元スレ照「咲が泊まりにくる」淡「毎日サキと話してるよっ」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
201 = 1 :
テクテク
咲(わわっ…、お家の中も広い……!)
淡「私の部屋、2階だから。」
咲「う、うん。」
咲「あっ、淡ちゃん。私、お家の人に…ごあいさつを…。」
淡「あー、必要ないよ。」
咲「え?なんで…?」
淡「今いないから。」
咲「えっ、…あの、お仕事…?」
淡「うん、両親ともね。たまに帰ってくるけど、ほとんどここにはいないの。」
咲「……そ、そうなんだ。」
咲(それじゃあ普段…淡ちゃんは、ひとりでここに……?)
カチャッ
淡「はい、どーぞっ。」
咲「えっと…、お邪魔…します。」
淡「それ2回目だよ?」
咲「だ、だって…!やっぱり、緊張しちゃって…。」
淡「あはは、そっか。まあ、てきとーに座っててよ。」
202 = 1 :
淡「なんか飲み物持ってくる。」
咲「あっ、いいよ!私、すぐ帰るからっ…。」アセ
淡「すぐだから待っててよ。ね?」
咲「あう…ご、ごめんね。」
淡「いーから、いーから。」
カチャ、テクテク…
咲「…うぅ……。」ペタン
咲(…やっぱり…緊張するよ…。しかも広くて、キレイだし…。淡ちゃんはこういうの…慣れてるみたいだったけど、普通はそんな感じなのかなあ。)
淡(サキが家に来てくれた…!ちょっと強引に誘ってみたかいがあったよっ。)ドキドキ
淡(ずっとこの日がくるのを待ってたんだから…!絶対ムダになんてしないっ。)
テクテク…、カチャ
淡「おまたせ…って、あれ?なんでそんな入り口のとこに座ってるの?」
咲「…!あ、淡ちゃんっ、遅いよお…!」
淡「え?そんなに遅かった?」
咲「私ドキドキしながら待ってたんだもん…!心もとなかったよー…。」
淡「ご、ごめん。マンガとか読んでてよかったのに。」
咲「そんなことできるわけないでしょっ…。」
淡「そ、そっか。」
淡(こんなに切羽つまってるなんて。ただ私だけを、待っててくれてたんだ…。)
203 = 1 :
咲「淡ちゃんのお家なんだから、勝手なことはできないよ。」
淡「もー、気にしないでいいのに。」
淡「…ほら、ジュースとお菓子持ってきたっ。サキ、もっとこっちに座りなよ。」
咲「…あ、ありがとう。」
ポス…
淡(サキが、ほんとに私の部屋にいる…。)カア
咲「………。」
咲「……あれ…?…なんか、今はそんなに緊張しないや。」
淡「え?」
咲「さっき淡ちゃんを待ってたときね、すごく不安になったの…。このまま戻ってこなかったらどうしよう…とかまで考えちゃった…。」
淡「な、なに言ってんの。ここ私の家だよ?」
咲「う、うん…そうだよね、そうなんだけど…。淡ちゃんが戻ってきたとき、すごくホッとしたんだ。」
咲「なんかそれで落ち着いたみたいで、こんなに豪華なお家でも…今はそれほど緊張してないの。えへへ。」ニコ
淡(な、な…、サキってば可愛すぎるんだけど…。)ドキドキ
咲「淡ちゃんのお部屋って、おしゃれでかわいいねっ。」キョロ
淡「そ、そう?」
咲「うんっ、やっぱりその人らしいっていうか…。お姉ちゃんのお部屋も、読書好きっていう感じだったし…。」
淡「え?テルの部屋、入ったの…?」
咲「うん。昨日寝る前に星を見てたら、お姉ちゃんが部屋に入れてくれたの。そこからの方がよく見れて、キレイだったんだ…!」
淡「そう、なんだ。」
204 = 1 :
咲「…あっ、そうだ。淡ちゃんっ。」
淡「ん?」
ゴソゴソ
咲「はい、これっ。」
淡「え…、これって!」
咲「お菓子、作ったんだ。もしよかったら食べてもらいたいなって……。」
淡「い、いいのっ?」
咲「うんっ。」
淡(サキが渡したいものって、これだったんだ…!手づくりをもらえるなんて……ウソみたいっ。)ドキドキ
淡「さ、早速食べていい?」
咲「もちろんだよ。」
ガサ
淡「ブラウニーだっ…。」
咲「あ…、苦手…だったりする?」
淡「全然っ。大好きだよっ!」
咲(よかった…。)ホッ
淡(これをサキが…。こんなサプライズがあるなんて、思ってなかった…!)
淡「…い、いただきますっ。」
パクッ
淡「………。」モグモグ
205 = 1 :
淡「…!」
咲(………。)ドキドキ
淡「…っ。」
咲「…………あ、淡ちゃん…?」
咲(えっ…、く…口に合わなかったのかな……?)
咲「だ、大丈夫…?」ソッ
ガシッ
淡「…サキッ!」
咲「きゃっ」
淡「すっっごくおいしいよ、これ!ほんとに手づくり?」
咲「えっ?……う、うん。」
淡「売り物なんてメじゃないくらいおいしい!」
咲「えっ…そ、そんなことっ…」
淡「私、こんなおいしいのはじめて食べた…。」
咲「大げさだよ……。」テレ…
淡「ううん、ほんとに!」グッ
咲「………あ、ありがとう…。」
咲「…………あの、淡ちゃん…」
淡「ん?」
咲「そろそろ…離してもらえると……」カア
206 = 1 :
淡「…あっ!」
バッ
淡「ご、ごめんっ!」カア
咲「…う、ううん。気にしないで…。」
淡(わわっ!思わずサキの腕つかんで、引き寄せてた…!)
淡「……。」ドキドキ
咲「…ふふ、でも気に入ってもらえてよかったよ。」
淡「ほ、ほんとにおいしかったから…!」
咲「うーん、普通につくったつもりなんだけどなあ…?こんなに喜んでもらえるなんて、思わなかったよ。」
淡「サキは天才なんだねっ。」
咲「う…うーん…。」
咲(淡ちゃんは普段、あんまりお菓子食べないのかな…?)
淡「………。」パクッ、モグモグ
咲「……。」
咲(すごく美味しそうに食べてて……な、なんか照れちゃうよ。なにか気を紛らわさなきゃ…。)カア
咲「…あ…淡ちゃん、持ってきてくれたお菓子…もらってもいい?」
淡「ん?ああ、じゃんじゃん食べてっ。」
咲「ありがとう。それじゃ…いただくね?」
スッ
咲(……あれ?これって…)
咲「専門店のお菓子…?」
淡「うん。たぶんそう。」モグモグ
咲(…え?こっちのは、高級なお店のだよね…?あ、あっちのも……!?)
207 = 1 :
今日はここまでです
【MEMO】 125まで
208 :
乙 淡は金持ちっぽいよね
210 :
乙 かわいい
212 :
淡「どうかした?」
咲「あ、淡ちゃんっ。こんないいもの、もらえないよ…!」アセ
淡「えっ、なんで?」
咲「…それ以前に、こっちの方が何倍もおいしいのに……私、淡ちゃんに失礼なものあげちゃった…!」
淡「ちょ、ちょっと、サキッ。なに言ってんのっ?」
咲「ご、ごめんね…。」シュン
淡「まってまって!なんかすごく誤解してるよっ。」アセッ
淡「このお菓子は親とかが持ってきて、食べきれないくらいあるし…。それに私は、咲のブラウニーの方が本当においしかったのっ。」
咲「うう…でも……」
淡「むしろ私の方が、こういうのしか出せなくて気まずいんだから…。」
咲「ええっ!そ、そんなことないって。」
淡(味気ない、こんなものより…サキのお菓子の方がおいしいのは当然だよっ!)
淡「だってサキのつくってくれたブラウニーは、世界のどこにも売ってないもん!」
咲「……!」
咲(淡ちゃん…。)ドキ
淡「だからサキは気にしないで、どんどん食べてよ。」
咲「…う、うん……ありがとう…。」
咲「……。」…ハム、モグモグ
咲(…すっごく、美味しいけどなあ……。これよりも、私のものの方が美味しいだなんて……。)ドキドキ
淡「…はあーっ、おいしかった!」
咲「えっ!」
213 = 1 :
咲「もう食べたの?」
淡「うんっ。」
咲「は、はやいね…。」
淡「おいしくて、止まんなかったよ。」
咲(…。)カア…
淡「……。」ガサガサ
咲「……なにしてるの?」
淡「記念にとっとくの、このラッピングっ。」
咲「ええっ!?」
咲「そっ、そんなことしなくても…!」
淡「だって、サキからはじめてもらったプレゼントだもん。」ニコ
咲「……淡ちゃんっ…。」ドキ
咲(…そんなに、喜んでくれてたんだ……。)
咲(で、でも…中身も包みも、本当に大したものじゃないのに……。)
咲「…よ、よかったら、またつくってくるからっ…。」
淡「えっ?ほんと!?」パア
咲「う、うんっ。…だからそれ、とっとくのは止めにして…」
淡「うわわっ、嬉しーっ!またサキのお菓子、食べれるんだ…!」
咲「あ…でも全然、大したものじゃ…。」
淡「楽しみにしてる!……あ、じゃあこれは第1回目のってことで、額縁にでも入れ…」ルン
咲「やっ、やめてえっ!」ガタタッ
214 = 1 :
咲「……あっ、もうこんな時間…。」
淡「…ほんとだ。」
淡(サキといる時間は、どうしてこんなに早いんだろう…。)
咲「すっかり話し込んじゃったね。」
淡「うん。」
咲「楽しかった。」
淡「うん…。」
咲「………。」
淡「………。」
咲「…そろそろ帰ろうかなっ。」ガサ…
淡「…あっ……」
淡(サキが、行っちゃうっ。そんなの…やだ…!)
咲「それじゃあ、淡ちゃん…」
淡「ね、ねえっ!夕食食べていかない?」アセ
咲「え?」
淡「サキの食べたいもの、なんでも用意するからさ…!一緒に食べようよっ。」
咲「い、いや…それはっ…!」
淡「…っていうか、なんなら今日泊まっていきなよ!サキが私ん家にくることなんて普段ないじゃん!この機会にさっ…。」
咲「ええっ!?そ…そんなの悪いよっ!私もう帰…………あっ…。」
咲(淡ちゃん…私が帰ったら今日も、ひとりになっちゃうんだ…。たったひとりで、毎日ご飯食べてるのに……。)
215 = 1 :
淡「ねっ、そうしなよ…!」ドキドキ
咲「………う、うん。…それじゃあやっぱり、お言葉に甘えちゃうおうかな。」ニコッ
淡「えっ、ほ…ほんとっ?」パア
咲「ちょっと、お姉ちゃんに電話するね。」
淡「あっ、うん…。」
ゴソゴソ
咲(お姉ちゃんには申し訳ないな……。でも、私が淡ちゃんのお家に来る機会なんてほとんどないと思うから…今日だけ……。)
プルル……ピッ
照「咲っ?」
咲「あっ、お姉ちゃん?」
照「うん。どうしたの?」
咲「あの…お姉ちゃん、夜ご飯ってもう準備とか…してる…?」
淡「………。」ドキドキ
照「え…?ううん、まだだけど…。」
咲「あ、ほんと?よかったー…。」ホッ
照「咲…?」
咲「あっ、ごめんね。あの…急で申し訳ないんだけど…、今日…淡ちゃんのお家に泊まらせてもらおうかと思ってるの…。」
照「えっ…!?」
216 = 1 :
咲「…い、いいかなあ…?」
照「…え、えっと……、今日は帰らないで…淡の家に、行って……泊まるの…?」
咲「あ、ううんっ。えっと…駅には行ってなくて、そのまま淡ちゃんのお家にお邪魔したんだ。それで…、夜ご飯一緒に食べて、泊まっていきなよって言ってくれて。」
照「…そ、そう…なんだ…。」
咲「うんっ。」
照「………。」
咲「……えっと…」
照「………咲は泊まりたいの?」
咲「え?…う、うん!」
照「………。」
咲「……お姉ちゃん…?」
照「………それなら、泊まっておいで…。」
咲「ほんとっ?…あっ、お姉ちゃんは大丈夫…?」
照「ふふ、私は平気だよ。誰かさんみたいに、子どもじゃないからね。」
咲「えー、それって私のこと?」ム-
照「…淡と、お家の人に迷惑かけないようにね。」
咲「うんっ。…あ、でも今日、お家の人はいなくて淡ちゃんだけなんだ。」
照「えっ?」
咲「あっ、でももちろん、迷惑かけないように気をつけるよっ。」
照「…そ、そう……。」
咲「それじゃあお姉ちゃん、明日帰るからねっ。」
照「…うん、分かった…。」
217 = 1 :
ピッ
淡「…テル、いいって?」
咲「うんっ。」
淡「そうなんだ…。」
咲「えっと、今日はお世話になります。」
淡「あっ、いや、こちらこそ…。」
咲「えへへ、家族以外のお家にお泊まりするの、はじめてだよ。」
淡「…ごめん、今さらだけどさ…迷惑だった?」
咲「えっ?」
淡「……。」
咲「…えっと、迷惑なんかじゃないよ?というか…私の方が急に泊まらせてもらっちゃって、悪いくらい…。」
淡「そ、そんなことないよっ。」
淡(私が強引に誘ったんだもん…。)
咲「淡ちゃんと長く一緒にいられて、嬉しいなっ。」ニコ
淡「……っ!」ドキッ
咲(少し、緊張するけど…。こういう機会のはじめてが、淡ちゃんでよかったかも。)
淡(…親切から言ってくれた、ってことくらいわかってる。でも私はやっぱりサキと、もっと一緒にいたい。)
淡(そのときサキを困らせることになっても、後悔なんてしたくないから、我慢なんかしない…!)
218 = 1 :
淡「まだ少し早いけど、夕食なににするか決めようよっ。」
咲「そうだね。うーん、どうしようか…?」
カタカタッ
淡「種類は、ひと通りそろってるよ。はい、これっ。」パッ
咲「これ…なあに?」
淡「私が普段食べてるデリバリーの店。特注で頼めるところもあるから、けっこう品数は多いと思うっ。」
咲「えっ!淡ちゃんいつも外食なの?」
淡「外食、ってことになるの?よくわかんないけど、ネットとか電話で取り寄せてる。」
咲「じ、自分でつくったりは…?」
淡「え、しないよ?」
咲「………。」
咲(…お、お金持ちだから、なのかな…?でも…毎日つくりものって……。)
淡「和食とかなら、ここがおいしいよっ。」カチッ
咲「…う、うん………えっ!」
咲(た…高い…。ひょっとして、他のお店もこんな感じ…?)
淡「サキが好きそうなのはどれだろ…」カチ、カチ
咲「あ、淡ちゃん…。」
淡「なーに?」カチ、カチ…
咲「あの、私今日…そんなにお金持ってきてなくて……。」
淡「いらないよ?」キョトン
219 = 1 :
淡「サキは好きなのを、好きなだけ食べてっ。」
咲「だっ、だめだよ!」アセ
咲「そ…それより淡ちゃんっ、本当に毎日…お店のご飯なの?」
淡「うん。」
咲「そっ、そんなの…体悪くしちゃうよっ。」
淡「えっ?いやでも一応、バランスが考えられてるのを頼んでるつもりだよ?」
咲「で…でもできるだけ、目の前でつくった…できたてのものを食べた方が…。」
淡「あー…でも私、料理とかできないし。」
咲「……。」
咲(このままだと淡ちゃん…、体壊しちゃうかも…。)
淡「注文した方が、早いしラクだしおいしいから…」
咲「だ…だめっ!毎日外食なんて不健康だよ…!なんだったら、今日は私が夜ご飯つくるからっ。」
淡「え…!?」
咲「あっ…!」
咲(つい口から……!…こんな図々しいこと言っちゃうなんて。あ、謝らなきゃっ…)アセッ
淡「…ほんとに?」
咲「…え?」
淡「サキがここで、つくってくれるのっ?」パア
咲「…え…?あ、その…」
咲(あれ…、淡ちゃん嫌がって…ない…?)
220 = 1 :
咲「えっと……め、迷惑じゃなければ……。」ドキドキ
淡「サキの手料理が食べられるなんて、夢みたい!ほんとにいいのっ?」
咲「そ、そこまでのことじゃないよっ。」
淡(ウソウソ…こんなことって…!)ドキドキ
咲(淡ちゃんが優しくてよかったよお…。)ホッ
ガチャ
淡「はいっ、ここがキッチン。」
咲「わ…広いね…!」
淡「あるものは全部好きに使ってね。」
咲「え、いいの…?」
淡「もちろんっ。」
咲「…それじゃあ、あの…冷蔵庫…見せてもらってもいいかな……?」
淡「うん、いいよ?大したものは入ってないけど。」
咲「えっと、夜ご飯に使っても大丈夫なものを教えてもらえたらなって。」
淡「んー、なにがあったかな…」
パカッ
淡「あ…。」
咲「…ふえっ?」
淡「…あは…は、軽食と調味料しか…入ってないや…。」ヒク…
221 = 1 :
咲「あ、淡ちゃん…。」
咲(これは…遠慮してちゃだめかも………!)
淡(ヤバイ、サキに引かれてるっ…?こ、こんなに無いなんて思わなかった…!)
淡「ちっ、ちがうのっ…これは…」アセッ
咲「…あの…キッチンの戸棚とか引き出し、見てもいい?」
淡「あっ…、う、うん。」
パカッ…、パカッ…、スッ…
咲「………。」
淡(無言で見てってる…。)ドキドキ
…パタン
咲「…ふう。」
淡「サキ…?」
咲「ん?」
淡「その、引いてる…?」
咲「へっ?な、なんで?」
淡「いや、だって…私の家なんにもなくて…。」シュン
咲「ううんっ、引いたりなんてしてないよ?…それに、淡ちゃんのお家はいっぱいあって……」
淡「えっ?なにがっ?」
咲「ふふっ、淡ちゃんのお母さんなのかな?調味料がたくさん揃ってたの。」
222 = 1 :
淡「あー…、たしかに帰ってくる度になんかしら買ってるみたいだけど…。」
咲「これだけ充実してたら、材料さえあればどんな料理もできちゃうよっ。お母さんすごいね!」ニコッ
淡「で、でもほとんど封開けてないし、よく期限切らして捨ててるけどね。」テレ
咲「あ…あはは…。」
咲「と…とにかく、夜ご飯の材料を買いにいこう。」
淡「うんっ。」
咲「…あ、その前にメニュー決めなきゃ。」
咲「淡ちゃん、なに食べたい?」
淡「サキがつくってくれるものならなんでも!」
咲「う…うーん、嬉しいけど…それだと困っちゃうよ。」
淡「それじゃあ…、アレルギーとかはないよ。」
咲「あ、ほんと?…嫌いなものは?」
淡「んー、サキのものならなんでも食べられると思う。」
咲「あはは、ほんとにいいの?えっと、和洋中ならどれが…?」
淡「サキが得意なものっ。」
咲「もー、淡ちゃんたら…。それなら私が全部決めちゃうよ?」
淡「いいよー。」
淡(…私が一番食べたいのは料理じゃないし…ね。)
223 = 1 :
今日はここまでです
【MEMO】 136まで
226 :
乙
咲さんの手料理いいなあ
227 :
おつです
228 :
素敵
229 :
待ってるよ
230 :
ウィーン
咲(お米はあったから、おかずのものを買えばいいよね。なるべくバランスのいいものを…。)
コロコロ
淡「サキッ、買い物カート持ってきた!」
咲「わ、ありがとう。」
淡「なに買うのー?」
咲「えっと、お魚とお野菜と…。」
淡「魚に野菜ね!」
咲「嫌いなものがあったら言ってね。」
淡「サキのだからへーきっ。」
咲「そういうものなの…?…あ、果物とか甘いものとかで食べたいのある?」
淡「デザートで?」
咲「うん。」
淡「それはもちろん…、……!」ハッ
淡「な、なんでもないっ!」アセ
咲「えっ?な、なに?」
淡(こ、こんなところで今ふつーに、「サキ」って言うところだったよ…!)ドキドキ
咲(食べたいもの、あるんじゃないのかなあ…?)
231 = 1 :
ガサッ
咲「淡ちゃんの方が重くない…?」
淡「そんなことないよ。さっ、帰ろ!」
咲「うん。」
「あれっ?キミ、たしかこの前の…!」
咲「……え?」
淡「…!」
「あー、やっぱりそうだ!僕のこと覚えてます?ホラ、ついこの前向こうのスーパーでアンケート頼んだ…」
咲「…あっ。」
咲(わわ、あのときのこわい人だ…。)
「覚えててくれました?嬉しいなあ!こっちでも買い物してるんですねー。今日こそは、ご協力いただけます?」ズイッ
咲「あ、あの私っ…」ビク
咲(今日はちゃんと自分で断らなきゃ…!)
グイッ
咲「あっ…。」
咲(淡ちゃん…!?)
淡「……。」ギロッ!
「ヒ……!!!」
淡「二度と近寄んないで。」
「すっすいません!べべ別の人当たりますっ!!」
232 = 1 :
テクテク
咲「あ、淡ちゃん…断ってくれてありがとうっ。」
淡「いーよべつに。」
咲「…で、でも……あんなふうに言っちゃうのは…。」
咲(な、なんかすごく怯えてたよ…。…でも、私が淡ちゃんに言える立場じゃないんだけど……。)シュン
淡「……。」…ハア
淡「…ん、そーだね。気をつけるよ。」
咲「ご、ごめんね…。」
淡(なんでサキに対してだと、こんなに素直になれるんだろう…。)
咲「自分で断らなきゃって思ってるのに、この前はお姉ちゃんが断ってくれて……、今日は淡ちゃんにお世話かけちゃった…。」
淡「それほどのことじゃないよ。」
淡(まーあれじゃ、テルも同じように追い払っただろうね。)
咲「淡ちゃんや、お姉ちゃんみたいになりたいなあ…。」
淡「サキが?あはは、そんなの意味ないって。」
咲「えー…?…だって、自分の意見もちゃんと言えないなんて…、周りの人が困っちゃうよ。」
淡「そこまでひどいわけじゃないでしょ。サキは今のままでいいのっ。」
咲「うー…私ももっとはっきり断れたらなあ…。」
淡「サキが言えない代わりに、私が全部言ってあげるから問題ないよ。ほら、上の空で歩いてるとコケるよ?」
咲「う…うん。」
233 = 1 :
咲「さて…」
淡「………。」
淡(サキのエプロン姿…やばいんだけど…。可愛いすぎでしょ…!)ドキドキ
咲(まずはお米をといで、少しお水に浸して……あ、お湯沸かさなきゃ。)
淡(このまま見てたら、夕食どころじゃなくなりそう…。…いや、それはだめっ、せっかくのサキの手料理なんだから…!)
淡「サ、サキッ!私もなんか手伝う!」
咲「うん、ありがとうっ。それじゃあ…買ってきたお野菜を全部出して、軽く水洗いしてもらってもいい?」
淡「おっけー!」
淡(ちゃんとやらなきゃ…!えっと、ダイコンとニンジン…ゴボウに…)ガサガサ
ザー…
咲(次は、ぶりを…)
淡「サキ、この魚はー?」
咲「あ、ちょうど今使おうと思ってたんだ。ありがとう。」
咲(塩をふって少し置いとこう。)パッパッ
淡「次はっ?」
咲「えっと、その野菜を切ってほしいんだけど…、淡ちゃん包丁って大丈夫…?」
淡「あ、バカにしてる?」ムー
234 = 1 :
咲「う、ううん!そういうのじゃなくてっ…、刃物だから…。」アセ
淡「へーきだよっ。大得意だしさ!」
咲「それじゃあ大根の皮をむいて、半月……ううん、厚めの…いちょう切りにしてもらえたら…。」
淡「……んん?」
咲「…あ、えっと…、輪切りにして…」
淡「輪切りねっ。」ザクッ
咲「あっ、淡ちゃん!切るときは左手を丸くして添えた方が…!」ハラハラ
咲「ふう…。」
咲「できたねっ。」
淡「すごい…!」
咲(ぶり大根、きんぴらごぼう、海藻サラダに黒豆煮と浅漬け…、これなら栄養価は大丈夫そうかな…。)
淡「すっごく和食って感じ…!」キラキラ
咲「サラダは違うけど、大体そうだね。」
淡「お腹ペコペコー!さっそく食べようよ!」
咲「うん。今お味噌汁つけるね。」
淡「あ、手伝うよっ。」
235 = 1 :
コトッ
咲「それじゃあ食べようか。」
淡「うわわ……夢…みたい…。」
咲「淡ちゃんの口に合うといいんだけど…。」
淡「絶対おいしいに決まってるよ!いただきまーす!」
咲「いただきますっ。」
淡(サキがつくってくれたご飯を…こうやって一緒に食べれるなんて……!)
淡(今日はずっと幸せすぎて、信じられないよ…。)
パクッ
淡「………。」モグモグ
咲「…ど、どうかな?」ドキドキ
淡「……!」
淡「なにこれ……ほんとに、すっごくおいしい…!」ブル…
咲「わ…!本当っ?」パア
淡「こんなにおいしいご飯…食べたことないよ…!」
咲「ま、またっ…そんなこと言って…。」カア
236 = 1 :
パクパク、モグモグ…
淡「……キンピラもおいしい!……みそ汁も、すごいおいしいんだけど…!」
咲「あ、淡ちゃん…、そんなに急いで食べたらよくないよ。」
淡「だって…!とまらないんだもんっ。」モグモグ
咲「う、嬉しいけど……ちゃんと噛んで食べてね?」テレ
淡「うん!」パクパク
咲(淡ちゃん、こういう和食が大丈夫でよかった…。)
淡「…サキは本当に完璧!」ニコニコ
咲「え?料理のこと?」ハム、モグモグ
淡「んー、まあそれもあるけど…」モグモグ
咲「でも、これは私が全部つくったんじゃないよ?淡ちゃんいっぱい手伝ってくれたし…。この黒豆は、もう煮てあるのを温めて盛りつけただけだし…。」
淡「えーと、この…ブリ大根?と、キンピラとかの味つけは全部サキでしょ?味はちゃんとついてるのに、優しい感じ!」
咲「…あ、でもそれは淡ちゃんのお母さんの調味料があったから…。」
淡「どんなにいいのがそろってても、腕がないとこうはならないよ。」
咲「そ、そこまでのものじゃ…」
淡「ていうかそんなにゆっくりしてたら、私全部取っちゃうよ?サキももっと食べなよー。」パクパク
咲「あ、うん。」…ハムッ
237 = 1 :
淡「はあーっ。」
淡「ほんと、さっきのご飯おいしかったあ…!」」
咲「淡ちゃん、いっぱい食べてたね。」
淡「うん!いつもは料理残すんだけど、今日は満腹にならないくらいどんどん食べれちゃった!」
淡「サキは最高のお嫁さんになるね!」
淡(私の、だけどっ。)
咲「えっ!そ、そんな…。」カア
淡「いきすぎってくらい思いやりがあって、麻雀は群を抜いてるし、料理も上手いとか、完っ璧だよ!」
咲「ええっ!?わ、私全然そんなことないって!」アセ
淡「もちろん、それだけの魅力なわけないんだけどさ。でもとにかく、サキはもっと自分のことを自覚すべきだね。」
淡「…でもって、人からどう見られてるかも自覚すべき。」ズイ
咲「う…うーん…。」タジ…
咲(む、難しいよお…。)
淡「あっ、そうだ!先に言っておくけど、ベッドは私と一緒ね!」
咲「え…?」
咲「えええーっ!?」
238 = 1 :
今日はここまでです
【MEMO】 144まで
239 :
乙 待ってたよ!
240 :
乙乙 同じく待ってた
241 :
京太郎板やぞ
はよ京太郎ハーレムにしろや
243 :
続き楽しみ
244 :
咲さんかわいい
245 :
淡「さてっ。食休みして、お風呂入ったし、あとは寝るだけ!サキ、一緒に寝よっ!」
咲「まっ待って、淡ちゃん!その…、ほ…ほんとにいいの…?」アセ
咲(これ、淡ちゃんが普段寝てるベッドだよ、ね…?)ドキドキ
淡「まだ言ってるの?別々に寝る方が変でしょっ。友だちなんだし、泊まりにきたならふつーこうするよ!」
咲「そ、そうなの?」
咲(はうう…き、緊張する…。パジャマも淡ちゃんの借りちゃったし、なんか…申し訳ないな…。)モジ
淡「ゆ、湯冷めするよっ?ほら、早くおいでって。」
咲(淡ちゃん、すごく優しいよ…。…ここは、甘えちゃおう……!)
咲「…うん。…それじゃあ…失礼します。」ソロ…
淡「う、うん!」
淡(う、うわ……!やった…!ついに…一緒のベッドに…!)ドキドキ
…ポフ
淡「っ!」
淡(サ、サキの顔がこんな近く…!!)カアッ
咲「えへへ……。な、なんか照れちゃうね…。」テレ
淡「せっ、狭くないっ?」
咲「うん、大丈夫だよ。」
246 = 1 :
咲「…あ。もう寝るよね?電気消さなきゃ…」ムク
淡「あっ、へーき!リモコンここにあるからっ。」
咲「え、そうなの?あはは、すごいね。」モゾ…
咲(あれ……?)ピク
咲「淡ちゃんのにおいだ…。」ポソッ
淡「え…?」
咲「あっ、あのね、今気づいたんだけど…このベッド、すごく淡ちゃんの香りがするの。とってもいいにおいで…。」
淡「…えっ…そ、そんなにする…?」カア
咲「うんっ。このパジャマ借りたときも、何となく淡ちゃんのにおいがしたんだけど、ベッドはもっとするよっ。」
淡「そ、そうなんだ…。私…全然わからないや。」カア
咲「洗剤とか、スキンケアのものじゃないにおいだよ。…ふふ、なんか嬉しくなっちゃうなあ。」モゾモゾ…
カチャ
咲「あ…。」
淡「ん?……あっ!」
淡「それ…!」
咲「はずすの忘れてたよー。今気づいてよかった。」ムク
淡(この前のブレス…!)
247 = 1 :
淡「今日、してたのっ…?」
咲「うんっ。…あれ?もしかして気づかなかった?」
淡「……う…ん。」
咲「ご飯作るときと、お風呂のときははずしてたんだけど、それ以外はつけてたよ。…あ、でも長袖だと見えないよね。」
淡「つけてきて…くれてたんだ…。」
咲「だって、淡ちゃんとの絆の証だもんっ。」ニコッ
淡(っつ!)ドキッ
淡(こ、こんなことされたら…もう…!)ドキドキ
咲「あれ…?はずれない…。」ゴソゴソ
淡「…は、はずさなくていいじゃん。」ムク
咲「え、でも万が一…寝てるあいだに壊したりしちゃったら嫌だし…」
グイッ、ドサッ…
咲「きゃっ…」
淡「…このまま、つけてなよ。」
咲「あ、淡ちゃん…?どうして上に乗って…」
淡「…はあ…。」ドキドキ
咲「……?」キョト
淡「サキ、可愛すぎ…。」
248 = 1 :
咲「っ!か、可愛くなんかないよっ!可愛いのは淡ちゃんで…!」アセ
淡「ねえ、私が今日…どれだけ頭狂いそうだったか、わかる?」
咲「えっ…?それってどういう…」
淡「やっぱり、サキは気づいてないよね…。」
咲「……?」
淡「今日ずっと見てた。」
咲「え…?」
淡「どのサキもすごい可愛いかったよ…。エプロンつけてたときも…、私の服を着たお風呂上がりのときも…。」
淡「いつ……襲っちゃおうか、って思うくらい。」
咲「えっ…!?あ、淡ちゃんっ…?」
淡「私が…そういう目で見てる…って、わからなかった?」
咲「な、なに言ってるのっ…。」カアッ
淡「今日だけじゃないよ。一昨日の出かけたときも、ずっとそうだった。」
咲「そんなっ、冗談…!」
淡「ジョーダンなんかじゃないよ!」グッ
サラッ
咲「…あ…」
咲(淡ちゃんの髪が…。)
咲(すごくいいにおい。…もうほとんど抱きしめられてるみたいなのに、…ドキドキしすぎておかしくなりそうだよっ……。)ブルッ…
249 = 1 :
淡「……私のこと、嫌い?」
咲「え…!?ううんっ、嫌いなわけないよ!」
淡「そう…。じゃあ、好き?」
咲「うんっ、好きだよ。」
淡「………テルのことは、好き?」
咲「お、お姉ちゃん…?好きだけど…。」
淡「…そう。…あのさ、私も…サキのことが好き。」
咲「あ、ほんと…?」パア
淡「まー、それは当然なんだけど。…でも…」
スッ…、サラッ
咲「…!」ピクン
淡「髪、サラサラ…」
咲「あ…淡ちゃんっ?」アセッ
淡(首すじ…)ハア
ツツ…
咲「ひゃうっ…!?」ビクッ
淡「スベスベだね…」
咲(こ、これってなんかエッチ……!)ドキ
咲「淡ちゃんっ…だめっ…。」グッ
淡「私の好き…は、もっとこうゆうことがしたい……好き、なの。」
250 = 1 :
咲「えっ!?」
咲(そ、それって…)
淡「サキを、私だけのものにしたいのっ…。サキもっ、私を好きになって!」
咲「……っ!!」ドキッ
咲(あ、淡ちゃん…、私のこと…そんなふうに思ってくれてたのっ…?)
トクンッ…!
咲(…や、やだ…どうしよう…!なんかすごく体が熱くて…、苦しい……。)カアッ…
淡「サキは私と、こうゆうことするの…やだ?」
咲「……あ、あのっ、私っ…」ドキドキ
淡「私は今すぐにでも…、したい…!」
咲「…!」ドキッ
咲(だ、だめだよ…!いきなり、そんなこと…!)
淡「……サキ…」スッ
咲「だっ、だめっ!」フイッ
淡「…なんで?」
咲(ふわっ!あ…淡ちゃんの息が耳に…!)ブルッ
淡「サキの口、柔らかそう…。」
咲「……!」カア…
咲(や、だめ…、なんかっ…おかしな気持ちになっちゃいそう……!)ドキドキ
みんなの評価 : ★★★
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