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    元スレ照「咲が泊まりにくる」淡「毎日サキと話してるよっ」

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    101 = 1 :


    ピピピッ…

    「わわ…!」ビクッ

    「電話…?」

    「わ、私みたい。」ゴソ

    「…あ、お姉ちゃんだっ。」

    「えっ。」

    「ごめんね、ちょっと出るね?」

    「うん…。」

    (テルがなんで…。)

    …ピッ

    「もしもし、お姉ちゃん?」

    「あっ、さ、咲っ。」

    「どうしたの?何かあった?」

    「あ、いや…その、今何してるのかなって思って……。」ドキドキ

    「あ、そうなんだっ。今はね、淡ちゃんと本屋さんに向かってるの。」

    「そ、そう…。」

    102 = 1 :


    「さっきまではアクセサリー屋さんとかゲームセンターに行ってたんだけど…。あ、そうそう、お昼は中華料理を食べたよっ。淡ちゃんが教えてくれたお店で、すっごく美味しかったの!」

    (……。)

    「そうなんだ…よかったね…。」

    「今度お姉ちゃんも一緒に行こうね!お店の中も綺麗なんだっ。」

    「う、うん。楽しみにしてるね。」

    「お姉ちゃんはお昼、なに食べたの?」

    「わ、私は菫とホットケーキを…」

    「え…?弘世さん、来てるの?」

    「う、うん。私が忘れた本を届けに来てくれたから、そのついでに…。」

    「そうなんだ。弘世さんによろしく伝えてほしいな。」

    「ん…、分かった。」

    「サキッ、信号変わったよ。」

    「あ、うんっ。」

    「…ごめんねお姉ちゃん、信号変わったから切るね?」

    「あ、う…うん。咲、気をつけてね…。」

    「うん、ありがとうっ。それじゃあ…。」

    ピッ

    103 = 1 :


    「…。」ゴソ

    「…テル、なんだって?」

    「あ、うん、今なにしてるの?って電話くれたの。あと、弘世さんが来てて、一緒にお昼食べたんだって。」ニコ

    「ふーん。」

    「そういえば…さっきの中華屋さんの話をしたらね、お姉ちゃんも楽しみだって言ってくれたの。きっと気に入るよねっ。」

    「そうかもね。」

    (テルのことばっかり言ってる。)ムス

    「うふふ、お姉ちゃんが電話くれるなんて思わなかったなあ…。」ニコニコ

    (……それなら…。)

    「サキ!」

    「ん?」

    「人がこう多いと、はぐれるかも知んないから、手…つなごっ。」

    「えっ。…う、うん…。」

    「はい。」

    ギュ…

    104 = 1 :


    「…!」ドキ

    (勢いで言ったけど私…サ、サキと手…つないでる…。)カア

    「こ、これで…はぐれないでしょっ。」

    「淡ちゃんの手って、…柔らかいんだね。」

    「えっ?」

    「昨日のお姉ちゃんの手も柔らかかったけど、淡ちゃんのも、とっても柔らかくて気持ちいい。羨ましいな…!」

    「なっ…!!」ドキッ

    (な、なに言って…!サ、サキの方がずっと…!)

    「肌も白いし、ほんと綺麗…。」ジッ

    「…っ!?」カアー

    パッ

    「あっ…。」

    「も、もう人ごみは過ぎたからっ!」

    「う、うん…。」

    (テルとの電話とか昨日のこととか、もうどうでもよくなっちゃったよ…。)ハア

    105 = 1 :


    「ここがこの辺りだと一番大きいかなー。」

    「すごい広いね…!」キラキラ

    「何かお目当ての本でもある?」

    「うーん…、読みたいなって本はあるんだけど…。こんなに大きいお店なら、少し回ってみて…ここで出会う本を探すのもいいかもしれないねっ。」

    「ふーん。つまり、ブラブラする感じ?」

    「ふふ、そうだね。」

    「淡ちゃんは何か見る?」

    「んー、サキと一緒に回るよ。」

    「いいの?」

    「うん。あ、マンガのとこって行く?」

    「え?あ、うん。一通り見てみようかなって思ってるよ。」

    「じゃあ、そこになったら私も一緒に見るからっ。」

    「うんっ。」

    (いくら店内でも、こんな広い本屋…サキと離れるわけにはいかないよ。)

    (まー、狭くても離れるつもりないけど。)

    106 = 1 :




    「結構時間かけて回ったけど、買ったのはその1冊っ?」

    「うん。えへへ、付き合わせちゃってごめんね…。」

    「いや、そんなことはいいんだけど…。」

    「せっかくこういうとこ来たし、大量に買うつもりなのかと思ってた。」

    「荷物重くなっちゃうし…。それに一度にいくつも買ってもね…、読むのは1冊ずつだから。」

    「欲張らないんだねー。」

    「そ、そうなのかな…?」

    「…少し薄暗くなってきたね。」

    「今は、あっ…もう16時半過ぎなんだ…。全然時間の感覚がなかったよ。」

    「サキは他に行きたいとこある?」

    「あ、ううん。特にはないかな…。」

    「それじゃ最後に1つ寄ろう。」

    「うんっ。」

    「少し歩くけど…、途中から裏路地入るから人は多くないよ。」

    「私は大丈夫だよ。ありがとうね。」ニコ

    「サ、サキの心配して言ったわけじゃないし…!」フイッ

    「そっか、えへへ…。」

    107 = 1 :


    「…ここ?」

    「うん、ふつーのカフェ。」

    チリン…

    「…雑貨屋さんみたい。」キョロ

    「半分正解。ここ雑貨屋兼、カフェだから。」

    「おしゃれで、でもすごく落ち着くね。」

    「駅前とか表通りとか騒がしかったから、なおさらね。…あ、奥の席空いてるよ。ここ座ろ。」

    「うん。」

    ポスッ

    「ここで少し休んでから帰ろう。サキ、なに頼む?」

    「えっと…、ホットレモンにしようかな。」

    「あ、いいね。…私はモカにしよ。」



    「…うん、美味しいっ。」

    「サキはほんと、幸せそーに食べるし、幸せそーに飲むよね。」

    「え、それってどういう意味…?」

    「そのままの意味っ。」

    「…うー、何か釈然としないなあ。」

    (………可愛いよ、サキ。)ニコ…

    108 :

    これはもしかして咲さんも照照のことをってやつなのか……

    109 = 1 :


    「今日はたくさんはじめての所に行って、いろんなものを見て、美味しいものも食べれて…。」

    「んー。」ゴク

    「全部淡ちゃんのおかげだよ…!本当にありがとうっ。」

    「いや…。…まー、楽しんでくれたみたいでよかったよ。」

    「……。」

    「…ん?なに?」

    「これ、言おうかどうか考えてたんだけど…。」

    「なにそれ、気になるじゃん。言ってよ。」

    「うん。淡ちゃんって、…すごく優しいよね。」

    「へ…。」ポカン

    「朝の切符からしてもそうだけど…、いろんな所で淡ちゃん、私のことを気遣ってくれたよね。」

    「べ、べつにそんなこと…」

    「アクセサリーもご飯屋さんも…ゲームセンターでも、私のことを考えてくれた…っていうか…。少しでも私が離れちゃったら、すぐ駆けつけてくれたりもしたし…。」

    (サキ…。)

    「ご、ごめんね。自意識過剰なだけかもしれないから、言うの考えてたんだけど…。」テレ

    (……私は…。)

    「…えへへ、自分で言ってて恥ずかしくなっちゃった。」

    「今日はサキの東京観光も兼ねてたからっ。いい思い出作りたかったの!」

    「そっか!うんっ、すごく楽しかったよっ。」

    110 = 1 :

    今日はここまでです


    【MEMO】 66まで

    112 :

    乙 淡咲いいわぁ

    113 :

    乙 咲さんも照を気にしてるしここからどうなるのか…

    114 :




    「あ、もう外は真っ暗だねー。」

    「うん。この時期は、今の時間だとそうだろーね。」

    「ちょっと風が吹いてるみたい。寒そうだね。」

    「ホットレモン飲んで体暖まったでしょ?」

    「今はあったかいけど…、外の寒さには勝てないよ。」

    「あはは、そっか。」

    「そうだよー。」

    (………。)

    「…ねえ、話変わるんだけどさ…。」

    「うん、なあに?」

    「…さっき、私のこと優しいって言ったよね。」

    「うんっ。」

    「今日の私見て、そう思ったの?」

    「え?うーん……」

    「…。」

    115 = 1 :


    「…電話で話してても、優しいなっていうのは思ってたけど…。」

    「でも今日、久々に会えたおかげで…より一層淡ちゃんの気持ちを感じることができたのかな…って。」

    「………。」トクン

    「や、やっぱり恥ずかしいね…!うまく言えないや…。」テレ

    (……私…。)



    ……私、ほんとにサキのこと……。


    インターハイで思いつめたみたいに真剣に戦ってたり、でも普段は全然頼りなかったり…。

    私だったらきっと、何とも思わないようなことでも、笑ったりすねたりする…そんなサキが…。



    「…淡ちゃん?」

    「…え?」

    「どうしたの…?私のこと、じっと見て…。」

    「あっ…いや、その…!」アセ

    116 = 1 :




    サキはテルが好きなの…?
    私のこと、どう思ってるんだろう…。

    私がはっきり言ったら、…サキは応えてくれるのかな……。



    「…?」キョト

    (……。)

    「…サキに、見とれてた。」

    「えっ…!?」

    「……。」

    「あ、淡ちゃん…?やだな、冗談ばっかり…」

    「ほんとだよっ。サキのことだけ、見てた。」

    「えー…私なんか見たって、しかたないのに…。」

    「サキは可愛いもん。」

    「かっ可愛くなんかないよ!」

    「ううん、一番可愛い。」

    「淡ちゃんの方がずっと可愛いよっ!」

    「…ありがと、ね。」カア

    117 = 1 :


    「…じゃあさ、サキは…私のことどう思ってるの?」

    「淡ちゃんのこと?…可愛いってこと以外で?」

    「…うん。」

    「……。」ウーン…

    「…明るくて、いつも人を楽しくさせてくれて、でもすごく頼もしくて、…私とは比べものにならないくらい魅力的な女の子、って感じかな。」

    「そ…う。」

    「私はたまにしか会えないけど、淡ちゃんと普段遊んでるお友だちはすごく幸せだなって思うのっ。羨ましいな…。」

    「え?なんで…?」

    「だって、いつも淡ちゃんは今日みたいな感じなんでしょ?リードしてくれるし、気を配ってくれるし…」

    「私…、普段そんなことしないよ?」

    「だからみんな淡ちゃんのこと大好きに…、……えっ?」

    「私あんまり友だち付き合いとかしないし、自分からお店回る…とかやらないし…。」

    「そ、そうなのっ?」

    「どっちかっていうと…、相手に付き合う方かも。」

    「きょ、今日すごくテキパキしてたから、慣れてるんだと思ってたよ…。」

    「うん…、サキがいるからリードしてみた。」テレ

    「……!あ、ありがとうっ…!私、全然気づかなくて…」

    118 = 1 :


    「私のこと、見直した?」

    「う、うん!」コクッ

    「うん…、サキにそう言ってもらえるならいいかな…。」ボソ

    「…見直したというか……」

    「ん…?」

    「淡ちゃん…、私のために普段してないようなことをしてくれたんだよね…。…ごめんね。」シュン

    「えっ!何でサキが謝るのっ?」

    「うん…、なんか…悪かったなって…。」

    「えっ、え?サキは何にも悪くないじゃん!」

    「…淡ちゃん、ありがとう。」ニコッ

    「えっ?…あ、……う、うん…。」

    (…な、なに?なんで、サキがそんなこと気にするの?私が好きでやったことで、サキだからやったことなのに…。)

    「あ、淡ちゃん。そろそろ遅くなるし、帰らない…?」

    「…。」

    (喜んでくれて、私のことを意識してくれるかなって思ったのに……。何でうまくいかないの……?)

    「淡ちゃん…?」

    「…そう、だね。帰ろっか。」

    119 = 1 :




    (帰りの電車でも、いつもと同じように他愛ない話をしたけど…。私は結構、生返事になっちゃってたな…。サキが気づいてたかは分からないけど。)

    「……。」

    「淡ちゃん。」

    「…え?」

    「淡ちゃんのお家ってどっち?」

    「私の家…?えっと、向こうの方だけど。」

    「そうなの?それじゃあ…この駅からだと、お姉ちゃんの家とは方向が違うね。」

    「ん…?まー、そうだね。」

    「それじゃ、ここでお別れに…」

    「…あ、へーきだよ。サキを送っていくから。」

    「えっ、悪いよ。昨日と今日で歩いてるから道は分かるし…。淡ちゃんが帰るのが遅くなっちゃうよ。」

    「気にしなくていいって。部活のときはもっと帰りは遅いしさ。」

    「でも、夜おそくに女の子が1人で歩くのは危ないよっ。」

    「ここの土地に不馴れなサキを1人で帰らせる方が危ないから。そんなことしたらテルに怒られそうだし。」

    「そ、そんなことないと思うけど…。」

    「いいからいいから。駅前でグズってても時間のムダだよ。ほら、いこいこっ!」タタッ

    「あ、淡ちゃんっ…。」

    120 = 1 :




    「それじゃあね、サキ。」

    「う、うん…。あの、ごめんね…結局お家まで来てもらっちゃって……。」

    「私が勝手に送っただけだから、気にしないでよ。」

    「……淡ちゃん、帰り道…本当に気をつけてね…?」

    「地元だし、へーきだって。」

    「淡ちゃんは可愛いから…!」

    (……。)トクン

    「……。」

    「…襲われちゃうかも…?」

    「えっ…!?」

    「サキにだったら全然いーんだけどな。」

    「あ、あわい…ちゃん…!?」

    「なんてね、ジョーダンッ。…今日は楽しかったよ、ありがとね!」

    「あ…う、うんっ。私も…すっごく楽しかったよ!」

    ゴソゴソ

    「このブレスレットとぬいぐるみ…大切にするねっ!」ニコ

    (…っ。)ドキ

    「わ、私もこのブレス大事にするよ。」

    「今日は淡ちゃんといっぱい思い出つくれて、嬉しかった…!」

    「…私もだよ。…それじゃ、サキ…またねっ。」

    「うん、ばいばいっ。」

    121 = 1 :


    (淡ちゃん、見えなくなっちゃった。…お家、入ろ。)

    ガチャッ

    「あれ?空いてる…。」

    パッ

    「咲っ、おかえり…!」

    「あ、お姉ちゃん。だだいまっ!」

    「楽しかった?」

    「うんっ!淡ちゃんがいろんな所に連れていってくれてね…!」

    「そう、よかったね。」ニコ

    「夜ご飯は食べた?」

    「ううん。」

    「なら今からつくるね。少し待ってて。」

    「あ、ごめんっ。それなら帰る時間…電話すればよかったね…。」アセ

    「別に平気。私もそろそろ夜ご飯つくろうと思ってたから、丁度よかったよ。」

    「私手伝うよっ。」

    「咲はお風呂入りなよ。少し沸かせばすぐに入れるから。」

    「えっ、いいよ。夜ご飯食べてから入る。」

    「つくってる間に入っておいた方が楽だし、外から帰ってきて体、冷えてるよ。」

    「うーん…でも…」

    「いっぱい遊んで、疲れもあるだろうからまずはリラックスすること。ね?」

    「…わ、分かったよ。ごめんね、お姉ちゃんばっかりご飯の準備させちゃって…。」シュン

    「そんなこと気にしないでいいから。」

    122 = 1 :




    ガチャッ

    「あ、咲。お風呂気持ちよかった?」

    「うん!体、暖まったよ。」

    「それはよかった。」

    「…わ、今日はカレーだっ。」

    「もう食べられるから、席についてて。」

    「はーい。」

    「…はい、これが咲。」コト

    「美味しそう…。」

    「…お待たせ。それじゃ、食べよう。」コト

    照・咲「いただきます。」

    「…。」ハム、モグモグ

    「…。」ドキドキ

    「美味しいっ!」

    「そう。」ホッ

    「やっぱりお姉ちゃんは料理上手だね…!」ハムッ

    「ありがとう…。」

    123 = 1 :




    「それでね、淡ちゃんとおそろいでブレスレットを買ったのっ。それが現品限りだったんだよ、運命的だよね!」

    「へえ、すごいね。」

    「そのあとはお昼食べて…、ゲームセンター行って…。あ、そうそうっ、淡ちゃんゲームが上手で、新記録が出せそうだったの!終わるときには周りに人が集まってて、みんな注目してたよ。」

    「そうなんだ。」

    「そこでやったUFOキャッチャーで、ぬいぐるみを取ってくれたんだっ。たった2回で取れてたの!淡ちゃん本当にすごいよっ。」キラキラ

    「淡といっぱい遊んだんだね。」

    「うん!本屋さんでは私にずっと付き合ってくれたの。それで、最後は雑貨屋さんみたいなカフェでゆっくりして、帰ってきたんだ。」

    「…淡とはまた会うの?」

    「え?うーん、約束はしてないから…分からないな。」

    「そう。」

    「お姉ちゃん、カレーとっても美味しかったよ!お皿、洗っちゃうねっ。」

    「あ、いいよ。私がやるから…。」

    「そのくらいは私がやるよ。」

    「あのね、洗い終わって一息ついたら、お姉ちゃんにさっき話したブレスレットとぬいぐるみを見せたいのっ。パパッと終わらせちゃうから、待っててもらってもいい…?」

    「あ…う、うん。」

    「エプロン借りるねっ。」

    (…半日、離れてただけ…。淡と色んなところに行って、楽しんできたのは…すごくいいことだと思うのに…。)

    124 = 1 :

    今日はここまでです


    【MEMO】 76まで

    125 :

    乙 待ってました!

    127 :

    乙です もどかしい

    129 :


    カチャカチャ…

    「後片づけ終わり…!」

    「…あ。ありがとうね、咲。」

    「ううんっ。それじゃ、お姉ちゃんちょっと待っててね。」

    「うん。」

    タタ…

    (淡との思い出を聞かせてくれたり、見せてくれるのは、咲がそれだけ楽しかったってことだよね…。やっぱり同い年の友だちが一番仲良くなれるのかな…。)

    タタッ

    「みてみて、これだよっ。」

    「…わ…可愛いね。」

    (落ち着いてるけどおしゃれなブレスレット…。ぬいぐるみもキャラクター物で可愛い。)

    「これはね、私のはお花なんだけど、淡ちゃんのは星形なのっ。お互いにぴったりのものが偶然あってね、どれも1つずつしかなかったの!」

    「2人だけの…ものなんだね。」

    「うんっ!…あ、それからこのぬいぐるみは淡ちゃんが取ってくれたから、あわわちゃんって名前付けたんだ。えへへ。」

    「あ、あわわちゃん…。」

    「どっちも宝物だよ…!大切にするんだっ。」

    「……そう。」

    130 = 1 :


    「お姉ちゃんは今日、弘世さんとお昼食べたあとは何をしたの?」

    「本、読んでた。」

    「え?弘世さんは…?」

    「菫は帰ったよ?」

    「じゃあお姉ちゃん、そのあと1人で家にいたの?」

    「うん。」

    「わ、私てっきり弘世さんとおしゃべりしたり、どこか出かけたりするんだと思ってたよ…。」

    「咲がいつ帰ってくるのか分からないのに、出かけたりしないよ。」

    「…あ…」

    「…ご、ごめんね!次からはちゃんと時間決めるから…。」

    「あっ、ちが…」

    (咲を責めるつもりなんてなかったのに…。)

    「お姉ちゃん…怒ってる……?」

    「…!」

    「お、怒ってなんかないっ…。」フイッ

    (だめ…、もうなんかぐちゃぐちゃになってる…。少し頭、冷やさなきゃ…。)

    「わ、私…部屋に戻る。」ガタ

    「えっ?な、なんで…?」

    「ちょっと…。」パッ

    「ま、待って、お姉ちゃん!」

    ギュッ…

    131 = 1 :


    (っ!!?)

    「さっ、さき!?」

    「お姉ちゃん…ごめんなさいっ…!」ギュ

    (さ、咲が私に抱きついて…!)ドキドキ

    (っ…!)

    (そういえば今日はいっぱい掃除したから、汗かいてる…!ま、まずいっ…!)

    「さ、咲っ…近い。は…離れて…。」グイッ

    「え?な、なんで?」

    「…。」ドキドキ

    「お姉ちゃんに近づいちゃ…だめ?」

    「…!」

    「い、いや、咲がいけないんじゃなくてっ、私が困るだけで…。」アセッ

    「こ、困るの…?」

    「…きょ…今日、帰りが少し遅くなっちゃって、連絡もしてなかったのは本当にごめんねっ。次から気をつけるから…!」

    「ち、違う。そうじゃなくて…。」

    「お姉ちゃんに……嫌われたくないよお…。」ウル…

    (…!!)

    「ご、ごめん!そうじゃなくてっ…」アセッ

    132 = 1 :


    「…わ…私、今日お昼すぎまでは部屋を掃除してたから…、あ…汗くさい…と思う。」カア

    「へ…?」

    「うう…。」

    「ううんっ、お姉ちゃん汗くさくなんかないよ?」

    「あんまり近づかれたら多分、するから…。」

    「え?でも今だって、全然分からなかったし…。」

    「分かった…。ごめんね、でもお風呂入るまでは、あんまり私の近くに来ないでほしい。」ドキドキ

    「むー…。」

    (はあ……咲にこんなこと言うことになるなんて…。でも、一瞬だったけど…咲が抱きついてくれた…。)カア…

    「あの、お姉ちゃん…?」

    「…!…な、なに?」ビク

    「私のこと…、怒ってない?」

    「……。」ニコ

    「怒ってないよ。」

    「よかった…!」

    「そんなことで、怒らないよ。」

    「そっか…。えへへ、……えいっ。」

    133 = 1 :


    ギュッ…

    「なっ!さ、さきっ!?」

    「お姉ちゃんのにおい、いっぱい嗅ぐんだっ。」

    「だ、だめって言ったでしょ…!」アセアセ

    (汗のにおいがっ……。…そ、それに今は気持ちの整理がついてないから、こんなことされたら…!)

    「……嫌われちゃったかと思ったら、すごく不安になったの…。」

    (え…?)

    「なんでだろう…。お姉ちゃんにくっついてると安心するよ…。」

    「さ、咲……。」

    (……そんなに、私のことを想ってくれてるの…?)

    (……今なら、咲を………)ドキドキ

    パッ

    「え…。」

    「ごめんね、私ったら…。また、お姉ちゃんを困らせちゃった…!」

    「あ、いや…。」

    「やっぱり淡ちゃんが言った通り、お姉ちゃん離れしないとだめだなあ…私。」テレ

    「そ、そんなことっ」

    (しなくていい…!)

    134 = 1 :


    「あ…そうだ、お姉ちゃんお風呂入る?私、温めてくるよっ。」

    「あ…。」

    「そんなに時間はかからないと思うよ。…あっ!お姉ちゃんがにおうとか、そういう意味じゃないからねっ?」アセッ

    「…う、うん…。入ろうかな。」

    「分かった。それじゃあ、温めてくるねっ。」

    タタタ…

    (……。)

    「はあ…。」

    (うまく、いかないな…。)



    『同い年同士、話しやすいのかな』


    菫の言う通り……、咲は今日すごく楽しかったみたい。

    きっと、私には話さないようなことも…、私にはしないようなことも…、淡にはしたのかもしれない…。
    淡もいい子だから、2人が仲良くなってくれて嬉しい。

    …そのはずなのに。

    淡とおそろいのもの、淡からもらったもの…。
    今日行ったところ…したこと…、淡の様子…。

    その話を聞くだけで、咲がどれだけ淡のことを見てたのか、よく分かる…。
    淡のことを話す咲の表情はとても明るくて…。

    すごく、自分の中の何かが締めつけられる。
    咲が、淡のことを嬉しそうに話してるのを見ていたくない。淡との思い出のものも、気持ちがなんだか暗くなる…。

    冷静になりたくて、とっさにした私のしぐさが咲を不安にさせた。
    自分にしても、咲に対しても…、こんなはずじゃなかったのに…。


    135 = 1 :


    ガチャッ

    「…咲?」

    (いない…。部屋かな?)

    テクテク…、カチャッ…

    「咲…?」ヒョコ

    「あ、お姉ちゃん。お湯、丁度よかった?」

    「うん、気持ちよく入れたよ。ありがとう。」

    「えへへ、どういたしましてっ。」

    「お布団敷いてたの?」

    「うんっ、昨日はお姉ちゃんにさせちゃったから…。」

    「気にしなくていいのに。」

    「えへへ、でも嬉しかったよ。」

    「…あれ?お布団ふかふか…!お姉ちゃん、ひょっとして干してくれた?」

    「あ、うん。いい天気だったから…。」

    「わ、ありがとう…!」

    「咲はそろそろ寝る?」

    「あ、えっと…少し本を読んでから寝ようかな。」

    「そう。私は部屋にいるから何かあったら呼んでね。」

    「うんっ。」

    「それじゃ、咲…おやすみ。」

    「おやすみなさいっ。」

    136 = 1 :


    ペラ………ペラ………

    「……。」



    今日はすごく楽しかったな…。
    私じゃ、きっと行けないようなところに行けて…、美味しいものを飲んだり食べたりもできた。

    淡ちゃんの、色んな面も見れたような気がする…。
    おしゃれで、ゲームセンターに通ってたことがあったり、いつでも気遣ってくれたり、普段はあんまりお友だちと遊ばないこととか……。

    私だから、今日みたいにしてくれた…って言ってたっけ…。


    やっぱり淡ちゃんにムリ…させちゃったのかな……。



    パタ…

    「今日はもう寝よう…。」

    (……あっ…。)ゴソ

    (あわわちゃんと一緒に寝ようっ。)



    お姉ちゃんにも迷惑かけちゃったし、もっと…しっかりしなきゃ。

    私になにかできることってないかな…。2人に喜んでもらえるようなこと……。

    ……あ、そうだ。明日……


    137 = 1 :

    今日はここまでです


    【MEMO】 84まで

    139 :

    百合豚臭すぎ
    姉妹でレズとか頭おかしいだろ
    咲SS名乗ることすらおこがましい
    京太郎安価の功績で咲SSが人気になったのにそれに泥塗る屑が百合豚
    ホント迷惑だから速報から消えて欲しい

    140 :

    乙 咲の本命はどっちなんだろ

    141 = 127 :

    乙 照咲最高だぜ

    143 :

    乙乙
    みんなかわいい

    145 :


    「えっ?スーパーに?」

    「うんっ。ちょっと買い物に行ってくるね。」

    「ちょ、ちょっと待って。1人で行くの?」

    「うん、そうだよ?」

    (そ、そんなこと…!)

    「迷子になるかもしれない。私も行く。」

    「だ、大丈夫だよっ。1回行ってるし、そんなに遠くないから…。」

    「支度するから待ってて。」

    「少しだけ買いに行くだけだよ。すぐ帰ってくるつもりだからっ。」

    「外は危ない。」

    「平気だってば…!」

    「…私がついていったら…迷惑?」

    「…そ、そんなことないけど…。」

    「そう。」

    「……はい、準備できたよ。行こうか。」

    (うう…、内緒にしたかったんだけどな…。)

    (咲を1人で出かけさせたりなんてできない。迷子もそうだけど、誰が咲に目をつけるか分からないから…。)

    146 = 1 :


    ガヤガヤ…

    「スーパー着いたけど…なに買うの?」

    「チョコとか、薄力粉とかかな。」

    「…お菓子、つくるの?」

    「うんっ。キッチン借りても平気?」

    「う、うん…それはいいんだけど。」

    (お菓子は家にたくさんあるのに…、わざわざつくるの…?それって、もしかして……)

    「えーと…、あとはベーキングパウダーと…バターと。」

    「…あっ、咲。バターは家にあるよ。」

    「ほんと?それなら、もらっちゃおうかな。」

    「あとはなにを買うの?」

    「卵とココアパウダー、それと普通のチョコクッキーを…。」

    「うん、ココアパウダー以外は全部家にある。自由に使っていいよ。」

    「そ、そんな…悪いよ。」

    「頻繁に使うものじゃないし、残り少ないわけでもないから。」

    「それじゃあ、あと卵だけ買っていこうかな。余っても困らないよね。」

    「あ、…うん。」

    147 = 1 :


    「それじゃあ帰ろうか。」

    「うんっ。」

    「荷物、持つよ。」

    「重くないから平気だよ。それに、自分で買ったものだから。」

    「そう…。」

    「ちょっとすいませーん!」

    「…!」ビクッ

    「今ここで買い物を終えられた感じですかっ?」

    「は、はい…。」オド

    「若い女性を対象にアンケート取ってるんですけど、ご協力よろしいですかね?」

    「えっ…と…」

    (……こ、こわいよお…。)ブル…

    「いや、可愛らしい方なんで、ぜひお願いしたいんですよっ。なんなら、一緒にお茶飲みながらとか…」

    グイ

    「結構です。」

    (お、お姉ちゃんっ…。)

    「あっ、お連れの方いらしたんですね。それなら2人一緒でも…」

    「……。」ギロッ

    「ヒッ……!!?」

    「…おいで、帰ろう。」クルッ

    148 :

    待ってました!

    149 = 1 :


    「あっ、う…うん。」タタッ

    (お姉ちゃん今…なにしたんだろ…?)

    (やっぱり一緒に来てよかった。咲を見てたあの目…、思い出すと虫酸が走る。)イラ

    「お、お姉ちゃん…。」

    「…え?…あ、なに?」パッ

    「その、断ってくれてありがとうっ…。私、固まっちゃって…。」

    「咲のことは私が守るから、安心して。」

    (お姉ちゃん…やっぱり優しい…。)ニコ…



    「お姉ちゃん、バターと…ごめん、お砂糖もらってもいい?」

    「う、うん。」

    (帰ってきて、早速つくりはじめたけど……やっぱり誰かのために…?)

    (頑張ろう…!)

    (…えーと、チョコとバターを溶かしたら…卵を入れて…。)カチャカチャ…

    「咲…何か手伝おうか?」

    「ううん、いいの。お姉ちゃんはゆっくり本を読んでてっ。」

    「そ、そう…。」

    (手伝わせてくれなかった…。やっぱりそれは淡のための……?)

    (薄力粉とベーキングパウダー、あとココアを混ぜて…。)

    150 = 1 :


    ピピッ、ピピッ

    「あ、焼けたっ…。」

    (…冷蔵庫で冷まして、切ったら完成だ…!)

    (あ、ラッピングの用意しておこう。)

    タタ…

    「……。」

    (淡のためにつくってるんだ…。昨日は、会う約束はしてないって言ってたのに…。)

    (…咲、どんなのつくってるんだろう…。)

    テク…テク…

    「冷蔵庫かな…?」

    (少し見るだけなら…いいよね。)ソッ

    タタッ

    「あっ!お姉ちゃんっ!」

    「……!」ビクッ

    「…冷蔵庫のもの、なにか取る…?」オド

    (あわわっ…、今…開けられたらまずいよ…!)

    「いや…えっと…なにかないかな、って…。」オド

    「あ…、なら私が取るからっ…。」アセ

    「えっ?う…うん。」

    「お姉ちゃんはリビングで座ってて…?」


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