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    元スレ八幡「雪ノ下たちが幼女になってた」

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    151 = 26 :

    「……それで、やっぱり雪ノ下たちがこうなっているのは、あなたが原因と言うことでいいんすかね」

    『んー? まぁ、そうだね。単なる暇つぶしと言ったところかな?』

    「どういう技術ですかこれ。ノーベル賞とかいうレベルじゃないですよ」

    『まぁ細かいことは気にしない気にしない!』

    「いや気になりますよ」

    『……女性の秘密を深く詮索するのはお姉さんあまり感心しないなー』

     雪ノ下さんの声色が変わる。これだこれ、俺が雪ノ下さんの事を苦手な理由。

     おそらく今雪ノ下さんは電話口の向こうで相変わらずの強化外骨格スマイルを浮かべているに違いない。

     あんな朗らかな笑顔のまま、こんな冷淡で平坦な声が出せてしまうのが恐ろしい。

     一色も同じようなことが出来るが、アレとはレベルが違う。それこそ雪ノ下と由比ヶ浜の胸囲くらいレベルが違う。

     どうやらこれ以上は踏み込まない方が良いらしい。俺はいつの間にか額にまで浮き出ていた冷や汗を拭いながら、質問を続ける。

    「なんでこんなことをしたんですか? いくらあなたとはいえ、理由もなくこんなことはしないはずです」

    『それはね……』

     雪ノ下さんが再び静かになる。しまった、また何か地雷を踏んだか……?

     思わず身構え、次の一言を待つ。

     電話口から聞こえる息遣い。緊張のあまり、握りしめた左手は白く変色していた。

     この人がこんなことをする理由――それはおそらく深い考えがあってのもので――




     




    『だってちっちゃいころの雪乃ちゃんとまた会いたくなったんだもん!!』



    「…………はい?」

     思わず口から間抜けな声が漏れた。

     なかった。深い考えとかぜんっぜんなかった。むしろ浅すぎてくるぶしぐらいまでしか浸からないまである。

    『雪乃ちゃんは今でもかわいいんだけどやっぱりその頃の雪乃ちゃんはもう天使って言うくらい可愛いのよね!! で、最近アルバム見返してたらもう懐かしくって懐かしくって愛おしくなっちゃって、ついちっちゃくしちゃった☆』

     いいの? そんな軽い考えで人を小さくしていいの?

    『今日はちょっと忙しくって会いに行けなかったけど、明日は絶対暇作って雪乃ちゃんに会いに行くからね! あ、ちなみにその姿は三日ぐらい立ったら元に戻るから、そんなに心配はしなくていいよ! 待っててね雪乃ちゃん!』

    「…………」

     チラッと横を見る。

     どうやら雪ノ下さんの声は電話口から漏れ出ていたようで、凄まじい表情で頬をぴくぴくさせているロリノ下さんがそこにはいた。

     巻き沿いを食らったロリヶ浜さんとロリはすは、もう呆れすぎてすんごいジト目になっている。ジトーッて言う擬音が聞こえてきそうなレベルで。

     ロリノ下さんはどうにかポーカーフェイスを取り戻すと、スッと立ち上がり口を開いた。

    「……わたしはとりあえず、ねえさんとはちあわせにならないようにどこかにかくれ――」

    『あ、ちなみにどこかに逃げようとしても無駄だからね! お姉ちゃんパワーを見くびっちゃだめだぞ! どこに居ても絶対に見つけちゃうから、大人しく比企谷君の家で待ってるんだよ、雪乃ちゃん♪』

     ……知らなかったのか? 大魔王からは逃げられ(ry。

     というかなんでロリノ下が俺の家にいるの知ってんだよ。怖い、魔王怖い。

    『じゃあ明日お宅にお邪魔するね! またね、比企谷君~』

     そう一方的に告げると、自由勝手な魔王様は電話をお切りになった。後には魔王の気まぐれに付き合わされた哀れな一般人たちがいるばかり。

     誰もが口を開けずに固まっていると、ロリノ下さんがじわっと涙をにじませながら俺の袖を掴んできた。やだ可愛い。

    「……もうやだ、かえる、おうちかえるぅ……」

     さしもの雪ノ下も、魔王の前では形無しなのであった。

    152 = 26 :

    「で、原因が判明した訳だが」

    「……うん」

    「そうですね……」

    「ぐす……ふぇ……」

     元々雀の涙程度しかなかった緊張感は、あまりにくだらなすぎる理由の判明により完全に消滅していた。

     もっとなんかこう、組織の陰謀とか雪ノ下さんの策略とか、そういうことを心の中ではちょっとは期待してたよ? そんなものは全く持って存在しなかったわけだが。

     まぁ、強いて言うならこの人を小さくしてしまう理論については謎のままだが……ここについては触れないでおこう、うん。

     ロリノ下さんは先ほどから俺の袖を掴んだまますすり泣いている。

     精神が肉体に引っ張られるというのは、先の雪ノ下の弁だが、どうやら姉のあまりの傍若無人さに、ここまで幼女勢で唯一大人っぽさを保っていたロリノ下さんまでもが、なんかいろいろバランスを崩されたらしい。

     ずっと気を張っていた上に、先のネタばらしがあり、更に明日の魔王襲来を予告されているわけだから、その心中は察するに余りある。

    「……まぁなんだ、元気出せよ」

     右手でそっとロリノ下の頭を撫でてやる。小さくなってもそのサラサラの黒髪の感触は指に心地よい。

     昔小町をあやしつけていた時を思い出しながら頭を撫でていると、ロリノ下は頬を染めて、涙の滲む目でこちらを見上げて、ぼそりと。

    「……おにいちゃん……」

     そう呟いた。と同時に俺も思いっきりハートを射抜かれた。

     雪ノ下さんが天使と称するだけはあって、確かにロリノ下の愛らしさは天元突破する勢いであった。

     小町という最愛の妹が居なければ大きいお友達の仲間入りをしていたかもしれない。

     しかしその動揺は周囲にも伝わってしまっていたようで、ロリヶ浜さんとロリはすが頬を膨らませながら胸にかきついてきた。

    「ひっきぃ、ゆきのんにだけちょっとてつきやさしくない!? あたしにもおなじくらいやさしくあたまなでて!」

    「なんですかそのはーとをいぬかれちゃいましたみたいなひょうじょうは! わたしだってなんかいもよんであげますよ、おにいちゃんおにいちゃんおにいちゃん!」

     その騒ぎようで正気を取り戻したのか、ハッとした表情になった雪ノ下は素早く俺の手から離れて目元をごしごしと拭き、早口でまくしたて始めた。

    「いやさっきのはちがうのよそこのおとこがおにいちゃんにみえたわけがないじゃないそうよいちじきのきのまよいだわふかくふかくふかく……」

     元の姿ならともかくロリがそんな言い訳をしても可愛いだけである。

     俺は思わず悪戯心を発揮して、ニヤリと笑いながらロリノ下さんに言った。

    「ん~? お兄ちゃんに甘えてもいいんだぞ、雪乃ちゃん?」

    「~~~~~ッ!! もうしらないっ!!」

     ロリノ下さんはあっという間に頬を紅潮させると、ダッシュで廊下の方に走って行ってしまった。しまった、ちょっとからかいすぎたか。

    「歯はちゃんとみがいとくんだぞー」

     雪ノ下さんがあれだけ雪ノ下をからかう理由がちょっとわかってしまったかもしれない。俺はあの人をちょっと理解してしまったことを若干後悔するのだった。

    「ずるいー! ゆきのんばっかりなまえでよぶなんて! あたしのこともなまえでよんでよー!!」

    「おにいちゃん、ちょっとゆきのしたせんぱいびいきがすぎませんか!? わたしもいろはっていうなまえがあるんですよ! い・ろ・は!!」

     ついでになんか火種を投下してしまったことも後悔するのだった。

     というかお前らはもう少し大人の体裁を保てよ。

    154 :

    一大学生の勝手な都合で三人もの生徒を学校に通わせないようにしたのか
    しかも悪びれず、生徒会長まで

    155 :

    だって魔王様だし

    156 :

    ギャグにマジレスよくない

    157 :

    「ふぁ……ねみゅい……」

     ロリヶ浜さんの漏らしたその声を聞いて、俺は壁に掛けてある時計を見た。時刻は十時半。健全な男子高校生にとってはまだ夜の序の口にすぎない時間帯だが、お子様にとってはもうおねむになる時間らしい。

     声こそ漏らしていないものの、ロリはすも生あくびを繰り返したり、目を何度も擦ったりと、眠気に頭が支配されていることは明確であった。

     しかし、普段は深夜まで夜更かししているのが当たり前の俺。この時間帯では眠くなるどころかあくびの一つすら出てこない。

     ひとまずこのお子様たちを先に寝かしつけるのが急務だな。

    「おいお前ら、眠いなら歯磨きして上上がれよ。小町の勉強が終わったら一緒に寝ればいいだろ」

    「やー……くあぁ、ひっきぃといっしょにねるー……」

     ロリヶ浜はもはやうつらうつらと舟を漕ぎ始めている。

    「よふかししたいからってやっかいばらいですかー……? ふっふっふーあまいですよー……あふ」

     完全に目的ばれてるじゃねーか。

     だが二人とも抗いがたい眠気に襲われているのは間違いない。俺は膝の上で船を漕いでいる二人を腕に抱えると、そのまま二階へと向かった。

     二人が腕の中で弱弱しく抵抗するのを感じたが、所詮は子どもの抵抗。難なく二階まで二人を運んで、小町の部屋の前に立った。

    「……お前らも、小町と一緒に寝る方がいいだろ」

     ぼそりと呟いて、小町の部屋の扉を開けると、ベッドで同じように舟を漕いでいるロリノ下と、一生懸命勉強している小町の姿が目に入った。

     ドアの音に気が付いたのか、小町がこちらに振り返ってくる。

    「わり、邪魔したか」

    「ううん、大丈夫だよ。……あら、二人ともおねむかな?」

    「あぁ。お前の部屋で寝かしつけたいんだが、大丈夫か?」

    「大丈夫だよー。私も十一時ぐらいには勉強切り上げて寝るから。そしたらみんなと一緒に添い寝だね!」

    「そうだな。……頑張れよ」

    「うん。ありがと」

     こうして必死に勉強している小町を見ると、やはり子ども三人の世話を引き受けるというのは彼女にとってかなりの負担なのではないかと感じる。

     それでも、なんというか、彼女たちは放っておけないのだ。

     その理由は……まぁ、分からないとは言わないが。

     俺は小町にもう一度激励の言葉を掛けた後、一回のリビングへ戻っていった。

     いつも通り夜更かしをして、そのうち瞼が重くなってきて。

     そうして、この幸福のような、不幸のような日々の一日目は幕を閉じたのだった。

    158 = 26 :

    今回はここまでです。
    またよろしくお願いします。

    160 :

     金曜の朝と言うのは、期待と疲労の入り混じった何とも言えない気分で目を覚ますのが通例である。

     五日間の学校生活で蓄積した疲労と、次の日から二日間の休みが与えられるという希望。両者は均衡しながらもなんとか希望側が勝利を挙げ、重い体を引きずりながら学校へと向かうのだ。

     なお前者が勝つ場合も無きにしも非ずである。

     さて、この日に関しても俺は例に漏れず、夜更かしで疲れた重い瞼を擦りながら、自室のベッドから起き上がろうとした。

     疲れ目によりいつもよりもさらに澱んだ眼はさながら棺桶から蘇るゾンビの如し、とは小町の弁である。

     半分睡眠しているような状態のまま、大きなあくびを一つして、緩慢な動作で上に伸びをする。

     すると意識が覚醒してくるごとに、お腹のあたりに引っ付いている何かしらの存在に気が付いた。

     およそ5,6歳ほどの幼女である。

     はて、我が家にこんな幼女は住んでいただろうか。こんな状況を小町に見られると非常に面倒くさいことになるのだが――

     とそこまで考えて、寝ぼけていた脳が昨日の記憶を呼び覚ました。

     ――あぁそういえば。俺は今、同級生や後輩が幼女になって自宅に居候しているという、コ〇ン君もかくやという状況に陥っているのだった。

     しかし前日夜の記憶を振り返る限り、うちで預かっている三人の幼女は全員、妹の小町の部屋に置いて行ったはずなのだが。

     疑問符を浮かべながら、お腹に抱き着いている幼女をよく見る。

     肩ほどまでのセミロングで、ピンクがかった茶髪で――とここまで観察した時点で、それが誰であるかは見当がついた。

     とはいえ一瞬考える時間が生まれてしまったのは、彼女の最も特徴的な、……いや、二番目に特徴的な部分である、頭のお団子が存在しなかったからである。

     まぁ、寝るときにあの髪型にしてたら髪痛みそうだしな。

     と納得して、どうにかお腹の彼女を引きはがそうとするが、意外に強い力で引っ付いていて、中々離れない。

     しびれを切らして、肩を揺らして起こそうとして。

    「…………」

     その目元に光る雫に気が付いた。

     雫は頬を流れて、俺のパジャマを濡らしている。

     いつ頃からその雫が流れていたのかは、わからない。だが頬に残る痕を見るに、そう短くない時間であることは想像がついた。

     俺は無理やり引き剥がすのをやめて、そっと彼女を抱えて、ベッドに横たえる。

     セミロングの彼女は新鮮で、目を引くものはあったが。それ以上に、哀しみに彩られたその表情が目を引いた。

     お前にゃそんな顔は似合わねぇよ。

     キザ男のようなセリフが頭に浮かんできて、思わず身震いしてしまいながら、俺は彼女の頭を二度三度撫でて、ベッドから立ち上がった。

     音を立てずに歩き、部屋から出て行こうとしたとき。小さくか細い声が耳朶を打った。

    「……かないで……ひっ…ぃ……ゆ…のん……」

     ……ものすごい罪悪感に苛まれながら、俺は一階へと降りて行った。俺悪くないのに。

    161 = 26 :

     一階に降りると、小町とロリノ下はすでに朝食を取っていた。

    「おはよー、お兄ちゃん」

    「おはようございます、ひきぎゃやさん」

    「おう、おはよ」

     ロリヶ浜はまだ寝ているであろうことは確認できているが、辺りを見回してもロリはすの姿はどこにもない。

     八幡特製コーヒーを作りながら、小町の方に問いかける。

    「なぁ、いっし……ななははどうしたんだ?」

    「まだぐっすり寝てるよー。寝る子は育つ! ってね! もちろん早起きできるゆきこちゃんもえらいけどね~」

    「……ありがとうございます」

     小町に頭を撫でられ、頬を染めながら黙々と朝食を口に運ぶロリノ下さん。まんざらでもなさそうな表情だなおい。

     それにしても、寝る子は育つ、か……。

    「……雪ノ下さんや由比ヶ浜は良く寝てたんだろうなぁ」

    「……どこをそうぞうしていったのかな、おにいちゃん」

     ロリノ下さんがとても可愛らしい笑顔でこちらを見てくる。

     あれー? すごくかわいいはずなのに寒気が止まらないぞ?

    「ごみいちゃんキモい」

     小町さんや、真顔のキモいは男子の心を容赦なくえぐるからやめてくれとあれほど。

     傷心を抱えながら朝食の席に着くと、小町はちょうど朝食を食べ終わったようで、入れ違いで席を立った。

    「今日はちょっと早めに出て勉強するから、家出るまでみんなのお世話お願いね、お兄ちゃん」

    「おう」

     食器類を綺麗に片付けて、もう一度ロリノ下さんの頭を撫でた後、小町は肌寒い朝の町へと飛び出していった。

     あとに残される俺とロリノ下さん。

     こうして静かに、何を語るでもなく、テーブルを挟んでコーヒーを啜っていると、まるで由比ヶ浜が来ていない時の奉仕部の部室のようで、意外に気分は悪くない。

     俺はぼーっと朝食を頬張りながら、あの静謐な空間のことを考えていた。

    162 = 26 :

    「……そういえば、ゆいがはまさんはどうしたのかしら。あさからすがたがみえないのだけれど」

     ロリノ下の声が聞こえて、ふと我に返った。

     事実をそのまま伝えるのは容易だが、余計な心配をかける必要もないのではないか。二つの相反する考えを同時に思い浮かべて、しかし俺は正直に先ほど見たことを伝えることにした。

     雪ノ下に任せておけばどうにかなるだろう、という考えもあったのかもしれない。

    「……由比ヶ浜は、朝起きたら俺の布団に潜り込んできてたよ」

    「…………あらそう」

     ちょっとむくれて、こちらをジト目で睨んでくるロリノ下さん。いやそういう反応を待ってたんじゃなくてね。

    「あいつ、泣いてたみたいなんだが、何か知らないか?」

    「ゆいがはまさんが? ……いいえ、わたしはなにも」

     ロリノ下は俺の言葉を聞いて、少し目を見開いた後、考え込むような仕草を見せた。

    「俺は今から学校に行かなきゃならんから、後で由比ヶ浜と話してみてくれないか。何か悩んでることがあるのかもしれないし」

    「あら、いがいにやさしいのね」

    「そんなんじゃねぇよ、ただでさえ行動が幼くなってんのに拗ねられたら面倒なだけだ」

    「ひねでれとはよくいったものだわ」

     ロリノ下がクスクスと笑い声を漏らす。何これちょっと恥ずかしい。

     顔を背けながら、食べ終わった食器を片付ける。

     歯磨きや着替えを終えて、壁の時計を見ると、そろそろ出発してもいいくらいの時間帯になっていた。

    「それじゃ学校行ってくるわ。外にはなるべく出ないようにな。俺もなるべく早く帰るようにはするが、分からないことがあれば小町か俺にメールか何かで聞いてくれ」

    「ええ。いってらっしゃ……」

     そこまで行って、ロリノ下さんははっと気が付いたかのように口に手を当てると、顔を赤くして顔を背けた。

     え、なにこれ。お前に言ういってらっしゃいはねぇ! ってことなの?

     どうにも釈然としない気持ちを抱えながら玄関のドアに手をかけると、後ろからぼそぼそ声のいってらっしゃい、が聞こえてきた。

     どっちが捻デレなんだか、と、苦笑を浮かべながら、俺は玄関のドアを開け放った。

    「ひゃっはろー、比企谷君。雪乃ちゃんいる?」

     閉めた。

    163 = 26 :

     どうやら俺も幻覚を見るようになってしまったらしい。疲れ目って怖いなぁ。

     始まりの村こと自宅から出たら即魔王とエンカウントなんてそんなことが現実にあり得るわけないじゃないか。

     どんな糞ゲーだよ、ってよく考えたら人生って糞ゲーだったわ。認めちゃうのかよ。

     とにかく、危うく止まりかけた呼吸を深呼吸をして整えて、1,2,よし。

     もう一度ドアを開けた。

    「朝からお姉さんが訪ねて来たって言うのに、いきなりドアを閉めるとか酷いんじゃないかなぁ」

     やっぱり居た。なんだこの糞ゲー。

     玄関の軒先でいきなり雪ノ下さんと遭遇するとか心臓に悪すぎるので本当にやめてほしい。

     俺はどんよりとした気分をすべてため息に乗せて吐き出した後、強化外骨格スマイルを浮かべている雪ノ下さんに向き直った。

    「……雪ノ下に会いに来たんですか」

    「そそ。中入っていいかな? いいよねお邪魔しまーす」

    「まだ返答してないんですが……」

     俺の脇をすり抜けて雪ノ下さんが家の中に入っていく。どうせ俺がダメだと言っても入っていたのだろうから、先ほどの問いかけに意味などないのだろう。

     俺は半ば諦観しながら、家の中に振り返った。しかしそこには、先ほどまで佇んでいたロリノ下の姿はない。

    「あれ? 雪乃ちゃんいないね。まぁこの家の中にいるのは分かってるし、ちょっと家の中探してもいいかな?」

    「……ご自由にどうぞ」

     どうせ断っても意味はないのだろうし。

     雪ノ下さんは、雪乃ちゃーん出てきなさーいここに居るのはお姉ちゃん知ってるぞーとか言いながら家の中を歩き回っていく。

     なんだよあれ、隠れてる側からしたら下手なホラー映画より怖いだろ。

     俺が背筋に悪寒を感じながら動向を見守ってると、暫く経ったのちに、雪ノ下さんに抱えられたロリノ下がこちらに歩いてきた。

     いつの間にかちゃっかりよそ行きの服に着替えさせられている。

    「それじゃ雪乃ちゃん借りてくねー。もーかわいいなぁ雪乃ちゃんは。楽しみだなぁ楽しみだなぁ」

     雪ノ下さんは珍しく心の底からの笑顔を浮かべながら、ロリノ下に頬ずりしている。ロリノ下さんは瞳に深い絶望を称えながら借りてきた猫のように大人しくしていたが、俺の隣を通り過ぎる一瞬、その瞳に光が戻った。

     ――助けて。

     ――すまん無理。

     見事なまでのアイコンタクトの後、恨めしそうにこちらを見る幼女の視線を背に受けながら清々しい表情で登校していく男子高校生の姿がそこにはあった。

     というか俺だった。

    164 :

    比企谷家に両親がいないことまで把握してないとできない行動
    怖いですねえ

    165 = 26 :

     朝からの恐怖体験に身体を震わせながら、俺は普段通り登校する。

     こうして寒空の中、特に代わり映えもなく通学路に自転車を走らせていると、同級生が幼女になったという事実がまるで夢か幻かのように感じられてきた。

     しかし、靴箱を過ぎ、教室に入って、いつものようにリア充的会話を繰り広げる葉山グループに、彼女の姿が無いことを横目で確認していると、あれは確かに現実なのだという実感が湧いてくる。

     まあ実感が湧いたからと言って特に何をするわけでもなく、俺はいつも通りステルスヒッキーとして教室の風景と同化しているのだった。

    「比企谷、ちょっといいか」

     全然同化出来てなかった。

     俺はイケメンフェイスから爽やかさを垂れ流しにしてらっしゃる葉山隼人さんに、精一杯の苦々しさを詰め込んだ表情で返事を返した。

    「……んだよ」

    「いや、結衣のことなんだけど。昨日も今日も学校に来ていないだろう? 君は何か知らないかと思ってさ」

    「お前らが知らないことを俺が知るわけないだろ」

     さらりと嘘を吐く。イケメン相手ではさほど罪悪感を感じない――とは言っても、葉山グループでも由比ヶ浜の事を本気で心配している奴はいるのだろうし、そういう意味では多少は申し訳なさも感じている、のかもしれない。

     しかし葉山は、俺の返答に苦笑いという返事で応えた。なんだよそれでも絵になりやがって爆発しろ。

    「……結衣は、君達を――君の事を、一番に信頼していると思うけどな」

    「いや、そりゃあねぇだろ」

     彼女の心中など知るべくもないが、このリア充グループ……すなわち、行動力にも、社会的地位にも優れた集団よりも、捻くれぼっちである俺を優先させるというのは考え辛い。
     
     それに、雪ノ下とは仲が良いものの、三浦とも親友と呼んでいいくらいの仲のはずだ。まぁ三浦よりも雪ノ下を頼ることはあるとしても、三浦よりも俺を頼る、ということはないだろう。

    「君は、自分に寄せられる信頼や好意に無頓着すぎるな。いや、あえて気が付かないふりをしている……か」

    「……うるせぇよ」

     これそういう雰囲気を醸し出す場面じゃないからね?

     俺が鬱陶しそうに横目で睨んでいると、葉山は肩を竦めながら自分の席へと戻っていった。

     結局イケメン様は何が言いたかったのかいまいちつかめないまま、一限目の授業が始まる。

     そういえばイケメンが話しかけてきたせいで今日は戸塚とまだ会話できていない。後で思う存分話かけることにしよう。

     そんなことを考えながら、一限目の授業が終わり。事件は起こった。



     二限目の休み時間。廊下の方から聞こえて来た喧騒により、穏やかだった教室の雰囲気が変わっていくのを肌で感じた。

     有名人か何かが学校を訪れたのだろうか。どちらにしても俺には関係のない話だ、と、教室の空気と同化しながらお気に入りの文庫本を読んでいると、その喧騒がこの教室に着々と近づいてきているのを感じた。

     神様、どうか俺の平穏な学校生活だけは邪魔されませんように。そんな俺の願いは――

    「……いた……ひっきぃ……」

     波乱の予感とともに、儚くも砕け散るのだった。
     

    166 = 26 :

    今回はここまでです。
    またよろしくお願いします。

    169 :

    焦らすねー

    170 :

     後方から聞こえて来たその舌足らずの声に、俺は顔を引きつらせて顔を伏せた。

     いやもう見つかっているのだからその行為に全く意味がないことは分かってるんだけれども。

     脳内にはいろいろな疑問が浮かんでは消えていったけれども、つまるところ聞きたいことはただ一つ。

     なんでここにいるんだよ。

     ぺたぺたというかわいらしい足音とともに、先ほどの声の主は徐々に俺の席に近づいてくる。

     俺の孤高のボッチライフがもろくも崩れ去る瞬間はすぐそこまで迫っていた。

     朝からの魔王襲来で少し記憶が前後していたものの、彼女の頬にあった涙の痕を忘れたわけではない。

     そのケアを任せたはずのロリノ下さんはあえなく魔王に拉致されてしまった。

     ロリはすめ、何をやってたんだあいつは。

     そんな理由探しが頭の中をぐるぐる回って、いっそこの気配が全く別人で俺の勘違いだったらいいのになぁ、と半ば現実逃避をしていると、顔を伏せている俺の制服の右ひじの辺りがちょこん、と掴まれる感覚があった。

     現実は非情である。

     俺がゆっくりとそちらに振り向くと、瞳いっぱいに涙を貯めたロリヶ浜が、縋るような目でこちらを見つめていた。

    「……おはよう」

     こういう時なんて言えばいいかわからないの。まあこの言葉のチョイスが間違っていることくらいはわかるけども。

     俺のその言葉を聞いたロリヶ浜さんは、ふぇ、という小さな声とともに、堰を切ったかのように瞳からぼろぼろと涙を零し、俺の胸元に飛びついてきた。

     どこにそんな跳躍力あったんだよ、と場違いな感想が頭に浮かぶ。

     胸中で嗚咽を漏らす泣き虫娘を、撫でるでもなく抱きしめるでもなく、茫然と座り込んでいると、周囲から好奇と奇異の視線が大量に降り注いでいることに気が付いてしまった。

     やめて! ボッチは大量の視線にさらされると死んでしまうか弱い生き物なんです! ボッチ虐待反対!

     これが葉山ならば、ヤツにつられた大量のギャラリーがこのコをあやしにかかるのだろうが、生憎俺にそんな人気はなく。戸塚も流石に心配そうにこちらを見つめるだけに留まっているし、川何とかさんはそわそわはしているものの俺の席に近づこうとはしない。

     葉山グループからは「ヒキタニくんまじっべー! っべーわ!」といううざったいヤジが飛んでくる。何がやべえんだよ。あとあーしさんの怪訝な視線が痛い。

     若干パニックに陥り、俺までちょっと泣きそうになりながら、どこへともなく視線を彷徨わせていると、二限の平塚先生がけだるげに教室に入ってくる。

     俺にはその瞬間だけ、かの先生が救いの女神に見えた。

    「平塚先生……ちょっとお時間よろしいですか……」

     俺のSOSを聞いた平塚先生は、ちょっと泣きそうな顔で頷いた。俺も泣きたいよ。

    171 = 26 :

     平塚先生は、自習していたまえ、ということをクラスに伝えて、俺と、俺にセミのように張り付いているロリヶ浜さんを、近くの準備室に引っ張っていった。

     入り口のカギを占めて、こちらに向き直る平塚先生の顔、修羅の如し。

    「……で、これはどういうことだ比企谷」

    「いや俺が知りたいですよ。なんでここにいるんですかね」

    「……ごめん……っく、ごめんなさい……」

     急に肉体と精神に齟齬が起きたために、精神の均衡を崩しているのだろうか。

     いくら幼女だとは言っても、ただひたすら泣きじゃくるその様子は尋常でないものに映った。

    「責めてるわけじゃなくてな、なんでここに居るのか聞きたいだけで」

    「ごめんなさい……ごめんなさい……」

     ひ〇らしかよ。

     どうやら今のロリヶ浜とはまともな対話は期待できなさそうだ。

     平塚先生もその様子を見ながら、顎に手をあてて考えを巡らせている。

     俺は気休め程度にロリヶ浜の頭を撫でながら、平塚先生に問いかけた。

    「……由比ヶ浜を家の方に送ってもらうことって出来ますか」

    「できないことはないが……」

     そのやり取りを聞いたロリヶ浜さんは、より強く抱き着いて、声を漏らす。

    「いやっ……」

    「……じゃあ職員室で預かってもらうとか」

    「やだ……」

    「……平塚先生に預かってもらうとか」

    「やー……」

    「いやそれは私も流石に無理だ」

     言葉を重ねるごとにロリヶ浜さんの抱きしめる力が強くなる。

     ナニコレ、ヤンデレ妹なの? ヤンデレ幼女に死ぬほど愛されて眠れないの?

     血の付いた包丁を持って瞳のハイライトが失せたロリヶ浜さんを想像して身震いしていると、彼女はこちらを見上げながらか細い声で言った。

    「……ひっきぃといっしょがいい」

     そう言われましても。

    172 :

    うぜえなアタマピンクの糞女が死ねよ
    さっさとこの人間の屑をフェードアウトさせろって言っただろうが>>1聞いてんのかオラァ!

    173 :



    ガハマの原作での所業

    ・犬のリードを離し事故の原因を作り八幡を大怪我させる
    ・犬を庇った八幡に一年間も直接お礼を言いに来ない
    ・御礼と称して木炭クッキーを渡すなど人の常識としてあり得ない事をやる
    ・面識が殆どない八幡に「ヒッキー」と失礼な渾名を付けてキモいなどの暴言を吐く
    ・事故の事がバレても謝るでもなく落ち込むだけ、終いには「馬鹿」と吐き捨てる自己中ぶり
    ・夏祭りの時も八幡が居た堪れなくなってるのにそれに気付かない
    ・文化祭の時もクラスの手伝いばかりで奉仕部は放置してたくせに雪乃を責め八幡に責任を背負わせる
    ・修学旅行の依頼の件で戸部の依頼を強引に押し切り厄介事を奉仕部に持ち込む
    ・アニメ2期の冒頭で事情を知っていてクラスの連中と一緒に八幡の事を笑っていた
    ・空気読めるとか説明されてる割にはクッキーや夏祭りの件の様に八幡を困らせてばかり
    ・加えて八幡と雪乃が進展するのを邪魔して自分の恋愛感情を八幡の気持ちも考えずに押し付けてばかり
    ・材木座の事も汚物の様に扱って、依頼も殆ど放置の無責任ぶり
    ・優しいと言ってもそれは自分が都合がいい時だけ、都合が悪くなれば相模から三浦に乗り換えたように手の平返して保身を優先する上っ面の偽善
    ・11巻で雪乃に弱みに付け込んで八幡への恋愛感情を封じる提案をする

    174 :


    <ガハマ厨1>

    「妄想」「根拠」「ガイジ」「電池君」「八幡は雪乃と友達になりたい」
    これらのワードを連呼し、複数垢を使いで議論を押し流そうとするガハマ厨の中でも最凶のキチガイ。基本日本語が通じない上に
    俺ガイル関連のあらゆるスレ、果ては知恵袋にまでその生息が確認されている
    最大の特徴として議論で論破されると、「妄想」「根拠」などのワードを連呼し、
    いざ根拠を提示しても「電池君」「ガイジ」などを壊れたradioのように連呼して煙に巻きスレを荒らし議論ができない様にする

    <ガハマ厨2>(八幡アンチ?)

    八幡の求める「本物」を徹底的に否定し最終的には本物が手に入らない。八幡は変わるべきだと比企谷八幡の人間性を否定している
    ガハマ厨に比べると人間の言語を理解できる知能を持つが八幡や作品のテーマである「本物」に否定的なアンチよりの連中
    八幡の「人格」「本物」に対して否定的で俺ガイルという作品自体を曲解しており、作品のテーマ及び主人公に対して

    「そんなものを求めていては成長できない」「八幡は本物を諦める、あるいは妥協すべき」

    などと、八幡にとっては大きなお世話以外なにものでもない押し付けがましい感情論を振りかざし作品自体を否定しているような俺ガイルファンからすれば何故、俺ガイル読んでるかわからない迷惑以外の何物でもない連中
    主な生息地は「HACHIMAN信者を見守るスレ」でpixivなどの二次創作サイトに度々凸している迷惑集団

    175 :

    12巻のガハマの内面描写より抜粋
    >彼女が考えていることも思っている事もわかっていて、でも彼女みたいに諦めたり、譲ったり拒否できなかった。
    >すごく簡単なことのはずなのに、あたしはなにもできなかった。
    >全部、彼女のせいにしてそうしなかった。

    この内面描写がある事から11巻の八幡と雪乃のためではなく
    ガハマの提案は全てを知っていて雪乃の恋愛感情を封じる卑怯な提案だったのがほぼ確定

    176 :

    ガハマが昔から雪乃に気持ちに気付いていたなら
    それを知っていてアナザーでは八幡との関係を進めたわけだよな?
    それで雪乃の友達面して接せるだから本当に面の皮が厚いよな
    雪乃は自分から身を引いて、本編でもガハマに遠慮して自分は身を引こうとしている
    それなのにガハマは雪乃に譲ろうともせず雪乃に依存して何もせず泥沼化を促進している
    自分が傷つく事から逃げてばかりの甘ったれたどうしようもない屑女
    最初からなにも変わってない。空気を読んで、周りに合わせて何もせず保身を優先して嫌な事に向き合おうともしない
    八幡のように自分を切り捌いて自己を犠牲にする事も、彼雪乃のように変わろうと思って必死に足掻くわけでもない。ガハマを潤滑油と評する者がいるけど逆だろ?1人だけ前に進もうもせずみっともなく現状に縋り付いて逃げてるどうしようもない卑怯者
    自己を変革する気がなく逃げる事しかできない奉仕部の異物、由比ヶ浜結衣は奉仕部に害悪な存在でしかなかった

    177 = 176 :

    12巻でも決定的な場面から中途半端に逃げてもしかしたら自分の方向いてくれるかもって微かな希望持ってるんだろ。11巻の提案にしてもその為の時間稼ぎの為のもの
    もっともあれが状況が加速する原因になるって言うのだから皮肉にも程があるよな
    根本的に苦しい事から逃げる事しかできない人間だからな
    1年間も八幡に直接謝罪する事ができなかったのようにガハマだけ奉仕部で何も成長してない
    だからこそ八幡や雪乃と一緒にいる資格がないんだろうが
    本編の流れで八幡と雪乃がくっついたら疎遠にはなるのは確実ガハマが色々と耐えられるならあんな提案要らんし結果から逃げ回る必要も無い。結局の所結衣にはガッツが無い
    精神的に脆いのではなく弱いからああいう行動になる
    結局真っ向勝負に出れない時点で自分にすら負けてるしたらればも残る
    現実に向き合う事もしない甘ったれの典型的なメンヘラ予備軍、由比ヶ浜結衣は今すぐ八幡と雪乃周りから消えろよ悪影響でしかないんだよ

    178 :

    12巻のガハマの内面描写より抜粋
    >彼女が考えていることも思っている事もわかっていて、でも彼女みたいに諦めたり、譲ったり拒否できなかった。
    >すごく簡単なことのはずなのに、あたしはなにもできなかった。
    >全部、彼女のせいにしてそうしなかった。

    要するに八幡の答え(恐らくフラれる)を聞くのが怖くて何もしないのを全部雪乃のせいと責任転嫁と自己弁護を重ねてきた
    雪乃に依存して、自分から玉砕覚悟で八幡に告白できないことを
    本当はガハマ自身の臆病さが原因なのに、雪乃のことを口実に自分を誤魔化しているだけの卑怯者だった
    そんで11巻で雪乃に付け込んだ提案をして雪乃を潰そうとしたのが確定した
    ガハマは一巻から何一つ成長していない、八幡や雪乃に責任を肩代わりさせて我が身第一で言うべきことやるべきことから逃げてる
    一年前に八幡のお礼を直接言わずに逃げていた事から変わっていない卑怯者である判明したわけだ
    奉仕部や俺ガイルにとっての害悪でしかない存在のガハマは八幡達の前から消えて排除されるべき

    179 :

    本物なんか欲しくなかった→だから関係を進めないようにした(11巻ラスト)→けれど八幡に
    否定されたことにより、欺瞞を取り除き本物を追求することが決まってしまった

    ↓interlude風に書いてみたw

    本当は欺瞞でもよかった。「ずっとこのまま」でいられたなら、いつか瓦壊するそのときまで、
    このぬるま湯につかっていることができたのに。

    私はずるくて卑怯だから、少しでも長くこのまどろみに浸っていたくて、自分ひとりが置いていかれる
    のが嫌で、その責任をすべて彼女に押し付けてきたのだ。

    彼女のために、彼女の問題を解決するまでは そう言って私は彼女に依存した。

    私のこの願いは誰からも望まれていないものだと分かってる。それでも私は全部欲しい。

    彼のことも、彼女のことも、たとえこの関係が、すべて嘘で塗り固められた欺瞞であったとしても

    ただ傍にいてほしかった。置いていかれたくなかった。悲しいだけの本物なんて、欲しくなかった。

    傷つくのも嫌、関係を進めて置いていかれるのも嫌だからずっと嘘で塗り固められたこのままがいい
    逃げる事しかできないどうしようもない卑怯者が由比ヶ浜結衣

    180 :

    コウモリ女とは、誰にでもいい顔をする八方美人
    相模グループに行ったり三浦グループに行ったり雪ノ下に行ったり。いつも自分は安全地帯にいる
    愛想がいいけど都合が悪くなったら裏切るから信用できない。自分に自信がなく優秀な人の取り巻きになるそれが由比ヶ浜結衣という偽善者

    182 :

    もしも由比ヶ浜がいなかったら

    ・一番最初の依頼で毒入りクッキーを食べずに済む
    ・テニスの時もダブルスは最初から雪乃が出るしかなく時間を無駄にしない
    ・そもそも戸塚が由比ヶ浜経由で知り合ったから依頼そのものがなかった
    ・職場見学で八幡と由比ヶ浜が気まずい感じになり、そんなときに材木座が遊戯部との勝負の依頼を持ち込んでくるも、もしも由比ヶ浜がいなかったらまず退部するしないで揉めることがなく、遊戯部入れて奇数になるからダブル大富豪もしなくて済む
    ・千葉村も別に由比ヶ浜がなくても雪乃が解決に乗り出して、それを八幡が手助けしている
    ・文化祭も働きすぎて雪乃が体を壊して由比ヶ浜の慰めがなくてもスローガンの様に八幡なりの方法で、雪乃を救おうとしている
    続き
    ・修学旅行は由比ヶ浜がいなかったら、そもそも告白の依頼を受けようと八幡や雪乃を無理矢理押しのける馬鹿がいないから戸部の依頼を受けない、もしくは八幡と雪乃じゃ、恋愛相談の役になんて立てない、つまりは依頼自体がなかったことになる
    ・生徒会選挙も奉仕部に由比ヶ浜がいなくても八幡が雪乃を守ろうとするから、雪乃を生徒会長にした上で、八幡も生徒会に入るという手段を選んだかもしれない。奉仕部は無くなるが2人の関係は続くから問題なし
    だが由比ヶ浜が生徒会長に立候補してたからその案が思いつかなかった
    ・クリスマスイベントも由比ヶ浜がいなければ雪乃が会長になってるから玉縄を雪乃の毒舌スキルで一蹴し会議は無事進み問題も特に起こらず、雪乃と八幡も元に戻る
    ・そもそも由比ヶ浜がいなければ雪乃も生徒会長になれていて雪乃は拗ねることもない、初っ端から全力で海浜総合を黙らせることが出来、会議が少ない分、クオリティを上げる時間も取ることができもっといいイベントになってた可能性もある
    ・その後も由比ヶ浜がいなかったら奉仕部も停滞していないから、少なくとも陽乃さんがいろいろ言ってくることはなかった、雪乃の依存体質も由比ヶ浜がいなくも解決しなきゃならん問題だから別に八幡だけで充分

    こうして見るとガハマいなくてもいい所か、ストーリー進行の邪魔にしかなってないんだよな
    メリットよりもデメリットの方が遥かにでかい

    183 :

    12巻のガハマの内面描写より抜粋
    >彼女が考えていることも思っている事もわかっていて、でも彼女みたいに諦めたり、譲ったり拒否できなかった。
    >すごく簡単なことのはずなのに、あたしはなにもできなかった。
    >全部、彼女のせいにしてそうしなかった。

    要するに八幡の答え(恐らくフラれる)を聞くのが怖くて何もしないのを全部雪乃のせいと責任転嫁と自己弁護を重ねてきた
    雪乃に依存して、自分から玉砕覚悟で八幡に告白できないことを
    本当はガハマ自身の臆病さが原因なのに、雪乃のことを口実に自分を誤魔化しているだけの卑怯者だった
    そんで11巻で雪乃に付け込んだ提案をして雪乃を潰そうとしたのが確定した
    ガハマは一巻から何一つ成長していない、八幡や雪乃に責任を肩代わりさせて我が身第一で言うべきことやるべきことから逃げてる
    一年前に八幡のお礼を直接言わずに逃げていた事から変わっていない卑怯者である判明したわけだ
    奉仕部や俺ガイルにとっての害悪でしかない存在のガハマは八幡達の前から消えて排除されるべき

    188 :

    199 :

    200 :


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