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    元スレ麦野「・・・浜面が入院?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×6
    タグ : - 麦野「・・・浜面が入院?」 + - とある魔術の禁書目録 + - のび太 + - アイテム + - キャーリサ + - シロナ + - スネーク + - バカとテストと召喚獣 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    201 = 165 :



    「あら・・?」


    あることに気づいた麦野が声をあげる。

    今まさにバニースーツを取ろうとしていた浜面の手をすり抜けて、差し出していたバニースーツを引っ込めた。


    「(な、なんだ・・、助かった・・のか?)」

    「・・・・。」


    麦野の顔が、小悪魔な表情から、何かドス黒い影を帯びた無表情に変わっていた。

    浜面は察する。

    まずい。

    自分はたぶん、底がないはずの奈落の底に、さらに穴を掘っている、そう確信した。


    「あのさ、浜面。ちょっと。これ、読んでみなさい。」

    「・・はい?」

    203 = 165 :



    麦野が掲げたピンクのレオタード。

    ちょうどそのレオタードの裏側、ちょうど着用者の胸が当たる部分だった。

    そこには、黒い油性マジックのようなもので、



    『たきつぼ りこう』



    全身から汗が吹き出るのが分かる。

    蛇に睨まれた蛙とは、こういうことを言うのか、勉強になる。

    アンチスキルや能力者との数々の死闘から生還した浜面ではあるが、

    ここまで勝率のない戦いを挑まれるのは初めてだった。

    一時のバニースーツにさえ、名前書いちゃうとは、滝壺は律儀だなあ、とか思ってもいた。

    204 = 165 :



    麦野は、ただジッと浜面の目を見つめている、不気味なくらい無表情で。

    おかしい、目を閉じることができない。


    「あ、ああ・・・。えー、素朴ながら、愛着の沸く、・・綺麗な字だと思います。」


    精一杯、自分の発声器官を振り絞った末に出した言葉がそれだった。

    もう何も耳に入ってこない。

    ただ、そんな状態でも、麦野の口の動きから、彼女が何を言っているのかはすぐに分かった。

    無表情だった彼女の顔が、狂気に歪む。



    「ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね。」


    205 = 179 :

    はぁ…はぁ…滝壺たんのバニー

    206 = 165 :



    「なーにが、『浜面が滝壺さんに変なちょっかいを出さないように見張る超監視役』、よ。

     アイツが滝壺をけしかけてんじゃないの、何やってんだか。」


    麦野が最後のマフィンを口に入れると、椅子でと足で床を蹴り、くるくるー、と回りだす。

    一方の浜面は、命カラガラに、ベッドの上で白目を向いていた。


    「(滝壺と麦野・・。一日で天国と地獄の両方を味わった奴もそうはいないな・・ごふッ・・。)」


    自分が原型を留めていることが奇跡だ、浜面はそう思っていた。

    意識を取り戻した浜面に、麦野が声をかける。


    「何か私に言うことは?」

    「・・命の大切さを教えてくれてアリガトウ。」


    麦野は手に持っていたバニースーツを、浜面の顔面にぶつける。

    208 = 165 :



    顔面にぶつけられたバニースーツを両手で掴んで、引き離そうとした瞬間、浜面の動きが止まる。


    「あ、滝壺の匂・・」

    「それ以上、何か言ったら、二度と滝壺に会えなくなるから。」

    「す、すんません! 何でもないです、調子のりましたッ!!」


    浜面は、すっかり縮こまってしまっていた。

    ポトリと浜面の胸元に落ちたバニースーツを麦野が手に取る。


    「これは、私が責任を持って滝壺に返しておくわ。」

    「あ、はい。お願いします。」


    麦野は、自分が持ってきたマフィンの袋にバニースーツを無理やりつめこむ。

    浜面が、なんとなく物寂しいような目を向けていたが、麦野の殺気に気づくと、すぐに視線を落とした。

    210 = 165 :



    「じゃ、そろそろ八時になるし。帰るわ。」

    「ああ。ありがとな。なるべく早く戻れるようにするからよ。」

    「当然よ・・、さっさと戻ってきなさい。 ・・・アンタは大事な、」


    麦野は、一瞬言葉に詰まる。

    大事な? と不思議そうに復唱する浜面。


    「・・・・・・大事な、私たちのパシリなんだから。」


    「あァ・・、そうですか。」

    「ふふっ、いま何か期待した?」


    クスクス、微笑む麦野。

    211 :

    微笑む麦野を想像したらおっきしてきた

    212 = 193 :

    元が美人だし猟奇的なのがなければパーフェクトだよね

    213 = 165 :



    「そういう仕草を普段からしてれば、かなり可愛いのにな・・。」

    「・・ぇ、今何て言った?」

    「な、なんでもねぇよ! 早く帰れ!」


    不満の残るような表情をしながらも、麦野はドアの前に立つと、スッと振り向く。


    「・・じゃ、また来るから。」

    「ああ、空いてるときで良いからな。

     ・・俺なんかのために、仕事に支障が出ちゃまずいからよ。」


    うん・・、じゃあね。とだけ言うと、麦野はドアに手をかけ、静かに出て行った。

    どことなく、名残惜しいような、そんな雰囲気を残しながら。





    214 = 165 :


    ―――――



    看護士すら見当たらない夜、ひっそりとした病院の廊下を

    上品な、それでいて小気味よいハイヒールの音を鳴らして歩き、下へ続く階段に向かう麦野。

    窓の外の暗さを見ると、すぐに腕時計に目をやった。


    「もう八時過ぎか・・、アイツらに何か夜食でも買っていってやるかな・・。」


    ンーッと、両手を突き上げ、背伸びをする麦野。

    はぁー、と大きな溜め息をついた後、手に持っていた袋の中のバニースーツに目をやり、怪しげに微笑む。


    「ふふっ・・、かなり可愛い、だって・・、後悔させてあげるわよ・・、良い意味で。」


    学園都市、第四位の超能力者は、今日も胸を小さく躍らせる。




    215 = 165 :


    ☆おまけ・その1



    「腹、減ったな・・・。」


    麦野の攻撃を命がけで回避しまくっていたせいか、急に腹の音が鳴っていた。

    夕食とマフィンを食べたばかりだというのに、何とも気の抜けた話である。

    何かないか、とキョロキョロ見回す浜面。


    「あ、そういや。」


    浜面は、先ほど麦野からもらった缶詰に手を伸ばした。

    フレンダが浜面のお見舞いに、と麦野に渡した缶詰だ。


    「お見舞いなのに、普通缶詰なんか渡すかよ・・しかも、食べ忘れたのとか。」

    216 = 163 :

    おつ

    217 = 165 :



    「カレー(甘口)<子供用>」とか、いかがわしい表記があったが、この際、味は関係ない。

    しかし、すぐに、缶詰を開ける道具どころか、スプーンもフォークもないことに気づき、断念する。

    仕方ないので、諦めて、元の位置に戻そうとする。

    そのとき、何気なく缶の底を見た彼は、絶句した――。




    「・・・・し、賞味期限過ぎてるじゃねぇかァァッッッッッッッ!!!!!!!」




    今日も学園都市のどこかで、金髪碧眼の少女が高笑いしている――、そんな気がした。

    219 = 165 :



    、以上です。

    >>88の件ですが、今日の分でようやく半分くらいになります。

    よって、あと2,3日はかけたいのですが、保守が大変ですよね・・。


    ちなみに、今回の「浜面入院~」の話以外の、これから先の話の題材は、

    絹旗やフレンダにもスポットを当てた話などを含め、かなりあるんですが、書き溜めが追いついていない状況なので・・。


    明日はできたら朝に投下したいんですが、無理な場合は、今日と同じくらいの時間にまた投下します。

    では、おやすみなさい。



    221 :

    おつ

    222 = 170 :

    こうしてまた保守作業が始まる

    223 :

    お疲れなんだよ!

    225 :

    マジ乙

    227 = 169 :

    もうたまらんち

    235 :

    237 :

    文章力すげぇな
    ほす

    239 = 171 :

    とりあえず>>1がそのことを知らねばならん

    244 :

    ぬるp

    247 :

    シュッッ

    249 :

    250 = 247 :

    シュッッッ


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