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    元スレキョン「ハルヒに暇を出された」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - 涼宮ハルヒの憂鬱 ×2+ - 長門 + - エヴァ + - キョン + - キョン「ハルヒに + - キョン子 + - スネーク + - ツンデレ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    51 :

    >>50
    スピードくらいは大目に見てやりなよ

    52 = 19 :

    即興は仕方ない

    54 = 25 :

    ほとんど内容が頭に入らない数学の授業とHRが終わり、俺たちは放課後を迎える。
    もっとも頭に入らないっていうのは俺限定の話だ。まあ谷口あたりは怪しいが。

    ハルヒはHRの終了と同時に席を立ち、部室へ向かった。
    絡んでくる谷口を軽くいなし、俺も教室を出る。しかし俺が向かった先は、部室ではなかった。


    学年に設けられた理数の特進クラス。そこにいるはずの男に会うため、俺は廊下を歩いていく。
    授業を終え、部活に行く生徒、そのまま帰る生徒などで少々騒がしくなっていたが、教室までは
    そこそこスムーズに辿り付く事が出来た。…そう、教室までは。

    教室を一見する。あのニヤケた面は見当たらない。
    俺は近くにいた、おそらく部活で使う道具が入っているのであろう大きな鞄を持った生徒を捕まえて、
    古泉の居場所を聞く。

    「ああ、あいつ今日休みだぜ」

    55 = 53 :

    古泉機関に帰ったのか?

    支援。

    56 = 25 :

    俺はその場に長くとどまることはしなかった。
    休みという展開は気に入らなかったが、いつまでもそこにいても話は始まらない。

    部室に向かう足取りは少々重く、しかし速かった。

    扉を開く手前になって、俺は紳士としての礼儀を思い出す。

    コンコン

    …無言。
    これは長門が一人でいるというパターンだろう。

    俺は朝比奈さんが部室に来てくれるかどうかを思案しつつ、扉を開く。
    しかし俺の予想ははずれた。

    いつもの定位置ではなく、いつも古泉が座っていた椅子に、
    ハルヒが腰掛けている。

    「…遅かったわね」

    いつもと同じく、ぶっきらぼうな言葉。
    そして昨日と同じく、その目はこちらを見ていなかった。

    57 = 25 :

    考えれば当然のことだった。
    ハルヒは俺より早く教室を出た。しかも俺は若干の寄り道をしている。
    ハルヒが先に部室についていてもおかしくはない。

    不自然なのは、先ほどの無言。

    ハルヒは不機嫌なときでも、誰かが扉をノックをしたときは返事をする。
    今日も椅子に座り本を開いてる長門はともかく、ハルヒまで
    何も言葉を返さないとはどういうことだろう。

    さらにここで初めて気がついたのだが、ハルヒの精神状態がやはりおかしい。
    昨日も、今日の朝も、そして今しがたも、コイツはまさに不機嫌そのものと思われる言動をしているにも拘らず、
    いつもの独特の不機嫌オーラを出していない。
    俺はハルヒの細かい表情の機微まで読み取れる自信があるわけではないが、長門に比べれば
    いかなる人間も表情豊かといえる。そして不機嫌状態のハルヒにも、今まで何度も接してきた。

    その経験が俺にささやく。こいつは限りなく不機嫌に見えて、不機嫌ではない。

    60 :

    押し倒せってことか…ゴクリ

    61 = 44 :

    おせえ

    62 = 25 :

    「そんなところでつっ立ってないで座ったら?」

    ハルヒに声をかけられ、俺の思考は中断する。ハルヒに座るよう薦められるとは…。
    不機嫌ではないと断じつつ、今のハルヒと面と向かいあう気にならなかった俺は、
    いつもの俺の席ではなく、ハルヒがいつも座る窓際の団長席に腰をおろした。

    一瞬、ハルヒから何か言われるのではないかと思ったが、ハルヒは興味を示さなかった。
    何をやっているのかと思えば、オセロの駒をぼんやりと眺めているだけだ。


    その後すぐ、朝比奈さんが顔を出した。
    俺はいったん外に避難し、思考を続ける。

    長門は言った。「精神状態に変動はない」と。
    朝比奈さんは言った。「何かが変だ」と。

    そう。そのどちらも正しかった。
    ハルヒの精神状態はいたって普通。そして、それが異常なのだ。

    そしてそれが…怖いのかもしれない。

    63 = 7 :

    しえんしえん

    64 :

    こいつはおそらく:◆.91I5ELxHs だな
    先にもでた風鈴とかのっとりからの即興で良ssをいくつも書いてる人 キタイ

    選択の恨みは忘れんがな

    65 = 25 :

    長くハルヒという人間を見てきて、
    余りにも遠すぎる思考、感覚、言動に、
    時に驚き、時に呆れ、時に面白いと思ったりもした。

    しかし…ハルヒ

    俺はお前を怖いと思ったことはなかった。ただの一度も。
    …少なくとも、今までは。

    精神になんの変調もきたすことなく、今までまがりなりにも苦楽を分かち合ってきた仲間を、
    お前は…切り捨てられるのか?

    ハルヒの許可が下り、俺は部室に再び足を踏み入れる。


    66 = 25 :

    空気が変わっても、時計の針は止まらない。
    今日も団活の時間はゆっくりと流れていく。

    朝比奈さんはハルヒに若干おびえているようなそぶりを見せつつも、全員にお茶を振舞っていた。
    ハルヒは、そんな朝比奈さんの様子の変化に気づいているのかいないのか、そこに触れることはなかった。

    ハルヒが朝比奈さんにオセロを持ちかけるという珍しい一場面も見られた。
    朝比奈さんは一瞬戸惑ったように見えたが、おずおずといつもの俺の席に座り、対局に入る。結果はハルヒの全勝だった。

    茜色に沈む夕日が部室を照らす頃。
    長門が、パタンと本を閉じる。

    今日も綺麗な夕焼けだった。俺は普段と違う席からの、違う景色をしばし見やる。
    そしてそのとき…

    「ああそうそう、みくるちゃん、明日から来なくていいわよ」

    渇いた声が、部室に響いた。

    67 :

    おい即興氏、選択のほうにもたまには顔だせよな

    68 :

    ジョン・スミスに会えたから

    69 = 7 :

    即興氏のスレをリアルタイムで見るのは久しぶりだ
    だがここからどう進むものか
    クオリティが高いのは分かっているがカップリングで選んでしまうんだよな

    70 = 30 :

    なんとなくオチが分かった。様な気がする…
    紫煙

    71 = 20 :

    凄い勢いで期待してる
    ヤバいお前のSSで俺がヤバい

    72 = 25 :

    再びの、突然の、その一言。
    オセロの間、そこそこハルヒと話していた朝比奈さんだったが、
    急な宣告に言葉を失ってしまったらしく、口をパクパクさせている。

    ハルヒは鞄をつかむと、昨日よりも少しだけ短くなった
    扉への距離を、ゆっくりと歩いてその向こうへ消えた。

    驚いたということを否定するつもりはないが、昨日の件でいささか免疫が出来たらしい。
    俺は昨日よりも、少しだけ早く反応できた。

    呆然としている朝比奈さんの横を通り抜け、
    急いで扉を開けた俺は、ハルヒの背中に呼びかける。

    「ハルヒ!昨日といい今日といい一体なんのつもりだ!?」
    「…これは団長命令よ」

    ハルヒは、今日も最後まで振り向かなかった。

    73 :

    それにしても遅い

    75 :

    続き町

    76 = 25 :

    俺はハルヒの後を追おうとした。
    しかし、足が前に進まない。

    脱力感。

    それは、ハルヒから理由を聞けなかったからか。
    あるいは、ハルヒを追いかけることが出来なかったゆえか。

    部室に戻り、朝比奈さんのそばによる。
    朝比奈さんは、今度は泣いていなかった。

    「…大丈夫ですか?」

    またも、昨日と同じ言葉をかける俺。
    気の利いたセリフがどうのなど、もはやどうでもいいことのように思えた。
    ただ、声をかけることが重要なんだと、自分に言い聞かせた。

    「はい…。私は…私はいいんです。私のことはいいんです。
     でも…涼宮さんは…。もしかしたら…」

    今度こそ、俺ははっきりと、朝比奈さんが言いたいことが分かった。
    朝比奈さんは心配しているのだ。

    団員の追放が、これでは終わらないのではと。

    77 = 75 :

    ほうほうそれでどれで

    79 = 25 :

    古泉に続き、朝比奈さん。
    ハルヒの意図は分からないが、昨日の今日だ。
    明日の団活に出ることすら憚られるような状況が生まれている。

    いや、もう、昨日から全てはおかしかったのだ。

    俺はまたも自分のふがいなさを嘆いた。
    古泉をSOS団に復活させるといきまいておきながら、それを果たせていないばかりか
    朝比奈さんまで同じ目にあわせてしまったのだ。

    自分のためには泣かず、他人のために涙を流せる人。
    こんなに優しい人との約束を、俺は破ってしまいつつある。
    これが、あるいは先ほどの脱力感の正体か。

    俺はただ、今日はもう帰りましょうと、言葉をかけることしか出来なかった。

    やはり、言葉だけではだめなのかもしれない。
    人のためにも、自分のためにも。

    80 :

    最近の即興氏はすっかりダメだったが、今回はどうだろう。

    81 = 18 :

    支援!
    次は長門か?

    82 = 30 :

    しえん

    84 = 25 :

    昨日よりもさらに強く吹く風が、坂を下る俺たちを追い立てる。
    今日は、俺も朝比奈さんも無言だった。

    さしかかった分かれ道。
    朝比奈さんは最後まで涙を流すことなく、俺たちと別れた。

    「長門…今日もハルヒの様子は昨日と同じか?」
    「同じ。彼女の精神に大きな変化は見られなかった」

    予想通りの答え。やはりあいつには、団員を切り捨てるのにためらいはないらしい。

    「でも私は信じたくない」

    長門がこちらに顔を向けて言う。
    何を信じたくないのか。俺にははっきり分かった。
    …俺も、同じ気持ちだからな。

    「私は涼宮ハルヒの観察により集中する。精神以外の面でも」

    ああ、頼むよ長門。俺もハルヒにもう一度聞こう。
    今度は、しっかり顔を見て。

    85 :

    久しぶりの即興氏だがなかなかGJな作品を…

    86 :

    これはいい

    支援

    87 = 18 :

    続きが気になる
    原稿しながら更新待ち

    89 = 75 :

    ちゃんと終わらせてくれよ?

    90 = 25 :

    長門と別れ、俺は一人歩き出す。
    今日こそはハルヒに電話しようとも思ったが、さっきの態度を考える電話にはでてもらえないだろう。
    じゃあ古泉は…。

    鳴り続けるコール音。しばらくして、電波の届かないところにいるか電源が切れている旨を伝える声
    が電話から聞こえてくる。
    しかたなく、俺は電話を閉じた。


    昨日と同じように、空を見上げる。
    今日も星がきれいだ。しかし、見える星の数は、昨日よりも少ないように感じた。

    家に帰り着き、ベッドに入った俺は、今日、別れ際に長門が言ってくれたことを思い出す。

    「でも私は信じたくない」

    長門が、自分の意志で、SOS団の危機に立ち向かおうとしてくれている。
    そのことが嬉しくて、俺はなぜか昨日よりも少しほっとして眠りにつくことが出来た。


    次の日、朝比奈さんは学校に来なかった。
    そのことをこのとき知っていたら、きっと俺は、こんな風に安らかに眠ることは出来なかっただろう。

    91 = 25 :

    明日早いので今日はこれで終わりにさせていただく

    遅筆に関しては、まったくおっしゃるとおりであって言い訳のしようもない。
    明日は朝から午後まで学校があるので、書き始められるのは早くて16:30くらい。
    なので別におとしてしまってもいいです

    それまで残ってたら続き書きます。

    あと俺即興師じゃないです
    ただ風鈴スレと決別スレには張り付いてた
    あれは面白かった

    92 = 25 :

    一応トリつけとく

    ではおやすみなさい~

    93 :

    即興師じゃない・・・だと・・?

    95 :

    お疲れ様です!
    続き期待してます!

    97 :

    >>92
    お疲れ
    遅くても良いから頑張れよ
    それまでヒマなおじさん達が保守しといてくれるだろうからな

    98 :

    暇な受験生が保守

    99 = 93 :


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