のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,062,853人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報

    元スレ照「咲が泊まりにくる」淡「毎日サキと話してるよっ」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    151 = 1 :




    (さっきの様子…。あれは私にお菓子を見せたくなかったってこと、だよね…。)

    (咲がこんなに一生懸命つくってるのは……)

    「……はあ…。」

    「…お姉ちゃん?」ヒョコ

    「っ!さ、咲…!」ビクッ

    「今ちょっといい?」

    「う、うん、いいよ。なに…?」

    「あのね…、お姉ちゃんはもう気づいちゃってると思うんだけど…これね……」

    (…!や、やっぱり淡にお菓子をっ…)

    ガサッ

    「はいっ、お姉ちゃんへ!」ニコッ

    (…………。)

    「……え?」ポカン

    「あんなにバレバレにつくってたから、改まって渡すのもなんか変かもしれないけど…。」テレ

    (え…?)

    「こ、これ…私にっ…?」

    「うんっ!まだちょっと温かいけど、食べられるくらいには冷めたと思うんだ。」

    (……!)

    152 = 1 :


    「さっき冷蔵庫開けようとしてたから、早めに包んじゃった。お腹空いてないと…きっと美味しく感じないかもしれないから…。」

    「そ、そんなことないっ。咲がつくってくれたんだから、いつ食べても絶対に美味しいよ。」

    「ううん、本当に大したものじゃないから…。」

    「さ、早速開けてもいい?」ドキドキ

    「…うんっ。」

    (綺麗にラッピングしてくれてる…。目の前にいた私に渡すために…わざわざ…。)

    ガサ

    「わ…、美味しそうっ…。」

    「ブラウニー…、お姉ちゃん大丈夫だったかな…?」

    「大好きだよ。」

    (食べるの、もったいない…。でも咲が見てるから…)ドキドキ

    「…いただきますっ。」

    パクッ

    「……。」モグモグ

    「……。」ドキドキ

    (い、一応味見はしたけど…、お姉ちゃんの口に合うかなあ……?)

    「…美味しい……!」

    「…ほんとうっ?」パアッ

    「うん…、これ…本当に美味しいよ。ちゃんと甘いのに、しつこくない…。」

    「……!」

    「よかったあ…。」ホッ

    153 = 1 :


    (これを…私のために…。)カア…

    「あのね…」

    「このブラウニー、お姉ちゃんと淡ちゃんにつくったんだっ。」

    「え…?」

    「2人にはいっぱい迷惑とかかけちゃってるし、いっぱい…感謝してて。…なにか私にできることないかなって思って、つくってみたの。」テレ

    「淡、にも…?」

    (そうなんだ…やっぱり、つくってたんだ…。)

    「明日淡ちゃんに会えたら、渡そうと思うんだ。喜んでくれたらいいなっ。」

    (……このままだと、今以上に仲よくなって……咲は淡のことを…?)

    (そんなことっ………)グッ

    「お姉ちゃん、私ちょっと淡ちゃんに電話かけてくるねっ。」

    (…あっ……。)



    パタパタ…

    (たしかケータイは、昨日のかばんに入れてたはず…。)

    (…あった。)ゴソ

    「淡ちゃんのアドレスはたしか……あ、これだ。」

    ピ、ピ、ピ…プルル…

    (淡ちゃん、出るかな…?)

    154 = 1 :


    ~~~~~~~~~~~~~~~~

    ~~♪

    (…!!)

    パッ

    「サキッ…」ドキッ

    (サキが電話くれるなんて…!)

    ピッ

    ~~~~~~~~~~~~~~~~

    「もしもしっ…」

    「淡ちゃん?あの…私だけど…」

    「うん、サキッ。どうしたの?」

    「あのね、明日ってなにか用事、ある…?」

    (えっ…?)

    「…ううん!特にないよ。」

    「あ、ほんと?ええと…、急で悪いんだけど…明日少し会えたらなって。」

    「あ、うんっ、おっけー。いつでもいいよっ。」ドキドキ

    「それじゃあ…、15時ごろとか平気?」

    「う、うんっ。」

    「駅に待ち合わせでもいいかな?」

    「わ、分かった…!」

    155 = 1 :




    ピッ…

    「…。」ホッ…

    (…明日、淡ちゃんと約束できてよかった。)

    テクテク、ガチャ

    「あ、お姉ちゃん。電話、終わったよ。」

    「うん…。」

    「あ、お茶飲む?それだけだと甘かったよね。」

    「一緒に飲もう。」

    「うんっ。今いれるね。」

    ……コポコポ…

    「お待たせっ。」スッ

    「ありがとう。…隣、座りなよ。」

    「うん。」ポス

    (……あれ?ブラウニー、半分以上残ってる…。)

    「あのね、咲が来たら一緒に食べようと思って。」

    「…あっ、いいよっ。これはお姉ちゃんにつくったものだし、私は味見したから…。」

    (お姉ちゃん、私のために待っててくれたんだ…。)

    「でも、咲の分はないんでしょ?」

    「え?う…うん。」

    156 = 1 :


    「一緒に食べた方がもっと美味しくなる。」

    「でも、お姉ちゃんの分だからっ…。」

    「それじゃあ咲に1つあげる。」

    「へっ?」

    「美味しいから、もっとちゃんと食べた方がいい。」

    「……うう…それじゃあ…、いただいちゃうね…?」

    「うん。」

    「……。」モグモグ

    (………。)

    「……?…お姉ちゃん、私のことじっと見てどうしたの?」

    「……えっ…!いやっ…何でも、ない…。」アセ

    「そう?……ふふ、なんだか昨日の淡ちゃんみたい。」

    (……え?)

    「…うん、我ながらなかなかの出来かなっ。お姉ちゃん、もう1個だけ食べていい?」

    (……。)

    「この小さいの、もらっても…」

    パッ

    「咲、口…あけて。」

    157 = 1 :


    「え?」

    「食べさせてあげるから…。」

    「えっ!?…い、いいよっ!」アセッ

    「私、自分でっ……んむ…」ハムッ

    (…!!お、お姉ちゃんに食べさせてもらって……!)

    ペロ…

    照・咲(……っ!!)

    (さ、咲のが………!)

    パッ

    「ごっごめん…!指っ…ちょっと舐めちゃった…!」アセアセッ

    「…へ、へいき。」ドキドキ…

    (………もっと、咲と触れたい……。)

    (は、恥ずかしいよお……。)

    (…昨日の淡ちゃんのも恥ずかしかったけど…あのときはスプーンだったから、まだ……)

    「…咲、…」

    「…!」ビク

    「な、なあにっ?」

    「く、口元にチョコ…ついてるよ…。」スッ…

    「えっ!?…ひゃぅ………」ブル…

    (咲の舌……、咲の声……、咲の…唇………)ドキドキ

    フニ……

    (…!!)

    「…と…とれた。」フイ

    「……う、う…ん。」

    158 = 1 :


    (すごく…柔らかかった…、咲の…。)ドキドキ

    (舌の感触も、まだ指に残ってる……。)

    (お…お姉ちゃんに唇…触られちゃった…)

    (うう……恥ずかしくてなにも考えられないよ…。)カア…

    「………。」ドキドキ

    「……ご、ごめんね。ちょっと強引だったかも…。」

    「えっ?…う、うん…大丈夫っ…。ちょっと、びっくりしただけだから…。」アセアセ

    「そ…そう。」

    (…でも、このくらい積極的にならないと咲はきっと…)

    「…お、お姉ちゃんっ、ブラウニーもっと食べて…?」

    「…あ、うん。」パク

    (せっかく咲が美味しくつくってくれたのに…、もうほとんど味が分からない…。)モグモグ

    「わ、私…お茶のおかわりいれてくるねっ。」サッ

    「…あ…」

    パタパタ…

    (咲…動揺してる。…それが、ちょっと嬉しく思うなんて…。私本当に余裕ないな…。)ハア…

    (……もっと、咲に触りたい。もっと、意識して…ほしい……なんて。)


    (はうー…落ち着こう…。このままだときっと、変に思われちゃう。)ドキドキ

    (お姉ちゃんは親切でしてくれたことなんだからっ。普通にっ…普通にしなきゃ…!)

    コポコポ…、パタパタ

    「…はいお姉ちゃんっ、お茶はいったよ。」

    159 = 1 :

    今日はここまでです


    【MEMO】 97まで

    162 :

    しっとりとしていて、それでいてべたつかない、すっきりとした甘さだ。
    クォクォアはバン・ホーテンのものを使用したのかな?

    163 :

    乙 萌え死にそうだ

    164 :

    ぷはー
    今日もいいペンキ

    165 :

    あわあわ

    166 :

    姉妹百合は良いものだ

    167 :




    「ふう…。」

    ポフッ

    (多分普通にできた、よね…。)



    夜ご飯食べたり、お風呂上がりのときとか、たまに緊張しちゃったけど…。
    お姉ちゃんは特に気にしてないみたいだったから、…きっと大丈夫。

    このまま寝て…明日になれば、この緊張感もなくなりそうな気がするから…。



    ゴロッ

    (…あれ?)

    (今、窓から星が見えたような…?)ムクッ

    ペタペタ

    「わ……」

    (きれいな星空…。)

    「そういえば…夜になると星がよく見えるって、お姉ちゃんと弘世さんが言ってたっけ。」

    カチャッ

    「咲…?」ヒョコ

    「あっ、お姉ちゃん。」

    168 = 1 :


    「…あ、星を見てるの?」

    「うんっ。お姉ちゃんたちが言ってた通り、本当にきれいだね。」

    (…これは…チャンスかも…。)

    「咲。」

    「ん?」

    「……星なら2階の私の部屋からの方が、よく見える…。」

    「そうなの?」

    「うん。…よかったら、おいでよ。」

    「え…?」ドキッ

    (ど、どうしよう…。そういえば…お姉ちゃんの部屋にはもうずっと、入ったことなかったよ…。行きたいけど…、今日はちょっと気まずいような……。)

    「…ご、ごめんお姉ちゃん、今日は…」

    「こんなに雲ひとつない夜空は、次いつ見られるか分からないかも…。」

    「え…!ほんとに?」

    「う、うん。だから…今日見にきた方が無難。」

    「ええと……」

    (ま、迷うよお…。でも、こんなにきれいに見れるのは今日だけ、かもしれないなら…。)

    (咲がこっちにきて3日目なのに、まだ部屋にも入ってないのは…私が受け身過ぎたから…)

    (咲のことで我慢するのは…、やめよう。)

    「…そ、それじゃあ…おじゃましようかな。」

    (星を見るだけだもん…。変に緊張することなんてないよ、大丈夫っ。)

    169 = 1 :


    テクテク…、カチャッ

    「どうぞお入りください。」

    「う、うん。失礼しますっ。」

    (やっと、咲が部屋にきてくれた…。)ドキドキ

    「……わあ…!」

    「え?な、なに…?」

    「なんだか、とってもお姉ちゃんらしい部屋だねっ。」

    「…え、そ…それってどういう…?」

    「うーん、余計なものがないシンプルな…っていうか…。あ、でも本はやっぱりたくさんあるなあ。」キョロ

    「そ、そう…。」

    (よかった…。部屋の印象はいいみたい。)ホッ…

    「ほ…ほら、窓から星がよく見えるから…。」

    シャッ…

    「あっ、そうだった!すっかり忘れてたよ。」

    「で、電気…消した方がよく見えるから…、消すよ…?」

    「あ、うんっ。わかった。」

    パチッ

    「………!」

    (遮るものがなくて、星空がよく見える…。こんなに、たくさんの星が……)

    170 = 1 :



    「…きれい。」

    「……そうだね。」

    「……………。」

    「…………咲…?」チラ

    (……!)ドキッ

    「……………。」

    (咲の横顔……月明かりに照らされてっ…)

    「きれい…。」

    「え?」

    「あ…!」

    「いやっ、そのっ……ほ、星……」アセ

    「うんっ。本当に綺麗だよね。」

    「……と、つ……月っ、が………きれい…。」ドキドキ

    「そうだねっ。満月じゃないけど、月明かりでお姉ちゃんの顔もよく見えるよ。」ニコ

    「………うん。」

    (咲も本の虫だから、ひょっとしたら気づくかもって思ったけど……。)

    (やっぱり咲はそんなこと、考えないよね…。)ハア…

    「……。」

    171 = 1 :


    「…今日ね…」

    「っ…!あ…うん。」ビク

    「お姉ちゃんに対して、ちょっと緊張しちゃってたんだ。気がついてたか…分からないけど。」

    (…!)

    「あ、そう…なんだ?」

    (咲が今日、私を意識してくれてたのは知ってる。私の方が動揺してたかもしれないけど…。)

    「うん…。あっ、嫌いとかそういう意味じゃないよ?…そうじゃなくて…」

    「…う、うん。」

    「私、お姉ちゃんのこと…大好きなんだ、って。」

    (……!!)

    「えっ……」

    「…今日私を守ってくれたり、お菓子を美味しいって食べてくれたり、今もこうやって星を見せてくれたり…。」

    「こんなに優しくしてくれるお姉ちゃんのことが、大好きなの…。」

    (……そ、それって……)

    (…両想いって………思っていいの…?)

    「………。」ドキドキ

    「ご、こめんね。もう少しお姉ちゃん離れしないといけないのに…。」

    「そっ、そんなこと…しなくていいよ。」

    「うーん、…でもお姉ちゃんに依存しちゃうことになっちゃうから。」

    「わ、私はべつに…それでも……。」

    172 = 1 :


    「…ふふ、でもね、離れることは難しいなって思ったの。お姉ちゃん、優しすぎるよ。」テレ

    「…そ、それは……」

    (咲だから…。…私は、咲だけに。)

    「さ、咲……私も………」ドキドキ

    「弘世さんや、麻雀部の後輩さんたちから慕われてるのがよく分かるなあ…。」

    「……え?」

    「あ、そうそうっ。この前電話で淡ちゃんが言ってたんだけど、学校にお姉ちゃんのファンクラブみたいなのがあるんだって…!」

    「…え…?いや、あの……」

    「麻雀部の内外問わず、お姉ちゃんのことが好きって子が結構いるらしいの。」

    「優しくてかっこいいもん。私だけじゃなくて、他の人だって好きになっちゃうよねっ。」ニコ

    「ち、ちがう。学校では特に優しくなんて…」アセ

    「そうなの?」クス…

    「………ふう…」

    「……?」

    「…思ってたことを言えて、なんだかすっきりしたかも。」

    (うんっ…。お姉ちゃんのことが大好きって、はっきり言えてなかったから…あんなに緊張しちゃってたんだな…。)

    「やっぱりモヤモヤしたままはよくないね。」

    (……だめ…このままじゃ…)

    173 = 1 :


    (…言わなきゃっ。)グッ

    「…さ、咲っ…」

    「なあに?」

    「私も…、咲のこと…好きだよ。」ドキドキ

    「ほんと…?」パア

    「う、うん。…すごく…。」

    「えへへ、嬉しいな。ありがとうっ…。」ニコッ

    「……っ。」キュン…

    (咲を…抱きしめたい……。それで…、もっとちゃんと、私の気持ちを……!)

    ジリ…

    「…あっ。」

    (…!)パッ

    「結構おそくなっちゃったかな?」

    「…な、なにが…?」ドキドキ

    「お姉ちゃん、寝るところだったよね。ごめんね、長居しちゃって。」

    「いや、そんなこと…」

    「私もう部屋に戻るね。星、見れてよかったよ!」

    「あっ、咲っ…」

    「お姉ちゃん、おやすみなさいっ。」

    174 = 1 :


    カチャッ…

    「……うん…おやすみ…。」



    (…伝えられなかった……。)

    ……シャッ…



    一瞬…、両想いになれたって思ったのに。


    咲の言ってる「大好き」は、きっと違うものだ…。

    今日、やっと距離が縮まって…意識してくれて…、咲の気持ちを聞けたのに。
    やっぱり、姉に対しての感情だよね…。

    私がおかしいんだっていうのは分かってる……。
    今日みたいに、困らせることになることも……。

    それでも…、我慢できなかった。


    でもそれ以前に……、咲がこっちを振り向いて、私を求めてくれてるって分かるまで…あと一歩の勇気が、出ない……。

    もう…どうしたらいいんだろう………。


    175 = 1 :

    今日はここまでです


    【MEMO】 105まで

    176 :


    てるてる頑張れ

    177 :

    乙です
    咲さん気付いてくれ

    179 :

    ここからどう京太郎ハーレムに持っていくか作者の腕の見せ所だね

    180 :

    咲も潜在的には照のことが好きそう

    181 :




    「~♪」

    (……今日は朝からずっと機嫌がいいみたい…。)

    「お姉ちゃん、床ふくモップみたいなのってどこだっけ?」

    「あ、えっと…廊下の収納のとこに…。」

    「わかった、ありがとうっ。」

    パタパタ…

    (朝ご飯もお昼ご飯もつくってくれたし、洗濯とかもしてくれた…。もしかして、昨日の夜のことで…?)

    パタパタ、スー…

    (あ…。)

    「咲、掃除なら私がやる。」

    「いいの、お姉ちゃんはゆっくり休んでよ。」

    (……。)

    「…今日、なんかごきげんだね。」

    「そう?」

    「うん。さっき鼻歌うたってたし…。」

    「えっ!そうだっけ?わ、恥ずかしいな…。」カア

    (無意識だったんだ。こっちにきてから何回かしてたけど、黙っておこう…。)

    「ふふっ。」

    182 = 1 :


    「あっ、お姉ちゃん笑ってる…!ひどいっ。」

    「ふふ…いや、これは…」クス

    「むー、私のこと可笑しいって思ってるんだ?」

    「違うよ、そんなこと思ってない。」

    (…可愛いってだけで。)

    「……。」プー

    (…あ、不機嫌になった。………まずい、それすらももう…。)

    (でも、このままじゃいけない…。)

    タタ

    「…ご、ごめんね。機嫌、なおして?」

    「……。」プイッ

    (…!えっ…、怒ってる…?)ドキッ

    「…咲?」ヒョコ

    ガバッ

    (……!!)

    「なっ!!さっ、さきっ!?」カアッ

    「えへへ、機嫌なおったよっ。」

    ギュッ

    (わわ…!さ、咲がこんなに密着して…!!)ドキドキ

    「一昨日は少しだけだったもん…。お姉ちゃんにちゃんと抱きつきたかったんだー。」ゴロゴロ…

    183 = 1 :


    (……っ!)

    (…か、かわいすぎ……)

    (…わ、私も…咲の背中に手を回しても……!)

    ソッ…

    「…あれ?」

    (…!)ビクッ

    「………。」

    「…ど…どうしたの?」

    「…お姉ちゃん、甘いにおいがする。」スン

    「…え?」

    「いま一瞬フワッて。…どこからだろう?」

    「わ、私からしたの…?」

    「うん。…首元?」

    ソッ…、スンスン

    (……!?)

    (咲の顔が…すぐ近くに…!わわっ!におい、嗅がれてるっ……!)ドキドキ

    「……ううん、ちがう。もっと下かな…?」

    スッ…、スンスン…

    (………抱きつかれながら、におい嗅がれるって…どういう状況っ……。だめっ……、これ以上こんなことされたらっ…!)トクン…トクン…

    (理性が、保てない…っ)トクンッ

    184 = 1 :


    「あ、ここだ。」スン

    「…………へ?」

    「カーディガンのポケットからにおいがするよ。何が入ってるの?」

    パッ…

    (……。)

    「……なんだろ…。」

    ゴソ…

    「…あ。」

    「あー、お姉ちゃんっ。お菓子は入れないって言ってたのに…!」

    「……ご、ごめんっ。」アセ

    (忘れてた…。)

    「誰も盗っていったりしないんだから、お菓子はその都度ケースから取ってよお…!」

    「う、うん…。」

    「たしか前に…チョコが溶けて、包装からこぼれちゃったことがあったんでしょ?」

    「うん…。」

    「そのときの服、お気に入りだったのにシミができて、落ちなかったって言ってたよね?」

    「うん…。」

    「『もうそんなのは嫌だから今後は注意する』って。『咲も気をつけてね』って言ってたのに…。」

    「ご、ごめん…。無意識に入れてたみたい…。」シュン

    185 = 1 :


    「はあ…」

    「まあ…、完全に溶ける前に気づいてよかったよ。」

    (…!)ガーン…

    (さ、咲に…呆れられちゃった…?)

    「それ、溶けかけてるから早めに食べた方がいいよ?」

    テクテク、スー…

    (………。)

    ( ど、どうしよう…。せっかく…いい雰囲気になれてたのに。)ハア

    テクテク

    (あっ…。)

    (…なにか飲もうかな。)

    (…聞かなきゃっ…。)

    「さ、咲。」

    「ん?なあに?」

    「あ、その……お、怒ってる…?」

    「…え?なにを?」

    「…お菓子、入れたこと…。」

    「えっ?」

    「………。」ドキドキ

    186 = 1 :


    (さっき私が言ったこと、気にしてたんだ…。)

    「……ふふっ。」

    「……!」

    「お姉ちゃん、本当にかわいいねっ。」ニコ

    「え…、えっ?」

    「怒ってなんてないよ?ごめんね、私…言いすぎちゃったかも。」

    (…よかった。怒ってなかった……)ホッ

    (…え?それより今…私のことっ……!)

    「ジュース、お姉ちゃんも飲む?」

    「…あっ、うん…。」

    (…か、かわいいって、言った…?)

    (私の何を見てそんなこと…。で、でも咲がそう言ってくれるなんてっ……。)ドキドキ

    トクトク…

    「お姉ちゃん、さっきのお菓子食べた?」

    「……!」ビク

    「はい、これお姉ちゃんの。」スッ

    「あ、ありがとう。…えっと、まだ食べてない。」

    「あ、ほんと?それなら一緒に食べたいな。お茶うけに…って、ジュースだけど。…えへへ。」

    「あっ、うんっ。食べよう。」ホッ

    (咲の無邪気さが……。身構えた自分が何か…情けない。)

    187 = 1 :


    ゴソゴソ

    「ケースにあったお菓子。咲はこっちを食べて。」

    「え?お姉ちゃんが持ってたのは…?」

    「私が食べる。」

    「…それ、1個くれる?」

    「こっちに同じのがあるよ。ここから取って…。」

    「んー…、お姉ちゃんが持ってたものが食べたい、かな。」

    「え…?」

    「だって、お姉ちゃんのポケットに入ってたものは、そこのだけだもんっ…。せっかくあるなら、そっちがいいよー。」

    (……っ!)ドキッ

    (…油断すると、咲はすぐそういうことっ……。)

    「…さ、さっき怒ったのに…。」

    「あれはっ……お姉ちゃんが気にしてたから注意しただけで…怒ってなんてないよっ?」アセ

    「で、でも、呆れてた…。」

    「えっ!呆れたりもしてないよっ?お姉ちゃんらしいなって思っただけで…!むしろっ…」

    「………。」カア…

    「え?」

    (急に黙っちゃった…?な、なんで?)

    「…な、なに?」ドキドキ

    「………む、むしろっ、…手がかかる、ちっちゃい子って感じで……かわいいな、って思って………!」

    (…っ!?)ドキッ

    188 = 1 :


    (さ、咲っ、そんなこと思ってたの…?)

    「ううー…ご、ごめんね。私、お姉ちゃんに対してこんなこと…。」

    (そ、そんな風に思ってくれてたんだ……。)カア…

    「べ、別に気にしなくていい…。」

    「さっき私に、怒ってるか聞いたときも不安げで…本当に小さな女の子って感じだったんだよ。私、また抱きしめたくなっちゃったもん。」クス

    「…そう、だったんだ…。」

    (どうしよう。…何か、すごく嬉しい……。咲が私のこと、そんな風にまで思ってっ……。)ドキドキ

    「これ、もらうね?」

    「…う、うん。どうぞ。」

    「…ふふ。ちょっと崩れてるけど、ちゃんと美味しそうっ。」ガサ

    ハム

    「……ん、甘い…。」モグモグ

    「………。」パク…、モグモグ

    (……どうしても咲の顔に目がいっちゃう。…咲の口………今とっても、甘そう………。)

    「……はあ…」

    「…え?お姉ちゃん、どうかした?」

    「っ!な、なんでもないっ。」アセッ

    「そう?」ハム、モグモグ

    (びっくりした……。今…無意識に、ため息出てたんだ…。)ドキドキ

    189 = 1 :




    ゴソゴソ

    「…もう行くの?」

    「うん。待ち合わせが15時からだから、そろそろ出ないと…。」

    「そう…。」

    (…咲が行っちゃう…。)

    「えーと…」

    (忘れものは多分、ないよね。)

    「待ち合わせ場所…駅だっけ?」

    「うんっ。」

    「何かあったら危ないから、ついていくよ…?」

    「えっ?ううん、大丈夫だよ。道は覚えたからっ。」

    「でも…」

    「あ、お姉ちゃん…私が迷子になるって思ってるんでしょ?」ムー

    「えっ、いや…その…」

    (それもあるけど……)

    「もう、お姉ちゃんったら心配症だよ。」

    「はじめて行くわけじゃないから、へいき…」

    ピンポーン!

    190 = 1 :


    照・咲「…!」ビクッ

    「だれかな…?」

    「…出てくる。」

    (まさかとは思うけど…。)

    ガチャ

    「はい。」

    「やっほー、テル。サキいる?」

    (……!)

    「…う、うん。いるよ…。」

    テクテク…

    (……どうして家に…?)

    「あ、お姉ちゃん。誰だったの?」

    「…淡、だったよ。」

    「えっ!ほ、ほんとに?」

    タタッ

    「…あ、淡ちゃんっ?」

    「サキッ!」

    「ど、どうしてここに…?駅で、15時の待ち合わせだよね?」アセ

    「んー…、迎えにきちゃった!」

    191 = 1 :

    今日はここまでです


    【MEMO】 115まで

    192 :

    乙です
    理性なんて保たなくていいと思うよ

    193 :

    【柳沢敦 引退】  2008年天皇杯決勝での鹿島アントラーズと最後の別れの挨拶:
    http://www.youtube.com/watch?v=ez2QpYA6XSo&list=UUncFHKa8Bg3zzfBTl-v4Rkg&index=4


    ---

    194 :

    乙乙
    みんなかわいいから幸せな結末にしてくれ

    195 :

    乙 続き気になる

    197 :


    「そんなっ…悪いのに…。」

    「いいんだって。」

    「それに、早く家出ちゃったし、サキが駅に着けなかったら大変だしさ。」

    「あー、淡ちゃんもそんなこと…!」

    「え?なになに?」

    「はあ、もういいよ…。ちょっと待っててね、荷物持ってくるから。」

    パタパタ

    「お姉ちゃん、行ってくるね。」

    「…うん。気をつけて、ね…。」

    「はーい。」

    「…その、何時くらいに帰ってくる?」

    「あっ、そうだね。うーん…そんなに遅くはならないと思うけど、…夕方すぎかなあ?」

    「分かった…。」

    パタパタ

    「淡ちゃん、おまたせっ。」

    「うんっ。」

    「行ってきまーす。」

    ガチャ

    (…咲…。)

    198 = 1 :


    テクテク…

    (…あ、行き先どうしよう…?待ち合わせだったから駅にしたけど、淡ちゃんこっちまで来てくれたし…。)

    「ねえ、サキ。」

    「…あっ、うん、なあに?」

    「駅で、なんか用があるの?」

    (……!)

    「あ、あのねっ…私もそれ言おうと思ってたんだけど…」

    「駅に用事があったんじゃなくて…、ちょっと渡したいものがあって……。」

    「え?あっ、そうだったんだ…!」

    (…これ以上は、まだ……。)ドキドキ

    (わ、渡したいものって…?てっきりお喋りしたいとか、そんな感じかと思ってた。)ドキドキ

    (それなら、なおさらっ…!)

    「え、駅まで行かなくても…途中で喫茶店とかあったら、そこで…」

    「ねえ、私の家おいでよっ。」

    「え…?」

    「ここからなら、駅行くのとそんなに距離変わんないしさ。」

    「えっ!?で、でも…」

    199 = 1 :


    (…わ、私…お友だちの家に行くなんて、ほとんどしたことないよ…。)ドキドキ

    「行くのやだ?」

    「…あっ、ううん…!そうじゃないのっ。…ただ、急だし…悪いかなって。」

    「それだけ?なら全然へーきだよ。」

    「え…と、その…」

    「じゃあ決まり!いこっ。」タタッ

    「あ、淡ちゃん……!」

    (…私、本当に行っちゃってもいいのかな…?)



    テクテク、ピタッ

    「ここだよ。」

    「…えっ。」

    (………。)

    ガチャン

    「さ、入って。」

    「…あの、淡ちゃん……。」

    「ん?」

    「…こ、ここ…ほんとに淡ちゃんの…?」

    「え?そーだよ?」

    「………。」

    (ど…どうしよう。…偉い人が住んでるようなお家なんだけど……!)

    200 = 1 :


    「門の前で固まられても困るよー?」

    「あっ…、ご、ごめんね。」

    「し、失礼します…。」

    テクテク…、ガチャッ

    「ほら、サキも入りなよっ。」

    (近くで見ると、より一層豪華だよお……。ここに、私が上がるなんて…そんなこと…。)ドキドキ

    「……ご、ごめん。私…やっぱり帰るよ。」

    「えっ!?な、なんで!?」

    「あ、あの、緊張しちゃって…。」モジ…

    「わ、私、実は…こうやってお友だちのお家に上がったことがあんまりないの…。淡ちゃんのお家、すごく大きいし……私がお邪魔できるようなところじゃ…ないよ。」

    「そんなこと気にすることないって!」

    「で…でも、ちゃんとしたお菓子折とかも持ってきてないし…!」

    「いらない、いらない!サキは私の友だちなんだから、遠慮なく入ってよっ。」

    「あ…で、でも…」

    「このまま玄関前で帰られたら寂しすぎるって。」

    「あう…。」

    (…そ、そうだよね…、淡ちゃんがせっかく誘ってくれたんだもん…。こんなに緊張してちゃ、だめ…。)

    「…それじゃあ、…お邪魔します…。」

    「うんっ。いらっしゃい、サキ!」

    (……『友だち』、か…。ほんとは、それ以上の関係で、来てほしいんだけどね…。)


    ←前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS+一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について