元スレ吹雪「この鎮守府は何かがおかしい」空母棲姫「……」
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201 = 198 :
初風「貴方が望むなら、ずっと此処に居てあげてもいいのよ?」
提督「……」
初風「何か言ってよ」
提督「そうだな。素敵な提案だ」
提督「俺としても君は喉から手が出るほど欲しい」
初風「なら――」
提督「――それが叶わぬ願いだと君自身が一番理解しているんじゃないのか?」
初風「……」
提督「さて、仕事に戻ろうか」
202 = 198 :
空母棲姫「190、200……もっとか」
ヲ級【こんなところで海を見て、どうしたのですか?】
空母棲姫【そういう貴女は?】
ヲ級【姫と同じです】
空母棲姫【そう。まさかアレが貴女の仕業じゃないでしょうね?】
ヲ級【どうして私が……】
空母棲姫【……そうね】
ヲ級【姫はどうするつもりです?】
空母棲姫【さぁ。貴女はどう考える?】
203 = 198 :
ヲ級【……提督を連れて此処を離れるべきかと】
空母棲姫【珍しい。貴女も彼の事が気に入ったのかしら?】
ヲ級【まさか。現在の姫は彼を中心に行動していますから】
空母棲姫【よくわかってるじゃない】
空母棲姫【だけどそれは最終手段。彼はそんな事望まない】
ヲ級【勝ち目はないですよ?】
空母棲姫【そうかしら。私と貴女に、金剛、利根筑摩、川内神通、陽炎型の子達】
空母棲姫【ギリギリ吹雪型の三人が間に合うかどうか】
ヲ級【それでもまだ及ばない。相手はおそらく……】
空母棲姫【ええ。だからその時まで待つ】
空母棲姫【最強のカードがやってくるまで】
205 :
追いついた。続きをゆっくり待ってるぜ
206 :
最強のカード レ級?
207 :
提督「探したよ姫」
空母棲姫「今度は貴方か……」
提督「俺以外に誰か来たのか?」
空母棲姫「ええ、ヲ級がちょっとね」
空母棲姫「それにしても、探しに来たってことは、心配してきてくれたのかしら?」
提督「当たり前だろ。どれだけ惚れ込んでると思ってる」
空母棲姫「そう……」
208 = 207 :
提督「それで、用事は済んだのかい?」
空母棲姫「いえ、用事というよりは考え事ね」
提督「考え事?」
空母棲姫「何が正しいのか。どうすればよかったのか」
提督「難しい話だけど、らしくないな」
空母棲姫「そうかしら? ……いや、そうね」
空母棲姫「どのみち私達は目的の為なら手段を選ばない。でも」
提督「……?」
空母棲姫「貴方と共にいたから、貴方と共に此処にいたい。今は心からそう思うわ」
提督「俺も必ず君と此処を守ってみせる。守れるようになってみせるよ」
209 = 207 :
空母棲姫「……ふん」
提督「もしかして照れてるのか?」
空母棲姫「臆面もなくそんなこと言って、恥ずかしくないの?」
提督「誰かさんのおかげで少し恥ずかしくなくなった」
空母棲姫「……そろそろ戻る?」
提督「そうだな」
空母棲姫「ん」
提督「……?」
空母棲姫「ん!」
提督「……姫も好きだなぁ」
空母棲姫「別に、貴方が好きだからやって欲しいだけよ」
提督「……臆面もなくまぁ」
空母棲姫「何か言った?」
提督「なんでもないよ。姫」
210 = 207 :
初風「それで、二人で仲良く手を繋いで帰ってきたと」
初風「人に二人分の仕事押し付けてまったく……」
提督「……初風?」
初風「なによ」
提督「怒ってるのか?」
初風「……どうかしらね」
211 = 207 :
空母棲姫「嫉妬? 可愛いわね」
初風「別に嫉妬とかそういうわけじゃ!?」
空母棲姫「ふふふ」
空母棲姫「羨ましいなら貸して上げましょうか?」
初風「……すごい自信ね」
空母棲姫「ええ。でも見解の相違ね」
空母棲姫「私は一つしか無いものを独占するほど残酷じゃないわ」
空母棲姫「彼が望むのなら、まぁ三人目までなら認めないこともないわよ?」
初風「……」
212 = 207 :
提督「……」
空母棲姫「そんなに強く抱きしめて……なに、拗ねてるの?」
提督「別に」
空母棲姫「……少し苦しいのだけどけど」
提督「悪い」
空母棲姫「それで、どうかしたの?」
提督「……」
空母棲姫「……ねぇ」
213 = 207 :
提督「……お前は、俺に浮気しても言いと言われて嬉しいか?」
空母棲姫「……私は別に、どうでもいい」
提督「どうでもいい……?」
空母棲姫「立場の違いね。私は貴方のおかげで生きている」
空母棲姫「感謝してるし、恩は返したい」
空母棲姫「貴方が望む限り、私は貴方に尽くすし、離れない」
空母棲姫「だから貴方が望むのなら、愛人だって認めるわ」
空母棲姫「だから三人というのは許容範囲」
空母棲姫「四人より多かったり、私が一番じゃないのなら……」
214 = 207 :
提督「一番じゃないのなら?」
空母棲姫「……拗ねるかも」
提督「……ふふ。姫が拗ねる所は少し見てみたいかもな」
空母棲姫「本気で拗ねるわよ? 面倒臭いわよ?」
提督「それにしても、本当に肝が座っているというかなんというか」
空母棲姫「……もっと言ってあげましょうか?」
空母棲姫「例え何億人の人に否定され、何万人の同胞に軽蔑されても、私は貴方の事が大好きよ」
提督「……寝る」
空母棲姫「ふふ、おやすみなさい」
215 = 207 :
私が恥ずかしいので買い物行ってきます
帰ってきしだい書き溜めするの
216 :
>>1乙
続き 舞ってる
218 :
吹雪「〜♪」
深雪「……」ソワソワ
叢雲「……」ソワソワ
ヲ級【彼女達はどうしたのですか?】ボソッ
空母棲姫【改装待ち、だそうよ】
ヲ級【なるほど……?】
明石「入りますよ! 提督!」
提督「どうぞ」
明石「提督! 改装終わりました!」
「「「――っ!」」」
219 = 218 :
提督「ありがとう明石。ついでに三人を案内してくれないか?」
明石「はい。わかりました!」
ヲ級【……】
明石「……どうしました?」
ヲ級【私も付いて行く】
吹雪「ヲ級さんも付いてきたいそうです」
提督「……明石、迷子にならないよう頼めるか?」
明石「はい、大丈夫です……大丈夫」
220 = 218 :
ヲ級【……】
吹雪【一緒に行きませんか?】
ヲ級【……頼む】
吹雪【それじゃ行きますよ!】
明石「ちょっと吹雪さん!?」
深雪「よし行くぞ叢雲ー」
叢雲「ちょっと!? あぁ、もう!」
明石「……」
提督「……明石、四人の面倒を頼む」
明石「はい。わかりました」
221 = 218 :
提督「さて、私達も支度をするか」
初風「呼ぶのは青葉さんだけでいいのね?」
提督「頼む」
初風「はいはい」
提督「はい は一度でいい」
初風「あら、二つ返事の意味で使ったのだけど?」
提督「なら迅速に行動するように」
初風「ふふふ、そうね」
空母棲姫【300……増えてる】
提督「姫?」
空母棲姫「なんでもない」
222 = 218 :
大和「提督、そろそろ着きますよ」
元帥「……」
大和「もしかして拗ねているんですか?」
元帥「ふん。本当に海から行く必要があったのか?」
大和「勿論です。今から会うのは――」
元帥「そういうことじゃない」
元帥「例えば私だけタクシーで行くとか――」
大和「――大和の腕の中では不満ですか?」
元帥「……お姫様だっこされてるところを見られたら、威厳も何もあったもんじゃないだろ」
223 = 218 :
ちょっと地の文無しの弊害が出たので続きは未定なのです
台詞だけで戦闘描写が辛くて……
最悪地の文が入るかもしれないのです
224 :
あいよ、了解
地の文無しの戦闘は、描写の殆どを読んでる奴に補ってもらうのがコツ
詳しく書こうとするから地の文が必要になる、艦載機飛ばすだけなら「第一攻撃の要を認めます!急いで!」だけで飛龍が艦載機飛ばしてるって充分伝わる
必要な情報だけ抜き出して、補わなきゃいけない所だけ擬音にたよれば案外なんとかなる
225 :
誰だお前
226 :
ちくわ大明神
228 :
提督「私どものためにご足労頂きありがとうございます」
元帥「こちらこそ、急に押しかけて申し訳ない。それでは定時連絡から」
元帥「……相変わらず君達の活動を一部制限すべきとの声もあったが、現状維持だそうだ。これからも頑張ってくれ」
提督「了解しました」
元帥「さて、ここからが本題だ」
229 = 228 :
元帥「ヲ級ちゃ……ヲ級を仲間にしたと聞いた。それは本当か?」
提督「……はい。その情報は彼女達から?」
元帥「全ては私の命令だ。彼女達を咎めないでやってくれ」
元帥「もっとも、そのうちの数人は報告を怠っているみたいだがね」
初風「……ふん」
元帥「さて、話を戻そう。是非此処にヲ級を呼んでくれないだろうか」
提督「いえ、それは――」
元帥「何か不都合でも?」
提督「……姫、彼女を呼んで来てくれ」
空母棲姫「……わかった」
230 = 228 :
元帥「……さて、彼女達が戻ってくるまでに一つ話をしようか」
提督「?」
元帥「報告書の一つにこんな報告があった」
元帥「匿名にしておくが、移籍させた子の中に君に惚れている者がいるそうだ」
元帥「そうして君も満更ではなさそうと聞いている」
初風「……!?」
元帥「どうした初風?」
初風「な、なんでもないから」
元帥「そうか。話を戻そう。君に一つ提案がある」
提督「……なんでしょうか」
231 = 228 :
元帥「そう身構えなくていい。こちらの条件さえ飲めば、初風を君に託そう」
初風「ちょっと!?」
元帥「あっ」
大和「提督……」
提督「……」
元帥「まぁ、いい。それで君は初風が欲しいかね」
提督「はい」
元帥「即答か。では条件を言おう」
232 = 228 :
元帥「難しいことじゃない。彼女とケッコンすること。それだけだ」
提督「……」
元帥「彼女の練度は既に最大まで上げてある。書類もこちらで用意しよう。どうだ、悪い話じゃないだろ?」
元帥「返答は」
提督「申し訳ありませんが……」
元帥「理由を教えてくれないか?」
提督「私が生涯を誓ったのは姫であり、彼女を裏切るつもりはありません」
提督「私には勿体無い話です。申し訳――」
元帥「――結論を出すにはまだ早いんじゃないのかね? 移籍の期間も数週間残っている」
元帥「答えを出すのはその時でもいいんじゃないか?」
233 = 228 :
提督「……どうして元帥殿はそこまでしてくださるのですか?」
元帥「君をこちら側に縛り付けたいという意図も勿論ある」
元帥「だが、うちの子には幸せになって欲しい。そう願うのはおかしいことかね?」
空母棲姫「連れて来たわよ」
元帥「さて、この話は此処までだな」
提督「姫、入ってくれ」
234 = 228 :
とりあえず此処まで
お休みなさい
236 :
乙
大丈夫……3人までは大丈夫……4人目ができても姫が拗ねるだけ……拗ねた姫可愛い……。
237 :
元帥「君がヲ級か。はじめまして、かな?」
ヲ級【……姫、どうすれば?】
空母棲姫【握手でもすればいいんじゃない?】
ヲ級【……】
元帥「さあさあ、椅子に掛けてくれ」
元帥「さて教えてくれないか? 彼女がどういう経緯で仲間になったのかを」
ヲ級【コイツの仲間になった覚えは――】
空母棲姫「ヲ級、黙りなさい」
ヲ級【――っ!】
238 = 237 :
元帥「もしかして彼女も言葉がわかるのかね?」
空母棲姫「聞き取りだけ、ですが」
提督「そうなのか!?」
空母棲姫「……最近になってようやく、ね」
空母棲姫「ちなみに彼女――ヲ級は彼のものではなく私のものです」
元帥「……」
空母棲姫「……これでもかつては深海棲艦を束ねる主の一人」
空母棲姫「中には彼女のような子がいてもおかしくないでしょ?」
239 = 237 :
元帥「……なるほど。となると、まだ仲間が増えるという事もあるわけだ」
空母棲姫「可能性としては。何か不都合でも?」
元帥「ないと言ったら嘘になる。だが、彼が信じた君を信じることにしよう」
空母棲姫「――ですが、返答次第で貴方は終わり」
240 = 237 :
提督「……姫?」
空母棲姫「――っ!」
ヲ級【……】
青葉「藍色の炎……?」
大和「――提督下がって!!」
空母棲姫「下がるのはお前だ。艤装もなく、陸の上で何ができる」
提督「何をやってる姫!?」
空母棲姫「……ごめんね」
提督「……どうして」
元帥「……」
241 = 237 :
提督「……」
初風「ちょっと!? 何やってるのよ!?」
空母棲姫「黙りなさい。用はそこの男にある」
元帥「……なんだ」
空母棲姫「一時的でいい。ここの艦隊の指揮を取りなさい」
大和「……えっ?」
元帥「……どういうことだ?」
242 = 237 :
空母棲姫「少し離れたところに深海棲艦が集結しつつある」
初風「!?」
空母棲姫「私とヲ級がいてもたぶん勝てない。そこでお前と大和の力を貸してもらう」
元帥「断れば?」
空母棲姫「彼を連れてここを放棄する」
元帥「それは、私達を殺した後でか?」
初風「……」
243 = 237 :
空母棲姫「ええ。私の障壁を破る術がない以上、選択肢はない。死にたければ首を横に振ればいい」
元帥「それは彼の意思なのか? それで彼が喜ぶとでも?」
空母棲姫「恨まれても構わない。彼を死なせるよりはずっといい」
ヲ級【……】
元帥「……こちらかも条件がある」
244 = 237 :
提督「……ここは」
元帥「起きたかね」
提督「――っ!? 姫は!?」
元帥「落ち着きなさい。とりあえずみんな無事だ」
元帥「君の姫もね」
元帥「強引だが、こちらの油断を突いたいい手だった」
提督「一体なにが……」
245 = 237 :
大淀「……姫から入電です」
提督「――っ!?」
元帥「なんだ?」
大淀「数は約300。旗艦はおそらく戦艦棲姫、他にル級flagship改その他多数」
大淀「こちらに気付いたのか、航行を開始しております」
元帥「さて……」
246 = 237 :
空母棲姫「水上打撃部隊が本隊を、私達は取り巻きを……ね」
吹雪「あの……」
空母棲姫「なに?」
吹雪「頑張ってください!」
空母棲姫「……貴女達も死ぬ気で撃ち落としなさい」
深雪「おう。任せろ!」
叢雲「……ふん」
ヲ級【――姫】
空母棲姫「ええ、始めましょうか」
247 = 237 :
大淀「続いて第三支援艦隊から入電です」
大淀「姫、爆撃機、攻撃機の二割をロスト。ヲ級は三割ロスト」
大淀「撃沈数は……凄い! 40を超えています! 大破50 中破40 小破30程度だそうです!」
元帥「……これがたった二人の戦果とは恐れいる」
元帥「地獄猫の――いや、彼女達の実力あってこそか」
248 = 237 :
元帥「対して相手はどうだ。制空が思ったより濃い」
元帥「あの姫が相変わらずだとすると、もう一人編成の指揮を取っている個体がいると考えるべきか……」
提督「姫……」
元帥「……大丈夫とは言わんが、任せなさい」
元帥「うちの鎮守府からも支援艦隊を派遣させた。数時間もすれば到着する」
元帥「もちろん、その前に殲滅するつもりだがね」
249 = 237 :
提督「……」
元帥「……申し訳ないが作戦に集中したい」
提督「……わかりました。吉報をお待ちしております」
元帥「……」
元帥『さて、準備はいいか? 大和』
250 = 237 :
大和『だから私は武蔵も連れていこうと言ったんですよ?』
元帥『いやはや、耳が痛い』
大和『まぁいいですけど』
大和『でも後を考えるといっその事、彼女は今ここで――』
元帥『いっその事なんだ? 私達を信用して預けられた背中を撃つつもりか?』
大和『……冗談ですよ』
元帥『ともかく、彼女は素晴らしい戦果をあげている』
元帥『こっちも負けていられない、だろう?』
みんなの評価 : ☆
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