私的良スレ書庫
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元スレ魔王「おれと手を組め」魔法使い「断る」
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人魚A「あ、はい。真珠…この場合、わたしたちの涙のことですが」
人魚C「仲間がそばにいると、反応してほのかに光るんです」
人魚B「すごくきれいですよ」
人魚D「今は見つかるといけないから外していますが」
魔王「なるほどな。…では真珠を貸してくれないか」
人魚A「貸すだなんて。魔王さまのためならいくらだってあげますわ」ポロッ
人魚A「どうか…頼みます」スッ
魔王(曇りのない白色か)
魔王「ありがとう。必ずやりとげる」
人魚A(お礼言われた…)キュン
人魚C「仲間がそばにいると、反応してほのかに光るんです」
人魚B「すごくきれいですよ」
人魚D「今は見つかるといけないから外していますが」
魔王「なるほどな。…では真珠を貸してくれないか」
人魚A「貸すだなんて。魔王さまのためならいくらだってあげますわ」ポロッ
人魚A「どうか…頼みます」スッ
魔王(曇りのない白色か)
魔王「ありがとう。必ずやりとげる」
人魚A(お礼言われた…)キュン
――掘っ立て小屋
魔法使い「……」
魔法使い(わずかながら、魔力の跡)
魔法使い(あの商人は“魔法使い”までとは言わずとも、魔法はつかえるようだ)
少女「どう…?」
魔法使い「欲しい情報は得られたかな」
少女「本当?」
魔法使い「うん……っ!」バッ
魔法使い(今、明らかに視線を感じた!)
魔法使い(……誰だ?商人か、商人の仲間か)
少女「どうしたの?」
魔法使い「…なんでもない。早く行こう」
少女「ん?うん…」
魔法使い「……」
魔法使い(わずかながら、魔力の跡)
魔法使い(あの商人は“魔法使い”までとは言わずとも、魔法はつかえるようだ)
少女「どう…?」
魔法使い「欲しい情報は得られたかな」
少女「本当?」
魔法使い「うん……っ!」バッ
魔法使い(今、明らかに視線を感じた!)
魔法使い(……誰だ?商人か、商人の仲間か)
少女「どうしたの?」
魔法使い「…なんでもない。早く行こう」
少女「ん?うん…」
――少女の家近く
魔法使い「いいか、良く聞いて」
魔法使い「私と君はここで離れる」
少女「なんで?まだお昼前なのに?」
魔法使い「……昼は関係あるのか?ともかく、私と行動は危険になった」
少女「?」
魔法使い「変なやつに見られたようだ」
少女「えっ!」
魔法使い「君にも被害がかかる。だから、ここでお別れだ」
少女「あ、あたしだって戦えるよ!」
魔法使い「甘いよ。私たちの世界の戦うは殺すか殺されるかだ」
少女「……」
魔法使い「いいか、良く聞いて」
魔法使い「私と君はここで離れる」
少女「なんで?まだお昼前なのに?」
魔法使い「……昼は関係あるのか?ともかく、私と行動は危険になった」
少女「?」
魔法使い「変なやつに見られたようだ」
少女「えっ!」
魔法使い「君にも被害がかかる。だから、ここでお別れだ」
少女「あ、あたしだって戦えるよ!」
魔法使い「甘いよ。私たちの世界の戦うは殺すか殺されるかだ」
少女「……」
魔法使い「わかってくれ」
少女「……うん」
魔法使い「いい子だ。また、すべて終わったら会おうよ」ナデナデ
少女「絶対だよ?」
魔法使い「ああ」
少女「じゃあね、またねお兄さん!」タタッ
魔法使い「」コク
魔法使い「……さぁてと」
少女「……うん」
魔法使い「いい子だ。また、すべて終わったら会おうよ」ナデナデ
少女「絶対だよ?」
魔法使い「ああ」
少女「じゃあね、またねお兄さん!」タタッ
魔法使い「」コク
魔法使い「……さぁてと」
??1「おい、子供が消えたぞ!」
??2「まさかあの男、魔法を使いやがったか!」
??1「ちっ…。あの男を直接襲撃するしかないな」
??3「宿は?」
??2「つけていこう。本来ならあの子供の予定だったのに…」
??1「あの“魔法使い”を始末したらでいいだろう」
??3「だな。俺らの商売の危険因子は取り除かないと――」
――宿前
青年「よう」
魔法使い「やあ。海から帰ってきたか」
青年「たった今な。で、お前、知ってるか?」
魔法使い「もちろん知ってる」
青年「ならいい」
魔法使い「夜になるまで街を歩こうかと思うんだが」
青年「手紙は?」
魔法使い「今のこの状態じゃ、迷惑がかかるだけだろ」
青年「そうだな」
魔法使い「じゃ」
青年「おいおい。おれを置いていくかよ」
魔法使い「…あなたもついてくるのか?」
青年「もちろんだ」
魔法使い「……」ハァ
青年「よう」
魔法使い「やあ。海から帰ってきたか」
青年「たった今な。で、お前、知ってるか?」
魔法使い「もちろん知ってる」
青年「ならいい」
魔法使い「夜になるまで街を歩こうかと思うんだが」
青年「手紙は?」
魔法使い「今のこの状態じゃ、迷惑がかかるだけだろ」
青年「そうだな」
魔法使い「じゃ」
青年「おいおい。おれを置いていくかよ」
魔法使い「…あなたもついてくるのか?」
青年「もちろんだ」
魔法使い「……」ハァ
――市場
魔法使い「この麻の糸をください」
「はいよー」
青年「何に使うんだ?」
魔法使い「別に……秘密だよ」
青年「ふん。隠すことが好きだなお前は」
魔法使い「一つはバラしたら明らかに命に関わるけどな」
青年「注意しないとな」
魔法使い「うん、あなたが口を滑らさなければ多分大丈夫」
青年「信用ないな」
鷹(あれ…距離縮んだ?)
魔法使い「この麻の糸をください」
「はいよー」
青年「何に使うんだ?」
魔法使い「別に……秘密だよ」
青年「ふん。隠すことが好きだなお前は」
魔法使い「一つはバラしたら明らかに命に関わるけどな」
青年「注意しないとな」
魔法使い「うん、あなたが口を滑らさなければ多分大丈夫」
青年「信用ないな」
鷹(あれ…距離縮んだ?)
……
魔法使い「時間は潰せたみたいだな」
青年「退屈しないですんだ」
魔法使い「異国の文化って思ったよりすごいもんだな」
青年「ふぅん。おれはあまり興味ないが」
魔法使い「あっそ。――帰るか」
青年「そうするか」
魔法使い「時間は潰せたみたいだな」
青年「退屈しないですんだ」
魔法使い「異国の文化って思ったよりすごいもんだな」
青年「ふぅん。おれはあまり興味ないが」
魔法使い「あっそ。――帰るか」
青年「そうするか」
――深夜、宿
ギシ…
??1「全員寝静まったな」ヒソ
??2「うむ」ヒソ
??3「早く終わらせちまおう」ヒソ
カチャ カチャ カチッ
??1「さすが鍵あけの天才」ヒソ
??2「ふふん。さ、入るぞ」ヒソ
ガチャッ
ギシ…
??1「全員寝静まったな」ヒソ
??2「うむ」ヒソ
??3「早く終わらせちまおう」ヒソ
カチャ カチャ カチッ
??1「さすが鍵あけの天才」ヒソ
??2「ふふん。さ、入るぞ」ヒソ
ガチャッ
??1「!?」
??2「いない!?」
??1「バカな…」
ボフン
??2「今、音がしなかったか」
??3「うん、窓が開いている。あそこからだな」
??2「連中、まさか逃げ出したとかじゃ…」ツカツカ
??2「…でも誰もいな――」
青年「窓の外に落ちた枕がそんなに気になるか?」
??1「!?」
??2「いない!?」
??1「バカな…」
ボフン
??2「今、音がしなかったか」
??3「うん、窓が開いている。あそこからだな」
??2「連中、まさか逃げ出したとかじゃ…」ツカツカ
??2「…でも誰もいな――」
青年「窓の外に落ちた枕がそんなに気になるか?」
??1「!?」
つづく
>>464
鳥目って根拠ないらしいぞ
鳥目って根拠ないらしいぞ
青年「部屋に入るまでは良かったのにな。予想外のことでもちゃんと対応しとけよ」
??2「貴様っ…ぐっ!?」バタ
??3「なにが……」バタ
??1「おまえら!――おい、なにをしやがった!?」
青年「おれじゃない。そっちに聞いてくれ」
魔法使い「気絶させただけだよ。借りている部屋だからな」スッ
??1(死角に…!?わざわざ声をかけたのは、死角に目がいかないため…)
青年「チェックアウトだな」
魔法使い「うん、チェックメイトな」
??2「貴様っ…ぐっ!?」バタ
??3「なにが……」バタ
??1「おまえら!――おい、なにをしやがった!?」
青年「おれじゃない。そっちに聞いてくれ」
魔法使い「気絶させただけだよ。借りている部屋だからな」スッ
??1(死角に…!?わざわざ声をかけたのは、死角に目がいかないため…)
青年「チェックアウトだな」
魔法使い「うん、チェックメイトな」
青年「メイトもアウトも同じようなものだろ」
魔法使い「多分違うと思うぞ」
青年「まあいいか。改めて、チェックメイトだ」
魔法使い「話し合いにその布は邪魔だな。取らせてもらうぞ」コツン
パキンッ
中年1「ま、魔法を破られた…だと?」ハラリ
魔法使い「なんだ、自分に魔法をかけていたのか」
青年「ちょっと魔法を使える程度の一般人に“魔法使い”が負けるわけないだろ」
魔法使い「…やめてくれよ。この先万が一負けたら恥ずかしいだろ」
青年「なんだ、負けるのか?」
魔法使い「多分違うと思うぞ」
青年「まあいいか。改めて、チェックメイトだ」
魔法使い「話し合いにその布は邪魔だな。取らせてもらうぞ」コツン
パキンッ
中年1「ま、魔法を破られた…だと?」ハラリ
魔法使い「なんだ、自分に魔法をかけていたのか」
青年「ちょっと魔法を使える程度の一般人に“魔法使い”が負けるわけないだろ」
魔法使い「…やめてくれよ。この先万が一負けたら恥ずかしいだろ」
青年「なんだ、負けるのか?」
魔法使い「そういうわけじゃないが…私は規格外に強い訳でもないし」
青年「ふん。弱気だな」
魔法使い「過信しすぎていてもな」
中年1「あの、帰っていい?」
魔法使い「無理」
青年「駄目に決まっている」
青年「ふん。弱気だな」
魔法使い「過信しすぎていてもな」
中年1「あの、帰っていい?」
魔法使い「無理」
青年「駄目に決まっている」
魔法使い「だいぶ脱線してしまったな――」
魔法使い「で。私たちに何のようだ?」
青年「寝込みを襲うって時点でろくな理由じゃなさそうだがな」
中年1「…誰が言うかよ」
中年1(この窓から逃げ出すことは可能だな。……よし、今――)ザッ
青年「待った。話は終わっていない」
中年1「あっ…!?身体が動かな…」ガチ ビキッ
魔法使い「…石化か。元に戻すほうが難しいようだが」
青年「戻せる。じゃなかったら使わない」
魔法使い「で。私たちに何のようだ?」
青年「寝込みを襲うって時点でろくな理由じゃなさそうだがな」
中年1「…誰が言うかよ」
中年1(この窓から逃げ出すことは可能だな。……よし、今――)ザッ
青年「待った。話は終わっていない」
中年1「あっ…!?身体が動かな…」ガチ ビキッ
魔法使い「…石化か。元に戻すほうが難しいようだが」
青年「戻せる。じゃなかったら使わない」
魔法使い「ならいい。ああ、ちなみに今から尋問から拷問になった」
青年「分かった」
中年1「は!?」
魔法使い「逃げないで素直に吐けば穏便に事を運ぼうとしたのだが」
青年「それは残念だったな。こいつ、自分の立場をよく理解していないんだろ」
魔法使い「じゃ、教えないといけないな」
中年1「ま、待て!いいのか!?声が周りに聞こえるぞ!」
魔法使い「……」
青年「……」
魔法使い「この騒ぎでどうして誰も来ないんだろうとか、思わなかったか?」
青年「分かった」
中年1「は!?」
魔法使い「逃げないで素直に吐けば穏便に事を運ぼうとしたのだが」
青年「それは残念だったな。こいつ、自分の立場をよく理解していないんだろ」
魔法使い「じゃ、教えないといけないな」
中年1「ま、待て!いいのか!?声が周りに聞こえるぞ!」
魔法使い「……」
青年「……」
魔法使い「この騒ぎでどうして誰も来ないんだろうとか、思わなかったか?」
中年1「あ」
魔法使い「すでにこの部屋は防音だ。窓も開いてるが、見えない壁を張っているだけ」
青年「つまるところ…なにやってもバレないってこった」ペロ
中年1「」ゾクッ
魔法使い「師匠に教えられた通りにうまくできるかな。少し不安だ」
青年「なに、死なない程度に痛め付ければいいだけだろ」
魔法使い「コツがいるんだってさ」
青年「コツねぇ。まず何からする?」
魔法使い「爪の間に針を入れようか。腕を完全に固定しないとできない」
中年1「」
魔法使い「すでにこの部屋は防音だ。窓も開いてるが、見えない壁を張っているだけ」
青年「つまるところ…なにやってもバレないってこった」ペロ
中年1「」ゾクッ
魔法使い「師匠に教えられた通りにうまくできるかな。少し不安だ」
青年「なに、死なない程度に痛め付ければいいだけだろ」
魔法使い「コツがいるんだってさ」
青年「コツねぇ。まず何からする?」
魔法使い「爪の間に針を入れようか。腕を完全に固定しないとできない」
中年1「」
青年「痛いのか」
魔法使い「痛い痛い。指に針刺しただけでも痛いんだから」
中年1「ひっ…や、やめろ!」
魔法使い「じゃあ吐け」
中年1「」
魔法使い「吐け」
中年1「俺も、正直分からないからなんとも……」
青年「ふん。死体処理がめんどくさそうだな」
魔法使い「鳥葬でもするか」
青年「……いや、それはお前、ちょっと、なんというか」
魔法使い「…冗談だ」
中年1「待て待て!本当だ!本当なんだ!」
魔法使い「痛い痛い。指に針刺しただけでも痛いんだから」
中年1「ひっ…や、やめろ!」
魔法使い「じゃあ吐け」
中年1「」
魔法使い「吐け」
中年1「俺も、正直分からないからなんとも……」
青年「ふん。死体処理がめんどくさそうだな」
魔法使い「鳥葬でもするか」
青年「……いや、それはお前、ちょっと、なんというか」
魔法使い「…冗談だ」
中年1「待て待て!本当だ!本当なんだ!」
青年「ふむ。詳しく話せ」
魔法使い(やはり王。オーラが違うな…)
中年1「……数ヶ月前、得たいの知れない男が来たんだ」
中年1「それで、薬と矢を渡して――」
『実験をしたい。その薬は無害だ』
『それにその矢は魔物の魔法を破る』
『どちらも与えてやろう。代わりに結果を聞かせろ』
中年1「――って」
魔法使い「実験……その薬は飲んだのか?」
中年1「ま、まあ」
魔法使い「どういう効果が?」
中年1「俺はあんまり効かなかったけどよ…リーダーは人を操れるぐらいの魔力を持てたんだ」
魔法使い(やはり王。オーラが違うな…)
中年1「……数ヶ月前、得たいの知れない男が来たんだ」
中年1「それで、薬と矢を渡して――」
『実験をしたい。その薬は無害だ』
『それにその矢は魔物の魔法を破る』
『どちらも与えてやろう。代わりに結果を聞かせろ』
中年1「――って」
魔法使い「実験……その薬は飲んだのか?」
中年1「ま、まあ」
魔法使い「どういう効果が?」
中年1「俺はあんまり効かなかったけどよ…リーダーは人を操れるぐらいの魔力を持てたんだ」
青年(……ふむ。繋がった)
魔法使い「個人差があるのか。薬の効き目は?」
中年1「リーダーは二週間で切れるな…定期的に飲まないといけないらしい」
青年「矢は?」
中年1「そ、それは…」
青年「“人魚”狩りか」
中年1「うっ……」
魔法使い「……?」
青年「ふん――リーダーのところまで案内しろ」
中年1「馬鹿言うな!そんなことしたら俺が殺されちまう!」
青年「今死ぬか否かの違いだろ」
中年1「……」
魔法使い「個人差があるのか。薬の効き目は?」
中年1「リーダーは二週間で切れるな…定期的に飲まないといけないらしい」
青年「矢は?」
中年1「そ、それは…」
青年「“人魚”狩りか」
中年1「うっ……」
魔法使い「……?」
青年「ふん――リーダーのところまで案内しろ」
中年1「馬鹿言うな!そんなことしたら俺が殺されちまう!」
青年「今死ぬか否かの違いだろ」
中年1「……」
……
中年2「なんかよくわかんないけど連行されてた」
中年1「ちぃっ…」
魔法使い「早く歩け。朝が来るぞ」
中年2「朝が来たところで――」
青年「魔法使い!」グッ
魔法使い「っ!?」ヨロ
シュッ サク
魔法使い「矢!?」
シュッシュッシュッ
中年1「ガッ…!」ザク
中年2「ぐぅっ」ザク
中年3「…やはり…見限られ…」ザク
魔法使い(全員不自然なほどに急所を…!)
青年「…魔法で力を得ているな。まだ飲んだ人間がいたのか」シュパッ
魔法使い「手づかみで…いや、そうじゃなくて!」
中年2「なんかよくわかんないけど連行されてた」
中年1「ちぃっ…」
魔法使い「早く歩け。朝が来るぞ」
中年2「朝が来たところで――」
青年「魔法使い!」グッ
魔法使い「っ!?」ヨロ
シュッ サク
魔法使い「矢!?」
シュッシュッシュッ
中年1「ガッ…!」ザク
中年2「ぐぅっ」ザク
中年3「…やはり…見限られ…」ザク
魔法使い(全員不自然なほどに急所を…!)
青年「…魔法で力を得ているな。まだ飲んだ人間がいたのか」シュパッ
魔法使い「手づかみで…いや、そうじゃなくて!」
魔法使い「おい!しっかりしろ!」
中年1「あは…は…りぃ、だぁは…きびし…な」
魔法使い「……」
中年1「おま…え…いつか、必ず……痛い目…に…」ガク
魔法使い「……」
青年「他二人は死んだ。即死だな」
魔法使い「こっちも死んだ」
青年「死体はどうする」
魔法使い「…ここに放置しとこう。縛ろうと思わなくて良かったよ」
青年「ああ」
魔法使い「……あと、お仲間さんが回収するかもだし」
青年「ふん。やれやれ、相手は相当あせっていると見た」
魔法使い「だな」
中年1「あは…は…りぃ、だぁは…きびし…な」
魔法使い「……」
中年1「おま…え…いつか、必ず……痛い目…に…」ガク
魔法使い「……」
青年「他二人は死んだ。即死だな」
魔法使い「こっちも死んだ」
青年「死体はどうする」
魔法使い「…ここに放置しとこう。縛ろうと思わなくて良かったよ」
青年「ああ」
魔法使い「……あと、お仲間さんが回収するかもだし」
青年「ふん。やれやれ、相手は相当あせっていると見た」
魔法使い「だな」
魔法使い「……」
青年(黙祷というものか)
魔法使い「……。ここから離れよう」
青年「ああ」
魔法使い(ん?最初の矢になにか…紙が?)
青年「どうした、置いてくぞ」
魔法使い「あ、ああ。今行くから」ガサッ
ローブノ男 ノミ 読メ
魔法使い(私のことか?なんだこれ。それと黒い束も……髪の毛!?)
青年「」スタスタ
魔法使い(やつは気づいていないな…ちょっと読んでみよう)
子供ハ 預カッタ
魔法使い「!」
以下ノ 場所二来イ
誰カニ イウナ 誰カト クルナ
青年(黙祷というものか)
魔法使い「……。ここから離れよう」
青年「ああ」
魔法使い(ん?最初の矢になにか…紙が?)
青年「どうした、置いてくぞ」
魔法使い「あ、ああ。今行くから」ガサッ
ローブノ男 ノミ 読メ
魔法使い(私のことか?なんだこれ。それと黒い束も……髪の毛!?)
青年「」スタスタ
魔法使い(やつは気づいていないな…ちょっと読んでみよう)
子供ハ 預カッタ
魔法使い「!」
以下ノ 場所二来イ
誰カニ イウナ 誰カト クルナ
破ッタラ 子供 殺ス
以上
魔法使い「……」
魔法使い(この髪は…確かに、あの子みたいな髪だが…)
魔法使い(別人の可能性もある。ただの脅しかもしれない)
魔法使い(あの子に会ってみるか)
鷹「お疲れさまです」バサッ
青年「お前の枕を落とすタイミング、ぴったりだったぞ」
鷹「有りがたきお言葉。枕は回収致しました」
魔法使い「あ、放置してなかったんだ」
鷹「失礼な!」グサッ
魔法使い「いっづぅぅ!?」
以上
魔法使い「……」
魔法使い(この髪は…確かに、あの子みたいな髪だが…)
魔法使い(別人の可能性もある。ただの脅しかもしれない)
魔法使い(あの子に会ってみるか)
鷹「お疲れさまです」バサッ
青年「お前の枕を落とすタイミング、ぴったりだったぞ」
鷹「有りがたきお言葉。枕は回収致しました」
魔法使い「あ、放置してなかったんだ」
鷹「失礼な!」グサッ
魔法使い「いっづぅぅ!?」
――数時間後、少女宅
ザワザワ
魔法使い「…?」
憲兵「もう一度、聞き直しますね。あなたのお子さんは…」
少女母「だから、朝見たらいなくなっていたのよ!」
少女父「夜遊びするほど大きくも無ければ、勇気もないのに…」
憲兵「玄関は開いていたんですね?」
少女母「ええ。外に出たとしても、靴をはかずに」
憲兵「抱えられて連れ去られたかもしれない、と…」
憲兵B「あなた方は何か気づきませんでした?」
少女父「いいえ、馬鹿みたいに寝ていました…」
ザワザワ
魔法使い「…?」
憲兵「もう一度、聞き直しますね。あなたのお子さんは…」
少女母「だから、朝見たらいなくなっていたのよ!」
少女父「夜遊びするほど大きくも無ければ、勇気もないのに…」
憲兵「玄関は開いていたんですね?」
少女母「ええ。外に出たとしても、靴をはかずに」
憲兵「抱えられて連れ去られたかもしれない、と…」
憲兵B「あなた方は何か気づきませんでした?」
少女父「いいえ、馬鹿みたいに寝ていました…」
魔法使い(僅かだが両親に魔法をかけられたあと)
魔法使い(見た感じ睡眠魔法か。……なんてことだ)
魔法使い(本当――だったのか)
魔法使い(別れたのが昼…あのあと出歩いた可能性もある)
魔法使い(外に出るなと言っていれば良かった…ちくしょう)
魔法使い(彼女は――私のためにさらわれたんだ)
魔法使い(なら、私は……)
魔法使い(見た感じ睡眠魔法か。……なんてことだ)
魔法使い(本当――だったのか)
魔法使い(別れたのが昼…あのあと出歩いた可能性もある)
魔法使い(外に出るなと言っていれば良かった…ちくしょう)
魔法使い(彼女は――私のためにさらわれたんだ)
魔法使い(なら、私は……)
――宿部屋
青年「……」ガチャ
青年(あそこで物を売る気配はない…警戒したか)
青年「む、魔法使い?いないのか」
鷹「魔王さま。手紙が」
青年「手紙?」
出掛けてくる。
帰るなら帰ってていい。
荷物はそのままにしといてくれ。
鷹「……これだけですか?」
青年「いや…お互い勝手に出掛けているが、今まで置き手紙などしなかった」
青年「どこに――」
青年「……」ガチャ
青年(あそこで物を売る気配はない…警戒したか)
青年「む、魔法使い?いないのか」
鷹「魔王さま。手紙が」
青年「手紙?」
出掛けてくる。
帰るなら帰ってていい。
荷物はそのままにしといてくれ。
鷹「……これだけですか?」
青年「いや…お互い勝手に出掛けているが、今まで置き手紙などしなかった」
青年「どこに――」
鷹「魔王さま?」
青年「感じられないな…」
鷹「何がですか?」
青年「魔法使いの魔力だよ。あいつ、念入りに魔力を消してる」
鷹「何故今になってそんなことを小娘が」
青年「おれに付いてきて欲しくないんだろうな」
鷹「ならこの置き手紙に意味があるのでしょうか?」
青年「あるさ。遺書だ」
鷹「遺書!?」
青年「わざわざ『出掛けくる』。そのくせに場所は書かない」
青年「そして『帰るなら帰ってていい』。まるで長期間ここへ帰らないと言わんばかりだ」
青年「感じられないな…」
鷹「何がですか?」
青年「魔法使いの魔力だよ。あいつ、念入りに魔力を消してる」
鷹「何故今になってそんなことを小娘が」
青年「おれに付いてきて欲しくないんだろうな」
鷹「ならこの置き手紙に意味があるのでしょうか?」
青年「あるさ。遺書だ」
鷹「遺書!?」
青年「わざわざ『出掛けくる』。そのくせに場所は書かない」
青年「そして『帰るなら帰ってていい』。まるで長期間ここへ帰らないと言わんばかりだ」
青年「荷物の件は分からん。ま、これはただ嫌なだけだろう」
鷹「遺書って…小娘は死ぬんですか?」
青年「まだなんとも言えん」
青年「……誰かに呼ばれ何処かに行ったか、自発的にか…まあどちらでもいい」
青年「探すぞ。おれはあいにく人探しの魔法が出来ないから地道にな」
鷹「は、はい」
青年「あと、ほかにこれにはもう一つ意味があるとおれは推測する」ペラ
鷹「え?どういう意味が?」
青年「――『助けに来てくれ』」
鷹「遺書って…小娘は死ぬんですか?」
青年「まだなんとも言えん」
青年「……誰かに呼ばれ何処かに行ったか、自発的にか…まあどちらでもいい」
青年「探すぞ。おれはあいにく人探しの魔法が出来ないから地道にな」
鷹「は、はい」
青年「あと、ほかにこれにはもう一つ意味があるとおれは推測する」ペラ
鷹「え?どういう意味が?」
青年「――『助けに来てくれ』」
――街からかなり離れた場所の建物前
魔法使い「ここか」ザッ
魔法使い(なんだ?微かに魔物の気配がある)
魔法使い「……」
魔法使い(それにしても、なんであんな手紙残してきたんだろう)
魔法使い(明らかに『今からなんかやりますよん』って言ってるようなものじゃん…)
魔法使い(…魔王も一緒に来れば心強いが……なんせ、人質がいるかもだしな)
魔法使い「考えても仕方がない……行くか」スタスタ
魔法使い「ここか」ザッ
魔法使い(なんだ?微かに魔物の気配がある)
魔法使い「……」
魔法使い(それにしても、なんであんな手紙残してきたんだろう)
魔法使い(明らかに『今からなんかやりますよん』って言ってるようなものじゃん…)
魔法使い(…魔王も一緒に来れば心強いが……なんせ、人質がいるかもだしな)
魔法使い「考えても仕方がない……行くか」スタスタ
――建物内
魔法使い(だだっ広いところだな)キョロキョロ
「ようこそいらっしゃいました、お客さま」
魔法使い「!」バッ
商人「どうも、しがない一商人でございます」ニタァ
少女「お兄さぁん」グスッ
魔法使い「…その子を離せ。どうして私を呼び出した」
商人「商売に邪魔なものは消えていただかないと困るんですよ」
魔法使い「商売だと?あんなのか商売だと言えるのか」
商人「売ったもの勝ちですよ。そして――」
少女「お兄さん、後ろ!!」
魔法使い「え――」
ヒュンッ ドス
魔法使い(背中を射たれ――!)
商人「先手をうったもの勝ちでも、あります」ニヤニヤ
魔法使い(だだっ広いところだな)キョロキョロ
「ようこそいらっしゃいました、お客さま」
魔法使い「!」バッ
商人「どうも、しがない一商人でございます」ニタァ
少女「お兄さぁん」グスッ
魔法使い「…その子を離せ。どうして私を呼び出した」
商人「商売に邪魔なものは消えていただかないと困るんですよ」
魔法使い「商売だと?あんなのか商売だと言えるのか」
商人「売ったもの勝ちですよ。そして――」
少女「お兄さん、後ろ!!」
魔法使い「え――」
ヒュンッ ドス
魔法使い(背中を射たれ――!)
商人「先手をうったもの勝ちでも、あります」ニヤニヤ
魔法使い「何を…塗りやがった…」
商人「眠り薬を。いささか強すぎたみたいですね?」
魔法使い「…っ」ドサッ
商人「警戒心が甘いですねぇ。ここは敵の本拠地ですよ」
魔法使い(…師匠に見られたら…怒られそうだな…)
魔法使い(ちょっと…鈍ったかも……)
商人「――が――で――」
魔法使い「…まぉ……」
バタリ
商人「眠り薬を。いささか強すぎたみたいですね?」
魔法使い「…っ」ドサッ
商人「警戒心が甘いですねぇ。ここは敵の本拠地ですよ」
魔法使い(…師匠に見られたら…怒られそうだな…)
魔法使い(ちょっと…鈍ったかも……)
商人「――が――で――」
魔法使い「…まぉ……」
バタリ
つづく
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