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    元スレ平沢進「東京のヒラサワです」翠星石「まきますか?まきませんか?」平沢進「違います」

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    151 = 146 :

    翠星石「えっ!?ほ、ホントですよ!ウソじゃねーです!」

    平沢進「終始のニヤケ面からホラーを繰り出されてもこちらとしては渋面を返すしかないので。これが劇場なら座布団か枕か匙を投げている」

    翠星石「う~!おかしいです、なんで騙されねぇですか?チビ苺なら絶対大声で泣いて怖がってたのにぃ!あ、チビ苺ってのは第六ドール、雛苺のことですぅ」

    平沢進「へえ。苺が怖がるのは害虫ではないのか。ホラーに怯える苺となればそれは希少。ブランド力に目のない農協が放っておかないだろう」

    翠星石「うーん、普通に虫もきらいですね。チビ苺は怖がりで臆病なのでそういうものは大抵苦手なんですぅ」

    平沢進「ふーん」

    152 = 146 :

    翠星石「多分ヒラサワの顔みたら泣くですよ。仏頂面のカガクシャみたいなコワモテ、チビ苺にはまだ早いですぅ」

    平沢進「私の体内には意地悪い虫と腹の虫が棲んでいるため苺が怯えるのもやむ無し。しかし仏が苺にダメージを与えるとは初耳。苺はキリシタンなのか」

    翠星石「むー…ホトケ様と仏頂面の違いをわかってて言ってるですね?ホトケ様がチビ苺を脅すとかいうシュールな絵面を見る気はねーです。ま、今のうちに顔の体操とかで柔和な顔の練習でもしておくですね」

    平沢進「えー」

    翠星石「えーじゃないです。チビ苺は泣いたらピーチクパーチクうるせーですよ。それでもいいんですか?」

    153 = 146 :

    平沢進「御免こうむる。だが顔の体操とかいうにらめっこの亜種に時間を費やすほどの暇はない」

    翠星石「ふ~ん。…ホントは暇なくせに、ですぅ」

    平沢進「私が暇ならオマエは大々暇娘だ。今のところ、濁流のごとく喋り続けること以外は量販店の人形と比べ働きには大差ない」

    翠星石「な、何ですと!今ヒラサワはローゼンメイデン全てを敵に回す発言をしたですよ!!」

    平沢進「敵に回したのは翠色のものだけなので。というか、実際我が家に居候してから窓割りの手伝い以外に何かしましたか」

    翠星石「まったく、翠星石の多大なるお手伝いを忘れたですか?困ったヒラサワですね!えーと、翠星石はこの家に来てから……えーと…………」

    154 = 146 :

    翠星石「……えーと……」

    平沢進「ほらみたことか」

    翠星石「……あっ、そうです!スコーンを作ったです!ほっぺたが床まで落ちるようなあまーいスコーンを作れる人形なんて家電量販店どころか超高級ドールショップを覗いてもどこにも並んでねぇですぅ!ふふーん!どうです?参ったですか!」

    平沢進「でも私の取り分は翠の人形の溶鉱炉に溶かされましたが」

    翠星石「えっ!?んなこたねーですぅ!翠星石は昨日一個しか食べてねーんですよ?翠星石が一個、ヒラサワが一個、蒼星石が一個。ちゃんとみんなでおいしく食べたはずですぅ!翠星石は算数も分かる才色兼備なので間違いねーですぅ!」

    155 = 146 :

    平沢進「四則演算の法則が昨晩だけ捻じ曲がったか夜明けの内に定説を覆す新説が発表されたのなら正しいかもしれない」

    翠星石「ええー?おかしいですぅ!翠星石は蒼星石とお話しながらスコーンを食べて、それでヒラサワの曲を聞いて、その後ヒラサワが灯りを消すから慌てて食べ忘れてたスコーンを……あ」

    平沢進「3ひく2は1。そして1は蒼の娘の炉の中。ということは」

    翠星石「………間違えてヒラサワのも食べちまってたですぅ!!あはははーですぅ!!」

    平沢進「……」

    156 = 146 :

    翠星石「でもでも、ここは翠星石の空前絶後の可愛さに免じて許してやって欲しいですぅ?」

    平沢進「…………」

    翠星石「…………」

    平沢進「……………………」

    翠星石「…………………い」

    翠星石「今からちゃんとお掃除とお庭の手入れをしてくるです」

    平沢進「長すぎた沈黙にそこそこ値する答えで安堵」

    157 = 146 :

    短いですがここまで
    短い上に展開も進まない
    書いてて困りましたが平沢さんと翠星石が喋るとやたら話が長くなるので勘弁してください

    158 :

    エミュレーター何積んでるんです?

    160 :

    翠星石「すこやかに~伸びやかに~♪」パァアア

    平沢進「因みに巨木を生み出すのは禁止で」ヌッ

    翠星石「わっ!おどかすなですぅ!心配しなくても普通に水やってるだけですぅ」

    平沢進「あ、そう。では私は向こうで仕事をするので静かに水をやるように」

    翠星石「あいあーい、ですぅ」

    平沢進「じゃ」サッ

    161 = 160 :

    翠星石「まったく、神出鬼没なのは癖か何かなんですかね。びっくりするからやめて欲しいですぅ」

    翠星石「…それにしても」

    翠星石「この館、屋内なのに植物でいっぱいですぅ。それに、みんな手入れが行き届いてて元気ですぅ。このヤシの木みたいなのも、たくさんのサボテンとかも…」

    翠星石「ま、翠星石の趣味とはちょっと違うですけど。でも、植物を大事にするヤツに悪いヤツはいねーですぅ。やっぱりヒラサワに電話したのは正解…とまではいかなくても間違いじゃなかったですね」

    翠星石「さてっと。多肉植物は水をやり過ぎるのはダメですから土の様子を観て…。色んな容器で水栽培してる植物は、この『庭師の如雨露』の力をほんのちょっぴり分けてやるです。きっと、今まで以上に元気になってくれるはずですぅ!」

    162 = 160 :

    翠星石「『庭師の鋏』がないから剪定とかはできねーですが…どうせヒラサワに無断で葉や枝を落とす訳にも行かないですし。今回は蒼星石に頼る必要もねーです!」

    翠星石「おおっ?向こうにもスゴいたくさん植物があるです!まるで小さな植物園みたいですぅ!あ、あそこのは花が咲いてるです!蕾のついてるのもあるですぅ!」

    翠星石「ふんふんふふ~ん♪…久々に植物と触れ合うのはやっぱりいいもんですね。ねぇ、スイドリーム!」チカチカ

    翠星石「やっぱりスイドリームも嬉しいですか!ですよね、これぞ庭師の仕事…あれ?」

    163 = 160 :

    翠星石「なんかあそこに…ヘンなものがあるですぅ。植物じゃねーですね、えっと…」

    翠星石「え……これは…?」

    ストーン「……」

    (※平沢さんのTwitterにて度々活動の報じられる外宇宙からの訪問者と疑われる正体不明の六本足の石)

    164 = 160 :

    翠星石「スイドリーム!」バッ

    翠星石「なんですか、コイツは?優雅にガラスの容器にひっかかって植物を見上げているですぅ。ただの、石の飾り……?」

    翠星石「…いや…違うです!」

    ストーン「……」

    翠星石「コイツ…足が生えてるです…!それに、六本も…!」

    翠星石「足が六本ってことは…む、虫の仲間ですか?でも、こんなヘンなの見たことねぇですぅ」

    165 = 160 :

    翠星石「植物を襲う害虫にも、こんなヤツは覚えがねぇですし…どっちにしろ虫はイヤですぅ。近寄りたくねぇですぅ」

    翠星石「……でも」

    翠星石「本当に害虫なら…そこの植物を食べようとしてるのかもしれないですぅ。そんなことは、この館の庭師である翠星石の目が黒いうちに許すわけにはいかんですぅ!」

    スイドリーム「?」チカチカ

    翠星石「油断するな、ですか?分かってるですぅ。今はお仕事中。ヒラサワ家の植物の為にも、水やりは完璧に済ませる必要があるんですから!翠星石にはちゃんと作戦があるです…」

    166 = 160 :

    翠星石「ふふん…。そっと後ろに回り込んで死角から如雨露で床に叩き落としてやるですぅ!ああいうカタチの虫なら横や後ろには目が向かないはず!ゆっくりゆっくり近づけば…」

    翠星石「って……あっ!」

    翠星石「コイツ…死角がない…ですぅ?…」

    翠星石「この石みたいな虫、どっちを向いてるかが全然分からねーですぅ!め、目はどこですか?前脚はどっちです?目印になるものがどこにもねーです!」

    ストーン「……」

    翠星石「それに…この堂々とした態度!さっきからピクリとも動く様子がねーですぅ。まるで、この翠星石を相手にしているのに何にも感じてないみたいに…」

    167 = 160 :

    翠星石「ごくり…こんな強敵、初めてですぅ。攻め手が分からねーことほど不気味なもんはねーですぅ…」

    翠星石「……」

    ストーン「……」

    翠星石「…こうなったら、植物に当たらないように遠くから水を飛ばしてヤツを攻撃するほかないですぅ!大丈夫、翠星石は出来る子です。スイドリームと力を合わせれば…きっと…ねっ!スイドリーム!」

    スイドリーム「!?…」ヒュンッ

    168 = 160 :

    翠星石「スイドリーム…?お、囮になってくれたですか!ナイス誘導ですぅ!今ですっ!て~いっ!!」バシャアアアア!

    ストーン「……」パシッ カタン…

    翠星石「!!うぎゃああああああ!!ついに動きやがったですぅ!!スイドリームっ!もっと水ですぅ!」バシャアアアアッ!!

    ストーン「……」ザバァッ カタカタ…

    翠星石「ひぎゃあああああああ!!!こ、こっちくんなです!!近寄んなですぅううううう!!吹き飛ばしてやるですぅ虫なんか怖くねぇですぅううううう!!!」ブンブン

    バシャアアアアッ ビシャッ バシャア

    169 = 160 :

    翠星石「ふー…ふー…」

    ストーン「」

    翠星石「ふ…ふう。ようやく止まったですか!ざまぁみろですぅ!虫の分際でこの翠星石に立ち向かったのが間違いだったですね!オーホッホッホ!館の平和は守られたですぅ!」

    翠星石「…ありゃ?」

    ストーン「……」

    翠星石「これ…本当にただの置物…?」ヒョイ

    翠星石「さっきのは、ただ水に当たって動いてるように見えてただけ…」

    170 = 160 :

    翠星石「…なぁ~んだ!心配して損したですぅ。拍子抜けで………ってああっ、床がぜんぶビショビショですう!あわ、あわわ!ど、どうしましょうヒラサワに怒ら」

    平沢進「静かに水やりをしろとゆっただろう」ヌッ

    翠星石「あ…」

    平沢進「あ」

    171 = 160 :

    …………
    平沢進「今日がストーンの湯浴み日だったとは初耳」カタン

    ストーン「……」

    翠星石「………」

    平沢進「ついでに我が家に雨季の密林のごとく水溜りが出現するとは。雨乞いの舞踏をした覚えはないが」

    翠星石「あの…翠星石は水やりをしてて…それで…」

    平沢進「我が家のフローリングは潤いも求めていないし水によって活性するタイプでもない。水やりの範疇が欧州と日本ではここまで異なるとは驚愕」

    172 = 160 :

    翠星石「ち、違うですぅ!翠星石は、水やりは真面目にやったですぅ!ただ、あの置物が虫だと思って…」

    平沢進「ストーンはストーンであり炭素が含まれていたとしても虫の親類と言えるほど組成に似るわけではない。見た目にもそれが充分表れているかと」

    翠星石「う…翠星石は…ヒラサワの為にただ頑張っただけで……」

    翠星石「うぅ~…」

    翠星石「何でですぅ……なんでなんもかんも上手くいかねぇんですか……翠星石は、ヒラサワにマスターになってもらうために、一心不乱にやってるのに……」

    173 = 160 :

    翠星石「翠星石は……翠星石は……っ」ギュッ…

    翠星石「う~~っ!!!」シュパッパタン

    平沢進「あ、棺桶鞄に。…あのねぇ」

    翠星石『す……』

    翠星石『翠星石は悪くねーです!!あんな分かりにくいものを置くヒラサワが悪いんです!!翠星石は一生懸命頑張っただけなんですぅ!何も悪くねーんですぅ!』

    平沢進「……」

    174 = 160 :

    翠星石『翠星石は絶対謝らないですよ!だって悪くねーんですから!い、いくらヒラサワが怒っても、翠星石はぜってー謝らねーんですから!!』

    平沢進「あ、そう」

    翠星石『っ………』

    平沢進「では私は仕事をするので、静かに拗ねるように」

    翠星石『………』

    175 = 160 :

    http://youtu.be/Y5mCd2VEqNA
    ♪水脈 平沢進 2006

    あー夜の月ほど高く
    あー大樹の上 鳥さえ聞く

    あまねく人の道に湧き
    知られぬ水の音

    あー空の星ほど遠い
    あー昔の歌にまだ隠れ

    あまねく夜の機微に湧き
    汲まれぬ水の音

    道の上に立ち鳥の声を読みうなだれ
    何度澄んだ水の音を逃し望まぬ日は来た
    雲の形さえ描いて示したはずだと
    何度過ぎたオアシスを知らず荒れ野に立つ

    あー夜の月ほど高く
    あー大樹の上 鳥さえ聞く

    あまねく人の道に湧き
    知られぬ水の音

    道の上に立ち鳥の声を読みうなだれ
    何度澄んだ水の音を逃し望まぬ日は来た
    雲の形さえ描いて示したはずだと
    何度過ぎたオアシスを知らず荒れ野に立つ

    176 = 160 :

    平沢進「……」カタカタ…

    平沢進「……」カタン

    平沢進「さて。頼んでもいない天の祝福を処理しに出向こう」

    177 = 160 :

    平沢進「ん?」

    平沢進「雨季に出現した水溜りが乾燥帯の砂に吸い込まれたかのごとく消えている。これはまさか、世間で絶賛値下げ中の奇跡や神といったものが我が家にも舞い降りたか」

    翠星石「………」

    平沢進「うわっ。神が遣わしたまじない人形?」

    翠星石「ち、ちげーです!お父様が遣わした薔薇人形ですぅ!」

    平沢進「ふーん、そう」

    翠星石「こほん……えぇっと……ヒラサワ、その…」

    178 = 160 :

    翠星石「………」

    平沢進「………」

    翠星石「…水溜りはこの翠星石がキレイにしてやったですぅ!あと残りの植物にも水をやっといたですぅ!あ、ありがたく思いやがれこんちくしょーですぅ!!」

    平沢進「……」

    翠星石「え…えと…」

    翠星石「……お、おこってる…ですか?」

    平沢進「地球が瀉血の度に噴き上げるマントルの血飛沫のごとく怒り心頭…とヒラサワが金切り声で叫んだら?」

    179 = 160 :

    翠星石「え、えっと……」

    平沢進「………」

    翠星石「……」

    翠星石「ご、ゴメンなさいですぅ!!翠星石は、間違えてヒラサワの置物と館の床をしっちゃかめっちゃかにしちまったですぅ!ぜんぶ翠星石の不覚ですぅ…」

    スイドリーム「…!」チカチカ

    翠星石「スイドリーム…お前は悪くねぇですぅ。さっきは置物だって教えてくれようとしてたですね。翠星石は、虫がコワイのと頑張らなきゃってキモチで、ロクに考えも聞いてなかったです…」

    平沢進「…さっき絶対謝らないとか聞いた気がしたが」

    180 = 160 :

    翠星石「あれは…その…ひ、ヒラサワお得意の比喩を真似ただけですぅ!」

    平沢進「へえ、そう」

    翠星石「う………」

    平沢進「………」

    翠星石「う~…!ど、どうしたら許してくれるですか…?」

    平沢進「………」

    翠星石「翠星石に出来ることならなんでもするですぅ!だからだから…追い出したりとかは…」

    181 = 160 :

    平沢進「………」カタン

    ストーン「………」

    平沢進「ストーンは同居人である。ヤツはあろるの館を好きに放浪する。植物鑑賞も彼の主な趣味。たまに胆石になってたりもするけど」

    翠星石「……?その足の生えた石のことです?それがどうしたですか?」

    平沢進「ちょっと静かに。ストーンが極微細な活動電位で何かを伝えようと震えている。なに…」

    182 = 160 :

    平沢進「…なるほど。彼は自らの尊厳を綺麗に洗い流した人形に対し、ひどい憤りを覚えている。提示する条件を受け入れなければ、地方裁判所に民事訴訟状を叩きつけることも辞さぬ構えと」

    翠星石「!!…わ、分かったです。ちゃんと聞くです」

    平沢進「彼の提示する条件を、同居人である私が読み上げよう」

    平沢進「『本日は晴天麗しく…』」

    翠星石「すまんですぅ。序の挨拶は端折っても大丈夫ですぅ」

    平沢進「そう?じゃ」

    183 = 160 :

    平沢進「『望まぬ祝福を吾に与えし人形の娘には、我が七本目の脚としてあろるでの旅路に寄与する事を求める』」

    翠星石「え?…ど、どういうことですぅ?」

    平沢進「さあ。ストーンはあろるの館を徘徊する者だが、彼にとっては巡礼の旅か何かだったのかもしれない。それを手伝えというのは彼にしても一大決心の賜物だったに違いない」

    翠星石「?…つまりこのストーンを…好きな時に、色んなところに飾ってあげればいいってことですか?」

    平沢進「人形語に翻訳すると、そう」

    184 = 160 :

    翠星石「…それだけです?」

    平沢進「それだけ」

    翠星石「…えぇー…」

    平沢進「えーじゃない」

    翠星石「だってだって、ヒラサワ怒ってたんじゃないんですか?そんな、些細なインテリアの模様替えぐらいで…ホントに許してくれるんです?」

    平沢進「怒ってないですが。ヒラサワは数年ほど前から怒りを覚えなくなったので。あとインテリアではなくストーン」

    185 = 160 :

    翠星石「は、はぁ!?じゃあさっきのマントルがどーのこーのは…!!」

    平沢進「ヒラサワお得意の比喩です」

    翠星石「むきーっ!翠星石の言葉をパクんなですぅ!もう…もう!謝って損したですぅ!」

    平沢進「人形が頭を下げて表示価格が下がるなんてことは」

    翠星石「損ってのも比喩ですぅ!」

    平沢進「あ、そう」

    翠星石「む~…っ!」

    186 = 160 :

    平沢進「まあこれで翠の人形の仕事も増え、中ウィンが大ウィンになったことだし。そんなに立腹しても腹が減るばかりで一害あって一利無し」

    翠星石「あっ、そうでした!…ってことは、これでうぃんうぃんのカンケーですね?やった!ついに翠星石も契約完遂ですぅ!これでヒラサワがマスターに…」

    平沢進「いやまだ大ウィンだし。ウィンとは幾分かの距離があるかと」

    翠星石「ズコー!な、なんでですか!この前、あと一歩で契約だって言ったじゃねぇですか!また騙しやがったですか!?」

    平沢進「それはオマエが自分で言っただけのうえにただのお得意の比喩なので。それに人形の一歩はヒラサワの歩む一歩と必ずしも同距離とは限らない」

    187 = 160 :

    翠星石「む、むぅ~っ!屁理屈ばっかり!この…この屁理サワ!」

    平沢進「なんとでも言うがいい」

    翠星石「ちくしょーです!今に見てるですよ!ぜったい、この翠星石の力を全面的に認めさせてやるですから!覚えてやがれですぅ!!んじゃ夕メシ買ってくるですぅ!!」ヒューン

    平沢進「はい。ただし窓は割らずに出立すべし」

    188 = 160 :

    一旦ここまでです
    今回は時間かかった割に結構上手くいかなかったので
    好きに感想や批判をお願いします

    189 :

    妄想代理人のOP見てそっからCD集めたなぁ。
    P-MODELのCDが中々見つからなくてCD屋探しまくった良い思い出。

    190 :

    平沢語の再現力が高いのと掛け合いがうまいので今後も期待です

    191 :

    signだかが出てくるのを心待にしている
    もっというならあの謎言語がどう文に起こされるのか期待している

    192 :

    初めてまともに聞いたの美術館だったな
    今思うとよくハマったな

    193 :

    よくよく聞くと民族調で普通にいい曲が多いんだけど
    妄想代理人とかパプリカの映像のインパクトが強すぎて曲までマジキチ扱いされてるという

    194 :

    話を考えるために
    ローゼンメイデンを再読しながら百足らず様講釈を聴いていたら頭がおかしくなってしまったのでちょっと更新が遅れています
    今日か明日には更新出来ると思うのでしばしお待ちください

    195 = 194 :

    あっ、SAGAになってるじゃないか…
    勘弁してください……

    196 :

    百足らず様は頭おかしなるで
    根詰めず程々に。

    197 :

    金糸雀「フーッフッフッフ……」

    金糸雀「ふぅ…ようやく戻ってきたのかしら…翠星石のアジトに!!」

    金糸雀「前は慌てて帰ったせいでつい道を忘れちゃったけど…ピチカートのおかげで、17回の失敗を経てなんとか再び辿り着けたのかしら!」

    金糸雀「苦節三日と少し。何度山道で道を見失ったことか…イノシシに追いかけられた時は流石にこの知的で素敵な第二ドールのカナでさえ、生命の終わりを覚悟したのかしら…」

    金糸雀「でも…そんな苦労も全て!今日この時に、翠星石を打ち破るためにあったのよ!オーッホッホッホ!」

    198 = 197 :

    金糸雀「さてっと!では呼び鈴を押しましょう!これを押せば家主と翠星石が出てくるのかしら!そんなことは自明の理!今日こそアリスゲームの緒戦の勝利者となって、すっきりしゃっきりして帰るのよ!」

    金糸雀「うーんしょっ!あれ、呼び鈴に届かな……あ、ピチカート、代わりに押してくれるの?流石はカナの人工精霊なのかしら!」

    金糸雀「じゃあピチカートっ!戦いの始まりを告げる鐘、もとい呼び鈴を鳴らすのかし……」

    金糸雀「………」

    ピチカート「…?」

    金糸雀「ちょっと待ってね、ピチカート。このまま呼び鈴を鳴らしたら…」

    199 = 197 :

    金糸雀「翠星石のマスターである歌手さんとも敵対することになるのかしら。そうしたら、こんな風に庭に来ることも出来なくなるかも」

    金糸雀「みっちゃんに頑張って色々調べてもらって、前聴いた曲は有名な小説をモチーフにしてるって勉強したのに。それが現代でも終わっていない問題を取り扱ってるってことも…」

    金糸雀「調べれば調べるほど、音楽家としてのカナの本能が囁くのかしら!もっとこの人の曲を聴いてみたいって!」

    金糸雀「……でも」

    金糸雀「その為にアリスゲームを放り出す訳には行かないのかしら。みっちゃんとお父様の悲願のために…」

    金糸雀「うーん!どうすればいいのかしら…」

    金糸雀「うーん…うーん……」

    ブオッ
    金糸雀「うわぁっ!?な、何かしら?突風…?」

    ヒラ…

    金糸雀「あら?この黒い羽根は…」

    200 = 197 :

    …………
    平沢進「だから。それは私の粗食であってストーンの糧食でもなければ人形のままごと道具でも無い」

    翠星石「うるせーです!こんな栄養にならなさそうなものばっか食べてねーで、こっちのスコーンを食べるです!」

    平沢進「だから。私も腹の虫も夕食時に食べる気は無いと」

    翠星石「腹の虫は黙ってろですぅ!甘いもの用の別腹の虫は食べたいって言ってるに決まってるです!」

    平沢進「別腹の虫は無口なので。最近は私に話しかけたこともない。なのでスウィーツに対し積極的に食欲を動かすこともなく」


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