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    元スレ美琴「ねぇねぇ」上条「はいはい、今度はなんだ?」禁書「二杯目!」

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    みんなの評価 : ★★★
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    351 = 333 :


    ◇ ◇ ◇ ◇

    現在

    第七学区 ラブリーゲコ太団アジト――


    イン「下手な希望なんてみせるから、みことは無理ばかり重ねてるんだよ……?」

    物言わぬ結晶に、インデックスはが非難を浴びせる。

    イン「今はいい。でもクリアして、もしその希望が砕かれたらどうするの?」

    この世に死者を生き返らせる魔術など存在しない。
    灰は灰に、塵は塵に。
    それがこの世の理なのだから。

    だというのに、上条の言葉が美琴に希望を与えてしまった。
    兄の死を受け入れずに済む道を提示されたのだ。美琴がそれを信じるのは必然だった。

    イン「とうまは残酷だよ……」

    情の深い親友が、最愛の人の死を二度も突きつけられて正気でいられるわけがない。
    だからこそ、ゆっくり時間をかけて立ち直るべきだった。


    イン「私はこのゲームをクリアするのが怖くて仕方がないんだよ……」


    白い修道女は、今夜も親友の代わりに涙を流す。


    352 = 333 :

    といったところで今回は終了
    シリアスはあと一回でおしまい。まったり上琴目録が恋しくなってきましたー

    353 :

    おつ
    美琴さんここでリタイアかと思って笑ってしまったw
    そしてあのお守りが消費されてないってことは……いや下手な希望は見せちゃいけないのだったな、うん

    354 :

    リニアアクセルと聞いた瞬間、
    吉野御流合戦礼法「迅雷」が崩し、電磁抜刀「禍」を思い浮かべた。

    355 :

    話が丁寧で面白い
    ねーちんと美琴の師弟関係って新鮮だけどなかなかいいな

    356 :


    上条さんはサチポジションだったのか…

    357 :

    現実ではしばらく上条番外二人きりなのか…

    358 :

    ミコっちゃんまさかの村正かよwww
    これは熱いな

    359 :

    だれか今回の内容と結果を3行にまとめて教えてくれ

    360 :

    乙 遺言で切り札使ったのか

    361 :

    良いシリアスだと思う
    インデックスさんまじ天使

    362 :

    >>359
    美琴、神裂の姐ちんに弟子入り
    能力と剣を組み合わせた必殺技試すも自爆しHP0になるもお守りで復活
    師匠が不肖の弟子への餞別に七天七刀を借し弟子美琴はアックアへ挑む←現在ここ

    363 :

    >>362
    よくわかんなくなってきたけど、サンクス

    364 :

    追いついたー、泣けるねこりゃ

    365 = 364 :

    読み返してて思ったがいつのまにかケースとか関係なくなってんな

    366 :

    >>364-365
    ageてまで言う必要ある?無いよね
    sageろクズ

    367 :

    インデックスどっぷりはまり過ぎ
    ゲームだということを忘れてる
    しかも元々上条さんの髪が原因なんだよな

    368 :

    元々インちゃんビーターで効率厨でしたし…

    しかしどうなることやら、…お兄ちゃん(´;ω;`)ブワッ

    370 :

    いつ頃になるんだろうか

    371 :

    乙です!
    楽しみにしてます

    372 :

    お前らって漫画読んでんの?小説読んでんの?

    373 :

    まだ

    374 :

    もうそろそろ1ヶ月か……

    376 :

    もう1ヶ月たったのか・・・・

    377 :

    まだかな

    378 :

    >>377

    死にさらせ

    379 :

    上条さんの髪の毛からこんなとこまでくるとは・・・

    381 :

    追いついたが結構長いこと更新止まってるのな…

    382 :

    今月の11日で落ちるぞこのままだと

    383 :

    次スレ…用意して待つべきなのか。

    いや、是が非にも続きを読みたいんだが…orz

    384 :

    そろそろこのスレも一周年か

    385 :

    作者は書く気あるかな…もしかして続き書けなくてHTML化するのがイヤだからこのまま落とすとかないよな?

    386 = 385 :

    今日入れてあと四日しかない…カウントダウンが始まるな

    387 :

    もう残り二日…>>1来ないかな

    388 :

    番外個体のほうのスレは更新来てたのにな

    389 :

    今日がタイムリミットだよ

    390 :

    明日じゃね?いや今日か?
    なんにせよこっちのスレで生存報告してほしいですの

    391 = 389 :

    >>390
    明日で二ヶ月でおちる事になるから今日がタイムリミット

    392 :

    間に合わんかったぁぁーーーーーー!?
    だが落とさせはせん、落とさせはせんぞーー!! ってなわけで中途半端ですが投下ー

    393 = 392 :







    一万人のプレイヤーを絶望に叩き落としたデスゲーム。

    その唯一の終了条件であるゲームクリアを目指す御坂美琴とインデックスたち。

    道半ばで上条当麻と番外個体という犠牲を払いながらも、クリア特典という一縷の希望を繋ぐため歩を進める。


    その先に待ち受ける残酷な真実など知る由も無く……






    394 = 392 :


    仮想学園都市 窓のないビル前――


    初めての犠牲を出した敗戦から約ひと月、ついに再戦の日が訪れた。


    ヨシカワ「各種アイテムに装備、細かな戦術も万全?」

    Ax「抜かり無ェよ」

    Lo「ミサカたちはお留守番だけど、みんなが無事に帰ってこれるように応援してる、ってミサカはミサカは激励してみたり」

    ミコト「ま、なんとかなるわよ。勝てるだけの準備はしたもの」

    イン「朗報を期待して欲しいんだよ」

    ミコト「それじゃ、行ってくるわね」


    本来レイドボス攻略のセオリーは複数のパーティーで行うものだが、今回は一パーティー、しかもたったの三人で挑む。

    Lo「ヨシカワ……」

    ヨシカワ「信じましょう。とても強い子たちだもの」

    Lo「うん、……ヒーローさん、番外個体、みんなを守ってあげて、ってミサカはミサカは必勝を祈願してみる」


    往く者、待つ者、違いはあれど戦う意味に違いはなかった。

    395 = 392 :


    窓のないビル 第30階層――


    前回の攻略では、成す術なく逃げ帰った忌まわしい迷宮区。その薄暗い通路に白刃が閃く。

    ミコト「いやー、七天七刀はサイコーね。敵が豆腐みたいだわ」バッサバッサ

    イン「…………」

    雑魚モンスターがポップする端から容赦のない斬撃が雨あられと降り注ぐ。

    ミコト「おらおらァァーーー!!」ザシュッ!!

    Ax「…………」

    かつての殺戮者すら閉口してしまう、いわゆる中二的無双状態だった。

    ミコト「それで攻撃してるつもり? 遅すぎんのよド素人がッ!!」ズバァァッ!!!

    イン「みこと……」

    ミコト「この身すでに、鬼神なり! なーんちゃって……インデックス?」ハテ?

    イン「すっかり脳筋になっちゃったんだね」ホロリ

    ミコト「ええっ!?」ガビーン

    Ax「上条の野郎も草葉の陰で泣いてるかもなァ」

    ミコト「なっ、泣いてないわよ!!」

    イン「ごめんね、とうま。みことが人斬り抜刀斎になるのを止められなかったんだよ……」

    ミコト「人なんて斬ってないもん! プログラムっ! 相手はプログラムでしょ!?」

    Ax「明らかに人型のモンスターもいたけどなァ」

    ミコト「ちょ、決戦前に士気を挫くようなこと言うなっ!?」

    イン「あ、もうボス部屋だ」

    Ax「無駄口叩いてないで最後の準備を済ませろ」

    ミコト「……言ってることは間違ってないけど、言葉の端々から悪意を感じる」ゲンナリ


    これがイジメか……、と肩を落とす美琴を余所に、重厚な扉で区切られた決戦場に三人は踏み込んだ。

    396 :


    アックア「…………」

    広い円状のボス部屋、その中央に後方のアックアは居た。
    圧倒的巨躯を誇る二重聖人。味方に希望を、敵には絶望を与える最強の傭兵。
    聖剣アスカロンを肩に乗せ、尋常ならざる威圧感を部屋全体に撒き散らしながら悠然と佇む。

    目を閉じ、口を閉じ、しかしその威圧感は雄弁に語っている。

    ――御託はいい、さっさとかかって来い、と。


    ミコト「……上等じゃない。すぐにその余裕をぶち壊してやるわよ! インデックス、一方通行っ!!」

    イン「了解かも!」

    Ax「フン、三下に言われるまでも無ェよ」

    美琴は得物を手にアックアへと突撃し、一方通行は詠唱を開始したインデックスの護衛に入る。

    先程のユルイ雰囲気は何処へやら、剣呑な空気を切り裂き、因縁のボス攻略の幕は切って落とされた。


    ◇ ◇ ◇ ◇


    商業区 天草式十字生協――


    激闘が行われている一方で、必要悪の教会が誇る赤髪の神父と露出狂の疑いのある聖人は呑気にお茶を啜っていた。

    ステイル「そろそろかな?」

    カンザキ「ええ、もう交戦した頃でしょう」

    ステイル「正直なトコ、どうなんだい?」

    カンザキ「勝率は五分、といったところでしょうか。勝てるだけの条件と布石は十分ですから」

    ステイル「愛刀まで貸し与えるなんてね」

    カンザキ「七天七刀とアスカロンの性能は互角、勝てるかどうかは彼女たち次第……」

    ステイル「まあ精々期待させてもらうよ。僕らと戦う時まで、潰れてもらっては張り合いがないからね」

    カンザキ「フフ、そうですね。彼女と本気で死合う……心躍るひと時が味わえそうだ」

    ステイル「……これがジャパニーズ☆Hi・To・Ki・Riか」

    カンザキ「し、失礼ですね!? 私は断じて人斬りなどではありませんっ!!」

    ステイル「そうかい」

    397 = 396 :


    ◇ ◇ ◇ ◇


    窓のないビル 第30階層――


    ぶつかり合う鋼と鋼。空間が軋むような鋭い金属音が木霊する。

    片や極限まで研ぎ澄まされた長大な日本刀、片や敵を圧壊せんとばかりに巨大化した騎士剣。
    およそ科学の最先端とは縁遠い、原始的であるが神話の再現のような剣戟が繰り広げられていた。

    ミコト「――電磁加速(リニアアクセル)、はああっ!!」

    アックア「ぬぅ、オオッッ!!」

    機先を制した美琴の七天七刀が、幾筋もの流星となってアックアへと降り注ぐ。
    無数の剣閃、どれもが疾風の如く敵を切り裂かんとアックアに殺到する。
    しかし常人には視認さえ許さない白刃の流星雨を、アックアは危なげ無く迎撃する。

    超重量兵器であるアスカロンを、まるで羽根のように軽々と振るい流星を粉砕し、あまつさえ美琴に斬撃を繰り出す。

    アックア「速さだけでは私には届かん!」

    ミコト「くッ」

    美琴の斬撃が夜空に煌めく流星だとすれば、アックアの一撃は空を塗りつぶす彗星だ。
    凶兆を示す彗星、その意に恥じぬ致命の一撃を、美琴は懸命に受け流す。

    一合、二合と切り結ぶうちに、目に見えて美琴のHPバーが削れていく。
    仮想世界を支配するシステムが、人の耐久限界を超えた挙動を行う美琴にペナルティーを与えるからだ。

    アックア「急激なパワーアップに驚いたが、なるほど玉砕覚悟の特攻とはな」

    ミコト「まだまだギアを上げてくわよっ!!」

    アックア「死に急ぐか」

    ミコト「それは……どうかしら?」

    不敵な笑みを浮かべる美琴は、宣言通り一段二段と加速する。


    398 = 396 :


    圧倒的スピードを頼りに、美琴の斬撃は加速度的に鋭さを増していく。
    地を蹴り、壁を蹴り、天井を蹴り、360°絶え間なく降り注ぐ白刃が斬撃の結界を形成する。

    ミコト「無限の剣閃、アンタに見切れるかしら!」

    アックア「素晴らしい速度と攻撃密度である。しかしッ!!」

    ミコト「んなっ!?」

    戦闘中にも関わらず、美琴は素っ頓狂な声を上げる。
    だがそれは無理も無い。

    美琴が放った四方八方から襲い来る斬撃。剣一本ではおよそ捌ききれない密度、まさに必殺というに相応しい技。
    だがそれでもアックアを仕留めるには至らない、いや傷つけることすら叶わなかった。

    巨漢の聖人は美琴が繰り出す斬撃を正確に視認し、それに合わせるようにアスカロンを振るい身を守った。

    ただそれだけ。

    言うは易いが行うは難し、そんな離れ業をアックアは当然のようにやってのけた。

    ミコト「なんつー動体視力と反射速度よ! けどまだ…ッ!?」

    防がれはしたが速度的アドバンテージは未だ美琴にある。
    故に攻撃を続行しようとした美琴だが、そうは問屋が卸さなかった。

    超高速で動き続ける美琴に何かが撃ち込まれる。

    ミコト「っと危ないわね。これって水? 見た目と違って器用な真似を…うひゃ!?」

    一発や二発ではない。無数の水滴が散弾のように美琴へ殺到する。
    美琴はそれを速度に任せて回避し、あるいは七天七刀で斬り払う。

    アックア「ちょこまかと良く動く。だがこれは躱せまい!」

    アックアが必殺を確信し吼える。

    その瞬間、美琴の頭上に巨大な水球が現出する。ボス部屋全体を覆う、あまりに巨大な水の塊だった。


    399 = 396 :


    一秒と待たずに自分たちを圧殺するであろう水球を視界に捉え、美琴は自問する。

    力任せに叩き斬る? ――No、質量に押し負けるのが関の山だ。

    回避に専念する? ―――No、あれは避けられる類の攻撃ではない。

    電気分解を試みる? ――No、電磁加速を解いた瞬間に一刀両断されるのがオチだ。

    攻撃に専念する? ―――Yes、御坂美琴のロールはダメージディーラー。その本分をまっとうするのが正しい判断だ。


    刹那にも満たない思考を破棄すると、美琴はアックアへ吶喊する。

    アックア「この距離、お前の刃では我が魔術の発動を阻止できん!」

    それは事実だった。
    アックアの号令の下、高密度の水球が降下を開始する。

    美琴の両手で構えた七天七刀がアックアに届く、その紙一重で水球が全てを押しつぶす――


    Ax「ああ、こりゃロシアで殺りあったバケモノと同種の魔術だな」


    ことはなく、後方で待機していた一方通行が瞬く間に解析、操作しアックアの魔術を無効化する。

    不発に終わった大魔術。歴戦の傭兵たるアックアに動揺は無く、眼前に迫った美琴の一撃に対処するべくアスカロンを持つ手に力を込める。
    しかし圧倒的に時間が足りない。

    一方通行の援護を信じて、フルスロットルで迫る美琴に対処するには絶望的なまでに時間が足りない。

    ミコト「もらったあああああッ!!」

    アックア「うおおっ!?」

    攻撃のみに意識を集中し、一方通行が作った最高のタイミングで、美琴の全力の一太刀がアスカロンごとアックアを弾き飛ばした。

    400 = 396 :


    Ax「やったか……?」

    さながらミサイルの如き爆発力で壁に叩きつけられたアックア。
    これで倒せたとは一方通行も思っていないが、それなりのダメージは期待していた。

    事実、手痛いダメージを負わせたようで、アックアが巨体をよろめかせながら立ち上がる。

    アックア「ぐうぅ……とてつもなく重い一撃だった。驚嘆に値するほどの……な」

    ミコト「今の私に出来る最高の一太刀だもん。軽いなんて言わせないわよ」

    アックア「捨て身の戦法かと思ったが、そうか、禁書目録のバックアップで……」

    ミコト「そ、インデックスが居る限り、HPの心配なしで攻めれるってわけ」

    アックア「そしてあの白い能力者が禁書目録を守る。……よく対策を練ったものだ」

    ミコト「先に一方通行を撃破しようとしても無駄よ」

    アックア「だろうな。あの不可思議な防御を突破する前に、貴様が邪魔をするのだろう」

    ミコト「チェックメイト。アンタはもう詰んでるわ」

    アックア「確かにこのままではジリ貧だな」

    自身の不利をあっさり認めるアックア。
    だが言葉とは裏腹に彼の口角はつりあがり、その瞳には未だ闘志の光がギラついている。

    アックア「ならば戦い方を変えるまでッッ!!!」

    ミコト「!?ッ」

    戦神咆哮、場の空気を一変させるほどの気迫でアックアは美琴へ襲いかかった。


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