元スレ先輩「男くんはよくわたしに差し入れを持ってきますが」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×5
301 :
>先輩「忙しかったら先に帰っても――」
これって遠まわしに帰れって言ってんのかな
302 = 274 :
――夕暮れの、帰り道
男「いけますかー?」
先輩「はい」
男「じゃ帰りますか」
先輩「そうですね」
からから、からから。
先輩「付き合わせたみたいで済みませんね」
男「同じ方向じゃないですか」
先輩「男くんは自転車なのに」
男「たいした距離じゃないです」
先輩「……」
男「……」
からから、からから。
男「それに、この時間ゆっくり
帰るのは嫌いじゃないですよ」
303 = 274 :
先輩「そうですか?」
男「商店街が好きなんですよ」
先輩「ああ」
男「この時間になると人も増えるけど、
良い匂いでしょ。お総菜とか」
先輩「そうですね。特に……」
男・先輩「揚げ物が」
男「あはははっ」
先輩「メンチカツとか、唐揚げとかが美味しそうです」
男「ああいうの見ちゃうとお腹が減りますよね」
先輩「買い食いはいけません」
男「そうですけどね」
先輩「でも気持ちはわかります」
男(あ。柔らかい表情だ)
305 = 274 :
男「~♪」
先輩「男くんは、あれ、食べたいですか」
男「まぁ美味しそうですよね」
先輩「では」 ごそごそ
男「?」
先輩「奢りましょう」
男「買い食いは禁止では?」
先輩「例外のない規則はありません」
男「自己言及的な話だなぁ」
先輩「少し待っていてください」
――あいよぉ! ん。はい、双つねっ。熱いよっ!!
男(先輩は、やっぱり美人だよな。
小さいけれど、可愛いって云うよりは、美人さんだ)
先輩「購入しました、どこで」 きょろ
男「あー。それじゃ」
306 = 274 :
――川沿いのサイクリングロード
シャァァー。
男「寒くないっすか-?」
先輩「大丈夫です」
男「先輩のいえって、橋向こうでしたっけ?」
先輩「えっと、本当に適当なところまでで」
男「いえ。メンチカツのお礼ですから。
ちゃーんと送ってきますよ」
先輩「すみません」
男(いや、この状況って結構役得なんだけどな)
先輩「……」きゅっ
男(役得だ!)
シャァァー。
先輩「……」
男「真っ赤ですねー」
307 = 274 :
先輩「?」
男「河が。ぎらぎらって」
先輩「はい」
男「……」
シャァァー。
男「ちょっと気合い入れますよ。橋だし」
先輩「降りましょうか」
男「大丈夫っ。先輩軽いから」
先輩「はい」
男「ん、せっと!」
先輩「……」 きゅ
男「大丈夫ですか? 先輩」
先輩「平気です」
308 = 274 :
シャァァー。
男「……」
先輩「男くん」
男「はい?」
先輩「これ」
男「なんです?」
先輩「……」
男(……え? わからん。何の話だ?)
先輩「……む」
男「む?」
先輩「……っ」 きゅっ
男(む? わっかんねーっ!?)
先輩「……」
310 = 274 :
――先輩の家の近くの公園
キュリっ
男「ここまでで良いんですか?」
先輩「はい。助かりました」
男「いえ、結構近いじゃないですか」
先輩「電車だと歩くんですよ」
男「そうかもですね」
先輩「……」ちらっ
男「ああ。あのマンションがそうです?」
先輩「そうです」
男「じゃ、また」
先輩「男くん」
男「はい?」
先輩「その」
男「……?」
311 = 272 :
都内は昨日雪が降ったから寒いんだ
上半身着ているとはいえ、屋外にいる俺の身にもなってくれ
312 :
>>308
男もげろ
313 = 274 :
先輩「その……」
男「はい」
先輩「なんでもありません」
男「……?」
先輩「送って頂いて、ありがとうございました」ぺこり
男「いえ、何度でも」
先輩「……」じぃっ
男「?」
先輩「帰ります」
男「じゃぁ、また明日!」
先輩「はい、明日」こくり
男「俺も帰りまーす」
きゅいっ。シャァァー。
先輩「……」
314 :
>>311 靴下くらい穿け
315 :
再開していましたか。支援です
316 :
>>308
ちっぱいじゃないという主張が裏切られた瞬間
317 = 272 :
>>316
ああ なるほど
そういうことか
318 = 314 :
>>316 ちっぱいでいいじゃない
321 = 274 :
――昼休み、教室
男「……というわけで、よく判らん」
男友「判らんのか。衆生救いがたしだな」
男「うん」 もぐもぐ
男友「カァァァッツ!!!」
男「っ!? 何だよいきなりっ!」
男友「なっとらんだろ。来てるんだぞ、勝機が」
男「またまたぁ」
男友「いや、本当だぞ」
男「……そうなのか?」
男友「うむ。まぁ、焼餅だな」
男「そんな表情してなかったぞ」
男友「女の表情など参考にならない」
男「そうなのか?」
322 = 274 :
男友「真実は御仏だけがご承知だ」
男「すぐ坊主話で逃げるし。だいたい俺は……。
もう、一年前にふられてるんだよ」
男友「ふられて諦めたなら離れりゃいいじゃん。
諦められないのに、ふられたことを持ち出してどうする。
真言が足りてないからそうなるんだ」
男「……」 もぐもぐ
男友「はぁ……」
男「まぁ、自分でも煮え切らないのは、判ってる」
男友「そうな。拙僧はそれでも構わないけどな」
男「?」
男友「どうしようかとは思ったけど、
そろそろ良い潮時だから云うことにする」
男「なにを?」
男友「一年前にふられた顛末を聞いた時から
思ってたんだけどな」
男「うん」
324 = 287 :
男友参戦・・・か
325 = 274 :
男友「先輩って嘘とか上手じゃないだろう?」
男「そうな」
男友「あの振り方は、ネェよ」
男「……ない?」
男友「だって、“特定の異性を付き合う気はない”
けれど、けしてお前のことは嫌いじゃない。
だから“レンタカーみたいな臨時契約にしてくれ”って。
おまえ、そりゃ相当遊んでる……。
拙僧はこんな言葉を使うのは嫌いだけど
世間で言うところのビッチの台詞だろ」
男「……」
男友「断るにしたってもっと別の言い方は
幾っらでもあるだろ? そんな理屈は無いよ。
作り話にしたところで荒唐無稽すぎる。
お前はお前が振られた痛みで
それどころじゃなかったみたいだけどさ」
男「……」
男友「拙僧は云ってるその先輩とやらの方が
自分の云った台詞で瀕死の重傷に聞こえたね」
326 = 299 :
つうかあれふられてないだろ
と思うんだが
327 :
いいじゃないですか、先輩と後輩の関係で、的なことをいわれている
328 = 287 :
そういえば、リースってさ
再リースってのがあるんだよな
買い上げってのもあるんだよな
ところで、何回リース?
330 = 274 :
男「……痛い?」
男友「間抜けな顔をしてるな」
男「いや、理解が追いつかない」
男友「お前は、もうちょっとよく考えた方が良い。
時間をかけて長期戦で攻略するのと
“相手から告白してもらうのを待つ”のとは
まったく違うことなんだよ」
男「……」
男友「いつまで経ってもお気に入りの後輩で
いたいならそれも止めやしないけど、
どうすんだ? 今年が終われば先輩は卒業だぞ?」
男「……それは」
男友「うん」
男「いやだ」
男友「だろうなぁ」
男「行ってくる」
男友「おう。行ったんさい。御仏の加護を」
331 :
追いついちまった。しえ
332 :
どんな話でも主人公の親友キャラってうっぜぇなぁ
333 :
この坊主じゃ北高の乙女たちは会話しただけで妊娠しそうだ
334 :
俺は好きだぜT先輩みたいで
335 = 286 :
てっきり坊主が男に告白するのかと思ったでござる
336 = 268 :
おい、>>305でメンチカツフラグ立てておきながら
それを放置して自転車二人乗りへ移行するとは何事だ
俺のメンチカツはどこに行ったんだ!!!
337 :
俺んちに届いたよ
338 :
>>332
そう思ってるのはお前だけだ
339 :
vipで構ってちゃんオナニーSSスレうっぜぇなぁ
340 = 246 :
SSなんてみんなそうでしょ
341 = 339 :
みんなそうでしょじゃなくて創作板でやれよ
342 :
どうでもいいよ。
343 :
どうでもいいよ。(VIPじゃなきゃやだやだー)
344 :
男友が妙に気持ち悪い。
>>1が男友に自己投影している節があるあたりが特に。
345 = 274 :
――昼休み、執行部室
がしょん!
男「先輩っ」
先輩「男くん。あんまり乱暴にすると引き戸が外れます」
男「はい」
先輩「……?」
男「……」
先輩「どうしました?」
男「あー。えっと」
先輩「はい」
男「……単刀直入に聞きますが」
先輩「なんですか? 急に」
男「先輩って俺のことどれくらい好きですか?」
先輩「――」
男「俺はかなり好きです。
っていうか、一年前より好きです。
そもそも、前回の話は何だったんですか」
346 = 274 :
先輩「前回?」
男「一年前の。個別契約で良い。
レンタルで良いってヤツですよ」
先輩「ずいぶん遡りますね。
そんな話は忘れてしまいました」そわそわ
男「嘘言わないでください」
先輩「……」
男「……」
先輩「……チャイムが鳴りますよ」
男「なりますね」
先輩「午後の授業です」
男「さぼります。先輩もさぼってください」
先輩「そういうことは」
男「後輩に免じて」
先輩「……」
りーんごーんりーんごーん。
347 :
vipでオナニーSS書き込んでて恥ずかしくないのかな
348 = 274 :
先輩「あれは。話したとおりの意味です」
男「……」
先輩「取り立てて目新しい話ではありませんし
間違った話だとも思いません。
費用対効果において所有という概念は
かならずしも幸福には直結しない。
改めて考えてみれば、当たり前のことです」
男「……」
先輩「納得してくれないですか?」
男「出来ないです」
先輩「……男くんは、仕方ない子ですね」
男「子供扱いしようとしてますよね」
先輩「少しだけ」
男「聞き分けないな、困ったな、と思ってる」
先輩「少しだけ」
男「でも本当のことが欲しいんです」
350 :
紫煙
みんなの評価 : ★★★×5
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