元スレ男「なんだこれ?」卵「......」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 :
1 :
男「登山してたら変なもの見っけた」
卵「......」
男「にしてもデカい卵だな、俺よりデカいんじゃないか?」
ポツポツポツ
男「うわっ雨降ってきたよ...どっかに野宿できそうなところは...」キョロキョロ
洞穴発見
男「お、こりゃついてるな。よしさっそく...」チラッ
卵「......」
男「...重そうだなぁ」
2 :
>>1
二次創作総合スレ
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1282482997/
他に行き場所の無い作品を投稿するスレ4
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1322313024/
【新ジャンル】「台詞系SS総合スレ」( ^ω^)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1280803360/
創作発表板はVIPと違い、放っておいてもスレが落ちません
新ジャンルなど台詞系の単発スレを立てるときは、
そのスレを>>1000か容量いっぱいまで投下する心づもりで
単発SSなら↓の板おすすめ
SS速報VIP
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/index.html
3 = 1 :
男「ふんぐおおおおおおおお...!」
ドスン
男「ふ~日頃の成果だなこりゃ、よく頑張った俺」
卵「......」
男「しかし一体何の卵だ?こんだけ大きいと産むやつも限られてくると思うんだが...」
グゥ~
男「腹減ったな...そういやもう昼時か」
男「持ってきた食料をってあれどこいった?」
男「うわっリュック破けてるじゃん!?」
男「まずいな、この豪雨は当分やみそうにないし下山にも大分時間がかかる」
男「加えてここは県境の山だから人が来る可能性もない、やべえ詰んだ...」
男「今ある持ち物っていっても」ガサゴソ
ライター、タオル、水2本、地図、
虫除けスプレー、ステッキ、ライト、
男「他はどっかに落としただろうな、水だけでも残ってたことに喜べばいいのか...」
男「食いものはマジでどうしよう、塩飴すら無いからな...」
男「せめて生き物かなんかいれば...」
卵「......」
男「...まあ道は覚えてるし」シュボッ
4 = 1 :
パチパチ
男「よくよく見たら間違えて世界地図持ってきてたわ、うっかりすぎる」
男「まあいいや、それより卵どう食おう?フライパンなんて無いしデカすぎて割れないし」
男「あ、卵に穴開けて熱した石にかけるとかいいかな?」
男「この洞穴もうちょい先があるっぽいしちょっと探してこよ」スタスタ
卵「...ピキッ」
5 :
男「これでいいかな~さて卵いただき...」
?「グルル」
男「えっ?」
?「クルル?」ノッシノッシ
男「えっ何うそ意味わからん」
?「ガルル...」スンスン
目と鼻の先の距離
男(うおーデケー食われる食われる!?)
?「...クーン」スリスリ
男「え、何?どしたの?」
?「クルル」スリスリ
男「もしかして親だと思われてんのかな?」
男(ちょい恐いけど試しに...)
男「よーしよしよしよしよしよしよし!」ワシャワシャ
?「♪」ゴロン
男「ふぅ、食い殺されはしないみたいだな」
男「にしても何だお前?恐竜みたいだな」
?「?」
6 = 5 :
ザーッ
男「しかしどうすっかな~飯無くなっちまったよ、外は雨弱らないし...」
?「ガウッ」スクッ
男「ん、どうした」
ダッダッダッダ
男「おいどこ行くってはえーなおい!?」
7 = 5 :
2時間後
男「あいつどこ行ったんだ?この雨の中動こうなんて...ああ見た目爬虫類だから気にしないのか」
?「グルルッ!」ドスドスドス
男「うおびっくりした!?脅かすなバカ!」
?「?」
男「まったくいったいどこ行って」
?「オエッ」ビチビチビチ
男「」
8 = 5 :
男「おまっ何来て早々吐いてんの!?しかもくっさ!?」
?「ガウ?」
男「ガウ?じゃねーよめっちゃ魚吐きやがって生臭...魚?」
男「もしかして俺の為に?」
?「クルル」
男「......」スッ
男「よーしよしよしよしよしよしよしよし!」ワシャワシャ
?「クルル♪」
9 = 5 :
魚丸焼き中
男「しかしさっきまで体の中にあったものを食べるのは抵抗あるな」
?「♪」ガツガツ
男「唯一の救いはそれを美味しく食ってくれてるところだな」
?「グルル♪」
男(それにしてもこいつはいったいなんなんだろうか?こんな生物見たことも聞いたこともないぞ?)
男(第一生みの親はどこ行ったんだ?捨てたにしては卵に傷一つ無いし...)
男「ま、明日には下山できるだろうしその後調べるか」
?「クル?」
10 = 5 :
翌日
男「ん、朝か」
?「スーッ...スーッ...」
男「おい起きろ、朝だぞ」
?「クルル...」
ヒュンッベチン!
男「いった!?この野郎しっぽではたきやがった...」ジンジン
男(どうやら夜行性みたいだな)
男「仕方ない、こいつは置いていくか」
チュンチュン
男「すっかり晴れてるな~虫除けしとかないと」プシュー
男「さて、行「ガウッ」くかって時に起きやがって...」
?「クルル」
男「何だよ、寂しいとかいいたいのか?」
?「クゥン」
男「犬かお前は」ハァ
男(そういやコイツ昨日生まれたばっかだったな、そりゃ寂しがって当然か)
男(でも街中にこんなもん歩いてたらパニックになるしな~どうしたもんか)
男(...待てよコイツ足速かったよな?)
男「よしいいだろう、ついてこい」
?「ガウッ!」
11 = 5 :
男「ハイヨー風になれー!」
?「グワウッ!」ドスドスドス
男「いや~こりゃいいわ、楽な上に速い。この分だと1、2時間は早く下山できるな」
男「それにこいつといれば野犬に会っても何とかなるから恐いものなしだしな」
男「ほ~れ褒美だありがたく思え!」
魚ポイッ
?「ギャウ!」ジャンプ
男「ちょ急に跳ぶなぶッ!?」
12 = 5 :
男「なんとか着いた」ボロッ
?「クルル...」
男「そうめげるなって、よく考えれば全部俺が調子乗ってた時だけだから」
男「じゃあいいか?お前はあの洞穴に戻ってろ。戻ってきたらホイッスルを鳴らすからその時ここに来い。この音だぞ?」ピーッ
?「クルル」
男(ここに来る途中でわかったがこいつは大分頭がいい、おそらくこれで大体はわかっただろう)
男「またな、見つかるんじゃねーぞ」
?「ギャウ!」ドスドスドス...
男「さて、我が家に帰るか」
13 = 5 :
男「たっだいま~」
母「あらお帰りなさい、今回は早かったわね」
男「あのさぁ、帰りの遅い息子を心配するとかないわけ?」
母「だって男ったらいっつも何かしらやらかすじゃない、そのくせ心配してればひょっこり帰ってきて「ヤバかったな~」で終わりじゃない」
男「無事に帰ってくるだけありがたく思ってくれよ」
母「お母さん男の為に4回も捜索願いだしたのよ?あれけっこう高いんだからね」
男「バイトして返したじゃん...」
母「お父さんなんかなんて言ったと思う?『男?死ぬわけねーだろあれが』だって」
男「俺って親父からどんな風に見られてんの!?軽く化け物扱いされてない!?」
母「お父さん言ってたわよ?男の就職先イラクとイスラエルどっちがいいかって」
男「紛争地帯じゃねえか!?嫌だよドンパチなんて死にたくない!」
母「男が死ぬわけないでしょそんなとこで」
男「母さんまで!?」
14 = 5 :
男「そのくらいは自分で決めるから!」
母「待って男ちゃん、サバンナはどう?」
男「いくかそんなとこ!?」
バタン
男「まったく揃いも揃って、あれでも生みの親か...」
男「っとそうだ、あいつのこと調べないと」
パソコンに電源を入れる
男「おそらくあれはまだ発見されてない種だ、となると動物だけじゃ出てこないよな」
キーワード検索:恐竜
男「とりあえずこれで探してみようか」
15 = 5 :
1時間経過
男「ん~見つからないな...」
2時間経過
男「これじゃない、これも違う、これは...似てるけど違う」
4時間経過
男「......」
5時間経過
男「.........」
8時間経過
男「................................................」
男「無理だァァァァァァァァァ!!」
男「恐竜UMA新種実験動物、こんだけ調べても出ないっておかしいだろ...」
母「男ーご飯よー」
男「はーい今いくー!」
男「飯食ってから再開するか」
16 = 5 :
母「あそうそう、私たちちょっと遠出するから留守番よろしくね」
男「?なんかあったっけ」
母「ホラー明日は結婚記念日じゃない~♪」
男「ああ」
母「それでちょっと北海道まで旅行してくるからね~」
男「じゃあ暫く俺一人か...」
母「やましいことしちゃダメよ~?」
男「相手もいないのに誰とするんだよ...」
母「幼馴染ちゃんとかいるじゃな~い♪」
男「ブッ!?す、するわけないだろアイツとなんか!///」
母「照れちゃって~もう高校生でしょ?」
男「照れてないっての、ったく」
では次のニュースです
日本が誇る不朽の名作、ハリウッドでついに日本上陸
男「ん?」
全世界興行収入No1を記録したこの映画は日本の誇る俳優が出演していて
母「あらなつかしいわね~これ子供の頃に見に行ったわ~」
男「...そういやこれは調べてなかったな」ガタッ
母「あら、もういいの?」
男「ごちそうさま!」タッタッタ
母「はいお粗末様、フフッ若いわね~♪」
17 = 5 :
母「あそうそう、私たちちょっと遠出するから留守番よろしくね」
男「?なんかあったっけ」
母「ホラー明日は結婚記念日じゃない~♪」
男「ああ」
母「それでちょっと北海道まで旅行してくるからね~」
男「じゃあ暫く俺一人か...」
母「やましいことしちゃダメよ~?」
男「相手もいないのに誰とするんだよ...」
母「幼馴染ちゃんとかいるじゃな~い♪」
男「ブッ!?す、するわけないだろアイツとなんか!///」
母「照れちゃって~もう高校生でしょ?」
男「照れてないっての、ったく」
では次のニュースです
日本が誇る不朽の名作、ハリウッドでついに日本上陸
男「ん?」
全世界興行収入No1を記録したこの映画は日本の誇る俳優が出演していて
母「あらなつかしいわね~これ子供の頃に見に行ったわ~」
男「...そういやこれは調べてなかったな」ガタッ
母「あら、もういいの?」
男「ごちそうさま!」タッタッタ
母「はいお粗末様、フフッ若いわね~♪」
18 = 5 :
男「何でこれが思いつかなかったんだ、動物恐竜UMAじゃないときたら残るは...」
キーワード検索:怪獣
男「これしかないだろ」
19 = 5 :
連投しちゃった...スマソ
男「あった...」
男「姿形も同じ、特徴も一致してる」
男「にしても知らなかったな、有名な作品のはずなのに」
男「監督は...誰だこれ?ローランド・エメリッヒ?」
20 :
ひとしきりPCで検索して、映画に出てきた
怪獣に似ている以外、特に成果は無かったので電源を落とし、
ベッドに横になる。
男「けど、なんだってあんな怪獣の卵が山に捨てられていたんだろう」
タマゴが自然に落ちているのは妙な気がする、
タマゴは無防備なものだ、普通は巣の中に大事に置いてあって
親の怪獣(?)が大切に暖めるものだろう。
今まで地球上で発見されていない生物で、誰かが密輸で
日本に持ち込んだとしても、捨ててあるのはおかしいだろう。
21 = 20 :
男「化け物を飼っていて、タマゴを産んだから
面倒を見切れなくなって山に捨てたとか?」
それも変な話だ、大体有精卵が存在するという事は
親となる化け物が最低2匹(2頭か?)存在する事になる。
まだ子供だとしても、人を乗せられる程の生物だ
そんなモノを2頭も隠し通して飼育できるものか。
男「考えていても仕方が無いか」
とにかく、あの化け物がどこから来たかは後回し、
ああして懐いてくれている以上、愛着もあるので
どうにかして守ってはやりたい。
22 = 20 :
?「キャァァァァ───────ッ!」
突如、窓の外から女の悲鳴が聞こえて男は
ベッドから飛び起きる。
どうやら、考えている間に眠ってしまったらしい。
2階の自室から、窓を開けて外を見ると
見覚えのある怪獣と、隣に住む幼馴染の女の子の姿が見えた。
幼馴染「……ば…ば…化け物!!」
怪獣「……クルルル…♪」
男「げっ!あいつ、俺の臭いを辿って
町まで下りてきたのか!」
腰を抜かして地面に座り込んだ幼馴染と、その顔を嘗め回す
体長2メートルの翼を持った飛竜のような大蜥蜴。
言うまでも無く、山で会った例の化け物だ。
23 = 20 :
上着に袖を通しながら自分の失策に舌打ちをする、
考えてみればタマゴから孵ったばかりの子供なのだ。
待っていろと言った所で、大人しく待っているはずもない。
直ぐに寂しくなって親(俺の事)を探して歩き回るに
決まっている。
怪獣「……キャウウ!!」
男「ちょ!待っ………………。」
家の外に出て、姿を見せるなり、
甘ったれた声で鳴きながら、俺に向かって突進してくる怪獣。
懐かれるのは構わないが、体長2メートルの大型生物に
突進される方はたまったものではない。
突進されて、壁に叩きつけられる俺を見て
幼馴染が更に甲高い悲鳴を上げるのが聞こえたような気がした。
24 = 20 :
幼馴染「……なっ…なっ
なんなのよ!!アレ!!」
ショッキングな出来事から立ち直った幼馴染が
男に詰より、怪獣を指さしながら叫ぶ。
─────どうしたものかなぁ。
幸い奇跡的にも、学校の創立記念日で高校が休みだった
だけで平日なので、幼馴染以外には目撃されていなかったようだ。
とにかく、この幼馴染を誤魔化せばまだなんとかなるかもしれない。
男「………えと、その、犬だ!!」
幼馴染「は?」
25 = 20 :
男「犬だよ!犬、そう!これは犬だ」
幼馴染「は?」
男「俺、昔っからこう言う犬を飼いたくてさ
母さんに頼んで買ってもらったんだ」
幼馴染「は????」
幼馴染の目が点になる、だがここで勢いを
緩めてはダメだ、押し通す。
男「やっぱこーゆー、大型犬だよな
なんていったっけ、ポメラニアン?」
怪獣「……ガウ♪ 」
男「ほら、ちゃんと『ワン』と鳴いているじゃないか」
26 = 20 :
しかし、当然誤魔化せるわけでもなく。
幼馴染「これのどこがポメなのよ!」
男「新種の………ポメラニアンだ!!」
幼馴染「全身鱗!背中から生えた大きな翼!
生えそろった牙!おまけに角!
こんな犬が居たら、犯罪よ!」
男「なんだとぅ!!
ポメラニアンに翼が生えていて何が悪い!」
幼馴染「悪いわよ!可愛くないじゃない!」
男「ペットは格好良いものだ!」
幼馴染「可愛いものよ!」
男「そんな事誰が決めた!ちょっと変わった亜種なだけで
これは犬だ!文句は言わせん!」
幼馴染「どう見てもドラゴンじゃない!
しかも、飛竜!竜騎士とかが背中に乗って
槍とか振り回す飛竜よ!」
男「……詳しいな、お前…。」
27 = 20 :
幼馴染「…………で?アレは何?」
とりあえず、家の玄関先で騒いでいるのもなんなので、
怪獣(改め飛竜)を庭に連れてきて、幼馴染の家に上げて
庭が見える居間に通し。
麦茶を置いた所で、幼馴染がジト目で睨みつつ
追及して来る。
どうやら、さっきの一連の騒ぎで落ち着きを取り戻したらしい。
この女の肝が据わっているのか、それとも女と言うものは
そう言う物なのか。
男「犬じゃ、ダメか?」
幼馴染「ダメよ、しっかり説明しなさい」
男「犬って事にしておいた方が
面倒事に巻き込まれず、お前にとっても幸せだと思うんだけどな」
ため息を付きつつ、説明する。
と言っても、説明する事自体は多くも無いのだが。
幼馴染「山で拾ったねぇ……。
ウチの爺ちゃんも昔、山で犬を拾ったとか言って
狸拾ってきた事あるけど」
男「やっぱ、その線で行くか」
幼馴染「そりゃ、もう良いから
…………で、どうするのよ?」
男「飼うって線は難しいよな」
幼馴染「賢明な判断ね、生まれたばかりの子供で
2メートルぐらいなら、大きくなったら20メートルぐらいに
なるかしらね」
28 = 20 :
男「餌代だけで死ねるな、バイトでも増やすか」
幼馴染「………高校生程度のバイトでどうにかなると思えないけど」
男「サーカスにでも売るか」
幼馴染「何年前の発想よ」
男「じゃ、テレビにでも売り込むか」
幼馴染「………良いわねー、事務所通さないと
税金引かれても、随分金になるらしいわよ」
男「現実的だなー、お前」
当の化け物は投げてやったサッカーボールがいたく気に入ったらしく、
サッカーボールにじゃれ付いて遊んでいる。
幼馴染「あんたが現実逃避し過ぎなのよ」
男「そうか?」
幼馴染「やっぱ、本当の親に返してあげるべきじゃないのかな」
男「そうしてやりたい所だけどな」
幼馴染は居間からサンダルを履いて庭に出て、
サッカーボールを取りあげて投げてやると、化け物は喜んで
サッカーボールに噛みつき。
見事に破裂させた。
幼馴染「そもそも、何者なのかしらね、この子」
男「わかってりゃ事態は解決している気がする」
29 = 20 :
幼馴染「そういや、おばさんは?」
男「さっき出て行った
北海道に旅行だとさ、良いタイミングだったな」
幼馴染「素晴らしく運が良いわね、君は」
男「どうせなら、芋(妹)も連れて行って欲しかったもんだ」
幼馴染「素晴らしく運が無いわね、君は」
男「黙れネトゲ廃人」
学校に出かけている妹が帰って来るまでに、
この化け物には山に帰っていただかなくてはいけない。
とはいえ、そろそろ夕方だ
この超ド級の田舎だとしても、化け物を連れて山に行ったら
さすがに人目についてしまうかもしれない。
30 = 20 :
ため息をついて、庭に出て化け物に近寄る。
頭に軽く手を置いて撫でてやると、化け物はつぶらな瞳で
見つめて来る。
男「そんな訳で、芋が帰って来る前に山に帰ってくれると
とっても面倒が無くて助かるんだけど」
竜「ガウ♪」
男「オマエ、山、ゴーホーム、分かる?」
竜「ガウ?」
幼馴染「余計判らないと思う」
何とかこれ以上目撃者が増える前に何とかしたいと
思うのだが。
妹「だだいまー」
男「Oh、ジーザス」
非情な現実に、神に祈りを捧げてみる
それで何も好転しなかったが。
幼馴染「あ、お邪魔してます」
妹「あれ?珍しい
お姉がウチに来るなんてずいぶん久しぶ────」
妹が今に入って来た所で、化け物を見てフリーズ
妹「キャァァァァ!!何それ!!」
男「……その………犬だ」
31 = 20 :
妹「…………捨ててきなさい!!」
男「だって仕方が無いだろ!?ついて来ちゃったんだもん」
妹「まだ、生まれたばかりのサイズでこの大きさなんですよ
あんな大きな犬、家じゃ面倒みきれません」
男「そんな事言ったって、可哀そうじゃないか」
妹「可哀想って、無責任に拾われる方がもっと可哀想です!
保健所に連絡しますからね!」
男「ちょっと、待ってくれよ!芋!」
妹「芋言うな!」
幼馴染「はーい、二人ともー
現実逃避しなーい。」
変な方向に現実逃避を始めた二人を、幼馴染がおさめる。
妹「……はぁ……で?アレ、何?」
男「やっぱり、犬じゃダメなのか?」
妹「ダメ!、しっかり説明する!」
男「犬って事にしておいた方が
面倒事に巻き込まれず、お前にとっても幸せだと思うんだけどな」
妹「ウチの庭に居る時点で、面倒事に巻き込まれないのは多分無理だと思うけど」
男「賢い芋を持って、お兄様は鼻が高いぞ
ついでに、賢い我が芋なら、何も見なかった事にしてこのままスルーで
部屋に帰る手段もあるけど」
妹「いーから、説明する!
あと、芋言うな!馬鹿兄!」
2度目の説明───何事も2度目だと、楽なものだ。
ちなみに、幼馴染は竜にバレーボールを投げて遊んでいた。(バレーボール部)
妹「全く馬鹿兄は、お姉まで巻き込んで」
男「むしろ、ノリノリで巻き込まれたのは幼馴染の方」
妹「良い訳しない!」
男「サーセン」
叱責を適当に流す。
32 = 20 :
男「まぁ、実際大丈夫だろうと思うけどな
思ったよりも頭が良いみたいだし、ちゃんと説明すれば
夜には山に帰ってくれると思う、多分」
妹「そうかなー」
男「タマゴから出て来たばかりなのに、自分で魚取ったりしたしな
自力でなんとかしてくれるとは思う、多分」
竜「ガウ?」
男「次の3連休にでもまた、こいつの山にでも行って
なんか手がかりが無いか、探してみるか」
妹&幼馴染『駄目!』
幼馴染と妹の二人して声を揃えて反対してくる。
男「何でだよ」
幼馴染「この子以外の化け物が居たらどうするのよ」
男「いや、それを探しに行くんだろうが
それに、慌てて帰って来たらキャンプ道具一式も
置きっぱなしだし」
妹「お兄、食べられちゃうかもしれないよ」
男「大丈夫だって、多分」
妹「いや、根拠無いでしょ」
男「だってなぁ」
人懐っこい竜を指さす男、バレーボールにじゃれ付く姿は
人に襲いかかってくるような凶暴な感じには全く見えない。
男「まぁ、万が一の為に保険も掛けておくって」
33 :
そして、次の休日────。
友「ぬぉッ!!な…なんじゃこりゃ!!!
一体こいつなんなんだよ、相棒」
人目に付きづらい早朝に、山に出発する為に
新たに呼んだ友人は姿を現した飛竜を見るなり
驚愕の表情を見せる。
いかにも全身ミリタリーと言った感じの、
趣味な人、保険こと秘密兵器の友人その人だ。
幼馴染「おはよ、少し経っただけなのに
また、一段と大きくなったわね」
欠伸する口を手で隠しながら、隣の家
(と言ってもだいぶ離れても居るのだが)から幼馴染
がやって来る。
友「すっげー、竜だぜドラゴンじゃねーか
どうしたんだよ、こいつ」
妹「うるさい馬鹿、お兄ぃどうしてこんなバカ呼んだのよ」
友の事を良く思っていない妹は、騒ぐ友に蹴りを入れるが
友の興奮は収まらないようだ。
友「そうか、こいつか?
こいつ殺るために、例のブツを持ってこさせたのか?」
男「ちげーよ、落ち着けって」
34 = 33 :
二人に知れるも三人に知れるも同じ事と思って呼んだ友人を
早くも後悔しかけていたが。
男「お前は保険だ」
幼馴染「化け物に襲われそうになったら、こいつを捨てて逃げるのよ」
妹「なるほど、納得」
友「するなっつーの、なんなんだよ
その化け物ってのは」
男は竜を拾った経緯とこれから山に向かう事、そしてもしかしたら
化け物に襲われるかもしれない事を友に告げる。
友「なんだよ、それ
めちゃめちゃ楽しそうじゃねーか!」
幼馴染「いや、楽しそうってアンタ」
妹「馬鹿は気楽ね」
映画やゲームに憧れては出てくる武器を作って、レギュレーション破って
サバイバルゲームに持ち込んでは対戦相手を何人も病院送りにし、
チームを何度も追い出されるどころか、
高校すら中退で追い出されたと言う筋金入りの武器マニア。
マニアを過ぎて中古のハンヴィーまで買うと言った時はさすがに呆れたものだが。
(さすがに、軍用車を民間で買うのは無理だったらしく
ハンヴィーっぽい、ハマーH1だが)
今回、山に行くに至ってこいつの武器を借りる代わりに巻き込むハメになった。
付き合いとしてはそこそこ長く、妙な所で意気投合して友には昔から
「相棒」と呼ばれている。
────何の相棒で何が気に入られたのか、長年の付き合いながら
良くわからないが、本人曰く『安心して背中を預けられる』らしい。
一緒の山登りをしたりしたことは何度もあるが、背中を預けてもらうような真似をした覚えは
得に無いのだが────。
ちなみに誘う時の文句としては。
男『熊以上のヤバい生き物が居るかもしれない所に行くから、武器貸してくれ』
と言った所、二つ返事で同行を申し出てくれた。
こいつなら、幼馴染や妹と違って遠慮なく巻き込める。
35 = 33 :
友「てっきりフカシこいてんじゃねーかと思ったら、
こりゃマジじゃねーか、相棒!」
男「それより、頼んだ物は持って来てくれたのか?」
友「任せとけよ、
俺の最高傑作達を持って来たぜ」
言うなり、車のトランクから出てくるのは武器の数々、
白と黄色のテープで如何にもヤバいと言ったようなカラーリングの
剣のような長さの武器、カラフルな小銃、ライフル、ゲーム見たような
サブマシンガン。
妹「なに?この玩具」
友「ばーか言っちゃいけねぇ、
こいつはちゃんと撃てる銃だよ、本物の銃」
幼馴染「そんなもの一体どこで手に入れたのよ!」
友「家の工場と、3Dプリンターとか
今時のネットは便利だよな」
男「このバトンみたいな剣はなんだよ」
友「そいつは、スタンブレード
当り所が良ければ熊も気絶するぜ」
以前本人が熊と戦った事があるとか言って、誰も信じなかったが
この様子なら本気で熊ぐらい追い払ったかもしれない。
幼馴染「思いっきり違法じゃない」
妹「私、馬鹿にはネットを触らせるべきじゃないって
たまに思う」
今回はおかげで助かった訳だが。
男はサバイバル用のキャンプ用品やテーブル、大型のテントなど
必要なものを車に積んでいく。
36 = 33 :
一通りの準備を完了し、出発しようと乗り込むと
幼馴染と妹まで一緒に乗り込んでくる。
男「いや、待て
なんでお前達まで来るんだよ」
幼馴染「え?まさか置いていくつもりだったの?」
妹「お兄と馬鹿の二人で行かせたら、
何をしでかすか分からないじゃない」
人間達が車に乗り込むと、竜は不思議そうに首をかしげる
人間は余裕で車に乗れるが、流石に子供とは言え全長4メートル(数日で
随分と成長した)になる竜ともなると乗るには無理が出てくる。
竜「ガウ?」
妹「お兄、シンディどうするの?」
肝心の竜──芋がいつのまにかシンディと名付けた──を
置いていくつもりはない。
男「お前は飛んで付いて来てくれ」
竜「クェェェェエエエエェェェェ!!」
大きく鳴くと、シンディは大きく翼をはためかせて風を巻き起こし、
風を地面に叩きつけて空へと飛び立つ。
友「すげぇ、飛びやがった!あの巨体で」
幼馴染「そりゃ、飛ぶでしょ
飛竜だもん」
そういえば、最初幼馴染が見た時も山から飛んでやって来たらしい、
男にとっては、実際飛ぶのを見るのは初めてでもあるが。
37 = 33 :
行き先を告げると友が二つ返事でアクセルを踏み込む、
エンジン音と共に車が加速し、巨大な車が細い田舎道を入っていく。
ややあって、車は田舎道を外れて森の中に入り、
終いには川の中まで入っていくが、オフロードの王様と呼ばれた車は
悪路…すでに道ですらないような道ですら、物ともせずに登って行く・・。
幼馴染「………………。」
妹「………………。」
気持ち悪いと言いたげな不満な顔を見せる女子二人だが、自分からついて来たいと
言った以上、文句も言わずに黙っているようだ。
帰りも同じ道を走る事になるんだと、言いかけたが
止めて上げるのも優しさだろうと、男は言葉を飲み込んだ。
なにより、自分にとっても苦痛なわけで、口に出すと自分でも憂鬱になりそうだ。
友「ヒャッハー!!すげぇ!行け!行けぇ!」
当のドライバーで車のオーナーは上機嫌なもので、
川やら湿地やら、草叢やらを通り抜ける拷問がどれだけ続いたか。
(それでも歩いて登るよりは遥かに楽ではあったが)
しかし、以前雨宿りした洞窟の近くまで車で入って来れるとは思わなかった。
妹「…うぅぅううぅ………ごはぁ……。」
幼馴染「……あたし、日本ってどこまでも道が通っているものだと思っていたわ…。」
グロッキーな様子で、車の外に出る女子二名、
それでも胃の中の物を吐かなかったのは、女としてのプライドなのか。
38 = 33 :
車から降りると、飛竜もここが目的地と認識したのか、
風を地面に叩きつけつつ着陸する。
友「さて、休むのは後だぜ
まずはテントとタープを張っちまおう」
男「鬼だな、お前」
とはいえ、寝床を確保しなければまた洞窟の中で寝るか
もしくは車の鉄板の上で寝る事になる。
女子二名に仕事させる訳にもいかないし。
友「どこに張るんだ?」
男「洞窟の中が良いな、結構な広さがあるし
雨風もしのげるし、湧水も出ている。
それに、暫くはここに色々置きっぱなしにする予定だしな」
大型のテントを担いで一人で登山する気は無かったが、
車で登って来たとなると話は別だ。
それにシンディの件もあるし、どうせ家の倉庫に眠っていた
使っていないテントなので、置いて行っても問題はないだろう。
置きっぱなしにするなら、雨風が入ってこない洞窟の中に
張って置くのが良いだろう。
テントを張っても竜が入っても広さとしては全然余裕があり、
綺麗な洞窟だが、水がある以上は虫だって湧くはずだ。
テントを張っておきさえすれば、ある程度虫が湧いてもまぁ
特に問題はないだろう。
前回雨宿りした時は、不快極まりなかったが
今回は色々準備して来ているので、快適そのものな秘密基地といった感じだ。
39 = 33 :
友「この水、飲めるのか?」
男「飲める、けど下に溜まった水よりも
壁から出ている水の方が綺麗で良いかもな」
友「良くこんな良い所見つけたな」
男「たまたまだよ、たまたま」
友「ここにテントとか資材置きっぱなしにするなら、
俺もここを使わして貰って良いか?」
男「良いけど、この洞窟にアイツを置いていくつもりだからな
出来れば他の人間には秘密にはしておきたいが」
女子二名と一緒になって荷物を運んでいるシンディに視線を送りつつ
男が言うと、友は仕方が無いかと言わんばかりに肩をすくめる。
テントを二つ(男と友でそれぞれ別々のテントを持ち込んでいたが、
広さに余裕があるため男女で分けることにした)とタープを張り。
テーブルを設置した後に、まったり休んでいると
湧水の入ったコップを持ってきた幼馴染が男の隣の椅子に座る。
幼馴染「お疲れ様、ごめんね殆ど手伝わなくて」
男「テントとかはいいけどな、その分晩飯は期待させてもらうよ」
幼馴染「晩御飯と言ってもカレーなんだけど」
男「そりゃ、王道だろ
キャンプに来てカレーを作らなくてどうする」
幼馴染「あたしとしてはカレーぐらいなら楽だしやらしてもらうけど、
そういえば、馬鹿と妹ちゃんは?」
男「洞窟探索だとよ、ったく
どこにそんな元気があるのやらだ」
幼馴染「珍しい組み合わせじゃない」
男「こんな広い洞窟に来ることはそうそう無いからな
テンションが上がっているんだろ」
40 = 33 :
幼馴染「アンタは行かないの?」
男「正直、友のせいで疲れた
まぁ、歩いて登るよりは全然マシだけどな」
よくもまぁ、こんな所に一人で来る気になるもんだと
幼馴染が失笑する。
男「今日はテント張って、色々持ち込むのが目的の半分だしな
3連休で洞窟キャンプを楽しんで帰るさ」
幼馴染「あの子の両親を探すのはどうするのよ」
男「そりゃ、夏休みにでも気長にやるさ
せめて、シンディがこの洞窟に居付いてくれればそれで───。」
言葉半ばに男の顔が真剣なモノに代わる、
同時に眠っていたシンディが顔を上げて洞窟の奥に視線を向ける。
幼馴染「?」
男「────幼馴染、急いで洞窟の奥から友を呼んできてくれ
それと良いと言うまで、妹と二人で奥に隠れていろ」
幼馴染「どうしたの?」
男「判らない、けど何か嫌な予感がする」
根拠の無い嫌な予感、虫の知らせと言うか直感と言うか、
大概何か悪い事が起こると思ったら、的中する。
なんか、嫌ーな感じの気配と言うか、殺気。
ただならぬ様子に怪訝な表情を浮かべたまま
洞窟の奥に行こうとした幼馴染に男は友の作った、
怪しいライフルを渡す。
幼馴染「え?」
42 = 33 :
一通りの説明を聞いて洞窟の外に出る。
濃厚な気配…『敵意』が向けられる、縄張りを荒らしたのが
気に入らないのだろうか。
以前にも山歩きをした時に、獣の縄張りに踏み入った時に
『敵意』を向けられた事は何度かある。
言われてみれば、この洞窟に踏み入った時に違和感を感じた。
洞窟の中は、普通に考えれば岩だらけで
幾ら分厚いシートを敷いたからと言っても、あんな綺麗に平坦には
ならないはず。
それに水のある洞窟には虫が居て、それを狙う蛇が居て、それして
蝙蝠が居るはず、蝙蝠の糞を求めてまた虫が集まり蛇が集まり。
しかし、この洞窟は綺麗過ぎる。
蝙蝠の糞も無く、虫の死骸も無く。
棲家を整えるように────綺麗に掃除したかのように───。
クケェェケケケケェェェェl!!!
獣の咆哮と共に、一瞬の殺気。
反射的に振り返り様にスタンソードを振る、重たい手応えと共に、
まばゆい青白い閃光と一瞬のスパーク。
雷のような激しい音とその光に襲いかかって来た咆哮の主が
照らし出される。
43 = 33 :
あ、しまった
時系列がおかしい、夜って事になっちまった。
経験足りないな。
44 = 33 :
男「なんだ、アイツは…………。」
大きさとしては、猿のような小柄な体躯だが
猿ではなかった、大きさとしては幼稚園児か小学生ぐらいか。
ただ、一目で人間ではないと判別できる。
特徴的なのは緑の皮膚に纏われたからだ、そして血走った赤い目
尖った鼻と耳が異形な存在だと語っている。
手にした獲物は、木の枝を削って作った昆のようなものだった。
三角帽にボロ布を纏っている当り、そこそこの知能は持っているように
見受けられる。
そんな生物が十数体。
45 = 33 :
幼馴染「ゴブリン!」
男「ゴブリン、こいつが!?」
ファンタジーなRPGではお馴染みの敵、勇者様やらそのお供の戦士やらは
夥しい数のこの敵に囲まれても、掠り傷一つ負う事も無く、
木端微塵に切り刻むものだが。
現実にはそう簡単にもいかないようだ。
ゴブリンB「シギャァァ!!!」
ゴブリンC「ギャァァ!!!」
甲高い奇声を上げて、ゴブリンが男に飛びかかってくる
素人で実戦経験なんぞもない男に、2体同時に相手なんぞ出来るはずもない。
46 = 33 :
乾いた破裂音と共に、ゴブリンBがはじけ飛ぶ。
友「ヒュゥ!さすが俺!
我ながらナイスなヘッドショット」
どうやら、友がライフルで狙撃してくれたようだ
自画自賛する友の声にリアクションを返す暇も無く。
男はバッティングの要領でスタンソードをぶん回し、
もう一体のゴブリンCを叩きのめす。
刃が触れた瞬間に、先程と同じように電撃がスパークし──。
感電して地に落ちたゴブリンCはまだ痙攣していたので、男は
ゴブリンの頭を思いっきりシュートして止めをさす。
47 = 33 :
仲間が3体程やられた様子を見て、残りのゴブリン達の憎悪が
高まったかのように見えた。
男(退いてくれるか?)
と、期待してみるが。
ボスゴブリン「ケケェェェェェ!!!」
連中の中で一際体の大きいゴブリンが命ずると、今度は一斉攻撃を
仕掛けるのか、残りのゴブリン達がゆっくりと包囲を狭めて来る。
この一体だけが全身緑色の体ではなく、赤茶色の皮膚をしている。
体が一回り大きいのは筋肉のせいだろうか?
48 = 33 :
全身に無数の傷があり、特に顔に大きな特徴的な傷を持つ、
手にした獲物は他のゴブリンが昆なのに対し、こいつだけが
大きな鉈を持っている。
そいつが群れのボスで間違いはなさそうだ。
男「やべぇ…………」
男が初の実戦経験で体の動きが硬いのを見抜かれたのかもしれない、
こちとら平和ボケした日本人で、猫どころかネズミ程度の哺乳類ですら
直接殺した事が無い普通の高校生、ば仕方が無い。
なにより、そのボスが纏った実戦の空気が他の雑魚の非ではない。
49 = 33 :
幼馴染「男!」
男「……さ、下がってろって!!」
幼馴染「そんなへっぴり腰で何を言っているのよ」
幼馴染がもう一つのスタンソードを手に、男の横に並び立つ、
スタンソード自体は、アルミとカーボンで作られているせいか、
テニスラケットを僅かに重くした程度の重さしかない。
男であっても、女であっても扱いには問題が無い。
幼馴染か手近なゴブリンの一匹に間合いを詰めて、スタンソードを振り下ろす。
ゴブリンD「ゲギャァァ!!!」
防戦一方だった相手がいきなり攻めてきたため、対処が遅れたゴブリンDは
雷の剣をまともに食らい、動かなくなる。
50 = 33 :
男「……………度胸あるな、お前…。」
幼馴染「やらなきゃ、やられるんでしょう!
腹くくりなさいよ、男でしょ!」
こういう時は女の方が強いのか、それとも恐怖心が限界を振り切って
逆にハイな状態になったのか。
男「………わかったよ、ボスを殺る
頭を潰すのがセオリーだろ!」
友「わかった、援護する
突っ込め!相棒」
男(突っ込むのか)
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