元スレ【新ジャンル】「台詞系SS総合スレ」( ^ω^)
新ジャンル覧 / PC版 /みんなの評価 : △
751 = 740 :
キインッ ガッ カキ キイン――
魔物(この方は、違う。強……いや、巧い)
冒険者1(こちらが圧しているように見える。……がその実、こちらの攻撃が全ていなされ一発も入らない……)
冒険者1「どうした魔物。そちらからは来ないのか」シュッ
魔物「……」ギイン
冒険者1(おかしい……)
魔物(もう少し……)
魔物「暗き……底の……流れよ……」ブツブツ
冒険者1(まさか……)
魔物「混ざり……濁りて……」
冒険者1「お前――っ」
魔物「飲みこめ」
ドッ!!
冒険者1(ぬかった! 呪文か!)
冒険者1「ぐぅ……」バタ
752 = 740 :
魔物「……終わり、ましたね」
子スラ「魔物さーん!」
魔物「……!」スッ
子スラ「!?」ビクッ
子スラ「な、なんですか?」
冒険者4「投降しろ、魔物」スチャ
子スラ「ひっ……」
魔物「その子を、殺さないで下さい」
冒険者4「……」
魔物「……」
冒険者4「……」スチャ
魔物「……っ」スッ
冒険者4「……それでいい」
――ガッ
754 = 753 :
755 = 740 :
※
<恐怖の魔王が出来るまで>
魔物「私は普通の魔物の両親の間に生まれました。取り立てて特別なところのない……」
乳児魔物「だー」
魔物父「よーしいい子だ」
魔物母「うふふ……」
※
魔物「小さな頃から筋力トレーニングの嵐でしたね」
幼魔物「1、2、3、4……」
幼魔物「ふん……ふん……」
幼魔物「セイッ……セイッ」
魔物「何のためにこんなことをやっているのかわかりませんでした」
756 = 753 :
757 = 753 :
758 = 753 :
759 = 753 :
760 = 753 :
761 = 740 :
※
魔物「父は厳しかった」
少年魔物「セイッ……やあっ」パシッ パシッ
魔物父「よし、もう一発!」
少年魔物「ハッ!」バシッ!
少年魔物「……はあ、はあ」
魔物父「コラ! 休むんじゃない!」
少年魔物「は、はい!」
魔物父「来い!」
魔物「それっ」パンッ
762 = 753 :
763 = 753 :
764 = 753 :
765 = 753 :
766 = 740 :
※
魔物「滝に打たれて修行したこともありました」
ザァ――――
少年魔物「……」
少年魔物「……」
少年魔物「……っ」
少年魔物「ックシュン」
※
大人魔物1「セイヤッ!」ブン
少年魔物「……っ」パシ
少年魔物「ヤッ!」ドン!
大人魔物1「うぐ……」ドサ
大人魔物2「セイッ、セイッ」シュシュ
少年魔物「シッ!」パシ ドン!
大人魔物2「がっ……」
大人魔物3「くっ……」
少年魔物「……」ジリ
大人魔物3「ま、参りましたっ!」
少年魔物「…………ふぅ――」
魔物「少年期の終わりには大人の魔物にも勝てるようになってましたね。これでも才能はあったみたいです」
767 = 753 :
768 = 753 :
769 = 753 :
770 = 740 :
※
魔物「それでもまだ分からなかった。遊ぶ暇もなく鍛え続ける意味が」
魔物「あるときいじめられている同属を助けました」
少年魔物1「お前キモいんだよ」
少年魔物2「くっせえしよ」
少年魔物3「消えろって」
少年魔物4「おい、きいてんのかよ」
少年魔物「――っ」ダッ
ドカッ バキッ ガスッ
魔物「その後で父に暴力はいけないとしこたま叱られました。手加減し損ねて重症を負わせてしまった子もいます」
771 = 740 :
※
魔物「よく母に泣きつきましたよ。なんでこんな生き方をしなければならないのか、とね」
魔物「でも思い違いをしないで下さい」
魔物「私は父のことが大好きでした」
魔物「トレーニングをする私を見る父の目はとても優しかったから……」
※
子スラ「――その話は分かりましたから、もう喋らないで下さい。さっき殴られたばっかじゃないですか」
魔物「……魔族は特別丈夫なんです。……あんなの殴られたうちに入りませんよ」
子スラ「そんな無茶な……」
魔物「…………ですよねえ」ヒリヒリ
子スラ「僕達捕まっちゃいましたし……。これからどうなるんでしょう……」
魔物「あまり愉快な目にはあわないでしょうね……」
子スラ「……そんな」
魔物「……私は今父に感謝しています」
子スラ「え?」
魔物「恐怖の魔王をこんな……」ゴキゴキ ポキ
子スラ「わ、わわっ……」
魔物「……こんなちょっと丈夫なくらいの縄で捕まえておこうなどと」スルスル
魔物「……ほらね」プラプラ
子スラ「……大丈夫ですか?」
772 = 740 :
冒険者3「! お前、いつの間に……!」
魔物「ふっ……」ダッ ガシィ!
冒険者3「むぐ、ぐぐぐ……」カク
父スラ「大丈夫か、子スライム!」
母スラ「怪我はない!?」
子スラ「お父さん、お母さん。大丈夫だよ。魔物さんが……」
魔物「それでは、行ってきます」クル スタスタ
子スラ「ありがとう、ございます」
魔物「お礼なら父に」
子スラ「……」ペコリ
父スラ「彼が行くならもう大丈夫だ」
子スラ「……え?」
母スラ「ええ、彼は恐怖の魔王だもの」
子スラ「…………うん」
魔物「……」スタスタ……
魔物「――っ」ダッ
キインッ! ガッ! ズバシュッ!
773 = 740 :
※
<数十年後
魔王玉座の間>
魔王「来たか、勇者よ……」
勇者「……」
魔王「我の軍を退けて良くぞここまで参った」
勇者「……」
魔王「まずは素直にその労をねぎらおうと思う」
勇者「……そんなことはどうでもいい」
勇者「何なんだあれは!?」
魔王「あれ、とは?」
勇者「この部屋の扉の前にいたスライムだ! 何だあの強さは!? あの種のスライムには有り得ない強靭さだぞ!」
魔王「……」
勇者「戦士が倒れた。僧侶は回復で手一杯、賢者も呪文の打ち合いで何とか引き止めてくれている」
魔王「……」
勇者「俺は、一人でここに来ざるを得なかった」
魔王「……」
勇者「一体何なんだ! どう考えてもおかしいぞ!」
774 = 740 :
魔王「お前は」
勇者「!」
魔王「そんなことを言いにここまできたわけではあるまい?」
勇者「……」
魔王「何か譲れぬ、揺るがぬものがあってここまできたのだろう?」
勇者「……」
魔王「ならば、我を倒して奪っていけ」
勇者「はっ、お前にいわれるまでもねえ! 俺はあいつらを待たせてんだ! さっさと終わらせてあいつらを迎えに行かなきゃなんないんだ! こんなところで息絶えてたまるか!」
魔王「……」
勇者「……」
魔王「……」
勇者「……」
魔王「来い」
勇者「言われなくとも!」ダッ
775 = 753 :
776 = 740 :
※
魔王「……」フヒュー フヒュー
勇者「はあ……はあ……」
魔王「よくぞ……」
勇者「……お前だって強かった。よくここまで戦ったよ」
魔王「ふっ……」
勇者「どうする、一思いに止めを刺してやろうか?」
魔王「…………いや、今しばらく現世の香を楽しみたい……」
勇者「そうか……」
勇者「俺は行くよ。仲間を待たせてる」
魔王「……そうか」
勇者「じゃあな、もう会うこともないだろうけれど」
魔王「……ああ、一足先にあの世で待っている」
勇者「はっ……」キィー バタン
魔王(これで……これでいい)
魔王(一方的に虐げられた魔物たちの地位を向上させ、人間と対等とすることが出来た)
魔王(反対に魔物が人間達を脅かすようになったが、勇者が私を倒すことでそれも解消される)
魔王(これで、魔物と人とのバランスが取れる。平和が、来る)
魔王「これで……」
777 = 753 :
778 = 753 :
779 = 753 :
こういうのをDQ系って言うのか
780 = 740 :
スライム「魔王……様」
魔王「ああ、スライムさん……」
スライム「お互い手ひどくやられたものですね……」
魔王「あなたには負けますよ……」クス
魔王「ああ……あんなに遠いと思っていた死が……こんなに近くまで迫っていたなんて」
スライム「……時が流れるのは、早いものですね」ゴフッ
魔王「……」
スライム「……どうしました、魔王様? 死が怖くなりましたか……?」
魔王「今更……死が怖いなどと……うぐ」
スライム「……嘘ついても、分かりますよ、お互い、もう長い付き合いですもんね……」
魔王「……」
スライム「……魔王様、生きたいですか?」
魔王「…………生きたくないと言えば嘘になります。ただ一直線に生きてきた人生でしたから」
スライム「……別の生き方も、してみたかった、と……?」
魔王「……そうですね。そんな、気がします」
781 = 740 :
スライム「……では魔王様、私からのお願いです」
魔王「文字通り、最期の最期に、そんなことを言うなんて人が悪い……。何ですか、言ってみなさい……」
スライム「魔王様、生きてください」
魔王「え?」
スライム「……魔王様と一緒に、死ぬのも悪くないと思いましたが……どうせなら一人ぐらい生き延びるべきです」
魔王「……どういう、ことですか?」
スライム「魔王様、出会ってからの数十年、私はとても楽しゅうございました」
魔王「やめなさい……またあの世で会えるじゃないですか。そんな……」
スライム「あの日、私を助けてくださった上、魔王軍に入れていただいたこと、大変感謝しております」
魔王「やめなさい……やめなさい……」
スライム「本当に楽しいよい日々だった……」
魔王「やめて、下さい」
スライム「……では魔王様、これでお別れです」
魔王「そんな……」
スライム「私の分も、しっかり、いきてくだ……い……」
魔王(スライムさんの衰弱とは反対に、私の身体に力がみなぎってくる……)
魔王「こんな……こんな別れなど……」
魔王「大馬鹿者……」
782 = 740 :
※
<数百年後
世界のどこか>
子供「……」グス
子供「う、うえ……っ」
「おやおやこんなところに人が……」
子供「ヒック……エグ……」
「どうか泣かないで下さい」
子供「うわーん!」
「弱りましたねえ……」
「そうだ」
「面白い話をしてあげましょう」
終わり
783 = 740 :
ここまで読んで下さりありがとうございました
お目汚しすみません
支援も大変助かりました
では失礼します
784 = 753 :
最後に出てきたのが人間の子供ってことは、あの後は色々うまくやれたのかな
785 :
投下乙
786 :
ロ力士(ロ)「ししょー、けーこつけてくださいっ」
コーチ(コ)「コーチと呼べ、コーチと」
コ「じゃあ行くぞ?」
ロ「あいあいさー」
ガツーン
グッグッ
ブン
ロ「ひゃあ!」べちゃ
コ「腰の落とし方が甘い!もっと下に体重をかけろ
……まあ、その貧相な体つきだと限界はあるがな」
ロ「むっ、これからおっきくなるんだもん!ぼんぼんぼんだもん!」
コ「(個人的には今のままでいいんだけど……)よし、じゃあメシ食いに行くか」
ロ「やたー、さっらだ、さっらだ」
コ「サラダは太らないからダメー」
ロ「えー」
788 :
露力士「ハラショー」
789 = 786 :
大会当日
ロ「こーち、くじひいてきました」
コ「どれどれ……16番?
な、これは……まずいな」
ロ「えっ」
コ「相手は去年のチャンプ、ショタ力士だ」
ロ「そ、そんな……」
コ「だが、お前ならきっと勝てる。俺は信じてるぞ」
ロ「は、はいっ、こーち!」
790 = 786 :
ワーワー
ショタ力士(シ)「きみがいっかいせんのあいてか。あいてがおんなだろーと、ぼくはようしゃしないからな」
ロ「のぞむところだよ」
ハッキョーイ
ノコッッッッッタァア
シ(先手必勝)
ヒュン
ガッ
ロ「な、はやい……」
コ「くっ、まわしを取られたか……
諦めるなー、まだ勝機はある」
グッグッ
ロ「ん、んぅ」
シ「ふん、ねばるね。でももうどひょうぎわだ」
ロ「まけ、ない、もん」
791 = 786 :
ナレ「おおっとお、両者動かないッ。これは一回戦から熱い戦いだあ」
シ「じきゅうせんにもちこみたいみたいだけど、ぼく、たいりょくにはじしんあるから」
ロ「はあ、はあ……」
シ(くそ、思ったより粘る……)
ロ「はあ、ん、くぁ、」
シ(でも僕は負けられない、絶対に)
ロ「んふ、ふぁ、」
シ(例え誰が相手でも……!)
ロ「ぁふ、はあ、ふぅん、」
シ(誰が、相手、でも……)
ロ「んんっ、ぅぁ、あゃ、くふん」
シ(誰が……)
ロ(隙が出来た、今だっ)
ググッ
シ「しまっ……」
バターン
ナレ「なんとぉ、前回の優勝者、一回戦で敗れるうううう!」
ウワーワー!
ロ「や、やったあ」
792 = 786 :
ロ「こーち、ぼく、やったよ!」
コ「ああ、良くやった。ちゃんと見させて貰ったぞ」
ロ「こーち、はなじでてる……」
793 :
土俵上は女人禁制だぞ、けしからん!!
審議にかけるからその力士をこっちに連れてきなさい!!
794 :
「連れてきました!」
ショタ「な、なんだよぅ」
795 :
>>788
露のロリ力士か…
行司「ひがぁぁしぃぃ~、ロォォシィィアァァ~」
露「…うらー」
行司「にぃぃしぃぃ~、ドォォイィィツゥゥ~」
独「ヒマさえあれば牛乳飲んで運動ばっかりしているボクに、
君みたいな全体的に白っぽい奴が勝てるとは思えないな。
家で大人しくボルシチでも食べてる方がいいんじゃない?」
行司「見合って見合ってー!…はっけよぉぉ~い、のこった!!」
独「行くよッ、電撃戦だ!!」ズダダーッ!!
露「…くぅ!?」がしぃぃ!
実況「おぉっとぉ! ドイツが押す押す押すーっ!! 破竹の
快進撃です!!」
解説「しかし、ドイツがこのペースを維持し続けられるでしょうか。
短期決戦で終わらせれば問題はありませんが」
796 = 795 :
独「もう土俵際だね! この勝負はボクがもらった!!」
露「…我が祖国においては、撤退もまた攻撃的な戦略なのです…」
独「撤退が攻撃的戦略ぅ? ははっ、そんな冗談でボクが油断すると
思ったかい? 戦いを決めるのはスピードだーッ!!」グオオッ
露「…土俵際に追い詰められる、それは裏を返せば、相手を
敗北寸前まで追い詰めているということ…」ぐるん!
独「おおわっ!?」ふらっ
実況「ああ~っと!? 形勢逆転! 追い詰められていたロシアが
体を反転させ、逆にドイツを土俵際へ押し込んでいるゥゥー!!」
解説「いよいよロシアが本性を現しましたか」
797 = 795 :
独「ぐっ!? こ、こいつぅ! 押し返してやるうぅ!! ボクはまだ
戦えるんだッ! 逆転できるんだァァ!!」ぐぎぎぎぎぎ…!
露「…無駄です。あなたは速攻によって体力を使いすぎました。
もはや新たな力を得ることはできない…」ずい…っ!
独「がはっ!? ほ、補給線が断たれた…!?」ゆらぁ…
露「これが祖国の必勝形…『焦土作戦』…ッ!!」ドンッ!!
独「うわああ!? わ、我が祖国に栄光あれぇぇーッ!!」ズドドーンッ!!
実況「まさかの大番狂わせー!! 凄まじい勢いで突撃したドイツでしたが、
最後はロシアのねばり勝ちぃぃぃーッ!!! 土俵の下へ真っ逆さま!
ロシアはドイツを敗北へとつながる地下室へ追い込みました!!」
解説「この巧妙な撤退戦法、まさにオソロシアといったところでしょうか」
798 = 795 :
露「…かなり派手に落下しましたが、大丈夫ですか?…お怪我は
ありませんか?」
独「ぼ、ボクが怪我なんかするもんかっ! 足が吹っ飛ばされたって、
君と戦う! そして必ず勝ってみせるからね!?」
露「…お口は達者ですが、東を…いえ、右半身を痛めたようですね。
肩を貸しましょう…」
独「き、君に東を…いや、右を持ってかれるとは…で、でもすぐに挽回
してやるんだからねっ!? 覚えてろよ!!」ふらふら
露「はい…」くすくす
799 = 795 :
新ジャンル「国擬人化相撲」でございました
800 :
不思議な物を見た
みんなの評価 : △
類似してるかもしれないスレッド
- 【新ジャンル】「台詞系SS総合スレ」( ^ω^) (835) - [100%] - 2020/2/10 10:15 ▲
- 新ジャンル「ダブるどころかトリプった女(20)」 (148) - [37%] - 2008/2/15 13:20 ○
- 新ジャンル「純粋すぎる姉」 避難所? (207) - [35%] - 2009/4/14 9:00 ○
- 新ジャンル「ご主人様を虐めるドSなメイド」 (210) - [35%] - 2008/9/8 10:45 ☆
- 新ジャンル「男「野球をしよう!」」 (56) - [33%] - 2009/1/8 23:30
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について