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    元スレ照「咲が泊まりにくる」淡「毎日サキと話してるよっ」

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    みんなの評価 : ★★★
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    201 = 1 :


    テクテク

    (わわっ…、お家の中も広い……!)

    「私の部屋、2階だから。」

    「う、うん。」

    「あっ、淡ちゃん。私、お家の人に…ごあいさつを…。」

    「あー、必要ないよ。」

    「え?なんで…?」

    「今いないから。」

    「えっ、…あの、お仕事…?」

    「うん、両親ともね。たまに帰ってくるけど、ほとんどここにはいないの。」

    「……そ、そうなんだ。」

    (それじゃあ普段…淡ちゃんは、ひとりでここに……?)

    カチャッ

    「はい、どーぞっ。」

    「えっと…、お邪魔…します。」

    「それ2回目だよ?」

    「だ、だって…!やっぱり、緊張しちゃって…。」

    「あはは、そっか。まあ、てきとーに座っててよ。」

    202 = 1 :


    「なんか飲み物持ってくる。」

    「あっ、いいよ!私、すぐ帰るからっ…。」アセ

    「すぐだから待っててよ。ね?」

    「あう…ご、ごめんね。」

    「いーから、いーから。」

    カチャ、テクテク…

    「…うぅ……。」ペタン

    (…やっぱり…緊張するよ…。しかも広くて、キレイだし…。淡ちゃんはこういうの…慣れてるみたいだったけど、普通はそんな感じなのかなあ。)


    (サキが家に来てくれた…!ちょっと強引に誘ってみたかいがあったよっ。)ドキドキ

    (ずっとこの日がくるのを待ってたんだから…!絶対ムダになんてしないっ。)



    テクテク…、カチャ

    「おまたせ…って、あれ?なんでそんな入り口のとこに座ってるの?」

    「…!あ、淡ちゃんっ、遅いよお…!」

    「え?そんなに遅かった?」

    「私ドキドキしながら待ってたんだもん…!心もとなかったよー…。」

    「ご、ごめん。マンガとか読んでてよかったのに。」

    「そんなことできるわけないでしょっ…。」

    「そ、そっか。」

    (こんなに切羽つまってるなんて。ただ私だけを、待っててくれてたんだ…。)

    203 = 1 :


    「淡ちゃんのお家なんだから、勝手なことはできないよ。」

    「もー、気にしないでいいのに。」

    「…ほら、ジュースとお菓子持ってきたっ。サキ、もっとこっちに座りなよ。」

    「…あ、ありがとう。」

    ポス…

    (サキが、ほんとに私の部屋にいる…。)カア

    「………。」

    「……あれ…?…なんか、今はそんなに緊張しないや。」

    「え?」

    「さっき淡ちゃんを待ってたときね、すごく不安になったの…。このまま戻ってこなかったらどうしよう…とかまで考えちゃった…。」

    「な、なに言ってんの。ここ私の家だよ?」

    「う、うん…そうだよね、そうなんだけど…。淡ちゃんが戻ってきたとき、すごくホッとしたんだ。」

    「なんかそれで落ち着いたみたいで、こんなに豪華なお家でも…今はそれほど緊張してないの。えへへ。」ニコ

    (な、な…、サキってば可愛すぎるんだけど…。)ドキドキ

    「淡ちゃんのお部屋って、おしゃれでかわいいねっ。」キョロ

    「そ、そう?」

    「うんっ、やっぱりその人らしいっていうか…。お姉ちゃんのお部屋も、読書好きっていう感じだったし…。」

    「え?テルの部屋、入ったの…?」

    「うん。昨日寝る前に星を見てたら、お姉ちゃんが部屋に入れてくれたの。そこからの方がよく見れて、キレイだったんだ…!」

    「そう、なんだ。」

    204 = 1 :


    「…あっ、そうだ。淡ちゃんっ。」

    「ん?」

    ゴソゴソ

    「はい、これっ。」

    「え…、これって!」

    「お菓子、作ったんだ。もしよかったら食べてもらいたいなって……。」

    「い、いいのっ?」

    「うんっ。」

    (サキが渡したいものって、これだったんだ…!手づくりをもらえるなんて……ウソみたいっ。)ドキドキ

    「さ、早速食べていい?」

    「もちろんだよ。」

    ガサ

    「ブラウニーだっ…。」

    「あ…、苦手…だったりする?」

    「全然っ。大好きだよっ!」

    (よかった…。)ホッ

    (これをサキが…。こんなサプライズがあるなんて、思ってなかった…!)

    「…い、いただきますっ。」

    パクッ

    「………。」モグモグ

    205 = 1 :


    「…!」

    (………。)ドキドキ

    「…っ。」

    「…………あ、淡ちゃん…?」

    (えっ…、く…口に合わなかったのかな……?)

    「だ、大丈夫…?」ソッ

    ガシッ

    「…サキッ!」

    「きゃっ」

    「すっっごくおいしいよ、これ!ほんとに手づくり?」

    「えっ?……う、うん。」

    「売り物なんてメじゃないくらいおいしい!」

    「えっ…そ、そんなことっ…」

    「私、こんなおいしいのはじめて食べた…。」

    「大げさだよ……。」テレ…

    「ううん、ほんとに!」グッ

    「………あ、ありがとう…。」

    「…………あの、淡ちゃん…」

    「ん?」

    「そろそろ…離してもらえると……」カア

    206 = 1 :


    「…あっ!」

    バッ

    「ご、ごめんっ!」カア

    「…う、ううん。気にしないで…。」

    (わわっ!思わずサキの腕つかんで、引き寄せてた…!)

    「……。」ドキドキ

    「…ふふ、でも気に入ってもらえてよかったよ。」

    「ほ、ほんとにおいしかったから…!」

    「うーん、普通につくったつもりなんだけどなあ…?こんなに喜んでもらえるなんて、思わなかったよ。」

    「サキは天才なんだねっ。」

    「う…うーん…。」

    (淡ちゃんは普段、あんまりお菓子食べないのかな…?)

    「………。」パクッ、モグモグ

    「……。」

    (すごく美味しそうに食べてて……な、なんか照れちゃうよ。なにか気を紛らわさなきゃ…。)カア

    「…あ…淡ちゃん、持ってきてくれたお菓子…もらってもいい?」

    「ん?ああ、じゃんじゃん食べてっ。」

    「ありがとう。それじゃ…いただくね?」

    スッ

    (……あれ?これって…)

    「専門店のお菓子…?」

    「うん。たぶんそう。」モグモグ

    (…え?こっちのは、高級なお店のだよね…?あ、あっちのも……!?)

    207 = 1 :

    今日はここまでです


    【MEMO】 125まで

    208 :

    乙 淡は金持ちっぽいよね

    210 :

    乙 かわいい

    212 :


    「どうかした?」

    「あ、淡ちゃんっ。こんないいもの、もらえないよ…!」アセ

    「えっ、なんで?」

    「…それ以前に、こっちの方が何倍もおいしいのに……私、淡ちゃんに失礼なものあげちゃった…!」

    「ちょ、ちょっと、サキッ。なに言ってんのっ?」

    「ご、ごめんね…。」シュン

    「まってまって!なんかすごく誤解してるよっ。」アセッ

    「このお菓子は親とかが持ってきて、食べきれないくらいあるし…。それに私は、咲のブラウニーの方が本当においしかったのっ。」

    「うう…でも……」

    「むしろ私の方が、こういうのしか出せなくて気まずいんだから…。」

    「ええっ!そ、そんなことないって。」

    (味気ない、こんなものより…サキのお菓子の方がおいしいのは当然だよっ!)

    「だってサキのつくってくれたブラウニーは、世界のどこにも売ってないもん!」

    「……!」

    (淡ちゃん…。)ドキ

    「だからサキは気にしないで、どんどん食べてよ。」

    「…う、うん……ありがとう…。」

    「……。」…ハム、モグモグ

    (…すっごく、美味しいけどなあ……。これよりも、私のものの方が美味しいだなんて……。)ドキドキ

    「…はあーっ、おいしかった!」

    「えっ!」

    213 = 1 :


    「もう食べたの?」

    「うんっ。」

    「は、はやいね…。」

    「おいしくて、止まんなかったよ。」

    (…。)カア…

    「……。」ガサガサ

    「……なにしてるの?」

    「記念にとっとくの、このラッピングっ。」

    「ええっ!?」

    「そっ、そんなことしなくても…!」

    「だって、サキからはじめてもらったプレゼントだもん。」ニコ

    「……淡ちゃんっ…。」ドキ

    (…そんなに、喜んでくれてたんだ……。)

    (で、でも…中身も包みも、本当に大したものじゃないのに……。)

    「…よ、よかったら、またつくってくるからっ…。」

    「えっ?ほんと!?」パア

    「う、うんっ。…だからそれ、とっとくのは止めにして…」

    「うわわっ、嬉しーっ!またサキのお菓子、食べれるんだ…!」

    「あ…でも全然、大したものじゃ…。」

    「楽しみにしてる!……あ、じゃあこれは第1回目のってことで、額縁にでも入れ…」ルン

    「やっ、やめてえっ!」ガタタッ

    214 = 1 :




    「……あっ、もうこんな時間…。」

    「…ほんとだ。」

    (サキといる時間は、どうしてこんなに早いんだろう…。)

    「すっかり話し込んじゃったね。」

    「うん。」

    「楽しかった。」

    「うん…。」

    「………。」

    「………。」

    「…そろそろ帰ろうかなっ。」ガサ…

    「…あっ……」

    (サキが、行っちゃうっ。そんなの…やだ…!)

    「それじゃあ、淡ちゃん…」

    「ね、ねえっ!夕食食べていかない?」アセ

    「え?」

    「サキの食べたいもの、なんでも用意するからさ…!一緒に食べようよっ。」

    「い、いや…それはっ…!」

    「…っていうか、なんなら今日泊まっていきなよ!サキが私ん家にくることなんて普段ないじゃん!この機会にさっ…。」

    「ええっ!?そ…そんなの悪いよっ!私もう帰…………あっ…。」

    (淡ちゃん…私が帰ったら今日も、ひとりになっちゃうんだ…。たったひとりで、毎日ご飯食べてるのに……。)

    215 = 1 :


    「ねっ、そうしなよ…!」ドキドキ

    「………う、うん。…それじゃあやっぱり、お言葉に甘えちゃうおうかな。」ニコッ

    「えっ、ほ…ほんとっ?」パア

    「ちょっと、お姉ちゃんに電話するね。」

    「あっ、うん…。」

    ゴソゴソ

    (お姉ちゃんには申し訳ないな……。でも、私が淡ちゃんのお家に来る機会なんてほとんどないと思うから…今日だけ……。)


    プルル……ピッ

    「咲っ?」

    「あっ、お姉ちゃん?」

    「うん。どうしたの?」

    「あの…お姉ちゃん、夜ご飯ってもう準備とか…してる…?」

    「………。」ドキドキ

    「え…?ううん、まだだけど…。」

    「あ、ほんと?よかったー…。」ホッ

    「咲…?」

    「あっ、ごめんね。あの…急で申し訳ないんだけど…、今日…淡ちゃんのお家に泊まらせてもらおうかと思ってるの…。」

    「えっ…!?」

    216 = 1 :


    「…い、いいかなあ…?」

    「…え、えっと……、今日は帰らないで…淡の家に、行って……泊まるの…?」

    「あ、ううんっ。えっと…駅には行ってなくて、そのまま淡ちゃんのお家にお邪魔したんだ。それで…、夜ご飯一緒に食べて、泊まっていきなよって言ってくれて。」

    「…そ、そう…なんだ…。」

    「うんっ。」

    「………。」

    「……えっと…」

    「………咲は泊まりたいの?」

    「え?…う、うん!」

    「………。」

    「……お姉ちゃん…?」

    「………それなら、泊まっておいで…。」

    「ほんとっ?…あっ、お姉ちゃんは大丈夫…?」

    「ふふ、私は平気だよ。誰かさんみたいに、子どもじゃないからね。」

    「えー、それって私のこと?」ム-

    「…淡と、お家の人に迷惑かけないようにね。」

    「うんっ。…あ、でも今日、お家の人はいなくて淡ちゃんだけなんだ。」

    「えっ?」

    「あっ、でももちろん、迷惑かけないように気をつけるよっ。」

    「…そ、そう……。」

    「それじゃあお姉ちゃん、明日帰るからねっ。」

    「…うん、分かった…。」

    217 = 1 :


    ピッ

    「…テル、いいって?」

    「うんっ。」

    「そうなんだ…。」

    「えっと、今日はお世話になります。」

    「あっ、いや、こちらこそ…。」

    「えへへ、家族以外のお家にお泊まりするの、はじめてだよ。」

    「…ごめん、今さらだけどさ…迷惑だった?」

    「えっ?」

    「……。」

    「…えっと、迷惑なんかじゃないよ?というか…私の方が急に泊まらせてもらっちゃって、悪いくらい…。」

    「そ、そんなことないよっ。」

    (私が強引に誘ったんだもん…。)

    「淡ちゃんと長く一緒にいられて、嬉しいなっ。」ニコ

    「……っ!」ドキッ

    (少し、緊張するけど…。こういう機会のはじめてが、淡ちゃんでよかったかも。)

    (…親切から言ってくれた、ってことくらいわかってる。でも私はやっぱりサキと、もっと一緒にいたい。)

    (そのときサキを困らせることになっても、後悔なんてしたくないから、我慢なんかしない…!)

    218 = 1 :




    「まだ少し早いけど、夕食なににするか決めようよっ。」

    「そうだね。うーん、どうしようか…?」

    カタカタッ

    「種類は、ひと通りそろってるよ。はい、これっ。」パッ

    「これ…なあに?」

    「私が普段食べてるデリバリーの店。特注で頼めるところもあるから、けっこう品数は多いと思うっ。」

    「えっ!淡ちゃんいつも外食なの?」

    「外食、ってことになるの?よくわかんないけど、ネットとか電話で取り寄せてる。」

    「じ、自分でつくったりは…?」

    「え、しないよ?」

    「………。」

    (…お、お金持ちだから、なのかな…?でも…毎日つくりものって……。)

    「和食とかなら、ここがおいしいよっ。」カチッ

    「…う、うん………えっ!」

    (た…高い…。ひょっとして、他のお店もこんな感じ…?)

    「サキが好きそうなのはどれだろ…」カチ、カチ

    「あ、淡ちゃん…。」

    「なーに?」カチ、カチ…

    「あの、私今日…そんなにお金持ってきてなくて……。」

    「いらないよ?」キョトン

    219 = 1 :


    「サキは好きなのを、好きなだけ食べてっ。」

    「だっ、だめだよ!」アセ

    「そ…それより淡ちゃんっ、本当に毎日…お店のご飯なの?」

    「うん。」

    「そっ、そんなの…体悪くしちゃうよっ。」

    「えっ?いやでも一応、バランスが考えられてるのを頼んでるつもりだよ?」

    「で…でもできるだけ、目の前でつくった…できたてのものを食べた方が…。」

    「あー…でも私、料理とかできないし。」

    「……。」

    (このままだと淡ちゃん…、体壊しちゃうかも…。)

    「注文した方が、早いしラクだしおいしいから…」

    「だ…だめっ!毎日外食なんて不健康だよ…!なんだったら、今日は私が夜ご飯つくるからっ。」

    「え…!?」

    「あっ…!」

    (つい口から……!…こんな図々しいこと言っちゃうなんて。あ、謝らなきゃっ…)アセッ

    「…ほんとに?」

    「…え?」

    「サキがここで、つくってくれるのっ?」パア

    「…え…?あ、その…」

    (あれ…、淡ちゃん嫌がって…ない…?)

    220 = 1 :


    「えっと……め、迷惑じゃなければ……。」ドキドキ

    「サキの手料理が食べられるなんて、夢みたい!ほんとにいいのっ?」

    「そ、そこまでのことじゃないよっ。」

    (ウソウソ…こんなことって…!)ドキドキ

    (淡ちゃんが優しくてよかったよお…。)ホッ



    ガチャ

    「はいっ、ここがキッチン。」

    「わ…広いね…!」

    「あるものは全部好きに使ってね。」

    「え、いいの…?」

    「もちろんっ。」

    「…それじゃあ、あの…冷蔵庫…見せてもらってもいいかな……?」

    「うん、いいよ?大したものは入ってないけど。」

    「えっと、夜ご飯に使っても大丈夫なものを教えてもらえたらなって。」

    「んー、なにがあったかな…」

    パカッ

    「あ…。」

    「…ふえっ?」

    「…あは…は、軽食と調味料しか…入ってないや…。」ヒク…

    221 = 1 :


    「あ、淡ちゃん…。」

    (これは…遠慮してちゃだめかも………!)

    (ヤバイ、サキに引かれてるっ…?こ、こんなに無いなんて思わなかった…!)

    「ちっ、ちがうのっ…これは…」アセッ

    「…あの…キッチンの戸棚とか引き出し、見てもいい?」

    「あっ…、う、うん。」

    パカッ…、パカッ…、スッ…

    「………。」

    (無言で見てってる…。)ドキドキ

    …パタン

    「…ふう。」

    「サキ…?」

    「ん?」

    「その、引いてる…?」

    「へっ?な、なんで?」

    「いや、だって…私の家なんにもなくて…。」シュン

    「ううんっ、引いたりなんてしてないよ?…それに、淡ちゃんのお家はいっぱいあって……」

    「えっ?なにがっ?」

    「ふふっ、淡ちゃんのお母さんなのかな?調味料がたくさん揃ってたの。」

    222 = 1 :


    「あー…、たしかに帰ってくる度になんかしら買ってるみたいだけど…。」

    「これだけ充実してたら、材料さえあればどんな料理もできちゃうよっ。お母さんすごいね!」ニコッ

    「で、でもほとんど封開けてないし、よく期限切らして捨ててるけどね。」テレ

    「あ…あはは…。」

    「と…とにかく、夜ご飯の材料を買いにいこう。」

    「うんっ。」

    「…あ、その前にメニュー決めなきゃ。」

    「淡ちゃん、なに食べたい?」

    「サキがつくってくれるものならなんでも!」

    「う…うーん、嬉しいけど…それだと困っちゃうよ。」

    「それじゃあ…、アレルギーとかはないよ。」

    「あ、ほんと?…嫌いなものは?」

    「んー、サキのものならなんでも食べられると思う。」

    「あはは、ほんとにいいの?えっと、和洋中ならどれが…?」

    「サキが得意なものっ。」

    「もー、淡ちゃんたら…。それなら私が全部決めちゃうよ?」

    「いいよー。」

    (…私が一番食べたいのは料理じゃないし…ね。)

    223 = 1 :

    今日はここまでです


    【MEMO】 136まで

    226 :


    咲さんの手料理いいなあ

    227 :

    おつです

    228 :

    素敵

    229 :

    待ってるよ

    230 :




    ウィーン

    (お米はあったから、おかずのものを買えばいいよね。なるべくバランスのいいものを…。)

    コロコロ

    「サキッ、買い物カート持ってきた!」

    「わ、ありがとう。」

    「なに買うのー?」

    「えっと、お魚とお野菜と…。」

    「魚に野菜ね!」

    「嫌いなものがあったら言ってね。」

    「サキのだからへーきっ。」

    「そういうものなの…?…あ、果物とか甘いものとかで食べたいのある?」

    「デザートで?」

    「うん。」

    「それはもちろん…、……!」ハッ

    「な、なんでもないっ!」アセ

    「えっ?な、なに?」

    (こ、こんなところで今ふつーに、「サキ」って言うところだったよ…!)ドキドキ

    (食べたいもの、あるんじゃないのかなあ…?)

    231 = 1 :




    ガサッ

    「淡ちゃんの方が重くない…?」

    「そんなことないよ。さっ、帰ろ!」

    「うん。」

    「あれっ?キミ、たしかこの前の…!」

    「……え?」

    「…!」

    「あー、やっぱりそうだ!僕のこと覚えてます?ホラ、ついこの前向こうのスーパーでアンケート頼んだ…」

    「…あっ。」

    (わわ、あのときのこわい人だ…。)

    「覚えててくれました?嬉しいなあ!こっちでも買い物してるんですねー。今日こそは、ご協力いただけます?」ズイッ

    「あ、あの私っ…」ビク

    (今日はちゃんと自分で断らなきゃ…!)

    グイッ

    「あっ…。」

    (淡ちゃん…!?)

    「……。」ギロッ!

    「ヒ……!!!」

    「二度と近寄んないで。」

    「すっすいません!べべ別の人当たりますっ!!」

    232 = 1 :


    テクテク

    「あ、淡ちゃん…断ってくれてありがとうっ。」

    「いーよべつに。」

    「…で、でも……あんなふうに言っちゃうのは…。」

    (な、なんかすごく怯えてたよ…。…でも、私が淡ちゃんに言える立場じゃないんだけど……。)シュン

    「……。」…ハア

    「…ん、そーだね。気をつけるよ。」

    「ご、ごめんね…。」

    (なんでサキに対してだと、こんなに素直になれるんだろう…。)

    「自分で断らなきゃって思ってるのに、この前はお姉ちゃんが断ってくれて……、今日は淡ちゃんにお世話かけちゃった…。」

    「それほどのことじゃないよ。」

    (まーあれじゃ、テルも同じように追い払っただろうね。)

    「淡ちゃんや、お姉ちゃんみたいになりたいなあ…。」

    「サキが?あはは、そんなの意味ないって。」

    「えー…?…だって、自分の意見もちゃんと言えないなんて…、周りの人が困っちゃうよ。」

    「そこまでひどいわけじゃないでしょ。サキは今のままでいいのっ。」

    「うー…私ももっとはっきり断れたらなあ…。」

    「サキが言えない代わりに、私が全部言ってあげるから問題ないよ。ほら、上の空で歩いてるとコケるよ?」

    「う…うん。」

    233 = 1 :




    「さて…」

    「………。」

    (サキのエプロン姿…やばいんだけど…。可愛いすぎでしょ…!)ドキドキ

    (まずはお米をといで、少しお水に浸して……あ、お湯沸かさなきゃ。)

    (このまま見てたら、夕食どころじゃなくなりそう…。…いや、それはだめっ、せっかくのサキの手料理なんだから…!)

    「サ、サキッ!私もなんか手伝う!」

    「うん、ありがとうっ。それじゃあ…買ってきたお野菜を全部出して、軽く水洗いしてもらってもいい?」

    「おっけー!」

    (ちゃんとやらなきゃ…!えっと、ダイコンとニンジン…ゴボウに…)ガサガサ

    ザー…

    (次は、ぶりを…)

    「サキ、この魚はー?」

    「あ、ちょうど今使おうと思ってたんだ。ありがとう。」

    (塩をふって少し置いとこう。)パッパッ

    「次はっ?」

    「えっと、その野菜を切ってほしいんだけど…、淡ちゃん包丁って大丈夫…?」

    「あ、バカにしてる?」ムー

    234 = 1 :


    「う、ううん!そういうのじゃなくてっ…、刃物だから…。」アセ

    「へーきだよっ。大得意だしさ!」

    「それじゃあ大根の皮をむいて、半月……ううん、厚めの…いちょう切りにしてもらえたら…。」

    「……んん?」

    「…あ、えっと…、輪切りにして…」

    「輪切りねっ。」ザクッ

    「あっ、淡ちゃん!切るときは左手を丸くして添えた方が…!」ハラハラ



    「ふう…。」

    「できたねっ。」

    「すごい…!」

    (ぶり大根、きんぴらごぼう、海藻サラダに黒豆煮と浅漬け…、これなら栄養価は大丈夫そうかな…。)

    「すっごく和食って感じ…!」キラキラ

    「サラダは違うけど、大体そうだね。」

    「お腹ペコペコー!さっそく食べようよ!」

    「うん。今お味噌汁つけるね。」

    「あ、手伝うよっ。」

    235 = 1 :




    コトッ

    「それじゃあ食べようか。」

    「うわわ……夢…みたい…。」

    「淡ちゃんの口に合うといいんだけど…。」

    「絶対おいしいに決まってるよ!いただきまーす!」

    「いただきますっ。」

    (サキがつくってくれたご飯を…こうやって一緒に食べれるなんて……!)

    (今日はずっと幸せすぎて、信じられないよ…。)

    パクッ

    「………。」モグモグ

    「…ど、どうかな?」ドキドキ

    「……!」

    「なにこれ……ほんとに、すっごくおいしい…!」ブル…

    「わ…!本当っ?」パア

    「こんなにおいしいご飯…食べたことないよ…!」

    「ま、またっ…そんなこと言って…。」カア

    236 = 1 :


    パクパク、モグモグ…

    「……キンピラもおいしい!……みそ汁も、すごいおいしいんだけど…!」

    「あ、淡ちゃん…、そんなに急いで食べたらよくないよ。」

    「だって…!とまらないんだもんっ。」モグモグ

    「う、嬉しいけど……ちゃんと噛んで食べてね?」テレ

    「うん!」パクパク

    (淡ちゃん、こういう和食が大丈夫でよかった…。)

    「…サキは本当に完璧!」ニコニコ

    「え?料理のこと?」ハム、モグモグ

    「んー、まあそれもあるけど…」モグモグ

    「でも、これは私が全部つくったんじゃないよ?淡ちゃんいっぱい手伝ってくれたし…。この黒豆は、もう煮てあるのを温めて盛りつけただけだし…。」

    「えーと、この…ブリ大根?と、キンピラとかの味つけは全部サキでしょ?味はちゃんとついてるのに、優しい感じ!」

    「…あ、でもそれは淡ちゃんのお母さんの調味料があったから…。」

    「どんなにいいのがそろってても、腕がないとこうはならないよ。」

    「そ、そこまでのものじゃ…」

    「ていうかそんなにゆっくりしてたら、私全部取っちゃうよ?サキももっと食べなよー。」パクパク

    「あ、うん。」…ハムッ

    237 = 1 :




    「はあーっ。」

    「ほんと、さっきのご飯おいしかったあ…!」」

    「淡ちゃん、いっぱい食べてたね。」

    「うん!いつもは料理残すんだけど、今日は満腹にならないくらいどんどん食べれちゃった!」

    「サキは最高のお嫁さんになるね!」

    (私の、だけどっ。)

    「えっ!そ、そんな…。」カア

    「いきすぎってくらい思いやりがあって、麻雀は群を抜いてるし、料理も上手いとか、完っ璧だよ!」

    「ええっ!?わ、私全然そんなことないって!」アセ

    「もちろん、それだけの魅力なわけないんだけどさ。でもとにかく、サキはもっと自分のことを自覚すべきだね。」

    「…でもって、人からどう見られてるかも自覚すべき。」ズイ

    「う…うーん…。」タジ…

    (む、難しいよお…。)

    「あっ、そうだ!先に言っておくけど、ベッドは私と一緒ね!」

    「え…?」

    「えええーっ!?」

    238 = 1 :

    今日はここまでです


    【MEMO】 144まで

    239 :

    乙 待ってたよ!

    240 :

    乙乙 同じく待ってた

    241 :

    京太郎板やぞ
    はよ京太郎ハーレムにしろや

    243 :

    続き楽しみ

    244 :

    咲さんかわいい

    245 :




    「さてっ。食休みして、お風呂入ったし、あとは寝るだけ!サキ、一緒に寝よっ!」

    「まっ待って、淡ちゃん!その…、ほ…ほんとにいいの…?」アセ

    (これ、淡ちゃんが普段寝てるベッドだよ、ね…?)ドキドキ

    「まだ言ってるの?別々に寝る方が変でしょっ。友だちなんだし、泊まりにきたならふつーこうするよ!」

    「そ、そうなの?」

    (はうう…き、緊張する…。パジャマも淡ちゃんの借りちゃったし、なんか…申し訳ないな…。)モジ

    「ゆ、湯冷めするよっ?ほら、早くおいでって。」

    (淡ちゃん、すごく優しいよ…。…ここは、甘えちゃおう……!)

    「…うん。…それじゃあ…失礼します。」ソロ…

    「う、うん!」

    (う、うわ……!やった…!ついに…一緒のベッドに…!)ドキドキ

    …ポフ

    「っ!」

    (サ、サキの顔がこんな近く…!!)カアッ

    「えへへ……。な、なんか照れちゃうね…。」テレ

    「せっ、狭くないっ?」

    「うん、大丈夫だよ。」

    246 = 1 :


    「…あ。もう寝るよね?電気消さなきゃ…」ムク

    「あっ、へーき!リモコンここにあるからっ。」

    「え、そうなの?あはは、すごいね。」モゾ…

    (あれ……?)ピク

    「淡ちゃんのにおいだ…。」ポソッ

    「え…?」

    「あっ、あのね、今気づいたんだけど…このベッド、すごく淡ちゃんの香りがするの。とってもいいにおいで…。」

    「…えっ…そ、そんなにする…?」カア

    「うんっ。このパジャマ借りたときも、何となく淡ちゃんのにおいがしたんだけど、ベッドはもっとするよっ。」

    「そ、そうなんだ…。私…全然わからないや。」カア

    「洗剤とか、スキンケアのものじゃないにおいだよ。…ふふ、なんか嬉しくなっちゃうなあ。」モゾモゾ…

    カチャ

    「あ…。」

    「ん?……あっ!」

    「それ…!」

    「はずすの忘れてたよー。今気づいてよかった。」ムク

    (この前のブレス…!)

    247 = 1 :


    「今日、してたのっ…?」

    「うんっ。…あれ?もしかして気づかなかった?」

    「……う…ん。」

    「ご飯作るときと、お風呂のときははずしてたんだけど、それ以外はつけてたよ。…あ、でも長袖だと見えないよね。」

    「つけてきて…くれてたんだ…。」

    「だって、淡ちゃんとの絆の証だもんっ。」ニコッ

    (っつ!)ドキッ

    (こ、こんなことされたら…もう…!)ドキドキ

    「あれ…?はずれない…。」ゴソゴソ

    「…は、はずさなくていいじゃん。」ムク

    「え、でも万が一…寝てるあいだに壊したりしちゃったら嫌だし…」

    グイッ、ドサッ…

    「きゃっ…」

    「…このまま、つけてなよ。」

    「あ、淡ちゃん…?どうして上に乗って…」

    「…はあ…。」ドキドキ

    「……?」キョト

    「サキ、可愛すぎ…。」

    248 = 1 :


    「っ!か、可愛くなんかないよっ!可愛いのは淡ちゃんで…!」アセ

    「ねえ、私が今日…どれだけ頭狂いそうだったか、わかる?」

    「えっ…?それってどういう…」

    「やっぱり、サキは気づいてないよね…。」

    「……?」

    「今日ずっと見てた。」

    「え…?」

    「どのサキもすごい可愛いかったよ…。エプロンつけてたときも…、私の服を着たお風呂上がりのときも…。」

    「いつ……襲っちゃおうか、って思うくらい。」

    「えっ…!?あ、淡ちゃんっ…?」

    「私が…そういう目で見てる…って、わからなかった?」

    「な、なに言ってるのっ…。」カアッ

    「今日だけじゃないよ。一昨日の出かけたときも、ずっとそうだった。」

    「そんなっ、冗談…!」

    「ジョーダンなんかじゃないよ!」グッ

    サラッ

    「…あ…」

    (淡ちゃんの髪が…。)

    (すごくいいにおい。…もうほとんど抱きしめられてるみたいなのに、…ドキドキしすぎておかしくなりそうだよっ……。)ブルッ…

    249 = 1 :


    「……私のこと、嫌い?」

    「え…!?ううんっ、嫌いなわけないよ!」

    「そう…。じゃあ、好き?」

    「うんっ、好きだよ。」

    「………テルのことは、好き?」

    「お、お姉ちゃん…?好きだけど…。」

    「…そう。…あのさ、私も…サキのことが好き。」

    「あ、ほんと…?」パア

    「まー、それは当然なんだけど。…でも…」

    スッ…、サラッ

    「…!」ピクン

    「髪、サラサラ…」

    「あ…淡ちゃんっ?」アセッ

    (首すじ…)ハア

    ツツ…

    「ひゃうっ…!?」ビクッ

    「スベスベだね…」

    (こ、これってなんかエッチ……!)ドキ

    「淡ちゃんっ…だめっ…。」グッ

    「私の好き…は、もっとこうゆうことがしたい……好き、なの。」

    250 = 1 :


    「えっ!?」

    (そ、それって…)

    「サキを、私だけのものにしたいのっ…。サキもっ、私を好きになって!」

    「……っ!!」ドキッ

    (あ、淡ちゃん…、私のこと…そんなふうに思ってくれてたのっ…?)

    トクンッ…!

    (…や、やだ…どうしよう…!なんかすごく体が熱くて…、苦しい……。)カアッ…

    「サキは私と、こうゆうことするの…やだ?」

    「……あ、あのっ、私っ…」ドキドキ

    「私は今すぐにでも…、したい…!」

    「…!」ドキッ

    (だ、だめだよ…!いきなり、そんなこと…!)

    「……サキ…」スッ

    「だっ、だめっ!」フイッ

    「…なんで?」

    (ふわっ!あ…淡ちゃんの息が耳に…!)ブルッ

    「サキの口、柔らかそう…。」

    「……!」カア…

    (や、だめ…、なんかっ…おかしな気持ちになっちゃいそう……!)ドキドキ


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