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元スレ上条「これが幻想殺しだ」
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姫神「筋肉か。来る」
姫神は遥か遠くから来る三人の筋肉を察知する。
アウレオルス「これは・・・」
アウレオルスは彼の敵対者――即ち自分が得る事ができなかった筋肉――上条当麻が来ることを察知した。
アウレオルス「来るか、幻想殺し」
アウレオルスは先頭準備を始める。
閑話休題
病院
インデックス「フンッ!」
神裂「ヒィッ!インデックスが筋トレをぉぉぉっ!」
ステイル「」プカー
三沢ジムの中は地獄だった
上条「ぬうぅぅぅん!」
モブ「筋肉ばんざーい!」ボキッ
土御門「ほらほら此が土御門流魔術だにゃー」
モブ「プロテイーン」グチャ
青ピ「つっちーが魔法使ってるのは魔法使ったときのダメージを筋肉で無効化してるからやでー」メタァ
モブ「まだバーベル自己ベスト更新してないのにぃ!」バキッ
三人の筋肉だるまがモブを蹂躙する。
正しく、圧巻。
姫神「うん――行ってくる」
アウレオルス「どこにだ?」
迎撃準備を進めるアウレオルスに、姫神は吸収の早い蛋白質をひとのみして言った。
姫神「下にたぎってる男たちがいるなら。原石。吸血殺しとして出なくちゃいけない」
アウレオルス(えーっ・・・・・・)
アウレオルス「って、まてまてまて」
アウレオルスが慌てても、もう遅い。
原石、姫神は好敵手を求めて去っていた。
アウレオルス「責めて黄金錬成で目的だけは果たさなくては」ショボーン
ローマを裏切った男は、一人肩を落とす。
青ピ「――っ!」
アウレオルスに向かう三人の筋肉だるまの中で、それに気がついたのは青ピだった。
青ピ「かみやん、つっちー、先に行きー。何かが来るわ」
上条「敵か?」
青ピ「わからん。やけど濃密な筋肉を纏ってるわ」
上条「わかった」
土御門「じゃああとはまかせるにゃー」
それは筋肉の信頼であった。
青ピ、彼はすっと力を抜いて棒立ちする。
青ピ「まずは、70%ってところやな」
学園都市第六位、青ピ。
彼は学園都市の筋肉操作系能力者の頂点にたっている。
彼の通常時の筋肉は学園都市第七位にして最強の原石、削板軍覇の筋肉には及ばない。
だが、それはあくまでも50%の力。
青ピ「ふん!」パチィッ
筋肉の膨張で待機が揺れる。
さて、これで少しはお姫様をエスコートできる――青ピはそう思った。
青ピ「でてきぃや、吸血鬼を問答無用で殴り殺す怪力――手合わせ願いたいんや」
その一言で――空気が張り詰めた。
吸血殺し――名前だけ聞くと、吸血鬼を問答無用で殺す力だと思うかもしれないが、それは違う。
吸血殺しは、吸血鬼を誘引する力と――吸血鬼を殴り殺すレベルまで筋力の成長を促す、その二つの能力の複合だった。
吸血殺しに殴られると、吸血鬼は破砕される。
吸血殺し――即ち、姫神はそのあと吸血鬼を何度も殴る。
そして、いつしか吸血鬼はミンチ肉となり、未来永劫復活しない。
超常の力ではない。
一少女が自らを害する物を殴り殺すまで鍛えた結晶――それが吸血殺し。
それ故、一見細身な姫神の体には吸血鬼を殴り殺す力がある。
姫神「ふん」
軽い裏拳で、三沢ジムの壁を粉砕するほどの力が――
青ピ「はぁー、細身できれいやけど、肉が凝縮されてるわ。こりゃ細マッチョのカッキーみたいな筋肉やな。はっちーよりもついとるわー。一回はっちーは筋トレさせんとなぁ、レベル5最弱やもん」
そんなことを言いながら、青ピは肩を回す。
姫神「変わった。人。私の力を。筋力を知って。何で笑顔なの?」
姫神は構える。
吸血鬼のミンチ肉を作り上げる、磨きあげられた筋肉だ。
青ピは笑う。
青ピ「お姫様から誘われたんや、おどらな男として名が廃るやろ?」
姫神「面白い人」
こうして、強者は向かい合う。
姫神「ぬん」
青ピ「ぐっ!」
姫神の一撃――それはただの正拳突き。
最短――にして最速のその一撃は――
青ピ「ぐぅうっ!」
青ピを向かいのビルに叩きつけた。
青ピ「はぁ・・・ありえへん・・・あの細身で爆弾並みの一撃やんけ」
青ピ「あかんわー、本気出さんとあかんわー」
青ピはどうやってなるべく姫神を傷つけずに勝つかを考える。
青ピ「よっと」
まずは三沢ジムに戻ることが先決。
青ピはそう考えて三沢ジムに飛び戻った。
姫神「」ゾワワッ
姫神の体は歓喜に震えていた。
今まで彼女が相手してきたのは吸血鬼。
高々五回ほどでハンバーグのたねみたいになる脆弱な不死者だった。
今、青ピを殴った彼女は感動した。
此が猛者か。
此が真の筋肉か。
姫神「あは」
笑みが溢れる
姫神「あはははははは」
吸血殺しは、生まれて始めて満足した。
姫神「くる――くる!」
姫神が目を見開く。
壁を砕き、青ピが迫る。
姫神「ぐっ!」
姫神は吹き飛ばされる。
青ピ「いいバランスや――見事やね」
青ピは埃をとばす。
青ピ「きいよ、打ち砕いてやる」
青ピは不敵に笑った。
互いに拳を握る。
青ピ「いくぞぉっ!」
姫神「らぁっ!」
武人がぶつかる。
後に、三沢ジムのモブは語る。
モブ「青ピ様と姫神様の戦いですか?」
モブ「忘れる事などできませんよ」
モブ「あれは私程度の人間が足を踏み入れていい領域ではありません」
モブ「僅か数秒で数百もの攻撃が交差」
モブ「青ピ様は――100%中の100%――筋肉操作系の頂点としての本気をおだしになりました」
モブ「それは、筋肉の天使でした」
モブ「肩甲骨周囲の筋肉が盛り上がり、まるで天使の如く」
モブ「筋肉が肥大する圧力でその場のモブが総て恐怖のあまり糞尿を垂れ流しました」
モブ「そして――」
モブ「姫神様の骨は総て砕け散りました」
モブ「その衝撃で――青ピ様もまた骨が腕から出てました」
モブ「私は残された力で、カエル顔の医者を呼びました」
モブ「あれが真なる筋肉でした」
つまり私のせいか
すまない、明日はちょっと大学の卒験があるんで!
すまない、明日はちょっと大学の卒験があるんで!
>>168 卒検は正拳突き1000回だぞ
三沢ジム、青ピと姫神がぶつかった場所――
からはなれた、上条と土御門の歩く場所
上条「アウレオルスは――」
土御門「この真上だ」
上条「じゃあ、砕くか」
土御門「だな」
アウレオルス「よし、あとはここに」
上条「アラッシャイ!」
土御門「うらぁっ!」
アウレオルス「」
アウレオルス「え?」
上条「来たぞ魔術師!」
土御門「さぁ、歯を食いしばれ!」
アウレオルス「地面から来るとか正気かよ」
今更だが天使の羽上条さんの脳みそ破壊出来たのか……あれか?頭皮と頭蓋骨には筋肉が付けれなかったのか?
アウレオルスは筋肉に憧れてるからステイルや神裂のような酷い末路は待っていないと信じたい。
アウレオルス「――って、そういう場合ではないな――」
アウレオルス「あ「おらぁっ!」
アウレオルス「ぐぶぁっ」
アウレオルスが黄金錬成を発動する前に、上条当麻の拳が迫る。
上条「らぁっ!」
アウレオルス「げぶぅ!」
土御門「とりあえずかみやんの嵌めにあわせて適当な魔術放っとくか」
土御門は折り鶴や魔力を放ち、アウレオルスにぶつける。
アウレオルス「ちょっ、まグブワァっ!」
上条「歯を食いしばれよ――魔術師ぃ!」
上条当麻の拳が刺さる。
アウレオルス「げばぁっ」
アウレオルスはそのまま壁に叩きつけられ、血を吐いた
上条「よし」
理不尽な暴力、上条当麻はスッキリとした顔になる。
あとはアウレオルスの戦意を断つだけ。
そう思っていた。
アウレオルス「黄金筋錬成――」
突如、アウレオルスの纏う空気が変わる。
アウレオルス「うぐっ」
皮膚が裂ける。
それは急激な筋肉の膨張によるものだ。
アウレオルス、彼は薄々悟っていた。
上条当麻の筋肉に勝つためには――魔術など捨て去り筋肉で戦わなければいけないと。
アウレオルス「黄金筋肉、此が奥の手だ」
アウレオルス、体が膨張し全裸だった。
土御門「かなりの筋量、黄金錬成の本領発揮か」
上条「なるほど、結局――お前も拳で語りたいって事か」
アウレオルス「ああ――見せてやろう。此が理想の筋肉だ!」
アウレオルスは走り出した。
ここで、一つ大事なことを教えよう
もし、骨が常人で、異常な筋肉をつけたらどうなるか。
そもそも、骨が常人並みなら途中で筋成長も終わる。
だが、もし何らかの方法で異常な筋肉を常人の骨のままつけたら――
骨は、筋肉に負けて折れる
アウレオルス「ギャァァァァァッ!」
上条「!?」
土御門「!?」
アウレオルス=イザード
全身が筋肉の力についていけず粉砕骨折!
力込めたらその部位の骨が筋肉の収縮に負けてへし折れるのか
なんという生き地獄…
なんという生き地獄…
カエル顔の医者「こ れ は ひ ど い」
結局、アウレオルスのあまりにもひっどい自滅は、カエル顔の医者がなんとかした。
学園都市の病院
上条「おう、元気か」
アウレオルス「ああ、だいぶ良くなった」
アウレオルス、彼は今学園都市の病院に入院している。
このまま入院しながら、骨を頑丈にする治療をするようだ。
上条「聞いたよ・・・お前も、インデックスを救おうとしたんだな」
アウレオルス「ああ――その結果、安易に筋肉してしまったのが私の敗因だ」
上条「はは、俺だって必死に鍛えたからこうなった。それは学園都市の皆の筋肉も同じなんだ」
アウレオルス「そうか――私は、結局誰よりも筋肉を信じられなかったんだな」
上条「ああ――だけど、やり直しできるじゃねぇか」
アウレオルス「やり直し、か」
上条「そうだ。お前の筋肉も、それを望んでる筈だ」
アウレオルス「はは、それなら――いつか私が筋肉と向き合い終えたら――」
アウレオルス「私と筋友になってくれ」
上条「バカ言うなよ、アウレオルス。俺たちもう筋友だろう?」
アウレオルス「はは、そうか――」
こうして、一つの友情が生まれた。
一方――
青ピ「へー、姫神ちゃん木原印のプロテインなんや」
姫神「木原印のプロテイン。あれが女性にはいい。美肌成分たっぷりだし」
青ピ「僕はアレイスタープロテイン社が出してるエイワスマッスルやね。あれは味よし質よしや」
姫神「でもカロリーとプロテイン含有量が高すぎるから女性向けじゃない」
青ピ「あー、せやなー」
土御門「よっ、青ピ。随分吸血殺しと仲良くなったんだにゃー」
青ピ「あ、つっちー」
青ピ「僕たち」
姫神「私たち」
青ピ&姫神「付き合うことになりました」
土御門「」
土御門「オウ」
青ピ「いやー、姫神ちゃんとは筋肉の話が捗る捗る」
姫神「こんなに話して筋肉が喜ぶ人。初めて」
土御門「そ、そっかー」
一つの愛が産まれた。
因みに姫神の吸血殺しは土御門が持ってきた「能力を封じるサポーター」でなんとかなりました。
そして――
インデックス「す、ステイル・・・どうしたのかな?」
インデックスはステイルの変貌に驚く。
ステイル「全く、僕も学園都市の技術には驚いてるよ」
ステイル「まさか粉砕骨折があまりにも酷すぎるから骨の表面を薄い生体膜でコーティングし、更に人工的に培養した筋肉を移植することで骨が完全に回復するまで固定するなんて」
ステイルは細マッチョ(上条基準)になっていた。
一般的な骨でもぎりぎり耐えうる筋肉を、カエル顔の医者によって移植されたのだ。
ステイル「悔しいけど、筋肉に救われたね。まぁ、この筋肉が馴染むまで暫くは入院だけど」
インデックス「そ、そのせいでかおりが口からどどめ色の泡ふいてるかもー」
神裂「」ブクブク
こうして、一人の筋肉にとりつかれた魔術師の物語は終わった。
next
神浄討魔――筋肉創世――
原作のアルスマグナはこの上条さんとは相性最悪だからな
少しでも考えると現実になるから勝てるという希望を幻想の如く[ピーーー]筋肉に負けると思ったら負ける魔法が通じるはずがない
少しでも考えると現実になるから勝てるという希望を幻想の如く[ピーーー]筋肉に負けると思ったら負ける魔法が通じるはずがない
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