兄さん、両手を前に出して下さい」
はい、恒例行事きました。目の前には天使の笑顔。
でもな、もういい加減分かってるぜ?
三度も同じ罠に引っかかってたまるか。
俺は――
1、拒絶した
2、両腕を差し出した
>>184
俺は両腕を差し出した。
ガチャン、ガチャン。
間髪いれず、小気味よい金属音が鳴る。
ハハッ、てめえら、しかと目に焼き付けろ。
これが天使の魅力に取り憑かれた男の末路だ……。
「お兄さんも好きですね」
「人聞きの悪いことを言うな。
俺はあやせの手錠プレイに付き合ってやってるだけだ」
「自分が変態なのを、わたしのせいにするんですか?け、穢らわしい!」
それなら変態扱いしてる相手を最初から自分の部屋に上げるなよ、と言いたい。
「それよりも、何かに気がつきませんか?」
俺はざっと辺りを見渡す。
淡いブルーで統一された調度の位置に、主立った変更はない。
ぬいぐるみの数をざっと数えてみるが、前と同じだ。
ん……分かった、分かったぞ!
部屋の匂いだ!
以前は石鹸の香りが仄かに漂っているだけだったが、今日はフローラルな香りがする!
お香でも焚いたのか?
「ち、違います。わたしにそんな趣味はありません!」
改めて、くんくんと匂いを嗅いでみる。
憶測は確信に変わった。どんなに否定しても、俺の嗅覚は誤魔化せないぜ?
警察犬よろしく匂いの元を辿っていくと、額をびしりと叩かれた。
「お兄さんが勘違いしたのは、わたしの香水の匂いですっ。あとそれ以上近寄ったら叫びますよ」
ガチャン、ガチャン。
間髪いれず、小気味よい金属音が鳴る。
ハハッ、てめえら、しかと目に焼き付けろ。
これが天使の魅力に取り憑かれた男の末路だ……。
「お兄さんも好きですね」
「人聞きの悪いことを言うな。
俺はあやせの手錠プレイに付き合ってやってるだけだ」
「自分が変態なのを、わたしのせいにするんですか?け、穢らわしい!」
それなら変態扱いしてる相手を最初から自分の部屋に上げるなよ、と言いたい。
「それよりも、何かに気がつきませんか?」
俺はざっと辺りを見渡す。
淡いブルーで統一された調度の位置に、主立った変更はない。
ぬいぐるみの数をざっと数えてみるが、前と同じだ。
ん……分かった、分かったぞ!
部屋の匂いだ!
以前は石鹸の香りが仄かに漂っているだけだったが、今日はフローラルな香りがする!
お香でも焚いたのか?
「ち、違います。わたしにそんな趣味はありません!」
改めて、くんくんと匂いを嗅いでみる。
憶測は確信に変わった。どんなに否定しても、俺の嗅覚は誤魔化せないぜ?
警察犬よろしく匂いの元を辿っていくと、額をびしりと叩かれた。
「お兄さんが勘違いしたのは、わたしの香水の匂いですっ。あとそれ以上近寄ったら叫びますよ」
微妙に話の端々にデレの片鱗が見え隠れしてる
これを見つけ出せる奴は一流
これを見つけ出せる奴は一流
なんだ、香水か。
今時の女子中学生は、学校に行くだけでも体に香水吹っ掛けるのが当たり前なんだよな。
桐乃は四六時中香水の匂いぷんぷんさせてるから、これまで特に意識したことは無かったが。
「で?」
「……?」
「俺に気づいてもらいたかったことって、何だよ?」
「本当に鈍いんですね、お兄さんは」
え、なんなのこの反応。
もしや、もしかして、もしかすると……マジで香水に気づいて欲しかったわけ?
なんだよ、お兄さん照れちゃうなー。同時にちょっと罪悪感。
あやせの積極的な好意の表現に、もっと早く気づいてあげられなくてごめんな?
「鎖の長さです」
は?
「だから、鎖の長さですってば」
腕を横に広げてみて、合点がいった。
俺の両手首に取り付けられた鉄の輪、それらを繋ぐ鉄の鎖が、以前よりも若干長くなっている。
今時の女子中学生は、学校に行くだけでも体に香水吹っ掛けるのが当たり前なんだよな。
桐乃は四六時中香水の匂いぷんぷんさせてるから、これまで特に意識したことは無かったが。
「で?」
「……?」
「俺に気づいてもらいたかったことって、何だよ?」
「本当に鈍いんですね、お兄さんは」
え、なんなのこの反応。
もしや、もしかして、もしかすると……マジで香水に気づいて欲しかったわけ?
なんだよ、お兄さん照れちゃうなー。同時にちょっと罪悪感。
あやせの積極的な好意の表現に、もっと早く気づいてあげられなくてごめんな?
「鎖の長さです」
は?
「だから、鎖の長さですってば」
腕を横に広げてみて、合点がいった。
俺の両手首に取り付けられた鉄の輪、それらを繋ぐ鉄の鎖が、以前よりも若干長くなっている。
>>194
それがあやせの魅力だと早く気づくべき
それがあやせの魅力だと早く気づくべき
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