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    元スレあかり「最近ごらく部にいてもつまらない」

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    151 = 1 :



    京子「い、いやそうじゃなくて! ただあかりの事をあいつって言うのが少し新鮮だっただけで」

    千鶴「知り合いだし別にいいだろうが! この前も家に来たくらいだ」

    京子「あ、あかりが千鶴の家にぃ!?」

    千鶴「姉さんと杉浦さんと赤座の3人で約束していたらしい。私も多少赤座の奴と話をしたくらいだ」

    京子「ふ、ふ~ん…………」

    京子(あかりの奴、私がこんなに落ち込んでるのにそんな事も知らずに楽しんでるのかよ…………)

    京子(あぁダメだ! こんな自分勝手な考えであかりに怒りを覚えるなんて! そんな資格私にはないのに!!)

    千鶴「そういえば姉さんから聞いたけど、赤座の奴ごらく部とかいうのを辞めて生徒会に入ったらしいな」

    京子「………………ッ!」

    千鶴「まぁそれも当然だ。お前なんかのいる部活よりも生徒会の方が比べるまでもなく居心地がいいだろうしな。赤座の奴も言ってたよ、ごらく部を辞めて正解だったってな」

    京子「…………………………」プルプル

    千鶴「とにかく今の赤座はとても充実した毎日を送ってる。お前なんかの出る幕は今更ねぇんだよ。分かったらもう今後一切赤座と杉浦さんには構うんじゃ………………」

    京子「ふ……ふぇ………………」グスッ

    千鶴「え…………」

    京子「ふえぇえぇええええん!! うわあああああああああん!」

    千鶴「なっ!? ば、バカッ! こんなところで泣くやつが……」


    ザワザワザワザワ



    千鶴「くっ! お、おい! こっちに来い!!」グイッ

    京子「ああぁああぁああああっ!! うぁあぁぁああああぁぁあッ!!!」

    千鶴「くそっ!! なんで私がこんな目に!」

    152 :

    この手のSS結局最後は仲直りエンドだからなぁ
    予定調和ほどつまらんものもない

    153 = 1 :


    ー保健室ー


    千鶴(幸いにも先生は席を外してる。そして他に生徒もいないしここが最善か。しかし……)

    京子「ふぇ……うぐっ…………ひぐっ……」グスッ

    千鶴(こいつに限ってここまでガチで泣くとは想像していなかった。いったいこの野郎はどこまで私を困らせれば気がすむんだ!)

    千鶴「おい歳納!」

    京子「ひぃ!! な、なんですか……」ビクッ

    千鶴「赤座と何かあったんだろ、すべて話せ!」

    京子「な、なにもないです…………」

    千鶴「嘘をつくんじゃねぇ!!」バン!

    京子「ひっ!」ビクッ

    千鶴「別にお前が泣こうが喚こうが知ったことじゃないが、ここで泣いている奴を放っておくと後々私の良心が痛むんだよ! お前なんかのせいでそんな事になるのはゴメンだ」

    京子「ご、ごめんなさいごめんなさい!!」

    千鶴「謝るのはいいからとっとと話せ!」ガシッ

    京子「きゃっ! い、痛いよ! は、話してよ謝るからぁ!!」

    千鶴「そんなに強く掴んでねぇだろ!」

    京子「ひぐっ!! ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」グスッ

    154 :

    >>152
    でもこのまま終わるのも後味悪いだろ?結果だけを急がないで過程を楽しんでみるといい。

    155 = 1 :

    千鶴「だから謝るんじゃなくてとっとと………って、これじゃ堂々巡りか。とうすれば…………」チッ

    千鶴(あ、そういえば姉さんが……)



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




    千歳『ええか千鶴。人と話すときは笑顔にならんといかんで? 千鶴はとても優しい子やけど少し表情が固いねん。ほら、こうやって笑顔にならんと』ニコッ



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    千鶴(歳納なんかで試すのは癪だがまぁやってみるか)



    千鶴「おい、歳納」

    京子「な、なぁに……?」

    千鶴「な、な、な…………」ブルブル


    千鶴「何が、あったのか……私に話し、てくれないかなぁ……」ニッコォ ←悪鬼スマイル


    京子「い、い、い……………………」ブルブル

    千鶴「あん?」

    京子「嫌ぁあああぁああッ!!! こ、殺さないで下さいお願いします!!!」

    千鶴「は!?」

    京子「嫌だよぉ! 恐いよっ!! 助けて!誰か助けてよぉ!! あかりぃ!! うわぁああああぁああぁん!!」

    千鶴「泣きたいのはこっちの方だ……」ホロリ

    156 = 1 :



    ーなんやかんやで10分後ー



    千鶴「はぁ? つまり赤座のことを虐めまくってたら嫌われて、避けられた挙句ごらく部を辞められて生徒会に入られたって事か?」

    京子「べ、別に虐めてたわけじゃなくて……! 私たちなりの愛情表現だったっていうか」

    千鶴「赤座はそう思ってなかったからこうなったんだろうが。なにが愛情表現だ、お前がやったのはただのイジメだ」

    京子「うぅ…………」

    千鶴「お前の言うところの愛情表現はアレだろ、私に対して突っかかってくるやつ。あんなの正直言って迷惑以外の何物でもない」

    京子「…………………」

    千鶴「お前のする愛情表現ってのは結局のところ独り善がり以外の何物でもないんだよ。あの赤座に見放されるなんて余程嫌われたんだろうな」

    京子「……うぅ……ひぅ……」グスッ

    京子「ふぁあああああ………うぁぁあああ!!」ヒグッ

    千鶴(ふん、ザマァみろ。普段調子に乗ってるからこんな目にあうんだ。この馬鹿にはいい薬だろうよ。それじゃ図書室に戻るか)

    京子「ふぁああぁぁ……もうやだぁ、もう嫌だよぉ…………許してよぉ……!」

    千鶴「………………」

    京子「うわああぁあ! あかりぃあかりぃ!! 」

    千鶴「…………………………」プルプル

    京子「誰かぁ……誰か助けてよぉ!! もうやだよぉ!!」

    千鶴「………………あ゛あ゛!! クソ野郎が!!」ダダダダダッ

    157 = 1 :


    ーごらく部ー


    ガラララ!



    ちなつ「もう、京子先輩遅いです……って!」

    結衣「千歳……じゃなくて千鶴?」

    千鶴「おい、歳納なんたらの荷物はどれだ!!」ゼェゼェ

    ちなつ「え、は……? あの」

    千鶴「どれだ! 早く答えろ!!」ギロッ

    ちなつ「はひぃ! こ、これですぅ!!」

    千鶴「チッ……」テキパキ

    結衣「あ、あの千鶴。京子と何かあったのか?」

    千鶴「別になんでもない。それじゃ失礼します」

    千鶴(クソ歳納がっ! 私の体に流れてる姉さんと同じ血に感謝しやがれ!!)


    ガラララ!


    ちなつ「………な、なんだったんでしょう?」

    結衣「わ、分からないけれど……すごい形相だったね。それになんで京子の荷物を持って………ッ!」

    ちなつ「ゆ、結衣先輩?」

    結衣「…………………ご、ごめん帰るっ!」

    ちなつ「ちょ!? ゆ、結衣先輩!」

    結衣「ちなつちゃんごめんね!」グスッ

    ちなつ「結衣せんぱ………」




    ガラララ!




    ちなつ「結衣先輩……泣いてた? それに京子先輩も多分ここには来ないし………あっ!」

    ちなつ「もしかして2人が喧嘩したせいで京子先輩が結衣先輩を避け始めたの……? 結衣先輩もそれを察して……それで!!」

    ちなつ「ど、どうしよう! このままじゃ本当にごらく部がバラバラになっちゃう!! どうすれば…………」オロオロ

    ちなつ「こ、こうなったら私があかりちゃんを連れ戻すしかない!! やればできるはずよチーナ!! ごらく部の為にも!!」

    158 = 1 :





    千鶴「…………………………」フラフラ

    千鶴(と、歳納なんとかめ……ここまで私を苦しめるとはなんという野郎だ)

    千鶴(保健室で泣きじゃくりやがって……家まで送ったら送ったで、そこから袖を掴んで泣きじゃくるし)

    千鶴(疲れた……調べ物も進まなかったし……………今から学校に戻る気にもなれない。もう今日は帰ろう)フラフラ

    千鶴(こんな事なら図書室に行かなきゃよかった……姉さんと一緒に帰れば良かった……)

    千歳「あ、千鶴! どないしたんこんな所で?」

    千鶴「あ、姉さん。そっちこそどうしたの? 杉浦さんまで」

    千歳「うちらなぁ、さっきまであんみつ屋に行ってたんよ。ほら、千鶴の分もお土産買って来たで」

    千鶴「え?」

    綾乃「ち、千鶴さん?」

    千歳「どないしたん千鶴?」

    千鶴「…………………………」グスッ

    千歳「わわ!」

    千鶴「なんで……なんで誘ってくれへんかったんよ!! 姉さんのバカァー!!」タタタタッ

    千歳「ち、千鶴!? は、走ったらあかんて! 待ってや千鶴ゥ!!」タタタタッ

    綾乃「」ポカーン

    綾乃「な、なにがどうなってるの……?」

    159 = 1 :

    ー翌日の教室前ー



    ちなつ(こうなったら何が何でもあかりちゃんを取り戻してみせる。これからのごらく部の為に、そして結衣先輩と京子先輩を仲直りさせる為に!)

    ちなつ(もう気まずいとか言ってられない! こうなったらあかりちゃんをふん縛ってでもごらく部に引きずり戻してやる! よーし!)



    ガラララ!


    ちなつ「おっはよー!」



    櫻子「えぇー!? あかりちゃん昨日先輩たちとあんみつ屋さん行ったの!?」

    あかり「うん。池田先輩が連れて行ってくれたんだけどね、とっても美味しかったんだぁ!」

    櫻子「いいなー 今日私たちも連れてってよ!」

    向日葵「こら櫻子。赤座さんは昨日も行ったのですから二日連続になってしまうじゃないですの」

    あかり「ううん大丈夫だよぉ。昨日お姉ちゃんにお土産買って行くの忘れちゃったから今日も行きたかったんだぁ」ニコニコ

    櫻子「いぇい!」

    向日葵「赤座さん、あまり気を使わなくてもいいんですのよ? 櫻子は適度に放っておかないと際限なくつけ上がりますし」

    あかり「全然平気だよぉ。櫻子ちゃんは優しいもんね」ニコニコ

    櫻子「もちろんだとも! へっへへへ~」

    向日葵「もう、程々にしておきなさいよ?」

    櫻子「もちろんだとも。あかりちゃんに無茶は言わないよー」

    160 = 1 :

    ちなつ(くっ! のっけから放課後ごらく部に誘いにくい話を聞いてしまった……! だがここで挫けるわけにはいかないのよ!)

    ちなつ「おっはよ、みんな!」

    あかり「ちなつちゃんおはよう」ニコッ

    向日葵「おはようございます吉川さん」

    櫻子「おはよーちなつちゃん。どうしたの、そんな怖い顔して」

    ちなつ「はぇ!? わ、私怖い顔してた?」

    櫻子「うん。なんかあかりちゃんの事を睨んでたけど。獲物を狙ってるハンターみたい」

    あかり「え、えぇええぇ!? あかりちなつちゃんに狙われてるのぉ~!?」ガーン

    ちなつ「ね、狙ってないから! 別にあかりちゃんの事を狙ってたりしないから!」

    櫻子「ふ~ん」

    あかり「あ、そうだちなつちゃん! 今日の放課後みんなであんみつを食べに行こうと思ってるんだけど、ちなつちゃんも来ない?」

    向日葵「あら、良いですわね。生徒会の仕事を終わらせてからごらく部に迎えに行けば一緒に行けますわ」

    あかり「うん、そうしようよ! 京子ちゃんと結衣ちゃんも誘ってさ!」ニコッ

    ちなつ「え、あ……うん………」

    あかり「…………ちなつちゃん?」

    櫻子「別に来なくても良いんじゃない? 来たくないならさ」

    向日葵「さ、櫻子ッ!!」

    ちなつ「ち、ちがっ! そうじゃなくて……その……………」

    ちなつ(結衣先輩と京子先輩の現状で仲良くあんみつ屋に行けるわけがないし………まずはこの件を解決しないと………………)

    161 = 1 :

    あかり「ちなつちゃん?」

    向日葵「あ、ところで櫻子は宿題やったんですの?」

    櫻子「へ? ……………あ゛!!」

    向日葵「はぁ、そんな事だと思いましたわよ」

    櫻子「向日葵、宿題見せて!!」

    向日葵「わかってますわよ、こっちへいらっしゃい」

    櫻子「ありがとうございます!」ゲザァ

    向日葵「……………」チラッ

    ちなつ「……………………ッ」ピクッ

    向日葵「…………………」ニコッ

    ちなつ(向日葵ちゃん、私があかりちゃんと話したい事を見越して……! あ、ありがとう!!)

    162 = 1 :



    ちなつ「あ、あのさあかりちゃん!」

    あかり「どうしたのちなつちゃん?」

    ちなつ「いや、その、えと…………さ、最近どう? 生徒会に入ってから!」

    あかり「えへへ、毎日が楽しいよぉ。自分のやりたい事がやっと見つかったんだもん。先輩方も櫻子ちゃん達もとっても優しいし! すっごく充実してるんだぁ」ニコニコ

    ちなつ「そ、そっかぁ……それは良かったね」

    あかり「うん! ちなつちゃんはあかりの事を心配してくれてたんだねぇ。ありがとうちなつちゃん!」ニコニコ

    ちなつ「……………ッ!」ズキッ

    ちなつ「う、うん………………」

    ちなつ(全然そんな事考えてなかったのにぃ……! あかりちゃんってどこまで良い子なのよぉ~!)

    あかり「それでどうかな? あんみつ屋さん」

    ちなつ「あ、えっとね……きょ、今日はちょっと無理かなぁって…………」

    あかり「あ、そうなんだぁ…………」ショボン

    ちなつ「さ、誘ってくれたのはとっても嬉しかったの! また今度誘ってよ!」

    あかり「うん、そうだねぇ」

    ちなつ「あ、あはははは…………」

    あかり「…………………」

    ちなつ「…………………」

    あかり「あ、ところでさ。最近京子ちゃんと結衣ちゃんに変わった事はなかったかな?」

    ちなつ「か、変わった事?」

    あかり「うん。なんか喧嘩とかしてないかなって。杉浦先輩とかがそう言ってたから」

    ちなつ(まさかそっちから振ってくれるなんて! これはいまチーナに波が来てる!!)

    ちなつ「う、うん……確かに少しおかしいかもしれないの。でも私じゃそれが解決できなくて…………だからあかりちゃんにーーー」

    あかり「うん、大丈夫だよぉ! だって杉浦先輩と池田先輩がなんとかしてくれるもん!」ニコッ

    ちなつ「ごらく部に………………って、へ?」

    163 = 1 :

    あかり「杉浦先輩と池田先輩が2人の事を心配してるんだよぉ。なんとか仲直りさせようって頑張ってくれるんだ」

    ちなつ「そ、そうなの…………で、でもあかりちゃんは何かしたりはしてくれないの?」

    あかり「あかりが何かしなくても大丈夫だよぉ! だって杉浦先輩と池田先輩がなんとかしてくれるんだよぉ? あかりよりも2人の方が生徒会に長くいる立派な人だもん!」ニコッ

    ちなつ「そ、そうだね…………」


    あかり(池田先輩達にこの事に関しては関わらないように言われちゃったものね。それにあかりなんかよりも2人の方がよっぽど頼りになるもの。あかりが余計な事をしちゃダメだよねぇ)

    ちなつ(い、今までのあかりちゃんなら結衣先輩達が喧嘩したって聞いたなら絶対にこんな風に放っておかなかったハズなのに!! や、やっぱりあかりちゃん……もう私たちにできるだけ関わらないつもりなの……? さっき誘ってくれたのも流れで嫌々だったんじゃ…………)




    ちなつ「…………………………」チラッ


    櫻子「あーもう終わんないよぉ~!!」

    向日葵「無駄口叩いてる暇があるなら手を動かしなさい!」


    ちなつ(こうなったら作戦変更! “将を射んと欲すれば先ず馬を射よ” 作戦よ! 櫻子ちゃんはともかく向日葵ちゃんは私の味方になってくれるハズ!)




    ー同時刻ー


    綾乃「歳納京子!!」

    京子「…………………………」ボケー

    綾乃「貴女、最近元気がないじゃないの。何かあったのかしら!」

    京子「…………………………」ボケー

    綾乃「貴女がそんなだと私たちまで気が滅入ってくるのよ!」

    京子「………………ッ!」ビクッ

    164 :

    >>152
    仲直りしないかもよ?
    あかりも京子もお互い割り切って道を別つかも知れない

    165 = 1 :




    結衣『そういう問題じゃないだろ! 大体ごらく部だけならまだしも私の家に来てまでそんな風にされたんじゃ私まで気が滅入って来るんだよ!』




    綾乃「なにか悩みがあるなら相談にも乗るわよ。ほら、とっとと吐きなさい! 赤座さんも心配してるんだからね!」

    京子「………………あ、かり」

    綾乃「べ、別に私は心配なんてしてないんだからね! ただ生徒会副会長としてクラスメイトの異変を放っておくわけにはいかないだけなんだから!」

    京子「うん、ありがと………」

    綾乃「え、えぇ……」



    ガラララ



    綾乃「あら、船見さん。おはよう」

    京子「…………ッ!」ビクッ

    結衣「う、うん……おはよう綾乃」

    京子「…………………………」

    結衣「…………………………」スタスタ

    綾乃「あ、あの…………」

    綾乃(な、何よこれ! 話す事もなく船見さん自分の席に座っちゃったわ! こうなったら)チラッ

    千歳(任しといて綾乃ちゃん! ここはうちが何とかしたる! 綾乃ちゃんは歳納さんをお願いするねんな!)チラッ

    綾乃(任せておきなさい!)




    千歳「船見さん、おはよう~」ニコニコ

    結衣「千歳、おはよう」

    千歳「なんや元気ないなぁ。普段はもうちょっと元気なのに」

    結衣「うん、昨日少し遅くまで起きてたからさ。少し寝不足なんだよね」

    千歳「ゲームでもやってたん?」

    結衣「いや、少し眠れなくてさ」

    千歳「そっかぁ~ うちも昨日は千鶴が機嫌良くなくて少し寝るのが遅くなったんよ。なにがあったか聞いても教えてくれへんし」

    166 = 1 :



    結衣「千鶴さん? そういえば昨日ごらく部に来たよ」

    千歳「千鶴が? なにしに行ったん?」

    結衣「いや、なんか京子の荷物を持って行っちゃった。少し怖かったかな」

    千歳「ふ~ん、何があったんやろ? それになんで歳納さんの荷物を千鶴が?」

    結衣「さ、さぁ?」

    千歳「あ、そうそう。それと少し聞きたいことがあるんやけど」

    結衣「なに?」

    千歳「いやな、ちょっと聞き辛い事なんやけどね。最近歳納さんと何かあったりした?」ボソッ

    結衣「…………なんで?」

    千歳「なんでって、そりゃ様子を見てたら分かるって。最近になって歳納さん、とても静かやろ? 船見さんもそれにつられて静かになって行っちゃったし。それに今朝だって全然話してへんかったやん」

    結衣「……うん、そうだね」

    千歳「ほらほら。なんか喧嘩でもしたんちゃう? 何かあったならうちが相談乗ったるよ?」

    結衣「いや、大丈夫。全然平気だよ」

    千歳「全然平気な顔してへんよ。うちも綾乃ちゃんも心配してるんやから。それにごらく部の吉川さんだって心配してると思うよ?」

    結衣「うん………」

    千歳「自分だけならまだしも、他の人たちも不安にさせてるんやし。早めに解決しといた方がええやん? なんでも受け止めてあげるからなんでも話してよ」

    結衣「う、うん……なんかごめんね、心配させちゃって」

    千歳「ええよええよ~ そんじゃ授業始まっちゃうし用意しよか」ニコニコ

    結衣「うん、本当にありがとう。それとさ、ちょっといいかな」

    千歳「ん?」

    結衣「いや、放課後に少し話をしたいんだけどさ」

    千歳「もちろんええよ~ そんじゃまた後でなぁ」ニコッ

    167 = 1 :





    千歳「これでよしっと。さて、綾乃ちゃんと歳納さんのほうはどうなったんかな…………」

    ダダダダッ!

    綾乃「ど、どうしよう千歳ぇ!! 放課後に歳納京子が話したい事があるって!!」アタフタ

    千歳「うちも船見さんに言われたんよ。多分相談されるんちゃうかなぁ、喧嘩の事について」

    綾乃「……………あ、あぁそっちね」

    千歳「なんか残念がってへん?」ニコニコ

    綾乃「べべべ別にそんなことナイナイナイアガラよ!」

    千歳「うちの鼻血のためにも! 早く歳納さんを元気にしたってな!」

    綾乃「逆に困るわよ!!」





    ー放課後ー


    あかり「向日葵ちゃん、櫻子ちゃん! 生徒会に行こう」

    ちなつ「あ、ごめん! 向日葵ちゃんと櫻子ちゃん。ちょっと話があるんだけど、いいかな?」

    櫻子「はなし?」

    向日葵「私たちにですか?」

    ちなつ「う、うん。すぐに済むからいいかな。少し相談したいことが………」

    あかり「あ、それならあかりも相談に乗るよぉ!」

    ちなつ「あ、大丈夫だから! あかりちゃんはいなくても平気!」

    あかり「え…………」


    168 = 1 :


    ちなつ「あぁそうじゃないの!! 別に変な意味じゃなくて、とにかくあかりちゃんは来なくても平気なんだってば!」

    向日葵「分かりましたわ。赤座さん、申し訳ないですが先に生徒会室に行っててもらってもよろしいですか」

    あかり「う、うん……分かったよぉ…………」ショボン



    ガラララ



    向日葵「それで吉川さん。お話ってなんですの?」

    ちなつ「あ、そのね。あかりちゃん、最近どんな感じかなって思って。迷惑とかかけてない?」

    櫻子「迷惑なんてかけるわけないじゃんあかりちゃんが。仕事とかとってもよくやってくれてるし先輩からも好かれてるよ」

    向日葵「そうですね。もはや赤座さんはいなくてはならない存在ですわね」

    ちなつ「そ、そうなんだ…………」






    結衣「そっか、あかりの奴元気にやってるんだな…………」

    千歳「もちろんやで。うちらのプライドにかけて赤座さんに嫌な思いはさせへんよ」

    結衣「うん、ありがとう千歳。そっかぁ……そうだよなぁ……………そんな事あるわけないよなぁ……なにバカな期待を持ってたんだ私は……」ウルッ

    千歳「船見さん?」






    京子「私さ、心のどこかで期待してたんだ……あかりがごらく部に戻って来たがってるんじゃないかって。でも、そんなことなかったんだね…………」グスッ

    綾乃「そ、そうね……最近は赤座さん、ごらく部の話題すら出さなくなってきたし。昨日も放課後遊びに行ったりもしたけれど本当に楽しそうだったわよ」

    京子「そっかぁ……やっぱりあかり、私たちの事が本当に嫌になっちゃったんだね」

    綾乃「そ、そんな事ないわよ! だって歳納京子の様子が変だって話をしたらとても心配してたわよ!!」

    京子「そりゃあかりはいい子だもん。私たちじゃなくったって誰にでもそんな反応するよ」グスッ

    169 = 1 :





    千歳「そんなわけあらへんって! 赤座さんはまだ2人の事を大切な幼馴染と思ってるに決まっとる!」

    結衣「でも……最近あかりからなにも連絡こないし…………私たちが中学一年の頃だってほとんど毎日連絡は取ってたのに…………」

    千歳「そ、そりゃあ赤座さんにしてみたら気まずいからやない? ごらく部を辞めたんやし」

    結衣「辞めた……そっかぁ…………あかり、ごらく部を辞めたんだよなぁ…………私たちのッ……せい、で…………うぅ……」グスッ

    千歳「ちょちょ! 落ち着かんとアカンで! ほ、ほらティッシュや!」

    結衣「くっそ……ちっくしょ、お…………」グスッ

    千歳「そ、そんな泣かんといて……」オロオロ

    結衣「なんだっていなくなっちゃったんだよ! 私たちのなにがいけなかったんだよッ!!」

    千歳「お、落ち着いて! 取り敢えず落ち着こ、な?」オロオロ






    京子「ううぅぅぅ…….ふぇえぇええん…………」グスッ

    綾乃「そ、そんな泣かないでよ!」

    京子「返してよぉ……私のッ! 私たちのあかりを返してよッ!!」グイッ

    綾乃「ちょっと引っ張らないでよ! 言いたくはないけれど赤座さんがごらく部を辞めたのはあなた達の責任でもあるのよ!」

    京子「うるさい! そんなの関係ないんだよ! 早くあかりを返せ!! うまい言い訳作って生徒会をクビにするなりなんなり綾乃だったら出来るでしょ!!」

    綾乃「そ、そんな事できるわけないじゃない! 今の赤座さんに生徒会から離れられたら色々と困るのよ! それほどまでに赤座さんは重要な人なの!」

    京子「そんなの知らないもん! あかりの幼馴染でもない癖に知ったような口をきかないでよ!」

    綾乃「そんな事関係ないじゃない! いくら歳納京子でもその言葉は聞き流せないわ!」

    京子「う、うるさい! どうせ綾乃が私たちのあかりを誑かしたんだろ! 純真なあかりの事をうまいこと騙したんでしょッ!!」

    綾乃「」ブチィ


    綾乃(ごめん千歳……もう私我慢の限界だわ)

    170 = 1 :






    千歳「ええ加減にしぃや船見さん! ええ加減にせんとうちも堪忍袋の緒を緩めるよ!!」

    結衣「な、なんだよ! 開き直るのはおかしいだろ!」

    千歳「……あのな、赤座さんの事が大事ならなんで赤座さんの事をごらく部から追い出すような事をしたんや?」

    結衣「な、なに言ってるんだよ! 私はそんな事してない!」

    千歳「どこまでアホンダラなんや船見さんは! 赤座さんの事を虐めたり要らない物扱いしといてそんな事よく言えるわ!!」

    結衣「なっ…………そ、そんなこと……」

    千歳「赤座さんが言っとった事や。ごらく部で疎外感を感じて悩んでいた事知っとったか? みんなに悪い感情を持ってた事を知っとったか?」






    京子「そ、そんなの知らない! だってあかりの奴なにも言わないからッ…………」

    綾乃「そんなの当然でしょう! “貴方達3人が私の事を蔑ろにするのでごらく部に居づらいです。虐められてるので、みんなの事が少し嫌いになってます” だなんてあの赤座さんが言えるわけないじゃない!! 貴女はそんな事もわからないの!?」

    京子「だ、だってあかりは優しい子でそれに幼馴染としての絆があるんだ! そんな風に私たちから疎外感を感じるなんて思うわけが…………」

    綾乃「歳納京子、貴女は赤座さんの事を見誤りすぎよ。あの子だって中学一年生の多感な女の子なのよ? 当たり前のように傷付くし、当たり前のように人の事を恨んだりもするわ。凄いのはそれを微塵も見せない事やすぐに許せてしまうっていう事だけよ」

    京子「ち、違う! あかりがそんな事を感じるわけがない! あかりが私たちを憎むだなんてそんな事あるわけないッ!!」

    綾乃「全部事実よ! 貴女はまだ自分のした事から目を背けるの!? いい加減に認めなさい!」

    京子「違う……違うもん………あかりちゃんは優しくて、いつも私たちの事を好きでいてくれて……」グスッ

    綾乃「……はぁ、もう呆れてなにも言えないわよ。そりゃ赤座さんも見捨てるはずよね」

    京子「違う違う違う…………あり得ないあり得ないあり得ないあり得ない…………」ブツブツブツブツ







    結衣「私はあかりに嫌われてた私はあかりに嫌われてた私はあかりに嫌われてた私はあかりに嫌われてた…………」ブツブツブツブツ

    千歳「少しは反省しぃや! 1人の女の子を泣くまで追い詰めた罰や!!」

    結衣「嫌われてた嫌われてた嫌われてた嫌われてた嫌われてたあかりに嫌われてたあかりに嫌われてた……」ブツブツブツブツ

    千歳「それじゃあもう行くからね。うちも生徒会があるから暇やないんよ」

    171 :



    ー生徒会室前ー



    千歳「あ」

    綾乃「あら」

    千歳「……あ、その…………どやった?」

    綾乃「そ、それはその…………ち、千歳の方はどうだった?」

    千歳「う、うち!? うちはまぁ……その…………えっとな…………」アタフタ

    綾乃「どうしたのよ?」

    千歳「いや、その………実は…………」

    綾乃「?」



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    千歳「て事は綾乃ちゃんも!?」

    綾乃「ええ、思いっきり怒っちゃったわよ……勢いで歳納京子が傷付きそうなことを思いっきり……」ハァ

    千歳「実はうちもやねん。叱るんやのうて怒ってしもたんよ……」ハァ

    綾乃「赤座さんにあんな風に偉そうな事言っといて滑稽ね。喧嘩を仲裁するどころか新しい喧嘩を増やしてきちゃうなんて」

    千歳「ほんまやなぁ。どないしよ」ハァ

    綾乃「…………どうしようかしら」

    千歳「…………………………」

    綾乃「…………………………」

    向日葵「あら、どうかしたのですか先輩方?」

    櫻子「なんか沈んでません? 何かあったんですか?」

    千歳「2人も今来たん? そっちも何かあったん?」

    櫻子「まぁちょっとちなつちゃんと話をしてきて」

    向日葵「ごらく部の子です。ほら、あのピンク色の髪をした」

    綾乃「……ッ! 」

    千歳「そ、それでどんな話を!?」

    向日葵「いえ、特にこれといって大した事は。ただ赤座さんが生徒会でどのように生活してるかを聞かれただけです」

    綾乃「ふ、ふーん……」

    千歳(これは……)チラッ

    綾乃(赤座さんを取り戻しに来てるわね、ごらく部)チラッ

    向日葵「?」

    櫻子「?」ボケー

    172 :

    これはあかりを取り合うのはやめて!(バキューン)の流れか

    173 :

    >>172
    着々とハーレム築いているからなwwww

    174 :

    こういう流れのssがある度に思ってたけど、あかりが折れるか京子結衣が謝るか有耶無耶エンドだったからな
    この手であと一つだけ円満な方法が思いつくがそれしてるのは見たことなかったから凄く期待だわ

    175 :

    原作のかんじだと、あかりに嫌われたら京子は病みそう

    176 :

    更新おおくて嬉しいぞゴミ野郎

    177 :

    主人公好きとしてこういう話は嬉しい

    178 :

    >>175
    原作だと、ごらく部メンバーはあかりに冗談で嫌いと言われただけで相当、落ち込んでたからありえそう

    179 :

    >>178
    そんなシーンあったっけ?

    180 :

    横レスするが、どうやら>>179の中ではゆるゆり10巻はアッカリーンしてしまったようだな

    181 :

    京子ちゃん嫌い言われた時の京子はヤバかった
    ヤンデレ化してた

    183 :

    京あかかと思ったら結京詐欺にあったから、こういう話は大歓迎である。

    184 :

    しかしこの作者なかなか的確にキャラクターを把握している!
    さては相当原作を読み込んえいるな!!

    185 :

    読んでたら京子もっと必死なってると思うww

    186 :

    そういう程度はどうでもいいよ
    あかりが綾ひま等の普段からまないメンバーと仲良くなったり、京子があかり恋しさに幼児退行したりこそが娯楽部あかりOUTな話の真骨頂だからね

    187 :


    ーごらく部ー



    ちなつ「これはもはや手遅れね。今更どう頑張ってもあかりちゃんを生徒会からごらく部に戻すのは不可能」カリカリ

    ちなつ「いや、あかりちゃんに泣きながら直訴すればワンチャンあるかもしれない。でもそうなるとその後の生徒会との関係が拗れちゃうし……」カリカリ

    ちなつ「と、いう事は掛け持ちしてもらう? ごらく部と生徒会を…… いや、これもダメ。生徒会と部活は掛け持ち出来なかったはず。あかりちゃんはどっちか片方にしか属せない。と、いう事は…………」カリカリ

    ちなつ「これ、詰んでない?」



    ちなつ「あぁーもうダメだこりゃ!! 向日葵ちゃんの話からして生徒会はあかりちゃんを手放すつもりは無いし、あかりちゃん自身も生徒会を辞めるつもりがない! つまり直訴ぐらいしか手がないんだけどもさ!」

    ちなつ「今更私たちにどのツラ下げてあかりちゃんに直訴しろってのよ! あかりちゃんを泣かせるまで追い詰めた私達が! あかりちゃんの気持ちに気付かなかった私たちがぁッ!!」バタン

    ちなつ「もう手遅れよこりゃ。あかりちゃんをごらく部に戻すのは諦めて他の手を考えないと…………と、いうわけで」ガラッ



    ちなつ「さっさと押入れから出てきて下さいよ2人とも!」


    京子「ふぐっ……えぐっ…………」

    結衣「うぐっ………ひぐっ…………」

    188 = 1 :


    ちなつ「そんな風に泣いてても仕方ないでしょう! いつまで2人で傷の舐め合いをしているつもりですか!」

    京子「あかりぃ…………」

    結衣「帰ってきてよぉ…………」

    ちなつ「……………ダメそうねこれじゃ」ガラッ



    ウワアァアァァン

    メソメソメソポタミアー



    ちなつ「もう押入れの中にいる2人は当てにならないわ! こうなったら私1人ででもどうにかしてみせる!!」

    ちなつ「3週間前も空いちゃって今更謝りにくいとか考えている場合じゃない! 私が京子先輩や結衣先輩の分も謝らなくちゃ!!」






    ー数日後ー


    ちなつ「作戦1! あかりちゃんに誠心誠意の謝罪文を書く!」

    ちなつ「と、いうわけであかりちゃんの下駄箱に私が書いた謝罪の文章を入れておいたわ! あれを読めばきっとあかりちゃんも私たちの元へ戻ってきてくれるはず! あ、来たわね」コソッ




    あかり「あれ?」

    櫻子「どったのあかりちゃん?」

    あかり「えっと、なんか下駄箱にこんな物が……」

    向日葵「そ、それはっ!? まさかラブレターでは!!」

    あかり「え、えぇえええっ!?」

    櫻子「凄いよあかりちゃん! ラブレターもらっちゃうなんて!!」

    あかり「そ、そんなわけないよぉ! あかりなんかがラブレターなんて貰うわけないよぉ。入れる場所を間違えたとか」カアァァ

    向日葵「あ、宛先は!?」

    あかり「えっと……赤座あかり様って書いてあるけど…………」

    櫻子「誰がくれたのかは書いてないね。ねね、開けてみてよ!」

    あかり「えっと……その、うん! 分かったよぉ」ドキドキ

    向日葵「…………」ドキドキ




    ちなつ「そして凄いのは私の気遣い。いきなり謝罪文だと気まずいから、一枚目にはなんと私渾身のあかりちゃんの “絵” が描いてあるのよ!! これであかりちゃんもファンシーな気分で二枚目に行けるはず」

    ちなつ「完璧よ! 完璧すぎて自分の才能が怖いわよねチーナ!」




    向日葵「あ、赤座さんっ!?」

    ちなつ「ん?」

    189 = 1 :




    向日葵「あ、赤座さん!! どうなさったんですの!? 赤座さん!!」ユサユサ

    あかり「」

    櫻子「た、立ったまま白目むいて気絶してる!! あかりちゃんしっかりして!!」

    向日葵「い、いったい赤座さんは何を見て…………ひぃ!!」

    櫻子「え? う、うわぁあああ!! な、何これ!?」

    向日葵「わ、分かりませんわよそんな事……」ブルブル

    櫻子「こんな恐ろしいもの見た事ないよ………ひ、向日葵ぃ……」ブルブル

    向日葵「ひ、ひぃ!! 櫻子! それをこっちに向けないでよ!!」

    櫻子「わ、私だってこんなもの見たくもないよ!! えぇい、こんな物こうしてやる!!」



    ビリビリ!



    ちなつ「あぁ!! 私の渾身の作品がぁ!! それに二枚目にあった手紙までもが破られたぁ!!」ガーン

    櫻子「と、取り敢えずあかりちゃんを保健室まで運ばないと!! 向日葵、手を貸して!」

    向日葵「わ、分かりましたわ! 落とさないように気をつけないと。赤座さんは櫻子と違って繊細ですから」

    あかり「」




    ちなつ(くっそ! 作戦1は失敗かぁ。それなら作戦2に移行よ!!)

    190 = 1 :



    ー休み時間ー



    ちなつ(向日葵ちゃんたちに聞いたところ、あかりちゃんは毎日のように生徒会長の松本先輩から抱きつかれたりしているらしい。そしてあかりちゃんもまんざらじゃない様子)

    ちなつ(つまりあかりちゃんもどちらかと言えばスキンシップをされたい派だったという事! 思えばごらく部では京子先輩が私に、私が結衣先輩にっていう感じでやっていた事。多分あかりちゃんはそれが羨ましかったに違いない!)

    ちなつ(よって作戦2はスキンシップ作戦! ぎゅっと抱きしめてあげて、そのまま謝りに行く!)



    ガラララ



    あかり「はふぅ……やっと回復したよぉ」

    向日葵「赤座さん、もう大丈夫なんですの?」

    あかり「うん、大丈夫。でもあかり、なんで気絶しちゃったのか覚えてないんだよね。何があったの?」

    向日葵「あぁ、いや……それは……」ブルブル

    櫻子「ま、まぁいいじゃん! 元気になったんだしさ! お帰りあかりちゃん♪」ギュッ

    あかり「え、えへへ。ただいま櫻子ちゃん。向日葵ちゃんもあかりの事保健室まで運んでくれたんだよね。ありがとう」

    向日葵「そんな事当然ですわよ。お礼を言われる事なんかじゃありませんわ。それにしてもアレは一体ーーーー」


    ちなつ「あかりちゃんっ!!」ガバッ!

    あかり「ふぇ、ちなつちゃん!?」

    ちなつ「えいっ!」ギュッ


    ミシッ

    191 = 1 :



    あかり「はぐっ!?」

    ちなつ「良かった、本当に心配してたんだよ! 何ともないみたいで本当に良かったぁ!」グググッ

    あかり「ちょ、ち、な、つちゃ…………」

    ちなつ「………………」ググググッ!

    あかり「……ぁ……………が………………」

    あかり「」ガクッ

    ちなつ「それでねあかりちゃん! 言いたい事が…………あかりちゃん?」サッ

    あかり「」フラフラ


    バタン!!



    ちなつ「ちょ、あかりちゃん!? だ、大丈夫どうしたのよ!?」

    向日葵「ま、マズイですわよこれ! 赤座さんが白目むいてますわ! 口からは泡吐いてますし!」

    櫻子「は、早く保健室に運ばないと!! 向日葵手を貸して!!」

    向日葵「ガッテンですわ!」

    ちなつ「わ、私も手伝ーーー」


    櫻子・向日葵「絶対にやめて!!」





    ちなつ(作戦2も失敗………まさかあかりちゃんを絞め落としちゃうなんて………………)

    ちなつ(でもまだ大丈夫! まだ終わらんよ!!)

    192 :



    ー昼休みー



    ちなつ(ふっふっふ。今日はご都合展開で給食がなくお弁当の日! それを見逃すチーナではないわよ!)

    ちなつ(このちなつ特製のオムライスであかりちゃんの胃を鷲掴みにしてやるんだから!)

    ちなつ(失敗はないはずよ。だって昨日お姉ちゃんも言ってたもの! 胃を鷲掴みにされた気分だって!)

    ちなつ(ふふふふふ…………)



    ガラララ



    あかり「みんな、お待たせ~」

    向日葵「赤座さん大丈夫ですの!? こんな時間まで休んでいたならもう早退してもいいんじゃ……」

    あかり「大丈夫だよぉ~ 午前中まるまる眠っちゃったけれど、午後はしっかりとするからね!」

    櫻子「私なら絶対に帰ってると思うよ。やっぱあかりちゃんって凄いなぁ」

    あかり「えへへへ」

    ちなつ「あかりちゃん! あの、さっきはごめん! 私あんな事するつもりはなくて…………」

    あかり「大丈夫だよちなつちゃん。全然気にしてないから。ね?」ニコッ

    ちなつ「う、うん!」

    193 = 1 :



    櫻子「よっしゃお弁当だぁ~! 見るがよい、この櫻子様お手製のお弁当を!!」

    向日葵「み、見事に磯辺揚げばかりですわね…………」

    櫻子「ふっふ~ん! どうよ」ドヤッ

    向日葵「栄養バランスの偏ったお弁当。0点ですわ」

    櫻子「な、なにを~!! じゃー向日葵のお弁当はどうなんだよ!」

    向日葵「私のはほら、こんなものですわよ」

    あかり「うわぁ~ すごく綺麗なお弁当だね! 赤緑黄、カラフルなお弁当だよぉ!」

    向日葵「野菜を沢山摂るために考えてきましたの。どう櫻子? これが私のお弁当ですわよ」フフン

    櫻子「こ、このおっぱいめ! おっぱいバカ! でかっぱい! バーカバーカ!」

    あかり「さ、櫻子ちゃん……負けを認めようよぉ、ね? あかりのお弁当だってそんなに大したものじゃないんだしさ」

    向日葵「だとしても、最下位は櫻子ですわね。さて、櫻子。罰ゲームは何にしましょうか?」

    櫻子「く、くっそ~!」

    あかり「あははは、あまり難しいのにしないであげてね向日葵ちゃん。ところでちなつちゃんはどんなお弁当持ってきたの?」

    ちなつ「わ、わたし? 私はね……じゃじゃーん!」ドーン

    あかり「お、オムライス!? しかも、デカすぎない!?」

    ちなつ「頑張って作ったら大きくなりすぎちゃって」



    ちなつ(そう、あかりちゃんは結衣先輩のオムライスが大好き。だから私もオムライスで勝負よ!)



    ちなつ「でもちょっと大きく作りすぎちゃったからさ、あかりちゃんちょっと食べてくれないかな」

    あかり「え、いいの! わーいオムライス! あかり、オムライス大好き!」ニコッ

    ちなつ「それじゃあまずあかりちゃんに感想を聞こうかな。はい、あーん」

    あかり「あーん、はむ……」モグモグ

    194 = 1 :









    あかり「うぴゃああぁあぁぁあああぁっ!?」



    バタン!!



    向日葵「あ、赤座さんっ!?」

    ちなつ「あかりちゃんどうしたのよ!?」

    向日葵「赤座さんしっかりしてください!! 赤座さんっ!!」

    ちなつ「ちょっと! なんでひっくり返っちゃってるのよ!! あかりちゃんしっかりしてぇ!!」

    あかり「……っ…………ぁ……」パクパク

    ちなつ「え、なに聞こえない! どうしたのあかりちゃん!!」

    あかり「胃……が…………握り、つぶ、された……みたい…………だよ……」ガクッ

    ちなつ「ちょっとあかりちゃん! 目を開けて! お願いあかりちゃん!!」

    櫻子「保健室まで運ぶよ向日葵! 手を貸して!」

    向日葵「任せとけ!!」

    ちなつ「わ、私も……!!」



    櫻子・向日葵「やめろ!!」

    195 = 1 :


    ー生徒会室ー




    櫻子「というわけで今日はあかりちゃんは帰りました」

    綾乃「そ、それは大変だったわね……」

    千歳「赤座さんも災難やったなぁ……」

    櫻子「それにしても許せない! 一番最初にあかりちゃんの下駄箱にあんなものを入れた奴は誰だ!」プンスカ

    向日葵(それも……)

    綾乃(多分……)

    千歳(吉川さんやろなぁ……悪気はないんだろうけども)

    綾乃「そういえば会長は?」キョロキョロ

    向日葵「先ほど赤座さんの事を話したら一目散に帰って行きましたわ」

    櫻子「多分お見舞いに行ったんだと思います。だいぶ慌ててましたから」

    千歳「あらまぁ」

    綾乃「また仕事をほっぽって行っちゃって……… でも仕方ないかしらね。最愛の人のためなんだし」

    向日葵「最愛……?」ピクッ

    千歳「ところでその吉川さんも赤座さんにとこに行ってるんやろ? 会長大丈夫かなぁ……」





    196 = 1 :



    ー図書室ー



    京子「…………………」ズーン

    千鶴「で、なんでまたお前がいるんだよ!」

    京子「…………………」ズーン

    千鶴「落ち込みたいなら勝手に1人で落ち込んでろ。私を巻き込むんじゃねぇ!」

    京子「うぅ……だってぇ…………」グスッ

    千鶴「だから泣くな! 船見さんとはもう仲直りしたんだろう? そっちに行け!」

    京子「……ま、まだ仲直りはしてないもん。一緒に泣いただけで」

    千鶴「ああもう面倒臭い! それなら家にでも帰れ!」

    京子「ひ、1人は寂しいよ……」グスッ

    千鶴「」イライラ

    京子「ねぇ千鶴……私はどうしたらいいのかな」

    千鶴「知るか」

    京子「そ、そんなこと言わないで考えてよぉ! お願いだからぁ!」ガシッ

    千鶴「てめっ……!」

    京子「千鶴ぅ……」グスッ

    千鶴「……泣きながら掴んでくるな! 叩きにくいだろ!」

    千鶴(ああもう面倒臭い! これなら話を聞いてとっとと追い返した方が早いか)

    千鶴「分かったよ。聞くだけ聞いてやるから話せ」

    京子「ほ、本当に!」パァァ

    千鶴「本当に」

    京子「あ、ありがとう千鶴!」

    千鶴「気が変わらないうちにとっとと話せ」

    197 = 1 :




    千鶴「聞けば聞くほど嫌われない理由が理解できない。むしろなんで赤座はいままでお前なんかについて行ってたんだ?」

    京子「……………」

    千鶴「おまえ、本当に赤座の事を大切に思ってるのか? 友達の少ないこの私でさえもう少し人との接し方には気を使ってるぞ?」

    京子「そ、それが私とあかりのお決まりのやり取りというか……」

    千鶴「まだ言うか。お前には自覚が足りない!」

    京子「自覚……」

    千鶴「どれだけ赤座の心が広かろうが限界はある。お前はその限界を超えてしまったんだろう。お前達が、か」

    京子「うん……反省してる」ズーン

    千鶴「本当にか?」

    京子「私たち、あかりに甘えてたんだなって……最近になってやっと気付かされた」

    千鶴「家に来た時には、目つきの悪いこの私にすら笑顔で話しかけてきたからな。あいつに甘えたくなる気持ちは分からないでもない。だが、親しき中にも礼儀あり。限度を考えろ」

    京子「はい………それでね」

    千鶴「あん?」

    京子「これから私たちはどうすればいいんだろう……」

    千鶴「」ブチッ

    千鶴「ふざけた事ぬかしてんじゃねぇ!!」

    京子「ひぃ!!」

    千鶴「何をするかなんて一つだろうが!! 謝れ!!」

    198 = 1 :

    京子「そ、そんなこと言われてもぉ…………」

    千鶴「何が難しいんや! 悪いことをしたと思ったら素直に謝らんかいこのボケッ!! いつまでこんな所でウジウジしとるつもりや!!」

    京子「は、はひ…………」

    京子(ち、千鶴が方言出すと途轍もなく恐ろしい…………)ブルブル

    千鶴「ぜぇぜぇ……わ、わかったらとっとと失せろ」

    京子「う、うん……ありがと千鶴」

    千鶴「チッ…………」

    京子「……………」ギュッ

    千鶴「ひっ!? な、なに手を握って……!」

    京子「私、千鶴と友達で本当に良かった」ニコッ

    千鶴「ああ? いつお前が友達になったんだよ!」

    京子「え…………わ、私たち友達だよね?」オロオロ

    千鶴「私はお前のことが大嫌いだ」

    京子「……うぅ」グスッ

    千鶴「大嫌いは言いすぎた。お前のことが嫌いだ」

    京子「き、嫌いってぇ…………」グスッ

    千鶴「普通だ。今のところはな……」

    京子「え、えへへへ。千鶴は優しいなぁ」ニコッ

    千鶴「…………………」ギロッ

    京子「ち、千鶴がどう思ってても私は千鶴の友達のつもりだからね! 今日は本当にありがとう! またね!」



    ガラララ!



    千鶴(やっと行ったか…………それにしても)

    千鶴(いきなり手を握ってきやがって…… それに勝手に友達認定していきやがるし)

    千鶴(まぁでも、普段の歳納と比べたら幾分かはマシか……)

    199 = 1 :



    ー生徒会室前ー



    京子「えっほえっほ……って、結衣!?」

    結衣「あ、京子…………」

    京子「どうしたのこんな所で!」

    結衣「お前こそどうしたんだよ」

    京子「わ、私はその……あかりに会いに」

    結衣「…………謝りに来たのか?」

    京子「てことは結衣も?」

    結衣「うん。一晩考えたよ、ははっ…………」

    京子「はは、確かに笑っちゃうよね。今更になってこんな簡単なことにたどり着くなんて」

    結衣「でも京子は私よりも凄いよ。私は相談してやっとこうしようって考え付いたんだから」

    京子「わ、私もだよ。千鶴に相談しちゃって…… 結衣は誰に相談したの?」

    結衣「まりちゃん」

    京子(うわぁ………)

    結衣「正座させられて三時間も小言を言われたよ」

    京子「あははは、流石まりちゃん」

    結衣「困ったよホント……」フフッ

    京子「…………………………」

    結衣「…………………………」

    京子「結衣、ゴメン!!」ペコ

    結衣「それはこの前のことか?」

    京子「うん。あ、あの時は頭に血が上ってて考えてもない事を怒鳴っちゃって……! そのっ、本当にゴメン!!」

    結衣「…………………………」

    京子「…………………うぅ」

    200 :

    ここまでの反応だと生徒会メンバーはあかりに恋愛感情はないな
    とりあえず健気なちなあか期待


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