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元スレ佐天「上条さん、か……クリスマスはどうするんだろう」
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佐天「…はぁ…はぁ…はぁ…」
ただ、離れたい
この……暗闇から
この……迫ってくる恐怖から
あの…
『ガシャリ』
という、重たい金属の音から
佐天「…はぁ…はぁ…」
…なんで…
…なんで…こんな…ことに…
…私が、上条さんを…奪った…?
…御坂さんの妹さんが……上条さんのことを…?
…でも、御坂さんの妹さんは…
…前、私に会った時は……1ヶ月前に、初めて会った時は……
『―…御武運を…―』
……そう言って、私と上条さんを二人っきりにしてくれた……
…あの時は、応援していてくれていたんじゃ……
バシュン!!
佐天「…っ!?」
「ああ、外しましたか」
佐天「……っ!」
御坂妹「頬をかすっただけですか……ミサカは残念に思います」
佐天「え……」
……!…血が…!
御坂妹「すみません」
御坂妹「次は、ちゃんと狙いますね」
佐天「……っ」
……いつの間に…追い付いて……!
早く……早く逃げないと…
「どこに行かれるのですか?」
佐天「!?」
「どうして逃げるんです?」
な……なんで…?
妹さんは今…後ろにいたんじゃ……
なんで…
いつの間に……正面に…?
「こっちですよ佐天様」
佐天「…え……?」
今度は…
右の方から………
「いえいえ、こちらです」
次は………左………
「よそ見していていいんですか?」
…前……
「無防備ですね」
上……?
「そんなことだから」
……右…
……ひだ……
「簡単に追い詰められてしまうんですよ」
佐天「……なん……で……」
御坂妹「…なんで、ですって?」
御坂妹「見たままですよ、佐天様」
佐天「……そんな……」
暗い暗い路地のいたるところから
ガシャリ
妹さんと、同じ姿の人達が
その重たい銃口を…
一斉に私に向けている
そんな、現実を……
受けれ入れらる訳が…ない……
妹達「いいえ、これが現実です」
佐天「…!」
妹達「あなたはもう、逃げられません」
佐天「………っ!」
妹達「とりあえず、諦めてください」
妹達「あなたにはもう」
妹達「希望はない」
佐天「……っ……」
嫌…
嫌……だ…
こんなの…
こんなの……あるわけ……
御坂妹「今、言った通りです」
佐天「………」
御坂妹「あなたに、逃げ場はなく」
御坂妹「生きる希望は、残されていません」
佐天「………」
御坂妹「…さて、あなたは…」
御坂妹「この…たくさんの『妹達』に囲まれた状況で…」
御坂妹「あなたは…まだ生きることを諦めませんか?」
佐天「……」
夢で、あってほしい
もう、息をすることも、難しい
やめてしまいたい
楽になりたい
そんな気持ちが
私に芽生え始めている
御坂妹「あなたには、申し訳ないと思っています」
佐天「……え?」
御坂妹「先程も言いましたが、あなた個人には、特に私は恨みはありません」
佐天「……」
御坂妹「あなたが、『あの方』と、付き合ってさえいなければ…」
御坂妹「あなたは、こんなことにならずに済んだのですよ」
佐天「………」
御坂妹「…ですから、佐天様」
佐天「………?」
御坂妹「取り引きを、しませんか?」
佐天「…え?」
御坂妹「取り引きです」
佐天「…何の…ことですか?」
御坂妹「もうお分かりだと思いますが…」
御坂妹「私達が今、あなたの命を奪うことは簡単です」
佐天「………っ」
御坂妹「今、この路地を含め……」
御坂妹「あなたを中心にして様々な地点から、あなたに銃器の照準が定まっています」
佐天「…!!」
御坂妹「詳細を言いましょうか?」
佐天「え………?」
御坂妹「まず……あなたの………」
御坂妹「右腕に362箇所」
佐天「…!?」
御坂妹「次に…」
御坂妹「左腕に322箇所」
佐天「……っ!!」
御坂妹「右足に560」
御坂妹「左足に690」
御坂妹「…胴体に、2000箇所」
佐天「……!!?」
御坂妹「そして……」
御坂妹「首から上に」
御坂妹「約1000箇所」
佐天「…あ……あぁっ…」
御坂妹「―――以上が、今現在あなたの体に定まっている照準の数です」
御坂妹「まぁ、もっとも…」
御坂妹「まだ、『私達』の半数程ですが」
佐天「………」
私の視界を埋め尽くす、銃器の照準を真っ直ぐにこちらに定めるサンタの衣装を着た人達
その何千もの照準が私の体に向かっている
これで……半数程度…?
なんで、御坂さんの妹さんが…
こんなに、たくさんいるの…?
ただこれだけはわかる
間違いなく私は…
今、人生で一番『死』に最も近い場所に立たされている
無理だ
受け止めきれない現実が………多すぎる
もう、言葉が、出ない
出し方を、忘れてしまった
……壊れる
…こころ、が、壊れる………
御坂妹「まぁ、待ってください」
御坂妹「まだ、あなたを壊す気はありません」
佐天「………」
御坂妹「…ああ、ちなみに、あなたは気付いていらっしゃらなかったようなので、一応言っておきますが…」
佐天「……?」
御坂妹「ここ数日、あなたと話していた『お姉さま』は…」
御坂妹「本当の『お姉さま』では、ありません」
佐天「……!?」
御坂妹「本当の『お姉さま』は、私達によって人質として捕らわれています」
佐天「……!(人質?)」
御坂妹「…では、あなた方がここ最近接していた『お姉さま』は誰だったのか」
御坂妹「…それは、あなたの眼前にも見えているでしょう?」
御坂妹「このたくさんの…お姉さまとそっくりな妹達の中の一人が…」
御坂妹「あなたたちの前で、『お姉さま』を演じていたんですよ」
佐天「……なっ…なん…で…」
御坂妹「一つは、あなたたちの行動を監視するため」
佐天「…!」
御坂妹「もう一つは……まぁ、あなたがもし『生きていたら』、後ほど話しましょうか」
佐天「……!」
御坂妹「話が逸れてしまいましたね……。さて、佐天様」
佐天「……」
御坂妹「私と、取り引きをしませんか?」
佐天「………(取り引き?)」
御坂妹「その、取り引きに応じてもらえれば……」
御坂妹「私達はあなたを、生かしましょう」
佐天「…………え?」
御坂妹「聞こえませんでしたか?では、もう一度言いましょう」
御坂妹「あなたは、ある簡単な取り引きに応じるだけで、生きることができます」
佐天「………」
御坂妹「…お分かりいただけましたね?」
佐天「………」
御坂妹「…では」
御坂妹「取り引きの内容を説明します」
佐天「………」
御坂妹「とても、簡単です」
御坂妹「あなたが、あの方と別れてくださればいい」
佐天「……!!」
御坂妹「…たった、それだけです」
御坂妹「たったそれだけのことをやってくださるだけで、あなたはこの『路地裏の蜂の巣』から、抜け出す事ができます」
佐天「………っ」
御坂妹「いかがでしょう?」
御坂妹「悪い取り引きではないと思いますが?」
佐天「………」
嫌だ……
上条さんと、別れるなんて……嫌だ…
やっと、気持ちが…通じたのに…
別れるなんて……嫌だ……
御坂妹「…いいんですか?」
佐天「………」
御坂妹「もう一度申し上げますが、これはあなたにとって悪い取り引きではない」
御坂妹「むしろ…」
御坂妹「絶好のチャンスだと、ミサカは思いますが?」
佐天「……わ、私は…」
佐天「…別れたく……ない…」
御坂妹「……」
佐天「……上条さんと……別れたく……ありません」
御坂妹「……」
佐天「……私は……上条さんの……彼女、です」
佐天「……絶対、嫌です」
御坂妹「……はぁ」
ガチャ バシュン!
佐天「うっ…!!…あっ…!」
御坂妹「…痛いですか?」
佐天「……あぅ…うぅ……」
御坂妹「大丈夫、まだ右肩だけです」
佐天「……はぁ……はぁ……」
――痛い
痛い痛い痛い
肩が…肩を…撃たれた
…嫌だ…痛い…痛いよ…!
御坂妹「……あなたは」
御坂妹「何か、思い違いをなさっていませんか?」
佐天「……え……?」
御坂妹「何故、私が『悪い取り引きではない』と言っているか、わかりますか?」
佐天「……」
御坂妹「簡単ですよ?」
御坂妹「あなたは…この取り引きに応じなければ…」
御坂妹「文字通り、『蜂の巣』となってしまう」
佐天「……っ」
御坂妹「…しかし」
御坂妹「この取り引きに応じれば、生きることができます」
御坂妹「それが、何を意味するか?」
佐天「……」
御坂妹「考えてみてください」
御坂妹「死んでしまえば…」
御坂妹「彼の彼女であることもできないばかりか…」
御坂妹「二度と彼に会うことさえ出来ない」
佐天「…!!」
御坂妹「しかし、生きてさえいれば」
御坂妹「いつでも、彼に会うことができます」
佐天「……っ」
御坂妹「お分かりいただけましたか?」
御坂妹「…なら」
御坂妹「どちらを選択するかは、もうお決まりですね?」
佐天「……うっ……」
嫌だ……
別れたくない……
上条さんと別れたくない…
でも…
死にたくない…
死んでしまったら…会えなくなる…
…上条さんに……
…みんなに……
…会えなくなる……
その方が……嫌だ……
そんなの……嫌だ……
佐天「……わかり、ました…」
御坂妹「……」
佐天「…応じ…ます」
御坂妹「…そうですか。賢明な判断です」
佐天「………」
御坂妹「…では」
御坂妹「…携帯電話で、今すぐ彼に別れの電話をしていただけますか?」
佐天「……え?」
御坂妹「すみません。あなたを信用していないわけではないのですが…」
御坂妹「できれば私の………私達の目の前で、その事実を確認させていただきたいんですよ」
佐天「………」
御坂妹「…お願いできますか?」
仮に妹達をクリアしてもまだ五和が残ってるな・・・上条さん女運なさすぎるw
>>1
無理すんなよー支援
無理すんなよー支援
佐天「……」
佐天「……わかりました」
御坂妹「ありがとうございます」
佐天「……」
御坂妹「では、お願いします」
佐天「………」
仕方ない……
仕方ないんだ…
もう、私には…これしかない…
これしか、ないんだ…
――――――
――――
――――
―○×地区
一方「……」
黒子「……」
一方「…で?」
黒子「……」
一方「結局…見つからねぇじゃねーか」
黒子「おかしいですわねぇ……多分、この辺だと思ったのですが…」
一方「テメェ……わかったとか言ってやがった癖に…」
黒子「仕方ありませんでしょう?私とて人間です。間違えることもありますわ」
一方「ハッ……そうかい。あれだけ自信満々に二人の居場所がわかったなんてほざいて、よくもまぁ、ンなことが抜かせるモンだな」
黒子「…じゃああなたは分かりますの?あの二人の居場所が」
一方「わからねーからテメェの言う通りに付いてきてやってンだろうが」
―○×地区
一方「……」
黒子「……」
一方「…で?」
黒子「……」
一方「結局…見つからねぇじゃねーか」
黒子「おかしいですわねぇ……多分、この辺だと思ったのですが…」
一方「テメェ……わかったとか言ってやがった癖に…」
黒子「仕方ありませんでしょう?私とて人間です。間違えることもありますわ」
一方「ハッ……そうかい。あれだけ自信満々に二人の居場所がわかったなんてほざいて、よくもまぁ、ンなことが抜かせるモンだな」
黒子「…じゃああなたは分かりますの?あの二人の居場所が」
一方「わからねーからテメェの言う通りに付いてきてやってンだろうが」
黒子「…ほう、ということは、あなたは私に付いてくることでしか、あの二人を探す自信が無いと言うわけですね?」
一方「……何だと?」
黒子「あら、何か違いますか?あなたは自分で探すことを放棄し、私にその責務を押し付け…」
黒子「さらには、見つからなかったら私のせいだと言わんばかりに、自分勝手な主張ばかりしていらっしゃるように思いますが?」
一方「…テメェ……喧嘩売ってやがンのか?」
黒子「いいえ。あなたに売れるような安っぽい喧嘩など、私は持ち合わせておりませんわ」
一方「……ほう。テメェはそんなに俺を怒らせたいらしいな…」
黒子「口で敵わないから次は暴力ですか?それは結構なことです」
黒子「…しかし、そんなことだから……」
黒子「……打ち止めさんを奪われてしまったのでは?」
一方「…!!……チッ」
スタスタスタ…
黒子「……一体、どこへ行くおつもりですの?」
一方「黙れ。…もうテメェとは行動しねぇ…」
一方「俺は……俺のやり方でやる」
黒子「…はぁ。…それで?一体あなた一人でどうすると言うのです?」
黒子「私はあなた一人だけで、あの二人の居場所が突き止められるとは思いませんが?」
一方「…ああ、その心配はねぇよ」
黒子「…は?」
一方「…もう……探すのはやめだ」
一方「俺は手っ取り早い方で……行かせてもらうぜ」
黒子「!…あなたまさか…」
一方「……クローン共をぶち殺しに行くンだよ」
黒子「なっ……何を言っていますの!?」
黒子「先ほども言ったでしょう?あなたが妹達を狙えば……人質に捕らわれている打ち止めさんが……」
一方「関係ねぇ」
黒子「…!」
一方「…確かに、人質に手を出されちまったら困るが…」
一方「…なら、その前に」
一方「…クローン共を全員、ぶち殺せばいい話だろ?」
黒子「…そんなことが…できるとお思いですか!!相手は数が違いすぎるんですよ?」
一方「ハッ……できる、できないの問題じゃねぇ」
一方「やるか、やらねぇかだよ」
黒子「……っ、この…!」
一方「…俺は自分のやり方であのクソガキを助け出す」
一方「…まぁ、精々テメェも、そのくだらねぇ信念とやらに従って…頑張ってみろよ」
黒子「…!!ま、待ちなさい!まだ話は…」
一方「…じゃあな」
タタタタッ…
黒子「…っ……」
――
…
?「………」
……サッ
?「(……二人のうち、一人がそちらに向かいました…)」
…タタタタッ
?「(……どうやら仲間割れを起こしたようです……)」
…タタタタッ
?「(………それではこちらも……)」
…サッ
?「(……人質の元に戻り…準備に入ります)」
…
?「………」
……サッ
?「(……二人のうち、一人がそちらに向かいました…)」
…タタタタッ
?「(……どうやら仲間割れを起こしたようです……)」
…タタタタッ
?「(………それではこちらも……)」
…サッ
?「(……人質の元に戻り…準備に入ります)」
…タタタタッ…
?「(………今、人質の元に到着しま……)」
「―――ご案内、ありがとうございますわ」
?「……!!」
黒子「そんなに急いでどこに行かれるのかと思い、付いてきてみたら…」
黒子「…わざわざ二人の居場所まで案内してくださるなんて」
黒子「感謝いたしますわ……妹様」
妹達「な………っ!」
黒子「あら、そんなに驚くことでしたの?」
妹達「……!?」
黒子「まさかあなた方…」
黒子「自分が監視していることを……」
黒子「……『私達』に、悟られていないとでも?」
妹達「……!」
「よく言うぜ…」
妹達「!!」
一方「テメェがそれに気付いたの……今さっきじゃねーか」
妹達「………!」
黒子「そう言うあなたこそ、私が言うまで気にも止めていなかったようですが?」
一方「ハッ……何となくは……わかってたに決まってンだろ」
黒子「負けず嫌いですのねぇ…」
一方「うるせぇ。こっちは下手な猿芝居に協力してやったンだ。少しは感謝しやがれ」
黒子「はいはい。…感謝していますわよ」
妹達「……芝居……!?」
黒子「……いやいや」
黒子「私もまさか、こんな初歩的なフェイクに引っ掛かってくれるとは思いませんでしたわ」
妹達「……っ」
黒子「あなた方が……私達を監視していることに気付く前に」
黒子「私はあることに気付きました」
黒子「…まぁ、気付いたと言うより……少し考えればわかることだったのですが」
妹達「…」
黒子「…人質をとっているなら、必然的にそれを監視する役の人間が必要」
黒子「…ではなぜ人質の監視役が必要か?」
黒子「それは私達みたいに人質の居場所を見つけようとする者がいるからですよ」
一方「当たり前のこと、だな」
妹達「…」
黒子「ええ……そして…」
黒子「人質を助け出そうとする者がいれば、必然的に…その助けようとする者自身を監視する役も必要になる」
妹達「……」
黒子「……つまり、あなた方は私達をずっと監視していた」
黒子「それもおそらく……」
黒子「最深の注意を払い、最小限の気配で、最低限私達の姿が確認できる距離を保ち、監視していた」
妹達「……!」
黒子「それはなぜか?」
黒子「もちろん」
黒子「…私達二人が……もしくは、二人のうちどちらか一人が、人質救出を断念し……」
黒子「……妹達へ直接攻撃しようとする意思を確認した時に、すぐにこの場所へ帰ってこれるように、ですわ」
妹達「…!」
黒子「……今日が晴れていて本当によかったですわ」
妹達「…?」
黒子「もし、雨や雪だったら…」
黒子「あなたたちのその……僅かな気配に、私は気付くことができなかったでしょうからね」
妹達「…!」
黒子「…私は、あなた方が私達を監視しているそのほんの僅かな気配を感じ…」
黒子「推測ではありましたが、ある作戦を立て、それを試しました」
黒子「一つは『仲間割れをしているように見せること』」
一方「もう一つは…『俺を妹達がいる方に向かわせること』」
妹達「…」
黒子「前者は簡単ですわ。私達が喧嘩別れをしたように、あなた達に見せ掛ければ良いだけですからね」
妹達「…」
黒子「…問題は後者。妹達が動いている以上、どこかで集団で活動しているということはわかっていましたが…」
黒子「…生憎、その場所は、私達は把握できていませんでした」
妹達「……なら、どうして…?」
黒子「それならば…」
黒子「……手近にいる『妹達』を狙えばいい」
妹達「……!」
黒子「…そう」
黒子「狙ったのはあなた達ですわ」
妹達「…」
一方「…テメェらは大体同じ場所で二つの組に分かれて俺たちを監視してたンだろ?」
一方「それは何となくわかった…」
妹達「…」
一方「なぜなら、俺と白井が別れて、そこから俺がその気配のする方に向かうと…」
一方「…ある気配は一目散に遠ざかり、ある気配は一度落ち着いてから、頃合いを見てゆっくりと動き始めた」
黒子「…その前者……素早くその場から立ち去ったであろう妹達は……真っ先にその殺気に対応するべく、集団のいる方向へ行った……」
一方「…それを俺が追いかけようとする。…つまり、テメェらには、俺がまるで妹達がいる集団へ襲撃しようとしているように見えたはずだ」
妹達「………」
黒子「…後者はそう考え、集団への襲撃のために用意しておいた人質の元へ向かい…」
黒子「…いつでも、その『弱味』を使えるように備えようとした」
黒子「…それが、私に追尾されていた……今のあなた方です」
妹達「………っ」
黒子「こうして、まんまとあなた方は二人を隠している場所を教えてしまった」
一方「ついでに……テメェらの集団がどの方向にいるのかも、わかっちまったしな」
妹達「……」
黒子「…さて、長話になりましたね」
黒子「…それでは、さっさとお二人を救出しに行きましょうか」
一方「ンなこたァ、言われなくてもわかってる。……さっさと行くぜ」
妹達「―――よろしいのですか?」
黒子「…?」
妹達「あなたはご存知でいらっしゃるでしょう」
妹達「私たちは、情報を共有できる」
妹達「…つまり…」
妹達「今、あなたたちが話していたことや、今のこの状況」
妹達「…全て、私達『妹達』にその情報が行き渡っていますが?」
黒子「……」
妹達「…そして…」
妹達「…ここに増援が来ることも、時間の問題かもしれませんよ?」
黒子「………」
一方通行ってミサカネットワーク使って演算処理してるのに妹達と戦っていいの?
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