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    元スレ懐古ジャンル「素直クール」

    新ジャンル覧 / PC版 /
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    1 :

    新ジャンルスレってめっきり見なくなった

    2 :

    新ジャンル「熱血ホモ」

    3 :

    智代はよかったな

    4 :

    >>2
    最高掘って

    5 :

    渡辺さん…

    6 = 1 :

    なんかヤンチャン烈見たらクール絵師が連載してやがんの
    懐かしすぎた

    7 :

    開拓され尽くしたからかね

    8 = 4 :

    多分知ってるやついないと思うけど一番好きだったのは変態妹かな

    温泉行ったりするあれ

    9 = 1 :

    アホ生徒会長だったか馬鹿生徒会長だったか好きだった
    パートスレになってぐだってくのを見るのは悲しかったな

    10 :

    新ジャンルスレっていつ頃流行ってたっけ

    11 :

    策略姉妹が好きでした

    12 = 1 :

    6、7年前?

    13 :

    クール系の多さ

    14 :

    裏ジャンル「猫耳」

    15 :

    素直○○
    ○○クール

    16 :

    あれれ~?私のおべんとうがないよぉ?

    17 :

    素直ジャンル「開国ール」

    18 :

    ブーン系も見ないな

    19 :

    ガズボズボがヨヨモンフルゴッサ?

    20 :

    >>6
    マジかよwwww
    あいつクールの絵しか書かないからくそ叩かれてたけど
    4コマ描きはじめたら面白くてみんな一発で手のひら返したんだよなあ

    21 :

    >>17
    ついにペリー提督女体化するのか

    22 :

    新ジャンル「白幕」

    23 :

    新ジャンルの裏方

    24 = 19 :

    素直クールは単純に破壊力高い。

    25 :

    久々に渡辺さん読みたいなー

    26 :

    あれれー私のお弁当がないよー
    あれれー私の上履きがないよー

    28 :

    「お先に失礼する」

    フロア内は残業するものが多い時期だが、就業時間ぴったりに立ち上がった彼女をとがめる者はいない。

    もともと女性職員の残業は少ない会社だし、そうでなくても彼女の就業時間内の仕事密度を知っている者なら、
    口が裂けても意味のない残業命令など出せないだろう。

    第一、必要な資格や特許をいくつも保有している彼女がそっぽを向いたら、会社全体とまでは行かなくても
    この部署くらいなら、たちまち動かなくなってしまう。

    私が彼女だったら、きっとフロア内で女王様のように振舞うだろうが、彼女はそうしたことには興味がないらしい。
    と、いっても、決して親しみやすいわけではない。

    ──むしろ、近寄りがたい。

    それでもエレベーター前で声を掛けることができたのは、同期のよしみだ。
    あだ名で呼べるのも。

    「あ、待ってよ、クー。──今日、合コン行かない?」

    彼女がくるっと振り向いた。

    女の私でも、どきっとしてしまうくらいの美貌。
    これで情熱的な視線とコケティッシュな微笑のひとかけらでも浮かべればどんな男もイチコロだ。
    あーあ、私がこんな美人だったら、すごいお金持ちを捕まえてたのにな。もったいない。

    クーは怪訝そうな表情で私を見た。

    29 = 28 :

    「……私は亭主持ちだ。君も既婚者ではなかったか?」

    「あら、結婚していたら合コン行っちゃ行けないの?」

    自慢ではないが、私は週2のペースだ。もちろん旦那には社内の飲み会と言っている。

    「法的には問題はない。が、異性に声を掛けられることを前提とした飲酒の席への参加は、
    既婚者としては道義的に問題がある。だから私は参加しない」

    すごい、何の躊躇もなく言い切ったよ。
    予想はしてたけどね。

    この美貌とこの頭脳──社内一の才媛だ。既婚者でも言い寄る男は数知れず。
    しかしメールアドレスを教えてもらうどころか、日常会話すらまともにできた男も皆無。
    仕事上の会話以外でクーと話ができる人間は、私を含めてほんとうに数少ない。
    彼女は、家ではよくしゃべるそうなんだけど、とても信じられない。

    30 = 28 :

    ──クーの旦那様ってどんな人なんだろう。

    私はちょっと反発を覚えた。

    最近、自分が旦那とうまくいっていないからかもしれない

    「堅いこと言わないでよ、別に全部が全部不倫するわけでもないし。──やってる人も結構いるけど。
    たまに男の子と遊ぶのも面白いわよ。私たちだってまだまだ若いんだから、
    まだまだトキメキも女も捨てちゃいけないんじゃない?」

    イケてる女の理論武装は、石のようにゆるぎない城壁の前ではまったく無意味だった。

    「年齢的には若いかもしれんが、それと合コンに行く行かないは関係がなかろう。
    そもそもトキメキも男も、私は旦那一人で身がもたないほど間に合っている」

    わお。身がもたないほどって、アナタ……。
    クーはたまにめちゃくちゃすごいことを無表情のまま、さらっと言う。

    31 = 28 :

    取り付く島もないが、それでも私は粘ってみた。

    「──たまには息抜きでもして楽しまなきゃ。美人のクーがくれば盛り上がるよ」

    たしかにクーが来たら、ものすごいサプライズだ。
    幹事からの謝礼は──夕飯5回くらい奢りかな?
    でも、私の野望達成はちょっと無理そうだった。

    「私は旦那といる時間が一番リラックスできるし、一番楽しい」

    こうなったら、意地だ。

    「クーは、ほんと頭固いわね。
    人生は一度きりなんだから、後悔しないようにしないと。人生、時間が足りないわよ。」

    「それには同意する。人生は一度きりしかないくせに、私が旦那と一緒にいられる時間は足りなすぎる。
    残りの人生全部を無駄なく使っても、全く足りない」

    うん。脈がないのは、分かりすぎるほど分かっていた。
    そんなセリフ、私も言ったことがある。
    旦那さえいれば、他に何もいらない──そういう気持ち、私にもあったはずだから。

    クーは、その気持ちがずっと続いている人なのだ。たぶん、死ぬまで、一生。

    32 = 27 :

    なんか始まってる

    33 = 28 :

    そのとき、クーの携帯が鳴った。
    チャイム音がない、バイブレーションだけの着信は彼女の静けさにふさわしい。

    「失礼」

    携帯を眺めたクーがすぐに微笑んだので、私はびっくりした。
    知り合ってあってから○年も経つが、クーの笑顔は──ひょっとして、はじめてみるかも知れない。

    「──それ、旦那さんからメール?」

    「ああ。今日は早く帰ってこれるらしい」

    パタンと蓋を閉じた携帯を、まるで宝物か何かのようにそっとポケットにしまう。
    私は、言葉もなく立ち尽くし、会話が途切れる。

    ちょうどそのとき、エレベーターのドアが開いた。

    「では、失礼する」

    こういうとき、クーは全く躊躇しない。
    あっという間にエレベーターに乗り込んだ彼女を、私は呆然と見送った。

    「……旦那、ねえ。──なんだかな。私だって、新婚の頃は……」
    ひとりでに口をつい手出てきた言葉に、わたしは自分でびっくりした。
    なんとなく、携帯を取り出してもてあそんでいることにも。

    34 = 28 :

    眼を閉じる。
    もうずいぶんとすれ違っている相方の顔を思い出す。

    意外なことに、最近よく見る不機嫌な表情でなく、いつかの笑顔だった。
    彼女とは似ても似つかぬ不細工な旦那なのに、なぜか私は携帯を覗き込んだクーの微笑みを思い出していた。

    35 = 28 :

    気づいたとき、私は携帯をかけていた。

    今日の幹事とつながる。
    既婚だが、現在年下の女性と不倫中の、かっこいい遊び人だ。
    私も酒の席で何度か誘われたことがある。
    応じたことはなかったが、悪くないと思ったこともある。

    でも、改めて聞くとひどい声だ。──うちの旦那のほうがずっといい声をしている。

    そうだ、思い出した。最初、私はあの人の顔じゃなくて声に惹かれたんだっけ。

    「──あ、私。ごめん……今日、合コンいけなくなっちゃった。うん、ごめんねー」

    すらすらと言葉が流れる。
    電話の向こうでドタキャンをなじる声がするが、無視して電話を切る。
    ──どうせ、もう二度と会うことがない相手だ。

    次の電話は、もっとなめらかに言葉が出た。

    「──もしもし、あなた? あの…今晩空いてる? うん、今朝言ってた飲み会が急に中止になったの。
    ……たまには夕飯でもいっしょに食べない? うん、結婚前に二人で行ったレストラン? それ、いいわね。
    待ち合わせは、あの場所で。……うん。じゃ、おめかしして待ってるからね!」

    ちょうどエレベーターが降りてきた。
    どこかで化粧を直して──今日は良い夜になりそうな気がしてきた。

    終わり

    36 :

    ツンデーモン

    37 = 20 :

    当時の新ジャンルキャラが社会人になってるくらいの時間がたってるんだなあ

    38 = 28 :

    カレンダーを見ながら、身支度するクーに声をかける。

    「クーは今夜、同窓会だったな」

    「一次会で帰って来る」

    そっけない答え。うちの奥さんは、今日は朝から機嫌が悪い。

    「楽しんでくればいいのに」

    言ってから、しまった、と思う。クーにこの論法は通用しない。

    「楽しむ要素は何もない。私にとって最低限の義理を果たす以外に意味のない集まりだ」

    氷点下二、三度の声。
    半年も前から決まっていたことなのに、クーにとっては「この半年で一番気に食わない出来事」だそうだ。

    同窓生に誰か嫌いな奴でもいるのか? と聞いたことがある。
    逆だ、という答えが返ってきた。

    嫌いな奴はいないのではなく、好きな奴がいない、ということらしい。
    たしかに男に対しても女に対しても、クーが好印象を抱く人間はごく限られている。
    しかしそんなもので、こんなに不機嫌になるのか。
    昨晩、理由を聞こうと思ったけど、なんとなく聞きづらかった。

    シャワーを浴びたクーが、バスタオルを体に巻いたままタンスをごそごそやっている。
    あれ、下着とかはその手前の取り出しやすいところにあるはず──?

    39 = 28 :

    「……ちょっ、クー。そんなおばさんパンツはいてくのか!? おへそまであるよ、それ!」

    クーが手に取ったベージュ色の下着に、僕はなじみがない。
    というか、こんなおばさんパンツを持っていることすら知らなかった。

    クーの下着は普段の白やらブルーやらから、勝負パンツまで全て知っている
    ──というより、教えられていたはずなのだが。

    妻がセクシーな下着を持っているのを夫が知らないのは、浮気の危険のサインというけど、
    その逆はいったいどういうサインなんだ?

    「この季節、女が子宮を冷やすのは良くない」

    クーは大真面目な顔で言った。

    「い、いや、外出するんだからそんなんじゃ……」

    「心配しなくても、服はそれなりのものを着ていく。
    君と別行動ということは、私は今夜、性行為を行なう予定がまったくない、ということだ。
    つまり、下着を見せる可能性も脱ぐ可能性もゼロ。──なぜ勝負下着をつけていく必要がある?」

    ぶはっ。

    飲みかけていたお茶を噴き出す。

    うちの奥さんは、この辺の言動が非常にストレートだ。
    我が家では「微妙なすれ違いの末のセックスレス」には縁がなさそうだった。

    40 = 28 :

    「いや、まあ……そう言えばそうだけど。
    ──俺は夕飯どうしようかな。隣町にでも出て食ってくるか」

    話題を変えようとしてつぶやいた一言に、クーが振り向いた。
    眼が輝いている──もっとも僕以外の人間がそれを読み取るのは難しいが。

    「なんだ、隣町なら、私の同窓会会場のそばだぞ?」

    「あ、じゃあちょっと遅くに出て、クーと合流してから一緒に食いに行くか」

    「それはデートだな。今夜が俄然楽しみになってきた」

    クーはうんうんと頷いた。

    41 = 28 :

    「で、デートって、ちょ……飯食いに行くだけ……」

    「では、私は一番のお気に入りの下着に穿き替えてこよう。
    今夜は見せる可能性も脱ぐ可能性もでてきたからな」

    先ほどとはうってかわった超ご機嫌モード──これも僕以外の人間にはわかりづらいらしい──で
    クーはタンスのもとに引き返した。

    わ、それは勝負パンツの中でも一番やばいデザインの奴だ。
    女は子宮を冷やしちゃいけないんじゃなかったのか?

    「……<可能性>というより、<決定>という顔なんですけど……」

    楽しそうな表情で下着をはきかえるクーにはその声は届かなかったらしい。

    「これで今週も君とデートができるな。とてもうれしい」

    そういえば、結婚するずいぶん前から週末の夜はいつもクーと過ごしていたことに僕は気づいた。

    「じゃ、クーが機嫌悪かったのは……」

    「同窓会は早々に切り上げる。その後は……今夜は夜更かしだな」

    ──すでに<確定事項>ということらしい。

    終わり

    42 = 28 :

    階段のあたりでごそごそと音がしたのは、夜の十二時をまわった頃だった。
    ドアの向こう側でもじもじしている相手に声をかける。

    「どうした、ツン。もう寝たんじゃなかったのか?」

    ツン──旦那と私の愛娘、鶴香はドアを開けて入ってきた。

    ちなみに、ツンというのは、この子がまだ口が回らないほど幼い頃に、
    自分の事を「つんか、つんか」と呼んでいたことから来ている。命名、旦那。

    そのツンは、1時間前に、誕生日の父親がまだ帰ってこないことを猛烈に抗議したあげく、
    もう寝る、と宣言して自分の部屋に駆け上がったばかりだ。

    「パパ、まだ帰ってこないの? もう12時過ぎちゃったよ!!」

    「今月はずいぶん忙しいらしい。
    ──せっかくの誕生日なのに、ツンに祝ってもらえず残念だろうな」

    自分から言い出したくせに、私が旦那のことに触れると、ツンは化学反応を起こした。
    つまり、瞬間的に真っ赤になって、同時に頬を膨らませたのだ。

    43 = 28 :

    「……な、な、なっ! そんなの最初っから祝うつもりなんかないもん!
    パパなんかオヤジだし、臭いし、汚いし、世界で一番大っ嫌いだもんっ!!
    お誕生日なんか、ぜぇぇ~~ったいに祝ってあげないもん!」

    「ほう。ツンにとっては<世界で一番大嫌いなパパ>か。
    私にとっては<世界で一番大好きな旦那>なのだがな」

    後半は、紛れもない事実だ。前半は──見れば分かる。

    ツンは押し黙った。

    44 = 20 :

    支援
    って書くのも久しぶりだわあ

    45 = 28 :

    ツンが後ろ手に持っている厚紙で作ったものを見ないようにして、私は話題を変えた。

    「そう言えば、ツンは昨日「肩叩き券」を作っていたな。上手くできたか?」

    「上手くできたよ! ──ぱ、ぱ、パパへのプレゼントじゃないからね!!」

    「そうか。それは良かった。おかげで私からのプレゼントが
    <ダンナが貰って喜ぶプレゼント>世界ランキング1位に繰り上がる」

    ツンはちょっと息を呑んだ。意外な伏兵に遭った思いなのだろう。
    甘いな、娘よ。

    君の前にいる女は、まがりなりにも君の父親の人生のパートナーだ。
    君の人生の何倍もの時間を彼といっしょにすごした手ごわい女だぞ。
    出し惜しみをしていて勝てる相手ではない。

    澄ました顔でお茶をすする私を、ツンは上目遣いで窺った。

    46 = 28 :

    「……ママは、パパに何を贈るの?」

    「コートを買ってあるのだが、ツンの肩叩きがないのなら、
    マッサージでも追加しようかと思う。最近だいぶ疲れているようだからな」

    「……パパ、疲れてるの?」

    「そのようだな」

    たしかに最近は残業が多い。
    休みの日は極力ゆっくりさせようとしているが、旦那はツンを連れて三人で遊びに行きたがる。

    「ママも疲れてる?」

    「パパほどではないがな」

    47 :

    て言うかこれ、ブーン系の奴の焼き回しじゃねーか。
    読んだことあるぞ。
    顔文字がなくて気付かなかったけど
    なんでわざわざ他人のSSを貼り直してるんだ?

    48 = 28 :

    「じゃ、ママはパパにマッサージしなくていいよ! ツンがパパの肩叩きしてあげる!
    ……べ、別にパパの肩叩きをしたいんじゃないからね! ママをお休みさせてあげるの!」

    そう来たか。なかなか面白い辻褄あわせだ。

    (じゃあ、ツンがママに肩叩きして、ママがパパをマッサージするという方法もあるな)
    ──とは言わない。

    ツンはツンなりに頭をひねったあげく、昨日一生懸命作った肩叩き券を使う理由を考え出したのだ。
    ここは譲ってあげよう。

    娘が父親に甘えられる黄金の日々は限られている。
    すぐに花嫁衣裳を着て、旦那と私のもとから旅立ってしまう。

    ツンに悟られぬように微笑したとき、玄関のチャイムが鳴った。

    「ただいま──」

    「おかえり──。パパ、遅すぎぃー!!」

    怒ったような声を上げながら玄関まで全力疾走しはじめたツンを横目で追いながら、
    私は誕生日祝いのご馳走を暖め直すべく椅子から立ち上がった。

    ハッピー・バースディ。

    終わり

    49 = 28 :

    >>47
    バレたか。メモ帳ひっくりかえしたら昔お気に入りだったシリーズの
    テキストがいっぱい残ってたからコピペしてた。

    怒られたので止めるわ。すまんかったな。

    50 = 20 :

    言われてみれば速筆過ぎるわ
    ちなみに元スレのタイトルは?


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