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    351 :

    明治38年発行
    オレンジヂエリー(柚子又わ蜜柑の砂糖煮の汁)
    ジェラチン(酒膠寒天(さらしにかわかんてん)の様な物で、西洋でわ日本で寒天を使う時にこれを
    使います)半ヲンス(四匁) 水三勺 柚子一つ ザラメ砂糖大匙四杯

    ジェラチンを三勺の水に浸して、柚子か蜜柑類を一つ、汁を絞り此の汁をジェラチンを浸した水と其れ
    から又水を足して一合五勺にしてザラメ砂糖と柚子の皮を少し入れてジェラチンの溶けるまで煮て後に
    布で漉しブリキ製の菓子の型に流し入れて冷してから食べるのです。また型から抜くときわ少し熱い湯
    に、型を一寸入れて容易に抜けるものです。

    オレンジなど珍しくて、本だけの中の物だったのかあっても高価だったのか、柚子で話を進めている。
    レモン汁(本ではレモンつゆ)でもよいとしてあるので、レモンは比較的手に入っていたのかもしれな
    い。オンスの単位ということは、イギリスから入った製法だろうか。

    352 = 351 :

    明治38年発行
    オレンジヂェリー(別の拵へ方)
    クエン酸小匙一杯 ヂェラチン(前に話した)四ヲンス(三十二匁) ザラメ砂糖大匙四杯
    玉子の殻一個、白身一つ レモン汁數滴

    沸騰せた湯で、クエン酸を溶きジェラチンを浸した水と合せて一合五勺にして砂糖を入れ、玉子の
    殻を細かにしたのと(これは光澤(つや)をつけるためです)また、白身を泡立てたのとを入れて
    交ぜ、沸騰せてから布漉にしてレモン汁を四五滴交ぜて型に流し込み冷えてから食べるのです。

    353 :

    酒じゃなくて晒か?
    ザラメを使うのは精製度の違いを気にしてかな

    354 :

    >>353
    酒膠で、さらしにかわのルビです。

    355 = 354 :

    明治40年発行
    赤茄子ジャミ
    裏漉したる赤茄子(トマトー)五合 淸水一合 ザラメ砂糖五合

    これに用ゆるには赤茄子よりも黄色のものを擇び、水にてよく洗ひ茎を截去り(きりさり)
    縦に四つ截に為し、そのまゝ水と共にシチウ鍋に入れ、暫時く煮込みて軟かになりたれば
    鍋を下しそれより毛篩にて裏漉にかけ再び鍋を戻し砂糖を加へて二時間ほど煮込み
    飯杓子亦は木匙にて絶ずかきまはして、どろ〱に煮るなり。

    明治の頃は、まだトマトを食べる人は少なく生で食べるのが主だったそうです。この当時は
    金持ちの食べ物だったみたいです。ジャムにするのも、よくある食べ方だったらしい。
    トマトのジャムねえ・・・。
    ジャムは、どのレシピを見てもザラメを使っています。

    356 = 354 :

    明治40年発行
    レモンアイスクリーム
    牛乳二合 鶏卵三個 砂糖三十匁 レモン油(エッセンスであろう)三四滴 氷五斤 鹽五合

    先づ小鍋の中へ牛乳を入れ鶏卵を破込み、よく殻片の無きやうに注意を為し、砂糖を加へて充分
    によくかきまはして、全く鶏卵のほぐれたる時、大鍋によく湯を沸かしてなべのまゝその中へ加れ
    絶ず木匙にてかきまはしながらどろ〱と湯煎にかけ、それより鍋を下して手早く團扇にて煽ぎ冷却
    し、レモン油を滴してアイスクリームの器械の鑵筒の中へ入れ直ちに桶の中へ入れてその周圍に氷
    を砕き込み鹽を注けて鑵筒を廻轉(かいてん)初め大略十五分ほども絶ず廻轉すればほどよく凍る
    なり、若し亦凍らざる時にわ亦も廻轉して凍するなり。
    アイスクリームの器械の備なきときには、大なる茶筒を用ひて為すべし、尤も桶は常のものにて差
    支なし。

    生クリームではなく牛乳なので、かなりあっさりしたアイスクリンに近いものでしょうか。卵黄だけで
    なく卵白も使ってますので、濃厚な味ではなかったようです。上流階級では、クリームというものを使い、
    さらに美味しいものが出来上がると書いてあります。金持ちは、生クリームを使い、現在のアイスクリーム
    に近いものを食べていたようです。

    この器械というのは、中が二重になっていて、外側に氷を入れ、内側にアイスクリームを入れ、ハンドルで
    クルクル回すものだったようです。
    ない場合は、大きな桶の中に小さな茶筒を入れ、隙間に氷を入れて手動で茶筒をクルクル回していた
    んですね。

    357 :

    どんびえだな

    358 :

    そのまんまどんびえだねw
    というかこのころ普通にクリームは存在してたのよね
    このころのアイスクリームを盛るガラス容器がうちに残ってる。
    今のよりもお洒落。

    359 :

    明治40年発行
    マデレン
    砂糖一斤 鶏卵一個 メリケン粉百匁 バタ半斤 干果物適量

    鉢の中へ砂糖とメリケン粉とを入れ、よくかきまはして鶏卵を破込み、殻片の無きやうに
    注意を為し、かきまはしながらバタを加へ摺木にてよく捏ね、尚ほよく練り終げて干葡萄
    或はその他の果物及び檸檬の砂糖(たぶんレモンピール)を細かに刻み込み直ちにそれを
    マデレンの型の中へ詰め、そのまゝテンピの中へ入れ、上火を強く下火を弱くなして二十
    分間ほど燒くなり。燒けたれば型より脱出し、ほどよく菓子皿に盛出すなり。
    マデレンの型は西洋食器販賣店にあり、介殻の如き形状を為せるブリキ製のものなり。

    マドレーヌですね。明治にすでにあったのには驚きです。現在のようにフワッとしたものではなく
    生地の絞まった固めのものだったようです。

    360 :

    >>356の頃の牛乳って今で言うノンホモ牛乳かな

    361 :

    >>360
    ノンホモですね。時間がたつとクリーム状の脂肪分が上にたまってくるあれです。それを
    シャカシャカと振って使っていたそうです。
    が、まだ食品に対する法律もなく、肉も野菜も牛乳も偽装し放題の無法地帯。牛乳などは
    水を入れまくって薄めた粗悪品も多かったそうです。食通でもない限り、本来の牛乳の味
    など知らない人がほとんどの時代ですから、偽装が多かったそうです。

    362 = 361 :

    大正15年発行
    ハンブルグステーキ
    牛肉四百瓦(グラム) 玉葱百五十瓦 鶏卵五十瓦 食パン百瓦 パセリー十瓦 バタ三十瓦 鹽四瓦
    胡椒少々 トマトーソース二竕(デシリットル) 

    牛肉は細かく挽き、玉葱、パセリーは微塵切になし食パンは濕して(湿らせるの意であろう)搾り、細かく
    ちぎり置く。挽肉の中に玉葱、パセリー、鶏卵、食パン、鹽、胡椒を入れよく混ぜて丸く平たくなし置く。
    フライパンにバタを敷きて熱し、形を調へたる肉を入れ、肉汁の浸み出さぬ前に裏かへして裏面も同様に
    燒き肉汁を充分に内部に含ませ両面に燒色のつきたる時皿に盛る。
    トマトーソース
    バタ十五瓦(グラム) メリケン粉十瓦 トマトーピユウレー一竕 スープストツク適量
    ソースパンにバタを溶かしメリケン粉を加へやゝ色附くまでいため、更にトマトーピユウレー
    を加へ、いためたるものをスープストツクにて徐々に伸ばし鹽、胡椒にて味を附ける。

    ハンブルグステーキに、トマトーソースを掛ける。

    現在のような合挽きではなく、ビーフ100%のハンバーグです。焼き方からして、今
    のように、ボリュームある厚さではなくファーストフードのハンバーガーパテのような
    薄いハンバーグだったようです。食パンは牛乳ではなく、水で湿らせていたようです。
    パセリを入れたり、トマトソースをかけたり、なかなか本格的です。

    363 :

    >>355
    「食道楽」にも記述があったはず
    作り置きしておくと色々と応用が利いて便利だったらしい

    「現代民話考」にある話で、明治末年に田舎の寺に赴任してきたハイカラな和尚さんがトマトを育てて
    十字に切れ込みを入れてお湯を注いでくるくると皮を剥き、うまそうに食うのを地元民が見て
    「今度の和尚さんは気違いナスを食うだよ」と驚愕したとか

    364 :

    >>363
    食道楽の中にあると聞いたことがあるので書いてみました。しかし、どう応用したのか想像が
    つきません。

    トマトはまだ観賞用の域から抜けられず、食べる人はごく一部だったらしいので、食べるという
    感覚がない人たちにしてみれば、驚愕だったのでしょうね。今のトマトよりも酸味が強く青くさく、
    なじみのない味でなかなか市民権が得られない野菜だったようです。

    365 = 364 :

    明治40年発行
    シュークリーム
    牛乳一合 メリケン粉四十匁 バタ大匙一杯 ベーキングボーダ茶匙一杯 鶏卵五個

    先づシチウ鍋の中へ牛乳とバタを入れ火に架け、よくかきまはして沸騰たる時之をおろし
    メリケン粉とベーキングボーダを篩い込み飯杓子の両端を截り去り殆ど木箆(きへら)の
    如くに拵へ、それにてよくかきまはし、鶏卵を一個づゝ破り込み再びよくかきまはして
    どろ〱になし置き、テンパンの中へバタを塗り手早く金匙にて掬ひ取り、その中へ少許く
    間を離して十六個滴しそのまゝテンピの中へ入れ蓋をを為して上火を強く下火を中火にして
    二十分間ほど燒き、焼終りたれば取り出し一個づゝ取りてそのふくれ上りたるをナイフにて
    截開きその空間へクリームを入れそのまゝ蓋を為したるものなり。
    クリーム
    牛乳一合 砂糖二十匁 鶏卵二個 コンスターチ茶匙一杯 レモン油三四滴
    小鍋に鶏卵と牛乳を入れ、よくかきまはして砂糖を加へ更によくかきまはしてそのまゝ大鍋に
    湯を入れ中火に架け、よく沸騰するを待ちて小鍋のまゝその中へ入れ、木箆にて
    かきまはしながら湯煎に為し、ほどよくどろ〱になりたる時別器にコンスターチを入れ、淸水を
    猪口に一杯ほど加へ手早く箸にてかきまはしてその中へ加へ、更に五分間ほどかきまはして湯煎
    に為し鍋を下して冷却かゝりたる時レモン油を滴しよく冷して用ゆ。

    シュー生地は、火から下ろしてから卵を入れるのではなくそのまま火にかけながら入れていたようです。
    これは失敗が多かったと思われます。それを補うためにベーキングパウダーを入れていたのでしょうか。
    現在は入れませんね。
    クリームは全卵ですので、あっさりしていたようです。現在はまず卵と砂糖を合わせ湯煎にかけて、粉類を
    合わせ別に温めた牛乳を少しずつ加える製法ですが、これは最後にコーンスターチを入れてますので
    かなりダマになりやすかったと思われます。最後は直火で火を入れていないので、粉っぽさが残ったクリーム
    のようです。

    366 :

    明治時代、氷をどうやって作っていたの?
    今の価値にしてどのくらいのものだったんだろう

    367 :

    >>366
    ここに、おおまかなことが書いてありました。

    スイーツ図鑑  清少納言も愛した、高貴なる一品は、明治になると庶民の味に。
    http://www.keikyu.co.jp/webnagisa/05_08/sweets.html

    368 = 367 :

    こちらも参考になります。

    氷業資料余話 
    http://www.manabook.jp/minagawasigeo-02.htm

    ニチレイ 日本と世界の氷の話
    http://www.manabook.jp/minagawasigeo-02.htm

    369 = 367 :

    明治38年発行
    タング(牛の舌湯煮)
    牛酪(バタ)小匙一 芥子大匙一 鹽小匙一 酢少し

    牛の舌を淸水で洗い、其の肉を其儘蓋のある陶器の中え入れて、それから鹽、胡椒を入れて
    蓋をして大鍋に入れ中の蓋物にかぶさらぬ位に水をはって強火で湯煎にするのです。蒸す時間わ
    新しい肉なら三四時間かかりますが、三日位經ちましたものならば二時間位で風味がよくなります。

    別法
    これわ水を入れた拵へ方です。順序わ前の通りで違いありませんが肉を入れた蓋つきの陶器に水を八分目
    位注いで湯煮するとまた味が違ってきます。

    別法
    今度わ野菜を入れる拵へ方です。手續わ矢張前の通りにして、肉と一緒に胡蘿蔔(にんじん)、馬鈴薯、大根
    等を一分五厘位の厚さに切り、葱わ一寸位にして入れるのですが水は少しも加へず蒸し煮にするのもよろしく、
    火わ強方がよいのです。時間わ前と同様でよろしい。

    コールドタンのようです。当時は牛の舌など不気味すぎて食べる人はほとんどいなかったとか。

    370 :

    明治38年発行
    ボイルドミート

    牛肉五斤 パン粉一斤の五分の一 玉葱一つ 胡椒少し 鹽少し

    牛肉を細かにしたものとパン粉とを玉葱の細かに切ったものに、鹽と胡椒とを入れ、皆
    混合せて少し平たい玉の形、大きさ一寸位にしてブリキ製の焼箱にラード(油豚)又わ
    バタを引いて此内えならべて入れて水五六勺入れ、ストーブで燒くのです。西洋竈の事で
    蒸焼にする時に使う道具ですが、テンピでもよろしい。

    >>362の大正時代よりもシンプルです。ソースも記述されていません。フライパンではなく、まだ
    この頃は天火で焼いていたようです。
    卵はなくてもよくこねれば大丈夫ですが、パン粉が入ってないので固めのハンバーグですね。
    大正になると、作り方も名前も進化。

    371 :

    ん?パン粉は入ってるじゃない?

    372 :

    >>370
    その頃の家庭用の天火ってどんなものだったんだろう
    金属製の箱みたいなもので七輪の上に載せて使っていたんだろうか

    373 = 372 :

    こんなのがヤフオクに出てた
    http://page4.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/d72789585

    374 :

    >>371
    別のことしながら書いてたもので間違えた。スマソ

    >>372
    明治大正は、七輪の上に置くタイプのものが一般的だったそうです。
    図を見てみると、七輪の上に、四角い箱のような(見た目はオーブン)を置きます。
    箱の下面には、穴があって(穴の上には網か何かで覆っている感じ)そこから、火の気が
    上がると書いてあります。中は二段に区切られていて、そこに焼くものを置くみたいです。
    さらに、天井部分はフタになっていて、そこを開けると一段へこんでいて、そこにも炭を
    入れられるようになっていて、これが上火の役割をするようです。

    >>370の和名は、刻み肉の炙りもの となっています。

    375 = 374 :

    大正14年発行
    エツグマツフイン
    麥粉二合 ベーキングパウーダー茶匙四杯 鹽茶匙半分 砂糖大匙二杯 牛乳一合 卵一個

    粉類を全部合せて二度篩し、よく泡立たる卵を入れ牛乳及ときたるバタを入れて(分量明記が
    ないので、様子を見ながらということか。当時は小麦粉の質も安定しておらず、その時々の小麦粉
    の質によって量を判断していたらしい)輕くまぜバタを塗りたる天パンの中にビスケツトの如く
    ならぶるか、或はバタを塗りたるマツフイン型に七分目位入れ強火の天火中にて燒くなり。これも
    混ずる物により種類頗る多し。

    現在のマフィンと大きな差はないようです。イーストではなくBPですので手軽にできたのだと思われ
    ます。現在は牛乳ではなく水を使うことが多く、表面にコーンミールが付いているものが一般的です。
    また、現在は水分の配合がやや多め。

    376 :

    明治38年発行
    トースト
    平たい鍋に湯を煮騰せて玉子を割って、形を損わさない様に静に入れ、三四分間湯煮にして
    別にパンを厚さ三分位に切りて、狐色に色付く位に燒き、皿に入れて其燒パンの上に玉子を
    損ない様に注意て、載るのです。これわ鹽氣も甘味もありませんから食用バタを付けて食べ
    るのです。

    ポーチドエッグのせトースト?湯に酢が入ってないので、卵が分散して大変だったのでは。
    当時はバターはなじみがなく卵をのせていたのか、これが基本の食べ方だったのか。
    卵をのせた後に、バターを落として食べていたのでしょうか。

    377 = 376 :

    明治30年発行
    會食の心得
    食堂に入り、食卓(テーブル)の所に腰を掛たら勝手に左向いたり右向いたりチヨコ〱してわいけません。
    スウプわ必ず匙で飲むのです。匙わヘラで糊を練る様に持って向をにむけてすくうのです。パンわ皿の上で
    手でちぎるものです。肉刀(ナイフ)で切たり肉叉(フォークのことっぽい)で刺したりするものでわあり
    ません。クラッカーも同じことです。肉叉で物をさしたらば、肉叉の背中を外にして口に運ぶものです。つ
    まり肉叉わ手の形をしたもので、其の手の平を見せない様にするのです。魚を出す時に、正式ならば魚用肉
    刀を使うのですけれど若し魚肉用肉刀が出してありません時わパンを巾五分長さ一寸位に切り、パンで棒の様な
    物を拵へ、其で魚を押えて肉叉で身をむしって食べるのです。これわ魚の香が肉刀に付くといけませんからです。
    一人の方計りに話しをしかけてわいけません。また人の食べるのをチヨコ〱見たり眺めて居てわいけません。
    食卓掛けを汚したり、食物を落したりして食卓の下を汚す様なそそっかしいことのない様に氣をつけなければなり
    ません。

    スープは味噌汁のように器に口を付けてすすってはいけないとか、パンをフォークに刺して食べたり、隣の人にばかり
    話かけないようにとか、基本的なことを言っています。当時は、すすったりフォークに何でもかんでも刺して食べる人
    が多かったのでしょう。

    378 = 376 :

    続き
    食べる時わ舌音をさせたり、物を吸う音を立る様なことのない様に、せなければいけません。この様な事わ
    平常ご飯を食べる時でも氣を付けて頂きたい。つまり西洋料理でも日本の料理でも皆同じことです。人に依ります
    と實に聞苦しい程ペチア〱させる人があります。皿や鉢などに匙や肉叉でがち〱音をさせない様になさい。人が
    食物を口に入れて居るのに、挨拶したり又わ話し掛けてわいけません。若し氣が付かないで其の様な事をした時
    失令禮致しましたと挨拶するのが法であります。若し又、自分が食物を口に入れて居る時に人から話しかけられた
    時にわ、静に早く食べてから後に答えるものです。
    給仕人を呼ぶのに大聲をせぬように氣を付けなさい、可成的(なるたけ)目と顔で知らせる様にするものです。
    そして食事がすんで其家の主婦が席を立つのを合圖として皆席を離れるのです。食物わ皿の上で骨や其の外食る
    ことの出來ないところを去って食べ、口に入れてからまた皿に戻す様なことのない様に注意が肝要です。桜の實など
    の様に其の儘口に入れて種がある様なものわ其の種を口から匙に受けて皿の側に寄せて置ものです。

    当時の日本人は、相当マナーが悪かったのだろうか(普段の食事でも)。

    379 :

    クチャラーは今も健在。

    380 = 376 :

    続き
    酒のコップが付いて居ても飲むことが倦ならばコップをふせて置くのです、これわ酒を飲ない印となるのです。
    肉類わ左の手の肉叉で堅く押え、右の手の肉刀で一ト口だけに切って肉叉で刺して食べるものです。決して肉刀
    で口に運ぶ様なことをしてわいけません。
    給仕人が食品を持ち廻る時わ、自分の左脇から鉢を出す者ですから左手に受けて自分の皿に入れるか、またわ其の
    儘持たせて置て取る物です。自分の肉叉や匙を用ゆるものでわありません。失禮に當ります。
    蔬菜類(やさいるい)わ、たいてい肉叉で食べるものですが、餘り細い物わ匙を用いても差支わありません。食べて終った
    ら肉刀や肉叉等を正しく皿の上に揃え置くか、又×形にして置くものです。珈琲や茶わ、茶碗を取り上げて吸うのですが、
    音を立てゝわなりません。匙わ添てあるものですが、これわ掻き立てり加減を試す為です。
    自分に運ばれた品を、遠退して他人え譲るものでわありません。却って失禮に當ります。
    食品の良悪だの病氣の話しなどするものでわありません。
    議論や人の風説(うわさ)などの話しをしたり、又食事の終らないうちに、煙草等を吸ってはいけません。人が何か過ちを
    しても可及的(なるたけ)氣が付かない様な顔をして其の外の人にも知らさない様にするものです。

    昔々、もフォークがない頃はナイフに肉を刺して食べていたそうですが(イタリアでフォークが作られるまでは)、
    同じ事をする人がやはりいたのでしょうね。
    珈琲スプーンで、スープのように一杯ずつ飲む人もいたのでしょうね。

    381 :

    個人差に吸収される程度の疑問点はあるけど正しい知識ですね。
    この筆者は海外経験があるんでしょうか。
    ちなみに、筆者の名前は記されてませんか?

    382 :

    >>381
    メリー・ウィルソンという人です。それを和訳にしてあるみたいです。

    383 :

    原書は海外版ってことか?
    だとしたら、その国でもそれくらい書いておかないと駄目なマナーのレベルだったのかな

    384 = 382 :

    大正14年発行
    冷し飲料
    林檎皮水
    食用又は料理用に供したる林檎の皮を瀬戸引鍋に入れ、五倍の水を加へて火に掛く。沸騰後、五分後位
    にして火より下し皮を除く。淡き甘味を附しほのかに食紅を加へ好みによりては酸味を添ふる為極少量
    の酒石酸を加へ冷して飲料に供す。コツプにつぎたる時極少量のセリ酒(シェリー酒か?)又は酒を加
    ふれば更によし。

    何だろう、これは。リンゴサワー??

    385 = 382 :

    >>383
    日本人向けに、外国の人が書いたものみたいです。

    386 = 382 :

    さらに謎の飲み物
    大正14年発行
    香煎水
    コツプに茶匙山一杯の麥こがし(麦こがし??小麦粉を焦がしたもの??それとも麦か)を入れ、砂糖茶匙二杯位加へよくまぜる。
    冷水を注ぎ氷片一二ケを浮す。レモンエキス二三滴を落し直ちに飲料に供す。

    麦だとしたら、取り出すだろうし煮立たせないと麦茶にもならないしなあ。
    水を入れるということはやっぱり小麦粉?最初は噂に聞く砂糖入り麦茶かと思ったが、そうでもないっぽいし。

    387 :

    >>386
    調べてみたら、こんな記事が出てきた
    http://www.daily-tohoku.co.jp/kikaku/tyouki_kikaku/ajiwai/2003/ajiwai_8-1.htm

    炒った大麦の粉かぁ・・・代用コーヒーみたいなものかな?

    388 = 383 :

    ああ、麦焦がしな。どろり濃厚って感じにして飲んだな。
    韓国にもある。

    389 :

    麦こがしって、いわゆるはったい粉だっけ。

    砂糖入れて少量の湯で練って食うのが一般的だが。
    近頃流行のマクロビとやらでマフィンやらパウンドケーキなんかにも入れてるなw

    390 :

    大正14年発行
    支那料理 炒肉片(チヤオローピエン)
    豚肉五十匁、五分巾一寸長の短冊切とす。筍十匁煠で細く刻む。三葉十匁、五分位に包丁す。豚を五勺の油中にて
    いり掬ひ上ぐ。更に鍋に肉を入れ醤油三勺を入れ、他の材料を入れスープ五勺入れ、少量の味の素、鹽茶匙一、
    灰汁引片栗粉茶匙二、酒中匙一半を入れ攪拌して皿に盛る。

    この頃すでに、化学調味料があったんですね。昭和に入ってからだと思ってました。大正時代のレシピの中で、味の素を
    使うレシピは少なく、このレシピくらいです。

    391 = 390 :

    大正14年発行
    松茸芥子漬
    松茸五十個の石付を去り濃き鹽水中にて洗ひ笟に揚ぐ。麹一升五合、芥子五合及醤油の
    合せたるに漬け込む。一二ヶ月にして食し得。

    いかに松茸が安価でありふれた食材だったかってことでしょう。今ならこんな勿体無い
    調理法しないですからね。しかも50個って。

    392 :

    うちの親の世代(昭和30年代)でも、
    松茸は貰いすぎて食いきれなくて佃煮にしてた、っていってたもんなー

    393 :

    大正15年発行
    野菜スウプ
    人参八十瓦 大根八十瓦 菠薐草八十瓦 玉葱八十瓦 キヤベツ八十瓦 水二竕 出し昆布五瓦
    鹽四瓦 胡椒少々

    各材料をよく洗ひ適當に切る。材料全部を鍋に入れ水を加とろ火にて約半量になるまで煮出したる後
    汁を濾しとり再び鍋に入れて鹽胡椒にて味附をなす。スウプの實としてマカロニー或はグリンピースを
    用ふるもよし。

    昆布でダシを取っているので、和風スープというか澄まし汁に近いものか。
    とろ火でじっくり火を入れて本格的なスープの取り方です。マカロニ入れたら
    おいしそうです。昔の野菜は味も濃くいいダシが取れたという話を聞いたことがあり
    ます。だから肉など入れなくてもいいダシが取れて十分おいしかったのでしょう。
    今だと物足りないでしょうね。コンソメでも入れないと。

    394 :

    明治40年発行
    コンフラワーゼリー
    牛乳一合 砂糖二十匁 鹽少許 ゼリーテン二枚半 コンフラワー大匙一杯 レモン油一二滴

    シチウ鍋の中へ牛乳と砂糖を入れ、鹽とコンフラワーとゼリーテンを加へ弱火に架け、よくかきまはして
    木匙にてかきまはし、暫時く煮込みてどろ〱になりたれば鍋を下しレモン油を加へて手早く團扇にて煽ぎ
    冷却しほどよく固まらんとする時ゼリー型の中へ注ぎ入れ硬く固りたれば一寸湯の中へ入れ直ちに脱出して
    皿に盛出すなり。

    コンフラワーをゼリーにするって間違ってると思う・・・。

    395 :

    でもコンフラワーはハーブ茶になるし
    風味がすきな人にはおいしいかも

    396 :

    コーンフラワーってトウモロコシ粉のことか?

    397 :

    >>396
    そうです。ザラザラしてるコーンフラワーとなめらかなゼリーの組み合わせはいかがなものかと。
    395さんが言う通り、好きな人にはいいかもですね。風味が強く感じるでしょうし。

    398 = 397 :

    大正6年発行
    オイスタースープ
    剥牡蠣一合五勺 牛乳五勺(牛乳を好まぬ人は水にてもよろし) 鹽胡椒少量 卵の黄身一個

    拵へ方
    第一に剥牡蠣は汁を濾すなり。即ち丼鉢の上に笊を載せ、笊の中に布巾を敷き、其中に牡蠣を皆揚げて丼鉢に溜り
    たる汁を取るなり。この汁は風味あり且つ滋養を含み味もよきものなれば捨てぬがよろし。第二に牡蠣は桶に入れて
    水にて十分淸潔に洗ひて汁を切りて後鍋に入れ其中に先にとり置きたる丼鉢の汁を入れ、牛乳を入れ直に火にかけて
    五分間煮るなり。第三には煮えたる牡蠣を皿にとり、あとの汁を布巾にて濾して再び鍋に戻し鹽胡椒を少々入れて
    薄味をつけ火よりおろす際に玉子の黄身をよく交ぜたるを入るゝなり。黄身を入れて後は長く煮るべからず。
    而して皿に盛りたる牡蠣大なる時は適且に切りて皿又は椀に盛りて其上にに汁をかけて出すべし。燒きたる食パンを
    小さく切りたるものとパセリーを少々盛り合すもよし。

    シンプルな牡蠣のスープ。牛乳に慣れない人も多かった時代。水で作っても牡蠣のダシが取れてるしおいしいかも。
    食パンはクルトンの代わりでしょうか。黄身が固まらないようにした濃厚そうなスープでおいしそう。

    399 :

    ええええええ
    コンフラワーとコーンフラワーは別物でしょ
    コンフラワーはエキナセアじゃないの?

    400 :

    >>399
    当時はコンフラワーと書いたりコーンフラワーと書いたり、曖昧だったみたいです。
    唐黍の粉と説明してあるので、エキナセアではないと思います。


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