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    元スレキョン「お前、誰だ?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×5
    タグ : - 涼宮ハルヒの憂鬱 ×2+ - 神スレ + - キョン + - キョン子 + - ルイズ + - 佐々木 + - 佐々木「〇中 + - 御坂 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    301 = 195 :

    やめて

    305 :

    308 = 154 :

    保守間隔短すぎ。
    15分くらいの間隔でいいんじゃない?

    315 = 106 :

    ほしゅthx
    さぁはじめるざますよ。でもその前に
    かいておきたい事があります。俺が書いてて、
    きが付かなかった矛盾など、沢山あるかもしれないけど
    もしもそのときは、各自で
    ちょいちょい脳内補完おねがいします。すまんこ。
    わるい書き手でごめんなさい。
    るんるん!
    いじょうをふまえてまたよろしく

    318 = 106 :


    「おかえりなさい、今日は早かったのね」
    長門の部屋に着くと、エプロン姿の朝倉が出迎えてくれた。
    朝倉の言葉に長門は軽く頷き、靴を脱いでリビングへと向かった。
    あまりにも自然すぎるそのやりとりに、
    「おい、朝倉。お前、毎日長門の家に飯を作りに来てるのか?」
    「ええ、そうよ」
    笑顔で返されてしまった。
    「長門さん、放っておくとろくなもの食べないから」
    聞いたことのある台詞である。

    朝倉はまた微笑み、さぁ上がって、と言ってキッチンへ姿を消した。


    俺もリビングへ向かい、長門の正面に腰を降ろした。
    「今日はカレーよ」
    朝倉が3人前のカレーを運んでくる。

    319 = 304 :

    るんるん!でワロタw

    320 = 106 :

    長門の前に山盛りのカレーが配膳される。
    心なしか、長門は少し嬉しそうである。
    俺の前には並盛りのカレーが配られた。すこしホッとした。
    長門の目の前にあるカレーと同じサイズのものは、俺は食べきれないと思ったからだ。

    朝倉が自分の前に長門と同じくらい高さがあるカレーを置き、腰をおろした。
    「わたしね、こうして長門さんとご飯を食べている時が一番幸せなの」
    朝倉が目を閉じて呟いた。
    「前にも、3人でお夕飯を食べたときがあったでしょ。その時はおでんだったけど」
    ああ、覚えている。
    「あの時、わたしすっごく楽しかったの。あなたはそうじゃなかったでしょうけど」
    ふふっと笑って、朝倉はカレーを口に運び始めた。俺もスプーンを手に取る。

    321 = 106 :

    「だからわたし、これからもずっとこうして長門さんとお夕飯を一緒にできたらなあって思ったの」
    それがこの世界を残した理由ってわけか。

    自分勝手よね、と朝倉は笑った。
    「いいんじゃないか」
    朝倉が残してくれたおかげで俺はまたあのハルヒたちと会えたんだ。
    視界の端で、朝倉が手を止めたのが分かった。
    「お前には感謝してるさ」
    朝倉が少し驚いた顔で俺を見る。俺は朝倉を見なかった。
    何恥ずかしいこと言ってんだよ俺。

    それからカレーを食べ終わり、朝倉に淹れてもらったお茶を飲む。
    朝比奈さんのお茶ほど美味いとはいえないが、また違った良さがある味だ。
    「あなたがここに来た理由、正確にはこの世界のあなたと入れ替わってしまった理由、だったわね」

    323 = 106 :

    目の前で朝倉のお茶をがぶ飲みしている長門を眺めていると、朝倉がそう言い出した。
    「ああ、是非聞きたいな」
    朝倉は長門の湯飲みに茶を注ぎながら言う。
    「この世界の涼宮さんにも能力があった、って話は聞いたわよね」
    急須を置く。
    「ああ、古泉から聞いたさ。ハルヒが俺に会いたいって思ったからだかなんだか……」
    くそ、自分で言うとなんて恥ずかしいんだ。言わなきゃよかった。
    「理由はそれよ」
    あっという間に空になった長門の湯飲みに、また茶を注ぐ。
    「涼宮さんがあなたに会いたいと思ったから。涼宮さんがあなたを違う世界から引っ張りだしたの」
    それでこの世界のあなたと向こうの世界のあなたを入れ替えちゃったのよ、と
    朝倉は右手の人差し指をくるりと回した。
    引っ張りだされたのか俺は。
    朝倉は微笑んだ。

    324 = 106 :

    「まさか涼宮さんがそこまでできるとは思わなかったわ」
    長門はまた口に湯飲みを運んだ。
    「本当に、強く願い続けたのね。3ヶ月経ってやっと力が発揮されたってわけよ」
    それじゃあ俺はどうやって帰ればいい。

    「わたしと同様の周波をキャッチした」
    長門がやっと口を開いた。
    「なんだって?」
    「もしかしたらあなたが元に居た世界のわたしと通信できるかもしれない」
    望みはあるってことか。
    長門が自分の体にお茶を流し込む。
    「すこし時間がかかるかもしれない」
    「ああ、それでもいい」
    よろしく頼むよ、長門。

    325 = 106 :


    「それにしても、あなたからまったく危機感を感じないけど」
    朝倉は眉をさげて笑った。
    「戻れるかもしれないって分かったんだからもう少し喜べばいいのに」
    「もう2回目だしな」
    この世界のハルヒたちとも楽しく過ごせていて、
    別にこのままでもいいか、と思い始めているのも事実だ。
    「でも戻れるのは嬉しいさ」
    朝比奈さんのお茶もまた飲みたいし、古泉が新しく買ったっていうボードゲームもまだやっていない。
    半ば自分に言い聞かせるように呟いた。
    そうだ。
    俺はまたあのSOS団に戻って、やりたいことがたくさんあるんだ。

    326 = 106 :

    ………
    ……




    土曜日。
    ちゃんと目覚ましで起きることができた俺は、時間に余裕を持って家を出ることができた。
    これなら9時10分前には駅前に着くだろう。

    しかし、駅前には俺以外の4人が既に揃っていた。
    あの4人組は遠くから見ても目立つ。
    涼宮、朝比奈さん、古泉は三者三様のファッションで、各自独特の雰囲気を醸し出していた。
    が、なんで長門だけ制服姿なんだ。
    「遅い!罰金!」
    涼宮は両手を腰にあて、眉を吊り上げている。
    「9時には間に合ってるだろう」
    「時間に間に合っていても一番最後に来た奴は罰金なの。それがあたしたちのルールよ」
    涼宮の横に立っている古泉が笑っている。おい、ニヤニヤするな。
    「だから全員にお茶おごること!いいわね」
    はぁ、なるほど。昨日の長門の言葉の意味が分かった。

    329 :

    紫苑

    330 = 106 :

    俺たち5人は喫茶店に入った。各々好きなように店員に注文する。
    「じゃあクジ引きするわよ」
    涼宮はテーブルの端からつまようじを5本取り、用意してきたらしいペンでそのうちの2本に印をつけた。
    どうやら二手に分かれて散歩するらしい。
    「じゃあ引いて」
    朝比奈さん、長門、古泉、俺の順でそれを引いていく。
    俺の手元には印のついたつまようじ。他の3人は無印だ。
    「この組み合わせね」
    涼宮の手元には印つきのつまようじが残った。
    2人きりか。なんとなく気まずい。

    「じゃあ12時になったらまた駅前に集合ね」
    喫茶店を出て、涼宮が歩き出す。
    ちなみにさっきの茶飲み代はちゃんと俺が払った。
    長門の言うとおり余分に金を用意しておいてよかったよ。
    朝比奈さんと古泉に手を振られ、俺は先に行く涼宮の後を追った。

    「どこに行くんだ?」
    「あんたは黙ってついてくればいいわ」
    涼宮は大またでずんずん進んでいってしまうので、俺はその後ろ姿を眺めながら黙ってついていった。

    332 :

    おかえり

    私怨

    333 = 106 :

    「ここで映画の撮影をしたのよ」
    あの後バスに乗り込み、山の中にある停留所で降りて、それから少し歩き
    片道1時間程度かけてたどり着いた場所は、森林公園だった。
    ここには俺も来たことがある。
    「……そうなのか」
    どうやら涼宮は、今までに一緒に来たことがある場所を巡るつもりらしい。
    涼宮は移動中もたくさんの事を話してくれた。
    その中には前に長門の家であの3人から聞いた話もあった。
    「近くの神社にも行ったわ」
    俺の顔を一瞥し、涼宮は溜息をついた。
    その横顔を見て嬉しそうだとか楽しそうだとか言う奴はまず居ないだろう。

    とてつもなく申し訳なくなってきた。
    涼宮が俺の為に色々やってくれたとしても、
    俺には思い出すべき記憶そのものがないんだからしょうがない。

    334 = 106 :

    「少し座りましょ」
    涼宮はそう言うと、近くのベンチまで行き、腰を降ろした。
    その隣に俺も座る。

    しばらく俺と涼宮の間には沈黙の時が流れていた。
    き、気まずい。
    土曜日ということもあり、公園には親子連れがたくさん居た。
    子供の楽しそうな声と噴水の音が耳に届く。

    「……あんたは忘れてると思うけど」
    俺が心地よさを感じ始めた時、隣から涼宮の小さな声が聞こえた。
    沈黙で続きを促す。
    「月曜日かしら。あたし、部室に時計がない事に気がついたの」

    335 = 106 :

    「今までずっと気づかなかったの。そういえばこの部室、時計ないわねって」
    俺は黙って涼宮の声を聞いていた。
    「そしたら、あんたが、今度の日曜にでも買いに行くかって」
    涼宮の声が涙で震えているように聞こえるのは気のせいだろう。
    気のせいであってくれ。
    「……約束したのに、あんた記憶喪失、とか」
    ふざけんじゃないわよ。

    涼宮は俯いてしまっていて、まったく顔が見えない状態だ。
    「いつになったら、記憶、戻るのよ……このまま戻らないとか、考えたら」
    嗚咽が聞こえてきた。くそ、こんな時どうすればいいんだ。
    長門でも朝比奈さんでも、古泉でもいい。誰か助けてくれ。

    336 = 121 :

    消失の世界のキョンが不遇で泣ける

    337 = 106 :

    公園の真ん中では小学校低学年だと思われる子供たちが、キャッチボールをしていた。
    「……涼宮、その、すまん」
    涼宮はピクリとも動かない。
    「色々してもらってるのに、全然思い出せなくて……」
    本当に困った。どうすればいい。

    「……ハルヒ」
    勢いで名前を呼んでしまった。

    涼宮はビクリと肩を震わせた。しまった。逆効果だったか。
    「……何よ」
    かと思いきや、涼宮から反応が返ってきた。
    よかった。
    「俺でよかったら、一緒に買いに行こう」
    涼宮が凄い勢いで頭をあげた。

    338 = 106 :

    「約束は果たす。駄目か?」
    涼宮はぶんぶんと頭を振り、その勢いのまま立ち上がった。
    「仕方ないわね!いいわよ!付き合ってあげる!」
    おいおい、それは本来俺が言うべき台詞じゃないか?

    涼宮は袖で目を擦り、体を反転させると
    「そろそろ戻らないと間に合わなくなっちゃうわね!」
    ぐずぐずしてないで行くわよキョン!
    と、これまた大またでずんずん先に行ってしまった。
    やれやれ。俺もその後に続くことにする。

    339 = 173 :

    くっ!出かけるまでに終わりそうにないな・・・しかし支援するぞ!

    340 = 106 :

    どうにか12時までに駅前に戻ってきた俺たちは、
    待っていた長門たちと合流し、適当に駅前のファーストフード店に入った。
    古泉が涼宮の赤くなった目に気づき、なにやら意味ありげな視線を送ってきたが無視だ。

    涼宮がハンバーガーをでかい口で頬張りながら、
    「午後のクジ引きやるわよ」
    みんなが食べ終わってからにしなさい。
    涼宮の隣に座る長門はもう既に食べ終わっており、
    俺の隣に座る朝比奈さんはまだ半分も食べきっていなかった。
    食べる姿も可愛らしい方である。

    全員が食べ終わったところで、さっきの喫茶店から頂いてきたらしいつまようじを引く。
    また印つきだ。
    正面で長門が印つきのつまようじを眺めていた。今度は長門とペアか。

    341 = 106 :

    涼宮たちと別れ、俺が長門にどこへ行くかと聞く前に長門は歩きだしていた。
    慌てて後を追う。
    「どこに行くんだ?」
    「図書館」

    しばらく歩き俺と長門は図書館に着いた。
    長門は明確な目的を持っているらしい。本棚を目指す足取りに迷いがなかった。
    「俺はそこらへんに座っているよ」
    と長門に告げ、昼寝でもしていようと椅子を探そうとしたが
    長門に袖を掴まれ、それを阻まれてしまった。
    「あなたも側にいて」
    長門はそれだけ言ってまた本棚の間へ進んでいった。
    なんなんだ、あいつは。
    とりあえず長門の後ろについて歩くことにした。

    342 = 106 :


    数分後、本棚の間を歩き回ったところで長門が立ち止まる。
    やっと目的のものを探り当てたらしい。
    長門が目の前の本棚から一冊の本を取り出した。

    分厚い。
    睡眠薬みたいなタイトルと表紙からして、SFか何かの小説らしい。
    長門はその場で、物凄い速さでページを捲り始めた。
    大体半分ほど捲りきったところで長門の手が止まる。
    そして、一言。

    「繋がった」

    345 = 106 :

    ………
    ……



    土曜日。
    いつもよりも数十分早く起き、駅前へ向かった。
    言いだしっぺが遅刻じゃ格好つかないからな。

    しかし集合時間30分前に着いたにも関わらず、既に長門と古泉が揃っていた。
    「お前ら、少し早過ぎやしないか」
    古泉は微笑み、長門は頷いた。
    至って変わりない2人の仕草だが、しかし俺はある違和感を覚えた。
    「おはようございます」
    振り返ると朝比奈さんがパタパタとこちらに向かって走っているのが目に入った。
    朝比奈さんはふわふわしたワンピースに薄いカーディガンをお召しになっている。

    「あっ長門さん!それこの前一緒に買ったお洋服ですよね!」
    朝比奈さんの言葉で違和感に気がついた。
    長門が制服姿じゃない。

    346 :

    朝倉さん可愛い

    347 = 106 :

    長門は、朝比奈さんに比べると比較的落ち着いたワンピースと、
    どうやら朝比奈さんと色違いらしいカーディガンを着ていた。
    朝比奈さんは長門の側に駆け寄り、嬉しそうにペタペタと長門を撫で回している。
    どうやら本当にこの2人はよく一緒に買い物に行っているようだ。

    こうして見ると姉妹に見えるな。
    古泉がそれを眺めて「微笑ましいですね」と微笑み、俺がそれに答えようとした時だった。
    「あらみんな早いのね!」
    ハルヒが両手を腰に当てて俺の後ろに立っていた。
    ハルヒはというと、丈の長いTシャツにショートパンツといった、
    朝比奈さんや長門と比べて随分アクティブな格好である。

    350 = 173 :

    お前ら・・・
    8時まで保守しといてくれよ・・・
    たのんだぜ!


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