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    元スレ八幡「雪ノ下たちが幼女になってた」

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    2 = 1 :

    「あらひきぎゃやくん、こんにちは。すこしきいてほしいはなしがあるのだけれど」

     初めに聞いたのは、そんな舌足らずの声だった。活舌や声のトーンからして、だいたい幼稚園児くらいの子どもの声ではないかと推測する。

     はて、俺は確かに奉仕部に通じる扉を開け放ったはずだったのだが。

    「わり、間違えた」

     首を傾げながら部室の扉を閉める。

     いつの間にか総武高校は児童クラブ部でも創設したのだろうか。クラブ部ってなんだ、意味重複してんだろ。

     俺は奉仕部などという奇特な部活に入ってはいるものの、児童クラブのような奉仕活動に身をやつした覚えは断じてない。

     一息ついて、辺りを見回して奉仕部の部室を探していると、上を見た時に、どこかで見たシールが貼られていることに気が付いた。

     事あるごとに由比ヶ浜が張り付けていた大量のシール群である。

     こんなものを張り付けている教室が他にあるとは思えない。

     ……まさか、まさか、な。

     俺が扉の前で逡巡していると、パタパタという足音と共に、中から誰かが走り寄ってくる音が聞こえてくる。

    「ひっきぃ、いきなりとびらしめるなんてひどいよぉ」

     俺をヒッキーなどというふざけた渾名で呼ぶ奴を、俺はあいつ以外に知らない。

     ゴクリ、と知らず知らずのうちにつばを飲み込んだ俺は、恐る恐るもう一度部室のドアを開いた。

    3 = 1 :

     扉を開いた俺の前に居たのは、あのお団子頭の彼女――では、あった。

     ただ、俺の思っていたものとは大きく異なった形ではあったが。

     まず、頭身がいつもの彼女の半分くらいしかない。

     彼女のアピールポイントであるその大きな双丘に関しては、全くと言っていいほど存在していない。雪ノ下何某さんが大きく見えるくらいの絶壁である。

     しかし、それも当然と言えるだろう。

     なぜなら、俺の目の前に現れた彼女は――由比ヶ浜結衣は――紛れもない幼女と化していたからである。

    「……は?」

     ギャグマンガの主人公でもあれば、ここで大きなリアクションを取って読者の笑いを誘うのだろうが、いざおいしい場面に遭遇した俺の口から出てきたのは、そんな間抜けな声だった。

     俺はどうやらギャグマンガの主人公にはなれそうにもない。くりくりとした目でこちらを見つめる幼女を茫然と見つめながら、そんなどうでもいいことを考えていた。

    「ひっきぃ、たってないでなかはいってよ。まじでやばいんだって!」

     幼女ヶ浜幼女さんの小さな手が俺の手を取り、部室の中へと誘う。

    「ゆいがはまさんがかわいいからといって、そのくさっためをぶしつけにむけないでくれるかしら、ろりこん谷くん」

     奥の方の座席から聞こえてくる、その舌足らずな声は、間違いなく、この奉仕部部長であるところの、幼女ノ下幼女さんの声であった。

     俺は混乱した頭が整理できないまま、由比ヶ浜の手に引かれて、ひとまず部室に足を踏み入れることと相成ったのであった。

     

     

    4 = 1 :

    「――で、なにこれ。ドッキリ?」

    「そうであればどれほどよかったでしょうね……」

     幼女ノ下さんの入れてくれた紅茶を啜り、ひとまず冷静さを取り戻した俺が初めに考えたのは、この状況そのものが質の悪いドッキリであるという可能性である。

     常識的に考えてみてほしい。

     今まで一緒に過ごしてきた同級生が、ある日突然幼女になってました、なんて状況が本当にあり得るだろうか。

     それなんて名探偵コ〇ン、である。

     生憎俺はリアリストなので、そんな非科学的な現象を鵜呑みにするつもりにはならない。と

     とりあえず、目の前にいる二人の幼女の顔を交互に見る。

     艶やかな黒い髪を腰まで伸ばし、悠然と雪ノ下が普段座っている席に腰かけている幼女。白磁のような肌といい、異様なほどに整った容姿といい、確かにかの雪ノ下雪乃に酷似している。

     ピンクがかった茶髪のお団子頭で、雪ノ下似の幼女の隣に腰かけ、ちらちらとこちらを伺っている幼女。由比ヶ浜はもともと幼い顔立ちではあったものの、尚更幼く見える、というか幼い。確かにその子犬のような雰囲気は、かの由比ヶ浜結衣に酷似していると言わざるを得ない。

     俺はもう一度紅茶を啜り、一つ大きなため息を吐いた。

    「で、君たちは二人の親戚か何か? 二人はどの辺に隠れて『ドッキリ大成功!』の看板を掲げる機会を伺ってるんだ?」

    「ぜんぜんしんじてない!?」

    「そのにんげんふしんぶりはさすがといわざるをえないわね、ひきこもりくん」

     おおー、リアクションまでそっくりとは手が込んでるなぁ。

     案外あの二人には演技指導の才能があるのかもしれない。

    5 = 1 :

    「そうね、ひとまずひきぎゃやくんのおもいこみをとくところからはじめましょうか」

     幼女ノ下がやれやれ、といった風体でこめかみを抑える。なんだかこちらが悪いような気分になるからやめてほしい。

     というかひきぎゃやくんってなんだよそれかわいいな。

     頑張って言おうとしているのに言えてないところが八幡的にポイント高い。

    「ひきぎゃやくん、わたしたちはまぎれもなくほんにんよ」

    「いや、そう言われましても……」

    「あなたがさきほどくちをつけたこうちゃ、いつもわたしがいれているものとそんしょくなかったでしょう? ようちえんじにあのあじのこうちゃがいれられるのかしら?」

     確かに、先ほどから飲んでいる紅茶は、いつも雪ノ下が入れてくれる紅茶の味に引けを取らない。というかそのものですらある。

    「そうかそうか、紅茶入れるの上手いんだな。えらいえらい」

    「はてしなくはらがたつのだけれど……」

    「じゃあひっきぃはどうすればしんじてくれるの?」

     幼女ヶ浜さんが首を傾げながらこちらを見る。

    「ふーむ……俺のマイスウィートシスターの名前は」

    「こまちちゃん。あとひっきぃきもい」

    「俺の好きな飲み物は」

    「まっくすこーひー」

    「俺の身長は」

    「ひゃくななじゅうごせんち。……ってなにいわせんの! きもい! ひっきぃまじきもいから!」

    「いや……俺も驚いたわ。なんで俺の身長知ってんだよ、由比ヶ浜は」

    「そ、それは……たまたま! たまたましってただけだし!」

    「そうかそうか、由比ヶ浜お姉ちゃんとはよくお話しするんだな」

    「やっぱりしんじてないんじゃん!」

     というかこんなかわいい幼女に罵られると何か変な性癖に目覚めそうだからやめてほしい。

     俺は顔を赤くしている幼女ヶ浜から目をそらして、幼女ノ下の方を向いた。
     

    6 = 1 :

    「しかし、こんな時間に高校になんていたら親御さんが心配するぞ。俺が送ってやるから二人ともちゃんと帰ろうか」

    「めんどうくさいからといってもんだいをうちきりにしないで。わたしはともかく、ゆいがはまさんはこんなすがたのままいえにかえれるわけがないでしょう」

    「いや、由比ヶ浜なら納得されるんじゃないか? 外で子ども作ってきましたーって……ごふっ」

    「ひっきぃさいてー! ほんっとさいてー!」

     幼女ヶ浜の方から飛んできた文庫本が俺の脳天をクリーンヒットする。いや、それ俺がこの前置き忘れてたやつだろ。投擲武器代わりに使うなよ。

     文庫本を拾い、頭をさすりながら席に戻ると、幼女ノ下が静かに口を開いた。

    「まじめなはなし、しんじようとしんじまいと、あなたにはきょうりょくしてもらわなければならないのよ。きょひけんはないわ」

    「えぇ……。まあ、子どもの相手は嫌いじゃないけども、遊びに来るならこんなところよりももっと他にチョイスがあっただろ」

    「あそびじゃないのよ。あなたのりかいりょくのなさにはほとほとあきれるわね。どうしてめのまえのじしょうをすなおにうけいれられないのかしら」

    「しかし本当に雪ノ下にそっくりな毒舌だな。これは将来が恐ろしいわ」

     この年齢で雪ノ下ばりの毒舌を体得しているということは、十数年後には……おおう。背筋に冷たい汗が。

     相も変わらずやりとりを続ける俺と幼女ノ下さんに、幼女ヶ浜がおずおずと声を掛ける。

     

     

    7 :

    ガハマは幼女でもうざいな
    いっぺん死んで親の腹の中からやり直した方がいいんじゃね
    というか奉仕部に関わらないで欲しい

    8 = 1 :

    「ひっきぃは、さ。しんじてくれないの? わたしたちが、こんなふうになったってこと」

    「あー信じてるぞー信じてるから早めに帰ろうかー」

    「ぜんぜんしんじてないじゃん! ……じゃ、じゃぁ、わたしたちとひっきぃしかしらないことをはなせばいいんだね?」

    「そんなもんがあるならな」

     幼女ヶ浜さんは少し逡巡した後、こちらをちらちらと見ながら、ぼそっと呟いた。

    「……『おれは、ほんものがほしい』……」

    「ぶふっ!!」

     お、俺の黒歴史ががががが。

     むせて、暫く咳き込んだ後、俺は幼女ヶ浜に詰め寄る勢いで近寄った。

    「ちょっと、それ由比ヶ浜お姉ちゃんに聞いたのか? というか何言ってくれてんだあいつ。人の黒歴史を喜々として広めやがって……」

    「ちょっ、こわい、こわいから! だ、だいたい、わたしだれにもはなしてないし!」

    「現に君に話してるんだが……。本当勘弁してくれよな。またアイデンティティクライシスに陥りそうだ」

    「あら、あなたにあいでんてぃてぃなんてものがあったのね。はつみみだわ」

    「さりげなく俺の消滅を望むのやめてくれない?」

     幼女ノ下さんのキレキレの罵倒に心を抉られていると、目の前からしゃくりあげるような声が聞こえてきた。

     ……おいおい、これってまさか。

    「っく、ふぇっく、なんでしんじてくれないの。わたしほんとのことしかいってないもん。うっく、ひっきぃのばかぁ」

     くりくりの瞳からぼろぼろと涙を流す幼女の姿がそこにはあった。

     おいおいおいおい。これじゃまるで俺が幼女にきつく詰め寄って泣かせた性犯罪者みたいじゃないか。その通りですねはい。

     幼女ノ下さんが絶対零度の視線がこちらを刺す。

    「……どうやらせいしんがにくたいにひっぱられているようね。これもゆゆしきもんだいといえるかしら。……それにしても、いたいけなじどうをなかせるなんてまさかあなたのひょうかがこれいじょうしたにおちることがあるとはおもわなかったわ。ごめんなさい、いますぐいのちをたってもらっていいかしら」

    「……すみませんでした」

     怖い、幼女ノ下さん怖い。

    9 :

    >>7
    電池キモッ

    10 = 1 :

    「あー、悪かった、悪かったって」

    「ぇっく、っく、ぐすっ」

     幼女ヶ浜さんをなんとか慰めようとするも、俺のあやしスキルではまったく効果がないようで、泣き止むそぶりを見せない。

     最悪の場合一発芸でもかましてやろうかと思いつつ、俺は恐る恐る右手を幼女ヶ浜の頭に置いた。

     幼女ヶ浜はびくっ、と体を震わせるも、涙をいっぱいに貯めた目でこちらを見上げてくる。
     
     その目やめて、罪悪感ヤバいから。

     しかしどうやら、嫌がられてはいないようなので、俺は恐る恐る右手で優しく幼女ヶ浜の頭を撫で始めた。

     すると、少しずつ幼女ヶ浜の嗚咽が収まってくる。

     暫く経つと、どうやら完全に泣き止んだようである。俺は安心して、右手を下ろした。

     しかし、その下そうとした右手の袖を、ちょこん、と小さな手が掴む。

     幼女ヶ浜さんは、まだ少し潤んだ瞳で俺を見上げて言った。

    「……もっとなでて」

     これはヤバい。マイラブリーシスター小町のおねだりに匹敵する破壊力である。

     当然断れるはずもなく、俺はもう一度ナデナデ作業を再開せざるを得なかった。

    「……えへへぇ」

     先ほどと打って変わってにこにこと笑顔を浮かべる幼女ヶ浜さん。その笑顔はやっぱり由比ヶ浜結衣の浮かべる笑顔によく似ていて。

     俺は右手で幼女ヶ浜の頭を撫でつつ、一つため息をついて、幼女ノ下の方に向き直った。

    「……はぁ、わかった、お前らの言うこと信じるわ。で、俺は何すりゃいいんだよ」

    「…………」

     幼女ノ下は俺の問いかけに答えることなく、どこか唇を尖らせて、こちらをジト目で見てきている。

     しかし、俺の訝し気な視線に気が付いたのか、一つ咳払いをして、顔を赤らめながら、こちらに改めて向き直った。

    11 = 1 :

    とりあえず今日はここまでです。
    明日また続きを投下する予定です。

    13 :

    ガハマはそのまま退化していって死んでくれ

    14 :

    >>13
    ハイハイ

    15 :

    単発末尾Oの必死さには草生えるわ

    16 :

    「……あなたには、わたしたちのせいかつのほじょをしてもらいたいのよ」

    「補助、ってどのレベルまでだよ。学校生活をか? 日常生活全般をか?」

    「こうしゃね。わたしたちはあまりひとめにつくわけにはいかないから。かぞくやがっこうにたいするふぉろーもふくめて、いまからかんがえようとしているところなのよ」

    「……まぁ、お宅の娘さんがいきなり幼女になりました、とか信じてもらえるわけないしな。最悪俺が誘拐犯として捕まるまである」

    「そのとおりよ。だからいまからおんびんにすませるためにさくをねろうとしているところなの」

    「少しはフォローしてもらえませんかね……。そうだな、とりあえず学校の関係者に一人は協力を求めなきゃならんだろうな」

    「そうなると……たいしょうはひとりしかいないわね」

    「だな」

     俺は、彼女の携帯にコールを掛けた。

    「あぁもしもし、先生ですか。今から奉仕部の部室に来てもらいたいんですが――」



    ― ☆ ―



    「……ふむ。君がよほどの神童でもない限りは、先ほど説明してもらった事情を信じざるを得んな」

     部室に来てすぐに、平塚先生は流れるように110番をコールしようとした。もう少し信用ないんですかね。

     幼女ノ下の方から事情を説明しても、まだ半信半疑と言った風体だった平塚先生は、国語や社会と言った教科の種々の問題を、幼女ノ下さんに出題し始めた。

     それらに一切の淀みなくスラスラと答える幼女ノ下。さすがに学年一位の頭脳の持ち主である。

     ちなみに幼女ヶ浜はどうせ出題してもわからないだろうからと言って何も聞かれてない。

     ハブられた彼女は隅の方で頬を膨らませて拗ねている。ちょっと幼女化著しすぎやしませんかね。

     一通り問題を出題し終えた平塚先生は、まだ少し疑わし気な様子ではあるものの、ひとまず納得はしてくれたようで、ガリガリと頭を掻きながら、口を開いた。

    17 = 16 :

    「それで、私はどういった部分のフォローをすればいいんだ?」

    「ひらつかせんせいには、がっこうといえのほうにふぉろーをしてもらいたいんです」

    「ふむ、どのような連絡だ?」

    「学校には問題が解消するまで欠席の連絡、家には学校の用事で暫く帰らないって連絡……ってとこか」

    「まあ、そんなところかしらね。わたしのいえにはれんらくはひつようないから、ゆいがはまさんのいえだけでけっこうですよ」

    「……学校と家の板挟みに合わなければならんのか。頭が痛くなってきた……」

    「へたにうわさをひろめられるわけにはいきませんから。さいあくのばあいわたしたちはじっけんたいとしてけんきゅうきかんにつれさられてしまいます」

    「ドラマか何かかよ……」

     と、憎まれ口を叩いてみるものの、実際目の前で起きている現象は、世界中の大富豪が求めているであろう不老を実現しうる可能性を秘めているものである。

     案外幼女ノ下の言っていることも的外れではないのかもしれない。

     平塚先生はポケットのたばこに手を伸ばしかけて、校内であることを思い出したのか、苛立たし気にため息を吐いた。

     しかし一拍ののち、二人の方に向き直った。

    「わかった。そのあたりの手回しは私の方で行っておく。それで、君たちは今晩はどうするつもりだ?」

    「ひらつかせんせいのいえにとめていただくわけにはいきませんか?」

    「私の家か。……狭いし、散らかっているし、子ども二人の世話をするには少しな……」

    「結婚できない理由の一因を見た……ぐふっ」

    「比企谷。良い男と言うのは思ったことをすぐ口に出さないものだ」

    「いい女は口より先に手は出ないと思いますよ……」

     平塚先生に睨み付けられながら、俺は幼女ノ下の方を向いた。

    19 = 16 :

    「じゃあウチくるか。子供二人ぐらいなら預かれるぞ」

    「みのきけんをかんじるのだけれど」

    「泣いていい?」

    「しかし実際、比企谷宅以外の選択肢以外はないのではないか? これ以上誰かに現状を知られるわけにもいかんし、比企谷宅なら妹さんが世話を焼いてくれるだろう。この男を君たちに近づけなければいいだけだ」

    「泣きますよ? ほんとに泣くよ? 親切で言ったのになんで心抉られてるんですかね僕は」

    「ひっきぃ、よしよし」

     いつの間にか会話に復帰していた幼女ヶ浜さんが手を撫でてくれた。やだこの子天使。

    「それでは、まことにいかんながらひきがやくんのいえでおせわになることにしましょうか」

    「へいへい。せいぜい小町と仲良くしてやってくれ」

    「ひ、ひっきぃのおうちかぁ……えへへ」

    「ゆいがはまさん、かおがへんよ。あとかおがへんだわ」

    「にかいいうほどへんだった!?」

    「ふむ、どうやら話はまとまったようだな。それでは私は今から連絡を――」

    『……せんぱい、やばいです、やばいですぅ!』

    「……おい、まさか」

     背筋に悪寒が走った。

     せっかく話がまとまりかけていたところに、もう一つ大きな爆弾が投下されそうな、そんな悪寒が……。

     暫く待っていると、奉仕部の入口の方からかわいらしいノックの音が聞こえてくる。

     俺は半ば確信を抱きながら、入り口の扉を恐る恐る開けた。

     次の瞬間、太もものあたりに抱き着いてくる小さな影。

     あざとい仕草でこちらを見上げてくる、これまた可愛らしいその幼女は。

    「たすけてください、せんぱーい!」

    「……Oh」

     一年生の生徒会長こと、一色ロリはすさんであった。

    20 = 16 :

    「……わたしもあたまがいたくなってきたわ」

    「えぇー!? いろはちゃんまでちっちゃくなってる!?」

    「も、もしかしてゆきのしたせんぱいとゆいせんぱいですかぁ!?」

     三幼女、爆誕。

     幼女ノ下と幼女ヶ浜――もうロリノ下とロリヶ浜でいいか――は、初めて見るニューフェイスに目をしばたたかせている。

     対するロリはすも、まさか自分以外にも幼女化した人物がいるとは露にも思っていなかったらしく、あざとさも忘れて目を白黒させている。

     あ、ごめん仕草と言い声と言い普通にあざとかったわ。さすがあざとさの権化。プロ根性が半端じゃない。

     平塚先生は新たに降りかかった問題に頭を抱えているようだ。

     俺と言うと、さすがに二回目の遭遇となると少し慣れてきたようで、あまり混乱することなく口を開くことが出来た。

    「……一色、お前もか」

    「なんですかぁ! その『まためんどうごとをもってきやがって』みたいなかおは!」

    「また面倒ごとを持ってきやがって」

    「わざわざいいなおさなくてもいいですからぁ!」

    「ふむ……こまちさんにおせわになるにんずうがふえてしまうわね。もうしわけないけれど」

    「ねえ俺は? 俺に対しては何かないの?」

    「だ、だいじょうぶだよひっきぃ! あたしもゆきのんもちゃんとかんしゃしてるから!」

     由比ヶ浜、お前だけが良心だ。

     俺たちのやり取りを聞いていた一色は、少し混乱した様子で袖を掴んできた。

    「え、もうはなしまとまってるんですか? これからどうすればいいか、せんぱいにそうだんしにきたんですけど……」

    「えぇ。あるていどまではまとまっているわ」

     ロリノ下はそう言うと、これまでの話し合いをかいつまんで話し始めた。

     一色はそれらを頷きながら聞くと、満面の笑みでこちらを見上げてきた。

    21 :

    服がどうなってるのか描写が全くないな

    22 = 16 :

    「それじゃ、わたしもせんぱいのおうちでおせわになりますね♪」

    「……まぁ、二人も三人も同じか。小町の抱き枕にされてしまえ」

    「さっきよりもざつになってる!?」

    「あー、私は今から三人分の連絡をしてくるから、君たちは暗くなる前に帰りたまえ」

    「はい。ひらつかせんせい、よろしくおねがいします」

     平塚先生はどこかで見たような澱んだ瞳を伏せながら、階下へと降りて行った。

     俺は、姦しく話し続ける三人の幼女を眺めながら、今後の事について思いをはせるのだった。

     ……どうすんだコレ。



    ― ☆ ―



     誰かに見られないように気を付けながら、校門前まで来て、ほっと一息を吐く。

     ここまでくればとりあえず通報はされずに済む……かもしれない。

     とてとてと後ろを付いてくる三幼女の雰囲気を感じながら、自分の家に向かっていると、後ろからロリはすが俺の膝のあたりをつついてきた。うざい。

    「せんぱい、おんぶしてくださいよ、おんぶ!」

    「やだよめんどくさい」

    「えーおんぶしてくださいよーわたしこどもですよー」

    「中身が一色だと思うとする気が失せる」

    「してくれないとなきさけびますよ」

    「謹んでお受けいたします」

     おかしいなー。相手が幼女になっても力関係が全く変わってない気がする。

     ため息をつきながらしゃがむと、んふふー、と勝ち誇りながらロリはすが背中の上に乗ってくる。

     まぁ、軽すぎて全然背負ってる感じがしないんですけどね。

     ロリはすを背負いながら歩き始めると、今度は後ろの方から不満そうな声が聞こえてきた。

    23 :

    SSで八幡ってこの三人、特にいろはの
    言うことは何でも聞くって傾向にあるよね
    迷惑なんてこれっぽっちも考えず、ワガママ言いたい放題で金銭も集りまくり奢らせまくりで

    24 = 16 :

    「あー、いろはちゃんずるっこだ! あたしもひっきぃにおんぶしてほしいー!」

    「ふふーん。はやいものがちですよ、ゆいせんぱい」

    「ぐぬぬ……ひっきぃ! かえったらあたしにもおんぶだからね! いまはこれでがまんしてあげる!」

     ロリヶ浜さんはそんなことを言いながら俺の右手を握ってくる。

     子供の手ってなんでこんなにやわっこいしあったかいんだろうな。あっやばい、この思考イケメンじゃないと許されない奴だ。自重しておこう。

     俺を見上げながらにへへー、とふやけた笑みを浮かべるロリヶ浜さんを見ていると、俺の腐った目も治るのを通り越して失明しちゃうまである。失明しちゃうのかよ。

    「せんぱいなによろこんでるんですかきもいです」

     ロリはすがぶーたれたような声で俺の後頭部をぺしぺし叩く。全然痛くない。

    「……はぁ、ふたりともこどもね」

    「ゆきのん、そんなこといいながらさっきからきょどうふしんだよ?」

    「な、なななにをいってるのかしらそんなことはこれっぽちもないわ」

    「ゆきのしたせんぱいもてがつなぎたいならそういえばいいじゃないですかぁ」

    「だ、だからわたしはべつに……」

     そわそわと両手をせわしなく動かすロリノ下さん。雪ノ下はあれだけポーカーフェイスなのに、こっちは非常にわかりやすい。

     そういやさっき、「精神が肉体に引っ張られてる」とか何とか言ってたのにな。

     仕方ないので、一つため息をついて、少し離れたロリノ下の手を取る。

     なななにを、と上ずった声を漏らすロリノ下に、ぼそっと言う。

    「はぐれたら危ないから、ちゃんと握っとけ」

     そういうと、ロリノ下はじたばたとした動きをやめ、同じくぼそっと言い返してきた。

    「しかたないわね、てがさむいからあなたのてでだんをとることにするわ」

     幼女になっても素直じゃない部分は変わらない雪ノ下さんである。

     俺がへいへい、と相槌をうっていると、上や右からえへへー、とかんふふー、とか上機嫌な声が飛んできた。くすぐったいのでやめてほしい。

    25 :

    これお巡りさんに見つかったらヤバいよね

    26 :

    「で、今更っちゃ今更だが、なんでお前ら幼女になってんの?」

    「ほんとうにいまさらね……。それが、わたしにもわからないのよね。めがさめたらこのすがただったし」

    「あたしも……。さすがにこんなこと、だれかにいうわけにもいかないし。でもとりあえずがっこうにはいかなきゃだめかなとおもって」

    「いしょうだんすからこどものふくをひっぱりだしてきて、いろいろかいくぐって、どうにかこうにかがっこうにきたんですよ。ひとりでそうこにかくれてるのすごくさむかったです。わたしもほうしぶのぶしつにいっとけばよかった……」

     どうやら三人とも似たような境遇のようだ。あまり原因究明の参考にはならない。

    「まぁ、三人が縮んだ理由については後で考察するとして。お前ら、俺の家に泊まるにしても、ちゃんと偽装工作はするんだぞ」

    「ぎそうこうさく、とはどういういみかしら?」

    「いくら小町が相手とは言え、これ以上正体バレするのはまずいだろ。我が愛する妹なら、絶対に情報漏洩なんてしないだろうが、何かまかり間違ってお前らの存在が外に漏れるかもわからん。隠せるに越したことはない」

    「でも、このままおたくにおじゃましたらたぶんつうほうされちゃいますよ?」

    「ああ、それは重々承知だ」

    「しょうちしちゃうんだ!?」

    「小町はしっかりさんだからな。だから、お前らにはちと演技をしてもらうことになる。いいか――」

     俺の作戦を聞いた三幼女は、三者三様の表情を浮かべた。

    27 = 26 :

    今回の投稿はここまでです。
    ペースが遅くてすみません。またよろしくお願いします。

    28 :

    素晴らしい


    素晴らしい

    29 :

    >>19
    ゆきのんわざと噛んでたのか身体に慣れてきたのか

    30 :

    糞スレ立てるな糞作家

    32 :

    参考画像とかないのか

    33 :

    ガハマうぜえから早く死ぬなりさせて処分させてくれない?
    奉仕部を泥沼化させた諸悪の根源がこのままよろしくやる様なら以前のガハマssスレと同じ末路を迎えてもらうからよろしくな

    34 = 26 :

    ぼちぼち投下していこうと思います。
    長くなりそうなのでコテ付けてみるテスト。

    35 = 26 :

    「さてお前ら、打ち合わせの通りに頼むぞ」

    「はぁい♪」

    「ちょ、ちょっとはずかしいなぁ……」

    「……どうしてあなたはそうななめしたのほうほうばかり……」

     自宅の玄関前でひそひそ声で作戦会議をする高校生男子と幼女×3。誰かに見られたら余裕で通報されるシチュエーションだこれ。

     自宅の前で捕まるというシュールなシチュエーションを想像して背筋が寒くなったので、早い所家の中に避難することにする。

     大きく息を吸って、吐いて、よし。

    「たでーま」

     控えめな声でそう言って中に入ると、パタパタと言う足音と共に、マイフェイバリットシスター小町が台所の方から駆けてきた。

    「はいはいおかえりお兄ちゃん♪ 今日は早かっ……た……ね……?」

     初めはいつものあざとさ満点可愛さ満点の笑顔を見せてくれていた小町だが、俺の後ろに立つ三人の幼女を見るにつれて、その笑顔は消え失せ、声色もどこか平坦なものになっていった。

     これがヤンデレ妹か。違う。

    「……ごみいちゃん……そんなことだけはしない人だと思ってたのに……」

     ふっと目をそらしながら流れるようにポケットから携帯を取り出す小町。おいこの流れ何回目だよ。

    (えぇー!! あれせんぱいのいもうとさんですか!? ちょーかわいくないですか!? ほんとにちつながってるんですか!?)

    (いっしきさん、あなたのはんのうはしごくまっとうだわ。とてもこのおとことちをわけたきょうだいのようにはおもえないものね)

    (もー!! ふたりとも!!)

     後ろから聞こえてくる辛辣なひそひそ話。

     しかし、小町が俺の妹らしからぬ性格と容貌であるというのはいかにも正しい。って言ってる場合ではない。

    「おい小町、人の話を聞け。こいつらは知り合いの親戚の子どもだ。諸事情で預かってきたんだよ。ほれ、小町おねえちゃんにあいさつしろ」

     その話を聞いて、ロリはすはノリノリで、ロリヶ浜は照れながら、ロリノ下は憂鬱そうに俺の後ろから出てきた。

     

    36 = 26 :

    「えっとぉ、せんぱ……こほん、はちまんおにいちゃんのかのじょの、いろはおねえちゃんのいとこのななはです☆ よろしくおねがいしまーす」

    「おい、さりげなく嘘を言うな。……俺の後輩で、生徒会長やってる一色のいとこだ。一色は断じて俺の彼女ではない」

    「あ、あの、はちまんおにいちゃんのか、か、……ともだち! の、ゆいおねえちゃんのいとこのゆみです! よろしくおねがいします」

    「由比ヶ浜はお前もよく知ってるだろ。あいつのいとこだ。よく似てるだろ」

    「ひきがやさんのしりあいのゆきのおねえさんのいとこのゆきこですよろしくおねがいします」

    「もうちょっと頑張れよ……こほん、こっちは雪ノ下のいとこだ。性格もよく似てる。あいつらの家庭の事情でこいつらを預かることになってな。いきなりちっちゃいのが三人も来て大変だけど、世話焼いてやってくれ」

     各々の性格がよくわかる自己紹介である。ロリノ下さんはもうすこしどうにかならなかったんですかね。

     三人の自己紹介を聞いた小町は、下を向いてぷるぷる震えている。

     三人が不安げにこちらをちらちらと見てくるが、俺は全く心配していなかった。

     なにしろ十五年もの付き合いである。小町の性格についてはだいたい熟知しているのだ。

     小町は震えが止まったと思うと、次の瞬間はじかれたように顔を上げた。

     そのままキラキラした瞳で三人を眺めると、若干引いている三人の方に素早く近づいて、まとめて胸に抱き寄せた。

    「ごみいちゃんナイーーース!! こんなかわいい子たちを預かってくるなんて小町的に過去最高にポイント高いよ!! 私の事は小町お姉ちゃんって呼んでいいからね! さあ、ご飯にする、お風呂にする、それともお姉ちゃん!?」

    「落ち着け小町、最後のはなんか違う」

     そう、小町は一番下の子ということもあって、妹や弟と言う存在にあこがれを持っていたのだ。

     そこに可愛らしい幼女が三人も訪れたとなれば、これはもう水を得た魚の如し、である。

    「つ、つぶれるぅ……」

    「こまちちゃん、ぎぶぎぶ!」

    「…………」

     小町ちゃんとりあえず離してあげて! ロリノ下さんの口から魂抜け始めてるから!

    37 :

    ロリないろははどこですか?(縄と三角木馬とポールギャグを抱えて)

    38 = 26 :

     今日の晩御飯はシンプルに野菜炒めだった。しかし、当然ながら大体二人分の量しか作られていない。

    「俺はいいから、三人で分けろよ」

     仕方ないので俺の分の野菜炒めを三人の前に置く。まぁ、俺は漬物とみそ汁とご飯があれば大体何とかなる。

     受験生の小町の飯を減らすわけにもいかないからな。

     三幼女は各々礼を言って、いただきます、と手を合わせて野菜炒めに箸をつけ始めた。

    「おいしー! こまちおねちゃんりょうりじょうずー!」

    「こまちちゃ……おねえちゃんいいなぁ、あたしもりょうりうまくなりたいなぁ……」

    「おいしいです」

    「そっかそっかー! 足りなかったら私の分も食べていいからね!」

    「お前はダメだろ、受験生なんだから。しっかり食っとけ」

    「……ゆきこちゃんたちが居なかったら小町的にポイント高かったよ」

     いつもよりも三倍ぐらい騒がしい食卓だが、かといって終わるのが三倍速いわけではなく、姦しいガールズトークが始まる。

    「そういえば、みんなのおねえちゃんたちはどうしてるのかなー?」

    「えっとぉ……はちまんおにいちゃんがしってるー!」

     ロリはす の まるなげ!

    「あいつらは家族旅行に行ってるみたいだぞ」

    「え? 三人とも?」

    「……あぁ」

    「うーん……?」

     首を傾げて疑わし気な小町。さすがにこの言い訳は苦しかっただろうか。

    「……ま、いいか! せっかくみんなが来てくれたんだもんねー!」

     うちの妹は細かいことは気にしない性格の用です。

     小町がアホで助かった。

    39 = 26 :

    「それにしても、みんな本当にお姉ちゃんたちに似てるね! 雪乃さんや結衣さんがまんま小さくなったみたいに見えるもん!」

     その通りだからね。

    「ぎくぅ」

     口に出てんぞロリヶ浜。

    「一色さんっていうのは私は会ったことないんだけど、お兄ちゃんなんか写真とか持ってないの?」

    「えーっと……こんな感じだ」

     適当にスマホのアルバムを漁ると、以前どっかで撮った写真が残っていたらしい。

     とはいってもソロショットとかではない。有象無象の中に紛れて一色が映っている程度のものである。

    「これかぁ……この人もかわいいなぁ。それにななはちゃんにそっくりだね」

    「うん! いろはおねえちゃんかわいいよね!」

     自作自演かよ。自分で言うな自分で。

     暫く三幼女の顔を見回していた小町は、唐突に悪い笑みを浮かべてこちらを向いた。

     この顔はあからさまに悪だくみをしているときの顔である。

     火の粉は降りかかる前に逃げるに限る。俺はそそくさと席を立とうとした。

    「ごちそうさまでし」

    「で! お兄ちゃんはお姉ちゃんたちの中で誰が一番好きなのかな?」

     やだこの子ったらいきなり爆弾ぶち込んできやがった。

     恐る恐る三幼女の様子を伺ってみると、ロリはすはちらちらとこちらを見ていて、ロリヶ浜は顔を真っ赤にして俯き、ロリノ下は一人平然とお茶を飲んでいる……と思ったら中身空じゃねーかあれ。全然平然としてない。

     そらいきなりコイバナなんてぶち込まれたらこんな気まずそうな反応になりますよね。

     どうして女子と言うのはこうコイバナが好きなのだろうか。俺のようなボッチには触れようもない世界なので勘弁してください。

    「だって将来お兄ちゃんがみんなのいとこになる可能性もあるもんね? みんなも気になるよね?」

    「ああああたしはそんなに……」

    「……どおなんですか? せんぱ……はちまんおにいちゃん」

    「…………それなりに」

     ちょっ、せめてロリノ下さんぐらいは反対してくれると思ってたんですけど。

     四人の八つの瞳に射抜かれて、俺は席を立とうとした体勢のまま身動きが取れない。なんだこれ、バインドでもかかってんのか。

     と、とりあえず何か言わなければ……。

    「俺は……」

     ごくり、という音が耳にうるさい。なんでこいつらこんなに興味津々なんですかね。

     俺は瞳を逸らそうとして、その視線の先にあった彼女の顔をじっと見て、その名を呟くのだった。

    「……俺は小町一筋だから」

     ……はい。すみません。ヘタレ谷です。チキンです。

     でもこんなところでカミングアウトさせようとするのは勘弁してください。

     というかお前らもそんな反応すんなよ、勘違いしそうになっちゃうだろ。

     気のせいか俺が発言した直後から、暖かなはずだった部屋の温度が急激に下がってきたような気がする。

     しばらくの沈黙ののち、俺の想い人たる小町は、心底冷え切ったような声で呟いた。

    「……今のは小町的にポイント最悪だよ」

    「さいあくです」

    「それはないよひっきぃ」

    「……はぁ」

     お前ら演技しろよ。

    40 = 26 :

    続きはまた夜に投下しようと思います。

    41 :

    >>37
    アラサー現国教師「私が相手だ」

    42 :

    どうでもいいが、サキサキはどうした!

    44 = 26 :

     結局あの後、小町と三幼女は仲良さげに風呂の方へ向かって行ってしまった。

     こうなると男は肩身が狭い。まぁ、花も恥じらう現役JKである所の、元の大きさの彼女たちが入浴しているわけではないので、無駄にそわそわせずに済んだのだが。

     それでも、何か疑われるような行動をすれば、ロリコンだのペドフィリアだの八幡だの、心無い罵倒が飛んでくるに違いない。八幡は罵倒じゃねぇだろ。

     だが小町お姉ちゃんから「三人の分の服用意しといて!」とお達しがあったので、長い間使っていなかった子供用の衣装箪笥を、こうしてひっかきまわしているという訳である。

    「雪ノ下のは……このパンさんのやつでいいか。由比ヶ浜のはピンクのこれで……一色のは、紅葉柄のやつ……と」

     やはりこうして見ると、男物の寝間着よりも女物の寝間着の方が圧倒的に充実している。うちの小町偏重の教育方針が目に見えるようである。

     俺は三人分の寝間着を腕に抱えると、半ばよりかかるようにしながら、脱衣所の扉を開いた。

    「おい小町、これここに置いとくぞ――」

    「きゃー! くすぐったいよこまちおねえちゃ……ん……」

    「あ、ありがとお兄ちゃん。その辺置いといて」

     目に飛び込んできたのは、ロリはすの子どもらしくぷにぷにとした裸身と、我が妹の健康的な半裸である。どうやら、お姉ちゃんぶった小町が、ロリはすの身体を拭いてあげていた途中だったらしい。

     とはいっても小町は体にバスタオルを巻いている。仮に全裸であったとしても、妹の裸などと言うのは風呂場の風景程度にしか感じなかっただろうが。

     ましてロリはす程度の年齢の裸では全くこれっぽっちも情欲を掻き立てられることがない。

     そもそもこれくらいの年齢の子どもの裸は妹で見飽きている。

     しかしロリはすからすると、ロリだからと言って裸を見られても平気と言う訳ではないらしく、「ななは」としてのロールプレイも忘れて、顔がトマトのように紅潮していく。

    「……悪い」

     俺は後で説教されるのを覚悟しながら、そそくさと風呂場を去った。

     そんな俺の背中に、数瞬遅れて後ろから、ひあああ、という色気も何もない悲鳴が聞こえてくるのだった。

    45 :

    >>33の宣告を無視したって事は喧嘩売ったとみなすぞオラ

    46 :



    ガハマの原作での所業

    ・犬のリードを離し事故の原因を作り八幡を大怪我させる
    ・犬を庇った八幡に一年間も直接お礼を言いに来ない
    ・御礼と称して木炭クッキーを渡すなど人の常識としてあり得ない事をやる
    ・面識が殆どない八幡に「ヒッキー」と失礼な渾名を付けてキモいなどの暴言を吐く
    ・事故の事がバレても謝るでもなく落ち込むだけ、終いには「馬鹿」と吐き捨てる自己中ぶり
    ・夏祭りの時も八幡が居た堪れなくなってるのにそれに気付かない
    ・文化祭の時もクラスの手伝いばかりで奉仕部は放置してたくせに雪乃を責め八幡に責任を背負わせる
    ・修学旅行の依頼の件で戸部の依頼を強引に押し切り厄介事を奉仕部に持ち込む
    ・アニメ2期の冒頭で事情を知っていてクラスの連中と一緒に八幡の事を笑っていた
    ・空気読めるとか説明されてる割にはクッキーや夏祭りの件の様に八幡を困らせてばかり
    ・加えて八幡と雪乃が進展するのを邪魔して自分の恋愛感情を八幡の気持ちも考えずに押し付けてばかり
    ・材木座の事も汚物の様に扱って、依頼も殆ど放置の無責任ぶり
    ・優しいと言ってもそれは自分が都合がいい時だけ、都合が悪くなれば相模から三浦に乗り換えたように手の平返して保身を優先する上っ面の偽善
    ・11巻で雪乃に弱みに付け込んで八幡への恋愛感情を封じる提案をする

    47 :


    <ガハマ厨1>

    「妄想」「根拠」「ガイジ」「電池君」「八幡は雪乃と友達になりたい」
    これらのワードを連呼し、複数垢を使いで議論を押し流そうとするガハマ厨の中でも最凶のキチガイ。基本日本語が通じない上に
    俺ガイル関連のあらゆるスレ、果ては知恵袋にまでその生息が確認されている
    最大の特徴として議論で論破されると、「妄想」「根拠」などのワードを連呼し、
    いざ根拠を提示しても「電池君」「ガイジ」などを壊れたradioのように連呼して煙に巻きスレを荒らし議論ができない様にする

    <ガハマ厨2>(八幡アンチ?)

    八幡の求める「本物」を徹底的に否定し最終的には本物が手に入らない。八幡は変わるべきだと比企谷八幡の人間性を否定している
    ガハマ厨に比べると人間の言語を理解できる知能を持つが八幡や作品のテーマである「本物」に否定的なアンチよりの連中
    八幡の「人格」「本物」に対して否定的で俺ガイルという作品自体を曲解しており、作品のテーマ及び主人公に対して

    「そんなものを求めていては成長できない」「八幡は本物を諦める、あるいは妥協すべき」

    などと、八幡にとっては大きなお世話以外なにものでもない押し付けがましい感情論を振りかざし作品自体を否定しているような俺ガイルファンからすれば何故、俺ガイル読んでるかわからない迷惑以外の何物でもない連中
    主な生息地は「HACHIMAN信者を見守るスレ」でpixivなどの二次創作サイトに度々凸している迷惑集団

    48 :

    12巻のガハマの内面描写より抜粋
    >彼女が考えていることも思っている事もわかっていて、でも彼女みたいに諦めたり、譲ったり拒否できなかった。
    >すごく簡単なことのはずなのに、あたしはなにもできなかった。
    >全部、彼女のせいにしてそうしなかった。

    この内面描写がある事から11巻の八幡と雪乃のためではなく
    ガハマの提案は全てを知っていて雪乃の恋愛感情を封じる卑怯な提案だったのがほぼ確定

    49 :

    ガハマが昔から雪乃に気持ちに気付いていたなら
    それを知っていてアナザーでは八幡との関係を進めたわけだよな?
    それで雪乃の友達面して接せるだから本当に面の皮が厚いよな
    雪乃は自分から身を引いて、本編でもガハマに遠慮して自分は身を引こうとしている
    それなのにガハマは雪乃に譲ろうともせず雪乃に依存して何もせず泥沼化を促進している
    自分が傷つく事から逃げてばかりの甘ったれたどうしようもない屑女
    最初からなにも変わってない。空気を読んで、周りに合わせて何もせず保身を優先して嫌な事に向き合おうともしない
    八幡のように自分を切り捌いて自己を犠牲にする事も、彼雪乃のように変わろうと思って必死に足掻くわけでもない。ガハマを潤滑油と評する者がいるけど逆だろ?1人だけ前に進もうもせずみっともなく現状に縋り付いて逃げてるどうしようもない卑怯者
    自己を変革する気がなく逃げる事しかできない奉仕部の異物、由比ヶ浜結衣は奉仕部に害悪な存在でしかなかった

    50 :

    本物なんか欲しくなかった→だから関係を進めないようにした(11巻ラスト)→けれど八幡に
    否定されたことにより、欺瞞を取り除き本物を追求することが決まってしまった

    ↓interlude風に書いてみたw

    本当は欺瞞でもよかった。「ずっとこのまま」でいられたなら、いつか瓦壊するそのときまで、
    このぬるま湯につかっていることができたのに。

    私はずるくて卑怯だから、少しでも長くこのまどろみに浸っていたくて、自分ひとりが置いていかれる
    のが嫌で、その責任をすべて彼女に押し付けてきたのだ。

    彼女のために、彼女の問題を解決するまでは そう言って私は彼女に依存した。

    私のこの願いは誰からも望まれていないものだと分かってる。それでも私は全部欲しい。

    彼のことも、彼女のことも、たとえこの関係が、すべて嘘で塗り固められた欺瞞であったとしても

    ただ傍にいてほしかった。置いていかれたくなかった。悲しいだけの本物なんて、欲しくなかった。

    傷つくのも嫌、関係を進めて置いていかれるのも嫌だからずっと嘘で塗り固められたこのままがいい
    逃げる事しかできないどうしようもない卑怯者が由比ヶ浜結衣


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