元スレ美琴「あんたのこと嫌い」 上条「なん……だと…?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×5
251 = 242 :
シモ条さんがエロゲの主人公にしか見えない件
252 = 91 :
「……」
上条の必死の叫びが通じたのか、彼女達は足を止めてくれた。
しかし、まだ背中を見せたままだ。
「もう御坂に脅えなくていいんだぞ? さあ仲直りしようぜ」
「……か、かみじょうさん……!!」
佐天さんが泣きながら上条の胸に飛び込んでくる。
「うわあああん!!」
今度は初春さんだ。今までの寂しさが募ったのか、
恥も外見も関係なく上条の腕に抱きつく。
「はは。これで、元通りだな……」
上条は二人の少女の泣き顔を眺める。
そこにはかつて存在した温もりがあった。
鬼畜サイドに落ちてしまった上条であるが、それは
悪の美琴が原因であり、本来は優しい少年である。
そうでなければ、純情な二人の女の子達に好かれるわけが無い。
253 = 153 :
うん
254 = 121 :
かっこいいのか屑なのかわからん上条だな
255 = 91 :
なお、上条は彼女たちの身の安全を保障させるため、
美琴宛に『俺の周りの女の子達に手を出したら絶交するから』
という内容のメールを送信しておいた。
しばらく待ってもメールの返事はもらえなかったが、
美琴は上条の奴隷であるから、逆らうような真似は
しないだろうと判断した。
「上条さん。あーんして」
「こっちのも食べてください」
現在の彼らはベンチに座り、クレープを食べていた。
というより上条が食べさせられていた。
初春 上条 佐天 という順で座っており、腕を組んでいる。
いつかのハーレムフォーメーションの再現だ。
上条はいちごとバナナの二種類のクレープを味わいつつ、
その腕に感じる柔らかい感触に暴走しそうになる。
(こ……これは……特に佐天さんのほうが大きいな……
まずい……だが…ここで興奮するわけにはいかん…)
256 = 92 :
しま…
うま…
257 = 91 :
強く押し付けられた胸の感触は確かに気持ちよかったが、
シマウマモードをキャンセルする術はすでに心得ていた。
(ふぃぃぃ。俺は人間……)
明鏡止水の心で目を閉じる上条。
これぞ真人間上条が会得した、シマウマキャンセラーだった。
理性を制御し、幸せを謳歌する上条だが、それも長くは続かなかった。
「あら、ずいぶん楽しそうですわね。上条さん。女の子二人を
連れて軽いハーレム状態ですの?」
通りかかった白井黒子が声をかける。上条は少しカチンときつつ、
「し…白井? 別にどうしようと俺の勝手だろ」
「ふうん。そうでしょうか? 誰にでも優しすぎるのは
時として罪になるのですわよ。昨日は我が校の先輩が
お世話になったそうで…」
258 = 242 :
シマキャンwww
259 = 194 :
湾内さんか泡浮さんだとおもってたのに
260 = 91 :
「…? ああ、昨日のあの生徒さんのことか…」
黒子が話しているのは、昨日上条が助けた女子生徒のことだ。
「あの方は二年の先輩ですの。その件ついてはお礼を言っておきますわ。
でも、ずいぶんお姉さまに対してずいぶんと冷たいようですわね。
こんなに堂々と浮気なさるなんて…」
黒子は冷たい目つきで上条を見下ろした。
「うわ…き?」
佐天さんが疑惑の目で上条を見つめる。
黒子が得意げに語る内容は、上条の闇の記憶を暴露するものだった。
「そうですわよ。上条さんが佐天さんたちと仲良くしてるのは偽りの姿。
彼は本当はお姉さまとお付き合いしているはずですの」
「……あいつとは脅されて付き合ってただけだ。もう別れるよ」
261 = 153 :
美琴ざまあしたくてうずうずです
262 = 242 :
そういや黒子って、美琴の奴隷化してるんじゃなかったっけ
263 :
>黒子は冷たい目つきで上条を見下ろした。
羨ましすぎる
264 = 91 :
「…そうですか。なら美琴お姉さまのことはもうなんとも思ってないのですね?」
「ああ」
上条がそう答えると、黒子は捨てゼリフを吐いた。
「別に上条さんを責めようとしているわけではありませんの。
お姉さまにも非はありますから。ただ上条さんの気持ちを確かめたかっただけですの」
踵を返し、去っていく黒子の後姿は次第に小さくなっていった。
そして残された三人の間に気まずい沈黙が訪れる。
「あの、上条さん。御坂さんとは……」
初春が慎重に口を開く。
265 = 91 :
「ごめんな。まだ二人には話してないけど、あいつとは色々あったんだ。
本当に色々なことが。はは。やっぱり俺は最低だ。初春さんたちと
いる資格はないのかもしれない」
上条は自嘲気味に笑い、中年サラリーマンのような顔で
その場から去ろうとするが、少女達に引き止められる。
「上条さんは最低なんかじゃありませんよ! 何があったのかは
聞きませんけど、どうせ御坂さんに脅されてたんでしょ?
悪いのは御坂さんです」
「そうです! 御坂さんが異常だったのは明らかです。
白井さんだってそれを認めてたじゃないですか!」
佐天さん、初春さんの順で慰めの言葉をかけてくれる。
266 = 230 :
そういや黒子も美琴にボコられてなかったか
無事だったのか
267 = 91 :
「ひぐっ…ぐす……う……お、俺は……二人と一緒に…
いても……いい……のか……?」
上条のセリフは嗚咽交じりだった。
「もちろんです! 私たちは上条さんとずっと一緒にいますよ」
「もう御坂さんのことは忘れてください」
地獄を経験した上条にとって、彼女らの言葉は温かかった。
恐らく美琴もこうしてストレートに思いを伝えられる子だったら、
過ちを犯すことはなかったのかもしれない。
268 = 91 :
家に帰ると、インデックスがまたしても抱きついてきたが、
彼女は笑ってくれなかった。
「とうまから女の匂いがする。これはたんぱつのじゃないね」
「……!?」
上条は顔面蒼白になる。
禁書は間違いなく佐天さんと初春さんのことを指摘していた。
今日あれだけ密着していたので無理はない。
「もしかして、誰かとうわきしてる?」
「……!?」
上条の顔に冷や汗が流れた。
「さっきから黙ってるのはどうして?
とうまは……『私だけ』を好きでいてくれるって言ったよね?」
部屋の空気が張り詰める。
269 = 121 :
今度はこいつか
270 :
やはり不幸体質
272 = 230 :
付き合う女が悉く地雷
273 :
だれか俺にシマウマの元ネタを教えてくれ
275 = 91 :
「だれと浮気したの?」
「…!!」
上条は激しい動悸に襲われ、気絶しそうになった。
(なん……だと……まさかの……ヤンデレ第2号発生か…?)
美琴に襲われたときの衝撃がよみがえる。
過去の残虐な記憶が脳内で再生され、
うずまきのようにぐるぐると回り始めた。
「どの女の子と仲良くしての? 黙ってないでしゃべりなさいよ。
本当のことを言わないと……」
禁書はここでためを作り、大声で宣言する。
「もう二度と、とうまと口を聞いてあげないんだからね!」
(……!?)
その言葉を聴いた瞬間、上条は酸欠に陥った。
それほどショックは大きかったのだ。
276 = 91 :
(禁書の声が聞けない………だとぉ!?
うああああああああああああああああああああ!?)
上条は頭を両手で押さえながら床の上をのた打ち回った。
「うああああああああああああああああああああ!?」
ゴロコロと冗談のように転がり続ける。
恐らく下の階まで響いていることだろう。
だが、止まるわけにはいかなかった。
(禁書目録の声は……俺の宝だ……ゆかち……)
上条はブリッジを始めた。
こうしないと頭がおかしくなるからだ。
277 = 91 :
ここで冷静な意見を述べさせてもらえば、禁書目録は
ただ怒ってるだけで、別にヤンデレ化はしてない。
したがって、いつものように適当なことを言って目録ちゃんを
なだめればいいのだが……
「はあああああああああああああああああああああああ!」
上条は逆立ちを始めた。
彼にとって、インデックスの声は生きがいに等しいのだ。
美琴による圧政下に耐えられたのも、明日が来れば
禁書の声が聞けると考え、それを支えにがんばったからだ。
それが今、禁書自身の判断により失われようとしている。
これでどうして落ち着いていられようか。
散々暴れた後、上条は土下座しながら佐天さんたちのことを話した。
そしていかに禁書のことを愛しているかを原稿用紙20枚分に書いて
朗読したが、機嫌を直してくれなかった。
278 :
ゆかち
279 = 242 :
がっ
280 = 92 :
>>273
シマウマの様な顔って例えが何度も出てくるSSが前にあった
281 :
ダメダメ男だなw
282 = 91 :
(とうまはひどいんだよ……。乙女の純情をもてあそんで…)
頬を膨らます禁書さん。
禁書は、とうまだからこそ身も心も許したのだ。
諸事情によりこの家に引きこもる彼女は、上条が
外で何をしているか知らない。
よって上条の話を信用するしかないのだから、
それが裏切られたとなっては怒るのも当然だ。
結局、朝になるまで禁書は口を聞いてくれなかった。
283 = 91 :
ちなみに、禁書が膨れている頃、常磐台中学の女子寮のある部屋では……
「お姉さまぁ。今どんな気分ですの?」
「うぅぅ……もう許してぇ…………」
黒子はベッドの上で足を組んでいた。
片手にワイングラスを持ち、優雅に美琴を見下ろしている。
「黒子ぉ……私が悪かったからもう許してよぉ……」
美琴は後ろ手に縛られ、檻の中に入れられていた。
全身ゴム製の服を着せられている。
もう何日も食事をさせてもらえず、飢えと乾きが極限まで
達しそうになっていた。
「駄目ですの。お姉さまにはたっぷりと反省していただきますわ。
ところで、今日上条様にお会いしましたの」
284 = 242 :
なんぞこれww
285 :
何日も……だと?
286 = 91 :
「え? 当麻と!?」
美琴が上条の話題に食いつく。
「お姉さまのことをどう思っているかと聞いたら、もう別れたいと
答えられましたわ。お姉さまに脅されて付き合っていただけだと、
隣に寄り添う佐天さんと初春にも伝えてました」
「な!? なんで佐天さんたちと…? そんなの許せない…!!」
「ふん。あなたがどう思っても、もう関係ないんですの」
黒子は凍りつくような表情でムチを取り出した。
「ははは……黒子……まかさそれで私を叩こうっての…?
言っておくけど……私はレベル5よ? ただで済むと思ってるの?」
「黙りなさい」
287 = 121 :
これは考えてもいなかった展開
288 = 91 :
「~~~~~~~~~~~~~~~!」
振り下ろされたムチがしなる。
美琴の痛みは想像を絶し、叫びは言葉にすらならないほどだった。
黒子のスキルは上級者のものだ。
数分後。
「お姉さま? 体中血だらけになってしまいましたね。
お塩を塗って差し上げますわ」
「ssddfklkklf~~~~~~~~~~~~~~~!?」
黒子の蓄積した恨みは相当なものだった。
激痛のあまり美琴が何度も気絶するが、冷水を顔にかけて起こしてやった。
「うふふふ。お姉さまが愛した当麻様は私がもらっていきますわ」
なにやら怪しい宣言をする黒子。こうして二人の愛の夜はすぎていく。
289 = 242 :
ちゃんと俺達の疑問を補完してくれた>>1に感謝
290 = 91 :
話は再び上条サイドへ戻る。
上条は翌日の学校で地獄を見た。
昨晩は一睡も出来ず、授業中は猛烈に眠かったので、
教師に注意されぬよう巧みなトリックを用いて事なきを得た。
休み時間や昼休みは全て睡眠に使い、
青ピや土御門に怪訝な顔で見られた。
夜を徹してエロゲーをプレイしたと伝えたら簡単に納得された。
彼らにとって上条の認識はその程度なのである。
計り知れない声フェチである上条は、世間的には普通の学生だった。
そして全ての授業が終わり、スーパーで買い物して家に帰った。
静粛に玄関の扉を開ける。
「た、ただいま帰りましたよ。インデックスさん」
「……」
禁書はそっぽを向いている。
291 = 91 :
「あの……まだ怒ってますか?」
「……ち。うざいんだよ」
禁書は舌打ちした。
「……」
「……」
沈黙したまま5分が経過し、上条は泣きながら寮を飛び出した。
全力疾走し、気がついたら公園に来ていた。
「うぅ……ぐ……ぐふ……うえ……えっぐ……ひぐ……」
いつかのように四つんばいになり、子供のように泣き続ける。
まるで誰かが慰めてくれることを期待した幼児のような姿。
292 = 91 :
そこへ通りかかった淑女がいた。
「あら。上条さん。ごきげんよう。今日はどうされたんですか?
泣いてらっしゃるようですけど…」
涼しい顔の黒子だった。 上条に近寄り、
「大の男が大泣きしてみっともないですわよ。
ハンカチで涙をを拭きなさいな」
「え?」
差し出された上品なハンカチ。
上条は感動してさらに泣きそうになった。
「おまえは…俺をなぐめてくれるのか?」
「うふふ。わたくしとてジャッジメントの端くれ。
お悩みがあれば相談に乗りますわ。遠慮なく話してごらんなさいな」
にっこりと笑う黒子。上条にとっては聖母のようだった。
293 = 242 :
なんか既視感が・・・
294 :
やっちまえ
295 :
なにこのダメ人間
296 = 91 :
書き溜めを使い切った。しばらく休む。すまん。
物語は上黒になるかも。
297 = 242 :
いいよいいよ
続きも期待
298 = 230 :
期待して待ってる
しかしまぁコロコロとよく乗り換える
299 = 92 :
シマウマだからな
300 :
美琴ごめんなさい。
俺が悪かった
もう嫌いだなんて言わないから帰ってきて
ひとりはいやなんだよ…
朝起きて美琴に「おはよう」って言われたい…
仕事から帰ってきたら美琴が作ってくれたご飯を一緒に食べたい…
美琴のこと大好きだから…
愛してる。
愛してるよ美琴
みんなの評価 : ★★★×5
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