私的良スレ書庫
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元スレアムロ「アレックスは伊達じゃない!」
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俺は、どうなっちまったんだ?
死んだか?
へっ、故郷においてきたおふくろに顔向けできねえや。
くっそ、ツイてねえ……。
ガゴンッ。
あ?
何の音だ……?
セイラ「中尉! スレッガー中尉、無事ですか!」
誰だ……?
視界が霞んで、よく見えねえが……。
へへ、戦場で死んだ戦士の魂を天界に連れて行くっていう戦乙女は本当にいたんだな。
セイラ「中尉、わたしです、セイラ・マスです! 意識はありますか!」
ヴァルキリーよ、俺をヴァルハラに……。
セイラ「意識をはっきりなさい、このっ……軟弱者っ!!」
ピシャンッ!
スレッガー「いてッ!! ……おお、セイラ軍曹か……?」
セイラ「手当てします! 気を確かに!」
スレッガー「へへへ、そりゃあどうも……」
既に戦いは収束に向かっているソロモン宙域において、唯一激戦を繰り広げているポイントがある。
そこには、後の戦史教本に名を遺すエースパイロットが揃い踏みしていた。
『白い流星』アムロ・レイ、『赤い彗星』シャア・アズナブル、『ジャブローの荒鷲』スレッガー・ロウ。
そしてセイラ・マスと、後のエースパイロットであるバーナード・ワイズマン。
セイラとスレッガーは既に撃墜され、アムロ・レイ単機でふたりのエースを相手取る激戦場となった。
アムロ「セイラさんは無事だ。スレッガー中尉も息があるようだし、僕がここでふたりを守らなければならない!」
不用意に接近してきたザクをライフルで沈め、赤いゲルググに牽制のバルカンを放つ。
シャア「ちっ、近寄らせないつもりか!」
たとい最新鋭の重モビルスーツ・ゲルググといえど、被弾し続ければ機能不全が生じるのは当然。
まして、スレッガー・ロウのガンダムによって右腕は切断され、推進剤も心許無い。
バーニィ「大佐、撤退を! 殿は俺が」
シャア「駄目だ! いくら貴様とて、奴と戦って助かる保証はない!」
バーニィ「でも!」
バーニィ「~~~っ! くそっ、どうすりゃいい!」
バーナードのドムから放たれる砲弾は全て撃墜され、気を抜けばビーム・ライフルの光弾が迫る。
未だかつてない戦いに、バーナードは疲弊していた。
バーニィ(か、考えろッ……どうすればふたりとも助かって、コイツを撃退できる!?)
バーニィ(だ、駄目だッ……何も浮かばない! 大佐はまだしも、俺が助かるヴィジョンは……無いッ……!!)
ゴクリ、と唾を飲む。
コンスコン『全軍に通達する。ドズル・ザビ閣下が戦死なされた。また全戦力の60%を欠いた現状、宇宙要塞ソロモンの維持は困難である』
コンスコン『遺憾ながら、我が軍は宇宙要塞ソロモンを放棄し、宇宙要塞ア・バオア・クーまで撤退する!』
コンスコン『各員、ドロワに続け! 撤退戦を行う!』
突如コクピット内に鳴り響いた声に、バーナードは我に返った。
バーニィ「た、大佐」
シャア「いよいよだ。イリーナ大尉らと合流し、撤退する」
バーニィ「ですが、大佐。ガンダムからどうやって!」
シャア「──やぁ、遅かったな」
バーニィ「えっ?」
スレッガーさんがまだまだ俺のステージは終わらないぜ!と主張しておられるww
イリーナ「大佐、お待たせしました! ララァ少尉、イアン少尉!」
イアン「了解。そこ!!」
ララァ「当たって!」
ビィーッ!! ビィーッ!!
バーニィ「ブ、ブラウ・ブロ!!?」
シャア「イリーナ大尉と合流しよう、と言っただろ」
イリーナ「ふふ、撤退を!」
バーニィ「了解っ!」
アムロ「んっ……当たるか!!」
ブラウ・ブロから放たれたレーザーがレパント級の残骸を熱し、爆発が起こる。
その爆発を推進力に、アムロは突進した。
アムロ「あれはあの時のモビルアーマー! まだ生きてたんだな!」
アムロ「だが! まずはシャア、貴様を撃墜とす!」
シャア「ええいっ、やられん! バーニィ、援護を!」
バーニィ「り、了解!」
ビーム・サーベルとビーム・ナギナタが交錯し、エネルギーが弾ける。
バーニィ「くっ、援護射撃!」
アムロ「なにっ!?」
バズーカを撃ち込み、胸部ビームで強引に爆発させる。
アレックスの反応速度ならば撃墜は容易と踏んでのことだ。
爆風はアレックスの体勢を煽り、ゲルググが逃れる余裕を持たせた。
アムロ「ううっ! やったなあっ!」
シャア「ぐおおっ!?」
一瞬でゲルググのビーム・ナギナタを中央から両断し蹴りを見舞う。
そして、左手に持ったビーム・ライフルの銃口がリック・ドムを捉えた。
バーニィ(あっ……! ……ク、クリス……!!)
死を覚悟し、脳裏に赤毛の美女を思い浮かべた瞬間だった。
イアン「させるかよ!」
ブラウ・ブロのハイ・レーザー砲がアレックスのビーム・ライフルを貫く。
その爆発にアレックスが再び体制を崩した。
バーニィ「イアン少尉っ!」
イリーナ「退くぞ! 乗って!」
ララァ「大佐! 早くっ!」
シャア「次はやらせんぞ、ガンダム!! さらばだ!」
ブラウ・ブロが高速で突撃し、左舷ブロックを切り離す。
イリーナ「左舷、ボルトアウトする!」
ララァ「行って!」
サイコミュ・コントロールにより、左舷ブースター・ブロックが増速した。
それは、体勢が崩れたアレックスへと吶喊する。
アムロ「!!! ま、まず──アアアッ!!!」
姿勢を立て直したばかりのアレックスに、30m四方はあろうかという巨大な鉄塊が激突する。
アムロ「くっ、重いッ!!」
傷んだ機体で鉄塊を受け止め、シャアが飛び去った方を見やる。
アムロ「くそっ、逃がした……またッ!」
悪態を吐いて、アームレストを叩いた。
ジャブローの時だけじゃなく、またしても逃げられた。
どちらも追い詰めていただけに、自分の鈍さにはあきれてしまう。
アムロ「次は──」
セイラ「アムロ! 助かったわ、ありがとう」
アムロ「……セイラさんが救難信号を出してたから、駆けつけることが出来たんです。それより、スレッガー中尉は?」
スレッガー「……よお、また助けられちまったな……へへへ」
アムロ「良かった……無事だったんですね」
スレッガー「へへ、お生憎様、頑丈なもんで死ねないのよね~」
セイラ「……わたしが手当てしなければ危険だったのよ、減らず口叩いて!」
スレッガー「あ痛ッ、叩くなって!」
アムロ「ホワイトベースに曳航します。補給後、僕は戦線復帰しますね」
セイラ「了解。お願いします」
スレッガー「悪いね、アムロ准尉」
シャア艦隊が立ち去ってから、事態は一瞬で片付いた。
最後まで抵抗を続けていた部隊をホワイトベース隊が打破し、要塞中枢を制圧。
この時、宇宙世紀0079年12月21日世界標準時06:27。
ウォルフガング・ワッケイン艦隊司令が勝利宣言をしたのは、戦闘が始まってから実に24時間後のことであった。
──宇宙世紀0079年12月21日、13:05
──ソロモン内、式典場
ワッケイン「我々連合艦隊は、敵宇宙要塞ソロモンの制圧に成功した。これは、敵軍総司令官ドズル・ザビ中将の駆る新型モビルアーマーを単機で撃破した、アムロ・レイ准尉、およびホワイトベース隊の功績を捨て置いて語ることはできない勝利である!」
ワッケイン「しかし、宇宙軍一の智将と謳われたマクファティ・ティアンム提督の戦死、ここでは名を上げることはできないが、この戦いが大勢の将兵の屍(かばね)の上に立った勝利であることを、忘れてはならない。全員、一分間の黙祷を捧げる!」
リード「黙祷おっ!!」
──ソロモン内、式典場
ワッケイン「我々連合艦隊は、敵宇宙要塞ソロモンの制圧に成功した。これは、敵軍総司令官ドズル・ザビ中将の駆る新型モビルアーマーを単機で撃破した、アムロ・レイ准尉、およびホワイトベース隊の功績を捨て置いて語ることはできない勝利である!」
ワッケイン「しかし、宇宙軍一の智将と謳われたマクファティ・ティアンム提督の戦死、ここでは名を上げることはできないが、この戦いが大勢の将兵の屍(かばね)の上に立った勝利であることを、忘れてはならない。全員、一分間の黙祷を捧げる!」
リード「黙祷おっ!!」
リード「続いて、本作戦の功労者への表彰・受勲に入る!」
リード「ホワイトベース艦長、ブライト・ノア大尉! およびホワイトベース隊、アムロ・レイ准尉!」
ブライト「はっ」
アムロ「はいっ」
リード「セキトバ所属第1小隊隊長、テネス・A・ユング大尉!」
ユング「は」
リード「エンデバー所属第4小隊隊長、サウス・バニング中尉!」
バニング「はっ」
リード「スレイプニル艦長、エイパー・シナプス中佐!」
シナプス「はっ」
リード「ハイペリオン所属第三小隊、フランシス・バックマイヤー少尉!」
バックマイヤー「は!」
リード「オーウエル所属第一小隊隊長、シャルル・キッシンガム大尉!」
シャルル「はッ!」
・・・・・・・
・・・・・
・・・
ワッケイン「貴公らの活躍によって、本作戦の成功が決まったと断言するわけではない。だがしかし、貴公らの活躍が多くの将兵を奮起させ、本作戦を成功へ導いた一因であると断言できるだろう」
ワッケイン「ブライト・ノア大尉、前へ」
ブライト「はっ」
ワッケイン「ホワイトベース所属部隊の活躍を鑑み、指揮官である貴公を一階級昇進、少佐とする」
ブライト「拝命します!」
ワッケイン「続いて、アムロ・レイ准尉、前へ」
アムロ「はいっ」
ワッケイン「ドズル・ザビ中将撃破、およびシャア・アズナブル大佐撃退など諸々の功績を踏まえ、貴公を二階級昇進、中尉とする」
アムロ「えっ……!」
ブライト「アムロっ」
アムロ「あっ……拝命します」
ワッケイン「他のホワイトベース隊員については、後程追って通達する」
ワッケイン「次、テネス・A・ユング大尉、前へ!」
ユング「は!」
ワッケイン「艦船7隻、モビルスーツ29機撃墜の功績から、一階級昇進、少佐とする」
ユング「拝命します」
リード「下がってよし」
ワッケイン「次、サウス・バニング中尉──」
リード(若造め……少佐って完全に上官じゃないの……それにあの小僧も中尉って……)
リード(はあ……寒い時代だよ……)
リード「──下がってよし」
ワッケイン「次、エイパー・シナプス中佐、前へ!」
シナプス「は」
【次回予告】
無事にセイラとスレッガーを救ったアムロ。
その功績により中尉となり、一人前のエースパイロットと注目を集める。
一方、再び命拾いをしたシャアはついにキシリアからの招集を受ける。
機動戦士ガンダム、次回、『月の魔女』
君は、生き延びることができるか?
乙
まさかハードモードでスレッガーさん生きてるとは… 1'stで一番好きなキャラだから何気に嬉しい
それと、後付け設定だとやっぱガンダム2号機はスペック的にしんどいね
外伝やら派生作やらで量産型でもグリプス戦役時並のMSがどんどん出てくる
リアルタイム放送時は制作側も何も後先考えてなかったから後半はアムロが2号機で無双してたけど、
仮に後付けの設定も含めてアムロはアニメと同じくらい無双してたってんならもう化物どころか戦神ですわ
まさかハードモードでスレッガーさん生きてるとは… 1'stで一番好きなキャラだから何気に嬉しい
それと、後付け設定だとやっぱガンダム2号機はスペック的にしんどいね
外伝やら派生作やらで量産型でもグリプス戦役時並のMSがどんどん出てくる
リアルタイム放送時は制作側も何も後先考えてなかったから後半はアムロが2号機で無双してたけど、
仮に後付けの設定も含めてアムロはアニメと同じくらい無双してたってんならもう化物どころか戦神ですわ
乙でした
シャアとバーニィの協力と対比やセイラさんとスレッガーさんのやり取り好きな描写だ
ところでアレックスボロボロじゃね?その、活躍じゃなくて修理の方なんだけど大丈夫かな?
シャアとバーニィの協力と対比やセイラさんとスレッガーさんのやり取り好きな描写だ
ところでアレックスボロボロじゃね?その、活躍じゃなくて修理の方なんだけど大丈夫かな?
──宇宙世紀0079年12月21日、06:28
──チベ級ティベ型重巡洋艦『グラーフ・ツェッペリン』、艦橋
ワッケイン『私は、地球連邦宇宙軍ルナツー艦隊総司令──ウォルフガング・ワッケイン准将である。この映像はオープン・ラインにて全地球圏に放映されている』
シャア「チイッ……」
ワッケイン『我々地球連邦宇宙軍ルナツー艦隊は、ジオン公国軍宇宙要塞ソロモンの制圧を完了したことを宣言する。同時に、ソロモン要塞の名をコンペイ島と改めることを決定した』
イリーナ「……」
ワッケイン『およそ24時間に及んだ戦闘の最中、我が軍の智将マクファティ・ティアンム中将が戦死したものの、ジオン公国軍の闘将ドズル・ザビの討伐を果たした』
ヘルシング「映像消せ! 不愉快だ!」
副官「はっ……」
ワッケイン『この勝利により、ジオン公国軍の残る拠点は月面基地グラナダ、宇宙要塞ア・バオア・クー、そして本拠点サイド3のみと──』
ブツッ!
──チベ級ティベ型重巡洋艦『グラーフ・ツェッペリン』、艦橋
ワッケイン『私は、地球連邦宇宙軍ルナツー艦隊総司令──ウォルフガング・ワッケイン准将である。この映像はオープン・ラインにて全地球圏に放映されている』
シャア「チイッ……」
ワッケイン『我々地球連邦宇宙軍ルナツー艦隊は、ジオン公国軍宇宙要塞ソロモンの制圧を完了したことを宣言する。同時に、ソロモン要塞の名をコンペイ島と改めることを決定した』
イリーナ「……」
ワッケイン『およそ24時間に及んだ戦闘の最中、我が軍の智将マクファティ・ティアンム中将が戦死したものの、ジオン公国軍の闘将ドズル・ザビの討伐を果たした』
ヘルシング「映像消せ! 不愉快だ!」
副官「はっ……」
ワッケイン『この勝利により、ジオン公国軍の残る拠点は月面基地グラナダ、宇宙要塞ア・バオア・クー、そして本拠点サイド3のみと──』
ブツッ!
シャア「全く不愉快だ。ワッケイン奴(め)」
ヘルシング「フン、連邦の蛮人ども……いい気になりやがって」
シャア「士気が下がる。……ア・バオア・クーまで持てばいいが」
ヘルシング「その心配には及ばん。俺のクルーはそこまでヤワじゃない」
副官「そういうことです」
マリガン「実際すごいもんですよ、シャア大佐。この艦(ふね)のクルーの練度は」
シャア「へぇ、それほどだったか。素晴らしい」
ヘルシング「今更だな?」
シャア「フフ……」
ピーッピーッ!
副官「ん? どうした」
通信士「月から……グラナダから通信です」
ヘルシング「キシリア・ザビか」
シャア「来たか……話が終わり次第コンスコン閣下にこちらの動向を伝えろ」
通信士「はっ。メインビジョンに出します」
キシリア『やぁ……久しぶりだな、シャア?』
──宇宙世紀0079年12月22日、08:15
──宇宙要塞コンペイ島、第7談話室
アムロ「ええ、セイラさんにそんなこと言われたんですか」
カイ「ひでえ話だろ? それでよぉ~──」
????「おっ、ありゃウワサの英雄サマ方じゃあねーか。あんなガキンチョが、ねぇ……」
????「俺の方が新型ガンダムとやらのパイロットには相応しいんじゃないのかい」
???「やめてください、モンシア少尉。僻みはカッコ悪いですって」
モンシア「何をおう!? アデルちゃんよォ、この俺……ベルナルド・モンシア様があんな小僧を僻んでるってえのかあっ」
──宇宙要塞コンペイ島、第7談話室
アムロ「ええ、セイラさんにそんなこと言われたんですか」
カイ「ひでえ話だろ? それでよぉ~──」
????「おっ、ありゃウワサの英雄サマ方じゃあねーか。あんなガキンチョが、ねぇ……」
????「俺の方が新型ガンダムとやらのパイロットには相応しいんじゃないのかい」
???「やめてください、モンシア少尉。僻みはカッコ悪いですって」
モンシア「何をおう!? アデルちゃんよォ、この俺……ベルナルド・モンシア様があんな小僧を僻んでるってえのかあっ」
アデル「違うって言うんですか? 相手は年下で、上官ですよ」
モンシア「じょッ……!!」
???「おいアデルよせ、いくらモンシアが万年少尉だからってよぉ……」
モンシア「……おいベイトぉ、てめェ……なんつったあっ!!?」
ベイト「聞こえなかったのかぁ~? ベルナルド・モンシア万年少尉殿?」
モンシア「あンだとコラアッ!!!? てめェだって万年少尉だろうがってんだい!!」
ベイト「ああッ!? やんのかゴルァ!!」
アデル「ちょ……モンシア少尉、ベイト少尉!」
ベイト「止めんな、アデル!!」
バニング「おいテメェら!! 何やってる!!!」
アデル「た、大尉」
モンシア「げ、ゲェー、バニング大尉!」
バニング「ゲェーとは何だおいモンシア言ってみやがれ!!」
モンシア「なんでもありましぇん!!!」
連邦兵A「ま~た始まったぜ」
連邦兵B「アイツらも飽きねえよなあ……」
連邦兵A「いつもあの調子で談話室やオープン回線で騒ぎまくり──」
連邦兵B「戦場では乗機をボロボロにしても必ず生きて帰ってくる……」
連邦兵A「付いたあだ名は『不死身の第4小隊』……っへ! お似合いだぜ、良くも悪くもな」
連邦兵B「おいよせよ。聞こえるぜ」
カイ「……あ~やだやだ……他行こうぜ」
アムロ「そうですね……」
ハヤト「ホワイトベースに戻りましょうよ、カイさん」
カイ「ええ~?」
ハヤト「ホワイトベース隊の連中はみんな、絡まれてるらしいです。セイラさんやクリスチーナさんもセクハラ紛いのことされてるって」
アムロ「なんだって?」
ハヤト「特にあのモンシア少尉ってのはしつこくてヒドイって──」
モンシア「ああ~ん!? この俺がなんだって、チビ助ジャップ!?」
ベイト「おいバカっ、それはよせって!」
ハヤト「ぼ、僕に言ってるんですか」
モンシア「他に誰がいるってんだ、おいジャップ! お前ジャップだろお? それともチャイニ~ズか? コリア~ンか?」
ハヤト「アジア系だからって愚弄してるのかあっ!?」
アムロ「落ち着けよハヤト!」
ハヤト「止めてくれるなアムロっ、僕はコバヤシ家の長男だぞおっ!」
アムロ「ハヤト曹長っ!」
ハヤト「っ!!!」
アムロ「モンシア少尉も落ち着いてください。……引き下がってもらえます、ね?」
ジロッ……
モンシア「!? ……へ、へい……」
ベイト「ほ、ほら行くぞバカ! どうもすいやせん、アムロ中尉!」
アデル「うちのバカが失礼を……お詫びします」
バニング「アデル曹長、ふたりを捕まえておいてくれ」
アデル「折檻ですね、了解です。ではホワイトベース隊の皆さん、失礼いたします」
バニング「皆さん。こんな場とはいえ、ご迷惑をおかけして申し訳ない」
アムロ「バニング大尉、ですよね。こちらこそ目立つ真似をしてすみません」
バニング「中尉が謝るようなことでは……」
ハヤト「くっ……アムロ。僕たちは先にホワイトベースに戻るよ」
アムロ「ああ、ブライトさんには報告しなくていいから」
カイ「了~解、『中尉』」
バニング「お連れには悪いことをした……。中尉もすぐ?」
アムロ「ええ、そのつもりです」
バニング「そうですか。戦場で会ったらどうぞよろしくお願いします」
アムロ「その、僕は年下ですし階級も下なんですから……」
バニング「いや、こりゃあ迷惑をかけてしまった側としての礼儀みたいなもんですよ。では、あのバカを2、3発はブン殴らねえといけないので、これにて失礼します」
アムロ「そう、ですか。……では」
連邦兵A「……ぞっとしねえな」
連邦兵B「あの狂犬モンシアを目で黙らせたぜ、あの坊や……」
連邦兵A「あの『闘将』ドズル・ザビと『赤い彗星』シャアを片付けたってぇのも、あながち嘘じゃなさそうだな……」
連邦兵B「しかも、『青い巨星』と『黒い三連星』もヤったらしい。ガルマ・ザビもガンダムがヤったとか……」
連邦兵A「マジかよ。なんてこった……」
連邦兵B「ありゃあエースっていうよりか──」
連邦兵A「モンスターだ……」
──宇宙世紀0079年12月22日、16:33
──月面基地グラナダ、執務室
秘書「閣下、シャア・アズナブル大佐とフリードリヒ・ヘルシング大佐がいらっしゃいました」
キシリア「ん、通せ」
シャア「失礼します」
ヘルシング「シャア・アズナブル、フリードリヒ・ヘルシング、入ります」
キシリア「うん、ソファに座りなさい」
ヘルシング「は、失礼して」
シャア「して、お話とは」
キシリア「聞くまでもなかろ? まずひとつ、ララァ・スンの感触はどうか」
ヘルシング「恐ろしい娘です。味方としては非常に心強いですが」
シャア「同意見ですな。ヘルシング卿より近くで戦っている身としては、非常に心強いことこの上なく感じます」
キシリア「それはよかった。貴様が拾ってきた娼婦にあれほどの価値があろうとはな」
ヘルシング(娼婦? 拾ってきた? シャアが??)
シャア「……どうも」
──月面基地グラナダ、執務室
秘書「閣下、シャア・アズナブル大佐とフリードリヒ・ヘルシング大佐がいらっしゃいました」
キシリア「ん、通せ」
シャア「失礼します」
ヘルシング「シャア・アズナブル、フリードリヒ・ヘルシング、入ります」
キシリア「うん、ソファに座りなさい」
ヘルシング「は、失礼して」
シャア「して、お話とは」
キシリア「聞くまでもなかろ? まずひとつ、ララァ・スンの感触はどうか」
ヘルシング「恐ろしい娘です。味方としては非常に心強いですが」
シャア「同意見ですな。ヘルシング卿より近くで戦っている身としては、非常に心強いことこの上なく感じます」
キシリア「それはよかった。貴様が拾ってきた娼婦にあれほどの価値があろうとはな」
ヘルシング(娼婦? 拾ってきた? シャアが??)
シャア「……どうも」
キシリア「単刀直入に聞こう。シャアよ、何を考えておる?」
シャア「ジオンの勝利の為に、ガンダムを討たんと」
キシリア「嘘はいい。……いや、あながち嘘でもないのか」
ヘルシング「キシリア閣下……? 何を……?」
キシリア「私が聞いておるのは──お前の打倒ザビ家の行動が変わったのは何故か?」
シャア「私の? 打倒ザビ家? ……閣下、お戯れを」
キシリア「冗談を言う女か、私は」
ギロリ
シャア「っ……いえ、私こそ戯れが過ぎました」
ヘルシング(…………っ!?)
キシリア「私は4歳ごろのキャスバル坊やと遊んであげたことがあるんだよ。お忘れか?」
シャア「……フ、フフフ……。キシリア様に呼ばれた時から、こうなるだろうことは思っておりましたが……」
ヘルシング(キャス……バル……?)
シャア「いざとなると怖いものです、手の震えが止まりません……」
キシリア「私だってそうさ。お前の素性を知った時にはな」
ヘルシング「か、閣下……シャアの……素性……とは……?」
キシリア「ヘルシング卿には悪いことをしたな。貴様にこの話が理解できるとは思えぬ」
ヘルシング(……理解できるかどうかじゃ、なかろうに)
シャア「閣下……どうしてまた」
キシリア「ララァ・スンだ。貴様はインドであの娘を見つけたと言ったな?」
シャア「ええ」
キシリア「奴の先読みする能力に気付いて、フラナガンに徹底的に調べさせたわけだ。そして『ニュータイプ』の存在を信じるようになった」
キシリア「──お父上の提唱した、な」
ヘルシング(……『お父上』……! やはり間違いないのだ……シャアは……!!)
キシリア「それで考えるようになったのだ、打倒ザビ家以上のことを」
シャア「……閣下の思い違いです。それ以上でもそれ以下でもありません」
ヘルシング(シャアは……──!!!)
キシリア「…………」
ヘルシング「…………っ」
シャア「…………」
キシリア「……その仮面があると、表情が読めんな」
シャア「閣下こそ、マスクでいまひとつ計り知れませぬ」
キシリア「ふんっ、わかった。今はお前の言葉を信ずるとしよう」
シャア「ありがとうございます、閣下はお優しい」
キシリア「気色の悪いことを言うな。……もうじきレビルの艦隊がソロモンに入城するようだ、合流してア・バオア・クーに向かうと見た」
シャア「グラナダを後回しにすると?」
キシリア「そうなるだろう」
ヘルシング「──では、我々もア・バオア・クーへ」
キシリア「いや、お前たちの本分を忘れたか? 木馬討伐であるぞ」
ヘルシング「ですが──?」
キシリア「うむ、ア・バオア・クーへはグラナダの5割の戦力を送る。私も行こう」
シャア「なんと、こちらを留守にされるので」
キシリア「ああ。ここにはルーゲンス司令がいるからな、あたしが出ようとも影響すまい。特戦隊も備えてある」
ヘルシング「なるほど。であれば──……我々は遊撃に出ると」
キシリア「そうだ、貴様らに木馬つぶしをやらせたい。決してしくじるでないぞ」
シャア「はっ。お任せを」
キシリア「じゃあ、下がってよい。補給については別途連絡をよこしなさい」
ヘルシング「はっ。では失礼いたします」
キシリア「キャスバル坊や、私はお前を信じてよいのだな」
シャア「……さぁ、どうでしょうな。では失礼」
キシリア「ふん……、相変わらず可愛くない坊やだ……」
──チベ級ティベ型重巡洋艦『グラーフ・ツェッペリン』、艦長室
ヘルシング「……シャア」
シャア「卿、お察しの通りだ」
ヘルシング「じゃあやはり──あんたは──いや──あなたは」
シャア「そう、私の真名はキャスバル・レム・ダイクン」
ヘルシング「っ!」
シャア「父を殺され祖国を追われ、ただひとつ報復心を胸に立ち戻った男だ」
ヘルシング「……シャア」
シャア「卿、お察しの通りだ」
ヘルシング「じゃあやはり──あんたは──いや──あなたは」
シャア「そう、私の真名はキャスバル・レム・ダイクン」
ヘルシング「っ!」
シャア「父を殺され祖国を追われ、ただひとつ報復心を胸に立ち戻った男だ」
【次回予告】
ついに本名を明かしたシャア。
キシリアからは木馬討伐の厳命が下る。
一方のホワイトベースも補給を終え次の戦いへ繰り出そうとしていた。
機動戦士ガンダム、次回、『木馬追撃命令』
君は、生き延びることができるか?
というわけでここまで
少しだけ挟むつもりのモンシアが少し冗長になってしまいました
周りからはこんな扱いになるでしょうね、ってところです
シルバーウィークは東京観光に行くのでシルバーウィークまでに投下できなければ、次回は連休明けてからになります
ご了承ください
少しだけ挟むつもりのモンシアが少し冗長になってしまいました
周りからはこんな扱いになるでしょうね、ってところです
シルバーウィークは東京観光に行くのでシルバーウィークまでに投下できなければ、次回は連休明けてからになります
ご了承ください
乙
東京観光楽しんでいってね!
しかしそれにしてもモンシアェ……平常運転ではある気がするけど
東京観光楽しんでいってね!
しかしそれにしてもモンシアェ……平常運転ではある気がするけど
──宇宙世紀0079年12月23日、13:30
──月面基地グラナダ、宇宙ゲート
シャア「マリガン、総員乗艦済んだか」
マリガン「はい、シャア大佐。あとは我々だけです」
ヘルシング「行くぞ、シャア。俺達は為さねばならん」
シャア「ああ。木馬を討つ」
ヘルシング「ようし、出港だ!」
シャア(──そう、木馬を討たねばならんのだ……!)
──月面基地グラナダ、宇宙ゲート
シャア「マリガン、総員乗艦済んだか」
マリガン「はい、シャア大佐。あとは我々だけです」
ヘルシング「行くぞ、シャア。俺達は為さねばならん」
シャア「ああ。木馬を討つ」
ヘルシング「ようし、出港だ!」
シャア(──そう、木馬を討たねばならんのだ……!)
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