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    元スレ叔母「今日からココに住んで」男「ラブホテルで?」

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    201 = 182 :

    「そのとおりよ、私は変わったの。他意無く素直に向かうって心に誓ったのよ…」

    「お姉ちゃん…」

    (いい話だけど全然ラブホテルでやる内容じゃない…)


    受付「ねえねえ聞いてー! 霊の人を外で見つけたんだけどー!」ガチャア

    受付「──さっき男君に路上チュー迫ってるの見ちゃったけどアレなに、…ん?」キョロ


    受付「あれ? 居るじゃん、霊の人!」ビシッ

    「え? 私?」

    「例の人って、どういうことお姉ちゃん…? そう呼ばれるぐらい、ここに通ってたの…?」

    「えっ!? 私っ!?」

    「しかも路上チューって…それっ…もう、もうっ…!」

    「知らない全く知らない! 例の人って呼ばれるの今日が初めてだけど!?」

    清掃「ワオ! よく見ると本当に霊の人だァー!」ガー!

    「ほら従業員の人まで呼んじゃった! うそつき! お姉ちゃんのうそつき! 生徒に手を出しまくる変態教師ぃー!」

    「誤解よ全くの誤解よ!」ブンブンブンブン

    202 = 182 :

    「違うったら違うの! き、君からも説明して頂戴…!」

    「……俺がどう、貴女が勘違いしてここまできたか説明しろと……?」

    「あ、うん…それはちょっと肩の荷が重すぎる、かな…」ズーン

    「なによ二人して分かりあった雰囲気出しちゃって! もう、もういいわ! おめでとう! 結婚式にはちゃんと呼んでよね!」ダダッ

    「ま、待ちなさい妹! 貴女はとんでもない勘違いをしてるのー!」

    ガシッ

    「…っ…!」バッ

    「待ってくれ! 先生の誤解はともかく、俺からはちゃんとした説明はできるっ」

    「な、なによ…アンタだって私をダシにしてお姉ちゃんに近づいただけでしょ…っ」キッ

    「とんでもねえ誤解されてるね! 違うっ、それは違うんだよ女さん…!」

    (みんな騒いでて気づいてないが、俺達の後ろでは凄いことが起こってる……!)

    ぼごぉん ボゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ

    (お風呂場から凄まじい水漏れ音、やはり女姉先生の戸惑いがリンクしてるんだ…!)

    「これを見てくれ。見てくれれば一発で分る、今の不思議な状況がね」スッ

    「どういうことよ…っ?」

    203 = 182 :

    「あ、開けるよっ? どんな状態なのか俺に教えてくれればいい、それだけだ」ガチャ

    「……?」チラ

    「行くよ──」ガッパァアア

    「……!」


    ほかほか ほかほか ほわわん


    「………」

    「……お言葉に甘えて、言わせてもらうけど……」

    「──超準備万端じゃないッ!!!」カッッ


    叔母「もう用事済んだ?」ヒョコ


    (タイミング考えて叔母さァーーーーーんッッ!)

    「」ちーん

    受付「あ。ピンと来た、幽霊的なの今抜けてったな」

    清掃「わーい!」


    【誤解はすぐに解けました。】

    204 = 182 :

    【オマケ:ケル君と男で女を駅まで見送り中】


    「とんでもない日だったわ…お姉ちゃんのこと、あと宜しくね…」スタスタ

    「叔母さんと受付さんが責任持って朝まで飲み付き合うってさ…」スタスタ

    清掃「にしてもボス、今日は頑張りましたデスネ!」

    「ふ、ふふん。そうよ? これも貴方が誤解を招くようなことをするからよ…!」

    「そうであっても、よくここまでこれたもんだ。怖くなかった?」

    清掃「トモダチだからだよ、心配だからきっと追いかけてきたと思う」

    「トモダチ…?」トクン

    「ばっ!? 違う違う違う、ライバルよライバル! 友達はちょっと…私達的に見合わないじゃない…?」チラチラ

    「ま、まあ、そうだね。だから友達どころか親しい人間かも怪しいよ、ケル君」

    「…そう?」ズキン

    (なによ、そうまで言い切らなくても良いじゃない…これでも私だって少しは貴方のこと…)

    「だってキスしなきゃいけないんだよ? 友達同士で」

    清掃「エッ…!」

    「一瞬たりとも認めたことないわ! [ピーーー]変態ッ!」

    205 = 182 :

    ちょっと過ぎてすんませんした

    気まぐれに更新ノシ

    206 :

    おつおつ

    207 :

    清掃「エッ…!」///

    208 :

    受付「いいじゃんいいじゃんちゅーくらいしちゃいなよー」ケラケラケラ
    と受付さんなら言いそう

    209 :

    よく考えたらまともな部屋に戻ったら客室に使えるから従業員が使う訳にはいかないな
    男が使う部屋無くなっちゃったから叔母さんと住むしかないな

    210 :

    >>209
    まともな部屋になったところで男用に改造されてるからどちらにしろ客室には使えないぞ
    それにもうホテルで生活させると兄に電話しちゃったし
    今更一緒にとかなったら兄が引き取ることになる

    211 :

    住民票とかどうなってんだろ

    213 :

    (あ。シャンプー切れてる)シャコ シャコ

    「まあ一日ぐらい洗わなくても気にしないけど…」ギトギト

    「………、うん! 無理だな!」

    ~~

    (そういや今日、女さんの校外掃除手伝ったせいで汗かいたんだった)スタスタ

    受付「おんやー? こんな時間からお出かけかね青少年?」ヒョコ

    「ええ、実はシャンプーが切れたのに気づいてしまって」

    受付「ありゃりゃ、ならホテルの据え置き使いなよ。沢山あるから使ってもバレやしないし」

    受付「それにボディソープから石けんまで完備してるよー? げへへ、ご輿望あればヌゥルンヌルンのローションもあるけど?」

    「………」ボーゼン

    受付「なにかねその顔は?」

    「まさか受付さん…金がもったいないからと、ここのホテルのシャンプー使用してないですよね…?」

    受付「普通にやるけど」

    「いやぁーーーーーーーーーーー!!!」ギャー

    受付「わ! 出た出た、君がたまに見せる乙女系反応だ」

    「信っっっじられないです! 不可解です! どうして使うんですか、意味不明過ぎてもうもうっ」

    受付「突如どうしたのさ、急に」

    214 = 213 :

    「あのですね!? 安価なシャンプーは逆に汚れるどころか髪を傷めるんですよ…!?」

    受付「ふーん」

    「ふーん!?!?! なんだその興味ない反応、本当に女性ですか貴女…!?」

    受付「気にし過ぎだってば。別に髪傷んでないしいい匂いするよ、ほれほれ」コショコショ

    「へっぷし! やめてください! 匂いが移る!」ぺしっ

    受付「匂いが移る!?」

    「まったく、じゃあ安くて良いシャンプー選んであげますから、今度一緒に買いに行きましょうよ…」

    受付「あれれ? お姉さんもしやデート誘われちゃったカナ?」ニママ

    「一分そこらの周辺店舗で売ってますけど? 舐めるな市販品を」

    受付「なーんだツマンナイのっ! ふーんだ、どーせお姉さんはお酒臭いラブホ従業員ですよーだ」

    「色々きにしてるなら気を使ったら良いじゃないですか…」

    受付「自分が気にしたって、気にしてくれる人が居なきゃ意味ねーでしょうが」ブーブー

    「身だしなみ人のせいにする人初めて見た…」

    受付「あ、そうだった忘れる所だった」ポン

    受付「男くん。これから大人の女性的なエチケットタイムなので、そろそろ出かけたらどうデショ?」

    215 = 213 :

    受付「まあ見たいのなら見ていっても良いのよ、うふ」

    「た、頼まれたって見ませんよっ」

    (俺も悠長に話してる暇なんて無いんだ。店が閉まる前に買い物済ませないと)

    シュッシュッ

    (ん…? 何だこの音、それに匂いは…)チラ

    受付「~♪」シュッシュッ

    (ファ!? ファブリーズ!? 己の身体にファブリーズ!?!)ズガァーン

    受付「ふんふーん♪」ゴシゴシ

    (お、おおおしおしおしっおしぼりででででっ身体をふいッ…拭いてっ!?)ガクガクガクガク

    受付「よしっと。あ…ヤダッ! 何見てるの男君ってば! えっち!」キャー

    「………」

    「黙れ馬鹿野郎」

    受付「考えた上での返答が罵倒だなんて!」

    「アンタ本当に…っ…なんでそうなっちゃったんですか…ッ! 俺なんか悲しくなってきましたよ…っ!」

    受付「まあまあ落ち着いて。事情があって仕方なくよ、普段はちゃんと一式用意してるから」

    「本当にですか…?」チラ

    (……なぜスタッフルームに寝袋や食い散らかったカップラーメンの空容器があるのだろう……?)

    216 = 213 :

    「どういう状況なんですか、コレ」ドンビキ

    受付「そろそろ帰らないと駄目だよね。オーナーにバレたらどやされちゃう」キャピ

    「何か帰れない理由でも…?」

    受付「え、面倒だから?」

    「さっさと帰れ!」

    ~~~

    (まさかここまでとは思ってもなかった。だらしない人だとは分かってたつもりだったけど)

    カチャカチャ じゅわわ~

    「…むしろ普段、なにしてるんだろあの人」

    叔母「私はゲームだよ」もぐもぐ

    清掃「ボクもゲームだよっ!」もぐもぐ

    「うん。だいたい知ってます、貴方達のことは」

    叔母「まあ全てケルケルくんのおすすめばかりだけど」

    清掃「ownerのみこみ早くて助かるですよ? ゲー友としてバッチリ!」ニコニコ

    叔母「折角やるなら一番目指さないと」

    清掃「ほわあ~…かっこよすですなあ~…」キラキラ

    (この人達もブレないな…私生活が目に見える…)

    「ケル君おかわりいる?」

    清掃「たべるよー! さっきのヒトリゴト、フォクシーのこと言ってた?」コテン

    217 = 213 :

    「了解。そうそう、受付さんって普段なにしてるんだろーって思ってさ」

    叔母「…」

    清掃「…」

    「な、なんですか二人変な顔して…」

    叔母「変なこと気にするんだね、君」

    清掃「と、トモダチになるつもりなの…っ? フォクシィ狙ってるのっ?」ドキドキ

    「いやっ、だって、知ってるようで全然知らないのが不思議だなあって…!」

    叔母「ふーん。とりあえず部屋がきたなそう」モグモグ

    「俺もそう思いますけど、貴女が言える立場じゃないのわかってます?」

    「じゃあケルくんは何かしらない?」

    清掃「……、ボク知らない」プイ

    「え? そ、そうなの?」

    清掃「……」じぃー

    「? っ??」

    清掃「せっかちでせっそうないオトコきらいだもん」

    「本当に待って、何を言ってるのケル君?」

    清掃「ウソついたってボクにはわかるよーッ!」プンスカプン

    叔母「ケルケル君。彼はね、胸の小さい女性に興味がないんだ」

    清掃「そうなの?」

    「ちょっと黙っててもらえます!?」

    218 = 213 :

    清掃「なーんだ、だったらイイヨ! 気になるならココに言ってみればおけーよ!」ピッピッ

    「どれどれ、…あ、そうか」


    神社


    (繁華街の近くに神社があったなんて…)キョロキョロ

    (44号室の幽霊騒動の時も、現職巫女さんだって言ってたし、確かにココに来れば…)

    「……。今更だけど、なんでラブホで受付やってんだあの人」


    「お参りですか?」


    「ひゃいっ!? え、あっ、はいっ!」

    「でしたらこのまま真っ直ぐ向かって本堂の方へ」

    「くじを引かられるのなら本堂手前で販売しております」

    「ど、どうも…」ペコリ

    「いえ」スタスタ

    (びっくりしたぁー、まったく気配が感じなかった)

    「そりゃそうだよな、受付さん意外にも巫女さんはいるか」スタスタ

    (今日が休みとかじゃなかったら良いんだけど、無事に会えるかな)



    クジ売り場


    受付「くじは一回百円になります。…お」

    「あ!」

    219 = 213 :

    受付「なになに、その行動力は。まさか君が来るなんてさ。オーナーに頼まれて監視にでも来たの?」

    「受付さん…! その格好…!」

    受付「おや? もしかしてぇ? お姉さんの巫女姿見に来ちゃった感じ?」ウフ

    「本当に巫女の格好してる…! おしぼりで身体拭いてた人が…!」ワナワナ

    受付「君、本当になにしに来たの」

    「ご、ごめんなさい衝撃が凄くて…少し落ち着きます…」

    受付「まあこの時期なら人いないし別いいけどね。今日は単なるお参り?」

    「え? いや、その…」

    受付「だったら本堂でお金ポーンしてきちゃいな。縁ありで五円とかなしで千円ぐらい」

    「んな余裕あるわけないでしょう! こっちも切り詰めて日々過ごしてるんですから」

    受付「くふふ。お家お金持ちのクセしてね、そーゆうところ好印象よ? お姉さん的に」

    「物は言いようですね…自分でもけち臭いって思ってますよ…」

    受付「あ、そうだ。参拝の仕方わかる? 教えてあげよっか?」

    「うっ、実はちょっと不安があって。でも仕事中なんじゃ無いんですか?」

    受付「巫女だぞ巫女! 参拝者に説法説いて何が悪いのかね?」

    ~~

    220 = 213 :

    受付「御手洗で手を洗ってね。あ、口はゆすがなくていいよばっちいから」

    「えらくぶっちゃけますね…」

    受付「手を洗うだけでも意味あるし、最近はなしの方向も全然ありだよ」

    受付「んでもって本題の参拝方法だ。まずは一礼」スッ

    「は、はい!」スッ

    受付「次にお賽銭ぶっこんで、鈴を鳴らす。そして二礼二拍一礼、この時に願い事!」ムムム

    (願い事…! なんだっ、覚悟せず来たから願い事考えてなかった! どうしよう!?)

    受付「──なんでもいいよ。君が思ったように、好きに願えばいいから」

    (なんでも、良い。俺が叶えて欲しい、いや…)

    「──……」スッ

    受付「終わった?」じー

    「うぇっ? あ、はい…!」

    受付「ずいぶんと真剣に願ってたから、お姉さんじっくり観察しちゃったよ」

    「…た、大したこと願ってませんよ別に…」フィ

    (少しびっくりした。受付さんの雰囲気、がらりと変わったような気がする)

    (参拝の教え方はざっくばらんだったけど、きちんと教えてくれたし。普段からこうだったら良いのに)

    221 = 213 :

    受付「じゃあ最後に小さく一礼して、はい、これで参拝方法しゅうりょー」ワー

    「なんだか凄い緊張しました…! ヘンですよね、日本人なら手慣れてきゃいけないのに」

    受付「いや普通知らないデショ。知ってても忘れるし。行く度にケータイで調べ直してるんじゃない?」

    「そ、そういうモンなんですかね?」

    受付「だって私がそうだもの。ウィキペディアって便利よね」ピッ

    「今のところ見た目だけっすね、巫女さん要素」

    受付「にしてもびっくりした、急にくるんだもん。前もって言ってくれれば色々用意したのに」

    「いやいや、参拝客に何を用意するんですか」

    受付「定番なのは甘酒とか? あとはーそうそう! 特別に大吉引かせてあげたりとか!」

    「有り難み一切無し!」

    受付「Twitterで拡散していいよ? ここの神社は大吉超当たるって」ケラケラー

    (まったくもって巫女さんがいうことじゃない…)

    受付「あ。そうだそうだ」ポン

    受付「そろそろお姉さんも仕事終わりだし、帰りに商店街に寄ってシャンプー買っちゃおっか」

    「え、憶えてたんですか? 俺の約束…」

    受付「君、たまに本気でお姉さん事アホだと思ってない?」

    222 = 213 :

    「ち、違いますよ! どーでもいいことだと思われたかなって!」


    「──受付さん…」カタン


    受付「む?」

    「………」ワナワナ

    受付「なんだミコ。変な顔して」

    「あ。さきほどはどうも…」ペコリ

    「……。これは、どういうことなのです、か?」

    受付「どーもこーも巫女として仕事全うしただけじゃんか、何か問題あった?」

    「……」ちょいちょい

    受付「? どったの?」スタスタ


    ガシィイイイイ!!


    受付「ごぇっ!?」

    (いつの間に年場もいかない子供に手を? なぜそれを私に黙って?)

    受付(ちょ、タンマタンマ閉まってるから首…ッ!)

    (ああ…っ)ぱっ

    (なんとうことでしょう。私という友人を持っていながらなんたる意地悪)ヨヨヨ

    (しゃんぷーを買いに手を繋いで仲良くお帰りデートなんて、なんてもう羨ましい)

    受付「うん、アンタがウチらの会話聞いてないのよくわかった」

    223 = 213 :

    (これは罰としてお聞かせ願わないと駄目でしょう)

    (──やはり、性を知ったばかりの少年は毎夜毎夜と求められますか? 一夜で何回ほど…?)キラキラ

    受付「口閉じろ変態巫女。今から紹介するから」

    ~~~

    「はじめまして。わたくしこの神社の巫女を務めさせて頂いております」

    「はじめまして! その、俺は男といいます…!」ペコペコ

    受付「あとバイト先のオーナーの甥っ子ね」

    「まああの方の甥っ子…」

    (なにげに有名だな、叔母さん)

    「それはそれはあの方に似て聡明なのでしょうね、何処か雰囲気も似てらっしゃる」

    「そうでしょうかっ?」テレ

    「…ところで、今年でお幾つで?」

    「こ、高校一年になります!」

    「まあ。見た目以上に大人なのですね、すみません。勝手に中学生辺りかと…」

    「あはは。よく言われます、はやく立派な雰囲気を持ちたいですけどね」

    「……もったいないこと仰る……」ボソリ

    「はい?」

    「いえ。独り言です、お気になさらず」

    224 = 213 :

    「では。唐突で恐縮なのですが、よろしければライン交換などしませんか?」スッ カチャアアッ

    受付「はいはーい! じゃ紹介は済ませたから帰ろっか男くん!」バッ

    「でも巫女さんが何か今…」

    「受付さん」

    受付「な、なによ?」

    「………」じぃー

    「っ? …っ??」テレテレ

    「……むしろ美味しい時期、でしょうか……」ホウ…

    受付「うん。すまんかったよ、出来れば早急に写メ等送るべきだった。唐突な出会いにタガ外れてるね?」

    「ええ、あなたの言う通り貴女とは親密関係ではないご様子。むしろ経験すら感じられない無垢さ加減――」

    「──もしや我が神社への貢物ですか?」ハッ

    受付「その突発具合、嫌いじゃないがどうにかならないかなあ!? あと会話全然繋がってない!」

    「あ、あのさっきからなんのお話を…?」

    「失礼しました。わたくし、受付さんとは大学生からの付き合いなのですよ」

    受付「そうそう、だからたまーに二人の世界に入っちゃんだよねー!」

    「え、あっ、なるほど…大学生からの友達の方でしたか…」

    「? なにか?」

    「あ、いえ! すると巫女さんからの紹介でここで働いてる感じ何ですか?」

    受付「えらい詮索するね、お姉さんのこと」キョトン

    「いえ別にぃ!?」

    225 = 213 :

    「すみません、わたくしのことは『巫女おねえちゃん』と呼んでくださいませんか?」

    受付「突然なに言い出したこの娘!?」

    「えっ、あ~~…巫女おねえちゃん…?」

    受付「君も人当たりの良さ加減考えたらどうかなあ!?」

    「……なんて尊い……」フルフル

    受付「待って、本当にこのまま私が突っ込み続けるの!?」


    ~~~


    「こちらが我が神社のご神木になります。樹齢百年以上、正確な数字は分かっておりません」

    「へえ…」

    受付「君も物好きだね、ほんっと。わざわざ付き合わなくてもいいのに、こんなの興味ないデショ」

    「そん、なことありませんよ!」

    「申し訳ありません。刺激満たす程の派手なものなど無い殺風景な神社でして」

    「文句なんてこれっぽっちも! 全然かまいませんよ俺!」

    「まあ…」

    「ならば本堂の裏手にこぢんまりとした畳部屋がありまして、そこをご見学されては如何でしょう」

    「そこには何があるんですか?」

    「もちろん楽しいひと時を過ごせるものが…貴方はなにもしなくてもよいのです…全てお姉ちゃんにおまかせを…」ススス

    226 = 213 :

    受付「がっつき過ぎだからね、アンタ」グイッ

    「妬かなくても参加ご自由なのですが?」

    受付「それが何の言い訳になるとお思いなのかな?」

    「あはは。仲いいですねお二人とも」

    受付「普段のキレのいい察しの良さはどこ行った!」

    「え? ええ?」キョトン

    受付(この子本当にわかってないのか。こいつのヤバさを…)チラ

    「フーッ フーッ」キラキラ

    受付(あんなんだけど、見た目と雰囲気はお上品だからなあ。それに知り合いじゃないと深くつっこめないか)

    受付(ここはいっちょ知り合いとして頑張るか)グイッ

    「うわっとと!」

    受付「ごめん、ミコ。ああはいったけどこの子、ウチがツバつけてるから」

    「は? ちょっとやめてもらいます? そういう冗談好きじゃないんで」

    受付「逆に知り合いだと容赦ないね君!」

    「やはり手を出してたのですね…」

    受付「アンタも一切疑わないのもどうなの?!」

    「しかし受付さん。私は思うのです」

    受付「な、なにがどうしたって?」

    「それは…それで…良くも悪くもあり…多数でも案外イケるかなって」

    受付「守備範囲おっそろしいなあお前っ!?」

    227 = 213 :

    「先ほどの招待、ご冗談だと思ってました? 友の痴態を知っておきたい。友ならば当然の帰結では? ねえ?」

    「エッ…!」

    受付「この子に振るなよ馬鹿か!」バッ

    「ふふ…年上女性が高校生男子を庇う姿…ふふふ…」

    受付(し、しまった! コイツ他人のシチュでイケる口だった! いかがわしい妄想の肥やしにされる…!)

    受付「おい、ミコ。煩悩塗れやがって、神様に使える身として恥ずかしくないのっ?」

    「姿とはまさに一見の美。体裁のみ整えれば、煩悩など些細な誤差ですよ」

    受付(ぐ…! 中身が変態クセして完璧主義者だったなそういや…! 自堕落な私じゃ言い分に欠ける…っ)

    「う、受付さん! もしかしてあの人って…」

    受付「っ! 気づいた男くん!? そう言ってやってよズッバりと! 何時ものように切れ味ある突っ込みでさ!」

    「ええっでも、いいんですか? こんな事を言ったら失礼になるんじゃ」

    「私に不備はありません、完璧なのです、だからこそ好きなものを好きといえるのです!」ぺかー

    受付「変態なのにぃ…変態なのに神々しさでそうは見えないぃ~…っ!」

    「言ってる意味まったくわかりませんが覚悟を決めました!」ビシッ

    「ふふふ。貴方のような少年に何がわかるとでも?」

    228 = 213 :

    「せ、世間知らずの俺だって間違ってることぐらいわかってるんですよ―――」

    受付(一体どんな言葉で突っ込みするつもり…っ!?)ゴクリ


    「――貴女が着ている巫女服、襟が左右反対だって!」


    「……」チラ

    「……お見事……」ガッ

    受付「真正面から正当に心をブチ折ったァー!」

    「巫女さん!? 急に座り込んでいったい…!?」

    「完敗ですわ…知らぬうちにわたくしは身も心も煩悩塗れとなっていたのですね…」

    受付「いや、全然いつもどおりだったから」

    「有り難うございます。貴方の言葉で無事、元のわたくしへと戻るきっかけを得ることができました」

    「感謝なんてそんな…」

    「このご恩は生涯忘れません…ところでこのご恩をお返ししたいのですが、現住所はどちらに…?」ワクワク

    受付「復活はえーなアンタ、口閉じてなさい」

    「その先を真っすぐ行って、繁華街辺りの…」

    受付「君もだよお人好し小僧!」

    ~~~

    229 = 213 :

    「なんだか面白い方でしたね」

    受付「疲れたよ…君はもう今後、ここには来ない方が身のためだよきっと…」

    「やっぱりお邪魔でしたか…?」

    受付「あん? いや、別に邪魔だとは言わないよ。ただ君の貞操がヤバイって話で…」

    受付(人生経験としては重要か? いやでもなあ、うーん、まあラブホに住んでる時点で経験値ヤバそうだけど)

    「今日は来れてよかったです」

    受付「……。まあ顔だけは良いしね、アイツ」

    「え? いやいや、そうじゃなくて…」スッ

    受付「ん? わたし?」

    「言い忘れてましたけど、今日ここに来たのって受付さんに会う為なんです」

    「ほら、ホテルじゃよく会うのに普段の姿見たことないなぁーっと、ふと思いまして」

    受付「変なこと考えるのね、君」

    「あはは。叔母さんとケル君にも言われましたよ、それ」

    受付(でも会いに来たんだ、わざわざ)

    「俺思うんです。知らない方が良いことが多い、でも、知ってる方がもっと楽しくなるんだって」

    「受付さん。そーいうの共感できません?」

    受付「……、わかるけど、そーゆうことはお姉さん相手にすることじゃないと思う」

    230 = 213 :

    「? どうしてですか?」

    受付「はぁ~、君がたまにみせるそーゆうユルいところ。一体誰に似たんだろうね、まったく」ガシガシ

    「?」

    受付「取り敢えずシャンプー、買いに行こっか」

    「え、あ、はい! 行きましょうか!」

    受付(……こわいなあ、この子。家族でもない奴にそこまで近づこうとしてさ)

    受付(ラブホテルで寝泊まりなんてどうかと思ってたけど、案外、知り合いに囲まれた生活が嵌ってるのかも)

    受付「でもその知り合いがお姉さんだよ君、アハハ」


    『言い忘れてましたけど、今日ここに来たのって受付さんに会う為なんです』



    受付「……そんなん言われたの初めてだよ」クス

    「受付さーん!」

    受付「はいはーい、今すぐ行くってば」

    受付(ま。そこまで私はやさしーお姉さんじゃないけどねー)

    231 = 213 :

    後日談 神社


    「最近、私のおとうとくんから世話を焼かれる? 自慢ですか?」サッサッ

    受付「受け取り方やべーなアンタ。ていうか勝手に彼を血縁関係にすんな」サッサッ

    「懐かれたのでは? 羨ましくて腹たちますけど、応援しますよ」ハフゥ…

    受付「嫌だよ面倒くさーい。私的には自由を束縛されたくないの」グテー

    ピロローン

    受付「噂をすれば彼から電話だ、もしもーし」

    「まあ。後でわたくしにも変わって下さい」

    『ちょっと受付さんッ!? なんで俺の洗濯かごに下着入れてるんですか!?』

    「ちょっと引きました私」

    受付「はぁ? そんなことするわけないじゃん、誰かのと間違えてない?」

    『ああ確かに…こんなド派手なの持ってませんもんね』

    「ん?」

    受付「失礼なッ! 君に見せてない超ド派手な奴もあるわッ!」

    「待ってくれませんちょっと?」


    【叔母の下着でした。】

    第六話 終

    232 = 213 :

    三日後ノシ

    あと五話です

    233 :

    おつ

    234 :

    遅れる毎に一話追加で

    235 :

    神社なら本堂じゃなく本殿じゃね
    あるいは拝殿か

    236 :

    こまけえこたあいいんだよ

    237 :

    すんません明日でよろしくお願いします

    そんで六話に変更ノシ

    238 :

    了解

    239 :

    早く来ないと俺の中で勝手に男が性に目覚める

    240 :

    明日とは一体

    241 :

    こういうノリの会話ってつまらないやつの方が圧倒的に多いのにこれは面白いわ。
    ただ俺の叔母上ルートへの期待とは裏腹にまだ誰にもなびいてないな男は。

    242 :

    一ヶ月過ぎたし今年ももうすぐで終わるし残り一ヶ月もないぞ

    243 :

    まだかあ

    244 :

    まだぁ?

    245 :

    『《――ケルディ、聞いてるのか?》』

    清掃「《聞いてるってば、お父さん》」

    『《大事な話をしてるんだ。家族にとって重要なことなんだよ》』

    清掃「《……》」

    『《今すぐ決めてくれとは言わない。ただ…》』

    「《…父さんはもう、心に決めてるつもりだ》」

    清掃「《ボクは…》」

    「《良い返事をまってる》」

    プツン

    清掃「…」パタン


    「……あたらしい、お母さん。か…」


    ~~~


    ウィーン ガチャン

    「疲れたな今日も…」ポチ

    (冷蔵庫に食材の買い置きあるし、今日はケル君から借りた漫画でものんびり読もうかな)

    246 = 245 :

    ウィーン

    「ふんふーん」スタスタ…

    清掃(女装)「ヤッホ! お帰りオトコ!」シュビッ

    「やあケルケル君。今日もお疲れ様」

    清掃(女装)「オッツ! カツカレーご飯大盛り!」たたっ


    すたすた


    (フフ…また新しい挨拶思いついたんだな…)

    「って、ええッ!? 待ッ、ちょっとケル君ッ!?」ババッ!

    清掃「ホワイ?」クル

    「その格好どういうこと!? じょ、女性みたいなカツラかぶって、というかっ、そのメイド服は!?」

    清掃「なにか問題です?」キョトン

    「一方的に戸惑われた?! わけがわからないのは俺のほうなのにッ!」

    清掃「もぉーオトコってば静かによ? 大きな声禁止、メッ! だからね?」ピッ

    「うぉおぉおぉっ?」パクパクパク

    清掃「じゃケルケルまだ仕事あるから、あとでコミック感想プリーズねー! バーイ!」ブンブン

    「……あ、ハイ」


    44号室


    (あ、あれは一体どういうことなんだ…)ドサ

    (彼の趣味…仕事中にあんなふざけた格好許される、かもなあ…叔母さんだしなあ…)

    247 = 245 :

    「――イヤイヤイヤ…! とにかくケル君にあんな趣味とか、無い無いッ、きっと無い!」

    (きっと理由があって、あのような格好をせざるを得なかったのだろう…!)

    「……。にしても、一瞬見逃すぐらい違和感無かったなメイド服…」

    こんこん

    「ひゃあいっ!?」ビックーン

    「オトコー? いるー?」

    「居ますがぁ!? なんのご用でしょう!?」

    「なぜに他人行儀なのオトコー?」

    「ごほんっ! き、気にしないで! 鍵かかってないから入れるよ!」

    清掃「あ。本当だ、ヤホー! …着ちゃったっ」テヘ

    「………、もしかしてわざとやってる?」

    清掃「なんのこと?」ニコニコ

    「その格好のことだってば…実は受付さんが隠し撮りしてて、ドッキリ企ててたりとか…」バッ

    「あれ、居ない?」

    清掃「ねえねえオトコ」ちょんちょん

    「うッ!? ど、どうしたの…?」ソロー

    清掃「そんなメイドめずらし?」

    「え? いや、実家にも家政婦さん何人か居たし…でも、君が、」チラ

    清掃「ウン?」キラキラキラ

    248 = 245 :

    「…笑えるぐらい似合ってるね、メイド服…」

    清掃「ワオ! 今のケルケルはオモシロイ!? だからオトコはイヤ?」

    「う、うーん、待ってケル君。ここはハッキリしとこうと思う。だから言っておくよ」スッ

    清掃「?」ポン

    「――その格好はなに? 急にメイド服やらカツラなんて、どうしたのさっ?」

    清掃「………」じぃー

    (候補として受付さん悪ふざけ、叔母さんの趣味、ケル君の漫画やゲームのイベントやらでコスプレと見たが、一体どれだ!?)

    清掃「ねえ、オトコ」スッ

    「う、うん?」

    清掃「えへへー」ぎゅぅ~~


    「―――」(抱きつかれ思考停止中)


    清掃「オトコは身体おおきいね。同じぐらいなのに、ボクより頭いっこ分おおきい」クスクス

    清掃「普段なにイートしてるです? ケルケルに教えてくれたら好き!」

    清掃「あ! でも最近ボクも一緒のゴハン食べてない!?」ハッ!

    清掃「ならいつの日か、ケルケルもオトコと一緒の景色みられるね。とても楽しみっ」


    (―――ハッッ!!??!)ビクンッッッ

    249 = 245 :

    (なんっ、だ? 数秒の記憶が無い! なにがあった!? とても許容しきれない現実だった気がす、)チラ

    清掃「オトコ…」ぎゅう

    「どぅわああああーーーーーーーー!!!」ズサササーァッ!

    清掃「わお!」パッ

    「はっ…はっ…! (ケル君フルネーム)!!」

    清掃「なぜ貴様がその名を!?」ハッ!

    「そういうの今は無理! 無視します! もうもう何なんだよーッ! それはーッ! わけがわかんないよーッ!」

    清掃「一体どうしたのオトコ?」キョトン

    「こっちのセリフだよまったくもってさぁ!?」


    受付「って見つけたーッ! やっぱ男くんの部屋来てたな!? 容疑者ケルケルー!」


    清掃「ムッ」ババッ

    受付「もう逃げ場なし観念おしッ! 大人しく投降しなさい! いや、その超越ミニスカ逃亡劇は非常に眼福だったけどネ!」

    受付「しかァーしッ! 私が一介のラブホ従業員である限り、貴殿の狙い撃ちフェチズムテロは見逃せんッ! いざお縄に頂戴!」

    清掃「くッ、ケルケルもここまでか…っ」

    250 = 245 :

    清掃「だが! ボクには最愛の友! マクリマルゥ・オトコ・デラックスが居ますカラ!」ササッ

    「オトコデラックス!?」

    受付「なぬッ!? 既にソッチ趣向に開拓されてしまったというの!? ほんの数分目を離した隙に、なんてテクニシャン!」

    「誰か助けてくれーーッ! この状況から誰か救い出してくれーーー!!」


    数十分後


    「よ、酔ってるんですか? ケル君が?」

    叔母「そう。酒のんでスタッフルームから飛び出したらしい、以前から酒癖悪いとは聞いてたけど」

    叔母「…よほどテンションが上がったんだろうね、ここまで派手に騒動になったのは初めて見る」

    「え、えーっと、じゃあ何故メイド服を着てたんですか…?」

    叔母「ん? ああ、あれは単なる趣味だよ、何かのイベントで着る機会があったらしい」フゥー

    「………」

    叔母「……、ちなみに」グリグリ

    叔母「酒癖の悪さは彼自身、悩んでる――ところは一切見てないが、わざとじゃないのは確か」

    「! すみません、変な表情してましたかね、俺…」

    叔母「いいや。ただ、雰囲気が少し思い悩んでた気がして」

    (うぐッ、ちょっと引いてたの気づかれてる…)


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