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    元スレ唯「だいじょうぶ、あずにゃんのこと好きじゃないよ」

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    101 = 80 :

    「桜高にはすごくギターの上手な先輩がいる」

    「え?」

    「そう聞いて、成績が厳しかったのに一生懸命勉強して入学したって」

    「え、あ、もしかしてギターの上手なって」

    「唯ちゃんに憧れてこの高校に入ったのよ」

    「でも、あずにゃんの方がギターは上手だよ」

    「憧れってそういうものじゃないわ、この人みたいになりたい、そんな純粋な気持ち」

    「私みたいに?」

    「梓ちゃんが理想の唯ちゃん像を持っていたのは否定しないけど、ね」

    「いつでもギターが上手な先輩って事?」

    「演奏を聴いた限りでは、自分にも他人にも厳しい人だって思ったのかもしれないわね」

    「そんなことないのに……」

    「だから、自分がなろうとした」

    「え?」

    「憧れの唯ちゃんのために、自分が理想とする唯先輩になってもらうために、梓ちゃんは頑張った」

    102 :

    ういーお別れだよー

    103 :

    今までありがとねー

    104 = 80 :

    「そして、頑張りすぎてしまった」

    「……」

    「勉強も、ギターも、練習も、きっと梓ちゃんも先輩にこんな風にいっていいのかって色々考えたでしょうね」

    「気づかなかった」

    「梓ちゃんも引け目があったと思うわ、だって理想の唯ちゃんはあくまで梓ちゃんの中の理想だもの」

    「年下の女の子に、そんな風に思われてたんだ」

    「無理してたと、私は思うわ」

    「うん」

    「でもね、私は気づいてたけど、何も言わなかった」

    「え?」

    「梓ちゃんが頑張っていたことを、頑張りすぎてどうしようもならなくなってしまってから気がついたの」

    「どうしようも、ならない?」

    「いつになるか分からないけど、病院に行って欲しいの、その時になったら連絡するから」

    105 :

    理想の押しつけとか苦痛すぎるだろ
    梓最低だな

    106 = 80 :

    二週間後
    平沢家。

    「それじゃあ、あずにゃんのところに行くね」

    「うん」

    「憂は……」

    「なあに?」

    「ううん、なんでもない、あずにゃんに会ってくるね」

    「うん、梓ちゃんによろしくね」

    107 = 103 :

    沢>在>デ>池>ゴ

    108 = 80 :

    梓の病室。

    「あれ……?」

    「こ、こんにちはー」

    「あ、え、と、こんにちは」

    「お腹痛いんだって?」

    「あ、は、そうですね」

    「お腹出して寝てたりしたらダメだよ」

    「唯先輩じゃないんですから、そんなことしてないです」

    「……ねえ、あずにゃん」

    「はい?」

    「私、あずにゃんの憧れだったんだね!」

    「え?」

    「え?」

    「あー、ムギ先輩ですか?」

    109 = 80 :

    「ここで憧れじゃないっていわれたらどうしようかと思った」

    「そうですね、昔も今も、憧れですよ」

    「今も?」

    「ええ、どこがどうっていうワケじゃないですけど」

    「なにそれー」

    「私には持ってないものを、唯先輩は持ってます……だから、自信を持って良いです」

    「自信?」

    「たとえ私よりもギターがへたっぴでも、唯先輩には唯先輩らしさがあります」

    「よくわかんないよー」

    「だから、私がいなくても大丈夫ですよね」

    110 :

    お、おい…

    111 = 80 :

    「だめ、だよ、私はあずにゃんがいないと」

    「私はもう、ダメです」

    「ダメじゃないって、元気そうだよ?」

    「たぶん私はもう、学校には行けません」

    「諦めちゃ、ダメだよ」

    「私には分かるんです、自分の身体のことですから」

    「それが諦めっていうの!」

    「ふふ、そう、ですね。諦めているのかもしれません」

    「そうだよ、もう一度元気になって、学校にいこ? 文化祭でライブしようよ」

    「だから私は願うんです、ライブが成功することを」

    「あずにゃんがいないと、ライブだってままならないよ」

    「身体が動かなくなっても、お願いすることくらいならできます」

    「あず、にゃん?」

    「私は夢見てますよ、軽音部のライブを、中学生の時に聴いた、憧れのライブのように」

    「夢見てるのに、聴いてるの?」

    112 = 80 :

    「はい、私は夢の中で放課後ティータイムの演奏を聴くんです」

    「実際に聴こうよ、元気になってさ!」

    「元気でいられれば、テープか何かで聴けるかもしれませんね」

    「もう、ほ、本当にダメなの?」

    「ダメです」

    「お、で、でも、ほら、医療が進歩してるっていうし!」

    「宝くじの一等賞が当たるくらいの確率で助かるかもしれませんね」

    「あ、当たるんでしょ?」

    「当たりません」

    「え?」

    「当たらないです」

    113 = 93 :

    な、なんだよおい・・・

    114 :

    なるほど、ようやく理解

    115 = 80 :

    「諦めてください、唯先輩」

    「どうして、どうしてそんなこというの?」

    「私はもう絶対に助かりません、文化祭の前に私は死にます」

    「そ、んなこと……」

    「もしかしたら、これが最後の会話になってしまうかもしれませんね」

    「あずにゃん、どうしてそんなこというの? みんな、みんなあずにゃんが助かるって、信じてるよ?」

    「二つお願いがあるんです唯先輩」

    「……なに?」

    「私が助かることを期待をしないでください」

    「……」

    「それと、本当に私が死んでしまうって時には、みんなで見送って欲しいです」

    「それが、あずにゃんの本当のお願いなの?」

    「……そう、ですね」

    「嘘だよ」

    「嘘じゃ……ないです」

    116 :

    死ぬ前に種付けしておかないと…!

    117 = 80 :

    「嘘だよ! 絶対に嘘! 演奏したいって絶対思ってるよ!」

    「私は皆さんの演奏を聴くだけで十分です……できることならですけど」

    「そんなことない! あずにゃんは私たちの中に入って演奏したいって思ってる!」

    「それはもう、無理なんです」

    「無理じゃない、宝くじだって毎年当たってるよ!」

    「どこかの誰かがですね、私たちじゃないです」

    「当たる! 絶対に当たるから!」

    「はい、分かりました、そういわないと唯先輩、認めてくれそうもないですもんね」

    「分かってくれれば良いんだよ」

    「……」

    「あ、それとね」

    「はい?」

    「実はちょっと告白しなきゃいけないことがあってね」

    118 :

    何てこった

    119 = 80 :

    「実はねー、私あずにゃんの事苦手だったんだー」

    「あ、やっぱりそうだったんですね」

    「二言目には練習練習って、あずにゃんは練習村の住人かって話だよ」

    「はい、厳しかったですよね、反省してます」

    「でもね」

    「?」

    「楽しかった」

    「え?」

    「あずにゃんが練習の時にいなくなっちゃったよね、その時ね、私は寂しかった」

    「寂しく思ってくれたんですか? 清々しませんでした?」

    「練習練習っていうあずにゃんがいて、澪ちゃんがいて、私とりっちゃんが反応して、ムギちゃんが微笑んでて」

    「……」

    「苦手なんかじゃなかった、大好きだったんだよ、みんながいる日常が」

    「でも、私はもういなくなります」

    「あずにゃんがいなくなったら、私の大好きな日々が壊れちゃうよ、あずにゃん、お願いだよ、元気に、なって欲しいんだよ」

    120 :

    まだなのか・・・

    121 = 80 :

    「日常は、永遠じゃないです、いつまでも同じ日々が続くワケじゃないんです」

    「でも、でも、高校生活は!」

    「私が仮に病気にならなくても、きっと唯先輩は受験勉強で部活には来られなかったと思いますよ」

    「楽しい毎日が……続いてたと思うよ」

    「私がいなくても、きっと楽しいですよ」

    「楽しくなんかないよ」

    「いいえ、楽しくなってくれなきゃ困ります」

    「……」

    「私の大好きな人たちが、私がいなくなるだけで不幸せになっては困ります」

    「不幸せになるよ、だってみんなあずにゃんの事が好きなんだよ?」

    「唯先輩、唯先輩たちはこれからも生きるんです、幸せになるために生きるんです」

    「幸せに?」

    「確かに一時は悲しいかもしれませんけど、私は信じてます」

    「無理だよ」

    「信じてますから」

    122 = 116 :

    重病のあずにゃんを孕ませて死期を早めてやりたい

    123 :

    ホルマリンの用意は出来たからいつでもいいぞ

    124 :

    やっぱりゴキブリは生きててラッキーうはwwwwwwwwww
    みたいな展開が僕達を待ってるのかな

    125 = 120 :

    あずにゃんは猫になってみんなを見守っています

    126 :

    唯はほんとにただの食中毒っぽいって信じてたと思うんだが
    どのへんであずにゃんの本当のやばさを理解したんだろうか?
    >>104-106あたりか?

    127 :

    寝たのか
    起きたらまた同じスレタイで立ててくれればいいんだが

    128 = 80 :

    ?月?日

    「あずにゃん、みんな来たよ」

    「梓、約束だもんな」

    「梓ちゃん」

    「……あー、何言って良いのかわかんね」

    「律さん、私もですよ」

    「梓……どうしてもっと早く言ってくれなかったの、昨日憂から電話もらってしこたまびっくりしたんだよ?」

    「みんなで、見送るってことだったけど、違うよ」

    「ああ、梓は絶対に助かる、私は信じてる」

    「ね、梓ちゃん分かる? たくさんの人が来てるよ、みんな梓ちゃんが大好きなの」

    「この頼りない部長ととある部員のおしりをひっぱたくために目を開けてくれよ、な、梓」

    「梓ちゃん、私たちお友達だよね、まだお友達らしいこと全然してないよ、ね」

    「梓、休んでておかしいなって思ってて、昨日病気のことを聞いて、今日の昼危篤とか私の気持ち分かる? ねえ、梓ってば!」

    129 :

    だって唯のうんこを梓の頭に入れれば生き返るんでしょ?

    130 = 80 :

    「ねえ、みんな大きな声出してるよ、うるさいよね、うるさいですって、言って欲しいな」

    「信じられるか梓、唯がノーミスで演奏したんだぞ、ちゃんと録音だってしてあるんだぞ」

    「でもね、梓ちゃんがいないと、やっぱりダメみたいなの」

    「そうだぞ、なんていうかなー、しまりがないっていうか、うん……」

    「梓ちゃん、お願い、目を開けて、もう一度私の名前を呼んで!」

    「梓、私の名前覚えてる? 友達だったって思ってた? 私は梓のこと友達だって思ってたよ?」

    「あずにゃん! ねえ! あずにゃんってば!」

    131 = 126 :

    >>129
    あれは逆だったろwwww

    132 :

    純がまじかわいそうwwwwwww

    133 = 80 :

    ?月?日

    「おねーちゃーん、早く行かないとー」

    「卒業式だから遅刻するわけにはいかないよね!」

    「そうそう、梓ちゃんに怒られちゃうよ」

    「うん、怒られちゃうね」

    「私も後で行くから」

    「遅刻しちゃダメだよ」

    「お姉ちゃんこそ」

    134 = 80 :

    「唯ー!」

    「卒業式まで遅刻ぎりぎりってどういうことだよ」

    「準備に手間取っちゃってさー」

    「どうせ準備したのは憂ちゃんなんだろ」

    「すごい、どうして気づいたの?」

    「これだよ、唯は全然変わらないな」

    「えへへー」

    「振り袖、よく似合ってるわ」

    「そう? 一生懸命選んだからねー」

    「それじゃあ、式に行くか」

    135 = 126 :

    最近の高校って振袖で卒業式するんか

    136 = 80 :

    卒業式終了後
    部室

    「この部室ともお別れなんだねー」

    「ああ、軽音部も今年でおしまいかー」

    「来学年に誰かが復活させたりしてな」

    「そうね、そうなるといいわね」

    「でも、私たちみたいにはならないと思うね!」

    「私たちみたいなのが他にいてたまるか!」

    「そうだな、私たちってどちらかというとオンリーワンだからな」

    「ティーセットもなくなって、音楽室ってこんなに広かったのね」

    「まあ、音楽室にティーセットがあるのは変だったけどな」

    「はっ、今日はもしかしてお菓子は食べられない!?」

    「食べるつもりで来たのか!」

    「実は私も、ムギが、ムギなら何とかしてくれると」

    「そんなわけ」

    「あるわよ♪」

    137 = 80 :

    「……何してるの?」

    「え、あ」

    「和も食べる?」

    「教室にはいないからどうしたのかと思ったら、あなたたちいつもとやってること変わらないじゃない」

    「これから変わるんだから、今日まではそのままで良いんだよ」

    「ん、これが最後、和、大目に見てくれないか?」

    「まあ、酒盛りしてるワケじゃないしね、でも、あまり騒ぎすぎないように」

    「だいじょうぶだいじょうぶ」

    「……すごく心配ね……」

    「和もいればいいじゃん」

    「あいにく私は新しい生徒会のみんなに呼ばれてるの」

    「裏切り者め!」

    「唯も、憂が探してたわよ」

    「はっ! すっかり忘れてた!」

    138 = 103 :

    憂鬱エンド

    139 = 80 :

    「お姉ちゃーん」

    「はあ、ごめんね憂」

    「大丈夫だよ、それじゃあいこっか」

    「うん、ちゃんと卒業したっていわないと」

    「大学の合格の時以来?」

    「うん、あんまり行かないようにしてるんだよね」

    「そうなんだ」

    「憂は行ってるの?」

    「純ちゃんが毎日行ってるから、私も一週間に一度くらいかな」

    「純ちゃんは本当に友達想いだねえ」

    「裏切られたーっていつも言ってる」

    「きっと純ちゃんが大事だったんだよ」

    「……そ、うだね」

    「それじゃあ、あずにゃんに会いに行こう、それで言うの、ちゃんと日常からも卒業したって、寂しくないよってね」

    おしまい

    141 :

    純かわいそすぎだろ
    あといろいろツッコミどころがあるが、とりあえず乙

    142 = 80 :

    本当はもっと長い話になる予定でしたが、保守してもらうのもあれだしなと思っていくらかカットしてあります。
    梓と唯はもっと険悪な仲で梓が死んじゃうことになるのを聞いて後悔したりとか、
    本当に最後の最後まで唯は食中毒だと思ってたりとか、
    文化祭で演奏するシーンとか、
    澪と律が梓の病気を知るタイミングが別々だとか、
    別にあってもなくても変わらないよね、と思います。

    支援とレス等々ありがとうございます。
    次回はもっと短い、コメディ系のエロイ話にしたいです。
    愛のあるセックスみたいな話が良いです。

    143 = 118 :


    純が不遇だな

    145 :

    おつ
    なんの病気だったのか気になる
    だからなんだって話だけどさ

    146 :

    おつ


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