元スレ新ジャンル「透視能力」

みんなの評価 : ○
551 = 182 :
駄目だ、眠い。
寝るぜ
552 :
おやすみ
553 = 182 :
まだ見てくれてる人がいるとは、感謝
………
暴「初日にしてはよくやったな」
スリ男「はい、ありがとうございます」
暴「これが今日の取り分だ」
スリ男「ありがとうございます(…こ、こんなに……)」
暴「これからも頼むぞ」
スリ男「はい、じゃあ失礼します」
スリ男「…たった一日でスリで稼ぐ半月分か…。……この調子でいけば、手術費が貯まるのもそう遠くないな…」
スリ男宅
スリ男「ただいまー…て、寝てるよな。明け方だし…ん?」
書き置き【お疲れ!遊びに来たついでにご飯作っておいたよ!】
スリ男「幼馴染…また来たのか…」
グゥゥ…
スリ男「…せっかくだし……いただきますか……」
554 = 182 :
幼馴染宅
幼馴染「……ん…んー……」
幼馴染「…今何時……5時…か…まだ寝れ……ん?メール来てる……」
【飯ごちそうさん。美味かったけど俺はもうちょい濃い味が好みだ】
幼馴染「…うるさい、バーカ……と」
【起きてたのか。お前今日休み?礼と言っちゃなんだけど、昼飯一緒に食いに行かね?】
幼馴染「…え…、あーと……連休だしいいよ、と……」
【おけ。じゃあまた後で連絡するわ】
幼馴染「……了解…と…。……まだ時間あるから寝てよ……」
556 = 182 :
そして昼--
スリ男「…こねぇな…。メール送ってみるか…。
なんか手間どってんのか?…と」
【ごめん!寝過ごしちゃった!今すぐ行くから!】
スリ男「…ふぅ。大人になっても寝坊グセは直ってねぇのか…。
喫茶店で時間潰してる…と」
【わかた】
スリ男「慌てなくていいぞっと……
さて、近くに喫茶店は……」
………
店員「いらっしゃいませー。お一人様ですか?」
スリ男「はい。」
店員「こちらへどうぞ~」
スリ男「(いやに学生が多いな。テスト期間なのか…?)」
店員「こちらです。メニューの方お持ちしますので少々お待ちくださーい」
スリ男「(どっこいし……)」
男「でさ、石井が…ん?」
スリ男「(ま…またコイツか…!)」
男「(…!)」
女「? どうしたの?」
557 = 182 :
スリ男「(一体なんなんだ…偶然にも程がある…!)」
女「…?男、どうしたのよ。急に黙って」
男「え?いや…(どうしよう、女に教えるべきか…)」
スリ男「(…こうなるともはや偶然ではなく必然!…てか?くそ、気まずい…)」
女「ん?あ、あの時の人!」
スリ男「(うっ)」
男「ああ…(まあいいか)」
女「凄い偶然ですね~」
スリ男「あ…ああ、そうだね。学生が多いけど、テスト期間かなんかなのかい?」
女「ええ、そうなんです。」
男「…。」
スリ男「へぇ、そうなんだ。大変だなー…」
女「…あ、私女っていいます。こっちは男です」
男「よろしく…」
スリ男「…ああ、俺はスリ男だ。ヨロシク」
558 = 182 :
スリ男「へぇ、高2なんだ。忙しい時期だな。」
女「ええ、アタシ医療の大学目指してますからね。大変ですよ」
スリ男「!…君、医者を目指してるのか!?」
女「ええ。」
男「?」
スリ男「そうか、偉いな。まだ若いのに立派な目標があって…」
男「スリ男…さんは?なんの仕事してんです?」
スリ男「…あんま人に自慢出来る仕事じゃないな」
男「ん?」
スリ男「いや、まぁ接客業だな。あんま深くは聞かないでくれ」
男「ふーん…」
女「?」
559 :
つづきまなかなー
560 = 182 :
スリ男「!(メールか…。)」
【何処の喫茶店にいるの?】
スリ男「(駅前の〇〇だ…と)」
女「…あ、もしかして彼女さんですか?」
スリ男「え?いや、ただの幼馴染みだよ。ちょっと世話になった事があって、その礼に昼飯おごる約束したんだよ」
男「へぇ~」
幼馴染「スリ男、お待たせー。ごめんねー、アラームはかけたんだけど…」
スリ男「ああ、昔と変わらないな。お前は」
女「こんにちわ~」
幼馴染「こんにち…ん?知り合いなの?」
スリ男「まぁな、さ、飯行くか」
幼馴染「はーい」
スリ男「じゃあな、お二人さん。テスト頑張れよ」
女「はい、頑張りますよ~」
男「また…なのかな?」
スリ男「腐れ縁ならまた…だろうな。じゃあな」
女・幼馴染「?」
561 = 182 :
幼馴染「あんたにあんな学生の知り合いがいたなんてね~」
スリ男「妙な因縁だよ…?」
幼馴染「?」
スリ男「なんでもない、さて…なんか食いたいモンあるか?」
幼馴染「んー、起きてからなんも食べてないからね~…バイキングがいいなぁ」
スリ男「女にバイキング行きたいなんて言われるの初めてだよ」
幼馴染「え?女の子らしくなかった?ww」
スリ男「いや、お前らしくていいんじゃね?んじゃバイキングに行きますか…」
幼馴染「おーぅっ」
562 = 182 :
バイキング
スリ男「さ、遠慮なく食えww」
幼馴染「バイキングでしょうがww」
………
ジュー… パチパチ
スリ男「結構うまいな」
幼馴染「だねー…。新しい仕事はどうなの?」
スリ男「上手くやってるよ。紹介してくれた友に感謝しないとな…」
幼馴染「へぇー……ん?」
スリ男「どうした?」
563 :
透視能力使いと透視能力使いは引かれあうッ・・・!
ちょいと語呂が悪いな(´・ω・`)
564 = 182 :
すまん、明日5時起きなんで今日はもう寝かせてもらうぜ
565 :
ゆっくり休んでくれ
566 :
仕事忙しすぎワロタwwww
幼馴染「…友くんに紹介しともらったの?」
スリ男「う、うん……(あ、やべ…もしかして…)」
幼馴染「あたし昨日、友くんに偶然会って話してたんだけど、スリ男のやってる仕事は知らないって言ってたんだけど…」
スリ男「…うぐ」
幼馴染「やっぱ二人して隠してたんでしょ!なんの仕事してるのよ!」
スリ男「お、大きい声出すなよ…」
幼馴染「まさか本当に危ない仕事してるんじゃないでしょうね?」
スリ男「いやだから声でかいって……。白状するよ。……でも一つだけ約束してくれ。この事は誰にも絶対言わないって。」
幼馴染「……うん」
スリ男「勿論、母さんにもな。」
幼馴染「うん…」
568 = 182 :
sage忘れた…
………
スリ男「…てワケなんだ…」
幼馴染「…馬鹿、いくらお母さんの手術費稼ぐためだからって、犯罪に手を染めるなんて………」
スリ男「俺は母さんに早く光りを与えてあげたいんだ。どんな事をしても」
幼馴染「…でも、あんたどうするの?逮捕されたら終わりじゃない!?」
スリ男「ああ、わかってるよ。だが大金貯めるにはこうするしかないんだ。……わかってくれとは言わないが……」
幼馴染「………」
570 :
更新遅くてすまん
なんかやたら忙しい
571 = 570 :
幼馴染「いや……まぁ、理解はできなくないけどさ、貯まるまでずっとお母さんに嘘をついていくの?」
スリ男「だから、そういう事言ってられないんだ。確かに、母さんには悪いと思ってる。とんでもない親不孝だと思ってるさ…。でも、この不況の真っ只中で学歴の無い俺が職についても貰える金なんてたかが知れてる。
そんな状態で金を貯めても何十年かかるかわかんない。…これが最初で最後のチャンスかもしれないんだ……」
幼馴染「………。うん、まぁ…スリ男のしてる事は決して褒められるモンじゃないけど……。あたしも、なにかあったら力を貸すよ……」
スリ男「幼馴染…。すまない…、本当にすまない。俺も母さんの目が治った時、ちゃんとこの事は言おうと思ってる…」
幼馴染「…うん」
スリ男「……一つだけ頼みがある」
幼馴染「?」
スリ男「…もし俺が警察に捕まって…刑務所にぶち込まれた時は……時々でいいから母さんについてやってくれないか?…ウチも色々あって、他に頼れるのは誰もいないんだ……。勝手な事言ってるのはわかってる……でも……頼む…」
幼馴染「……うん、任せておいて。お母さんの事は……」
スリ男「……すまん…すまん……」
572 = 182 :
スリ男「…なんか話したらすっきりした……」
幼馴染「あたしも。頭のモヤモヤが晴れたかな…。今日も仕事なの?」
スリ男「ああ、夜の9時頃からな。」
幼馴染「……気をつけてよ」
スリ男「ああ、わかってる。」
幼馴染「そういえば、あたしスリ男が透視する力持ってるの全然知らなかったけど、いつからそんな力持ってたの?」
スリ男「…生まれつきだよ。」
幼馴染「嘘、そんな前から?」
スリ男「俺が小学中学友達が極端に少なかったのはこの力のせいさ。皆、気味悪がってな…友以外は受け入れてくんなかった…」
幼馴染「……そうか、思い出した。中学の時スリ男は物を透かして見る事が出来るって噂立ってたモンね……あの時はハッタリだと思ってたけど……見えてたんだ。」
スリ男「ああ、女子で俺に近づいて来てくれてたのはお前だけだったからな。嬉しかったよ」
幼馴染「あはは、そう?そんな嬉しかった?ww」
573 = 182 :
………
幼馴染「ぷう、ご馳走様~」
スリ男「お粗末でした…と」
幼馴染「これからどうする?」
スリ男「んー、どうするか…まだ2時か……」
幼馴染「! そうだ、じゃあ喫茶店行きましょうよ。今度はあたしが奢るからさ」
スリ男「また喫茶店か。まぁいいけど」
幼馴染「女の子に結構人気ある所なんだー。あたしもたまに行ってるんだけど」
スリ男「女に人気って事はデザートも充実してるんだろうな」
幼馴染「もちろん、食後にちょうどいいでしょ。さ、行きましょ~」
スリ男「うーぃ」
575 :
後にこの6人が社会人になってからも協力し合っていってほしいな
576 = 182 :
喫茶店
店員「いらっしゃいませ。2名様ですねー」
幼馴染「はーい」
店員「こちらへどうぞ~」
スリ男「随分混んでるな」
幼馴染「雑誌にも紹介されるくらいだからね」
店員「こちらの御席になりまーす」
男「…でブスが無理矢理石井を…ん?」
スリ男「……」
女「……」
男「……」
幼馴染「あ、さっきの子たt」
スリ男「…ぷっ……」
女「あはははは!」
男「あっはっはは!!」
店員「!?!?」
スリ男「はっはっは…な、なんで行く先々にお前達がいるんだよwwwwww」
男「俺が聞きたいってのwwwwww」
女「おっかしーい…wwwwww」
幼馴染「すごい偶然ねー」
スリ男「あー…笑った…」
男「あんたら俺達ストーキングしてんのかよwwww」
女「これで3回目だよー。偶然にしては凄いよねーww」
幼馴染「なにか引力めいたものを感じるわね~ww」
577 = 182 :
幼馴染「そういえばあたしまだ自己紹介してなかったわね。スリ男の幼馴染みの幼馴染です、よろしくね」
女「アタシは女で、こっちは男です。よろしくお願いしまーす」
幼馴染「君達は付き合ってるの?」
男「え、え?」
女「違いますよ、ただの仲のいい友達なだけですww」
男「(本心はわかっているとはいえ、人前で言われるとやっぱキツい…)」
幼馴染「ふ~ん、お似合いだと思うけどな~」
男「そ、そうですか!?」
ガツッ
男「いで!」
スリ男「?」
女「……」
男「……はい、すみません」
幼馴染「?」
578 = 182 :
女「それよりお二人はどうなんですか?」
幼馴染「え?」
女「スリ男さんは否定してましたけど、もしかして…」
スリ男「いや、だから…」
幼馴染「え?そう見える?」
女「ええ、凄くお似合いだと思いますよー」
幼馴染「照れるな~」
スリ男「俺の話しを聞けよ」
幼馴染「そういえばさ、このスリ男、珍しい事できるのよー」
女「珍しい事?」
スリ男「おい、幼馴染。言っても信用しないっての」
男「なんなんです?」
幼馴染「スリ男ね、物を透かして見る事が出来るのよ」
スリ男「(やれやれ…)」
男女「……!!」
スリ男「……ん?」
579 = 182 :
幼馴染「あ、疑ってる?スリ男、なんかやってみせてよ」
スリ男「え~…?」
女「スリ男さん、本当なんですか?」
スリ男「ん…まぁね……って信じるのか?」
男「…どの程度見えるんです?」
スリ男「うっすら透けて見えるくらいだけど……」
女「いつから見えてるんです?今の状態でどれぐらい経ってます?」
幼馴染「二人とも、食いつきすぎ…」
スリ男「これは産まれた時からだよ。最初は悩んでたけど今は慣れたモンだよ」
女「産まれた時から…」
男「…俺達とはまた違うんだな……」
幼馴染「…?」
580 = 182 :
スリ男「なに?お前達二人も俺と同じ能力者だって?」
男「俺達とはちょっと違うみたいだけどね…」
女「驚いた、男とアタシ以外にまだいたなんて……」
幼馴染「類は友を呼ぶってやつね…」
スリ男「お前達はどれぐらい見えるんだ?」
女「アタシ達には段階があって、服から皮膚、骨まで透かして見れるんです」
幼馴染「ひ、皮膚?」
スリ男「そっちの方が便利そうだな…」
女「…いいえ、大変でしたよ。最初は扱えきれなくてエライ目に遇いましたから……」
男「死にかけた事もあったしね」
幼馴染「それは大変だったわね…」
スリ男「…そうか、だからあの時俺を見つける事ができたのか……」
男「そういう事」
女「あの時?」
スリ男「い、いやいや、別の話だ。」
581 :
…………
幼馴染「なるほど、それで医者にねー」
女「はい、せっかく身につけた力ですから、有効に使いませんとね。」
スリ男「男、お前も医者を目指してるのか?」
男「…いや、俺はその」
女「男は探偵目指してるんですよ」
スリ男「た、探偵?」
幼馴染「探偵かぁ…へぇー…」
男「ま、まぁなれるかどうかなんてわかりませんけどね…」
女「なに弱気になってるのよ」
男「いや…、なんか二人のその表情見たら不安になってね」
幼馴染「いやいや、そんな事ないよ。カッコイイじゃん、透視探偵って(……難しそ…)」
スリ男「まぁ、その…頑張れや(…探偵で食ってけるかよ……)」
女「大丈夫よ、男!諦めずに努力すれば必ず結果がついてくるから!もっと自信持ちなさいよ!!」
男「あ、ああ。わかってるって……」
幼馴染「大丈夫よ、男くん。女ちゃんっていう頼もしいパートナーがいるんだから、頑張ってあたし達にも結果見せてよ!ね、スリ男?」
スリ男「…ああ、そうだな。頑張れよ男。」
男「り、了解(パートナーか…やっぱ俺達そういう風に見えるんだなぁ…)」
女「なにニヤついてんの?」
男「な、なんでもないよ」
582 = 182 :
スリ男「……と、もうこんな時間か。」
幼馴染「ホント、あっという間だったね」
女「何処か行くんですか?」
スリ男「俺、今日仕事なんだよ」
男「この時間から?夜仕事なんだ?」
スリ男「まぁな。」
幼馴染「じゃあ、あたし達は帰りましょうか」
スリ男「だな。じゃあな、二人とも」
女「はい、またいつか」
男「仕事頑張って」
スリ男「おう、さんきゅ」
幼馴染「じゃあまたねー」
………
男「しかし驚いたな」
女「…うん。もしかしたらアタシ達が思ってるより能力者っているのかもね」
男「…だな。きっと悪用してる奴もいるんだろうな」
女「うん…、なんか怖いね…」
583 = 182 :
スリ男「さて。じゃあ俺は一回家戻ってから仕事行くわ。」
幼馴染「うん、頑張ってね。…いや、頑張れってのはどうか……」
スリ男「まぁ、程々にしとくよ」
幼馴染「程々…ね。まぁ、うん、頑張って」
スリ男「じゃあな」
幼馴染「うん、またね」
………
幼馴染「…ふぅ、スリ男…ホントに大丈夫かな……もし捕まったらお母さんがどんなに悲しむか…。まさか自分の目を治すために犯罪を侵してたなんて……」
584 :
ゆっくりでもちゃんと更新されるのが凄いな、でも>>1以外の書き手がいないのが寂しいな
585 :
他にもいるだろうけど
まあ今書いてるのが終わってからのがいいだろ
586 = 182 :
スリ男宅
スリ男「ただいまー」
母「おかえり、楽しかったかい?」
スリ男「ああ、まぁね」
ゴソゴソ…
母「これからすぐ仕事かい?」
スリ男「うん、また帰るの明け方になるわ。鍵閉め忘れないで寝なよ?」
母「ふふ、わかってますよ。…ああ、そうだ…冷蔵庫に栄養ドリンク入ってあるから、飲んで行きなさい」
スリ男「ああ、行きがてらに飲むよ。ありがと」
母「…くれぐれも無理はしないでね…」
スリ男「ああ、じゃあ行ってきます」
母 「いってらっしゃい」
………
スリ男「…(母さん、ホントごめんな。心配かけて…俺はつくづく親不孝者だよ……でも、絶対にその目だけは治してみせるからな……)」
587 :
588 = 584 :
>>587 それはそれでどうかとも思うが、>>1のクオリティが高いから仕方ないか
589 = 182 :
――半年後
暴「―ご苦労さん、これが今日の取り分だ」
スリ男「ありがとうございます」
暴「お前が来てから常連も増えてきた。これからも頼むぞ」
スリ男「はい、失礼します」
……
スリ男「…大分貯まってきたな…。もうちょいって所かな…」
♪♪♪
スリ男「ん?メール…友からだ」
【久しぶりに飲みにいかないか?】
スリ男「そういや友とも暫く遊んでなかったな…。行くか…オッケー…と」
【幼馴染も来れたら呼んでくれ。たまに三人で飲もう】
スリ男「幼馴染か、あいつ今日仕事かな…。…まだ寝てるよな、後で聞いてみよ…」
590 = 182 :
そんなクオリティ高いかこれ?ww
すまんけど出かけるから今日はここまでにさせてもらうわー
591 = 584 :
>>590乙です、他に書き手がいないからわかりにくいだろうけどねそれに物語が作者の中で完結してるっぽいから
592 :
乙華麗
593 :
>>590
面白いから見てるんだよ
乙カレー
594 :
皆サンキュ
夕方・待ち合わせ場所
友「おぉ、スリ男こっちだ!」
スリ男「よ、幼馴染はちょっと遅れるって言ってた」
友「そうか、じゃあ先に行ってやってようぜ」
………
友「乾杯。」
スリ男「乾杯ー」
友「…ふー、仕事はどうだ?」
スリ男「上手くやってるよ。金羽振りのいい客が多くてな。金も大分貯まってる。お前のお陰だ」
友「そうかそうか。……でも気をつけろよ、最近あそこらへん警察がうろついてるって話だからな。」
スリ男「ホントか?…まさか客に紛れてるんじゃないだろうな…」
友「…その可能性もないとは言えないけどな…。奴ら、周りに溶け込む事にかけちゃ一流だからな」
スリ男「俺の透視があっても判別できないしな……。せめてアイツらくらい出来ればいいんだけど…」
友「アイツら?」
スリ男「いや、こっちの話だ……」
595 = 182 :
スリ男「俺の計算じゃ後、4~5ヶ月くらいでかかりつけの医者が言ってた分くらいは貯まるはずなんだ」
友「…そうか、それまで警察が感づかなきゃいいけど……」
スリ男「…。もし俺が捕まったらお前に頼みたい事があるんだが……」
友「なんだ?」
スリ男「実は俺、今までこの仕事で稼いだ金、全部通帳とかに入れてないんだ。」
友「捕まったら没収されるからか?」
スリ男「ああ…で、今から隠し場所をお前に行っておくから、もし捕まったら時々お前が様子見に行ってくれないか?」
友「…お前、そこまで俺を信用していいのか?もしネコババして姿暗ましたりするかもしれないぞ?」
スリ男「……俺がこの世で2番目に信用出来るのは昔から付き合いのあるお前だけだ。…俺はお前を信じてる。勝手なお願いだと思うが……頼む」
友「…俺だって人間だ。心変わりするかもしれないんだぞ?」
スリ男「……それでも、だ。頼む……」
友「…わかった…お前がそこまで言うんなら…100%の保証は出来ないが…」
スリ男「すまん…頼りにしてる…」
友「…元々、俺が巻き込んだ責任もあるしな…」
596 :
友「…で、何処に隠してあるんだ?」
スリ男「俺達が中学の時よく遊びに行ってた場所覚えてるか?」
友「俺達が遊んでたとこ…って、裏山かよ!?あんな所まで行って隠してんのか?」
スリ男「毎日は行ってねぇよ。ある程度貯まったら行くようにしてるんだ。」
友「しかしお前、裏山の何処にだよ?確かに隠すには絶好の場所だとは思うけどな…。」
スリ男「大丈夫だ、目印はちゃんとつけてる。少し奥に入っていくと、古井戸あるの覚えてるか?」
友「ああ、あのくっせぇ井戸な。」
スリ男「あの井戸の中にトランクを隠してあるんだ。ロープで縛ってるから、簡単に引き上げる事が出来る。」
友「へぇ~…、まさか古井戸に金入ったトランクがあるとは思わないよな」
スリ男「…それで確認に行く時なんだが」
友「なんだ?」
スリ男「確実に人が出歩いてない時間に行ってくれ。出来れ夜中がいい」
友「おま、真夜中に暗い山入って薄気味悪い古井戸の所まで行けっていうのかよ!?」
597 = 182 :
友「貞子出たらどうすんだよ!」
スリ男「出るワケないだろ…お前が怖がりなのはわかってる。けど、そこしかないんだ。」
友「…え~…お前、……えぇ~…」
スリ男「…頼む!お前しかいないんだ!」
友「…ぬぬぬぬ……ぬ……わ、わわかったよ。任せろ…」
スリ男「すまん、まぁ俺が逮捕されなけりゃいい話だからな」
友「ああ、そりゃそうだ…」
幼馴染「ごめーん、お待たせー」
友「お、来たな」
スリ男「よ、久しぶり」
幼馴染「二人共久しぶりだねー。ちょっと老けたんじゃない?」
二人「うるせぇよ」
598 = 182 :
幼馴染「なんの話してたの?」
友「いやな、スリ男の…」
スリ男「友!」
友「え?(あ…幼馴染にも言ったらダメなのか)…いや、昔二人で遊んでた頃の話をしてたんだよ」
幼馴染「あ~、二人とも学校終わりはよく遊びに行ってたもんねー」
スリ男「色々やったな、あの時は。」
友「ああ、周り気にせず馬鹿な事もいっぱいできて…本当楽しかったな……」
幼馴染「戻れるなら戻りたいよね~。あたしも一緒に遊びたかったな~」
スリ男「お前勉強ばっかしてたもんな」
友「親父さんがうるさい人なんだよな?確か」
幼馴染「うん…絶対大学入れって五月蝿くてね~…。学生の内に恋愛もっとしたかったな~」
スリ男「高校の頃はどうだったんだ?」
友「幼馴染は女子高だろ。女同士でするわけにもいかないしな。な?ww」
幼馴染「稀にそういうのもいたけどねwwあたしは勉強ばっかだったな~…唯一のストレス発散は部活だけだったから」
スリ男「ふ~ん…、そりゃ大変だなー」
599 = 182 :
幼馴染「スリ男はその時なにしてたんだっけ?」
スリ男「え~…と、確かコンビニだったな。」
幼馴染「あー、思いだした!そうだったねー」
友「お前、万引き犯捕まえまくって表彰されたらしいじゃんww」
スリ男「基本暇だからな。客透視してると結構やってるやつ多いんだよ…」
幼馴染「確かその時正社員にならないかって誘われたんでしょ?なんで蹴ったの?」
スリ男「そん時はまだ遊んでたかったからな。…今思えばやっておけばと後悔してる」
友「中卒じゃ今の時代厳しいからなぁ…」
スリ男「それを言うなよ……」
600 :
みてるよー
みんなの評価 : ○
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