元スレ大昔の料理レシピを書きまくるスレ
レシピ覧 / PC版 /みんなの評価 : ○
251 :
何分後ってのは全部一から数えてってことなんだね。
書き方が簡潔なのもさすが軍隊って感じだねぇ。
252 :
>>249
海軍式肉じゃがは実際に作ったことあるけど、旨かった。
一般に言われてるレシピと違ってジャガイモがほっくりしていて、玉葱の甘みとかが出ていて家族にも好評だった。
>>250
スチーム式の大釜使っていたから余熱で火が通るのかと・・・。
>>251
大所帯の軍艦とかだと時間とかも掛けられないでしょうからねぇ・・
自分も「海軍厨業管理教科書」の復刻版と言うか本を持っていますので、
その内レシピあげておきます。
253 :
主婦の友社 家庭向き西洋料理の作り方 昭和12年発行 ¥1.50
今でも通用するスタンダードな料理が載っている。
洋風の結婚披露の献立
スープ・クリザン(菊のスープ)
コールド・ラブスター(冷たい海老)
クイル・スチュー・イン・カスロール(鶉の鍋煮)
ロースト・チキン・サラダ(鶏の蒸焼)
スチュードペアス・ウィズ・クリーム(煮梨クリームかけ)
オレンジ・イン・ジェリ-(オレンジゼリー)
ウエディング・ケーキ(結婚式の飾り菓子)
紅茶またはコーヒー
食卓の作り方と御馳走のすすめ方
内輪の親しい方のみお招きして、結婚披露のご挨拶を兼ねて、
お茶でも差し上げたいといふ、ごく家庭的な小宴会のつもりで、
献立を作りました。それなら、お料理にしても、冷たいもの二三品と、
後は紅茶にケーキくらいで結構です。お招きを受けた方も、
寛いだ気持ちでお出で下さることと思ひます。
この献立てで、温めてすすめるのはスープと煮物だけ、
後は初めからテーブルに飾っておき、取り廻しにします。
これは結婚御披露ばかりでなく、クリスマスや誕生日、
その他の家庭宴会に応用して頂きます。材料は全て6人前です。
……とかなり実践的。
254 :
>>253
他は現代でも見たことあるような献立だけど、スープだけ想像つかない。
透き通ったコンソメの中に、黄色い菊の花びらがふわふわ浮いてる感じ…?
255 = 253 :
あたり。
スープ・クリザン (菊のスープ)
菊の花を浮かせて、お目出度い意味を表した、きれいで風味のいいスープです。
◆材料=鶏骨五羽分、菊の花の干したもの茶匙二杯、玉葱一個、
人参一本、パセリ少々、他に調味料など。
◆作り方=初めスープをおいしく取ります。鶏骨をぶつ切りにし、
ざっと水洗ひして一升(一・八リットル)の水を加え、
人参や玉葱の粗切りを一緒に入れて、煮立つまでは強火に、
あとは弱火にし、上に浮くあくを取捨てながら、約半分になるまで煮詰めます。
火を止めてから鶏骨を取出し、スープをきれいなネルの布で濾します。
これを再び鍋に戻し、鹽と、胡椒少しと、味の素を少々振り込んで、
よいお加減に味を付けます。中身は干した菊の花に熱湯をかけて水気を絞り、
ばらばらにほぐして少しづつスープ皿に入れ、
熱いスープを上から注込んでおすすめします。
澄んだきれいなスープに菊の香りが漂って、日本人好みの上品なものです。
256 :
>>244
まとめ作って頂いてありがとうございます!
257 :
このスレ初めて見たけどすごいねー
258 = 253 :
ボイルドドレッシング
一名、ボイルド・マヨネーズ・ドレッシングといふくらい、
このドレッシングは、見たところはマヨネーズと変わりませんが、
油が入らないところが特徴です。脂肪過多の人や,脂肪を摂つてわるい人、
子供、老人、病人などにふさはしいドレッシングです。
馬鈴薯、マカロニのやうな澱粉質のものには、
さつぱりしたこのドレッシングが合ひます。
◆材料=メリケン粉を大匙一杯、牛乳コップ一杯、バタ大匙4杯、
卵2個、砂糖大匙一杯、塩茶匙一杯、西洋芥子<マスタード>茶匙1杯、
酢(あまり強くないもの)コップ四分の一杯。
◆作り方=まづメリケン粉を牛乳で粒々のできぬやうによく溶いて
バタと合わせ、湯煎にかけます。一方では卵を黄身と白身に分け、
黄身には酢、砂糖、塩、西洋芥子を混ぜ合わせておき、
白身は固く泡立てておきます。
そして,湯煎の牛乳がどろりと煮返つたなら、用意した黄身を加へ、
絶えずかき混ぜながら、黄身の煮えるまで待ちます。
火が通ると、マヨネーズのやうになつてきますから、
下ろして泡立てた白身にさつと混ぜ合わせ、充分冷ましてから用ひます。
これにも、マヨネーズ同様、いろいろな材料や調味料を取合わせる方も
ありますが、これは却て、このままの方が美味しいやうです。
259 = 253 :
**作ってみました**
白身の泡立てたものを混ぜたときは、プンと卵臭く
大丈夫かな、と心配になりましたが、冷めたらよくなりました。
口に入れたときは確かにマヨネーズ!
その後はかなく消えて何も残らない。
もしこの味に名前を付けるとしたら
「黄身酢の淡雪仕立」でしょうか。
澱粉質に合う、という理由がわかりました。
口の中に油の膜が残らないので、生野菜の渋味がカバーできません。
ひと塩して絞ったものなら美味しく食べられると思います。
フランスパンにつけると……止まらない……
塩は少し足し、小さじ一杯強くらいになりました。
卵がL玉だったので薄まったのかもしれません。
260 :
>>249のを見て、小林カツ代の肉じゃがレシピに(が)近い感じ。
肉を先に味付けてからじゃがいもを入れるんだよね。
これ美味しいから自分もやっている。
時間なんて気にしないがw
自分が持っているレシピ本なんてせいぜい昭和4~50年代からだから
まったく足元にも及ばないな。このスレ楽しみにしてます。
261 :
>>249の「送気」っていうのは、ふいごとかで、かまどに風を送って火を強めるってことかな。
陸軍や海軍のレシピは実用的だねー。
>>260
昭和40~50年代でもすごいよ。高度成長期ってその頃よね、洋食レシピとか多そう。
262 :
マンモスの肉を皮や毛が付いたまま輪切りにして焼いたものをそのまま食卓に
端から口をアングリと開けて被りつき中心に向かって食べ進める
263 :
どんだけ無知なの
264 :
>>263
まったくだよな。いくら何でもマンモスの毛は食えない。
265 :
ポルク・エマンセイ・ウィズ・アップル
豚肉を林檎と一緒に煮込んだもので、たいそうあっさりした料理であります。ご飯のお菜(おかず)には
ちょっと不向きかもしれませんが、パンに添える軽い昼食向きにはお誂え向きでありましょう。
豚肉のロース一人前20匁(70g)
林檎一人前半個
玉葱三分の一個
大蒜(にんにく)一片
バタ、塩、胡椒
林檎を縦二つに割って、心(芯)をとって横二分(6ミリ)厚さに切ります。肉はロースのところを
一人前20匁(70g)当てに、林檎と同じくらいの大きさに切ります。玉葱はみじん切りにし、大蒜も
みじんに刻みます。各々用意ができましたら、まず肉に軽く塩、胡椒してバタで炒めます(色のつかぬくらい)。
林檎も同じくバタで、ちょっと軟らかくにる程度に炒めます。玉葱と大蒜は一緒にして鍋に入れ、バタでやはり
色づかぬ程度にいため、塩、胡椒を軽くします。
こうして全部いため終わりましたら、深鍋に肉、林檎、肉、林檎と交互に並べて重ねて入れ、玉葱と大蒜をいため
てある鍋の中へスープを肉が隠れる程度の量だけ入れ、よくかき混ぜて肉の鍋に注ぎ込み、肉も林檎も軟らかくな
るまで弱火で煮込みます。10分か15分で出来上がります。
主婦之友昭和4年
266 :
大正6年発行
スカロップフヰッシュ
淡白なる魚二十匁 玉子一つ 牛乳大匙二杯 麥粉(小麦粉)大匙軽く一杯
バター小匙一杯半 食鹽(食塩)小匙四分の一 パン粉中匙一杯
拵ヘ方
淡白なる白身の魚を三枚におろし小骨と皮を去り、細かに刺身の半分位に切りて、
パッと薄鹽(薄塩)をふり置くべし。又一方には玉子を割りて丼に入れよく掻き立てし、
小麥粉を加へて交ぜ、牛乳を大匙二杯程入れて尚よく溶き丼中に先の魚を入れ、残りの
食鹽を加へて混ぜ合せ置き、帆立貝又は虫包(虫偏に包むと書く。多分、「貝」であろう)
貝殻、大蛤の殻にバターをしきて其の中に入れパン粉を其上に振りかけ又其上にバターを
少々のせて貝のまゝ天火に入るゝか又は玉子焼き器に入るゝか、苦しくは自在蒸し焼器
(新案特許三五七四六号)にて十五六分間蒸し焼きにしてすゝむべし。
此食物は老人子供又は病人等何れにもよろし。牛乳なき時は、水を入れても妨げなし。
好みによりては、胡椒を少々用ふるもよろし。貝殻のなき時は小さき土鍋を用ひて共まゝ
火にかけ、鍋の上に焙烙又は、鐡葉(たぶんブリキ)をのせ其上に火を載せて上下より
焼くべし。下火は四分の割台を適度とす。
読みにくいかもしれないが、句読点及び文章はそのままにした。
また、漢字が古すぎて使えない物は現在使われている漢字に置き換えた。
267 :
母の料理ノートより
昭和30年前後と思われます。
おせちに必ず入ってました。甘酢はらっきょう酢程度の甘さです。
ハワイ料理 のめのめセーォリ
材料 鮭、玉ねぎ、トマト
作り方 鮭を細かくちぎり、玉ねぎは薄く輪切りに。
トマトは大きめに切った物を一緒にスにつける。
少少砂糖を入れる(ビン等につける事)
母は進駐軍のハウスメイドをしており、そこのマダームに
料理を習っていたということです。
マダームはハワイ二世。先日大往生なさいました。アーメン
268 :
大正6年発行
蒸カステーラ
分量10人前 玉子五箇 砂糖八十匁 メリケン粉六十匁 ベーキングパウダー小匙一杯
兜鉢様の器に、玉子五箇を白身も黄身も一所に割りて入れ、砂糖八十匁を加へ、泡立器にて
十分に泡を立て、次にメリケン粉六十匁ベーキングパウダー小匙一杯を加へてよく交ぜ、
毛篩(けふるい)又は裏漉しにかけ、塊のない様にして入れ、練らぬ様に雑つと(ざっと)
混ぜ、蒸籠の中に押箱の底をはずして入れ、濡布巾を敷き、其中に八分目程流し入れ、
沸つた(たぎった)湯気にかけて蒸すなり。凡そ三十分にて蒸し上がるなり。此時蒸籠を
おろし団扇にて煽ぎ冷まして取り出し、冷めて後適宜に切るべし。熱き中にはよく切れぬ
ものなり。尚これに好める香料を入れて蒸すもよろしく、又砂糖を減じ少しの監気を加味
して食パン代りとするもよろし。
269 :
>>268
普通のレシピだけど量が多いな
270 :
末文の「監」はおそらく鹽(塩)だな
最近活発で面白いな、このスレ
271 = 267 :
もういっこ、連投スマソ
アメリカ料理 フライチキン
チキンを骨つきのまま大きめに切った物へコショー、塩を適当に振り掛け
肉へもみらせる。
其の物をフラーワを良くつけ
フライパンで焼く低度の油でキツネ色位に焼き揚げた物を、
再びセイロー等で蒸す事。
フライチキン料理につき物の食べる物はコン(トウモロコシのカンヅメ)
グレービを掛けて一緒に食べる(手づかみで食べる事を認める)
油はシラシメ
フラワーはたぶん、メリケン粉、しかしシラシメとは??
また、「焼く程度の油」なのかもしれず、焼くのか揚げるのか
よくワカランが、少量の油で焼いて手づかみで食べてみたところ
非常に美味しゅうございました。
グレービーの作り方は別項にあり、「チキン出しを取り正油、味の素へ
片栗粉を少少入れる」ということです。
273 = 267 :
>>272 ありがトン 白絞かあ!
とにかく「油はシラシメ」との注意書き多数。
健康指向だったのでしょうか。
それにしてはやたら「味の素少少」が登場しますw
「味の素(入れ忘れぬよう!)」なんていう表記も。
このうそんこグレービー、妙に美味しい…
274 = 268 :
>>270
塩のようでした。「鹽」の字が出なかったもので。今後はこの字でいきます。
大正6年発行
オムレツ、大根雪おろし
分量 十人前 豚肉百匁 玉子大十箇 玉葱小三つ バター大匙二杯 鹽、胡椒各三匁半
牛乳中匙廿杯(一合二勺) メリケン粉中匙二杯
準備
一 玉葱の外側の皮を除きて洗ひ置く。
二 豚の肉を百匁買ひ求めて、一分の厚みに切る
三 切りたる肉は、出刃を平に持ちて、よくたゝきビフテキの時の如く、鹽・胡椒を一面に振りて
重ね置き、次にフライ鍋にバタかヘツト(ヘット)かラードを、とかしてビフテキと同じ要領
にて焼き、之を俎(まな板)の上にとり、二三分四方の大きさに切り置く。
拵へ方
先づフライ鍋に、小匙一杯位のラードを熔して、切りたる葱をいため、鹽をパツと振り、葱の稍々火の
通りたる時に、切り置きたる肉を入れて、小匙一杯の砂糖と中匙三杯の醤油にてちよと味をつけ、ほゝ゛
煮えたる頃、中匙平に二杯のメリケン粉を三倍の水にてときたるを入れ、粉の煮えたる時は、直に鍋を
おろして、十箇に分ち置くなり。次に玉子は小なれば二箇、大なれば一箇の割合にてよろし。先づ一人分
づゝ小さき鉢に玉子を割り入れ、よく交ぜて中匙二杯の牛乳と、半匁の鹽と鹽の半分程の胡椒とを入れて
交ぜ、其中に先に分ち置きたる葱と肉との一塊を入れちよと交ぜ、直にフライ鍋に小匙半杯のバタと同量
のラードを入れて、よく煙の立つまで焼きて皆一度に入れ、手早く中の具を鍋の半分より手前の方へかき集め、
焦さぬように焼きて、上面の半熱になりたる頃、箸を向ふ側の玉子の下に入れて、左手ね加勢して、鍋を
手前より向ふに押し出す心持ちにて直ぐ又手前に引くやうに動かし、其はづみにて玉子を手前に半月形に
二つ折りとして、表を出して皿に盛り大根の雪おろしを添へて出すなり。玉子の厚焼と同じく雪おろしには、
ソースをかけて出すなり。これも温き中に食するやうに客にすゝむべし。
275 = 268 :
應用一 オムレツの中に入るゝ具は此他に何々を入れてよろしきか。牛肉、雛肉、馬肉、蝦、莢豆、筍、馬鈴薯、
葱、土當歸、松茸、しめじ等よろし。但し莢豆、土當歸、筍等は一度柔に煠で、今の如く下煮をして入れるべし。
具は二種三種一度に入れてよろし。
應用二 何もなき場合は玉子のみにて、一人前二箇とし、白身は泡を立てゝ後、黄身と交ぜ、牛乳の代りには水
又は煮出を入れ、なほ又ソップを入るゝもよろし。鹽と胡椒入てフライ鍋にて焼き、半熱と
なしたる時に、浅草海苔をあぶり、二銭銅貨位に切りて一面に入れ、二つ折とし大根おろしにソースをかけ出して
よろし。
應用三 多人數分造る時は一度に大きく焼きて幾箇にも切りて出してよろし。
276 :
大正6年発行
ポテトースフレ
馬鈴薯一斤半 牛乳一合 玉子二箇 鹽小匙一杯 砂糖四十匁 バタ少量
拵へ方
馬鈴薯をマッシュになし置き、玉子は黄味と白味に別け、黄味の方に鹽と砂糖を入れて、鉢の中にて十分に
擂りて泡を立て置き、白味を皿にとりて泡を立て置く。面して黄味のほうに牛乳を入れ、又マッシュを入れて
よく交ぜ、最後に白味の泡立てたるを入れて、又十分に掻き交ぜ天パン天火の中の鍋に油をしき、其上に美濃紙
をしき、又其上に油をしきたる中に流し込み、強からぬ火にて、十五分間焼くなり。火加減は下が二分、上が四分
にするがよろし。丁度馬鈴薯入りのカステーラのやうに出来上るなり。玉子多き時は却て脹れざるものと心得べし。
277 :
大根おろしにかけるソースはウスターソースなのだろうか、かなり気になるw
あと、ソップってのはスープのことか?
278 :
ウスターソースですね。他の記述で書いてありました。原料を見ると、現在のように添加物はなく野菜と果物、スパイスだけのものみたい
です。ソップはスープのようです。
大正6年発行
シチュー
バラ肉一斤 玉葱三つ 馬鈴薯一斤半 人参二本 グリーンピース罐の三分の一 小麥粉七勺 ペパー中匙半杯 鹽七匁
ウスターソース二勺
準備
野菜を洗ふ。 馬鈴薯は皮を剥き、五分位の厚みに切り水に漬け置く。 人参は二分弱の輪切りにして面を取る。細きは亂切り、又は五分
七分の輪切りにして、面を取るもよし。 玉葱は上皮を除き、先を切り根本は苦きもの故庖丁にて抉るやうにして取り除き、之を洗ひ二分
の輪切りとなすべし。 グリーンピースは罐詰の三分の一だけを取り出し湯にて洗ひ置くべし。 肉は肋骨の部のバラ肉がよろし。大切り
のまゝ求めて七八分の角に切り、鹽一匁と胡椒少々ふり置く。
煮方
フライパンを火にかけ、バタかラードかを中匙に一杯入れて、煙の立ちし時、先の肉を入れていため、狐色になりし頃、其肉のみを別の深鍋に
うつし、湯を一升五合程入れて一時間半ばかり煮るなり。而して之に馬鈴薯を入れ、鹽を吸物加減に入れ、馬鈴薯と人参が殆ど煮えたる頃、玉葱
を最後に入れて、くづれぬやうに煮るなり。そして一方には小麥粉を一人分中匙一杯位のあてにはかりて、フライパンに入れて狐色にいり、其内
に先に肉をいためし時の汁及び水を入れ、火の上にて程よくゆるめてこれを深鍋の方に入れ、玉葱の煮えたる頃、醤油少々とペパーとを入れて味
をつけ温かきうちに出すなり。汁の中にトマトソースかウスターソースを醤油の代りに少々加味する時は、味大によろし。トマトソースなき時は
生のトマトーを切りて入るゝもよろし。
注意 小麥粉の代りにコーンスターチなればなほよし。
盛り方
西洋料理のシチュー皿を用ひ、肉と野菜と汁を程よく盛り、最後にグリーンピースを上より十粒餘り振りまきて出すなり。
グリーンピースは色取りに入るゝなり。されば他に豆の青きものあらば、ちよと鹽煠でになし上に載せてもよろし。又莢
ある豆を粒切りして、鹽煠でになしたるものにてもよろし。
279 = 278 :
應用
一、シチューは日本料理の何に似たるか。のつぺい汁けんちん汁に似たり。
二、シチューの肉は牛肉に限れりや。豚肉も大に柔にてよろし。これを入るゝには田中式の通り肉をいためるとき、微塵に
切りたる玉葱小匙山盛一杯と生姜小匙半に一杯を入れて炒る時は臭気を消し、鶏肉の如く味よきものとなるなり。鶏肉を入
るれば、一層よろし。
三、野菜は此以外何を入れゝか。夕顔・胡瓜・芋・長芋等よろし。
※田中式というは、大正時代に豚肉の調理法を研究し普及に努めた 東京帝国大農学部豚解剖学の田中宏氏が発表されたもの
のようです。興味のある方は、「田中式」「豚肉」でぐぐってみてください。
280 :
シチューにキュウリ!
斬新だな…
281 :
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Circle/2248/jinpaga06.html
田中式でぐぐったらこんなページが
脳みそのフライとか斬新だな
282 :
大正6年発行
ハッシュビーフ
豚肉牛肉各々半斤 玉葱小半箇 パン粉八勺 生姜少々 食鹽二匁 胡椒一匁 玉子小二箇
バタ小匙一杯
準備
玉葱と生姜を洗ふ。 入用の道具を出す。 肉を求めたる時添へ來りし脂肪を鍋にて溶し用ふ。
拵へ方
豚肉と牛肉の挽き肉にしたるものを求め、それに洗ひたる玉葱を卸金にて、其側面より半分程
卸したるを肉の中に入れ、次に生姜を五厘銅貨の丸さ程に皮を剥き、同じく卸金にておろし、
肉の中に入れ、鹽も胡椒も定まりたる程入れ、パン粉は手にて握らるゝ程にしめして入れ、擂鉢
にてざつと擂り、玉子を一箇づゝ割りて入れ、全部皆まざりたる時に、玉子焼鍋にラードかヘット
を溶して十分塗りつけたる内に、先の肉を厚さ六七分位に見計り、手先にて輕く壓すやうにして平
に入れ、尚四角にバタを少しづゝ載せ、上より蓋をして火を載せ、上下より焼くなり。此時火は下
に二分上に八分とすべし。あまり強からぬ火にて中までよく焼き、蓋をとりて見て玉子焼き鍋の、
周圍より肉の離れたるを度として鍋をおろし、焼き中に十切りぐらゐに切り洋皿の眞中に盛り、上に
マッシュポテトーの花の押し出し吸口にて、肉の中央より少し右によつたる上に、花を押し出して、
ウスタソースを少々材料にかけぬやうに皿にかけて出す。普通商店に販賣するソースがウスタソース
なり。これなき時は酒と砂糖と醤油と程よく甘からに合せ、一煮立ちしたるを用ひてもよし。
老人には最もよろこばるゝ料理なり。日本料理に添へて出す時は、西洋料理は最後に出すべし。
283 = 282 :
大正6年発行
ボイルドチキン
之は主に足の方の肉にて料理す。股部の肉の足爪先を切り離し、第二の関節にて二つに切り、上股の方は
肉多き故に左右を切り取りて形を整へ鍋に入れ材料を被る程充分に熱湯を注ぎ、肉百匁につき一匁の食
鹽を加へて四時間程煮るべし。之は大に時間を要するものなれば、他の料理の暇々を見て気長に煮るを
よしとす。煮上ぐるとき少量の設利酒(セリー酒)を注ぎ少時煮て充分柔に煮上りたる時は、一切りづ
つ皿に盛りてマイナイスソースかサラドドレッシングをかけて出すべし。略しては煮汁にメリケン粉を
とき、とろ〱にしてかけて出すべし。設利酒なき時は用ひざるもよろし。
附 マイナイスソース
之を製するには鶏卵一箇を割りて黄味と白味とに別け白味は用ひず、黄味の方に小匙一杯の芥子を加へて
よく攪拌し、胡椒を小匙三分の一食鹽を小匙一杯入れて味を附け、更に小匙一杯の酢と五勺程のサラド油
とを加へてよく攪拌したるものなり。是はサラド用のソースなり。オレーフ油にてもよろし。オリーブ油
とも云ふ。
附 サラドドレッシング
之を製するには一箇の鶏卵を鉢に割り小匙一杯の芥子と一杯の食鹽とを加へ、よく攪拌しつゝ中匙一杯の
砂糖とオレーフ油少量を加へ更に大匙一杯程のバタを煮溶したるを入れ、次に小匙一杯のメリケン粉を加
へて手早く攪拌し、之に五勺餘の酢を混じソース鍋に移して中火にかけて絶えずかきまわしつゝ十數分間
煮込みて鍋を下して用ふ。之もサラド用のソースなり。
284 :
>>282
ハッシュビーフって、ハッシュドビーフじゃなくてむしろ
ミートローフっぽいね。いきなり挽き肉って書いてあるから
(゚Д゚)?とオモタ。
286 :
>>284
ハッシュポテトの肉バージョンか?とも思ったのですが、ミートローフに近い感じですよね。
>>285
マイナイスって何だよ・・・と思ってたらマヨネーズですた。作り方自体は現在とそんな変わり
はないみたいですね。当時は気持ち悪がる人が多かったそうです。
287 = 286 :
大正6年発行
ブラマンヂアー
牛乳一合 玉子の白味小二箇 砂糖十匁 コーンフラワー盃一杯(片栗粉にてもよろし)
水盃二杯 檸檬油小匙半杯(入れずともよろし)
拵へ方
先づ牛乳を土鍋又は平鍋に入れ、十五匁内ばの白砂糖を入れて煮立たしむ。次にコーンフラワー又は
片栗粉を十匁程(盃一杯)茶碗に入れ二倍の水にて溶きてどろどろ加減になし置く。面して牛乳の煮立ち
たる時其鍋を下して溶きたるコーンフラワーを其中に少しづつ入れてよく交ぜ、再び鍋を弱火にかけて
十分ねり上げ、ぶつ〱と煮立ち來りし時、また鍋を下して冷えぬ中に玉子の白味を半泡立て簪の耳掻に
一杯程の鹽を入れて充分に泡立て置きたるを、一度に入れて飯杓子にて手早く充分に交ぜるなり。檸檬
油は最後に二三滴落としてよく交ぜて香をつけ、冷めぬ中に盃又は茶呑茶碗又は菓子型を煮冷しの水に
浸して、露あるまゝ其中に入れて冷し固めて、よく固まりたる時、抜き出すべし。夏は其上に氷を卸し
て載せて出すもよろしかるべく、冬は冷さず温きまゝ茶碗に入れて侑むるもよろしかるべし。之は病人
ならずとも滋養を欲する人には最上の食物なり。黄味を此料理に用ふるには、コーンフラワーを少し多く入れ
て、堅くねりたる中に黄味をよく掻き立てたるを入れ、ちよと又火にかけてねりて後、かたむべし。
黄、白二色出來て美し。黄味の方は、檸檬油を數滴最後に落して固むる時は一層美味なり。
檸檬油はひょっとしてレモンエッセンスとかそういうのかな?
288 = 286 :
大正6年発行
キヤベージ巻(キヤベツ巻とも云ふ)
キヤベージ中形一箇 豚肉百二十匁(牛肉にてもよろし) 馬鈴薯中六箇(又はパン粉五六勺)
玉子一箇 鹽・胡椒少々 バタ中匙山盛一杯 スープ三四合
準備
一、キヤベージ(甘藍)の枯葉を除き、莖の葉附の部分を庖刀にて切り離して、一枚づつ破れぬやうに
剥がして淸水にて洗ひ、熱湯中に入れ鹽を投じて柔に煠で、笊(ざる)に生揚げ(きあげ)にして冷めて後
一枚づつ乾きたる布巾に巻きて破らぬやうにして壓して、葉の中の汁を十分に搾り置くべし。
二、豚肉又は牛肉は挽肉を用ふ。之なき時は俎(まな板)の上にて細に切りて敲き(たたき)置くべし。又
牛肉半々に合はすもよろし。
三、馬鈴薯は煠でて漉しをなし置くべし。
拵へ方
先づ擂肉を擂鉢に入れ、小匙に輕く一杯の鹽と其半分の胡椒とを加へてよく擂り、漉したる馬鈴薯か、又は
パン粉を水にて濕し(うるほし)(多分、潤おしであろう)、堅く搾りたるものを入れ、其中に玉子を一箇割り入れ
充分に擂りて粘氣の出でたるときは、玉子の大きさに丸めて、先に用意し置きたるキヤベージの葉柄の太き部分
はそぎ取りて、俎の上に葉先を向ふにして載せ、手前の葉の元の部分に肉を細長く二寸位の長さにして載せて
一巻き堅く巻きて、兩端を折り込み、全部巻き終りたる時は、其巻き目を下にして鐵鍋(鉄鍋であろう)に竝べて
火にかけ、シユウと音して焦げつきそうになりたる時、中匙一杯のバタをフライ鍋にて溶きて上よりかけ、直に
スープを五六号入れてひた〱となし、中火にかけて二十分煮て鹽と少しの醤油を入れて味をつけ、胡椒を小匙に
一杯ふり入れて風味を添へ、なほ五六分間煮て鍋をおろし、蓋をなし其汁を他の鍋に移して火にかけ、其中に
メリケン粉を五勺程スープ又は水にてどろ〱に溶きて入れ、一煮立ちしたる時、キヤベージ巻の方に一度にかけ、
温き中に二つづつ皿に盛り、汁を程よくかけて出すべし。スープなき時は其代りに白湯を入れて煮て、最後に
調味料味の素にて味をつくべし。夏冬共によき調理法なり。
289 :
大正6年
ピーナツビスケツト
メリケン粉百匁 玉子二箇 燒粉二匁 砂糖四十匁 パタ大匙一杯 水十匁
準備
一、七輪に火を起す。 二、材料を秤る。 三、器具を出す。天火と玉子燒鍋を忘れるべからず
拵へ方
擂鉢に砂糖とバタを入れてよく擂り、玉子一箇づつ入れて十分に擂り、水を入れ次にメリケン粉に
燒粉を入れ、よく篩ひながら擂鉢に入れて、雜とこね、乾きたる板に手粉をふり、其上に取り出し、
上下へ粉をふり〱、ブリキ製の適宜の抜き型にて、形を抜き取るなり。此時粉のねり方堅き時は、
あまりに堅きビスケツトとなるなり、柔なるほどがよろし。次に玉子の白身を先に少々殘し置き、
羽根にて前に抜き取りるたビスケツトの上に一面に之を塗りて潤し、其上に落花生の皮をむき中の
實を一分位に切りたるを其上に振りかけ、其まゝ之をテンパンの上に、五分位づゝ離して列べ、中火
の天火に差し入れて十分間位燒き、程よく燒けたらば取り出し其まゝにして冷まし、テンパンが冷めて
後テンパンの底をちよと叩きて離し取るなり。
應用
天火なき時は何を應用すべきか。
玉子燒鍋の内に列べ上より葢をなし、弱き火にて燒けば、工合よく燒き得るなり。焙烙を二つ上下に
用ふるもよろし。凡て上の火は八分、下の火は二分の火力となすべし。
290 :
大正14年発行
ライスカレー
牛肉二十匁 洋人參三分の一 靑豆中匙一 玉葱小一 カレー粉茶匙一 小麥粉中匙一 鹽
拵へ方
牛肉を三分角切にし、鹽茶匙平一杯を振るなり。フライパンを熱し、肉を其中に入れ、周圍の色
の變ずる迄、いためるなり。カレー粉を入れてまぜ、ミヂン切玉葱の半分を入れていためるなり。
玉葱の軟かになりし時、更に小麥粉を入れていため、熱湯三合の中に入れ、火に掛け
一度煮立たる後、弱火にして三時間煮込むなり。肉小さきを以て一時間半位にてもよし。尚人參
を用ふるならば小なる賽目切になし、共に煮込みてよし。
鍋を下す三十分前に殘りの玉葱を入れるなり。鍋を下す時、鹽加減を試み、又粘氣の足らぬ時は
更に水溶したる粉を少量入れて煮るべし。味と外見上より靑豆のゆでし物を入るる時は、鍋を下
す間際になすべし。皿に飯七勺分位を盛り、之に體裁よく掛けて出すべし。
291 = 290 :
明治40年発行
プデングナポリテン
西洋索麵適量 牛乳二合 砂糖二十五匁 鶏卵二個 ワニラ少々(多分ヴァニラ)
製法の手順
鍋に西洋索麵(そうめん)を入れ、ほどよく淸水を加へ火に架け、煠で終げて水中に投じ、直ちに
引上げて水氣を斷置き(きりおき)、それより小鍋に戻して牛乳を加へ、尚ほ砂糖を混じて弱火に
架け一と沸鰧せしめてザツトかきまはし、又別器に鶏卵を破り、よく殻片の無きやうに注意を爲し
蛋黄と白蛋とに分け、先づ蛋黄の方をよくかきまはして索麵の中へ混じ、又蛋白の方は四五本の箸
乃至は(または)泡立器にて充分に泡を立て、之も索麵と蛋黄を合せた中へ入れながら、かきまはし
ワニラを混じてパイ皿の中へ流込み、そのまゝテンピの中へ入れ、上火を弱くして十五分間ほど
燒くなり。
西洋索麵って、パスタのことかしら・・・・。
292 :
このなんとも微妙な外来語の表記揺れに、
ゲーテ云々の川柳を思い出さずに居られない
293 = 290 :
昔はプリンのことをプデン、プダンと言ってたそうですからね。聞き英語というか、
そのまま読み英語というか・・・。
明治40年発行
チースボーン
チース四十匁(チーズでしょうきっと) メリケン粉四十匁 砂糖二十匁 鶏卵一個
拵へ方
チースを擦金(おろし金)にてよく擦し、冑鉢の中へ入れメリケン粉を加へよく攪拌し置き、亦(また)
別器に鶏卵を破り、殻片の無きやうに注意を爲し蛋黄と蛋白とに分け、蛋黄の方を砂糖と共にメリケン粉
の中へ加へ、両手にて軟かになるまで錬り、伸板(のしいた)の上部に小許(すこし)のメリケン粉を撒布て
その上部に小許のメリケン粉を撒布てその上部に載せ、伸棒(のしぼう)にもメリケン粉をつけて一分ほど
の厚さに伸し、直ちに庖刀にて巾二分、長さ三寸ほど宛に截り(きり)テンパンの中へバタを塗り、少許〱
間を置ひて其中へ列へ、そのまゝテンピの中へ入れ、蓋を爲して上火を中火、下火を弱くして二十分ほど
燒なり。
294 :
大正14年発行
ビーフスチユー
肋間肉七十五匁 小蕪五箇 人參十切(三分厚の小輪切) 玉葱極小五箇 馬鈴薯三箇 鹽胡椒
メリケン粉 湯六合
拵へ方
肉を一切五勺宛の角切になし、強く鹽をなす。フライパンを熱したる中に入れ、周圍を焦す。六合
程の湯を入れたる鍋の中、又はスチユーパンに入れ、煮るなり。途中、上面に浮く灰汁を取るべし。
野菜は、肉の沸騰後一時間にして、先づ輪切の胡蘿蔔を入れ、更に一度間位の後、小形の玉葱をその
儘に入れ、尚暫くして小蕪をそのまゝ皮を取りしを入れ、出來上る十五分前に輪切の馬鈴薯を入れ
崩れずして十分に煮ゆるを度とし、鹽加減をなし醤油極少量を入れて色と風味とをよくし胡椒を加へ
水溶したる麥粉を入れ、汁にやゝ粘氣をつけて皿に盛る。
スチユーにダンプリングを加へしものにて、日本料理のスイトンにも似たるものなり。スチユーダンプ
リングスとも云ふ。
ダンプリングス
洋粉一合 ベーキングパウーダー茶匙二 鹽茶匙四分の一 バタ茶匙一 牛乳四勺
麥粉にベーキングパウーダーと鹽とをまぜ篩ひ、バタを入れて指にてもみ、牛乳を加へて輕くまぜる。
蒸籠にバタを敷き、又は濡布巾を敷きたる上にのせ、充分葢を密閉して、十分餘蒸すなり。或はスチユーの
出來し時、匙にて混合物を掬ひ落し、充分葢をなして煮、膨らみたるをスチユーと共に盛るなり。
295 :
大正14年発行
蛤又は淺蜊剥身のチヤウダー
剥身一合五勺 馬鈴薯一合 玉葱一片 鹽茶匙二 胡椒少々 バタ大匙一 温牛乳一合
拵へ方
貝の剥身を洗ひ、鍋に入れ弱火に掛けて煮汁を濾す。玉葱をみぢん切になしバタにていためる。馬鈴薯を洗ひ
皮を剥き四分角切とし、熱湯中にて五分間位煠で、半熟になりたる時、水を切る。深鍋に玉葱を入れ、芋を入れて
細かに切りたる剥身を入れ、鹽、胡椒を振りメリケン粉を振りかく。次に玉葱、芋と云ふ順に入れてこの層を二重
三重に作り、全部入れ終らば湯五勺程を入れて弱火に掛け、十分煮る。温めし牛乳とバタとを熔き洋粉を入れて
いため、之を前に濾し置きし剥身の汁にてゆるめしものを、鍋を下す前に入れ固りの出來ぬやうにまぜ、熱き中に
スープ皿に盛りて出す。
296 :
>>291
まあパスタ自体はただの粉物だし変な味にはならないんだろうが
こういう発想は無かったわ
297 :
大正14年発行
支那料理燒賣
豚挽肉二十匁 葱五分の一本 メリケン粉一合強
拵へ方
豚に極ミヂン切にしたる葱及少量の味の素、鹽、醤油、片栗少量を混す。普通は尚少量の胡麻油
を混ず。メリケン粉の半量を丼に入れ、熱湯を注ぎ團子位になし、殘りの粉を入れて水を加へつ
ゝ手にて自由に扱へる軟かさとなす。板の上に出して十分に捏ねる。五六分の團子大に、ち切り
手の平にて檿し、粉をしきて薄く麺棒にてのばす。前の肉を凡そ八等分し、麺棒にて伸ばしたる
ものにて包み、巾着の口の如く上にて纒め蒸籠中にて七分位蒸す。酢醤油又は醤油少量附けて食
す。上等になすには、椎茸、ピース、筍等を肉に混ず。
298 :
明治40年発行
タピオカゼリー
タピオカ二十匁 牛乳二合 コンフラワー大匙二杯 鶏卵三箇 砂糖二十匁
拵へ方
先づタピオカを一夜一合の牛乳にて浸け置き、翌朝に至り更に一合の牛乳を加へて蛋黄と共に
シチウ鍋に入れ、中火に架け、砂糖を加へてよく沸騰せ、そりよりコンフラワーを淸水にて溶き
その中へ加へ木匙にてよくかきまはし、殘分の蛋白をも泡立て加へザツトかきまはして鍋を下し
手早く團扇にて煽ぎ冷却し、ほどよく固らんとする時ゼリー型の中へ注ぎ込み、よく固りたれば
型のまゝ湯の中へ入れ、直ちに取出して皿に脱取るなり。
明治時代でもタピオカってあったんだなあ。相当高価な物だったんだろうか。
299 = 298 :
明治40年発行
マカロニセルプリン
マカロニ小束二袋 鶏卵三箇 砂糖三十匁 牛乳二合
拵へ方
このマカロニといふものは俗に西洋索麺と稱するものに似て至る所の西洋食品販賣店にある
ものなれども、若も無き時には日本の索麺(そうめん)を代用するも差支なく、何れにしても
煠て、索麺なればよく水を灌ぎ注けて、油氣を去り、細かに刻み尤も水氣を充分に斷りて置き、
又別鉢の中へ鶏卵一箇宛破込み、殻片の無きやうに注意を爲し砂糖と牛乳を加へよくかきまはし、
マカロニ又は刻みたる索麵を投じ、ワニラを三四滴ほど適し(たらし)、手早くかきまはして
四合入りほどのバイ皿に注ぎ込み、そのまゝ天火の中へ入れ、上火を強く下火を弱くなして
二十分間ほど燒き、皿のまゝ供するなり。
この当時でも西洋食品を扱ってる店がたくさんあったんだろうか。西洋食材が流行ってたんだ
ろうけど。
300 :
明治時代にタピオカってマジか
文明開化しすぎだろ
みんなの評価 : ○
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