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元スレ提督「新薬の効果を試してほしい?」
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提督「さて……まぁ食堂に来たわけだが」
不知火「これまた混んでますね」
雪風「まあ夕飯の時間ですからねぇ」
二人と手を繋ぎながら食堂に入った提督達
流石に、近くを通りかかった艦娘達は目を丸くしていたが
不知火と雪風が相手(薬飲んだ二人)というのが分かると、なんとも言えない顔をして挨拶だけしていった
提督「どこか空いてる席は……」
不知火「無さそうですね」
提督「なら、また相席させて貰うか」
提督「んー……あそこに聞いてみようかな」
グループでも一人でもokです
安価直下
提督「如月、ちょっといいか?」
如月「あら、司令官じゃないですかぁ~」
如月「如月に何か御用ですか?」
提督「んん……まあ大した事じゃないんだが」
提督「如月は一人なのか?」
如月「うーん、さっきまで睦月型の子達と食べてたんだけどね~、やっぱり子供達は食べるの早くって……」
如月「レディーの如月は食べるのが遅いから、一人で食べてたの~」
提督(……どっちが子供なんだ?)
提督「そ、そうか、ところでだな、自分達はこれから飯なんだが」
提督「見ての通り席の空きはありそうもなくてな、よかったら相席してもいいか?」
如月「司令官なら大歓迎よ~、さっ座って座って」
如月「ほ~ら如月の隣が空いてますよ~」
不知火「では、お言葉に甘えて」サッ
如月「あ、あら~?不知火ちゃんが座っちゃうのねぇ」
如月「でももう片方も空いてるわよ~ほら~」
雪風「では私はこちらに」サッ
如月「雪風ちゃんも如月の隣に座るの~?」
如月「うーん……如月、人気者で困っちゃうわぁ~」ケロッ
提督(……対応はやっぱり大人かな、なんというか、飄々としてる)
提督「じゃあ自分はここに座るよ」
如月「あら、司令官、如月の目の前ですね~、なんだか向かい合うなんて、恋人みたい?」
不知火「……対面に座ったくらいで恋人気取りですか」フッ
雪風「これだから素人は(笑)」ハンッ
何故か勝ち誇ったかのような二人
それに対して
如月「如月はね、こういうささやかな恋人ごっこみたいなのでも幸せなの~」
如月「ねっ、司令官。この輝く肌、もっと近くでみていいのよ?うふっ」
提督「ん、んん、そうだな、綺麗だ」
如月「や~ん、如月が綺麗だなんてぇ、お世辞でも嬉しい~」
提督「そ、そうか、よかった」
如月「……ねぇ?司令官、ちょっとお耳を貸してぇ?」
提督「な、なんだ?」
如月「ご飯食べたら如月のお部屋に来ません?そ・し・た・ら・ぁ……」ヒソヒソ
如月「いい事、してあげちゃうかもぉ?」ボソッ
提督「い、いい事?」ゾクゾク
如月「そ、あ~んな事やぁ……こ~んな事ぉ?」ボソボソ
提督「う、うあ……」
耳元で囁かれる、脳を甘く溶かすような声
一瞬理性を失いかけたが、そこは提督の理性がカバー……ではなく
不知火「……」メキッ
雪風「……」バキッ
主に、如月の両隣からのプレッシャーで冷静になった
……やはり如月は、色んな意味で大人かもな……
それにしても、あんな知識どこから覚えたのか……
これ以上如月のペースに巻き込まれる訳には行かず、それとなく話題を変える事にした
提督「あ、あーところで、如月は何を食べているんだ?」
如月「これ?これはねぇ、海藻のサラダと、コラーゲンたっぷりの豚足よぉ?」
提督「如月、豚足なんて食べるのか?なんか意外だな……」
如月「やっぱり、いつまでも美しくありたいもの~、それに結構、豚足って美味しいのよ?」
如月「はい、司令官。あ~ん」ニコニコ
提督「え、いや、自分は」
如月「ほら、あ~んしてぇ?」ニコニコ
提督「う……」
何故か、如月の笑顔を見てると断れなくなる
ある意味、恐ろしい才能かもしれない
提督「あ、あーん……」
如月「はい、どうぞぉ~」
提督「ん……なるほど、トロトロになるまで煮込んであって、これは美味しいな」
如月「でしょぉ?美容に良い物は大切だけど、やっぱり美味しくて美容にもいいなら最高よね~」
如月「ところで司令官、いい事教えてあげましょうかぁ~?」
提督「ん?如月のオススメのメニューか?それなら是非聞きたいな」
如月「じゃあまたお耳を貸してぇ~?」
提督「ふむ、まぁ構わんが……」
耳を如月の方に寄せる
如月「か・ん・せ・つ・キ・ス」ボソボソ
提督「!?」ガタッ
如月「あら、司令官、顔真っ赤ですよ~?」クスクス
提督「き、如月!」
如月「もう、司令官ってば初なんだからぁ、これくらい軽くいなせないとレディーの相手は務まりませんよ~?」
提督「そういうのには、どうにも耐性がつかないんだよ……」
如月「まあそれが司令官らしさもありますしねぇ、私は好きですよぉ?そんな司令官が」クスクス
提督「うっ……」
くすくすと笑う如月
駆逐艦と言えば大体の娘達が幼い印象を受けるが、その中で如月には大人びた印象を受ける事が多かった
最初は子供が背伸びしている……なんて思っていたのだが、振る舞いを見ている内に、鎮守府で一、二を争う大人な娘なんじゃないかとも思い始めている
如月の特徴は、常に飄々としていて、常に笑顔でいること
その為、本当の表情や内心どう思ってるかがとても掴みにくいのだ
苦手……という訳ではないのだが、どうにも自分が会話の手綱を握れる日が来るビジョンは見えそうにない
提督「ん……ゴホン、さて、食券を買ってくるかな」
不知火「ええ、そうですね。不知火も行きます」
雪風「私もお腹が空いたので買ってきますね、ついでに一緒に行ってあげますよ」
如月「あら、皆行っちゃうのかしらぁ?」
提督「ん、すぐ戻るさ」
如月「それがね~……司令官と楽しくお喋りしながら食べてたら、もうご飯食べ終わっちゃったのぉ~」
提督「あ……本当だ、でもそんな量で足りるのか?」
如月「あら、如月の事心配してくるんですか?」
提督「やっぱり、ご飯をしっかり食べないと元気が出ないと思うからな……古い考えかもしれんが」
如月「司令官のお気持ちだけいただいておくわぁ~、でも本当にお腹一杯なのよ?」
如月「なんだったら……触って確かめてみますぅ?」ニコニコ
提督「なっ!?」
如月「や~ん、司令官ったらどうしてそんなに可愛い反応するのかしらぁ?」クスクス
如月「もっと色んな事言ってあげたくなっちゃうわぁ~」ニコニコ
提督「……はぁ、如月には敵わんな」
如月「うふふ……」
如月「でも、如月も提督に敵わないこと、一杯ありますよ。それに皆にもね」ボソッ
提督「?なんか言ったか?」
如月「いえ、なんでもぉ~?」ニコニコ
如月「それじゃ、一人で待ってるのも寂しいし私は部屋に帰るわねぇ~」
如月「この席は自由に使ってねぇ~それじゃ~」
ばいばい、と手を振り去っていく如月
相変わらず、敵わんなと如月の後ろ姿を見つめる
まあ、でもいい子ってのは分かってるから、これからもっと会話をして、色々知れればいいな
なんて事を考えてると
不知火「提督、いつまで如月を目で追ってるんですか?」ガシッ
雪風「私、お腹減ったって言いいましたよね?いつまでそこで突っ立ってるつもりですか?」ガシッ
まあ、その時の二人の顔の怖さときたら……中々表現できなかった
提督「あ、ああ、すまんかった、すぐ行こう今行こういますぐ行こう」ガクガク
照れたり、怖がったり、驚愕したり、呆れたり、喜んだり
提督の顔はさながら百面相の様に変わっていくのであった
投下終わりです
文章だけだと如月と愛宕が被りそうで中々難しいですね……
続きは深夜か、明日になると思います
読んでくれている方、いつもありがとうございます
文章だけだと如月と愛宕が被りそうで中々難しいですね……
続きは深夜か、明日になると思います
読んでくれている方、いつもありがとうございます
提督「ふぅ……食った食った」
不知火「ええ、お腹一杯です」
雪風「ちょっと食べ過ぎたかもしれませんね……」
提督「んん……腹ごなしに散歩でもしてこようかな」
不知火「もう夜ですよ?」
提督「今夜は月が綺麗だからな……なんて、詩人みたいだろ?」ニヤ
雪風「そこはかとなく不快ですね、ドヤ顔やめてください」バッサリ
提督「うぐっ、詩人の言葉より心に響いた」
提督「……ま、まぁとにかく自分は散歩してくる事にするよ、二人はどうする?」
不知火「是非お供します……と、言いたいところなんですが」
不知火「恥ずかしながら少々疲れてしまいまして……ちょっと今日は早めに寝ようかと思って」
提督「ん、そうか。しっかり体を休めな」
不知火「ええ、ありがとうございます」
提督「……また自分のベッドに入ってるなよ?」
不知火「しっ、不知火がそそそんな事考えているとでも?」
提督「挙動不審すぎるだろ……」
提督「雪風はどうする?」
雪風「んー……私も少し疲れてしまいましたね」
雪風「不知火さんと同じく、私も体を休める事にしますね」
提督「そうか、雪風もしっかり体を休めてな」
雪風「ありがとうございます。司令」
提督「それじゃ、ここでお別れかな。また明日」
不知火「また明日」
雪風「ええ、また明日」
食堂を出たところで、それぞれ別の道へ歩いていった
提督「はぁ……確かに月は綺麗だが」
提督「やっぱり、夜だけあって結構寒いな……厚着すりゃよかったか」
提督「……ん?」
夕張「……」ボー
提督「こんなところで何やってんだ?夕張」
夕張「わひゃっ!?」
夕張「……なんだ、提督じゃないですか。驚かせないでくださいよーもー」
提督「すまんな、珍しい奴が黄昏れてたからさ」
夕張「私だってセンチな気分にもなるんですーっと」
そう言い放った後、不貞腐れたようにそっぽを向いてしまう
提督「……」
夕張「……」
二人共空を見上げる
しばらく沈黙が流れた
しかし、それは嫌な沈黙ではなく、どこか落ち着いたようないい雰囲気だった
提督「綺麗だな」
夕張「へっ?」
提督「月が、綺麗だなって」
夕張「あ、ええ、そうですね……」
提督「……センチな気分って事は、なんかあったのか?」
夕張「うーん……まぁ、なんというか」
夕張「これ、なんだか分かります?」スッ
ポケットから取り出したのは、赤い印が付いた一つの棒だった
提督「……夕張も当たりを引いていたのか」
夕張「ええ、前は仮の話って言ってましたけど、正直気づいてましたよね?」
提督「まあ、な」
夕張「これが今私の頭を悩ませている物ですかね……」
提督「やっぱり、薬を飲むことが心配って事か?」
夕張「んーまあ、心配と言えば心配というか……」
提督「ふむ……」
夕張「ちょっと私の話、聞いてもらえますか?」
提督「ああ、全然構わない。是非話してくれ」
夕張「んー……そうですねぇ……」
しばらく空を見上げ悩む夕張
だが、少し経つと、心を落ち着ける為か深呼吸をした後、ぽつぽつと喋り始めた
夕張「提督、直球で聞きますけど」
提督「ん?」
夕張「ここに居る皆が、提督に好意を抱いている……というのは自覚してますか?」
提督「……っ」
とくん、と心臓が跳ねた気がした
ほんの数刻までに決意し、覚悟していた事だが
好意を持たれる、それも多数の娘達からというのを実際に伝えられるとやはり動揺するものである
夕張「まあ、好意って言っても程度の差はありますけどね?」
夕張「まだ恋という感情を知らず、ただ好きと言ってる子や」
夕張「何故好きなのか?という事に頭を悩ませ、自分の本心が分からなくなってる子や」
夕張「よくある本とかだと、恋ってのは理屈じゃないとか言われますけど、それでも悩む物は悩みますよね」
提督「……」
夕張「私も、提督に対して好意を持ってます」
夕張「程度の差……と言いましたが、これが恋ってところまでは自覚してます」
夕張「……えへへ、なんか間接的に告白しちゃった感じになっちゃいましたね」
提督「……」
夕張「……提督、そんなに重く受け止めないでくださいね」
夕張「重いのは私の装備だけで十分だー!……って、なんちゃって」
提督「……」
提督「くくっ……」
夕張「あ、ちょっとウケました?意外と笑いの沸点低いですね」
提督「いや、だってこの流れでそういうのをねじ込んでくるかって思って」
夕張「まああんまり重い話にして二人とも気が滅入ったら嫌じゃないですか、それこそこんな月が綺麗なのに」
夕張「楽しく話せたら、そっちの方がいいじゃないですか?」
提督の方を向き、元気に笑う夕張
いい笑顔だな、と提督は思った
それと同時に、その笑顔に胸を締め付けられるような何かを感じていた
夕張「……まあ、本題はこれからなんですけどね?」
夕張「こんな事、本人に聞いてどうなるんだろうって話になっちゃうんですが……」
ここで、また詰まった言葉を絞り出すかのように、深呼吸をした
夕張「本当に、私でいいのかなって思ったんです。この薬を使うの」
提督「……?」
夕張「確かに、私は提督が好きです。そして、あの薬がどのような効果をもたらすか……」
夕張「程度の差はあれど、提督との距離が一歩位は近づくかなって思ったりしました」
夕張「……でも、皆の顔を見ている内に」
夕張「本気で提督の事を思っている人達に、申し訳ないというか」
夕張「本当に、この人達と戦って、私は勝てるんだろうか?って思ったり」
夕張「勿論、私の気持ちが本気じゃないって事ではないんです」
夕張「ただ……その……」
夕張「戦いの場に立って、それで傷つくのが怖いというか」
夕張「皆と衝突して関係がこじれたら……とか」
夕張「だから私は、皆から一歩引いたところで想っていた方がいいんじゃないかって考えたりもして」
夕張「そんな甘い気持ちで、恋とか言ってる自分に自己嫌悪しているというか、その……」
夕張「……ごめんなさい、なんだか結局ちょっと重たい話になっちゃいましたね」
夕張「しかも、こんな話を話の中心である提督にするなんて……なんでだろう、今日の私はきっと変なんです」
夕張「提督には、こんな話聞かされたって、どうにもできないのに……って」
夕張「あ、あれ?」
気づけば、夕張の頬を涙が伝っていた
夕張「おかしいな……なんで涙なんか」
提督「……」
提督は、それを見て強く、強く拳を握った
自分は、今までこんな事を考えていた夕張に、どう接していただろうかと
夕張の考えてることを、悩んでいる事を見抜けなかった自分がどうしようもなく不甲斐なかったのだ
提督「……夕張」
夕張「ごっ、ごめんなさい、全然止まらなくて……本当に変……ですね今日の私」
だが、それ以上に自分が不甲斐なかったのが、目の前で泣いている彼女に、なんと声をかければいいか分からなかった事だった
優しさゆえに、皆と争いたくない、皆を悲しませたくない
そのために自分が一歩引くのは、本心を封じこめる事になり、自分が苦しくなる
そして、それを誰かに相談しようとしても、皆提督の事が好きだから
その事を話して、自分と同じ様に身を引くようになったら、とか
仲違いになってしまったら、と考えると、どうしてもできなかった
とにかく、八方ふさがりだったのだ
そこに、この薬という起死回生のチャンスが転がってきた
最初は少し期待していた、弱い自分が変われるチャンスなんじゃないかと
けど、やはり悩んでいた。本当に私でいいのか、と
そこに、張本人の提督に、つい本心を打ち明けてしまった事に
今まで心の奥底で貯めていた感情が爆発したのだ
夕張「ごめ……んなさい、こんな……話聞かされたうえに、目の前で泣くなんて……」
夕張「とって……も迷惑ですよね……ごめ……んなさい」
こんな時でも、自分の事より他人の事を考える夕張
その姿を見続けるのは、提督には到底できない事だった
夕張「ごめん……なさい、お見苦……しい姿を見せて……しまって、私……もう行きますね」
後ろを向いて立ち去ろうとする夕張
それを見て
提督「夕張!」
夕張「――っ」
言葉が思いつかない、けど、体は反射的に動いていた
提督は、夕張の腕を掴んでいた
夕張「ど、どうしたんですか、提督?」
提督の行動に、夕張は驚いていた
提督「夕張、お前は弱くなんかない」
夕張「……え」
提督「その逆だ、お前は優しく、そして人の抱えてるものが分かる強い人間だ」
提督「だから……自分をそんなに卑下するな」
提督「……今まで自分が言われていた事を、他人に言うなんてな。皮肉なもんだ」
夕張「そんな……私なんて……」
提督「夕張」
夕張「……ごっ、ごめんなさい」
提督「ごめんなさい、じゃない」
提督「分かりました、でいいんだ」
夕張「わ、分かりました」
提督「……夕張はいい子だな」
わしゃわしゃと頭を撫でる
夕張「んん……子供扱いしないでください……」
提督「ん、すまん」スッ
夕張「あぅ……」
手が離されると、とてもわかり易く悲しい顔をする夕張
また撫でてあげたくなったが、そこをぐっとこらえ、話の続きを喋り始めた
提督「でも、夕張、お前のその優しさ、もうちょっと自分に回してあげていいんだ」
夕張「……え」
提督「さっき、程度の差はあれど皆自分に好意を持っている、と言ってくれたよな」
提督「けどな、それと同じ……いや、それ以上に皆は仲間達を愛していると自分は思うんだ」
提督「だから、仲間を信じて、そしてなにより自分を信じるんだ」
提督「夕張の決めた事が原因で仲違いしたりなんてする程、皆の器量が狭いと自分は思わない」
夕張「てい……とく」
提督「大丈夫、なにせ、夕張はこんなにいい子なんだから」
また頭に手を置き、今度は優しく撫でた
夕張は、撫でられながら、静かに、泣いた
いつも明るく、元気に振る舞っていた夕張
しかし、それは自分の悩みを悟られない為の仮面だったのかもしれない
月が、二人を照らす
地面に手を繋いだ二人の影を描いていた
乙。 感動した
最初、ギャグものだと思ってたらいい話が多いっていう……
最初、ギャグものだと思ってたらいい話が多いっていう……
真面目な子ほど、なんかあった時めっちゃ変貌するよね
日向と夕張が薬飲んだらどうなりますやら(ゲス顔
日向と夕張が薬飲んだらどうなりますやら(ゲス顔
明日(大嘘)
ここ最近忙しくて更新はもう少し後になるかもしれません
申し訳ないですが、少々お待ちを……
ここ最近忙しくて更新はもう少し後になるかもしれません
申し訳ないですが、少々お待ちを……
提督(……今更だが、自分をどんどん窮地に追いやってる気がするな)
提督(まあいいさ、自分が重荷を背負うだけで済むなら、いくらでも背負ってやるさ)
夕張「提督……あの……その」
提督「ん?」
夕張「手……その……」
言いづらそうに、ゴニョゴニョと呟く夕張
提督「あっ、あぁ、すまん、痛かったか?」
それを見て、パッと手を離す提督
夕張「あっ……いえ、その」
夕張「はぁ……」シューン
提督「そろそろ体も冷えてきたな……戻ろうか」
夕張「んー……私はもうちょっとここに居ますね?」
提督「そうか、体を壊すなよ」
夕張「ええ、私はもう大丈夫です!」
先ほどまでとは打って代わり、元気に答える夕張
提督「……そうか、なら安心だな」
その返事を聞いて、優しく微笑む提督
夕張「それじゃ、提督。また明日」
提督「うん、また明日」
別れの言葉を告げ、建物に戻っていく提督
一人外に残った夕張は、誰も居ない場所で、ぽつりと呟いた
夕張「……私、皆の事も本当に大好きだよ」
夕張「けど、そのせいで勝負で自分から身を引くなんて、私らしくなかったね」
夕張「ふふ……こんな昔から居るのに、やっと私もスタートラインに立てたみたい」
夕張「もう、誰にも負けないんだから!」
決意を決めた夕張の顔は、今までで一番いい笑顔をしていた
提督「おーさむさむ……なんか暖をとれる物は……」
冷えきった廊下を通り、提督室に帰ってきた提督
余りの寒さに、暖房器具を出すことにした
とりあえず、ストーブでもなかったかと提督室の押し入れを漁る事にした
提督「んー……ごちゃごちゃしてんなぁ、いい加減整理しなきゃな」
山積みになった書類、四季を感じられる電化製品などなど、押入れの中は阿鼻叫喚になっていた
提督「ん?あー……そういえば、これも買ってたなぁ」
提督「でもこれ出したら、ここで寝るようになってしまうような……」
そう、それは冬の悪魔と呼ばれている、KOTATSUである
これに飲み込まれ、足を絡めとられる人は後を絶たないとか……
提督「ええい、ままよ!」
KOTATSUには勝てなかったよ……
提督「そっか、これ組み立て式だったな」
提督「面倒臭いが……これが終わったら極楽が……」
にへら、と笑う提督
これが悪魔に魅入られた者の顔である
提督「ここを……こうして、うん」
着々と組み立てていると、扉をノックする音が聞こえた
提督「ん?鍵は空いてるぞ、入ってくれ」
金剛「HEY!テートクゥ!遊びに来たヨー!」ガチャ
提督「ん、金剛か。ちょっと待っててくれ」
金剛「oh……なんか軽くかわされた気がしマース……」
若干しょんぼりする金剛だったが、ふと提督が組み立てている物に目が行った
金剛「テートク、これは?」
提督「そうか、金剛はこれ、見慣れないか?」
金剛「desk……ではありマスが、何か布団のような物がついてマース……?」
提督「これはな、炬燵って言うんだ」
金剛「KOTATSU?何をする道具なのデスか?」
提督「まあまあ、出来てからのお楽しみさ」
金剛「なら、私も手伝いマース!」
元々組み立て式といっても、簡単にできる物だったので、二人がかりとなるとすぐに組み立ては終わった
提督「ん、これで完成だ」
金剛「ウーン……暖をとるための道具いうのはなんとなくわかりマスが、それならストーブでいいのでハ?」
提督「まあまあ、とりあえず座って、これに足を突っ込んでみてくれよ」
金剛「テートクがそう言うなら……」モゾモゾ
金剛「……やっぱりこれはちょっとナンセンスだと思いマース……あんまり暖かくないデース……」
提督「ふっ……真骨頂はこれからさ」
スッと炬燵のスイッチを手に持つ
金剛「……?それは何ですカ?」
提督「スイッチ……オン!」
金剛「what……?なんだか、少しhotになってきたようナ……?」
金剛「な、何をしたのデスか?テートク……」
提督「まあまあ、ちょっと自分は蜜柑を取ってくる」
金剛「蜜柑……?別に私ハ……」
提督「金剛は炬燵を満喫してな、じゃあ行ってくる」ガチャ
金剛「は、ハァ、行ってらっしゃーいデース、テートク」
金剛「ummm……一体これはどういう仕組みになってるんデスか?」
金剛「でも、何だかこうしていると、凄い落ち着きマース……」
金剛(ウーン、演習の疲れなんでしょうカ……何だか眠ク……)
金剛(でも……ここで寝たら、テートクと遊べまセーン……)
金剛(でも……でも……)
葛藤する金剛
しかし、三大欲求には勝てず、そのまま机に突っ伏してしまった
提督「ただいま、どうだ金剛、初めての炬燵は?」ガチャ
提督「……ん?」
金剛「すぅ……すぅ……」
安らかに寝息を立てて、机に突っ伏し寝ている金剛
提督「……早かったな」ニヤリ
KOTATSUという魔物にあっという間に魅入られた金剛を見て、満足気に笑みをこぼす提督
KOTATSU、皆で入れば、怖くない(提督談)
実際は堕落した人間が増えるだけなのは、秘密である
提督「おーさむさむ……自分もお邪魔させてもらうよ」モゾモゾ
提督「はぁ……生き返る」ポワーン
凍えるような冷たさの廊下から、この暖かさは、地獄から天国に等しかった
提督「んん……でも、まだ仕事をこなさければな……」
提督「……!?足が、動かない!?」※動きます
謎の一人芝居をする提督、KOTATSUという物の持つ破壊力は、人までも変えてしまう物だったのだ
悪魔、まさに悪魔である
提督「んぐぐ……もう少しで、手が届く……!」
ぐぐっと体を伸ばし、机の上の書類を取ろうとした
だがしかし、もう少しというとこで届かない
もう少し……もう少し手が長ければ……!
提督は、自分のリーチが短い事をこの時ばかりは憎んだ
そんな風にバタバタとしていると
金剛「ん……むにゃ……あ、テートク、おかえりなさいデース……」
金剛が起きてしまった
ゴシゴシと眠たげに目を擦り、背伸びをする
提督「あ、すまん。せっかく寝ていたのに起こしてしまったな」
金剛「イエ……すいません、テートクを待ってる内になんだか眠くなっちゃッテ……」
提督「炬燵の魅力、十分に伝わったみたいだな」
金剛「これは……凄いデース……日本の力を感じマース……」
提督「そうか……それはよかっ……」
ここで提督はふと気づいてしまった
金剛の顔に、机に突っ伏していた為に、手の跡が付いてしまっている事に
しかもそれが、美味い具合に面白く付いていて……
提督「……」スッ
笑いをこらえるため、目をそらす提督
しかし、急に目を逸らされた金剛は、それが不満だったようで
金剛「……?テートク、なんでこっちを見ないんですカー?」
提督「いっ、いや……すまん……くっ、くく……」
必死に笑いをこらえる提督
それを見て
金剛「人と話す時ハ、目を見て話すべきデース!」
ぷんぷんと怒りながら、最もなこと事を言う金剛
しかし、その顔は、正論を語るには相応しくなかった
提督「い、いや……それはそうなんだが……」
金剛「私に何か不満があるんだったら言ってほしいデース!言わなきゃ分かりまセーン!」
ずいっと詰め寄ってくる金剛
しかし提督は、まだ目を合わせれなかった
金剛から見れば、笑いをこらえて複雑な表情している提督は、何だか不機嫌なように見えた
金剛(……!もしかしテ……)
金剛(テートクが帰ってくるまでニ、寝ちゃってた私に怒ってるのですカ……?)
金剛(テートクは、そんな事で怒るような人じゃ……デモ……)
金剛(それとも、違う所で何かしてしまったのデスか?)
金剛(でもそれでもし、き、嫌われてしまっていたラ……)
いつもポジティブに考える金剛、しかしその時は、何故かネガティブな思考になっていた
提督の初めて見せる表情に、混乱していたのかもしれない
実際は、笑いをこらえているだけなのだが
金剛「テートク……もしかしテ……」ウルッ
提督(……気づいてくれたか?)
金剛「私の事……嫌いになってしまいましたカ……?」
提督「え!?」
金剛「だって、いつもはちゃんと目を合わせて喋ってくれるのニ、今は私の事を見てもくれまセーン……」
じわ、と金剛の瞳に涙が溜まる
金剛「うっ……」ジワァ
提督「ち、違うぞ金剛!自分は嫌いになんか……!」
慌てて金剛の方を振り向く提督
だがしかし
提督「……ふっ……くっ……くく」
あまりにも今の金剛の顔は、インパクトが強すぎた
結局提督は笑いに勝つことは出来なかったのである
金剛「何で人の顔を見て笑うんデスカー!!私は真剣に聞いてるのニー!!」
瞳に涙を溜めながら、声を荒げる金剛
提督「分かった……!くっ……金剛、ふふっ……よく聞いてくれ」
金剛「なんデスカ!はっきり言ってくれなきゃ分かりまセーン!」
提督「その……顔にな……うん……くく」
金剛「顔……?私はいつも通りデス!笑われるような格好もしているつもりはありまセーン!」
提督「いいから、自分を信じて……くっ……鏡を見てみてくれ……」
金剛「……これで何も変わってなかったら、テートクなんて大嫌いデース……」
懐から手鏡を取り出し、ブツブツと呟きながら鏡を覗く金剛
覗いた後、一瞬のタイムラグを置いてから、金剛はわなわなと震えだした
提督「こ……金剛?」
様子を伺うように声をかける提督
それを聞き、真っ赤にした顔を上げて、キッと提督を睨みつけた
金剛「……テートクの」
金剛「バカァー!!」ダッ
大声で罵り、そのまま泣きながら提督室から飛び出して行ってしまった
金剛「うえええええーーーーん!!」
金剛の泣き声は、廊下の壁を反響して、遠くなりながらしばらく聞こえ続けた
提督「……金剛、すまん」
提督「自分は……勝てなかったよ……今度間宮さんのアイス、奢ってやるからな……」
心の中で懺悔しながら、先ほどの金剛の顔を思い出し、また笑ってしまった、非道な提督なのであった
今日はこの辺で
ところで皆さんはケッコンカッコカリを誰としましたか?
ちなみに、私は加賀さんとしました(ご満悦)
ところで皆さんはケッコンカッコカリを誰としましたか?
ちなみに、私は加賀さんとしました(ご満悦)
鳳翔さんとやっとケッコン出来ると思って喜んで帰ってきたら横鎮落ちてたよ…
ケッコンおめ
おつ
ケッコンおめ
おつ
加賀さん後レベル2上げないといけないんだよな…
とりあえずながもん他二人ほどやっといた
とりあえずながもん他二人ほどやっといた
乙です
バランス提督だから平均80だけど99はいないんだよなあ···。
それに無課金勢だからもっとケッコンカッコカリの情報が出たらするかな。大鳳みたいに追加で可愛いの来るかもしれないし
バランス提督だから平均80だけど99はいないんだよなあ···。
それに無課金勢だからもっとケッコンカッコカリの情報が出たらするかな。大鳳みたいに追加で可愛いの来るかもしれないし
乙です
満潮としました
何故かリランカ任務に苦戦中……5-2までクリアしたはずのに……
満潮としました
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