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    元スレあかり「最近ごらく部にいてもつまらない」

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    102 :

    りせ「……………」

    あかり「ぁ、あぅ…………」カアァァ

    向日葵(一体何を言っているのでしょうか? 赤座さんの顔が赤鬼に……)

    りせ「………………」テキパキ

    向日葵「徐ろに帰り支度を始めましたわ」

    あかり「一緒に帰ろうって言われても、りせちゃんの家ってあかりの家から正反対じゃなかったっけ?」

    りせ「……………………」グッ

    あかり「そ、そんな無茶苦茶なぁ!!」

    西垣「赤座のいる場所が私の帰る場所だ と言っている」

    向日葵(最近、会長に櫻子のバカが移ったんじゃないのか心配ですわね)ジィー

    櫻子「んあ?」キョトン

    りせ「……………………」

    あかり「あ、あの……だ、大丈夫なの? 仕事とか残ってたりとか」

    りせ「……………」グッ








    綾乃「大丈夫なわけあるかぁー!!」クワッ

    103 = 1 :

    りせ「……………」ビクッ

    あかり「ひゃっ!?」

    櫻子「杉浦先輩、ずっと喋らなかったと思ったら!」

    千歳「ずっと頃合いを伺ってたんよ」

    綾乃「会長……? 帰るだなんて寝言はこの書類の束を見てから言ってください!!」



    バッサァァ!!



    あかり「うひゃあ! なんなのこのプリントの束は!!」

    向日葵「ど、どこから出しましたの!? と、いうよりもこれは一体……」

    千歳「全部会長がやるはずだった書類やね。赤座さんが来てからの3週間、ずっとサボってたからなぁ」

    向日葵「さ、サボってたぁ!? 会長が!?」

    櫻子「ま、マジですか?」

    綾乃「大マジよ! この3週間ずっと黙ってましたけど今日こそは我慢の限界です。今日はこれを終わらせてもらうまで返しませんからね!!」

    りせ「………………」キョトン

    綾乃「とぼけてもダメです! 今の私は頭がカンカンカンブリアなんですからね!」

    りせ「…………………」ヒューヒュー

    綾乃「吹けもしない口笛なんて吹かない!」

    りせ「…………………」ジロッ

    綾乃「別に怖くないですから睨んでも関係ありません!!」

    りせ「……………」ウルウル

    綾乃「泣いてもダメェー!!」

    りせ「…………グスッ」ガシッ!

    あかり「あ、あかりに抱きついて泣いちゃったよぉ!!」オロオロ

    千歳「ほんまに会長のキャラが変わったなぁ……これも赤座さんの影響力なんやな。それはさて置き……」スチャ



    千歳「あっはぁ~」タラー

    櫻子「はいティッシュです」

    千歳「ほんまにありがと~ 最近歳納さん静かだから妄想する機会が少ないんよ~」

    104 = 1 :

    あかり「もう、しょうがないなぁ。よしよし、あかりがなんとかしてあげるからねぇ」ナデナデ

    綾乃「なっ!? あ、赤座さん! 会長を甘やかすなんてダメダメダーメ川なんだからね!」

    あかり「杉浦先輩、あかり会長の仕事をお手伝いします!」

    綾乃「へ?」

    りせ「……!!」パァァ

    綾乃「で、でも赤座さんじゃ会長の仕事なんて難しいんじゃ……」

    あかり「教えてもらいながらやります。いいよね、りせちゃん?」

    りせ「………………」コクコクコクコク

    向日葵「どこかのバンド並みに頭を振ってますわね」

    櫻子(なんか貞子みたい……)

    あかり「悪いけれどもそういう事だからさ、向日葵ちゃんと櫻子ちゃんは先に帰っててもらってもいいかな?」

    向日葵「ええ、そういう事でしたら全然構いませんわ」

    櫻子「できるだけ早く終わらせて私の家に来てね! それじゃあお疲れ様です!」

    千歳「また月曜にな~」



    ガラララ




    綾乃「まったくもう、赤座さんに感謝してくださいよ会長」

    りせ「……………」ギュッ

    あかり「はいはい、一緒に頑張ろうねぇ」

    綾乃「もう……」

    千歳「なぁなぁ綾乃ちゃん、綾乃ちゃんは手伝わんでええん?」

    綾乃「へ?」

    千歳「いやだって、このままじゃ赤座さんに生徒会長を持ってかれちゃうかもしれんよ?」

    綾乃「…………はっ!」

    105 = 1 :

    ーめくるめく妄想の園ー


    櫻子『あかりちゃん、生徒会長おめでとう!!』

    向日葵『おめでとうございます!』

    千歳『これからよろしく頼むな赤座さん』

    あかり『えっへへ、ありがとうみんな!』

    綾乃『そ、そんな…………』

    りせ『民主主義の勝利』

    あかり『そうですよねぇ。あかりよりもお仕事できないし』

    櫻子『怒りっぽいし』

    向日葵『ダメダメですものね』

    千歳『正直ホッとしとるわぁ~』

    綾乃『み、みんなぁ……』グスッ

    りせ『泣いても結果は変わらない』

    櫻子『うっわ泣いてるし!』

    あかり『中学生なのに泣くなんておかしいですよね』クスッ

    千歳『こんな泣き虫に生徒会長が務まるわけあらへんな』

    向日葵『そうですわね。ふふふふ』




    あ~っはっははははは!!




    綾乃『い、い………………』

    106 = 1 :





    綾乃「嫌ぁああああ!!!」

    りせ「…………っ!?」ビクッ

    あかり「す、杉浦先輩……? だ、大丈夫ですか?」

    綾乃「あ、あああ赤座さん! わ、わわ私も手伝うわ! いいですよね会長!?」

    りせ「…………!?」

    綾乃「お願いします手伝わせてくださいっ!」

    あかり「大丈夫なんですか杉浦先輩!? さっきなんてすごく疲れてたのに……」

    綾乃「問題ないないナイアガラ! 今の私はやる気満々マンハッタンよ! さぁみなさんご唱和ください! 次期生徒会長の杉浦綾乃でございます!!」ビシィッ!

    りせ「…………………………」

    あかり「…………………………」

    千歳「…………………………」

    千歳「あ、綾乃ちゃん……?」

    綾乃「歳納京子だろうが爆弾だろうがなんでも来なさい! 今の私は無敵だぁ!!」


    あかり「…………………………」

    りせ「…………………………」

    千歳「…………………………」

    西垣「…………………………」

    千歳「あ、まだいたんですね」

    西垣「ずっといたぞ」

    107 = 1 :



    ー大室家ー




    あかり「そんな感じで杉浦先輩がすっごく頑張ってたよぉ」

    櫻子「へぇ、まさか杉浦先輩がそんな風になるなんてねぇ。あかりちゃんの影響かな?」

    あかり「あ、あかりそんな事しないよぉ!」

    櫻子「えーそうかなぁ? なんか以前ちなつちゃんにあかりちゃんがおかしくなったって聞いたけど」

    あかり「もぉちなつちゃんったら、なんて事を櫻子ちゃんに言ってるのぉ!」プンプン

    櫻子「でもいいじゃん。そのおかげで今日中に全部終わったんでしょ?」

    あかり「うん、凄かったよぉ。あかりと杉浦先輩が2人がかりでやった仕事をりせちゃんは1人で終わらせちゃったんだぁ」

    櫻子「会長ってすっごく仕事できるもんね。向日葵にも見習わせたいものだよ」

    あかり「あ、あはは…… ところで向日葵ちゃんはいつ頃くるの?」

    櫻子「えっとねぇ、もう直ぐ来るはずだけど……」


    ピンポーン


    櫻子「お、来たっぽい! 噂をすれば崖だね!」タタタタッ

    あかり「それを言うなら噂をすれば影なんじゃ…………」

    108 = 1 :

    向日葵「お邪魔しますわね」

    「お邪魔しますなの」

    櫻子「おお、楓も来たのか!」ナデナデ

    「えへへへ、櫻子お姉ちゃんこんばんは」

    櫻子「おう! ささ、入って入って。向日葵はそこで靴磨きな」

    向日葵「お前がやれ」

    あかり「あ、あははは」

    「あ、あの……こんにちは、なの」

    あかり「こんにちは、楓ちゃん…だっけ。向日葵お姉さんと櫻子お姉さんのお友達の赤座あかりって言うんだ。よろしくねぇ」ニコッ

    「……古谷楓、なの」コソッ

    向日葵「あら、楓ったら。ごめんなさいね赤座さん」

    あかり「ううん、大丈夫だよぉ」ニコッ

    櫻子「大丈夫だ楓! あかりちゃんは櫻子様の次に優しく寛大なのだ! 向日葵なんかよりも段違いにいい子だよ!」

    向日葵「櫻子、それはどういう意味で…………」プルプル

    あかり「まぁまぁ、櫻子ちゃんなりのジョークなんだから。あかりなんかよりも、向日葵ちゃんの方が優しいもん!」ニコニコ

    向日葵「ああいえ、そういう事じゃ……」

    櫻子「いざ行かん我が部屋へ!」

    「おー」

    あかり「おー!」

    向日葵「こ、こら! 3人とも待ちなさい!」

    109 = 1 :

    ー櫻子の部屋ー



    櫻子「そんじゃ向日葵と楓はそこに座って。早速トランプやろー!」

    あかり「わーい!」

    「楽しみなの!」

    向日葵「楓もいることですし、メジャーなババ抜きでもやりましょうか」

    あかり「よーし、やるよ! 今日こそは絶対に勝ってやる! あかりが弱いと言われるのも今日が最後だよぉ!」

    向日葵「ただのババ抜きにこれほどまでの執着心。これはまさか………」






    「これであがりなの!」

    あかり「ふ、ふぇええん! また負けたぁ~!」

    向日葵「なんとなく想像通りでしたが……」

    櫻子「ここまで弱いなんて……」

    「えへへへ、あかりお姉ちゃんはすぐに顔に出るから分かりやすいの」

    あかり「うぅ………」

    「よしよしなの」ナデナデ

    あかり「楓ちゃんに慰められるなんてぇ…………」

    櫻子「楓は本当にいい奴だなぁ。うちの花子にも見習わせたいくらいだ」

    向日葵「花子ちゃんも十分良い子でしょうに」

    櫻子「花子がぁ? 全然だよ花子の奴は! あいつはまずお姉様である私を敬う気持ちがない! その時点で妹失格!」

    あかり「そうかなぁ。朝少し見たっきりだけど、とってもいい子そうだったよぉ」

    向日葵「櫻子がしっかりしないから花子ちゃんが困ってるんでしょうに……」

    「楓も花子お姉ちゃん大好きなの!」

    櫻子「むむむむ……」

    あかり「あかりも妹だけど、お姉ちゃんの事大好きだけどなぁ」




    ガチャ


    花子「ただいまだし!」

    撫子「櫻子、ちょっと荷物運ぶの手伝って」

    110 = 1 :

    櫻子「あ、ねーちゃんたち買い物から帰ってきたみたい」

    あかり「そうみたいだね。あかりもご挨拶に行かないと」

    「あかりお姉ちゃんも向日葵お姉ちゃんも一緒に行くの!」

    あかり「そうだねぇ、一緒に行こ」ニコッ

    向日葵「あらあら楓ったら、もう赤座さんと仲良くなっちゃって」

    あかり「楓ちゃんいい子だもんね」ナデナデ

    「えへへへ」







    撫子「あかりちゃんもう来てたんだ」

    あかり「はい、お邪魔してます。この荷物ですよね」

    撫子「あぁ、いいよそんな事しなくて。櫻子、アンタが運びな」

    櫻子「言われなくても分かってるよ。ところでアイスはどこ?」

    撫子「ちゃんと買ってあるから。早くしなって」

    花子「早く運べし。こんな所で止まってるほど花子は暇じゃないんだし」

    櫻子「うっさいなぁ、分かってるよ。よいしょっと」

    111 = 1 :

    向日葵「今日はまた結構買いましたわね」

    櫻子「スゲー! 黒毛和牛じゃん!」

    向日葵「まぁ、本当! これ、かなりしたんじゃありませんの? 私と赤座さんが出した分のお金じゃ到底足りないはずじゃあ………」

    撫子「私からのおごりだよ」

    あかり「えぇー!? そ、そんな悪いですよぉ! あかりも払います!」アタフタ

    撫子「普段うちの櫻子がお世話になっているお礼だよ」

    櫻子「肉だー肉ぅ!!」

    花子「櫻子うるさいし!」バシッ

    櫻子「あだっ! 痛いなぁ……」

    あかり「で、でも……」

    撫子「中学生が高校生に遠慮なんてするものじゃないよ。もしも気が晴れないならそうだね、花子の宿題を見てやってくれないかな」

    花子「へ?」

    あかり「花子ちゃんの宿題、ですか?」

    花子「べ、別に平気だし! 宿題くらい1人で出来るし! 花子なんかよりも櫻子のを見てもらうべきだし!」

    櫻子「私はもう宿題終わらせたよ?」

    花子「なん……だと…………?」

    櫻子「今夜を楽しく過ごすために帰ってきてすぐに宿題を終わらせたのだ! 櫻子様を見くびるなよ花子!」

    花子「こんな時だけ鬼の首を取ったようにするなし!」

    向日葵「そうですわよ櫻子。これを毎日続けないと」

    櫻子「ふぐぅ……」

    112 = 1 :

    撫子「まぁそんなわけで、あかりちゃん。花子のことをよろしく頼むよ」

    あかり「わ、分かりました」

    花子「ちょ、花子を無視して話を先に進めないで欲しいし」

    向日葵「まぁまぁいいじゃありませんの。その間に私たちでご飯の支度をしてしまいますから」

    撫子「終わったら遊んでていいから。ほら、楓も一緒に行きな」

    「分かったの! 早く花子お姉ちゃんのお部屋に行くの!」

    花子「わ、分かったし……あの、こっちですし」スタスタ

    あかり「うん、ありがとう! それじゃあ行ってくるね」テケテケ



    撫子「これでよし。あかりちゃんに余計な気を使わせちゃマズイしね」

    向日葵「そうですわね。花子ちゃんをダシに使っちゃったのが少し心苦しいですけど」

    櫻子「それにしても花子の奴、なんであんなに宿題見てもらうの嫌がってたんだろ? あかりちゃんってとってもいい子なのに」

    撫子「そりゃ花子からしたらあまり知らない人に宿題を見られるわけでしょ。少し恥ずかしいんじゃないの。櫻子だって私の友達に宿題やってるところ見られるの嫌でしょ?」

    櫻子「へ? 教えてもらえるんだから嬉しくない?」

    撫子「…………」

    向日葵「……………プライドもへったくれもないんですのね櫻子は」

    櫻子「あんまり褒めるなよ~」ニコッ

    撫子「……はぁ」

    116 :

    おつ

    118 :

    生徒会なあかりSSっていいな
    有能でいい子と全力で主人公してるから

    119 :

    わかる
    正直さ誰も損しない方法だよな

    120 :


    ー花子の部屋ー


    花子「ど、どうぞ」

    あかり「わぁ! すっごい可愛いお部屋だねぇ」

    花子「あ、あまりジロジロ見ないで欲しいです。あまりいいお部屋じゃないですし」

    「楓は花子お姉ちゃんのお部屋大好きなの」

    あかり「えへへ、良かったねぇ花子ちゃん」ニコッ

    花子「…………うぅ」カアァ

    花子(櫻子ともひまねぇとも撫子お姉ちゃんとも違うタイプで少し対応に困るし)

    花子「しゅ、宿題やるし」

    あかり「あ、そうだったねぇ。見ててあげるから頑張ってねぇ」

    「楓も見ててあげるの」

    花子「は、恥ずかしいし…………」



    ーその後ー


    あかり「うわぁ凄いね花子ちゃん! 全部正解だよぉ!」

    「花子お姉ちゃん凄いの!」

    花子「ふふん、当然だし! この花子を櫻子と同列にされちゃ困るし!」フンスッ

    あかり「花子ちゃん凄い凄い」ナデナデ

    花子「わわわ!? は、恥ずかしいです!」

    「楓もやるの」ナデナデ

    花子「か、楓まで…………」

    花子(でも全然嫌じゃないし。むしろ凄く気持ちいいし…………)

    「えへへへ」ナデナデ

    あかり「えへへ、花子ちゃん可愛いなぁ」ナデナデ

    花子(こ、これは幸せすぎるし)ウットリ

    121 = 1 :

    あかり「せっかく花子ちゃんの先生になってあげようと思ってたのに、あかりの出番はなかったねぇ」

    花子「今日は偶々だ……です。普段は花子も撫子お姉ちゃんに質問してます……し」

    あかり「別に普段の話し方でもいいよぉ。あかりなんかの為に無理しないで平気だからねぇ」ニコニコ

    花子「う、でも…………」

    花子(この人に敬語使うのやめたら、花子の方がお姉ちゃんぽくなっちゃう気がするし…………)

    あかり「気にしなくてもいいよぉ。それじゃあご飯ができるまで少し遊ぼっか」

    「トランプあるからババ抜きやるの!」

    あかり「わーい!」

    花子「わ、わーい…………」



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    花子「あかりお姉さん、一つ質問してもいいし?」

    あかり「うん、いいよ。あ、また揃わなかったかぁ……」

    花子「あかりお姉さんと櫻子っていつから友達だったし? いままで櫻子はあかりお姉さんのことをあまり話さなかったのに、最近は凄く会話に出てくるし」

    「向日葵お姉ちゃんも一緒なの。最近よくあかりお姉ちゃんのことを話してくれるようになったの」

    あかり「えっとね、中学に入ってからすぐにお友達になったんだよ」

    122 = 1 :

    花子「でも一緒に遊ぶようになったのは最近? 櫻子と同じ生徒会に入ったのも」

    あかり「うん、そうだよぉ」

    花子「なんで急に生徒会に入ったし? あかりお姉さんは今まで部活とかやってなかったの?」

    あかり「…………………………」

    花子「あかりお姉さん?」

    あかり「あ、うん……そうだよぉ。今まで部活とか入ってなかったんだ。だから櫻子ちゃんに誘われて生徒会に入ったんだぁ」ニコッ

    花子「………やっぱりあかりお姉さん、嘘つくのが苦手みたいだし」

    あかり「え? それはどういう…………」

    花子「はい、花子あがりだし」

    「えっと……それじゃあ楓もこれであがりなの」

    あかり「ふ、ふぇええん! またあかりの負けぇ~!?」ガーン

    花子「あかりお姉さんは嘘をつこうとするとすぐに顔に出るから分かりやすいし。ババ抜き弱いのもそのせいだし」

    「ババを取ろうとするとすごい表情で笑うからとても分かりやすいの」

    あかり「す、すごい表情…………」ズーン

    花子「あかりお姉さん、生徒会に入る前に何かあったのかし?」

    あかり「べ、別に何もないよぉ……」

    花子「本当かし?」

    あかり「えっと、なんで花子ちゃんはそんなにあかりのことを気にしてるの?」

    花子「櫻子のバカが無理矢理にあかりお姉さんを生徒会に入れたんじゃないかと思って心配になったからだし」

    あかり「い、いやいやいや! そんなことは絶対にないよ!? あかりは自分の意思で生徒会に入ったんだから大丈夫だよぉ!」

    123 = 1 :

    花子「あかりお姉さん優しいし、櫻子をかばって嘘をついているんじゃないかし?」ジーッ

    あかり「そんなことないってばぁ! それにあかりは最終的には生徒会長の推薦で入ってるんだよぉ」

    花子「生徒会長?」

    「生徒会で一番偉い人のことなの」

    あかり「そうそう、だから大丈夫。花子ちゃんが心配しているようなことは全くないから大丈夫だよぉ」

    花子「……………………」ジーッ

    あかり「あ、あはははは…………」

    「楓は大丈夫だと思うの花子お姉ちゃん。だってあかりお姉ちゃんが嘘をついていたらすぐにわかると思うの」

    花子「それもそうかし」

    あかり「ホッ……」

    花子「でも前に他の部活はやってたんだし?」

    あかり「え……」

    花子「だってさっき嘘をついてる顔をしてたし。あかりお姉さん凄く分かりやすいし」

    「楓も分かったの!」

    あかり「うぅ、こんな小さい子達にも見破られるなんてぇ…………」

    花子「ということはやっぱり……」

    あかり「うん。でもね、その部活を辞めたのはあかりが自分で決めたことなんだぁ。きっかけは櫻子ちゃんだったかもしれないけれどもね。だから花子ちゃんが心配してるようなことはないよぉ」

    花子「それならよかったし。もし櫻子があかりお姉さんを無理に生徒会に入れたんなら本気で怒るところだったし」

    「良かったの!」

    あかり「えへへへ、2人とも本当に優しいんだねぇ。あかりのことを心配してくれて本当にありがとう」ナデナデ

    「あかりお姉ちゃんに頭撫でられるの好きなの!」ニコニコ

    花子「ま、まぁ悪くないかもだし…………」カアァァ

    あかり「それならもっと撫でてあげるねぇ」ナデナデ

    花子「ありがとうだし。それと最後に一ついいかし?」

    あかり「ん? なにかな?」

    花子「生徒会に入る前と入った後、どっちの方が楽しいし?」

    あかり「それはもちろん生徒会に入ってからの方だよぉ」ニコッ

    花子「それは良かったし。櫻子もたまには良いことをするもんだし!」

    あかり「本当に櫻子ちゃんには頭が上がらないよぉ」

    花子「あ、でも櫻子にそんなことを言っちゃダメだし! 櫻子はすぐに調子にのるし!」

    あかり「うん、そうかもしれないねぇ。あかりのことを心配してくれてありがとう」ナデナデ

    花子「えへへ、どう致しましてだし」




    ガチャ

    124 = 1 :

    あかり「え?」ナデナデ

    花子「へ?」

    撫子「3人とも、ご飯できたよ…………って、花子とあかりちゃん凄く仲良くなってるね」

    花子「な、撫子お姉ちゃん! 部屋に入る時はノックして欲しいし!」カアァァ

    撫子「あら、花子ももうそんなお年頃なの?」

    花子「そ、それと恥ずかしいからもう撫でるのをやめて欲しいし……」

    あかり「ご、ごめんねぇ!」

    「花子お姉ちゃん、顔が真っ赤なの」

    撫子「花子、なんなら楓だけ連れて行こうか? 2人の食事はラップでもしといて………………」

    花子「すぐ行くし! 別に撫でられるのが終わって残念とか思ってないし!!」

    撫子(かなり残念がってるみたいだね、この子)

    (花子お姉ちゃんも凄く分かりやすいの)

    125 = 1 :



    ー同時刻の結衣の家ー




    京子「…………」ピコピコ

    結衣「…………」ピコピコ

    京子「…………」ピコピコ

    結衣「…………」ピコピコ

    京子「…………あ、負けた」ピコピコ

    結衣「…………あ、勝った」ピコピコ

    京子「あーあ、なんか今のはいけそうな気がしたのに~」

    結衣「そんな簡単に負けてたまるかっての。もう良い時間だしそろそろご飯にしよっか」

    京子「え、私も食べてっていいの?」

    結衣「こんな時間に急に押しかけて来ておいて今更だろ。今何か用意するから待ってて……って」ガラッ

    京子「どうかした~?」

    結衣「お前、昨日ちなつちゃんに買って来てもらってたラムレーズン、一個も食べてないじゃないか」

    京子「え、あぁ……そうだっけ」

    結衣「どうしたんだよ、いつもなら1日も経たずに食べちゃうのに」

    京子「うん……なんか最近さぁ、なに食べても美味しく感じないんだよねぇ~」

    結衣「なんでだよ」

    京子「なんでだろうね~」

    126 = 1 :

    結衣「………………オムライスでいい?」

    京子「わーいオムライス、京子結衣のオムライス大好き~」

    結衣「…………………………」

    京子「………結衣?」

    結衣「お前さ、いい加減にしろよ」

    京子「な、なにさ……急に怖い顔しちゃって」

    結衣「いつまでそんな風に不貞腐れてるつもりだ! 付き合わされる私たちの身にもなってみろ!!」

    京子「べ、別に不貞腐れてるわけじゃないって……」

    結衣「自覚がないのか? お前のせいで私やちなつちゃんがどれくらい気を使ってると思ってるんだ!」

    京子「そ、そんなこと言われたって! だ、大体気を使ってくれだなんて私頼んでないじゃんか!」

    結衣「そういう問題じゃないだろ! 大体ごらく部だけならまだしも私の家に来てまでそんな風にされたんじゃ私まで気が滅入って来るんだよ!」

    京子「なんだよ! 私が来た時は笑顔で迎えてくれたくせに!!」

    結衣「当たり前だろ! あんなに気落ちしてるやつを無下にできるわけないだろう!!」

    京子「…………ふん、そういう事か」

    結衣「なに?」

    京子「結局のところ結衣が今まで私とずっと一緒にいてくれてたのは同情心からだったんだね」

    結衣「なっ…………!?」

    127 = 1 :

    京子「あかりがいなくなってからの事じゃない。小さい頃から私とずっといてくれたことも!」

    京子「小さい頃泣き虫で人見知りだった私を気にかけてくれたのも、お母さんから言われたとかで嫌々だったんでしょ!」

    京子「いままで私とずっと友達ごっこしてたんだろ!! もう私みたいな奴と友達ごっこなんてしたくないんでしょ!!」

    結衣「そ、そんなわけ…………」

    京子「うるさい! 大体あかりがいなくなってから私がこんなにも落ち込んでるのに結衣やちなつちゃんはすぐに平気な風にしちゃってさ!」

    京子「どうせ2人ともあかりのことなんて別にどうでもよかったんでしょ!! 最初からあかりの事を邪魔者扱いしてさ!! 裏じゃあかりがいなくなって喜んでるんだろッ!!」

    結衣「………………ッ!」




    バシィッ!




    京子「うあっ……!」

    結衣「…………」

    京子「ゆ、結衣ぃ……いま、私のこと…………」

    京子「い、痛い………いたいよぉ…………」ウルウル

    結衣「…………らない」

    京子「……え?」

    結衣「今回のことは……謝らない。京子が泣こうがどうなろうとも、絶対に謝らない」

    結衣「私だけならまだしも、ちなつちゃんまでもバカにする発言を私は絶対に許さない」

    京子「ッ!」




    バタン!





    結衣「……出てっちゃったか」

    結衣「…………………………京子のバカ。私やちなつちゃんがどれだけ……泣くのを我慢してると…おも、て…………」グスッ



    結衣「………嫌だよ、あかり。こんなの、私たちは望んでなかったよ」グスッ

    128 :


    ー大室家ー



    櫻子「よっしゃ! これなら勝ったぁ!」

    あかり「なんの! ゴーストを使って甲羅ゲット! えいっ!」

    櫻子「あぁ! なんでこんな!?」

    あかり「やった、当たったぁ!」

    花子「あ、こら! それ花子の甲羅だし!」

    あかり「えへへへ、ごめんね花子ちゃん」

    花子「むむむ、絶対に許さないし。あとであかりお姉さんには復讐してやるし」

    向日葵「撫子さんはかなり後ろの方ですわね」

    撫子「そろそろ雷が……ほら来た」

    あかり「あぁ!! 雷のせいであかりの車が谷底にぃ!!」ガーン

    櫻子「ちょっとねーちゃん! 今わざと私のこと踏んで行ったでしょ!!」

    撫子「勝負の世界は非常なの。覚えときなさい」

    花子「ぷぷぷ、あかりお姉さんいい気味だし」

    あかり「もぉ花子ちゃん酷いよぉ~」プンプン

    向日葵「よし、今のうちにキノコを使って……」

    撫子「えい」

    向日葵「きゃああ! 私まで踏まれましたわ!!」

    撫子「これで邪魔者は消えたね。私が1位に…………」

    「やった、ゴールしたの!」パァァ

    撫子「あ」

    櫻子「か、楓がいたのを忘れてた!!」

    向日葵「楓ったらアイテムをほとんど使いませんし………失念していましたわ」

    花子「えい、えい!」

    あかり「ふわぁあああん! 花子ちゃん、あかりにボムをぶつけるのをやめてぇ!!」

    129 :

    あかり「ふわぁ~」

    櫻子「あかりちゃん、どうしたの?」

    撫子「もしかして眠いとか?」

    あかり「う、うん……少し眠いかも…………」

    向日葵「まだ9時前なのに……」

    撫子「あかりちゃんは規則正しいんだね。櫻子、もう寝かしてやんな」

    櫻子「そうだね。んじゃゲームはそろそろやめて寝よっか」

    向日葵「ところで櫻子、今日赤座さんはどこで眠るんですの? さっき撫子さんに聞いたんですけれど、予備の布団いま一つしかないのでしょう?」

    櫻子「え? そりゃもちろん私のベッド。私は予備の布団で寝るよ」

    向日葵「そうなりますと私は?」

    櫻子「あ」

    撫子「え?」

    向日葵「…………まさか考えてませんでしたの?」

    櫻子「い、いやぁ~そのね…………あ、タオルケット貸してあげるからリビングのソファででも………………」

    撫子「アンタがそうしなさい。いくら昔からの知り合いであるひま子でも、ここでは正真正銘のお客さんなんだから」

    櫻子「うえぇ……こんなことまで考えてなかったぁ…………」グッタリ

    130 = 1 :

    あかり「大丈夫だよぉ櫻子ちゃん……あかりが、ここで……ねむる………から…」ウツラウツラ

    櫻子「いや、そんなわけには! てか早くしないとあかりちゃんが本当に寝ちゃうよ!! と、とりあえずあかりちゃんは私のベッドに……」

    花子「いい考えがあるし! あかりお姉さんは花子のベッドで寝ればいいし!」

    櫻子「それじゃ花子はどうすんの?」

    花子「花子は小さいからあかりお姉さんと一緒にベッドで寝れるし! いい考えにも程があるし!」

    櫻子「それじゃ私たちは?」

    花子「櫻子は布団で寝て、ひま姉と楓は櫻子のベッドで眠ればいいし! パーフェクトだし!」

    櫻子「ナチュラルに私が布団になってる!?」

    あかり「えー、あかり眠れるのぉ?」

    花子「すぐ眠れるし! ほら、早く花子の部屋に行くし!」クイッ

    櫻子「えー、せっかくのお泊まり会なのにあかりちゃんと別の部屋かぁ……」

    向日葵「そこの所を考えてなかった櫻子が悪いんじゃありませんの」

    櫻子「だってぇ……布団が一つしかないなんて忘れてたんだもん」

    あかり「あははは~」

    花子「ほら、早く行くし! それじゃあみんなお休みだし!」

    あかり「お休みだし~」ウツラウツラ



    バタン

    131 = 1 :




    撫子「なんだろうね、花子の奴随分とあかりちゃんに懐いたみたいだね」

    「あかりお姉ちゃんとっても優しいから楓も好きなの!」ニコッ

    櫻子「花子の奴猫のお面を被っちゃってさ」

    向日葵「それを言うなら猫を被るじゃありませんの?」

    櫻子「そうだっけ? まぁ伝わればいーじゃん」

    撫子「……良くないよ」ハァ

    向日葵「それでは楓もそろそろ眠らないといけませんわね。櫻子のベッド借りますわよ」

    櫻子「へいへい、勝手にしてくれ~」

    撫子「それじゃ櫻子は私のベッドに来な。少し狭いかもしれないけれど」

    櫻子「平気でしょ。ほら、撫子ねーちゃんも私も向日葵と違ってスマートだし」

    撫子「それもそっか。あはははは」

    櫻子「あっはははは!」

    撫子「あははは……は…………」

    櫻子「あはは………………」

    撫子「」ジロッ

    櫻子「」ギロッ

    向日葵「な、なんですの……? そんなに私のことを見て………………」



    撫子・櫻子「おっぱい禁止ッ!!」バシッ!

    向日葵「きゃんっ!?」






    132 = 1 :


    ー翌朝ー



    花子「おはようだし」

    あかり「おはよう花子ちゃん。ふあぁ~」

    花子「大っきなあくびだし、ふあぁ~」

    あかり「あれ、なんかリビングの方で音がしない?」

    花子「もうみんな起きたし? ちょっと行ってみるし」





    櫻子「うぉりゃー! ファイアーファイアー!」

    向日葵「なんの、リフレクターで!」

    撫子「リフレクターは厄介だね」

    櫻子「こんちきしょー!!」



    あかり「…………」ポカーン

    花子「あの、3人とも……もしかしてずっとなもブラやってたし?」

    あかり「し、しかも向日葵ちゃんだけ1人のチームだよぉ」

    櫻子「向日葵は我々の敵だ!!」

    撫子「2対1なのに一進一退の攻防になってるから大丈夫。イジメはなかった。そして…………もうだめ……」バタン

    櫻子「ねーちゃんしっかり!! ねーちゃ……あぅ……」バタン

    向日葵「か、勝ちましたわ…………ふ、ふふふ………………」バタン

    花子「ど、どうしたし!?」

    あかり「みんな眠っちゃったみたいだねぇ…………」

    向日葵「あか、ざ……さん………」

    あかり「へ?」

    向日葵「楓は……櫻子の、ベッドに………………くぅ」

    花子「寝ちゃったし」

    あかり「そ、そうだねぇ」

    133 = 1 :

    ーあくる日の生徒会ー




    千歳「あはは、それは災難やったなぁ」

    あかり「えへへ、少し困りました」

    りせ「……………」スリスリナデナデ

    千歳「まぁええんちゃう? そういう経験もしといた方がいざという時に役に立つんとちゃうかな」

    あかり「こんな経験役に立つとは思えませんよぉ」



    ガラララ



    綾乃「あら、赤座さん早かったわね。他の2人は?」

    あかり「櫻子ちゃんたちはちょっと具合が悪いらしいので先に帰って貰っちゃいました」

    千歳「今日はあまり忙しくならなさそうやったから先帰らしちゃったんよ。あとで図書室の資料を少し確認するだけやからね」

    綾乃「そうね、今日はそれぐらいしか仕事もないし心配はノンノンノートルダムよ。2人とも何が原因かわからないけれど早く良くなってほしいわね」

    あかり「あ、あははは」

    りせ「………………」ナデナデスリスリ

    千歳(夜更かししてゲームやったのが今日まで響いてるだけやねんな)

    綾乃「ところで赤座さん、最近歳納京子と会話とかしてるかしら?」

    あかり「京子ちゃんですか? いえ、最近はあまり会ってないですけれど」

    りせ「…………」ムギュ

    綾乃「そう……」

    千歳「歳納さんに何かあったん?」

    134 = 1 :

    綾乃「いえ、大したことじゃないんだけれどもね。なんか今日の歳納京子、いつもより元気がなかったから」

    千歳「そうだった? うちは気付かんかったけど。むしろいつもより元気があったと思うけど」

    綾乃「なんか空元気みたいな感じがしたのよ。無理して元気を装ってる感じがね」

    あかり「何かあったのかなぁ? 結衣ちゃんは京子ちゃんに何か言ってませんでしたか?」

    りせ「……………」スリスリムギュ

    綾乃「あ、そう言えば…………」

    あかり「??」

    綾乃「今日その2人が話してるところを一度も見てないわ。いつもなら絶えず2人一緒にいるのに、今日に限って別々の友達とそれぞれ話ししてたわ」

    千歳「そう言えばそうやねぇ。そこはうちも気づいてたで」

    あかり「う~ん、という事は2人は喧嘩したのかなぁ」

    綾乃「喧嘩ねぇ……」

    千歳「あの2人が喧嘩かぁ。俄かには信じられんなぁ」

    あかり「あ、よかったらあかりが詳しく聞いてきましょうか?」

    綾乃「え……へ?」

    あかり「ほら、あかりって2人の幼馴染ですし。結構話しやすいんじゃないかなって思って」

    綾乃「いや、でも………」

    千歳「赤座さん、それはアカンで」

    135 = 1 :

    あかり「へ、池田先輩それはどういう意味で……」

    千歳「はっきり言わせてもらうとな、赤座さんをあんな風に泣かせた2人のことをうちらはまだ許してないんよ」

    綾乃「ちょっと千歳!?」

    千歳「黙っといてもしかたないよ。流石の綾乃ちゃんだって歳納さんと船見さん両方に怒ってたくらいやし」

    綾乃「ま、まぁそりゃぁね。でもだからってそれを赤座さんに言うこと…………」

    千歳「赤座さんは優しいから、多分うちらがキチンと止めん限り絶対に歳納さんのところに行ってまうと思うんよ。せやろ、赤座さん」

    あかり「あ、はい……… もう行く気満々でした」

    千歳「うちらは正直赤座さんとあの2人を会わせる事自体に反対やねん。もちろん赤座さんが必要ならば会ってもらうのはええけど、それ以外の事ではあまり会わせたくない」

    あかり「………………」

    りせ「……………」ナデナデ

    綾乃「赤座さんにとってはあまり聞きたくない話題だとは思うけれど、私たち2人は歳納京子と船見さんをまだ許せていないの。もちろんクラスでは普通に話すし2人とも大切な友達だって胸を張って言える間柄ではあるわ。でも、それと赤座さんの事は別なの」

    千歳「せやね。赤座さんの事を無視したりいじめたりした事は忘れられんよ。赤座さんがもうそれを許しているとしてもな」

    綾乃「ええ、私も同意見よ。それとごめんなさい赤座さん。私の不用意な発言でこんな話になっちゃって…………」

    あかり「いえ、別に最初から怒ったりなんてしてませんから大丈夫ですよぉ。それにもう吹っ切れましたから!」ニコッ

    綾乃「ありがとう赤座さん。歳納京子たちの事は私たちがなんとかするから忘れて頂戴!」ニコッ

    千歳「はぁ、本当にええ子やな~ うちらは絶対に赤座さんを離さんからな!」

    綾乃「本当にいい子よね。気遣いもできて仕事もできて」

    りせ「……………」フンスッ

    あかり「ちょっとりせちゃん、恥ずかしい事言わないでよぉ。りせちゃんの方が全然可愛いよぉ!」

    りせ「…………ッ!」カアァァ

    あかり「えへへへ、照れちゃってるりせちゃんも可愛い」ムギュ

    りせ「…………………………!!」

    綾乃「赤座さん、この満面の笑みの会長はなんて?」

    あかり「我が世の春が来たッ!現世こそ偽り、新世界こそ我が真実なりぃ!! って言ってます」

    綾乃「………………どうでもいいけれど、いい加減仕事してください」

    138 :


    ここの会長は生き生きしてるなwwwwww
    花子とあかりの絡みも癒される

    139 :

    乙乙
    不穏な空気とほのぼのが混ざりカオスだけど好き

    140 :

    ーごらく部ー



    結衣「…………………………」ペラッ


    ちなつ「…………………………」


    京子「…………………………」カリカリ


    ちなつ「…………………………」


    結衣「…………………………」ペラッ


    ちなつ「…………………………」


    京子「…………………………」カリカリ



    ちなつ(き、気まずいにも程がある!!)

    ちなつ(なんでこの2人いつまでたっても話さないのよー!! 結衣先輩は来て早々に本読み始めるし京子先輩は原稿始めちゃうし!)

    ちなつ(なんで2人とも全く話さないのよ!! ってこれ2回目? もうこの際そんな事はどうでもいい! と、とにかく何か話題を…………)

    141 = 1 :

    ちなつ「あの、結衣先輩は一体何を読んでるんですか?」

    結衣「あぁ、これ? 小説だよ。よかったらちなつちゃんも読む?」

    ちなつ「そ、そうですね! 結衣先輩が読み終わったら是非読ませてください!」

    結衣「うん、分かったよ」ペラッ

    ちなつ「ぁ…………そ、そうだ! 京子先輩! よかったら京子先輩の原稿進めるの手伝いましょうか! ほら、2人でやったほうが早く終わりますし!」

    京子「ううん、大丈夫。今回はまだコムケまで時間あるし、ありがとねちなつちゃん」

    ちなつ「ぁ、そうですか…………それじゃあ何かやる事は……」

    京子「特には大丈夫。ちなつちゃんも今日は好きな事やってていいよ」

    ちなつ「は、はぁ…………」

    ちなつ(京子先輩がこんなだと調子狂うなぁ。でもとにかく私の言葉には反応してくれる事も分かったしこれは収穫かな)

    京子「…えっと、あとはここのところを定規で線引いて……ってあれ?」ゴソゴソ

    ちなつ「どうかしましたか、京子先輩?」

    京子「いや、ちょっと定規忘れちゃったみたい。多分図書室だ」

    ちなつ「なんで図書室なんですか?」

    京子「お昼休みに図書室で作業してたから。置き忘れてきたんだと思う。ちょっと行ってくるよ」

    ちなつ「あ、それじゃあその間にこれの手伝いを…………」

    京子「いやいや! それはいいから! ホントに! ちなつちゃんは原稿に触らないでね、お願いだから!」アタフタ

    ちなつ「わ、分かりました」

    ちなつ(遠慮なんてしなくていいのに……)

    142 = 1 :





    ー廊下ー




    京子「はぁ、やっぱり気まずいよなぁ………結衣には話しかけられないしちなつちゃんはあからさまに気を遣ってきてくれてるし…………」

    京子「悪いのは私だって事は百も承知してるけどもさ……それでもやっぱりバツが悪くて結衣に謝れないんだよなぁ……しかも1日空いちゃってるし、教室でも一言も喋れなかったし……」

    京子「あの時はあかりのいない悲しさのせいで結衣に考えてもない事怒鳴っちゃったし……あそこで結衣に叩かれてなかったらもっと酷い事言っちゃってたかもしれないなぁ…………」

    京子「謝らないと………ここで定規見つけたら帰ってすぐに謝るんだ! よし!」グッ



    アハハハ、オワリマシタネ

    アカザサンノオカゲヤナ、ホンマニシゴトハヤインヤカラ

    アリガトウゴザイマス、イケダセンパイ



    京子「……ッ!?」ビクッ

    京子「この声って……もしかして…………隠れないと!」コソッ



    ガラララ

    143 = 1 :

    あかり「それにしてもこんなにたくさんの資料が図書室にあったんですね」

    千歳「本棚が余ってたから貸してもらってたんよ。移動させるのも面倒やからって事でここに保管させてもろてるねん」

    あかり「なるほど」

    りせ「…………」スリスリ



    京子(お、思わず隠れちゃったけど……やっぱりあかりだったか…………)

    京子(それに千歳と会長まで…… 会長なんかあかりに凄く頬ずりしてるし! 私たちのあかりにあんな事を……!!)



    あかり「でも今日はこれでお仕事終わっちゃいましたね」

    千歳「あ、ほんならこれから一緒にお出かけせえへん? おいしいあんみつ屋があるんよ! ほら、よかったら会長も一緒に!」

    りせ「…………………」グッ

    千歳「なんやって?」

    あかり「一度家に帰ってからなら大丈夫だそうです。帰りに寄り道するのは生徒会長として許せないみたいで」

    千歳「赤座さんが涙目になってお願いしたらどうなります~?」

    りせ「…………ッ!」ピクッ

    りせ「………………」

    りせ「……………………………ッ」ダラダラダラダラ

    あかり「りせちゃん!! あかりそんな事しないから大丈夫だってばぁ! そんなに顔を青くして汗ダラダラにならないでよぉ!」

    千歳「あははは~ 赤座さんにはめっぽう弱いねんなぁ~」

    りせ「………………」ムギュ!

    あかり「大丈夫だからねぇ。よしよし」ナデナデ

    りせ「……………♪」スリスリ

    144 = 1 :

    あかり「あ、でもそれなら…………」

    千歳「あぁ、あの子は今日どうしても外せない調べ物があるんやって。構わんといても大丈夫」

    あかり「え、でも……」

    千歳「ちゃんとお土産を買って帰ってあげるから平気や。あの子の事を気遣ってくれてありがとなぁ」ニコッ

    あかり「い、いえ。当然の事ですから」

    りせ「………………」フンスッ

    千歳「それじゃ行こか。早く帰らないと遅くなってしまうし」

    あかり「そうですね。あれ、りせちゃんどうしたの?」

    りせ「……………」

    千歳「どないしたんです?」

    あかり「なんか先に行ってて欲しいって言ってます」

    千歳「? 分かりました、先に戻って帰り支度して待ってますね」



    コツコツコツコツ




    京子(くそ、会長のせいで空き教室から外に出れな…………)


    ガラララ


    京子「ひっ!?」

    145 = 1 :

    りせ「……………」

    京子「あ、会長…………どうも……」

    りせ「………………………」ジィー

    京子「あ、あの…………」



    りせ「…………」ボソッ


    京子「え?」


    りせ「…………」スタスタスタスタ




    京子「あの、あ……行っちゃった…………」

    京子「いま、何を言われたんだろう? なんか少し悲しそうな表情だった? 気のせいかな……」

    京子「…………………………」

    京子「…………………………はっ! そうだった定規定規! 図書室で探さなくちゃ!」



    ガラララ



    京子「えっと……私のいた机はっと」キョロキョロ

    京子「あった、私の定規! よし、これで…………」






    「何してやがる!」

    146 = 1 :

    京子「えっ? ひゃあっ!? ち、千歳ぇ!?」

    千鶴「何寝ぼけてやがる。私は千鶴だ」

    京子「な、なんだ千鶴かよぉ~」ホッ

    千鶴「なんだとはなんだこの野郎。それに私の机に近づいて何するつもりだ!」

    京子「はぇ!? い、いや別に何も……てかここが千鶴の机だなんて知らなくて………ただ私はこの定規を……」

    千鶴「なんだお前のだったのか。それならとっととそれを持ってどこかに行け」

    京子「う、うん……ごめんね………」

    千鶴「チッ……」

    京子「あ、あのさ……一つだけいい?」

    千鶴「あ?」ギロッ

    京子「そ、その……さっきまで千歳ともう1人女の子がいたでしょ? その女の子の様子、どうだった?」

    千鶴「あぁ? なんでお前にそんな事教えなきゃならねぇんだよ!」

    京子「お、お願い千鶴! もう今後一切千鶴にちょっかいかけるのをやめるから! だからお願いします!」

    千鶴「……チッ、もう1人の女の子ってのは赤座の事でいいんだよな?」

    京子「う、うん……」

    千鶴「別に普段となにも変わった様子はない、いつも通りのあいつだった」

    京子「………………」

    千鶴「なんだよその顔は。喧嘩売ってんのか!」

    148 :

    千鶴こっわ

    149 :

    千鶴うざいよな

    150 = 149 :

    すみませんsage忘れてました


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