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元スレまゆ 「まゆ、プロデューサーさんの子種が欲しいんです…」
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「そうね、(今日事務所に来る予定のある子の中では)一番濃い子がまだ来てないわ。残るはその一人よ。」
とかだったらキャラの濃さに人数もプラスされてまゆの表情が曇りっぱなしになるな
とかだったらキャラの濃さに人数もプラスされてまゆの表情が曇りっぱなしになるな
一本釣りスレタイから繰り出されるちょっとポンコツで子供っぽいまゆ微笑ましくていいゾ〜
「さて……」
プロデューサーはコーヒーを出して一息をついた。
「ああ、そんなに固くならないで大丈夫ですよ。」
プロデューサーは湯呑みをじっと見詰めるまゆにそう言った。
「はぁい、分かりました。」
温めにミルクと角砂糖1つ……
覚えておきましょう。
プロデューサーは困った顔で話し始めた。
「まずは先程の事を謝罪させてもらいます。うちのアイドルが来て早々迷惑をかけてしまい申し訳ない……」
ああ、困った顔のプロデューサーさんも素敵。
そう思っていたまゆだが、今のプロデューサーの一言で思い出したくもない事を思い出すはめになった。
プロデューサーはコーヒーを出して一息をついた。
「ああ、そんなに固くならないで大丈夫ですよ。」
プロデューサーは湯呑みをじっと見詰めるまゆにそう言った。
「はぁい、分かりました。」
温めにミルクと角砂糖1つ……
覚えておきましょう。
プロデューサーは困った顔で話し始めた。
「まずは先程の事を謝罪させてもらいます。うちのアイドルが来て早々迷惑をかけてしまい申し訳ない……」
ああ、困った顔のプロデューサーさんも素敵。
そう思っていたまゆだが、今のプロデューサーの一言で思い出したくもない事を思い出すはめになった。
なんかこの種族、別に危険視する必要なくないか?
ちょっと人より力と繁殖本能が強いだけだし。あとポンコツ。
ちょっと人より力と繁殖本能が強いだけだし。あとポンコツ。
アメリカでなら脅威のままだけど、日本に来てしまったからなぁ……
――忌まわしい記憶――
―――――――――――――
―――――――――
―――――
――
―
「ムムムーン!サイキックドアオープン!」
勢いよく開けられたドアと後ろから聞こえてくるよく分からない単語にまゆは最早疲れを通り越して戦慄すら覚えていた。
振り向くのがいやだ。
事務所について数十分で彼女は疲れ果てていた。
そこに追い打ち、いや、止めを刺しにきた刺客。
なんでこんな仕打ちに…
まゆが嘆きかけたその時だった。
「おいユッコ、走るな!お前はすぐ転ぶんだから!」
待ちに待った声。
本能が求めたその声。
聞くだけで下着が濡れるような魅惑的なこの声。
間違いなく、プロデューサーさんだ!
そう思って振り返った先には――
ポニーテールとくりっとした目が印象的な女の子が立っていた。
一見、元気な普通の女の子……に見えた。
だが、非常に残念な事に女の子が首からぶら下げている物は幾ら世間に疎いまゆでも有り得ない、と分かる代物だった。
「あ!あなたが新しく来る新人さんですか!私はサイキッカーアイドル!堀祐子です!」
「なんで……なんで……」
「?」
言いたい事が沢山有りすぎて、混乱が頭を埋め尽くしたまゆは“一番してはいけない質問”をしてしまった。
「なんでスプーンをぶら下げてるんですかぁ?」
質問を間違えた。
まゆがそう感じるのと同時に堀祐子の顔が太陽の様に明るくなった。
ぼきっ。
その笑顔を見た瞬間まゆの心が折れた気がした。
旅の疲れもあったのか、まゆはソファーに倒れ込み、気絶するかのように眠り込んだ。
「ふふふ、よくぞ聞いてくれました……あれ?」
堀祐子が何か言っている気がしたが無視した。
―――――――――――――
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―――――
――
―
「ムムムーン!サイキックドアオープン!」
勢いよく開けられたドアと後ろから聞こえてくるよく分からない単語にまゆは最早疲れを通り越して戦慄すら覚えていた。
振り向くのがいやだ。
事務所について数十分で彼女は疲れ果てていた。
そこに追い打ち、いや、止めを刺しにきた刺客。
なんでこんな仕打ちに…
まゆが嘆きかけたその時だった。
「おいユッコ、走るな!お前はすぐ転ぶんだから!」
待ちに待った声。
本能が求めたその声。
聞くだけで下着が濡れるような魅惑的なこの声。
間違いなく、プロデューサーさんだ!
そう思って振り返った先には――
ポニーテールとくりっとした目が印象的な女の子が立っていた。
一見、元気な普通の女の子……に見えた。
だが、非常に残念な事に女の子が首からぶら下げている物は幾ら世間に疎いまゆでも有り得ない、と分かる代物だった。
「あ!あなたが新しく来る新人さんですか!私はサイキッカーアイドル!堀祐子です!」
「なんで……なんで……」
「?」
言いたい事が沢山有りすぎて、混乱が頭を埋め尽くしたまゆは“一番してはいけない質問”をしてしまった。
「なんでスプーンをぶら下げてるんですかぁ?」
質問を間違えた。
まゆがそう感じるのと同時に堀祐子の顔が太陽の様に明るくなった。
ぼきっ。
その笑顔を見た瞬間まゆの心が折れた気がした。
旅の疲れもあったのか、まゆはソファーに倒れ込み、気絶するかのように眠り込んだ。
「ふふふ、よくぞ聞いてくれました……あれ?」
堀祐子が何か言っている気がしたが無視した。
そして死んだように眠った状態でまゆとプロデューサーは対面したのだ。
もうちょっといい出会い方があった筈……
まゆはそう思いながらプロデューサーを見て疲れを癒し始めた。
……プロデューサーは自分に向けられている目が普通の人間の目ではない事には気付かない……
もうちょっといい出会い方があった筈……
まゆはそう思いながらプロデューサーを見て疲れを癒し始めた。
……プロデューサーは自分に向けられている目が普通の人間の目ではない事には気付かない……
これだけ面子が濃かったらエイリアンの一人や二人では驚かないよね
たかが人間じゃない程度ならPも他のアイドルも気にしない所か理解した上で笑って済ませそう
――1年前、アメリカのとある廃屋にて――
―――――――――――――
―――――――――
―――――
――
―
男が最初に“繭”から目覚めた時に有ったのは酷い乾きだった。
次に感じたのは呼吸をする度にきりきりと走る痛みだった。
目覚めた時の快感等ある筈も無く。
彼は耐え難き苦痛と共に目覚めた。
体が、重い。
肺が、軋む。
一体何が……
そう考えながら自分の周りを見渡した男は一目で何が有ったのかを理解した。
未だに孵らない同種、繭からは出たが極端に弱っている同種、産声と共に死を迎えた同種……
そして遠くから聞こえてくるパトカーのサイレン。
何があったかは明白だ。
やってくれたな、人間共め。
男は毒づきながら追跡を逃れる為に、生き抜く為に、行動を始めた……
暫くした後、“繭”が乱雑に動き、割れた。
中から這い出た女も一瞬で状況を判断し、逃走経路を獲得する為に動き出した……
―――――――――――――
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―――――
――
―
男が最初に“繭”から目覚めた時に有ったのは酷い乾きだった。
次に感じたのは呼吸をする度にきりきりと走る痛みだった。
目覚めた時の快感等ある筈も無く。
彼は耐え難き苦痛と共に目覚めた。
体が、重い。
肺が、軋む。
一体何が……
そう考えながら自分の周りを見渡した男は一目で何が有ったのかを理解した。
未だに孵らない同種、繭からは出たが極端に弱っている同種、産声と共に死を迎えた同種……
そして遠くから聞こえてくるパトカーのサイレン。
何があったかは明白だ。
やってくれたな、人間共め。
男は毒づきながら追跡を逃れる為に、生き抜く為に、行動を始めた……
暫くした後、“繭”が乱雑に動き、割れた。
中から這い出た女も一瞬で状況を判断し、逃走経路を獲得する為に動き出した……
――現在――
―――――――――――――
―――――――――
―――――
――
―
「む、……」
男は伸びをして欠伸をした。
「忌まわしい夢だったな……」
そう呟いて机を見る。
また体から出たのであろう体液が机を濡らしている。
転た寝をしただけなのに、最早ここまで体が弱ってきているとは……
人間共が我々を駆逐する為に“繭”その物に何らかの病原菌を吹き付けてからだ。
あの後、追っ手を撒きながら、見ず知らずの飛行機とやらに乗って今ではこんな場所にいる訳だ。
刻一刻と近付く死。
それは自分だけでなく種そのものの死を表してもいるのだ。
逃れる為なら何でもしてやる。
だがもう限界も近い。
そんな時だった。
あの“純粋種”が現れたのは……
「ふ、ふふ。」
男は気持ちを押さえきれずに含み笑いをした。
助かる。
まだはっきりとはしていないがこれで俺の命は延びるかもしれない。
この国に渡って正解だったな。
常に憂鬱の対象だった太陽の光が、今は希望に見える!
「ふ、ふふ、ふふふ、ふははははは……」
男は狂ったかのように高笑いを上げた。
―――――――――――――
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―
「む、……」
男は伸びをして欠伸をした。
「忌まわしい夢だったな……」
そう呟いて机を見る。
また体から出たのであろう体液が机を濡らしている。
転た寝をしただけなのに、最早ここまで体が弱ってきているとは……
人間共が我々を駆逐する為に“繭”その物に何らかの病原菌を吹き付けてからだ。
あの後、追っ手を撒きながら、見ず知らずの飛行機とやらに乗って今ではこんな場所にいる訳だ。
刻一刻と近付く死。
それは自分だけでなく種そのものの死を表してもいるのだ。
逃れる為なら何でもしてやる。
だがもう限界も近い。
そんな時だった。
あの“純粋種”が現れたのは……
「ふ、ふふ。」
男は気持ちを押さえきれずに含み笑いをした。
助かる。
まだはっきりとはしていないがこれで俺の命は延びるかもしれない。
この国に渡って正解だったな。
常に憂鬱の対象だった太陽の光が、今は希望に見える!
「ふ、ふふ、ふふふ、ふははははは……」
男は狂ったかのように高笑いを上げた。
「くちゅん!」
話の腰を折るかの様にまゆは小さなくしゃみをした。
「大丈夫ですか?」
プロデューサーが心配そうに除きこむ。
大丈夫です、と答えながらまゆは居住地について詳しく聞き直した。
「以上となります。何かご質問や言いたい事はありますか?」
プロデューサーさんはこの事務所の中の誰かとお付き合いしていますかぁ?
そう聞きたくなったが気分を損なわれても困る、と考え直したまゆは言いたい事を我慢した。
「……特に、ないですねぇ……」
「そうですか……それでは、こちらから聞きたい事が有ります。」
「はい?」
そう言うと突然プロデューサーの顔が厳しい顔つきになった。
「まず1つ。親御さんのお話が全く出ませんが、親御さんの許可等は頂いていますか?」
まゆは思わぬ質問に息が止まった。
どうしよう。
何て答えれば……
話の腰を折るかの様にまゆは小さなくしゃみをした。
「大丈夫ですか?」
プロデューサーが心配そうに除きこむ。
大丈夫です、と答えながらまゆは居住地について詳しく聞き直した。
「以上となります。何かご質問や言いたい事はありますか?」
プロデューサーさんはこの事務所の中の誰かとお付き合いしていますかぁ?
そう聞きたくなったが気分を損なわれても困る、と考え直したまゆは言いたい事を我慢した。
「……特に、ないですねぇ……」
「そうですか……それでは、こちらから聞きたい事が有ります。」
「はい?」
そう言うと突然プロデューサーの顔が厳しい顔つきになった。
「まず1つ。親御さんのお話が全く出ませんが、親御さんの許可等は頂いていますか?」
まゆは思わぬ質問に息が止まった。
どうしよう。
何て答えれば……
そうだ!
今確かやっているドラマとか言う物に「孤児院」という物があった筈。
よし、それでいきましょう……
「……まゆは、まゆにはお母さんが居ないんです……孤児院を出てからは独り暮らしをしていまして……」
ドラマの技術をほぼそのまま盗めるこの演技力。
「そ、そうだったんですか。申し訳ありません。」
……少々心が痛みますが人間1人、騙すくらいの演技はあるつもりなんですよぉ。
確かこう言うのを「嘘も快便」って言うんです。
まゆもやるものですねぇ。
今確かやっているドラマとか言う物に「孤児院」という物があった筈。
よし、それでいきましょう……
「……まゆは、まゆにはお母さんが居ないんです……孤児院を出てからは独り暮らしをしていまして……」
ドラマの技術をほぼそのまま盗めるこの演技力。
「そ、そうだったんですか。申し訳ありません。」
……少々心が痛みますが人間1人、騙すくらいの演技はあるつもりなんですよぉ。
確かこう言うのを「嘘も快便」って言うんです。
まゆもやるものですねぇ。
「いいんですよぉ、気にしなくて。」
まゆは微笑みを作りながら言った。
「別にまゆも気にしていませんし……」
プロデューサーは申し訳ない、と言う通りに表情が浮かない。
「しかし……」
「大丈夫ですよぉ。さあ、お話の続きをしましょう。確かまゆが泊まる家はプロデューサーさんの家でしたねぇ?」
「いえ、そんな事は申しておりませんが。」
まゆは微笑みを作りながら言った。
「別にまゆも気にしていませんし……」
プロデューサーは申し訳ない、と言う通りに表情が浮かない。
「しかし……」
「大丈夫ですよぉ。さあ、お話の続きをしましょう。確かまゆが泊まる家はプロデューサーさんの家でしたねぇ?」
「いえ、そんな事は申しておりませんが。」
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―――――
――
―
「それでは、今日はここまでとしましょう。お疲れ様でした。」
時間も経ち、日が傾きかける頃になってようやくやたら気難しい書類等が終わりを告げた。
「お疲れ様でしたぁ。」
まゆはもうどこでもいいから体を休めたくて堪らなくなっていた。
だが寮に入って寝る前にやる事が一つある。
まゆはそう考えて口を開いた。
「プロデューサーさぁん……」
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「それでは、今日はここまでとしましょう。お疲れ様でした。」
時間も経ち、日が傾きかける頃になってようやくやたら気難しい書類等が終わりを告げた。
「お疲れ様でしたぁ。」
まゆはもうどこでもいいから体を休めたくて堪らなくなっていた。
だが寮に入って寝る前にやる事が一つある。
まゆはそう考えて口を開いた。
「プロデューサーさぁん……」
――事務所から遠く離れた場所にて――
男はふう、とため息をついた。
あの“純粋種”が何処にいるかはもう見当がついている。
自分から場所を示してくれるなんて馬鹿な奴だ。
自分の運命がどうなるかも知らないで。
「さて、どうやって行くか……」
そう呟いて辺りを見回すと丁度近くに車が止まった。
聞き耳を立てると、どうやら友達を送ったみたいだ。
……女、か。
だが今はそんな暇も無いな。
急に胸を圧迫される様な感覚に陥り、げほげほ、と咳き込む。
発光色の体液が口から迸る。
……さっさと車でも奪うか。
男はそう思い立ち、車に向かって歩き出した。
男はふう、とため息をついた。
あの“純粋種”が何処にいるかはもう見当がついている。
自分から場所を示してくれるなんて馬鹿な奴だ。
自分の運命がどうなるかも知らないで。
「さて、どうやって行くか……」
そう呟いて辺りを見回すと丁度近くに車が止まった。
聞き耳を立てると、どうやら友達を送ったみたいだ。
……女、か。
だが今はそんな暇も無いな。
急に胸を圧迫される様な感覚に陥り、げほげほ、と咳き込む。
発光色の体液が口から迸る。
……さっさと車でも奪うか。
男はそう思い立ち、車に向かって歩き出した。
ntrはあらかじめ告知が欲しいです…
もしntrだったら私はたぶん今日も枕を濡らします
もしntrだったら私はたぶん今日も枕を濡らします
車のすぐ側に立ち止まるとどうやら相手も気付いたようだ。
「ん?なんだい」
最後まで言わせずに窓から腕を滑り込ませて首元に手刀を喰らわせる。
女は一声呻き声を上げるとハンドルに突っ伏した。
さて。殺してもいいが前みたいに死体の置場所に困るな。
車を盗まれた位なら全力で捜査もしない筈だ。
そう考えて、男は女を外に引きずり出した。
「さて、行くか。」
そう呟いて男は車を走らせた。
「ん?なんだい」
最後まで言わせずに窓から腕を滑り込ませて首元に手刀を喰らわせる。
女は一声呻き声を上げるとハンドルに突っ伏した。
さて。殺してもいいが前みたいに死体の置場所に困るな。
車を盗まれた位なら全力で捜査もしない筈だ。
そう考えて、男は女を外に引きずり出した。
「さて、行くか。」
そう呟いて男は車を走らせた。
――翌日――
―――――――――――――
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――
―
「さあて、それじゃあ佐久間さんの企画でも練りますか……」
プロデューサーは少し浮わつきながら、パソコンに向かった。
いつになっても新人をプロデュースするのは楽しい。
どう売るか、どう魅せるか、どういった方向にするか。
この判断が彼女達のこれからを左右するのだ。
責任が付きまとうが、どう育てていくか、を考えながらプロデューサーは企画を検討し始めたその時だった。
階段を上がる音を立てずに何者かがドアを開けた。
プロデューサーは一瞬、身を固くした。
「おはよう、プロデューサーさん。」
ドアを開けて入ってきたのは奏だった。
プロデューサーは一瞬冷や汗をかいた事に腹を立てた。
「……奏か。それやめろ、って言っただろ。」
奏はくすくす、と笑いながらうるさいよりはいいじゃない、と返した。
「いや、ユッコみたいなのも困るが突然ドアが開くのは心臓に悪いんだよ。」
「それが面白いのに。つれないわね……」
奏は若干不満げに言った。とは言え口元には何時ものように妖艶な笑みを浮かべていたが。
「……で、何をしているのかしら?」
「佐久間さんの企画を練っているのさ。ほら、後で迎えに行ってやるから早くレッスンに行った、行った。」
奏はむすう、とした表情になって何か言いたげだったがすぐに外に出ていった。
「ふう、これで企画を練れる。」
プロデューサーがそう呟いた時だった。
「ムムムーン!サイキック走り!うわあ!」
外から聞こえてくる聞き慣れたアホ声にプロデューサーは頭を抱えた。
どうしてあいつなんだ!
しかもまた転んでるし!
―――――――――――――
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「さあて、それじゃあ佐久間さんの企画でも練りますか……」
プロデューサーは少し浮わつきながら、パソコンに向かった。
いつになっても新人をプロデュースするのは楽しい。
どう売るか、どう魅せるか、どういった方向にするか。
この判断が彼女達のこれからを左右するのだ。
責任が付きまとうが、どう育てていくか、を考えながらプロデューサーは企画を検討し始めたその時だった。
階段を上がる音を立てずに何者かがドアを開けた。
プロデューサーは一瞬、身を固くした。
「おはよう、プロデューサーさん。」
ドアを開けて入ってきたのは奏だった。
プロデューサーは一瞬冷や汗をかいた事に腹を立てた。
「……奏か。それやめろ、って言っただろ。」
奏はくすくす、と笑いながらうるさいよりはいいじゃない、と返した。
「いや、ユッコみたいなのも困るが突然ドアが開くのは心臓に悪いんだよ。」
「それが面白いのに。つれないわね……」
奏は若干不満げに言った。とは言え口元には何時ものように妖艶な笑みを浮かべていたが。
「……で、何をしているのかしら?」
「佐久間さんの企画を練っているのさ。ほら、後で迎えに行ってやるから早くレッスンに行った、行った。」
奏はむすう、とした表情になって何か言いたげだったがすぐに外に出ていった。
「ふう、これで企画を練れる。」
プロデューサーがそう呟いた時だった。
「ムムムーン!サイキック走り!うわあ!」
外から聞こえてくる聞き慣れたアホ声にプロデューサーは頭を抱えた。
どうしてあいつなんだ!
しかもまた転んでるし!
…………
………
……
「えへへ……プロデューサー、すいません……」
数分後、事務所で足にバンドエイドを貼られるユッコの姿があった。
「全く……お前はすぐ転ぶんだから……」
慣れた手付きでバンドエイドを貼り終えると救急箱からティッシュを出して傷口の周りを拭く。
ついユッコの健康的な生足が、艶のある脹ら脛が目に入った。
あ、やばい。
反射的に目をそらしたが、ここ数日働き詰めなのもあって股間が熱を帯びそうな事に気付いた。
当の本人はそんな眼差し等には全く気付いていない事が救いだ。
「よし、終わったぞ。今日は収録か?送るぞ。」
「いえ、お気になさらず!今日は近いので走って……」
プロデューサーに睨まれてユッコは首をすくめた。
「……歩いていきます!」
「そうか、終わったら連絡しろよー。」
ユッコがひょこひょこと歩きながら居なくなるのを見届けるとプロデューサーはパソコンの前に座り込み、迷う事なくお気に入りのアダルトサイトを開いた。
まさかユッコで欲情するとは。
このままでは集中できん。
仕方がない。
そう自分に言い聞かせた時だった。
「キノコーキノコーボッチノコーホシショウコー♪」
特徴的な歌を歌いながら階段を登る足音が聞こえた。
俺が何をしたっていうんだ。
プロデューサーはそう思いながら立ち上がった。
………
……
「えへへ……プロデューサー、すいません……」
数分後、事務所で足にバンドエイドを貼られるユッコの姿があった。
「全く……お前はすぐ転ぶんだから……」
慣れた手付きでバンドエイドを貼り終えると救急箱からティッシュを出して傷口の周りを拭く。
ついユッコの健康的な生足が、艶のある脹ら脛が目に入った。
あ、やばい。
反射的に目をそらしたが、ここ数日働き詰めなのもあって股間が熱を帯びそうな事に気付いた。
当の本人はそんな眼差し等には全く気付いていない事が救いだ。
「よし、終わったぞ。今日は収録か?送るぞ。」
「いえ、お気になさらず!今日は近いので走って……」
プロデューサーに睨まれてユッコは首をすくめた。
「……歩いていきます!」
「そうか、終わったら連絡しろよー。」
ユッコがひょこひょこと歩きながら居なくなるのを見届けるとプロデューサーはパソコンの前に座り込み、迷う事なくお気に入りのアダルトサイトを開いた。
まさかユッコで欲情するとは。
このままでは集中できん。
仕方がない。
そう自分に言い聞かせた時だった。
「キノコーキノコーボッチノコーホシショウコー♪」
特徴的な歌を歌いながら階段を登る足音が聞こえた。
俺が何をしたっていうんだ。
プロデューサーはそう思いながら立ち上がった。
「お、おはよう、し、親友……」
「ああ、おはよう、輝子。」
プロデューサーは出来うる限りの邪念を含まない笑顔で輝子を迎えた。
自分の事を親友と言ってくれている彼女で反応してしまうのは罪悪感に押し潰されそうになるのでなるべくそういった目で見ないようにしている。
輝子の今日の予定は……
そう考えながらホワイトボードを見たプロデューサーはとてつもない絶望を味わう事になった。
『しょうこ 1:30 レッスン』
午後からだと?
何て日だ!
まるでパンドラの匣を開けてしまったかの如く運がない!
「し、親友、どうかしたのか……?」
どうやら酷い顔をしていたらしい。
輝子に心配をかけたくはない、と考えたプロデューサーは直ぐに作り笑いを顔に浮かべた。
「いや、何でもないよ、輝子。」
「そ、そうか?気分、悪そうだけど……」
「いや、大丈夫だから。マジで。」
「そ、そうか……それなら、よかった。じ、じゃあ苗木を買ってくる……」
パンドラの匣から最後に出て来たのは“希望”だったっけ?
輝子、気を使わせて済まないな。
今の俺にとって君の行動は救いに等しい!
「ああ、おはよう、輝子。」
プロデューサーは出来うる限りの邪念を含まない笑顔で輝子を迎えた。
自分の事を親友と言ってくれている彼女で反応してしまうのは罪悪感に押し潰されそうになるのでなるべくそういった目で見ないようにしている。
輝子の今日の予定は……
そう考えながらホワイトボードを見たプロデューサーはとてつもない絶望を味わう事になった。
『しょうこ 1:30 レッスン』
午後からだと?
何て日だ!
まるでパンドラの匣を開けてしまったかの如く運がない!
「し、親友、どうかしたのか……?」
どうやら酷い顔をしていたらしい。
輝子に心配をかけたくはない、と考えたプロデューサーは直ぐに作り笑いを顔に浮かべた。
「いや、何でもないよ、輝子。」
「そ、そうか?気分、悪そうだけど……」
「いや、大丈夫だから。マジで。」
「そ、そうか……それなら、よかった。じ、じゃあ苗木を買ってくる……」
パンドラの匣から最後に出て来たのは“希望”だったっけ?
輝子、気を使わせて済まないな。
今の俺にとって君の行動は救いに等しい!
きっと近くに園芸品も扱ってるホームセンターがあるんだよ(適当)
「そ、それじゃあ、行ってくる……」
「おう、気を付けてな。」
輝子にそう言って送ろうとしたその時だった。
コンコン、と誰かがドアをノックした。
「奏か?忘れ物でもしたのか?」
そう言いながらドアを開けたプロデューサーは予想外の来訪者に一瞬目を疑った。
ドアの前に立っていたのは、警察官だった。
「すいませんね。最近、この近くで不審な人物が出没しているらしくて……」
「おう、気を付けてな。」
輝子にそう言って送ろうとしたその時だった。
コンコン、と誰かがドアをノックした。
「奏か?忘れ物でもしたのか?」
そう言いながらドアを開けたプロデューサーは予想外の来訪者に一瞬目を疑った。
ドアの前に立っていたのは、警察官だった。
「すいませんね。最近、この近くで不審な人物が出没しているらしくて……」
――遡る事、数分前――
――――――
――――
――
――――
―
「この辺で、いいか。」
男は車を停めて、呟いた。そしてポケットから取り出したメモを片手に目指した場所に到達した事を確認し、事務所に向かって歩き出した。
階段を一っ飛びに上がり、ドアを叩く。
大丈夫だ。この姿なら怪しまれない……
そうだ。適当な言い訳でも考えておくか……
――――――
――――
――
――――
―
「この辺で、いいか。」
男は車を停めて、呟いた。そしてポケットから取り出したメモを片手に目指した場所に到達した事を確認し、事務所に向かって歩き出した。
階段を一っ飛びに上がり、ドアを叩く。
大丈夫だ。この姿なら怪しまれない……
そうだ。適当な言い訳でも考えておくか……
不審な人物。その単語に当てはまる人間が一瞬、頭に過った。
「……それは、もしかしてサイキックなんたらって走り回る奴でしょうか……?」
警察官は少し意外そうな顔をした。
「さあ、そこまでは……」
どうやらユッコの事ではなさそうだ。
プロデューサーは、ほっ、と胸を撫で下ろした。
「いえ、すみません、お気になさられず……」
プロデューサーは警察官の顔を見ようとして見上げて違和感に気付いた。
それは普段ならよく見慣れたようなズボンについた傷痕だった。
だが、傷痕と共にうっすらと見える血痕らしき物は明らかにその傷痕が転んで出来たような物ではない事を示していた。
勿論、それだけではただの疑惑の種に過ぎない。
だが、プロデューサーはこの警察官が明らかにおかしな点がある事に気付いてしまった。
……あれ?
……何か。
……何かおかしくないか?
何で……この警察官は……
警察手帳を見せるどころか名前すら名乗らず、あまつさえ職業を名乗らずして訪問して来たんだ?
「どうか、しましたか?」
そして、不思議そうな表情をする警察官の胸元についたマーク。
それは
明らかに
この区間の警察署のマークではなかった。
冷や汗が湧いてくる。
今は春だと言うのに背筋はまるで真冬の如く寒くなった。
玉のような汗が顔に浮き上がり、垂れた。
疑惑が次々と浮かび続ける。
警察官の格好をした何者かは
「どうかしました?体調が優れないようですが……」
と、言いながら足を一歩、踏み入れて来た。
しかしまゆに限らず、登場人物ほとんどにどっかしら一癖あるな
ユッコとかそんなイメージなかったのに名前に季節が入る娘並の転び様だし
ユッコとかそんなイメージなかったのに名前に季節が入る娘並の転び様だし
話している途中で突然様子がおかしくなったプロデューサーを見て男は思考を駆け巡らせた。
………何だ?
何故かは知らないが、この男、突然様子がおかしくなったな……
まさか気付いたのか?
もし、そうだったら……
ふと、視線に気付き、視線の主を辿ると、プロデューサーの隣の背の低い少女が不安そうな目でこちらを見ていた。
“一人分”ではなく“二人分”の死体の遺棄場所を考えなければいけないな……
“反応”もこの近くから検出出来たし、第一段階の目的は達した。
後は気付いたかもしれないこいつ達の“処理”だな。
そう考えながら男は一歩、足を踏み入れた。
その時だった。
――ほんの――
――ほんの“一瞬”――
男は何者からの視線を“もう一つ”感じた。
………何だ?
何故かは知らないが、この男、突然様子がおかしくなったな……
まさか気付いたのか?
もし、そうだったら……
ふと、視線に気付き、視線の主を辿ると、プロデューサーの隣の背の低い少女が不安そうな目でこちらを見ていた。
“一人分”ではなく“二人分”の死体の遺棄場所を考えなければいけないな……
“反応”もこの近くから検出出来たし、第一段階の目的は達した。
後は気付いたかもしれないこいつ達の“処理”だな。
そう考えながら男は一歩、足を踏み入れた。
その時だった。
――ほんの――
――ほんの“一瞬”――
男は何者からの視線を“もう一つ”感じた。
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- 幸子「プロデューサーさんが喫茶店を始めたんですけど」 (477) - [46%] - 2013/6/4 18:15 ★
- 凛「…なんでプロデューサーと一緒にいるの…」 (121) - [45%] - 2013/7/11 7:15 ★
- ちひろ「プロデューサーさんに嫌がらせしましょう」 卯月「あ?」 (165) - [43%] - 2016/3/15 5:30 ☆
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