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    元スレ新ジャンル「家の守り神」

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    1 :

    「いや、新しくねーだろ」
    「中古女とは無礼な。人柱として捧げられた当時、紛れも無く処女だったぞ」
    「そういう意味じゃねーよ」

    3 = 1 :

    「うちを守ってくれてるの?」
    「ああ」
    「そのわりにいいこと無いんだけど…」
    「この家にゴキブリやネズミが出ないのは誰のおかげだと思っておる」
    「ゴキブリホイホイとネズミ捕りのおかげだろ」

    4 = 1 :

    「神様っていうんなら、相談とかしていい?」
    「ああ、お役に立つぞ」
    「同級生で好きな子がいるんだけど…」
    「この前部屋に連れ込んだ娘か?」
    「そ、そうそう。どうだろう、何とか恋仲に…」
    「あの娘の心はイケメンくんとやらに向いている」
    「え、そ、それはどうにかならない…?」
    「ならん。今年の冬には奴に女にしてもらうつもりだとか考えていたぞ。諦めろ」
    「絶望した」

    5 :

    いろいろあるのを思い出した

    6 = 1 :

    「何か希望の湧くこと言ってくれよ」
    「貴様は馬鹿でスケベで容姿は悪く運動神経もない、交友関係は極めてせまく、
      その中でも信頼を得られるかは微妙な人間だが、生涯風邪だけはひかんだろう。
      …どうだ? 希望が湧いたか?」
    「湧かねーよ」

    7 = 1 :

    「お前本当に守り神なのか?
      さっきから嫌なことしか言わないし…」
    「本当に無礼な奴だな。わかった、何か願いを叶えてやろう」
    「じゃ、じゃあ、さっきの同級生のことだけど…」
    「人の心はどうにもならん。無理だ」
    「しょんぼりだぜ…」
    「そう落ち込むな。穴なら世の中にいくらでもあるさ」
    「お前は恋とか愛とかちょっとはわかれよ」

    8 :

    構わん

    9 = 8 :

    家にも…穴はあるんだよな…

    10 :

    昔新ジャンル「家」という物があってだな・・・・・・

    11 :

    いつからVIPは年寄りの巣窟になった
    ここは>>1の未来の萌え開拓を祈るべきではないのか

    13 :

    ああようするにオクナイサマの類か

    14 :

    16 = 1 :

    「というか、恋とか愛ってなんだ?」
    「肉体とか抜きでその子のことが好きってことだよ」
    「肉体抜きでどうしてその娘のことが好きなのだ?」
    「そりゃあ、優しいし、真面目だし、誠実だし…今時珍しいくらい純粋だし」
    「あの娘、家に来たとき、『きたねえ家だな』『委員会の仕事とかやってらんない』
      『こんな奴の家に来なきゃいけないなんて、貧乏くじひいちゃったな。勘違いされてたら最悪』
      『イケメンくんに振り向いてもらうために今日もAV見て研究しよう』などと考えていたぞ」
    「え…」
    「で、どこが好きだって?」
    「わかった。お前俺のこと嫌いなんだろう」

    17 = 1 :

    「そんなことはないぞ。
      わしは守り神として、次代の当主である貴様がくだらない女に引っかかるのを見過ごせないだけだ」
    「じゃあくだらなくないのを紹介してくれよ」
    「貴様が先週部屋に連れて来た友人。あちらはなかなか見所のある人物だ。
      あやつと子をなせば、この家も安泰だろう」
    「男と子はなせねーよ」

    18 = 1 :

    「というかお前、人の心が読めるの?」
    「この家の中でならな。なにしろ守り神だし」
    「俺が今考えてることもわかる?」
    「ああ、わかるぞ。
      わしに肉体があったら押し倒してやるのに、と獣欲に身を焦がしておる」
    「……」
    「というのは嘘で、この家の血の者の頭の中は読めん。
      で、貴様は何を黙ってもじもじしておる?」ニヤリ
    「…わかった。俺、お前のこと嫌いだわ」

    19 = 1 :

    「そう怒るな。お詫びに今度こそ何か願いを叶えてやる」
    「どんなことができるんだよ」
    「侵入者を殺したり、敵対する人物を殺したり…」
    「何でそんな物騒なことしかできないんだよ。
      家の守り神なら、商売繁盛とか、子が授かりますようにとかできないのかよ」
    「商売繁盛はやってみたはないが、できるかもしれん。
      子が授かりますようにというのは…」
    「できないのか?」
    「…わし、生娘のまま死んだから…実のところ、男女のまぐわいに関する知識に乏しいのだ
      役立たずで申し訳ない…」ショボン
    「あ、そ、そんな落ち込むなよ。ほら、俺だって童貞だし。おそろいおそろい」
    「あ? 糞の役にも立たない貴様の童貞と、神となるためのわしの処女を一緒にするなよ。このチンカス」
    「お前全然申し訳ないと思ってねーだろ」

    20 = 1 :

    「じゃあ…明日小テストがあるんだけど、その問題を事前に教えてくれたりとかはできる?」
    「問題とやらを作っている人間の住み処がわかれば、行って見てくることはできるぞ」
    「ほ、本当か!?」
    「ああ。…願い事はそれでいいのか?」
    「……」
    「ではそやつの住み処を教えろ」
    「…いや、やっぱりいいや。そんなんしても、何か虚しそうだし」
    「ふふ…さすがはわしの守り家の息子。わかっておるな。いい子だ」ナデナデ
    「頭撫でるのはやめてくれ…子供じゃないんだから」
    「照れるな照れるな」ナデナデ
    (意外といい奴かも…?)
    「この感触、間違いない。貴様数年後に禿げるぞ」
    「やっぱやな奴だな、お前」

    21 = 1 :

    「ちょっと外に出てくる」
    「なんだ、またティッシュを買いに行くのか? 自慰も過ぎると害だぞ」
    「ちげぇよ! 散歩だよ! 家の中には小うるさい嫌な女がいるから避難するんだよ!」
    「じゃあわしもついていくぞ。冬の散歩か。楽しそうだのう」
    「…お前、人の話聞いてたか? 俺は小うるさい嫌な女から避難すると…」
    「ああ、お前の母は嫁入り当時から気が強く、小うるさい女だった。
      息子の貴様としても、思うところがあったのだろう。わかっておる。ともに逃げよう。わしはいつでも貴様の味方だ」
    「いや、わかってねーよ」

    22 = 14 :

    神可愛いよ神

    23 = 1 :

    「冬の風は清冽で気持ちがいいのう」
    「いや、さみいよ。木枯らしさみいよ」
    「よしよし。そんなに寒いならわしにくっつくといい。温めてやるぞ」
    「お前肉体が無いんだから無意味だろ」
    「肉体は無いが体はあるぞ。人間のとは違うがな。
      だから温めあうことはできる。さあ、こい」
    「待て。ということは、今お前の姿、他の人間にも見えているのか?」
    「見えているな。今は姿を消していないから」
    「まずいだろ! お前ふわふわ浮いてるんだし! 普通の人から見たらかなり変だろう!」
    「あー、問題ないない。何か言われたらお気に入りのダッチワイフを風船にしましたとでも言っておけ」
    「俺の評判に問題がでるだろーが」

    24 = 1 :

    「普通に歩いてくれよ」
    「ん、よし。これで身を寄せ合えるというものだな」ギュウ…
    「……」
    「こうしていると、あれだ。いわゆる男女の『でぇと』みたいだのう」
    「な、何を…!」
    「年端もいかない娘を、性欲溢れる青年が、体に巻きつけて連れまわす。
      恐ろしい話だな…ふふふ」
    「お前の『デート』の認識に、安心したようながっかりしたような…」
    「?」

    25 = 1 :

    用事で席を外します
    19時過ぎまでスレが残っていたら続きを書きたいと思います

    26 = 8 :

    どうしてこうも天然どS系の女に惹かれるんだろう?

    27 = 8 :

    でも人柱、ってことは相当でかい家なんじゃ…

    38 = 14 :

    しゅ

    40 = 1 :

    「おい、アイスクリームが食べたいぞ」
    「勝手に食べろよ」
    「金が無い」
    「なら諦めろよ」
    「守り神には家の者が捧げ物をすると昔から決まっているのだぞ」
    「いやだよ。お前、守り神ぽくないし」
    「アイス買ってくれたら、一緒に舐めさせてやるぞ」
    「…し、仕方ないな。俺もアイス食べたかったんだ」
    「というのは冗談だがな」
    「わかっていた…わかっていたんだよ」

    41 = 1 :

    「しかし貴様、見境なしだな。守り神に欲情してどうする」
    「ちょっと興味があっただけだ。お前なんかに欲情するか」
    「ほう…本当かな?」チラリ
    「ああ、俺巨乳派だから。変なもの見せないでくれ。気持ち悪いし」
    「…神だって泣きたくなることはある」
    「すみません…」

    43 = 1 :

    「ところで街は電飾の明かりがまぶしいな」
    「もうクリスマスだからな」
    「今年も家族で寿司を食べるのか?」
    「いや、今年は愛しのあの子を誘う予定だ」
    「そうか…あの部屋に今年はわし一人か…寂しくなるな」
    「神…お前…」
    「告白、玉砕、身投げ…見えるよ。ボロ雑巾のように冷たい川に浮かぶ貴様の姿が…」
    「…お前はそういう奴だよな」

    44 = 8 :

    甘くはならないんだなw
    だがそれがいい

    45 :

    俺んちも庭に祠立てて家神様を奉ってあるがあれは地元の風習だと思っていた

    46 = 1 :

    「ところで、神は何百年も前に死んだんだよな」
    「ああ」
    「アイスとかクリスマスとか知ってるのか?」
    「まあな。家の者が買ってくる本や、最近はインターネットなんかで、日々社会について学んでおる」
    「ふーん…」
    「なんだ? 気になるか?」
    「いや、なんかあまりに都合がいいから…ひょっとしたら神は、俺が寂しさから作り出した妄想なのかなー…なんて…」
    「それなら良かったのだがな。わしがこうして喋るように、貴様のようなクズでも己の愚かさを理解できているということだからな」
    「そうだね…俺は自分をそこまでは追い込めないね…」

    47 = 8 :

    神に罵られたい

    48 = 1 :

    「そんなに気になるなら、ちゃんとわしの存在が現実だということを見せてやろう」
    「え…?」
    「おい、そこの娘!」
    「はい?」
    「この男に懸想をしている。返事をしてやってくれんか」
    「え…男くん…?」
    「娘ちゃん!? な、なんでこんなところに!?」
    「私は買い物に来たんだけど…それより今の話…私のことを好きだって…」
    「……」
    「…ごめんなさい。私、今はまだ恋愛のこととか考えられなくて…」
    「そ、そっか…」
    「隠すな隠すな。イケメンとやらが好きなんだろう? クリスマスは二人で逢引きか。まあ、しっかり女にしてもらえ」
    「え、あ、その、そんな…どうしてそれを…」
    「…!」
    「あ、あの、私、これで失礼しますね…」

    「どうだ。わしの言うことは当たっていただろう。わしは現実に存在する神ということだ」
    「ああ、この胸の痛みは現実だ…」

    49 :

    かわいそうに

    50 = 1 :

    「そろそろ帰らないと風邪をひくぞ」
    「……」
    「おい」
    「…ほうっておいてくれ」
    「守り神だからそうもいかない」
    「いいよ、守らなくて。もう生きるの辛いし」
    「あんな女のことは気にするな。世の中、もっといい女がいる」
    「いい女の子が居ても、俺じゃ無理なんだよ、結局…」
    「…わしの言ったことを気にしているのか? まあ、あれだ。
      確かに貴様は色々と劣った面もあるがな…心根はわりと真っ直ぐで、いいものだと思うぞ。
      だからわしは貴様のことを嫌いじゃない。気を落とすな。いつかいい人が…」
    「神、口数がいつもの二倍以上だな」
    「…神だって焦ることがあるさ」
    「どんな時だよ」
    「守りたい者がいなくなるかもしれん時は…焦る」
    「…帰るか」


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