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    元スレ舞園「苗木君王様ゲーム」

    SS+覧 / PC版 /
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    251 = 1 :

    結局昼食にしようという葉隠クンの提案は却下され、その後しばらくボク達は黙々と登山を続けた。
    元気そうなのは舞園さんと十神クンぐらいで、他のメンバーは明らかに疲弊し口数が少なくなっていた。


    苗木「舞園さんって意外と体力あるんだね」

    舞園「はい、アイドルは意外と体力がいるんですよ」


    もはやまともに会話をしているのはボクと舞園さんだけだ。


    セレス「もう限界ですわ。私もう一歩も歩けません」


    セレスさんが音を上げた。
    ぱっと見でも限界そうなのは見てとれたから、そろそろ言ってくるだろうとは思っていたけど。


    十神「全く。そんな格好でいるからだ馬鹿者め」


    十神クンが罵倒したくなるのも当然だ。
    信じられないことに、セレスさんは登山だというのに、いつもと変わらぬゴスロリにヒールという格好なのだ。


    苗木「だから最初に言ったのに……」


    セレスさんの格好については山を登る前に一応注意はしていた。
    全く聞き入れてもらえなかったが。


    セレス「私、ダサい格好はしたくありませんの。まぁさすがに今回は反省しておりますわ……」


    珍しくセレスさんがばつの悪そうな顔をしている。
    見通しが甘かったという自覚はあるようだ。

    252 = 1 :

    セレス「というわけで苗木君。おぶってくださいな」

    苗木「ええっ!?」

    セレス「足が痛くてもうあるけませんの」


    それは間違いなく嘘ではないだろう。
    普段のセレスさんならサボりたいがために、そんな嘘もつきそうだけど、今はそんな余裕がないのがハッキリとわかる。
    ゴスロリ姿で汗だくになっているセレスさんはなんだか新鮮だ。


    山田「苗木誠殿、よろしければその大役、僕が請け負いますぞ」

    セレス「おぞましいことを言わないでください。そんな脂ぎった豚に触れるなど考えられません。私は苗木君に頼んでいるのです」


    セレスさんは本気で嫌そうにしている。


    苗木「でも、僕だってけっこう汗かいちゃってるよ」

    セレス「構いませんわ。汗だくなのは私も同じです。それに苗木君の匂いは嫌いじゃありませんから」


    褒めてるのかどうか知らないけど、そんなことみんなの前で言わないでよ。


    セレス「おんぶすれば前かがみになる大義名分もできましてよ」

    苗木「それはもういいよ!」

    253 = 1 :

    結局ボクがセレスさんをおんぶすることになった。
    セレスさんは思った以上に軽かった。
    登山といっても傾斜はほとんどないし、これならなんとかおぶったまま登れそうだ。

    しかし、体力的な問題とは別に、ボクは背中に感じるセレスさんの柔らかさと、耳にかかる吐息と、香水の香り、そしていつもとは違う汗の匂いに激しく動揺していた。
    どうして女の子って汗をかいてもいい匂いがするんだろう……


    セレス「ふふふ、苗木君の汗の匂いがしますわ」

    苗木「ちょっとやめてよセレスさん!」

    セレス「ふふっ、そんなに恥ずかしがらなくてもいいじゃありませんか。ほら、こんなに美味しい」


    ボクは首筋に未知の感触を味わった。
    一瞬何をされたのかわからなかったけど、すぐにセレスさんがボクの首筋をペロッと舐めたのだと理解した。


    苗木「ちょっとやめてよセレスさん! 汚いよ」

    セレス「ふふふ、自分は私の匂いをクンクンと嗅いでおきながら勝手ですこと」

    苗木「なっ……!?」


    ばれていた……
    しかも絶句してしまったことで肯定してしまった形になってしまった。


    不二咲「苗木君……」

    腐川「へ、変態よ!」

    苗木「いい、いや、違うって!」

    254 = 1 :

    必至になって否定するが、もう遅い。


    舞園「苗木く~ん、私も疲れました。おぶってくださ~い」

    苗木「舞園さんは体力あるってさっき言ってたよね」

    舞園「実は私も汗だくなんですよ。おぶってくれますよね?」

    苗木「いやいや、汗だくだからなんなのさ!? ボクをなんだと思ってるわけ!」

    舞園「ふふふふふ」


    舞園さんにもからかわれる。
    完全に主導権を取られてしまった。


    ペロッ、ペロッ


    苗木「うわあぁ!? ちょっとホントにやめてよセレスさん! 危ないよ!」

    セレス「ふふふ。前かがみでよかったですわね」

    苗木「うぅ……」


    否定はできなかった。

    255 :

    今のところご褒美の域だな

    256 :

    途中まで可哀想だと思ってたけどだんだん羨ましく思えてきた不思議

    257 :

    こんな事されたら襲うわ

    258 :

    いじめがいつの間にかご褒美になってたでござる

    259 :

    この状態で十神と葉隠は黙ってみてるのかよ…流石にここまでくるとおかしいな

    260 :

    苗木(駆逐してやる…一人残らず)!!!

    261 :

    やっぱり全然反省して無いじゃないか!(憤怒)
    最初の時の目的がはっきりとしないいじめよりは、苗木の体液が欲しいという目的がわかっている分、まだましだな

    262 :

    その後、セレスさんに舐められたり、耳を甘噛みされたりしながら、それほど時間もかからずに、なんとか頂上まで登ることができた。
    ちなみにボクの荷物はボクのことをずっと睨んでいた山田クンが運んでくれた。


    葉隠「腹が減ったべ。飯にするべ」

    舞園「そうですね。お昼にしましょう」


    みんなで一緒にお弁当を広げる。
    正直言ってボクもかなりお腹がすいていた。


    セレス「苗木君、あ~んして差し上げますわ」

    苗木「ちょ、恥ずかしいよ」

    セレス「頑張ったナイトへのご褒美ですわ。ほら遠慮なさらずに。あ~ん」

    苗木「あ……あ~ん」


    かなり恥ずかしかったけど、セレスさんに押し切られてしまう。


    葉隠「…………」

    山田「…………」


    周りからの視線が痛い。


    舞園「苗木君、こっちもあ~ん」

    苗木「え、ちょ、なんで舞園さんまで?」

    舞園「そんな……セレスさんはよくて私は駄目なんですか?」


    舞園さんまで悪ノリしてくる。
    ちょっと演技くさいけど、しゅんとした舞園さんに冷たくすることはできなかった。


    苗木「そんなことないよ」

    舞園「そうですか。嬉しいです。はい、あ~ん」

    苗木「あ~ん」


    そんな感じで両隣りのセレスさんと舞園さんに交互に食べさせられながら、ボクの昼食は終わった。


    葉隠「これはみんなに報告だべ」

    山田「夜の男子会では覚悟しておくことですな」


    なんだか山田クンと葉隠クンが怖い。
    嫌われてないといいんだけどな……

    263 :

    それでも夜の男子会には呼んでくれるんだな男子は優しいな

    264 = 1 :

    昼食を食べ終えたボク達は、少し休憩した後に速やかに下山の準備に入る。
    時間が押しているため、あまりもたもたとしていられない。


    セレス「では、苗木君。お願いしますわ」

    苗木「え?」

    セレス「え、じゃありませんわ。あの程度の休憩で足の痛みがどうにかなるわけありませんわ」

    苗木「そ、そうだよね。ごめんごめん」


    そう言ってボクはセレスさんをおんぶするために身を屈める。
    もしかしたら下山は自分の脚でしてくれるんじゃないかと期待していたんだけど、痛みがあるんじゃ仕方ないよね。


    舞園「あ、ずるいですよセレスさん、帰りは私の番じゃないですか!」

    苗木「え?」


    意外なところから抗議の声があがった。


    セレス「何をおっしゃいますのかしら? なぜどこも痛めていないあなたを、苗木君がおんぶしなければなりませんの?」

    舞園「私も苗木君におんぶされたいです」

    セレス「お話になりませんわね。さぁ苗木君、わがまま女は放っておいて先を急ぎましょう」

    苗木「え、あぁ……うん」

    舞園「苗木君!」


    舞園さんの矛先がセレスさんからボクに変わる。
    いや、そんな目で見られても……


    舞園「セレスさんはよくて、私は駄目なんですか!」

    苗木「そう言われても……」

    265 = 1 :

    舞園さんは目に見えてぷんぷんと怒っていて、怒りを露わにしている。
    しかし、ボクはそれほど焦ってはいなかった。
    舞園さんは本気で怒ったときほど笑顔になるということを知っていたからだ。
    こんなふうにぷんぷん怒っているうちはまだ大丈夫だ。


    苗木「ごめんね舞園さん。セレスさんは怪我してるみたいだから……」

    セレス「そういうことですわ。苗木君は怪我人を放っておけるような人じゃありませんもの。ふふふ」

    舞園「う~」


    一悶着あったけど、結局登りと同じように、ボクがセレスさんをおんぶして下山することになった。
    今度は舞園さんからの視線が痛い。


    セレス「ふふっ、頑張るナイトにはご褒美ですわ」


    そう言ってセレスさんがボクの耳や首筋を、舞園さんに見せつけるようにペロペロ舐める。


    苗木「ちょ、やめてよセレスさん。危ないからさ」


    うん。ホントにやめて。危ないから。二重の意味で。


    舞園「ふふふ。セレスさ~ん。さすがにこれは不公平ですよ~。夜の女子会で報告しちゃいますからね~」

    セレス「お好きにどうぞ。はむはむ」

    苗木「ちょ、ホントにやめて! ねっ、危ないからさ」

    舞園「苗木く~ん。この埋め合わせは後できっちりしてもらいますからね~」


    舞園さん……笑顔が怖いよ。対応間違えたかな……
    ていうか後っていつだ?

    266 = 1 :

    バスに戻ると、前半グループの面々が待ちくたびれた様子でボク達を出迎えた。


    江ノ島「ちょっと~遅いんですけどぉ!」

    朝日奈「あんまり遅いから迎えに行こうかと思ったよ~」

    石丸「遅刻とはけしからんじゃないか。もしや、何かアクシデントでもあったのかね?」


    どうやら随分待たせてしまったらしい。
    ボク達は前半のメンバーに謝罪しながら席へ戻る。
    ちなみに座席はさっきまでと同じだ。
    汗をかいてるから女子の近くに座るのは遠慮しようとしたけど、却下された。


    江ノ島「うぷぷぷ。苗木から汗の匂いがする~」

    苗木「勘弁してよ江ノ島さん……」

    舞園「今更そんなこと気にするんですか? さっきまでセレスさんにペロペロやはむはむされて喜んでたくせに」

    苗木「い、いや、別に喜んでは……」

    霧切「へぇ」

    江ノ島「ふ~ん」

    戦刃「…………」

    267 = 1 :

    舞園さんの一言で空気が変わる。
    非難の視線がボクとセレスさんに向けられた。


    舞園「セレスさんったらずっと苗木君におんぶされて、それをいいことに、クンクンしたりペロペロしたり、はむはむしたり……」


    舞園さんが報告を続ける。
    セレスさんが知らん顔をしているので、非難の矛先がボクに集中する。


    霧切「なるほど。私達が苗木君と離れて寂しい思いをしていたというのに、苗木君の方は随分お楽しみだったみたいね」

    戦刃「ずるい……」

    舞園「ふふふ……許せませんよねぇ……セレスさんばっかり特別扱いして」


    まずい……舞園さんはおんぶしてもらえなかったことを、予想以上に根に持っている。
    彼女の報告のせいで、完全にボクが非難される流れになってしまった。
    というか報告は夜の女子会じゃなかったんですかね?


    ペロッ


    苗木「わわぁ、何するの江ノ島さん!?」

    江ノ島「何ってなに? セレスには許したんでしょ?」

    苗木「そ、それは……」

    舞園「まさか、セレスさんはよくって、私達は駄目ってことじゃないですよね?」

    霧切「どうなのかしら苗木君?」


    そんな剣幕で迫られたら駄目とは言えない。
    ボクは押し切られてしまった。


    苗木「いや……駄目じゃない、けどさ……」


    それを聞いて女性陣がニヤッと笑う。
    しまった、嵌められた! そう思ってももう遅い。
    ボクは言質を取られてしまった。


    江ノ島「は~い、お墨付き頂きました~!」

    舞園「では遠慮なくペロペロさせてもらいますね~」

    霧切「男に二言は無しよ。もし逃げようとしたり、嫌がったりすれば、きついおしおきをせざるを得ないわね」

    268 :

    流石にここまでくると苗木クンされたくてやってるようにしか思えない(絶望)

    269 :

    もう犯せよ

    270 :

    おしおきという単語にボクのトラウマが蘇る。
    それを出されたことで、ボクは抵抗する気力を一切失ってしまった。
    そしてセレスさんだけが特別扱いをされたことにフラストレーションの溜まっていた女性陣に容赦はない。
    まずは、江ノ島さんの舌がボクの首筋を嬲る。


    江ノ島「うぷぷぷぷ。苗木の味がする~」

    苗木「うわぁ……はぁう……」


    ぞわりぞわりとした感触を必至に耐える。
    拘束されていない分かえって辛い。
    しかし抵抗すると、これよりももっとキツイおしおきが待っているのだ。
    舞園さんがボクの耳をぱくっと咥えた。


    舞園「苗木く~ん。こんなのじゃ済ませませんからね~」

    苗木「ふあぁぁ……」


    舞園さんが咥えた耳を舌でペロペロしたり、唇ではむはむしたり、歯でかみかみしたりとバリエーション豊富な口撃で攻め立てる。


    霧切「それじゃ私は前を担当しようかしら」


    霧切さんがボクの服を脇までたくし上げる。
    ボクの乳首が露わになり、それに霧切さんが吸い付いた。


    霧切「ちゅうぅぅぅ」

    苗木「んはあぁぁぁ!」


    霧切さんがボクの乳首を吸い上げる。
    未知の感覚に声を我慢することができない。


    霧切「あら、男の人でもそんなにかわいい反応をするのね」

    舞園「苗木君の弱点をまた一つ発見です。前回は見落としてましたね」


    ボクを攻め立てている女子3人がニヤリと笑う。
    また弱点を見抜かれてしまった。


    セレス「ところで、片側だけというのはバランスが悪いですわね。もう片方は私が担当いたしましょう」

    苗木「はうぅ、あぁあ!」


    セレスさんが反対側の乳首をペロペロと舐める。
    ちゅうちゅうと吸い上げる霧切さんに対して、ペロペロと舐めるセレスさん。
    そしてしばらくすると、セレスさんがちゅうちゅうと吸い上げ、霧切さんがころころと乳首を転がす。
    弱点を的確に攻められ、ボクは為す術なく女子4人に遊ばれ続けた。


    霧切「ふふふ。合宿所まではまだまだたっぷり時間があるわ」

    舞園「着いたらすぐにお風呂ですから、ベトベトになっても大丈夫ですよ」

    セレス「万が一の時のために、苗木君の荷物から替えのパンツを用意しておきますわね」

    江ノ島「そんときは当然フルチンの刑だかんな。バスをイカ臭くさせた罪で。うぷぷぷぷ」

    271 = 1 :

    数十分後、バスは合宿所へと到着した。
    ボクは暴発しそうになるのを必至に耐えた。
    途中で何度も諦めそうになったが、なんとか踏みとどまることができた。
    というか、意外にも女性陣は手加減をしてくれたように思えた。
    さすがにバスでの暴発は気の毒に思ってくれたのだろうか。


    舞園「残念。到着しちゃいましたね。ふふふ」

    江ノ島「あともうちょっとだったんだけどなー。うぷぷぷぷ」

    霧切「惜しかったわね」

    セレス「ふふふ」


    惜しかった、なんて言うわりには全然悔しそうには見えない。
    なんだか嫌な予感がするぞ……
    まるで楽しみを後にとっているような… …
    まぁきっと気のせいだよね。
    一週間前にあんなことがあったから、ボクも変なところで敏感になっているに違いない。
    こんなことで頭を悩ませてたら楽しい合宿が台無しだよ。
    ボクは疑念を振り払った。

    272 :

    苗木は超高校級のドMだな

    273 :

    しゃぶらせろ

    274 :

    バスの中なのに他の男子とかもなにも言わないのか
    冷たいというか無関心なんだな

    275 :

    さくらちゃん……?

    276 :

    ハァ、ハァ、ハァ、かぁいいよ苗木君!
    チーちゃんが男とばれて一緒にいじめられる展開希望!

    277 :

    ヤンデレブラコンなこまるちゃんに復讐される展開はよはよ

    278 :

    >>277
    それ怖いなぁ・・・。

    久しぶりに家に帰ってきた苗木には、どこか暗いところがあって、
    こまる「大丈夫だよ!私はお兄ちゃんの味方だよ!」
    苗木「こまる・・・。」
    そしてしゃっべった後に
    こまる「なんで・・・なんでっ!もっと早く教えてくなかったのッ!!!」
    って感じになって、タイミングよく「ピンポーン」と訪ねてきた舞園達をぐしゃー。
    こまる「お兄ちゃんがもう二度と、絶対に、一生傷つかないように・・・ずっと一緒にいてあげる♪ずっとずっと一緒だよ♪」
    って感じになるのか・・・

    279 :

    合宿所へ入ると、ボク達はすぐに部屋に案内された。
    学園の寄宿舎には各々に立派な個室が与えられているが、ここにはそんなものはない。
    ボク達に与えられたのは和室の大広間だった。


    江ノ島「え? まさかこの一部屋だけ?」

    舞園「冗談ですよね? 女子の部屋はどこですか?」

    葉隠「これはびっくりだべ!」

    桑田「うひょー! マジかよ!」

    山田「男女同室キター!」

    セレス「ビチグソが……」


    さすがにボクも驚いた。
    確かに合宿と言えば、大きな部屋にみんなで一緒に布団を敷いて寝るイメージだったけど、男女同室というのは予想外だ。
    まぁこのクラスは男女合わせても16人しかいないこともあって、部屋の広さにはかなりの余裕がある。
    結局女子から抗議はあったものの、みんな疲れていたこともあって、お風呂に入った後でまた考えようということになった。

    280 = 1 :

    葉隠「さ~て苗木っち、風呂に行くべ」

    桑田「おう苗木、オメーには話したいことがたっぷりあるからな」

    苗木「う、うん」


    誘ってくれるのは嬉しいけど、微妙に態度が刺々しいのは気のせいだろうか?


    戦刃「苗木君、ちょっといいかな?」

    苗木「え? いいけど、どうかしたの?」


    桑田クン達とお風呂に行こうとしていたところを戦刃さんに呼びとめられた。
    桑田クン達の機嫌が悪くなるのを感じる。


    戦刃「えっと、ここじゃちょっと……」


    そう言って桑田クン達をチラッと見る。
    もしかして他の人には聞かれたくない話なのかな。


    葉隠「あーあー。もうわかったべ。俺らは先に行ってるべ」

    桑田「苗木。後で、な」


    意外にも2人が気を利かせてくれた。
    「後で」の部分を妙に強調して、桑田クンが言った。
    気のせいだよね? 後でボコられたりしないよね?


    戦刃「苗木君、ちょっとお散歩しない?」

    苗木「え、うん。いいけど」


    戦刃「…………」

    苗木「…………」


    もうどれくらい時間がたっただろうか。少なくとも30分以上はたっているのではないかと思う。
    ボク達はろくに会話もないまま、外をぶらぶらと歩いていた。
    よほど話しにくいことなんだろうか?
    ボクはそう思って、無理に問い詰めることはせず、戦刃さんの方から口を開くのを待った。


    戦刃「苗木君……」

    苗木「なに?」


    ようやく戦刃さんが口を開いた。
    きっと重い話に違いない。ボクは身構えた。


    戦刃「そろそろ帰ろうか」


    ボクはずっこけそうになった。
    え? 帰るの? 今までの30分はなんだったの?
    それとも、もしかして純粋に散歩がしたかっただけ?
    結局ボク達はそのまま合宿所に戻った。

    281 = 1 :

    苗木「それじゃ、ボクはお風呂に行ってくるよ」

    戦刃「うん、付き合ってくれてありがとう。また後でね」


    戦刃さんとわかれてボクは大浴場へと向かった。


    戦刃「こちら戦刃。苗木君が浴場へ向かった。どうぞ」

    霧切「こちら浴場より霧切。現在浴場は無人。どうぞ」

    舞園「こちら脱衣所入口より舞園。ただいま大神、朝日奈、腐川の3名の退場を確認。暖簾の交換対応」


    浴場は男湯と女湯にわかれていた。当たり前か。
    部屋が同室だからといって、さすがにここまで同じということはないらしい。
    ボクは男湯の暖簾をくぐって脱衣所に入った。


    舞園「脱衣所入口より舞園。苗木君の入場を確認。暖簾を再交換。入口に清掃中の貼紙対応」

    霧切「こちら浴場より霧切。了解。こちらはすぐに見つからないよう身を潜めて待機する」

    282 :

    ようやくエロか

    284 :

    桑田クン達とわかれてからもう30分以上がたっている。
    さすがにもうみんないないかな。
    ボクは脱衣を済ませ、浴場へ入った。
    案の定、浴場はガランとしていて、人の気配はない。
    せっかく男子のみんなと絡むチャンスだったんだけど、機を逸してしまった様だ。


    霧切「こちら浴場。苗木君の入場を確認」

    舞園「了解。こちらも脱衣所に突入する。念のため入口を施錠対応」

    霧切「了解。作戦の開始はこちらから合図する」


    ん? 誰もいないと思ったけど、よく見たら湯船に誰かいるようだ。
    誰だろう? 湯気でよく見えないや。
    もしかして、クラスメイトじゃないのかな? 他の団体がこの合宿場を利用しているという話は聞いていないけど、もしかしたらそういうこともあるかもしれない。
    迂闊に声を掛けるのはマズイかな。
    でも誰だかは気になるのでボクはさり気なく湯船に近づいてみる。
    ぼんやりと輪郭が見えてきた。
    色白で華奢だ。湯船から出ている肩はまるで女の子の様に見える。
    やっぱり外部の人かな? うちのクラスの男子は僕以外総じて大柄でこのような体型に心当たりはない。
    もう少し近づいてみると、今度は顔まではっきりと見えてきた。
    湯船に浸からないよう、薄紫色の長髪を束ねていて、キリッと釣りあがった目はしっかりとボクの方を見ていて……て、ええっ!?

    285 = 1 :

    苗木「き、霧切さん!? どうして霧切さんがここにいるの!?」

    霧切「それはこっちのセリフよ。どうして苗木君が女湯にいるのかしら?」

    苗木「え? 女湯!? うそ? ここは男湯だよね?」

    霧切「そんなわけがないでしょう。まさか間違えたなんて言い訳がまかり通るなんて思ってないでしょうね?」


    そう言って霧切さんが手近にあった洗面器をボクの方へ投げつけた。
    幸いボクには当たらず、入口の扉に当たって跳ね返る。
    気持ちはわかるけど勘弁してほしい。男湯と女湯を間違えたのは霧切さんの方なんだから。


    苗木「ちょっと落ち着いてよ霧切さん。今出ていくからさ」


    そう言ってボクは脱衣所へ退散しようとする。
    全く散々な目にあったな。お風呂はまた後で入り直そう。
    そう思った瞬間、脱衣所への扉が勢いよく開かれた。
    開けたのはボクではない。

    286 :

    虐待されてる苗木君が可愛すぎてアレがアレな状態なんだが、
    ジャンル的にM男向けじゃなくてショ○じゃなかろうか?

    287 :

    「「「「…………」」」」


    丁度ボクも脱衣所へ向かおうとしていたところだったので、扉が開いた瞬間に目があった。
    目の前にいるのは舞園さん、江ノ島さん、セレスさん、戦刃さんの4人。
    全員タオル1枚の姿だ。
    ボクは頭が真っ白になった。
    何も言葉が出て来ない。
    そして、向こうも同じく状況が飲み込めずに固まっている様だ。
    しかし、ボクを見つめるその瞳には今までに一度も向けられたことのない失望や軽蔑の色が浮かんでいて……
    あれ……え? どうして舞園さん達が?
    ここは確かに男湯のはずなのに。
    入るときちゃんと確認したはずなのに。
    あれ? でも、もしかして……もしかしてボクが間違えて……


    舞園「苗木君。ここでなにしてるんですか?」

    苗木「え、いや……だって、ここは男湯……」

    江ノ島「ここは女湯だっつーの!」


    江ノ島さんに一喝されてたじろぐ。そこにはいつものような冗談っぽさはなく、本気で怒っている様に見えた。


    苗木「ご、ごめんなさい……ボク、そんなつもりじゃ……ぐすっ……あの、ちゃんと確認したつもりだったんだけど、ううぅ……ホントに……わざとじゃなくて……」


    5人の女子から失望と軽蔑の視線を向けられたことと、さらに江ノ島さんの一喝がきっかけとなって、気がつけばボクは涙が止まらなくなっていた。
    彼女達の冷たい視線に対して、涙を流さずにはいられなかった。


    苗木「うぅ……ご、ごめんなさい……ぐすっ、信じて、もらえないかもしれないけど……ホントに、わざとじゃなくて……ぐすっ……」


    ボクは必至に謝罪した。心からの謝罪だった。


    江ノ島(うぷぷぷぷぷ。騙されてやんの)

    セレス(やはり、苗木君は泣き顔が一番素敵ですわ)

    霧切(ここまでは計画通り。いえ、計画以上ね)

    舞園(ここまでは霧切さんのプラン。でもここからは私のプラン。ここからが本当の勝負です)

    288 :

    これは、遅れて入て来たチーちゃんも男とバレて一緒におもちゃにされる展開かな♪

    289 :

    のれんはすでに戻ってるから

    290 = 1 :

    舞園「苗木くん」


    舞園さんがずいっとボクの方へ歩み寄る。手を伸ばせば触れられるくらいの距離まで近づいてきた。
    舞園さんの表情はもう涙でよく見えない。
    そして右手をあげた。
    叩かれる! そう思ってボクはギュッと目を閉じた。
    しかし、いつまでたっても頬に衝撃はやってこない。
    すると、突然ギュッと抱き寄せられた。ボクは驚いて目を開ける。
    身長の低いボクは舞園さんの胸に顔を埋める形になった。目を開けても舞園さんの胸以外に目に入るものはない。
    ボクの頬を叩くのだろうと思っていた舞園さんの右手はボクの頭にまわされ、そして左手はボクの背中にまわされ、ボクを力いっぱい抱きしめて離さない。


    苗木「ま、舞園さん……!?」

    舞園「信じます」

    苗木「え?」

    舞園「私、苗木君のこと信じます」


    突然のことに全く理解が追いつかなかった。
    裸同然の舞園さんの胸に顔を埋めているという、普段なら飛び跳ねて喜ぶであろう事実を、全く認識できないほどにボクは混乱していた。

    291 = 1 :

    舞園「苗木君がわざとやったんじゃないってこと、心配しなくても私達はちゃんとわかってますよ。そんなに泣かないでください」

    江ノ島「そうそう。まだ短い付き合いだけど、そんぐらいわかるっつーの!」

    霧切「ちょっとキツイ言い方になってしまったわね。ごめんなさい。あなたがそんなことをする人じゃないってことは最初からわかっていたのよ」

    セレス「全く。逆にこっちが泣きたい気分ですわ。あなたにとって私達の信頼関係はその程度のものでしたの?」

    戦刃「苗木君。もう泣かないで」


    そこにはいつもと変わらぬ5人がいた。
    みんなボクの言ったことを全面的に信用していてくれて、少しの疑いも持っていない。
    いつもボクをからかって、弄んで、そして偶にはそれが行き過ぎてしまうこともあるけど、でも、それはきっとボクのことを信用してくれているからで、仲間だと思ってくれているからで……平凡なボクの日常を、明るく楽しく彩ってくれる大切な仲間達。


    苗木「うわあああああん! うわああああん!」

    舞園「もう苗木君ったら……仕方ないですね」


    ボクは泣いた。舞園さんの胸で大泣きした。
    みんなに声を掛けられて、色々なものが込み上げてきて、ますます涙が止まらなくなった。
    一番先に来たのは安堵だった。みんなに嫌われずにすんだ。嫌われていなかった。それが一番だった。
    恐かった。もう……みんなボクのことなんて相手にしてくれないんじゃないかと思うと……本当に恐かった。
    二番目は嬉しさだった。みんながボクの言うことを信じてくれたこと。まだ短い付き合いにも関わらず、こんなにもボクのことを信頼してくれているという事実。
    感謝した。そんな仲間に恵まれたことに感謝した。
    ホントにもう……幸せすぎるよボクは。
    三番目は恥ずかしさだった。セレスさんの言った通りだ。
    みんなはこんなにもボクのことを信頼してくれているのに、ボクの方はみんなのことを信頼できていなかった。
    嫌われるかもしれないと思うのはそういうことなのだ。相手を信用していないからこそ、嫌われるかもしれないと思ってしまうのだ。
    こんなにもボクのことを信頼してくれる仲間のことを、ボクの方は信頼できていなかった。その事実はボクにとって、とても恥ずかしいことで、そしてそのことに激しく自己嫌悪した。

    292 = 1 :

    それからしばらくボクは泣き続けた。舞園さんは何も言わず、優しくボクを抱きしめていてくれた。
    そして僕は泣き疲れて、冷静になって、自分がとんでもないことをしているということにようやく気がついた。


    苗木「ま、舞園さん、ごめん!」


    ボクは舞園さんから急いで離れた。


    舞園「ふふふ。もういいんですか? 私はもう少しこうしていたかったんですけど」


    舞園さんには少しも気を悪くした様子はない。他の4人も同じだ。
    そのことにまた感動して涙が出そうになるが、いい加減にしなければと反省する。
    みんなには感謝の言葉も謝罪の言葉もまだまだ言い足りないけど、ここは女湯なのだ。
    自分が今一番にしなければならないのは、速やかにこの場を立ち去ることなのである。


    苗木「じゃ、ボクは出るから。ホントにごめんね!」

    舞園「待ってください!」

    江ノ島「ちょっと待て!」


    ボクが立ち去ろうとすると、舞園さんと江ノ島さんの2人がものすごい剣幕でボクの体を掴んだ。

    293 = 1 :

    舞園「実は今、外部の女性の方達が脱衣所にいらっしゃるんです」

    霧切「うっかり鉢合わせ、なんてことになったら収拾がつかなくなるわ」

    苗木「ええ!?」

    セレス「そんなことになれば、間違いなく苗木君は退学でしょうね」


    た、退学……


    江ノ島「確かにそうなるだろーね……」

    霧切「ええ。この手の犯罪は一般的なイメージよりも遥かに罪が重いのよ。例えば、苗木君がコンビニで万引きをしたとしても、初犯でかつ十分な反省があれば、九分九厘注意ですむわ。ちょっと交番で親と一緒にお説教されてそれで終わりよ。でも、痴漢となれば話は別よ。これは初犯であっても、加害者が未成年であっても、十分な反省があっても、相手の女性が被害届を出してしまったら、もう収拾がつかないのよ。それだけ性方面の犯罪は罪が重いのよ」

    セレス「女湯に突入して笑いで済むのは漫画の世界だけということですわ」

    苗木「そ、そんな……退学なんて嫌だよ……うっ、ボク……みんなと一緒にいたいよ」


    退学という言葉に、不安でまた涙が込み上げてくる。


    江ノ島「苗木、ちょっと来い」


    ボクは江ノ島さんに手を引かれ、いくつか並んでいる洗い場のひとつに座らされた。
    そして女性陣が周りを囲む。


    江ノ島「苗木、残念だけど男湯と女湯を間違えたなんて言い訳はまかり通らない。そんなのが通ったら警察はいらねー。でも心配すんな。私達が守ってやる」

    舞園「幸い苗木君は小柄で、遠目には男子とわかりません。それに私達が囲んで可能な限り苗木君を隠します」

    霧切「大丈夫よ。女子同士で洗いっこしているフリをすれば、洗い場で固まっていてもそれほど不自然ではないわ」

    苗木「みんな……ありがとう。ボクのために……うぅ……」

    戦刃「苗木君。気持ちはわかるけど、今は涙を堪えて。お風呂で泣いてると不自然だし、目立っちゃうよ」

    苗木「うん、ごめん。ありがとう」

    294 :

    >もう……みんなボクのことなんて相手にしてくれないんじゃないかと思うと

    やっぱりドMじゃないか!(憤慨)

    295 :

    一般的なDVと性別逆なだけで、やり口がまんまDVなんだよなww
    それにしても苗木君チョロ過ぎ可愛い

    298 :

    どんだけエロ期待してんだよwwwwwwww
    一旦賢者タイムになって落ち着けよ

    299 :

    苗木調教されすぎィ!

    300 :

    もうダメだなこの苗木。希望はないし、踏み台以下の玩具だな。


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