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元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」揺杏「絶対無敵のラブラブラブ!」
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「一緒に帰りませんか? ちょっとお買い物に付き合ってほしくて」
下駄箱の前で、由暉子が誘う。
断る理由もなく、京太郎は頷こうとしたが――
「悪い、メールだ」
マナーモードの振動が、京太郎の足を止める。
由暉子に一言断ってから、京太郎は携帯を開いた。
from:揺杏
一緒に帰らない?
なんか喫茶店のクーポンあるんだけど
「……」
「京太郎くん?」
そのメールは、揺杏からの誘い。
首を傾げる由暉子に、京太郎は――
京太郎選択肢 下3までの多数決
1.ごめん、ちょっと用事出来た
2.何でもない。帰ろうぜ
下駄箱の前で、由暉子が誘う。
断る理由もなく、京太郎は頷こうとしたが――
「悪い、メールだ」
マナーモードの振動が、京太郎の足を止める。
由暉子に一言断ってから、京太郎は携帯を開いた。
from:揺杏
一緒に帰らない?
なんか喫茶店のクーポンあるんだけど
「……」
「京太郎くん?」
そのメールは、揺杏からの誘い。
首を傾げる由暉子に、京太郎は――
京太郎選択肢 下3までの多数決
1.ごめん、ちょっと用事出来た
2.何でもない。帰ろうぜ
>>702
6:4で揺杏
6:4で揺杏
より一層、胸の鼓動が強くなった気がした。
揺杏からの誘いが、このタイミングで。
目の前には、首を傾げる由暉子。
どちらを優先するのか。
以前にも由暉子と爽で似たようなことはあったが、あの時とは状況がまるで違う。
「京太郎くん?」
「あ、ああ……何でもない。帰ろうぜ」
揺杏に詫びのメールを送り、京太郎は由暉子と並んで下校した。
痛みのようなものを、胸のどこかに感じながら。
判定直下
1~20 普通にデートをして帰った
21~40 「用事かー。なんだろ?」
41~60 「……やっぱり、ね?」
61~98 「また、ユキ、か」
ゾロ目 ???
揺杏からの誘いが、このタイミングで。
目の前には、首を傾げる由暉子。
どちらを優先するのか。
以前にも由暉子と爽で似たようなことはあったが、あの時とは状況がまるで違う。
「京太郎くん?」
「あ、ああ……何でもない。帰ろうぜ」
揺杏に詫びのメールを送り、京太郎は由暉子と並んで下校した。
痛みのようなものを、胸のどこかに感じながら。
判定直下
1~20 普通にデートをして帰った
21~40 「用事かー。なんだろ?」
41~60 「……やっぱり、ね?」
61~98 「また、ユキ、か」
ゾロ目 ???
「また、ユキ、か」
ずっと一緒にいたのは、自分の方なのに。
自分の方が、もっともっと、京太郎の心の中にいた筈なのに。
「よそもの」
後から来たクセに。
ズケズケと、人の居場所に、割り込んできて。
「……ない」
彼女は、胸の内側が端から少しずつ冷たくなっていくのを感じた。
ずっと一緒にいたのは、自分の方なのに。
自分の方が、もっともっと、京太郎の心の中にいた筈なのに。
「よそもの」
後から来たクセに。
ズケズケと、人の居場所に、割り込んできて。
「……ない」
彼女は、胸の内側が端から少しずつ冷たくなっていくのを感じた。
「チカちゃん。どういうこと?」
「どういう……? ごめんなさい、話が見えないわ」
成香の突然の問い掛けに、誓子は顎を人差し指でなぞりながら首を傾げた。
彼女が言いたいことはある程度察しがつくが――それを、表に出す事はなく。
「……この前。須賀くんと一緒に帰ってたよね」
「……」
「須賀くんの家……チカちゃんとは反対だし、ちょっと前も……」
「……」
「須賀くんと、何をしているの?」
「……ねえ、なるか」
「チカ、ちゃん?」
「私が、それをあなたに言う必要はあるの?」
「どういう……? ごめんなさい、話が見えないわ」
成香の突然の問い掛けに、誓子は顎を人差し指でなぞりながら首を傾げた。
彼女が言いたいことはある程度察しがつくが――それを、表に出す事はなく。
「……この前。須賀くんと一緒に帰ってたよね」
「……」
「須賀くんの家……チカちゃんとは反対だし、ちょっと前も……」
「……」
「須賀くんと、何をしているの?」
「……ねえ、なるか」
「チカ、ちゃん?」
「私が、それをあなたに言う必要はあるの?」
何を言われたのか、理解できない。
目を見開いて固まる成香に、誓子は畳み掛ける。
「あなたには、関係ないでしょ」
「え……?」
棘のある、突き放した言葉。
誓子の口から、それが自分に向けられていることが、成香は信じられない。
「私と京太郎が。どこで。何をしていようが」
「そ、それは……そんなこと」
「あるわよ」
怯える成香の顎に手を添えて。
誓子は成香の瞳を見つめて、言い聞かせるようにゆっくりと囁く。
「あなたは、諦めたんだから」
「あ……っ」
「あなたにはもう、関係ないのよ。なにも、ね」
目を見開いて固まる成香に、誓子は畳み掛ける。
「あなたには、関係ないでしょ」
「え……?」
棘のある、突き放した言葉。
誓子の口から、それが自分に向けられていることが、成香は信じられない。
「私と京太郎が。どこで。何をしていようが」
「そ、それは……そんなこと」
「あるわよ」
怯える成香の顎に手を添えて。
誓子は成香の瞳を見つめて、言い聞かせるようにゆっくりと囁く。
「あなたは、諦めたんだから」
「あ……っ」
「あなたにはもう、関係ないのよ。なにも、ね」
あなたの心の整理がつくまでは、成香とは話をしない方がいい。
そう、誓子に言われてはいるが――それでも。
「大丈夫ですか?」
その日は、雨が降っていた。
濡れた地面は、滑りやすい。
考え事をしていて、足元が疎かになっていたら、尚更。
「……あ」
転びそうになったところを、彼に抱き止められた。
それはまるで、二人が出会った日の再現のようで。
成香は、胸の中に熱が集まるのを感じた。
「先輩? どこか痛みます?」
諦めて沈んだはずの心。
友達だった相手の言葉でぽっかりと空いた空白。
そこに、また――熱い何かが、注がれていく。
成香判定直下
1~30 「やっぱり……優しいです」
31~60 「……どうして?」
61~98 「やっぱり……無理だよ」
ゾロ目 ???
そう、誓子に言われてはいるが――それでも。
「大丈夫ですか?」
その日は、雨が降っていた。
濡れた地面は、滑りやすい。
考え事をしていて、足元が疎かになっていたら、尚更。
「……あ」
転びそうになったところを、彼に抱き止められた。
それはまるで、二人が出会った日の再現のようで。
成香は、胸の中に熱が集まるのを感じた。
「先輩? どこか痛みます?」
諦めて沈んだはずの心。
友達だった相手の言葉でぽっかりと空いた空白。
そこに、また――熱い何かが、注がれていく。
成香判定直下
1~30 「やっぱり……優しいです」
31~60 「……どうして?」
61~98 「やっぱり……無理だよ」
ゾロ目 ???
由暉子には、可愛さで負けている。
揺杏には、行動力で負けている。
誓子には、見離されている。
「先輩?」
「……ありがとうございます。おかげで、助かりました」
「いえいえ」
それでも。
「……あの」
「何ですか?」
やっぱり。
「……今度から、京太郎くんって、呼んでもいいですか?」
この温かさを。
諦めるなんて、できない。
揺杏には、行動力で負けている。
誓子には、見離されている。
「先輩?」
「……ありがとうございます。おかげで、助かりました」
「いえいえ」
それでも。
「……あの」
「何ですか?」
やっぱり。
「……今度から、京太郎くんって、呼んでもいいですか?」
この温かさを。
諦めるなんて、できない。
部室には、揺杏と由暉子の二人きり。
ちょうど、一週間前のあの日。
揺杏が京太郎に告白した日と、同じ組み合わせ。
「……」
あの日のように、揺杏が由暉子の髪をとかす事はない。
互いに見つめ合う瞳。
そこに宿る敵意を、隠す事はない。
「先輩は、不潔ですね」
先に口を開いたのは、由暉子だった。
侮蔑と嘲り、そして嫉妬を込めて、彼女は言葉を解き放つ。
ちょうど、一週間前のあの日。
揺杏が京太郎に告白した日と、同じ組み合わせ。
「……」
あの日のように、揺杏が由暉子の髪をとかす事はない。
互いに見つめ合う瞳。
そこに宿る敵意を、隠す事はない。
「先輩は、不潔ですね」
先に口を開いたのは、由暉子だった。
侮蔑と嘲り、そして嫉妬を込めて、彼女は言葉を解き放つ。
彼の唇。
とても大事な意味を持つそれを、目の前の女は奪っていった。
本来なら自分が貰う筈だった、それを。
「……はぁ?」
対する揺杏も、嘲笑を隠さない。
睨み付けてきたかと思えば、言葉はたったそれだけか。
「言うじゃん。私らがいなかったら、ただの野暮ったい女だったクセに」
「……それでも、須賀くんは側にいてくれます」
「ふーん?」
由暉子は、揺杏を見上げる。
「そういう先輩も……私がいなかったら、一歩も進めませんでしたよね」
「……後から来たクセに」
「さて、どうでしょうね」
同じように、由暉子を見下ろす揺杏の顔。
それは、いつだったか、鏡で見た自分の表情にそっくりだった。
直下判定 61以上で殺意アップ
とても大事な意味を持つそれを、目の前の女は奪っていった。
本来なら自分が貰う筈だった、それを。
「……はぁ?」
対する揺杏も、嘲笑を隠さない。
睨み付けてきたかと思えば、言葉はたったそれだけか。
「言うじゃん。私らがいなかったら、ただの野暮ったい女だったクセに」
「……それでも、須賀くんは側にいてくれます」
「ふーん?」
由暉子は、揺杏を見上げる。
「そういう先輩も……私がいなかったら、一歩も進めませんでしたよね」
「……後から来たクセに」
「さて、どうでしょうね」
同じように、由暉子を見下ろす揺杏の顔。
それは、いつだったか、鏡で見た自分の表情にそっくりだった。
直下判定 61以上で殺意アップ
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