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    元スレP「風俗嬢に恋をした……」

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    みんなの評価 : ★★
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    51 = 43 :

    「この間のレコ、良かったぞ」

    千早「はい。気持ちがのっていて、いいレコーディングができました」

    「その割には、うかない顔だな」

    千早「……そうでしょうか」

    「千早、俺に遠慮はするな。前にも言ったが、俺はお前達の為ならなんでもする」

    千早「じゃあ私と結婚してくださいって言ったら、してくれますか?」

    俺は面食らった。
    予想外の質問だ。
    しかし慌てる必要はない。
    千早がこういう風に話す時は、たいてい本心ではない。

    52 = 43 :

    「俺なんかとしても、つまらんぞ」

    千早「……それを言ったら、私も自信がありません。私と結婚する相手は、きっと惨めな思いをいるんじゃないかと思ってます」

    重症だな。
    俺は、ここしばらくの自分を悔いた。
    なんでこんなになるまで、俺は気がつかなかったんだ。
    ハルカの事で、浮かれすぎていたんだ……

    「自分を卑下するな。千早は魅力的だ」

    千早「……すか」

    「え?」

    千早「ハルカって誰なんですか?」

    心臓を掴まれた思いがした。
    千早はジッとこちらを見ている。本気の目だ。

    千早「春香の事だ、とかいうごまかしは止めて下さい」

    まったく千早は頭がいい。
    惨めな思いをするかはわからないが、千早と結婚する相手は相当苦労するだろう。

    53 :

    「……千早だから正直に話す。ハルカっていうのは、俺の行きつけの風俗営業の娘だ」

    千早「風俗、ですか……」

    さすがにショックを受けたらしい。
    しかしこの鋭い千早に、嘘や誤魔化しは通用しないし、そうするべきでもない。

    千早「そういう店に、行くんですね」

    「ああ」

    千早「幻滅しました」

    「……すまない」

    千早「でも……」

    「ん?」

    千早「ちょっとホッとしました」

    笑顔、とまではいかないが、千早は口の端を上げて言った。

    千早「プロデューサーは、私に嘘はつかない。やっぱり信用できます」

    「そ、そうか? 年頃の女の子に、ぶっちゃけ過ぎたかとも思ったんだが」

    千早「だから幻滅はしています」

    「あ、そう」

    ようやく千早は笑った。
    良かった。ちゃんと千早の笑顔だ。

    千早「やっぱり男の人って、そういうものなんですね。友達が言ってた通りです」

    「……心身共に健全、ととってもらえると助かるが」

    千早「そういう開き直りも、やっぱりするんですね。不潔です」

    「面目ない」

    千早「だからさっき言った言葉は、取り消します」

    「さっきの言葉?」

    千早「結婚して欲しい、って言ったことです。あれ、取り消します」

    「ああ、あれか。仕方ないよな、風俗に行くような男は嫌だよな」

    千早「いい気はしません。でも、取り消すだけです。今後はどうするか、私にもまだわかりませんから」

    これが千早なりの、精一杯の譲歩なのだろう。
    いや、俺を許してくれたということか。

    千早「私はてっきり、プロデューに恋人でもできたのかと……それで」

    「つまり、それで悶々としてくれたわけか。いや、悪かった」

    千早「それにプロデューサーは、最終的には春香を選ぶと思っていたので」

    再三の事だが、千早は頭が良いし鋭い。
    なんとなく、俺の気持ちに気が付いていたんだな。
    おそらく俺以上に。

    「今はそんなこと考えていない」

    千早「そうですか」

    ニコニコする千早を見て、俺は少し心が痛んだ。
    恋人気分で会いに行っている、風俗の娘が春香にそっくりだと知ったら、千早はどう思うだろう?
    少なくとも、もう目の前のようには笑ってはくれないだろう。

    55 :

    春香さん大激怒ものかと思ったら千早SSだった

    56 :

    のヮの

    57 = 53 :

    事務所に戻ると、律子がやって来た。

    律子「どうでした?」

    「解決した。詳しくは、また後で」

    律子は頷くと、仕事に戻った。
    律子は律子で聡明だ。

    千早「それじゃあ私は、レッスンに行ってきます」

    雪歩「あ、私も一緒にいいですか?」

    千早「ええ」

    千早が出ていくと、ドッと疲労感が襲ってきた。
    嘘だけは、つかずに済んだ事が救いだ。

    ああ、ハルカに会いたいなあ……

    春香「おはようございまーす! あれ? プロデューサーさん、千早ちゃんを知りませんか?」

    「千早ならレッスンに行ったぞ。雪歩と」

    春香「ええー。私と行くって言ってたのに」

    千早も、ちょっとホッとしたんだろうな。
    そう思い、俺は春香に話しかけた。

    「じゃあかわりに春香、俺と少し話をいいかな?」

    春香「え? ええっ? プロデューサーさんが、私とお話ですか?」

    「なんだ? 話ぐらい、いつもしてるだろ」

    春香「プロデューサーさんから、そんな改めてなんて……もしかしてなにかお説教ですか?」

    「違う違う。ん? なにか怒られる事でもしたのか?」

    春香「ち、ちちち、違いますよ! でも、今まで色々とお話とかしたくても、なかなかできなかったから……」

    そうだったか?
    でもそう言えば最近、2人だけで雑談なんてしたこと無かったかも……?

    58 :

    ドキドキ

    59 :

    たのしみすぎる

    60 = 43 :

    「春香はひとりっ子なんだよな?」

    春香「はい。家族はお父さんとお母さんと、お婆ちゃんがいます」

    「変な事聞くけど、お父さんかお母さんは再婚、って事はないよな?」

    春香「? なんですか? それ」

    「い、いや、その、そういう設定のドラマの話があってだな、ちょ、ちょっと聞いてみた……だけだ」

    春香「ああ、そうなんですか」

    春香は屈託がない。
    俺のでまかせに、納得してくれる。

    春香「私の両親は2人とも再婚じゃないですよ。今でも仲がいいですし、私も将来結婚したらあんなふうになりたいなあ、と思ってます」

    「そうか」

    やはりハルカは、春香とは全然血縁はないのだろう。
    他人の空似。
    それにしてもよく似ている。

    61 = 43 :

    「春香はさ、恋したことあるか?」

    春香「え? ええっ? あの、それもドラマと関係あるんですか……?」

    「あ、ああ。まあ、そうだな」

    春香「……あります」

    「そ、そうか」

    沈黙。
    春香が、珍しく俯いている。

    春香「……は」

    「ん? なんだ?」

    春香「プロデューサーさんは、あるんですか? 恋……」

    「恋、か。そうだな……」

    俺は今、お前にそっくりの風俗の女の子にぞっこんだ!

    そう言ったら、春香はなんて言うだろう?

    「最近は、してないな」

    春香「……そうなんですか」

    「忙しいからな」

    春香「忙しいと、恋はできませんか?」

    「え?」

    春香「今、恋をしている私も……けっこう忙しいと思うんですけど」

    「え? い、今か?」

    春香「わた、私は……」

    62 = 43 :

    やよい「うっうー! かえりましたー」

    伊織「戻ったわよ。あれ? ふたりだけ?」

    「ああ、みんな出てる。律子もさっき出かけたみたいだ」

    やよい「あれー? 春香さん、熱でもあるんですか?」

    伊織「ほんと、顔が真っ赤よ」

    春香「え? い、いやーきょ、今日、ちょっと暑くない?」

    やよい「そうですかー?寒くはないですけど」

    伊織「プロデューサー、あんたまさか春香に変な事してないわよね!? 誰もいないのをいいことに!!」

    「勘弁してくれ。担当アイドルに手を出すようじゃ、プロデューサー失格だ。な、春香」

    春香「……」

    「春香?」

    春香「すみません。私、千早ちゃんとレッスンするんでした。失礼します」

    バタバタと春香は出ていったかと思うと、事務所のドアの外で盛大に転ぶ音が響いた。

    63 = 43 :

    「大丈夫かな?」

    伊織「大丈夫でしょ。転んでも大怪我だけはしないのが、春香だもの。それより……」

    伊織は挑むように、俺に目を向けた。

    伊織「本当はなんの話だったの?」

    「……中学生にはまだ早い」

    伊織「! この伊織ちゃんをなめないでよね! そこらの中学生と一緒にしてもらったら困るわ」

    「恋愛相談だ」

    伊織「!」

    伊織が少しだけたじろぐ。
    なんだかんだ言っても、やはり中学生だ。

    伊織「誰の、よ」

    「個人情報だ。伊織もやよいも、年頃になって必要があったら相談にのる。もしくはのってもらう。その時は、相談の内容は誰にも話さない。絶対に守る。だから、今日の話も誰にも話せない」

    伊織「なによ。子供扱い……しないでよ」

    やよい「伊織ちゃん、伊織ちゃん。あっち行ってさっきのつづきをお話しようよ。ねー」

    やよいが伊織に、引き際を作ってくれる。
    この2人、伊織がやよいを引っ張っているように見えるが、話はそう単純ではない。
    本当にいいコンビなのだ。

    「春香が今、恋だって? 相手は誰だ?」

    64 = 43 :

    俺は3日ぶりにハルカの店を訪れた。

    前回よりも間隔が短いはずなのに、俺はむしろ長く感じていた。

    つまりそれだけ、ハルカに会いたい気持ちが強くなっているんだろう。

    ハルカ「ああ、良かった。本当にプロデューサーさん、来てくれたんだ」

    「来るよ。約束しただろう?」

    ハルカ「……約束しても、来ない人って多いですから……そういうの私、信じないようにしてるんです」

    「売れっ子で、忙しいんだと思ってたけど」

    ハルカ「……私、指名は多いけど長続きしないんです」

    「そうなのか?」

    ハルカ「天海春香のそっくりさん、トップアイドルとHできるって指名は来るけど……何回か、ううん一回でもHしたらもういいかって」

    風俗嬢には風俗嬢の悩みがある。
    春香が芸能活動で色々と悩むように、ハルカだって色々と大変なのだ。

    俺はハルカを抱きしめた。

    65 = 43 :

    ハルカ「そういう意味では、ユキホちゃんとかの方が人気ですよ。いったん気に入られたら、ずっと指名が入るんだもの」

    「雪歩のそっくりさんか?」

    ハルカ「ええ。かなり似てますよ。ただ、ユキホちゃんはドSで、ドMのお客さんしかとらないんですけど」

    ドSの雪歩……?

    「ちょっと見てみたいな」

    ハルカ「プロデューサーさん、ドMですか?」

    「いや。単なる興味本位で」

    ハルカ「じゃあやめた方がいいですよ。ユキホちゃんの攻めは、その筋でも『並じゃない』って評判らしいですから」

    風俗の業界も大変だ。

    66 :

    つまり中の人じゃないですかやd……やったー!!

    67 = 43 :

    「そういや、ハルカって本名はなんて言うんだ?」

    ハルカ「もう。そういうの聞くの、ルール違反ですよ。ここでは私はハルカ、いいですか?」

    「いや、喋ると春香と区別が付かなくて。本名じゃなくても、2人の間では違う呼び名ってできないか? 設定でいいから」

    春香はなぜか逡巡していた。

    ハルカ「あの、私の名前……聞いても笑いませんか?」

    「? 人の名前で笑ったりしないよ」

    ハルカ「絶対、絶対ですよ」

    「? ああ、わかった」
    それでもしばらく逡巡した後、ようやくハルカは言った。

    68 = 43 :

    ハルカ「私、本名は冬香っていうんです」

    結果から言おう。
    俺は、彼女との約束を破ってしまった。

    笑い転げる俺を、ハルカはポカポカと殴ってきた。

    ハルカ「うそつき! うそつき!!」

    「だって、だってそりゃ反則だろ! 春香のそっくりさんの名前が冬香だなんて、どんな笑い話だよ!!」

    ハルカ「ううう……だから言いたくなかったのに。もう、本名で呼ぶのはなしです。これからもハルカって呼んでくださいね」

    「ははははははは。は、わ、わかった、そうする。いやそうさせてくれ、呼ぶ度に思い出して、笑ってしま……あはははははは」

    結局この日、俺はハルカを抱かなかった。

    抱く必要も無かった。

    俺は彼女に会えて満足したし、心楽しい時を過ごせた。

    69 = 43 :

    それからも俺は、間隔があいても一週間。短い時は3日ごとにハルカの店に通った。

    俺には風俗で、女性を買いに行っているという感覚は無かった。

    愛しい彼女に会いに通う。そんな気持ちしか持っていなかった。

    けれどそれは俺の尺度だ。

    世間は必ずしもそうは見ない。

    それを思い知らせれる事が起こったのは、店に通い出して二ヶ月が過ぎた頃だった。

    70 = 43 :


    どうも、書き手です。
    本日も読んでいただいたり、レスありがとうございました。
    いったんここで、止まります。
    また明日も、よろしくお願いいたします。

    71 :

    乙ダルヴァ
    続きが楽しみでしかたがない

    72 :

    面白かった、乙

    今後が気になるねい。

    投下不定期みたいだしどうせならコテか酉をつけてほしい。
    読み返す時に検索しやすいのよ。

    73 :

    乙です。
    何だかPの未来に暗雲が立ちこめてきたようだが。

    >>65
    >ユキホちゃんはドSで

    ドラマCDであった雪歩様じゃないですかそれww

    74 :

    このssが毎日の楽しみになりつつある

    75 :

    >>73
    あれとやよい社長は定期的に聞かないと体調が悪くなるわ

    76 :

    テストです。

    ご要望がありましたので、コテとトリをつけてみました。

    VIPではコテは忌避されがちだったので、両方とも今まではあちらでSSを投下する時もつけていなかったので、初めてやってみましたがいかがでしょうか? 間違っていたり、変じゃないですか?

    起きたら、コメントたくさんいただけていて嬉しい限りです。
    ありがとうございます。

    77 = 76 :

    その日も俺は、ハルカの所へ行き。店から出ようとしたところで、声をかけられた。

    相手は見るからに屈強な、スキンヘッドの大男。
    以前ハルカが言っていた、怖いお兄さんというのはコイツの事だろう。

    スキンヘッド「話がある。ついてこい」

    有無を言わせぬ口調に、俺はカチンときた。

    「断る。別にもめ事をおこしたわけでも、支払いを渋ったわけじゃないぞ」

    屈強なスキンヘッドは肩をすくめた。

    すると、それが合図だったかのように同じような男が更に2人現れた。

    俺はなすすべなく3人に捕まえられると、そのまま奥の事務所に連れて行かれた。

    78 :

    >>76
    おkです
    ここではコテも酉も忌避されることはないと思いますよ。
    まあ、滅多にないですが成りすましとか荒らし対策にはベストですし、何より専ブラ使ってる人には本人レスだけの抽出できますし。

    楽しみにしてます。

    性的な意味で(迫真)

    79 = 76 :

    事務所の中には、デスクに座る男とその側で立ってニコニコとしている男、2人の男が待っていた。

    いずれもカタギの男ではない雰囲気がぷんぷんしている。

    「丁重にご案内しろ、そう言ったはずだが?」

    デスクの男がそう言うと、ニコニコ男はニコニコとした表情のまま3人の男たちにケリを入れた。

    3人は3人とも、腹を押さえて崩れた。
    「申し訳ありませんねえ、ウチの若いのが失礼を働いたようで。この通り、落とし前はつけさせていただきますんで!」

    ニコニコ男は、崩れる3人にさらに追い打ちをかけて足蹴にしている。

    3人は、怯えたように許しを懇願する。

    80 :

    きてたああああ
    VIPでは何書いてたか教えてくれるとうれしい

    81 = 76 :

    「やめろ! 別に俺は暴力を受けたわけじゃない!」

    「ワシの命令にそむけば、報いを受けてもらう。これはワシらの社会の掟だ。そこを疎かにしては、この社会はなりたたん」

    デスクの男は、慇懃に言った。

    しかし意図は見え透いている。

    これは3人に対する制裁ではない。俺に対する恫喝なのだ。

    こいつらは、俺に直接暴力などふるわない。

    馬鹿丁寧に対応しながら、目の前で暴力を見せつける。

    これが奴らの手だ。

    「申し送れたな。一応ワシも、こういうものをもっておる」

    デスクの男は、俺に名刺を渡す。

    しぶしぶ受け取り目をやった俺は、そこに書かれた名前に心底驚いた。

    「有限会社 萩原組代表取締役社長 萩原……あなたはまさか!?」

    組長「娘がいつもお世話になっておるようだな」

    82 = 78 :

    これは予想外

    83 :

    ん?
    なんでいきなりPから俺に?

    84 :

    つまりこれは俺だったんだよ!

    86 = 76 :

    うわ! 大変な間違いを。

    ちょっと今日は、間違いや誤字が多すぎですね。
    反省とチェックして、また後で出直します。
    ご指摘、感謝です。
    ごめんなさい。

    VIPでは、アイドル達が架空の番組で裁判をするSSを何回か投下しました。
    興味がおありでしたら『春香 冤罪』、『雪歩 冤罪』、『真 冤罪』、『響 冤罪』で検索していただくと、どこかのまとめサイトがヒットすると思います。
    よろしければ、読んでやってください。

    87 :

    間違いとかマジで気にする必要ないから続けて

    大体コレだけ長文打ち込んで誤字脱字がないとかありえないから
    いちいち誤字指摘して喜んでる人には
    「校正」っていう職業が成り立ってることを考えて欲しいといつも思う

    あと書く側が過剰反応すると指摘する側も過剰になって悪循環だから
    名前欄でもつかって淡々と進めたほうがいいと思う

    88 :

    替え歌が秀逸のやつの人か…

    89 :

    >>86
    全員冤罪かよwwwww

    90 = 84 :

    >>87
    喜んでるってわけじゃないけどな…
    確かに指摘されたら名前欄で修正ぐらいでいいんじゃないか

    91 = 76 :

    色々とありがとうございます。
    いや自分でも今日は多いなあ、とは読み返して思ったので。
    またちょっとずつ続けます。
    ありがとうございます。

    92 = 76 :

    雪歩の実家の家業については、俺もなんとなくはわかっていた。

    だが、雪歩は雪歩だ。

    そのことで彼女を、色眼鏡で見るような真似はするつもりも無かった。

    だからこそ俺は今まで、そのことを深く認識していなかった。

    組長「この辺はウチのシマでな。ま、庭みたいなもんだ」

    風俗店には、たいていバックにヤクザや暴力団がいる。

    トラブルに対しての防衛策だ。

    93 = 83 :

    >>87
    喜んでるってなんだよ、喜んでるわけないだろ
    気になったから言っただけだろ

    とこんな風に煽られたらすぐに反応するやつがいる、お前のその指摘も不要なレス

    94 = 78 :

    風俗嬢には大体ヒモか子供がいる。
    豆知識な。

    95 = 76 :

    しかしまさかここで、雪歩の父親が関係してくるとは俺も夢にも思っていなかった。

    「それで、俺になにか?」

    雪歩「単刀直入に言おう。もうこの見せには、来ないでいただきたい」

    「理由は?」

    雪歩の父親は、俺をジロリと一瞥した。

    「娘は、あんたに惚れとるからだ」

    一瞬、意味がわからなかった。

    惚れてる?

    誰が?

    誰に?

    雪歩が?

    俺に?

    雪歩「あんたは本来、優良顧客だ。金払いのいい、常連。それに、いざとなればあんたからは金が引っ張れる」

    「俺を脅すつもりですか?」

    96 = 76 :

    「おいおい兄さん、その言い方は無いぜ。今までオヤジがアンタの為にどれだけ……」

    ニコニコ顔の男がそう言いかけると、雪歩の父親は手でそれを制した。

    雪歩「余計な事は言わんでいい。ワシが言いたいのは、ワシはあんたが女を買っただとか、そういう事を問題にしているわけではない」

    「じゃあなにが問題ですか?」

    雪歩「その買った女が、娘の友人に酷似している。それが問題だ」

    「なにを……」

    言いかけて俺も押し黙る。

    本当に雪歩が俺に好意を抱いているなら、俺が春香そっくりな、しかし春香ではない女性を、まして風俗の女性を好きだと知ったらどう思うだろう。

    俺は、千早と以前話した時の事を思い出した。

    あの時も、俺は同じ事を思ったんだった。

    97 = 76 :

    雪歩「もうわかるだろうが、あんたにはころ以上ここに来て欲しくない。雪歩の為に、だ」

    「……納得、いきません」

    これまでだって、何も問題は無かった。

    俺は、公私の区別はきちんと分けてきたつもりだ。

    雪歩「納得してもらおう、などと思ってはおらん。あんたをこの店から出入り禁止にする」

    「そんな一方的な!」

    雪歩「次から、あんたがここに来れば、こいつがあんたを叩き出す」

    雪歩の父親は、ニコニコ顔の男を指差した。

    雪歩「遊びたいなら、他所の店へ行くがいい」

    98 = 78 :

    雪歩の描写が欲しいところ
    というか、全員好感度マックスなの?

    99 = 76 :

    俺は必死に食い下がろうとしたが、ニコニコ顔の男に追い出された。

    その夜、俺は眠れない一夜を過ごした。

    そして、朝。

    俺は、765プロの事務所に電話をした。

    「すみません。小鳥さん、今日は体調が悪くて……ええ、はい。すみませんが、休ませてもらいます。律子と社長に、よろしく伝えてくれますか。はい、はい。ええ、お願いします」

    電話を終え、俺はあの店……

    ハルカのいる店へと向かった。

    100 = 76 :

    俺の顔を見て、あの巨漢がまず驚いた。

    掴みかかろうとする巨漢を、俺は制して俺は言った。

    「ハルカに会いに来たんじゃない。昨日のアイツに会いたい」

    巨漢は面食らったようだが、しばらくすれと昨日のニコニコ顔の男が現れた。

    ニコ「昨日、オヤジが言った事がわからなかったみたいだな」

    「いや、今日はあんたに用がある。昨日、雪歩の父親が止めたあの話。あんたは何が言いたかったんだ!?」

    ニコ「……ま、いいか。入りな」

    ニコニコ顔の男は、俺を昨日の事務所へと招き入れた。

    ニコ「飲むかい?」

    「いや、いい」

    ニコニコ顔の男が差し出したクラスを、俺は突き返した。


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