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元スレ八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
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さておき、おっかしーなーとか小町が小首を傾げているのを見やりつつ溜め息を一つ。
その日にあった出来事は、きっと燃料投下にしかならないだろうから黙っておこう、と改めて決意する。
とは言っても、正直、雪ノ下が何を考えているのか分からないのは俺も同じなのだ。
あいつとの距離が縮まっているように思うのは気のせいじゃないと思うけど、その真意までは分からない。
あの透き通るような表情の影に、一体どんな感情が秘められているのだろうか。
知りたいような、知らない方がいいような……
「つーか話逸れ過ぎだろ、何の話してたんだよ、今まで」
「え? 小町のお姉ちゃん候補の吟味をしてたんでしょ?」
「違う、俺の数学のテスト対策の話してただろ」
「あ、そうだったそうだった、すっかり忘れちゃってたよ、てへり」
舌をぺろっと出しつつ笑って誤魔化す小町。可愛いから許す。
まぁ別に忘れられてても大して問題の無い話だし。
というか、このまま終わらせてもいいくらいだ。うん、そうしよう。
「つーことで話は終わりな」
「いやいや、終わってないよ? というか始まってさえなかったじゃん」
「始めんでいいだろ。気にするなって、最終的には黙って俺が我慢すればそれで丸く収まる話だし」
「何で良い話風に締めようとしてんの? 何も解決してないし。じゃなくて、お小遣い減らされちゃったら大変だよ、小町も困るよ」
何で小町が困るんだよ、と言いたいところだけど、それは単にこれから俺におねだり出来なくなるのが困るってだけだと容易に想像がつくから言わない。
ホントこの子の要領の良さときたら。まぁその件に関して俺に後悔は一切ないけどな。
小町の為なら大抵のことはできる自信がある。正に兄の鑑と言えよう。違うか。
「まぁ俺の小遣いはさておき、今更数学の勉強とかやってられねぇし、まずできるとも思えんし」
「だから誰かに教えてもらうとか――」
「待て、話がループしようとしてる」
「我儘だなぁもー。とにかく!」
小町はまたしてもがたっと勢いよく立ち上がり、俺をびっと指差してくる。
話のループは避けられたが、その結果強引にまとめられようとしていた。
甚だ遺憾であると主張したい。まぁ素直に聞いてくれる妹ではないんだけど。
「雪乃さんか誰かに教えてもらうか、お兄ちゃんが一人寂しく真面目に勉強するか、どっちかだよ! ちなみに最初のを選んだら小町ポイント三倍だから超お勧め!」
「いらんから。ていうか何? 俺が数学勉強するのは確定なの?」
「Exactly!」
「何でそこだけ無駄にネイティブっぽいんだよ、日本語で喋れ日本語で」
「そのとーり!」
「オーケー、とりあえず言いたいことは分かった」
「じゃあ?」
「だが断る」
「なんでーっ!?」
驚きに目を丸くする小町。
ネタは通じなかったみたいだけど、意思は通じたらしい。
とりあえず良かったとしておこう。
「いやだって数学とか俺には必要ないしさ。やらなくていいことなら、やらない。やらなければいけないことなら後回し。それが俺の信条なんだよ」
「ダメダメじゃん!」
小町は、ぱしんとおでこに手をやって大げさに嘆く。
振っといてなんだけど、ホントこいつノリがいいよなぁ。
これもコミュ力の一環なのだろうか。頼もしい妹で何よりだ。
生温く見守る俺の目の前で、小町はやれやれと肩を竦めてから、気を取り直すように俺にもう一度向き直る。
まだ折れないのか。全く、変なところで根性があるというか。
相手をするに吝かじゃないけど、そろそろ諦めてくれてもいいのに。
「お兄ちゃん、そこに直りなさい」
「直るも何も動いてないんだけど」
「口答えしないの。真面目な話だけどさ、やっぱり勿体ないと思うんだよ」
「勿体ない?」
「うん、お兄ちゃん地頭いいんだし、数学だってちゃんと勉強したらすごいできるはずなのに」
「んなことねぇって、それに必要ないから――」
「でも赤点とかってなって、それでお兄ちゃんが低く見られるの、何かやだし」
小町は、眉根を寄せつつ口を尖らせる。
拗ねた声と不満げな表情。
結局のところ、こいつは小遣いがどうとか以上に俺の評判の方を気にしてたってことか。
そんなことを言われてしまうと、どうにも否定の言葉が言い難くなっちまうだろうが。
「……」
「……ね?」
思わず言葉に詰まった俺を、上目遣いで窺う小町。
いつものおねだり体勢だ。
本当にとんだ策士さんである。
こうなってしまえば、もう完全に詰みと認めざるを得ない。完璧チェックメイト。
「分かったよ、分かった。じゃあとりあえずテスト勉強はちゃんとやるよ、参考書買ってきて。それでいいだろ?」
「さっすがお兄ちゃん! 分かってくれると思ってた! 愛してるよー!」
「はいはい、俺も愛してる愛してる」
「わぁお、感情こもってなーい」
感情こめて、んなこと言える訳ないだろうが。
さておき、いつものように明るい笑顔の小町を見ていると、それだけで陰鬱な気分なんて吹き飛んでしまう。
正直なところ数学の勉強とか面倒臭い事この上ないんだけど、まぁ小町の為という大義名分があるのならば仕方がない。
勘違いしないでよね、自分の為なんかじゃないんだから。
って、どんなツンデレだよ。どの方向を向いているのか全く分からない。
「じゃ、行こっか」
「は?」
ぼんやりと阿呆なことを考えていると、小町がすっと俺へと手を差し出してくる。
それを馬鹿みたいな顔で見返す俺。
何? 何の話? びっくりするほど脈絡も具体性もなくて、どう反応して良いか分かんないんだけど。
脳内で疑問符と戯れていると、仕方ないなぁとばかりに呆れ顔で肩を竦められた。
「だから、参考書買うんでしょ? 小町と一緒に行こ。思い立ったが何とかだよ」
「吉日な、そのくらい覚えとけよ」
「そうそう、それそれ。いいじゃん意味通じてるんだから。とにかく今日から勉強する為にも、今から買いに行こうよ」
「えー?」
「えーじゃないよ、可愛い小町とお出かけしたくないの?」
「可愛い小町と家で一緒にのんびりじゃ駄目なのか?」
「ダメ。小町といちゃいちゃしたいなら、ちゃんと買い物済ませて帰ってからだよ」
「いや、いちゃいちゃとかは別に」
「むー、その淡白な反応、小町的にポイント低いよ。もっとこう“ばっ、お前何言ってんの!?”とか動揺したら、小町的に胸きゅんな展開なのに」
「知らんわ」
くるくると表情を変えながら文句を言われても、俺としてはそれ以上の反応なんて返しようがない。
小町が可愛いのは否定しないというか全面的に全力で肯定するところだが、それはあくまで妹としてである。
期待の方向性が違うだろ、と突っ込んでおかないと色々と不味い所だ。
しかし何がお気に召さないのか、小町はまだちょっと膨れている。仕方がないか。
「分かったよ。じゃあ小町、一緒に買い物行くか」
「! うん、行こ行こ、それじゃー準備してくるから!」
ぱっと笑顔に変わると、言葉の余韻を残しながら自室へと駆け上がっていく。
動き早ぇよ、トムとジェリーか。
しかしキャラの動きが完全に音楽に一致してたりとか、あれって今でも普通に通じるレベルの超良作アニメだよね。やってることは割とえげつなかったりするけど。
いやそんな下らんこと考えてる場合じゃなかった。
こちらも準備を急がないと、また何を言われるやら分かったものじゃない。
せっかく直った機嫌をまた損ねる訳にもいかないし。
少し遅れて俺も自室へと戻り、出掛ける準備に取り掛かる。
まぁ結局小町を待つ時間の方がずっと長かったわけだが。男の立場は常に悲しい。
それから暫く経って小町も準備完了。
家を出て、二人で連れ立って目的地へと向かって歩き出す。
しかし休日だけあって、歩く道では結構な人とすれ違う。
人が多い所って落ち着かないんだよなぁ、と若干テンションが下がる俺と対照的に、小町ははしゃいでいると言っていいくらいのテンションの高さだった。
それこそ出がけに酒でも飲んだのかってくらい。
「おっかいものー、おっかいものー」
「変な歌を歌うなって」
「そういや久しぶりだよね、二人でお出かけって」
「ん? あぁそういやそうかも」
俺の腕にしがみつくようにしながらご機嫌な様子の小町。
目が合うとにっこり笑って嬉しそうに話しかけてくる。
何がそんなに楽しいのかといって二人でお出かけしてることとか、それって八幡的にポイント高いよと思わず言いそうになる。
いやもちろん断固として言わんけど。
さておき、思い返せば確かに随分こうして二人きりで出掛けることがなかった気もする。
まぁ元より俺が休日に出かけるってこと自体が稀だという事情もあるけど。
何にしても参考書を買いに行く程度のことでこれだけ楽しそうにしてもらえるなら、兄としても実に喜ばしい。
「んで、お昼はどうしよっか?」
「帰ってからでいいんじゃね?」
「却下だよ。せっかくのお出かけなんだし外で食べようよ」
「まぁいいけどさ、じゃあ買い物終わってから適当に探すってことで」
「おーけー、それじゃあお店は小町にお任せっ」
「あー、んじゃ任せるわ」
空いてる手を天へと突き上げて気合も十分。
昼飯なんかでそこまで力入れんでもと思わなくはないが、まぁその辺はテンションの高さがなせる技なんだろう。
しかしこのエネルギーの差はどこから来んのかね? 一応俺も小町も同じもの食べてるはずなんだけど。
俺の燃費が悪過ぎるのか、小町の燃費が良過ぎるのか。
まぁその両方ってのが一番有力な気がする。何か色々悲しいけど。
さておき、通りからバスに乗って向かうのはいつものららぽーとだ。
捻りも何もあったもんじゃないが、そもそも参考書買いに行くのに捻りを利かせる意味はない。
それに小町もついでに買い物とかあるかもしれないし。
常に備えあれば憂い無しなのだ。
事あるごとに憂いがありまくる人生送ってる気がしないでもないけど。
「お兄ちゃーん、良いのあったー?」
「いや、つーか数学よく分からんのに参考書の良いも悪いも判断できねぇし」
ららぽーとに到着してすぐ本屋に入り、小町と別れて参考書コーナーに辿りついたところで、俺は割と本気で頭を悩ませていた。
あれやこれやと手に取ったり、ぱらぱらとめくってみたり、矯めつ眇めつ吟味していたのだが……何が良いのか見当もつかないのだ。
とはいえ、それもまぁある意味では当然の帰結と言えよう。
実際、知らない者が事の良し悪しを判断できる道理なんてあるわけもない。
頭を抱えている俺のところへ、自分の見たいものを見終えたのか、小町がてててと寄ってくる。
と、俺の手元を覗きこんで嫌そうな顔に変わった。
「うわー、何か難しそう、高校生になったら小町もこんなのやんなきゃダメなんだね、ちょい憂鬱」
「お前さ、現在進行形でそれを俺にやらせようとしてるってこと忘れてないか?」
「それはそれ、これはこれ」
いっそ清々しいくらいに勝手な言い分だった。
まぁいいけど、どうせ小町も通る道なんだから。
しかし参った、こんなに分厚いとそれだけでやる気失くすわ。
「もういいや、とりあえず薄いのを一冊買ってそれで勉強するってことで」
「何か適当だなぁ。それで大丈夫?」
「赤点脱出くらいなら何とかなるだろ」
「まぁそれもそっか、少しでもやり易い方がいいよね」
うんうんと頷く小町。
何にしても同意が得られたなら話は早い。
小町を置いてレジへと向かう。
精算を済ませたところで、待ってましたとばかりに小町が横に並んで俺の顔を覗き込んでくる。
「ちゃんと買えた?」
「おい、初めてのお使いじゃないんだから。買えんわけないだろ。俺を何歳児だと思ってんだ?」
「もー、すぐそうやって話の腰折るんだから。そこは素直に買えたって返してくれればいいの」
「めんどいなぁ。んで、とりあえず用は済ませたけど、飯はどうすんだ?」
「どうしよっか。でも丁度お昼時だから、どこもいっぱいって感じだし。困ったね」
店を出て歩きながら、きょろきょろと周りを見回す小町。
確かに、どこを見ても人で溢れている。店先から通路からもう人ばっかり。
頭の中で人間って文字がゲシュタルト崩壊を起こし始める勢いだ。
何かもう、この光景見てるだけで胸やけしてくる。
「ったく、どいつもこいつも休みってーと外に出てきやがって。暇人ばっかりか」
「いや小町たちも一緒でしょ」
「なぁ、もう帰るってことでいいんじゃね? 買う物買ったしさ」
「えー、ダメだよ、せっかく二人でお出かけしてるのに。もう、そういうの女の子とのデートの時にしちゃ絶対ダメだからね」
「まずデートの機会がないから安心しろ」
「むしろ不安になるんだけど、それ。ていうか、そろそろ小町を安心させてほしいなーとか思ったり。ちらちら」
ちらちらとわざわざ口で言いながら、上目遣いでこちらを見てくるが、敢えて無視することにする。
何を期待してんのか知らんが、答えようも応えようもないし。
触れぬが吉だ。
「まぁ帰るのは無しにしても、じゃあ昼はどうすんだ?」
「んー、そだねー。できればCafeがいいんだけどなぁ、ちょい難しそう」
「だから何で今日のお前はそうやってちょくちょくネイティブっぽくなるんだよ。何? その無駄に良い発音は何かのブームなの? 俺の知らない所で千葉に何が起きてるの?」
「まぁまぁ、何か今日はそういう気分なんだよ」
どんな気分だよ。
何だかなぁ、小町こそ決して地頭は悪くないはずなんだけどなぁ。
随所で残念な感じになるのは、ホント勿体ないというか何というか。
「でも参ったね、どこもいっぱいだよ」
「じゃあ、どっかで大人しく待つか?」
「んー、でもきっとどっか空いてる所が……お?」
せわしくきょろきょろしていた小町が、ふと俺の腕を掴んで立ち止まる。
並んで足を止める俺に向かって、袖をくいくい引きながら、ある方向を指し示す。
そちらに目を向けると、とあるファーストフードのお店――の一角。
よく見ると、小町が示したそこは何故かそこまで混んでなさそうに見える。
より正確には、不自然に空席があるように見えると言うべきか。
休日の昼時のファーストフード店だというのに。
しかし成程、確かにあれなら俺たちも席に座って、ゆっくりお昼と洒落込めるかもしれない。
その明らかに不自然な点に目を瞑りさえすればの話だけど。
ちらと隣の小町に目を向けるが、何故か一切疑問を覚えていないようなつぶらな瞳で見返される。
え? マジで?
「ね、結構空いてるし、あそこにしようよ」
「いや確かに空いてるけどさ、何か不自然じゃね?」
「へ? そっかな? 単にあのお店が人気ないってだけじゃない?」
「いや、それはそれでどうなんだって気もするけど。そんな店で食いたいかって点で」
「人が少ないだけだし大丈夫でしょ。何心配してんの?」
不思議そうに小首を傾げる小町だが、どうにも俺としては素直に賛同できかねる。
どうにもこうにも嫌な予感がするのだ。虫の知らせっていうか。
碌でもないヤツが席を占拠してるとか、味が致命的にトチ狂っててマニア専門店になってるとか、バカみたいに値段が高いとか。
こういう悪い方向の予感って大抵当たるんだよなぁ。
休みの日に、それも小町が一緒の時にそういうのとかマジで嫌なんだけど。
という意思をこめた視線を送ってみるも、小町には届かなかったらしく、ぐいぐいと俺を引っ張って店へ連れて行こうとする。
ちょっ、Wait a minute! あ、伝染っちゃった。
「ほらほらお兄ちゃん、行こうよ。小町お腹空いてきたし」
「いやだからちょっと待てって、絶対何かあるぞ、あれ。変なヤツがいたらどうすんだよ」
「だからぁ、人が一人もいないんだったらともかく、それなりにお客さんいるし、大丈夫だって。ホントお兄ちゃんびびりなんだから」
「ばっ、お前何言ってんだよ、自然界では警戒心を失った動物から死んでいくんだぞ、危険を事前に察知して回避するというのはむしろ生き抜くために必須の資質で、それはつまり逆説的に俺の優秀さの証拠でもあり――」
「いいからいいから、あ、すいませーん」
言い募る俺を一蹴してカウンターへ向かう小町。
そこで笑顔のお姉さんと目が合ってしまう――あぁ、これじゃもう逃げられない。
さすがに俺も観念して、小町と一緒にメニューを見て、適当なセットを選ぶ。
とりあえず値段は問題なし。というかお店自体は普通も普通。
となると……ちらと客席の方に視線を向ける。
やはり一角だけ不自然に人がいない。というか周囲の人が遠巻きにしてるって感じか?
いずれにしても、確かに俺たち二人くらいなら余裕で座れる余裕があるのは事実だった。
「お兄ちゃんお兄ちゃん、頼んだの出てきたよ、行こ」
「ん? お、おう」
呼ばれて視線を戻すと、準備万端な二枚のトレイ。
見た感じでは普通に美味しそうである。
さて、あとはこれをどこで食べるかだけど。
「って、何でお前は迷わずそっちに行こうとしてんだよ」
「え? 当然でしょ、空いてるんだもん」
「いや、だから――」
止める間もなくずんずん進む小町。
慌ててその後を追う俺。
おい、だから変なヤツがいたらどうすんだよって。
しかし元より広くも無い店内。
抵抗空しく、あっという間に問題の一角に辿り着いてしまった。
回り込むようにして辿り着いたテーブル。
さっきまで背後の壁が邪魔で見えなかったそこに座っていた人間を目の当たりにして、思わず動きを止めてしまう。
予想外もいいところだった。
「む? 誰かと思えば八幡ではないか」
「材木座かよ……」
ということで今日はここまでです。
繋ぎのお話と言うことで。
第三者の存在って大事だよね。
もう少しだけ兄妹の散策は続きそうです。
お盆で色々アレですので次は未定ですがなるべく早めに書いてきたいと思います。
そろそろ7.5巻だし! 6.5巻でもあるし! 他にも読みたいの出るし!
8月は忙しいねww
ではでは!
繋ぎのお話と言うことで。
第三者の存在って大事だよね。
もう少しだけ兄妹の散策は続きそうです。
お盆で色々アレですので次は未定ですがなるべく早めに書いてきたいと思います。
そろそろ7.5巻だし! 6.5巻でもあるし! 他にも読みたいの出るし!
8月は忙しいねww
ではでは!
乙
材木座うぜぇ、まじうぜぇ、読んでたやつの大半ははるのんだと思ってただろうに
材木座うぜぇ、まじうぜぇ、読んでたやつの大半ははるのんだと思ってただろうに
乙
お前らどんだけ材なんとかさん嫌いなんだよwwwwwwwwww
お前らどんだけ材なんとかさん嫌いなんだよwwwwwwwwww
やっはろー。今回の展開、ご好評(?)のようで良かったです。
いや小町と街に出るってネタで誰に会うか考えてたら、何故か材の字が浮かんできて。
もうここで出さないと今後出す機会無いなと思ったらもう矢も盾も堪らずこう相成りました。
うざかっこいい彼のこの存在感の強さは異常だなぁww
さて続きもちょこちょこ書いてってます。
また上げられる目処が立ったら報告してきますんでよろしくです。
いや小町と街に出るってネタで誰に会うか考えてたら、何故か材の字が浮かんできて。
もうここで出さないと今後出す機会無いなと思ったらもう矢も盾も堪らずこう相成りました。
うざかっこいい彼のこの存在感の強さは異常だなぁww
さて続きもちょこちょこ書いてってます。
また上げられる目処が立ったら報告してきますんでよろしくです。
多分八幡の住んでる付近からバスでららぽって無理気味じゃない?
普通に電車で移動する距離だと思う
普通に電車で移動する距離だと思う
こんばんはです。
中々時間が取れてないですが、あんまりな所で止まってたので、もうちょい進めたいと思います。
もうすぐ7.5巻だし!
中々時間が取れてないですが、あんまりな所で止まってたので、もうちょい進めたいと思います。
もうすぐ7.5巻だし!
「む? 誰かと思えば八幡ではないか」
「材木座かよ……」
「ふむん、しかしよもやこんな所で会うことになろうとはな――げに運命の導きとは侮れぬ。いや、これでこそ待っていた甲斐もあったというものか」
「だから言ってることが相変わらず訳分かんねぇんだって、お前は。結局予想外だったのか想定内だったのか、一体どっちなんだよ?」
席に座ってハンバーガーを食べていたのは、(残念ながら)見知った顔――材木座義輝その人だった。
というかホントに何言ってんだろうね、こいつ。
一文の中で意見を覆して何を狙ってるの? 一人だけ違う時空を生きてるの?
まさか一秒前の自分の言葉も忘れる程に日本語が不自由だったとは。
さすがゴミカスワナビと呼ばれていただけのことはあるな。
にしても、せっかくの休日で小町と一緒にいる時にこいつに会うとか、やっぱり虫の知らせに従っときゃよかった。
誰が得するんだよ、こんな展開。
しかしまぁ、そう考えると千葉って狭いよね、意外と。
俺の生温い視線に気づかないまま、材木座がふふんと鼻を鳴らす。あ、ちょっといらっときた。
「ぬふぅ、いつも言っていることだが、八幡いる所に我あり。然らば我らがここで出会うのもまた必然だったと言えよう」
「気持ち悪いから止めろ、お前にそう言われて喜ぶ趣味はねぇよ」
「ならば、ここはより親しみを込めて兄者と呼ぼうか」
「オーケー、埋められるか沈められるか、好きな方を選べ。海か大地か、望む方で自然へ還してやる」
「ふひ……お、落ち着け我が相棒よ、目がマジになってるから。冗談、冗談だって」
「びびるくらいなら最初から言うなよな、ったく。あぁ、でもとりあえずもう一回釘刺しとくけど、小町には指一本触れんなよ?」
「う、うむ、魂の同胞のたっての頼みとあらば是非も無い」
「だから訳分からんし」
割と本気で睨んでみると、材木座はかくかくと首を上下に振ってきた。
何? 水飲み人形の真似か何か? 結構上手いじゃん。
もういっそお前その芸で食ってったらどうだ?
可能かどうかは知らんけど、今よりは痛さがマシになると思うぞ、多分。
「もーお兄ちゃん、さっきから何言ってんの? 早く座って食べようよ」
「そうだな。なぁ材木座、ここら辺空いてるみたいだから使わせてもらうぞ」
「なに? それは我と共に昼餉を食したいということか?」
「……まぁ何でもいいよ、とにかく座るからな」
後ろから小町にせっつかれたので、とりあえずテーブル一個分開けて席に着く。
間違っても小町と材木座を隣り合わせる訳にも向かい合わせる訳にもいかないし。
そして当然、小町は俺の向かいに腰掛ける。
うん、完璧。
「どうもー中二さん、ここ使わせてもらいますねー」
「ほむぅ、か、構わぬ、八幡の妹御であるならば遠慮など不要である」
にぱっと笑う小町を見てしどろもどろになる材木座。
視線がビリヤードのブレイクショットをくらったみたいにあっちこっち跳ね回ってる。
お前ホント動揺し過ぎだろ。
見ていて面白い光景と言えなくも無いけど、正直どうでもいいので放っておくことにしよう。
何にしても、まずは腹ごしらえだ。
ということで、二人でトレイに乗ったバーガーセットを頂く。
それなりに腹も減っていたので、あっという間に大半が平らげられてしまう。
と、腹具合も少し落ち着いた所で、気になっていたことを聞いてみることにする。
「んで材木座は何でこんなとこにいんの? お前の主な生息地ってゲーセンかアニメショップら辺だろ?」
「ふむ、概ね間違ってはおらん。実際さっきまでゲーセンにいたしな、我。ここには内なる欲望を満たす為に訪れただけだ」
「要するにゲーセンに遊びに来てて、腹減ったから飯食いにたまたまここに来たってことか」
「然り」
鷹揚に頷く材木座だが、そこで偉そうにできる理由が全くもって不明だった。
まぁ小町に説得されて数学の参考書を買いに来ただけの俺がどうこう言えた身分でもないかもしれないけど。
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