私的良スレ書庫
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元スレ灼「個人戦は見学して行くから……」
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>照「おいしいよ! おいで!」
ここからもう崩壊して弘世様のはやっ☆連呼で腹筋が逝ったwwww
乙
ここからもう崩壊して弘世様のはやっ☆連呼で腹筋が逝ったwwww
乙
乙です。
憧れのハルちゃんのチームが相手でも猛烈に打てた哩はポンコツ格好良い。
ハヤリンのコンサートで、憧、まこ、和と弘世様(サイリウムぶん回し)が遭遇する未来しか見えないのですが、それは。
憧れのハルちゃんのチームが相手でも猛烈に打てた哩はポンコツ格好良い。
ハヤリンのコンサートで、憧、まこ、和と弘世様(サイリウムぶん回し)が遭遇する未来しか見えないのですが、それは。
憧れのハルちゃんのチームが相手でも猛烈に打てた哩はポンコツ格好良い。
ハヤリンのコンサートで憧、まこ、和と弘世様(サイリウムぶん回し)が遭遇する未来しか見えないのですが、それは
ハヤリンのコンサートで憧、まこ、和と弘世様(サイリウムぶん回し)が遭遇する未来しか見えないのですが、それは
>>705ポンコツ萌える
新道寺にも触れたし、いろいろあって方言超かわいいって最近改めて思いました。
イチオシは染谷先輩だから完全な方言っ子じゃないですけど
次回はひな祭りで来ます。前回から少々間空きますけどよろしくお願いします
新道寺にも触れたし、いろいろあって方言超かわいいって最近改めて思いました。
イチオシは染谷先輩だから完全な方言っ子じゃないですけど
次回はひな祭りで来ます。前回から少々間空きますけどよろしくお願いします
晴絵「ごちそうさまー」
望「お粗末様でした」
憧「ハルエさ、ちゃんと独り立ちしなよ……」
晴絵「たまに飯食いに来るぐらいいいじゃんかよー」
憧「はぁ……うちのお父さんもお母さんもハルエに甘いからこうやってさぁ……」
望「うちらの親世代にはハルちゃん大人気だからねー……晴絵の両親はいろいろ思うところがあるみたいだけど」
晴絵「ぐっ」
憧「……どういうこと?」
望「プロ入り決まっておばさんたちも喜んでたけどさ……嫁入り先はいまだ決まらないもんねー」
晴絵「……そ、それは望だって」
望「彼氏できないのと作らないのは違うのよね」
憧「お姉ちゃんモテるもん、ハルエと違って」
晴絵「わ、私だってそれなりに……」
望「まあ、たしかにね」
憧「お年寄りと、子どもと、女の子にはモテるのよね」
晴絵「……はぁ」
憧「ハルエもさ、麻雀ばっかりじゃなくて少しはそっち方面も頑張んなさいよ。 もうアラフォーになるんだから」
晴絵「アラサーだよ! ……やめてよそれ! 辛いから! 26だから! 若いから!」
望「……うちのかわいい妹さんはそのへんどうなの?」
憧「ぅえ!?」
望「バレンタインの準備、手伝ったのになんの報告もないしさあ」
憧「あ、それは……ちゃんと渡したけど!?」
晴絵「相手女の子だけどね」
憧「なんで知ってんのよ!? ハルエいなかったじゃん!」
晴絵「それギャグ? 憧は分かりやすすぎんだよ」
望「はぁ……あんたもまたそんな……まあそんなことやってられんのもその時期ぐらいだしねぇ……で?」
憧「で?」
望「相手、どんな子?」
憧「ふきゅ」
晴絵「普通にカッコいい系でさ……インハイとかチェックしてる? 去年の長野の先鋒の子で……」
望「へぇ、龍門渕の子? 映像探しとこ」
憧「ちょっとぉ!」
望「あの頃の晴絵とどっちがモテるのかしらねー」
晴絵「あっちのがモテるだろ。 なんたって憧が惚れるくらいだし」
憧「ちょ、ちょっと! 違っ……違うもん! ほ、惚れっ……そういうんじゃないから!」
望「照れなくてもいいのにぃ」
憧「うぅ……もういいから! ほっといてよ、お姉ちゃん!」
望「あーもう、かわいいなあ憧は」
憧「な、撫でないでよっ! ばか! もう私高校生なんだからっ!」
望「またまたぁ、嬉しいくせに」
晴絵「いちゃいちゃすんなよ……あ、悪い電話来たからちょっと外すわ」
望「はいはーい」
晴絵「もしもし?」
恒子『やっほー! ハルちゃん元気?』
晴絵「ああ、こーこちゃん……どうしたの? 珍しいね」
恒子『今どこ?』
晴絵「どこって……友だちの家だけど……」
恒子『じゃあ行くから場所教えてー』
晴絵「はぁ!?」
恒子『仕事ですこやんと一緒に奈良来ててさー』
晴絵「え、いやいや……」
恒子『っていうか今阿知賀女子の前なんだよね! さすがに夜中の学校誰もいなくて怖いわー! 入ったらマズいよね?』
晴絵「そりゃそうでしょ! 学校の近くの神社に居るからさ.とりあえずこっち来なよ……そしたらうちまで案内するからさ」
恒子『やったぜ! すこやん、ハルちゃんとこ行っていいって!』
健夜『こーこちゃんがアポ取ってるって言ってたから付いてきたのにどうなっ『あっ! じゃあ今から行くから! 待っててね!』
晴絵「ちょ、こーこちゃ…………切れた」
逃げたか……小鍛治さんも小鍛治さんでこーこちゃんにまかせるのは危ないとか思わないんだろうか
とりあえず、望に声かけとかないと……
晴絵「……望ー! ちょっと……」
――――――
恒子「こんばんはーっ!」
健夜「こーこちゃんもう遅いんだから静かにしなよ! すみません、お邪魔します……」
望「どうぞ……はじめまして福与アナ、新子望です。 小鍛治さんはお久しぶりです」
健夜「新子さん……なんか、懐かしいですね」
恒子「こーこちゃんでいいっすよ! 望さん? 新子って……」
晴絵「ああ、うちの生徒の姉でね……憧? なに隠れてんの?」
憧「いや、お邪魔じゃないかと……こんばんは」
健夜「ごめんね、遅くに……」
恒子「とりあえず飲もうぜ!」
健夜「いきなりなに言ってるの!?」
晴絵「仕事で来てるんじゃないの……?」
恒子「でも、さっきコンビニでお酒買っちゃったし……」
望「あはは、まあいいよ! あがってあがって!」
憧「いいの? お姉ちゃん……」
望「いいよいいよ。 昔話に花も咲くでしょ」
健夜「ほんとに、ごめんね……」
憧「でも、小鍛治プロだよ……?」
健夜「えっ」
憧「十年前に地元のヒーロー、ハルエをボッコボコにしたせいでここらじゃわりと嫌われ者の……」
健夜「えぇ!?」
恒子「すこやん嫌われてんだー」
憧「石とか投げられませんでした?」
健夜「い、いや、大丈夫だけど……えぇ……?」
晴絵「憧ー? あんまり人をからかうもんじゃないぞー?」
健夜「なんだ、冗談かぁ……」
憧「まあ……半分くらいは」
健夜「投石があり得るの!?」
望「大丈夫、言うほど嫌われちゃいませんよ」
恒子「それに普通に歩いてる分にはすこやんオーラないしバレないって!」
健夜「余計なお世話だよ!」
恒子「お、でっかいひな人形!」
望「季節感は大事にしたいから……ここ、近所の子どもたちもけっこう遊びに来るしね」
恒子「すこやんも十年前にちゃんとひな人形片付けておけば結婚できてたかもしれないのにね!」
健夜「うるさいよ!」
晴絵「ほんと、その話題置きに来るのやめようよ……余計なダメージ負うから……」
恒子「ハルちゃんもちょっとヤバめ?」
晴絵「…………ほっといてくれよ」
望「いつまでもそんな調子だと婚期逃すわよー?」
晴絵「だ、大丈夫だよ! たぶん! なんとかなるよ!」
健夜「……私もお母さんにずっとそう言ってるなあ……」
晴絵「小鍛治さんまで、やめてくださいよ!」
恒子「お、望さんは余裕ありって感じ? 彼氏いるの?」
望「ん? いないわよ?」
憧「お姉ちゃんならその気になればすぐに彼氏ぐらいできるもん」
恒子「お? えっと……憧ちゃんだっけ? 意外にもシスコン?」
憧「ふきゅ!?」
憧「……な、ち、違います! 別に、普通ですよ普通!」
恒子「なんだよー! 照れんなよ! 別にお姉ちゃん好きなぐらい普通だって! ね?」
健夜「え? うん……仲がいい方がいいと思うけど……」
望「憧は照れ屋だからねー」
憧「照れてないし!」
恒子「じゃあじゃあ、望さんは?」
望「そんなの、大好きに決まってんじゃない! かわいい妹だもんねー?」
憧「う、うっさい! からかわないでよ!」
健夜「……はぁ」
晴絵「……はぁ」
健夜「……ね」
晴絵「……はい」
健夜「……私さ、そんなに言うほど気にしてないと言うか、焦ってないけどさ」
晴絵「うん」
健夜「こう、親とか、こーこちゃんとかさ……あんまり言われるとさ」
晴絵「わかります」
健夜「そりゃあ、そろそろ30目前だけどさ……別に結婚してない人なんていくらでもいるわけだし」
晴絵「同期だって一人の子の方が多いですし……」
健夜「だからほんとさ、回りがそんなにプレッシャーかけなくていいと思うんだよね」
晴絵「こっちのペースでやった方がね、うまくいきますよね」
健夜「だよね!」
望「相手もいないのになにがうまく行くんだか……」
恒子「傷の舐め合いなんてしたって仕方がないぞ! ほら、憧ちゃんもなんか言ってやれ!」
憧「え!? わ、私がですか!?」
恒子「憧ちゃんぐらいかわいければ彼氏の1人や2人どころか3人4人ぐらいいるっしょ? 年齢=いない歴の寂しいおばさんたちに一言言ってやれ!」
憧「えっ……いや……」
健夜「こーこちゃん! さすがに怒るよ!?」
晴絵「こーこちゃんが私らの年齢になったときに自分が辛い思いするからね!?」
憧「えっと……そのぉ……」
恒子「……もしかして憧ちゃん彼氏いない?」
憧「……い、いますけど!? 彼氏ぐらい……ふ、普通はいるでしょ!」
恒子「だよねー! 女子高生ともなれば普通は彼氏ぐらいいるよなー!」
健夜「いちいち煽るのやめてよ! 憧ちゃんはかわいいから、そりゃあ彼氏ぐらいいるだろうけど……」
憧「ま、まあ? 一応? いますけど!?」
晴絵「あーあー……引っ込みつかなくなるぞ……」
望「変に意地張っちゃって……かわいいんだから、もう」
晴絵「……望は憧好きすぎ」
望「十も離れてるとかわいくて仕方ないのよ……あんただって玄ちゃん宥ちゃんが生まれたぐらいからの付き合いだしわかんでしょ?」
晴絵「……まあねえ」
恒子「で? 彼氏はどんな子なの?」
憧「えっ!?」
恒子「いいじゃーん! 教えてよー! ほら、すこやんの婚活の参考にするからさ!」
健夜「しないよ! ……しないよ!!」
恒子「なぜ二回言ったのか?」
健夜「……私のことはいいから! で、どうなの?」
憧「小鍛治プロまで!? え、えー……その、あー……」
恒子「……もしかしてエア彼氏?」
憧「ふきゅ」
晴絵「ぷっ」
憧「そ、そそそそそんなわけないじゃないですか! 実在してますよ!」
恒子「じゃあ言ってみろよー! どんなやつなんだよー!」
健夜「そーだそーだ! 言ってみろー!」
望「テンション高いなぁ……」
晴絵「こーこちゃんはいつも通りだけど……小鍛治さん酔ってるのか? 珍しい……いや、この話題になるといつもこんな感じか……」
望「なんだかんだ言ってやっぱり気にしてんのねぇ……」
憧「そりゃあ、その……普通に、カッコいい系ですよ」
健夜「普通にじゃわかんないよー」
恒子「そーだ! 詳細なプロフィールをよこせー!」
晴絵「……ちょっと飲みすぎじゃないの?」
望「いいんじゃない? 楽しそうだし、テンパる憧もかわいいし……ほら、乾杯」
晴絵「……うーぃ」
憧「……み、見た目はカッコいいですよ!? 年はひとつ上で身長は180、ちょっと不器用で鈍いですけど優しいところもあって……あ、料理とかもけっこうするんです!食べる方が好きみたいですけど! それに麻雀も全国区の腕で……」
健夜「のろけないでよ! 私へのあてつけなの!?」
晴絵「そんな無茶苦茶な……」
恒子「つーか嘘でしょー? そんないい男いるわけねーし! すこやんの妄想じゃないんだからさー」
憧「いますー! いるんですー!」
健夜「ちょっとこーこちゃんどういう意味!?」
望「……どこまで事実でどこまでが希望でどこからが妄想なの?」
晴絵「だいたい事実かな……? まあ男じゃなくて女だし、付き合ってもいないけどね」
恒子「じゃあ写真見せろ写真! ふたりで写ってるのぐらいあるんだろー?」
憧「あ、ありますよ! ……ほら!」
恒子「どれどれ……うわ、イケメンなのはマジだ!」
健夜「……ん? どっかで見たことあるような……?」
望「去年のインハイに出てたらしいから会場で見たんじゃないですかね」
健夜「あぁ……そうなのかな……? 男子の会場はあまり行ってないんだけど……」
晴絵「つーかふたりで写真とか撮れたんだ? 憧のあがり方見てると絶対無理だと思ったのに……」
憧「……国広さんに頼んで、なんとか……こう……ね?」
晴絵「まあ、いろいろ言ってみたところでさ」
憧「うん」
晴絵「付き合ってないよな」
憧「うぐっ」
恒子「え!? なんだ、彼氏は嘘かよー! ってまさか憧ちゃん片思い?」
憧「ぅ……そうですよ! 悪いか! ちょっと見栄張っただけじゃないですか!こーこちゃんがあんまり言うから!」
健夜「わかる! わかるよその気持ち!」
晴絵「うん、まあ……多少はわかっちゃうな」
望「別に彼氏いないぐらいどうにでもなる問題でしょうに……」
健夜「私にとっては違うの!」
晴絵「そりゃあ望は親にも心配されてないしプレッシャーないから楽だろうけどさ!」
望「そんなに怒んないでよ……」
恒子「えー? でも憧ちゃんなら告れば余裕でオーケーもらえるっしょ?」
憧「……バレンタインに勢い余って告白して……」
恒子「勢い余って?」
望「……マジ? 頑張ったわねー」
健夜「フラれたの!?」
晴絵「ちょっと、嬉しそうにするのはどうなんですかね」
憧「付き合ってって言ったら『いいよ、どこまで?』って……」
恒子「いやいや! 今どきそんなやついねーよ!」
健夜「憧ちゃんに付き合って、って言われてその返しができる男の子ってすごいね……」
晴絵「……相手が女の子だからね」
望「変な男に引っ掛かるよりは安心できるんだけどねぇ……」
恒子「もう、アレだな! ヤッちまうしかねーな!」
憧「ふきゅ!? や、やや、ヤるって、それは……どういう……?」
恒子「そりゃあそのまんまの意味よ! ほら、すこやんと違って若いし! 色仕掛けでイチコロよ!」
憧「ふきゅ」
健夜「私はまだ若いよ! ……若いよ! 二十代だよ!」
晴絵「そこは自信持ってくださいよ小鍛治さん! 大丈夫ですよ! まだ二十代ですし……大丈夫、大丈夫! 私だって、まだ、全然……!」
望「ちょっとこーこちゃん、人の妹に変なこと吹き込まないでよ……変にそっちに振りきっちゃっても困るし……」
恒子「いーじゃんいーじゃん! 何事も経験っすよ望さん! あ、憧ちゃんもお酒飲む?」
憧「え? あ、じゃあ、少しだけ……」
望「ダメに決まってんでしょ! こーこちゃんも未成年にお酒すすめないで!」
晴絵「まあまあ、望もそんなに怒んなくても……ちょっとぐらいいいじゃん」
望「あんた教師でしょ!? もしかしなくても酔ってるな!?」
憧「お姉ちゃんは過保護すぎ! 私だってもう高校生なんだから……」
望「目の前で道を外しそうになってたら止めるっつーの! だいたい、ほっとかれたらほっとかれたで寂しいくせに……」
憧「……別に寂しくないもん!」
晴絵「強がっちゃってまあ……」
憧「強がってないってば!」
望「なによー……じゃあ一緒にお風呂も一緒に寝るのも無しにするぞー?」
晴絵「ぶはっ!?」
恒子「え!? それマジで!?」
健夜「……さすがに高校生にもなってそれは」
憧「嘘ですよ!! してませんって!! お姉ちゃんも酔ってんでしょ!?」
望「あはは、そうだっけ? 憧は昔っからお姉ちゃんお姉ちゃんって私の後ろをついて回って……」
憧「昔! 昔の話でしょ!」
恒子「あっはっは! いつまでやってたの、それ?」
望「んー……と、中学「嘘つかないでよ!せいぜい小学校の前半ぐらいまででしょ!?」
晴絵「あはは、たしかに高校生ぐらいの時に泊まりに来てさ、憧挟んで川の字で寝たこととかあったよねー」
健夜「……仲いいんだね」
恒子「そんなに羨ましがらなくてもさ、ほら、すこやんには私がいるじゃん! 男はいないけど!」
健夜「いちいち余計なこと言わないと喋れないの!?」
望「ほら憧、お姉ちゃんの膝の上空いてるぞー? ハグしてあげるからこっちおいでー」
憧「…………ん」
恒子「あ、そこは行くんだ」
憧「ふん……お姉ちゃんがどうしてもって言うから、仕方なくですから!」
健夜「……やっぱり好きなんじゃん」
憧「酔っぱらいの相手するのがめんどくさいだけですから! 適当に付き合ってあげた方が早いですし!」
望「はいはい、ありがとねー」
憧「むー……お姉ちゃん、お酒臭い」
望「ごめんねあこー……あ、ちょっと胸大きくなった?」
憧「え、ほんと!? ……って揉まないでよ! ばか! 酔っぱらい!」
健夜「……はぁ」
晴絵「だからいちゃいちゃすんなって……」
恒子「君ら姉妹がね、いちゃいちゃするとね……こっちの寂しいふたりがだんだんやさぐれるからさ」
望「ふふん、羨ましいかー? 憧なんて昔はお姉ちゃんと結婚するって「それはさすがに言ってないから!!」あれ? そうだっけ? 言ってなかった?」
憧「言ってないもん! ぜーったい言ってない!」
健夜「あー……」
晴絵「どうしたんです?」
健夜「……結婚したい」
恒子「おっ? とうとう本音が出たね?」
健夜「結婚さえしてしまえばこの……なんとも言えない感覚や余計なプレッシャーから逃れられる気がする……」
晴絵「……いちいちネタにされるのも、親からのプレッシャーもほんと辛いですよね……」
憧「……あてがあるんですか?」
健夜「……ないね。 赤土さんは?」
晴絵「……ないです」
恒子「……てきとーに男見繕って紹介してあげよっか?」
健夜「……こーこちゃんに紹介してもらってもね」
晴絵「なんか、変なのばっか連れてきそうで……」
恒子「私をなんだと思っているのか」
健夜「だってこーこちゃんだし」
晴絵「こーこちゃんですもんね」
恒子「うわ、納得いかねー……酷いと思いません? 望さん」
望「日頃の行いじゃないのー?」
憧「ハルエも小鍛治プロも、あまり贅沢言える立場でもないんじゃないですか?」
健夜「言っていいことと悪いことがあるよ!?」
晴絵「小鍛治さん、男性のプロ雀士とか繋がりないんですか? ちょっと前まで世界戦とかいろんな大会出てたじゃないですか」
健夜「知ってる人はけっこういるけど……なんか、いまいち距離置かれてるというか……」
望「たぶん、小鍛治さん強すぎるからですよ……男ってプライド高いから」
晴絵「ああ……小鍛治さん、男女混合の大会でもけっこう容赦なく勝ってましたからねー」
恒子「すこやん地上最強だから引かれてるのかー……まあ、そもそもすこやんの物言いにも問題あると思うけどね。 けっこう辛辣だし」
健夜「そんなつもりはないんだけど……そういえば、コンビ打ちの大会やらテレビの企画やら来ても男性とは組んだことないなぁ……はやりちゃんとか理沙ちゃんとばっか組んでた気がする……」
健夜「……なんかさ」
恒子「今度はどしたの?」
健夜「ひな人形が憎い」
憧「なに言ってるんですか……」
晴絵「わかる」
望「わかっちゃうのかー」
恒子「ちゃんと片付けないから……」
健夜「片付けてるよ! 昔からずっと! お母さんが! ……毎年毎年『ちゃんとひな人形片付けてるのに男友達の1人も紹介してくれないのはどうしてかねー』って言われるのが辛いんだよ!」
恒子「片付けてるなら結婚できないのは単純にすこやんが悪いよね」
健夜「うるさいよ!」
望「そもそもちゃんと片付けないと婚期逃すってのも迷信でしょ?」
晴絵「え、やっぱり私らが悪いの?」
憧「結婚となるといろいろ問題もあるだろうけどさ、相手すらいないんだから本人が悪いんじゃないの?」
健夜「……キツい! さっきから物言いがキツいよ! 私泣くよ!?」
晴絵「発言にはもっと気を遣えよ! デリケートな問題なんだぞ!?」
憧「ご、ごめんなさい……」
恒子「いーや、憧ちゃんよく言った! そろそろ現実見て真面目に男捕まえなきゃダメだ!」
望「ま、ふたりとも見た目だって悪くないんだしちゃんと身だしなみ気をつけてさ、お洒落にしてれば男の方から寄ってくるわよ」
晴絵「いや、身だしなみとか最低限整えるのは当然だけどさ……がっつりお洒落して流行がどうだとか、そういうのちょっと面倒ですよね」
健夜「麻雀で忙しいし……流行のチェックより牌譜のチェックだよね」
晴絵「ですよねー」
憧「あ、これやっぱりこの人たちが悪いわ」
恒子「もうアレなんだろうね。 麻雀のことしか頭にないんだろうね……」
望「手遅れになってから焦ってもどうしようもないのよ?」
晴絵「うー……うるさい! 男よりも麻雀だ! 栄光と挫折……いろいろあったけど、とうとう子どもの頃からの夢が叶ってプロ雀士になれるんだ! そんなこと気にしてられっか!」
健夜「そうだよ! 男なんか……男なんかいなくたってなー……私たちには麻雀があるんだ!」
晴絵「さすが小鍛治さんいいこと言った! 麻雀最高!」
健夜「赤土さんの夢に乾杯! さあ飲んで飲んで! 輝かしい麻雀の、プロの世界が待ってるよ!」
憧「……いくら酔ってるにしてもさ、女として終わってるでしょ」
恒子「うわぁ……すこやん、結婚するより全タイトル戦総ナメにする方が簡単なんじゃないの?」
健夜「そりゃそうでしょ。 なに言ってるのこーこちゃん」
恒子「えっ」
健夜「えっ?」
晴絵「小鍛治さんこそなに言ってるんですか!? 私が……私がねぇ、プロになるからには、かんたんにタイトルせーはとか、させませんからね! 」
健夜「ふふ……言ってくれるね赤土さん……わた、私が……すっごくつよいのわすれたわけじゃ、ないでしょー!?」
恒子「もう呂律回ってないし……よし! 私がすこやんとハルちゃんが結婚できるようにおまじないをしてやるぞ!」
健夜「!?」
晴絵「!?」
恒子「おらっ! くらえっ! 嫁は外ー!」
健夜「いたっ!? やめてよ!」
晴絵「なんだこれ!? ひなあられ!?」
望「そのイベント先月終わってるから」
憧「人の家でおかしばらまかないでくださいよ!」
恒子「ごめんごめん……でもほら、すこやんとハルちゃんのためだから!」
健夜「こーこちゃん……!」
晴絵「なんだ、こーこちゃんっていいやつじゃん!」
恒子「気づくの遅いぜハルちゃん!」
健夜「持つべきものはともだちだね! ほら、こーこちゃんも飲んで飲んで!」
恒子「うす! あざーっす! ハルちゃんもどうぞ!」
晴絵「さんきゅーこーこちゃん! でさ、えーと……あれ? なんのはなしだっけ?」
健夜「麻雀、麻雀のはなしだよ!」
晴絵「そうだ! えーと、よし! わたし、3年……いや、2年でタイトルホルダーになるんで! トップの座を賭けて、うちましょうね!」
健夜「うん! じゃあ、わたしは今年のうちにタイトルの2つ3つとっちゃうから!」
恒子「あ!ふたりが打つときはわたしがじっきょーするー!」
憧「もう結婚の話忘れてる……」
望「忘れるために飲んでるからね」
憧「……こーこちゃんは?」
望「楽しければいいんでしょ」
憧「……ハルエも、小鍛治プロもさ」
望「うん」
憧「とうぶん結婚できそうにないね」
望「そうねー」
望「……ね、憧」
憧「なに?」
望「……あんな風になっちゃダメよ?」
憧「……うん」
カン!
実際問題、男か麻雀かってなったらこのふたりは間違いなく麻雀とると思います
今さら気づいたけどこういう行事こそシノハユでなんかしら準備しとけばよかったなー
今さら気づいたけどこういう行事こそシノハユでなんかしら準備しとけばよかったなー
絹ちゃんが点を稼ぐ程に末原さんが大将戦で活躍する目が薄くなっていくジレンマ…
>>734
末原さん1位抜けの可能性を信じるんだ
末原さん1位抜けの可能性を信じるんだ
す、末原ちゃんは本当は強いし高速和了モードもあるし…
とはいえ爽とネリーが新規で入ってくるし活躍はすれど流石に勝ちの目が薄そうなのは仕方ないですかね
投下します。なぜか普段の倍ぐらいの量になってしまった…
とはいえ爽とネリーが新規で入ってくるし活躍はすれど流石に勝ちの目が薄そうなのは仕方ないですかね
投下します。なぜか普段の倍ぐらいの量になってしまった…
照さんに、呼び出された
これ自体は最近は特に珍しいことでもない
一緒におかしを食べようだとか、主にそんな理由で呼び出されては時にやえさんや玉子さん、もこなんかも交えたりして談笑することは多くなっている
最近お気に入りのスイーツや麻雀の話をしたりして……その合間にこっそりと咲のことを聞かれたりもする
……こっそりしているつもりなのだろうが、まったく隠せていない。 話題の転換が不自然すぎて咲のことを気にしているのがまるわかりだ。 ……はやく和解できればいいんだけど、こればっかりは余計なことをして拗れさせたくはない。 ふたりのペースでなんとかしていけばいいだろう
……今日は、相談があると言われた……もしかしたら姉妹仲の改善のために動くつもりなのかもしれない
咲のためにも、照さんのためにも……頼られれば、ちゃんとふたりの仲介をしたいと思っている。 ふたり次第とはいえ、引き合わせることぐらいはできる
小走りでいつものカフェに向かう……今日は、私しか呼び出されていないようだしあまり待たせても悪い
……どうでもいいが――いや、よくはないんだけど――照さんと会うようになってから外食費用が異常に嵩む
節制しないといけないと思っても、あれだけおいしそうに目の前でもりもり食べられるとつい我慢ができなくて……おばあちゃんたちに東京のおみやげも買って帰りたいし、お小遣いの使い方には気をつけないと……
――――――
照「灼」
灼「ども……お待たせしました?」
照「まだふたつめ」
もぐもぐとケーキを食べながら……たぶん、今来たところだと言いたいんだろうが、いろいろとおかしい
照「……そういえば、この前はハルちゃん……じゃなくて、赤土監督にお世話になった」
灼「……ああ、はい。 らしいですね……赤土かん……ハルちゃんに聞きました。 新道寺の方たちも一緒だったとか」
照「うん。 お陰で友だちが増えた。 白水さんたちとはたくさん対局したことがあったけど、あまり話す機会はなかったし……」
灼「よかったですね」
照「うん。 それに、赤土監督とも仲良くなった。 ハルちゃん照ちゃんの仲」
灼「マジか」
照「マジです」
ハルちゃんほんとなにやってんだろ……
照「……それで、相談なんだけど」
灼「あ、はい……私が協力できることならなんでも手伝いますから」
照「ありがとう……その、ね?」
灼「はい」
照「菫が……どうしたの?」
灼「い……いや、別に、なんでもな……」
……弘世様思い出しちゃった
ま、まあ弘世様のことは置いておいて……
とりあえず、咲のことではないらしい……そんなに構えて来ることもなかったかな
照「菫が「げほっげほっ!」……大丈夫?」
灼「ちょ、お茶が……げほっ! ……気にせずに、どぞ……」
置いとくもなにも弘世様の話だった
……白水さんから流出してきた例の動画のせいで、阿知賀ではすっかり弘世様で定着してしまった。 いや、歌が下手だったとかそういうわけではなく……イメージとの差が大きかったというか
試合中の凛々しい表情からはイメージのつかないほどのいい笑顔ではやりんの歌をキレッキレのダンスと共に披露してる姿は……
灼「く……くふっ……」
照「あ、灼……? 本当に大丈夫なの……? お腹いたいの?」
灼「……す、すみません……お腹はたしかに、ちょっと痛いですけど……そういうのじゃないので……」
灼「それで……ひ、弘世……さんが、なにか?」
照「無理しないで? ……菫、はやりんのファンなんだけど」
灼「…………は、はい。 存じております……」
照「変な敬語やめてよ……まあ、それで…………」
灼「……どうしました?」
照「……そのタヌキのTシャツかわいいね」
灼「ありがとうございます」
照「…………」
あ、微妙な表情……これは、あれか。 服の話かな
灼「……弘世、さんの服装になにか問題が?」
照「!? ……よくわかったね。 超能力?」
灼「いや、照さんがわかりやすいだけだと思……」
灼「まあ、私に相談するのは不安かもしれないけど……何人か頼りになる子を紹介できるので」
照「あ、いや……タヌキはかわいいと思う。 本当に!」
灼「……無理にフォローしてくれなくてもズレた趣味なのは自覚しているので……」
照「……けっこう似合ってるから、いいんじゃないかな」
灼「ありがと……さ、本題どぞ」
照「あー……はやりん、かわいいよね」
灼「ええ……えぇ? もしかして……」
照「いや、菫は、着てみたいらしいけど、自分には似合わないから……って、フリフリフワフワの服は避けている。 自分のイメージも大切にしたいみたいだし……」
灼「え……この間のアレは……?」
照「アレ? ……もしかして、知ってるの?」
灼「……白水さんからハルちゃんにメールが来て、それに動画が……その、見ちゃって、すみません」
照「あ、いや……あのときは、はやりん本人に出会って菫もテンション吹っ切れてて……はやりんのファンなのも、もともと白糸台でも私しか知らなかったから……みんな口止めされてたけど」
灼「……ちなみに照さんは……?」
照「はやりん? 好きだよ。菫の影響も多分にあるけど……かわいいし、歌もいいと思う。 雀士としての実力も高い。 参考にさせてもらってる」
灼「なるほど」
まあ、私たち辺りの年代だとはやりん直撃世代だし……ちょっと下の子たちになるとまた違うんだろうけど
はやりんファンってうちにはいないし、私もそこまで詳しくはない……玄のは少し違うやつだし
……そういえば原村さんと染谷さんがはやりん好きだなんて話をちょっと前にしていたし、少し前にハルちゃんつながりで憧がはやりんと会って……少しイメージ変わったって言ってたな。 ハルちゃんの友人でもあるし、話のネタにもなりそうだからちょっと曲とか聞いてみてもいいのかもしれない
灼「ん……つまり、弘世様の服装が……あれ? フリフリの衣装で踊り狂ってるわけじゃないなら、あまり気にしなくてもいいのでは……?」
照「弘世様定着しちゃったの? ……まあ、そうなんだけど……その、普段も……ね」
灼「……個性的な感じで?」
照「うん……というか、ぶっちゃけダサいかな」
灼「言っちゃいますか」
照「私もそこまで気にかける方じゃないけど……菫は、なんか……ズレてる、正直。 普通にしようとしてもはやりん感捨てきれないというか……」
灼「まあ、ズレてることに関しては私はなにも言えませんけど」
照「……なんか、ごめん」
灼「いえ、お気になさらず」
話をいくら聞いたとしても……個人的には、別に着たい服着てるならそっとしといてもいいんじゃないかと思うんだけど……まあ、一緒に行動するときにあんまりアレだとやっぱり嫌なんだろうか
……あれ、もしかして私も憧たちに迷惑かけてるんだろうか……?
…………うん、少し自重しよう。 憧と揺杏のお陰でだいぶ矯正されてきてるはずだし……残念だけど、レオナルドやうさギドラちゃんは地元をひとりで歩くときとか以外はできるだけ封印する方向で……
……部屋着にするにはもったいないと思うんだけどな、うさギドラちゃん……
照「とにかく、普段は寮住まいで麻雀部も忙しいし外出時は制服のことが多いけど……」
灼「ふむ……あ、関係ないけど白糸台の制服かわいいですよね」
照「私もそう思う」
灼「似合ってます」
照「……照れる」
灼「かわいらし……」
照「……ほんとはもっと言ってほしいけど、恥ずかしいからやめて」
灼「照さんかわい……」
照「……ん!」
灼「……なんですか?」
ケーキを突き刺したフォークをぐいぐいと顔に押しつけられている……いや、ほっぺたにクリームべたべた付いちゃってるんだけど……
照「食べて」
灼「いや、あの……」
照「ほら!」
なんだ、これは……照れ隠しなのかな? とりあえず、顔が生クリームでべちょべちょになる前に――もう手遅れっぽいけど、いただいておこう
照「おいしい?」
灼「おいし……」
照「よし」
灼「……とりあえず、力になれそうな子たちを呼び出すので、電話してきます」
照「うん、ありがとう……電話ならここでしても」
灼「いや……その、顔べたべたなので……先にお手洗いで顔洗ってきます」
照「……ごめん」
灼「だいじょぶですから……ちょっと待っててください」
照「わかった…………すみません、追加のオーダーを……」
……戻ってくる頃にはテーブルの上がまたスイーツ類で埋まってそうだ
――――――
顔を洗って、ちょっと考えてからいったん店から出る。 照さん放置して電話するのもちょっと申し訳ないし、今ならちょうどケーキを貪っている頃だろう。 ひとりの方が気兼ねなく食べられるはずだ
灼「……もしもし? 今だいじょぶ? 力を借りたいんだけど……」
揺杏『まかせろ! ……で、真面目な話? 面白い話? ふざけた話?』
灼「ん……真面目な話だけど面白い案件かな。 たぶんある程度ふざけられるやつ」
揺杏『得意分野だな! よっしゃじゃあ今から『おい! 面白い話なら私も混ぜてくれよ!』爽うっさい!』
爽『いいだろー別にさ~ねぇ灼さーん』
灼「……爽ってさ、はやりん好き?」
爽『はやりん? はやりんは私の倒すべき敵だ! ユキを使って打倒はやりんを企ててるぞ! 揺杏の作った強化スーツと私の地獄の特訓で「揺杏単独でよろしく」
揺杏『うーす』
爽『えっ? なんで!? はやりんそんなに大事なの!? いや、ほんとは好きだから!目標です!尊敬してま「ばいばい」ちょ、待っ』
灼「…………」
弘世様がはやりんの大ファンみたいだし、変に拗れて面倒になったら嫌だしね
灼「……もしもし? 憧? ファッション系の問題で頼りたいんだけど……」
憧『マジ? 行く行く! まかせてよっ!』
灼「地図メールしとく……揺杏も呼んでるから」
憧『はいはーい』
……持つべきものは友だちだね。 ふたりとも話が早くて助かります
携帯をスカートのポケットにしまったところで、後ろから声をかけられる
絹恵「鷺森さんですよね? こんにちは!」
灼「あ……ども、こんにちは。 愛宕さん、上重さん」
漫「どうも……おひとりですか?」
灼「いえ、中に友人が……そちらはおふたりで?」
絹恵「赤阪監督が今日は二年組はオフでええよー、言うんで出てきたんです。 お姉ちゃんたちが個人戦の準備してるのに申し訳ないですけど……」
漫「あ、よかったらご一緒させてもろてもええですか? 出てきたものの、うちらこの辺まったく土地勘なくて……」
灼「ん……いいですよ。 おふたりなら連れも喜ぶと思います」
照さんも麻雀の話ができるし、愛宕さん……お姉さんの方とは個人戦などで何度も対戦しているはずだ。 話題はいくらでもあるだろう
絹恵「すみません、あつかましいことを……」
灼「気にしないでほし……友だちじゃないですか」
絹恵「……ふふ、おおきに!」
漫「助かりますわ……ところで、お連れさんって阿知賀の?」
灼「いえ……ほら、あそこ……赤い髪の」
絹恵「え? お姉ちゃん?」
漫「主将は末原先輩と真瀬先輩とホテルにいるやん……」
灼「まあ、お姉ちゃんですけど……」
照「?」
絹恵「ぅえ!? 鷺森さんのお姉さんだったん!?」
灼「え? それは違……」
照「……お姉ちゃんって呼んでもいいよ?」
灼「それはちょっと恥ずかし……」
漫「っていうか宮永照やんか! なんでチャンピオンがこんなとこにおるん!?」
照「ここのケーキがおいしくておいしくて……」
灼「いくつめ?」
照「いつつめ」
漫「食べすぎや!」
そういえば、最近慣れちゃって特に疑問も持ってなかってけど宮永照と私ってはたから見たら意味不明な組み合わせだな……そりゃあ驚くか
絹恵「あはは……まさかのチャンピオンやったね……」
漫「何事なんです……?」
灼「まあ、友人で……」
照「えっと、姫松の……愛宕さんと上重さん。 あってるよね?」
絹恵「あ、はい! どうも、絹恵です! うちのお姉ちゃんが毎度大会でお世話になってます!」
照「いえ、こちらこそ……」
漫「こ、こんにちは……上重漫です……」
照「……怖がらなくても、取って食べたりしないよ?」
灼「主食はスイーツだから安心して」
漫「そういう食べるなん!?」
絹恵「あはは、漫ちゃんこないだちょっと太った言うてなかった?」
照「…………ほほう」
漫「いや! うちは食べてもおいしくないですよ!?」
照「冗談ですので」
灼「……照さんも、ちょっと毎日おかし食べすぎなんじゃ」
照「……太ってないもん」
灼「なにも泣かなくても」
照「……まあ、どうぞ。 お座りください」
漫「えぇ……ほんまにええんですか?」
照「怖くないよ。 座って」
灼「真顔でそれ言うとちょっと怖いです、照さん」
照「……怖くないよ。座って?」
絹恵「あんまりいい笑顔で言われてもちょっと怖いっていうか……」
照「……私はどうすれば」
灼「……見ての通りあまり怖い人ではないです」
漫「……みたいですね」
絹恵「じゃあ、すみません。お言葉に甘えさせていただきます……」
照「どうぞどうぞ……あ、これよかったら食べて。 おいしいよ」
漫「いやいや、食べかけ渡されても……」
絹恵「新しく注文するんで、お気遣いなく……」
照「……そう」
灼「……落ち込まなくてもいいですよ。 なんなら私が食べるので」
照「……あーん」
灼「いただきます」
絹恵「……随分と仲良いんですね?」
照「うん」
灼「照さん、命と同じぐらいおかしを大切にしているから……おかしをくれるのは友情の証」
絹恵「……もしかして、その、私たちと……友だちに……?」
照「まあ、そういう気持ち」
漫「いや、おかしと命が同格なのはおかしくないですかね!?」
照「……おかしだけに?」
漫「くだらんこと言わんでくださいよ!?」
照「さすが本場関西人……できる……!」
灼「かなりのやり手……!」
漫「なんなんです!? いじめなん!?」
絹恵「ふふ、そういうことならいただきます! 宮永さんとお友だちになれるなんてうれしいです!」
照「……ありがとう、愛宕さん……だとお姉さんと紛らわしいし、名前で呼んでもいいかな?」
絹恵「もちろんですよ!」
照「じゃあ……絹ちゃん。 私のことも照ちゃんでいいよ」
絹恵「……さ、さすがにちゃん付けは」
照「そう……じゃあ、漫ちゃんはどう? 照ちゃんで」
漫「今自然に名前で呼びましたね……お望みなら、照ちゃんて呼びますけど」
照「マジでか」
灼「こいつは驚いた」
漫「え!? 呼んじゃダメなん!?」
照「いや、お母さんぐらいしか照ちゃんって呼ばないから新鮮で……」
絹恵「照ちゃんって呼ばれてはるんですか」
灼「照ちゃんって呼び方、かわいいですよね」
照「うん。 でもはっきり言われると照れる」
漫「照だけに?」
照「?」
灼「?」
漫「さっき照ちゃんが言うたんやん!! なんで不思議そうな顔してるんや!? やっぱいじめなんですか!?」
漫「え? こわっ! ほんま怖いわこの人ら……」
灼「ほら、照さんはちょっとばかり天然だから」
照「私は天然じゃないよ?」
絹恵「照さん、天然の人ってみんなそういうんですよ?」
漫「ちょっと待って……え、なに? 鷺森はわざとなん?」
灼「?」
漫「そんな、え? みたいな顔されてもこっちがそういう気分なんですけど!?」
灼「前に姫松と練習試合組んだときに上重さんのポジションは把握してるから……安心して」
漫「やっぱりわざとやんな!? 安心できひんわ!」
絹恵「えー? でも漫ちゃんいじられっぱでおいしいやん!」
漫「おいしいんかこれ……?」
照「おいしいよ。 食べる?」
漫「ケーキの話じゃないんですよ!」
照「じゃあケーキの話をしよう」
絹恵「あ、じゃあ照さんのおすすめとかどれですか?」
照「ここはクリーム類の出来がとってもいいよ」
灼「素直にいちごのショートとかにすると味のよさがよくわかると思」
絹恵「じゃあ私はショートケーキとコーヒーを……漫ちゃんは?」
漫「……なんかもう、まかせるわ」
照「! まかせて!」
漫「……え? なんで照ちゃんそんなやる気満々なん?」
灼「……命と同じぐらい大切なおかしを巻かされるのは最上級の信頼の証」
照「漫ちゃんのために頑張る……!」
絹恵「愛されてんなぁ、漫ちゃん」
漫「……照ちゃんって、白糸台の宮永照やんな?」
灼「……普段のかわいい照さんとインハイチャンピオン宮永照は別人だから」
照「……かわいいとか言われると照れる。 もっと言って」
灼「照さんかわいい」
照「どうも」
絹恵「……照さん、ほんまイメージ変わるわぁ」
漫「……うち、もうつっこまんで」
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