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    元スレ男「イジメで地下倉庫に閉じ込められてる間に学校にテロリストが……」

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    201 :

    男さん、こいつ日常安定期ではうだつがあがらないけど戦乱期に才覚を表すタイプだんだろう。田中芳樹が小説で公園でホットドッグを売ってるおじさんが騒乱期だったなら大英雄になってたということだろう。

    202 :

    リーダーってのは臆病じゃなきゃダメって昔読んだ本に書いてあったよ

    203 :

    リーダーが臆病ならこの男みたいに危機に鋭くなるからね。ただ、人に背中を見せてばかりじゃだれも来ないから勇猛なフリはいるだろうね

    204 :

    隊長の読みが見事にハズレてワロタ

    205 :

    隊長が想定してるのは一般的な学生か虐められっこ学生だからな・・・・・

    206 :

    リーダーでもいいが、参謀長にするのが一番向いてる気がするよこの男

    207 :

    不安に耐えられないから不安材料を潰していくってネガティブに見えるけどなかなか出来ないことだよな。
    普通だったら不安材料を潰せずに押し潰されて鬱病になったりするもんだしさ。

    208 :

    おもしろいなー

    209 :

    俺が死なない為には、俺以外を殺せばいい!

    俺にはそれが出来るらしいんでっ!

    211 = 194 :

    屋上と美術室を追加しました

    212 :

    どうあがいても絶望
    SIRENと成るかMGSと成るか

    213 :

    いやランボーになってほしいね

    214 :

    なにこのSS面白い

    臆病は臆病でも俺とは全然違うな…(´・ω・`)

    215 :

    追いついた

    面白い。期待

    216 :

    隊長の存在感で教祖が霞んどる

    217 :

    女ちゃんは教祖にレ○プされちゃったのかな…

    219 = 207 :

    最終目標が「テロリスト皆殺し」に決定した以上、いずれ「誰から始末すべきか」っていうのも考えなきゃいけないんだよなぁ…。
    一番殺りやすいのは教祖なんだろうけど、常に護衛とか付いてそうだし…。

    220 :

    >>219
    俺も気になるけど予想はチラシの裏にね!

    221 :


    ───

    テロリスト2CI「ってことは……その、相手が自滅、するのを待てばいいんですね?」

    隊長「……」

    テロリスト2CI「隊長?」

    隊長「………」

    テロリスト2CI「あの」

    隊長「動くぞ」

    テロリスト2CI「え?」

    隊長「さっきは、電話で交渉をしようとした」

    隊長「が、防がれた」

    テロリスト2CI「は、はあ……」

    隊長「……奴との交渉を続ける」

    テロリスト2CI「交渉を?」

    隊長「ああ、そうだ」

    テロリスト2CI「しかし……先程も言ったように、自滅を待つか……逆にこちらから殲滅に向かった方が……」

    隊長「……殲滅、勿論だ それも。  が、」

    隊長「気付かんか? さっきのことだ」

    テロリスト2CI「さっきのこと……?」

    隊長「さっきの電話だ」

    テロリスト2CI「電話……」

    隊長「奴は、こちらとの交渉を拒んだ」

    隊長「即ち」

    隊長「奴にとって、"話し合い"は避けなければならない状況だということだ」

    隊長「そこを、突く」

    隊長「動揺を誘えば、自滅も早まる」

    テロリスト2CI「なるほど……」

    テロリスト2CI「しかし……それは、もう成功、してます、よ、ね……」オドオド

    隊長「成功……?」

    テロリスト2CI「は、はい……奴の携帯の電源は切られています……なので、」

    テロリスト2CI「もう、交渉、というか……こちらの意思を伝えることは出来ないのでは……」

    隊長「……お前」

    テロリスト2CI「はっ……」

    隊長「銃器の扱い、訓練ではなかなかだったな」

    テロリスト2CI「はっ、はい…… 隊長のご指導のおかげです」

    隊長「では、」

    隊長「動くぞ」

    テロリスト2CI「は……動、く……」

    隊長「奴を交渉の場にひきずり出す そして」

    隊長「同時に、殺す」

    ───

    222 = 221 :


    ───

     1F廊下 ロッカー

    ※男がいる場所: 「………」ブツブツ

    「……どん、どん、どん……」ブツブツ

    「よーい、ドン……」ブツブツ

    「どんどんどん…よーいドン……」ブツブツ

    「どんど……」

     カツ

    「っ!!」ビクッ

     カツ カツ カツ

      カツカツカツ

     コツ カツ カッ コツ カッカッ

    (足音……! だんだん近づいてる……)

     カツ カッ ゴツ
      ガ カツカツ コツ
     コツ カッ ガツ

    (しかも……)

    (複数人……!)

    (ひぃぃぃ……)ガタガタガタガタ

    ───

    224 = 221 :


    ───

     数分前

    隊長「………これより、北校舎のネズミ狩りを行う」

    テロリスト3AO「……」

    テロリスト3BO「……」

    テロリスト3DO「……」

    テロリスト2CI「……」

    隊長「目標へ向かい……」

    隊長「見つけ次第」

    隊長「殺せ」

    ───

    225 = 221 :


    ───

     カツカツカツカツカツカツカツ

    (どんどんどん……よーいドン)

     カツカツカツカツカツカツカツカツ

    (どんどんどん……よーいドン)

     カツカツカツカツカツカツ!

    (どんどんどん……よーいドン)

     カツカツカツカツカツ
      コツコツコツコツ
     カッカッ ゴツ ガッ ゴツ
     コツコツ コツコツ コッ カツカツカツ
     ゴ、ツ カッカッ コツコツ

    (……………)ギュッ

    ───

    現在図 

    226 = 221 :

    今日はここまで。

    228 :


    死ぬのだけは……嫌なんすよ

    230 = 221 :

    >>213
    臆病な人間は、手帳を持つと覚醒する……かも?

    231 = 221 :

    安価ミスった >>214
    たびたびすいません

    233 = 220 :

    >>230
    今日から手帳持つか・・・

    234 :


    ───

     コツコツ カツカツ

      コッコッ カッカッカッカツカツ

    「………」

    (どんどんどん……よーいドン……)

     コツ コツ コツ コツ コツ
     
    (どんどんどん……よーいドン……)

     コツ  コツ  コツ!  コツ  コツ!

    (どんどんどん……)

     次第に大きくなってゆく足音。
     数人が踏み鳴らす音。
     まるでそれらが直接、鼓膜を打ち付けるようだ。
     男はビクビクと体を震わせた。

    (………)

     緊張が高まっていく。
     鼓動も負けじと打ち返す。

     ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ

     ロッカーの狭い世界で

    (………)

     男は自分の体を抱き抱えた。
     震えを抑えるように。

     コツ コツ コツ コツ コツ

    (…………)

     コツ コツ コツ コツ

    (………)

     コツ コツ コツ

    (………)

     コッ コッ……

     足音が、遠ざかって行く。

    (うん……階段を…昇った……)

    235 = 234 :

    ミスった >>234は忘れてください
    もうちょっと書き溜めてから後で来ます

    236 :

    >>1はトリップつけないのかね

    237 = 234 :

    >>236
    つけたこと無かったですね
    トリップってこれでいいのかな?


    では、>>225から

    238 = 234 :


    ───

     3階 空き教室

    「………」

    「………」

    「…………」

    「……あの……」

    教祖「………」

     女が床に正座しながら、困惑気味に声を出した。
     その目の前では、教祖が目を閉じて合掌しながら黙想している。

    「………」

     反応を示さない教祖に、女はまた口を閉ざした。
     部屋にまた沈黙が降り、ようとしたが、

    教祖「あ~~~~~~」

     出し抜け。

     女の肩がビクリと震える。

    教祖「キミに~~~~ 神の教えを~~~ 授ける~~~~~」

     教祖はそう言いながら、ゆっくりと立ち上がる。
     
     そして、女に一歩、一歩、と近づいていく。

    「………」

    教祖「怖くない~~~ 怖くない~~~~」

     そして、女の肩にそっと手を乗せる。
     小刻みに震えるその白い腕を、するすると教祖の手の平が滑って、下りた。

    ───

    239 = 234 :


    ───

     コツコツ カツカツ

      コッコッ カッカッカッカツカツ

    「………」

    (どんどんどん……よーいドン……)

     コツ コツ コツ コツ コツ
     
    (どんどんどん……よーいドン……)

     コツ  コツ  コツ!  コツ  コツ!

    (どんどんどん……)

     次第に大きくなってゆく足音。
     数人が踏み鳴らす音。
     まるでそれらが直接、鼓膜を打ち付けるようだ。
     男はビクビクと体を震わせた。

    (………)

     緊張が高まっていく。
     鼓動も負けじと打ち返す。

     ドッ ドッ ドッ ドッ ドッ

     ロッカーの狭い世界で

    (………)

     男は自分の体を抱き抱えた。
     震えを抑えるように。

     コツ コツ コツ コツ コツ

    (…………)

     コツ コツ コツ コツ

    (………)

     コツ コツ コツ

    (………)

     コッ コッ……

     足音が、遠ざかって行く。

    (うん……階段を…昇った……)

    240 = 234 :


     足音は、階段を昇る音を立てながら、次第に上へと消えていく。

     男はそれにじっと聞き耳を立てていたが

      ガチャ

         ダッ


     ロッカーから飛び出した。

    「はぁ……はぁ……」

    (あいつらは……今、上の階……)

     男はリュックを床に置き、慌てた様子で開ける。

    (時間がない……時間が、ない……!)

     リュックに手を突っ込むと、ペットボトルを取り出した。

     そして、その中身を床にブチまける。

     ビチャビチャと音がして、廊下にお茶が広がって行く。

     空になったボトルはフタを閉めてまたリュックへしまう。

    (奴らが戻ってくる前に……)

     そして、慌てた様子でリュックからAEDを取り出すと、フタを開け、電極を広げる。
     AED、つまりは電気ショックを与える装置だが、説明を読んでいるヒマは無い。
     ただ、電極だけ取り出し、濡れた床の上へ置く。

    (それと……)

     次に取り出したのは、職員室で拝借した……

    (先生の携帯……)

    (マナーモード解除……)ピッ

     そして、携帯はAEDの隣に置く。
     こちらも濡れてしまったが、機能に問題は無いだろう。

     そして、次に自分の携帯も取り出す。

    (………)

     一瞬迷う、が

      ピッ

     自分の携帯の電源を、入れた。
     勿論、サイレントマナーモードにしておく。

    (………)

    (……仕上げだ……!)

     男は、自分のズボンのベルトに手を掛けた。

    ───

    241 = 234 :


    ───

     2-C前 廊下

    隊長「………」

    隊長(……もう、奴が携帯の電源を入れることもあるまい……)

    隊長(が、……)

    隊長(……例え……例え携帯で通話が封じられたとしても……)
     
    隊長(こちらには……)

    隊長(まだ、手段はある)

     ザッ

    隊長「…… 報告しろ」

    テロリスト2CI『は、はい……それが……』

    隊長「……どうした。 言ったはずだ 交渉……こちらの意思を伝える為に」

    隊長「校内放送を使えと」

    テロリスト2CI『それが……放送機器が……』

    テロリスト2CI『全て、破壊されています……』

    隊長「何だと……?」

    ───

    242 = 234 :


    ───

     放送室

    隊長『全て……だと?』

     異様な臭いの漂う放送室で、テロリスト4人は困惑していた。
     無線が伝える隊長の声も訝しげである。

    テロリスト2CI「は、はい……全て……」

    隊長『……最初の校内放送の時は、問題無く使えた。 ということは』

    テロリスト2CI「……奴です。 間違いありません」

    テロリスト2CI「コードが一つ一つ、丁寧に切断されています」

    テロリスト2CI「しかも……奴、カップ麺までブッかけてます……おかげで電源系統もやられてます……」

     放送室中に、カップラーメンの臭いが充満している。

    隊長『………』

    隊長『が、想定内ではないか』

    テロリスト2CI「! は、はい……」

    隊長『機器が破壊された場合の指示も出しただろう?』

    テロリスト2CI「……はっ!」

    隊長『……やれ』

    テロリスト2CI「!」グッ

    テロリスト3AO「……」ギュッ

    テロリスト3BO「……」ニヤ…

    テロリスト3DO「……」ジッ…

     パターンB 

     殲滅 開始

    ───

    243 = 234 :


    ───

     1階 廊下

     男はベルトを引き抜くと、そのままリュックへ入れた。

     そして、勢いよくズボンを下ろす。

     当然、男の下半身はパンツ一丁(しかもその下にはオムツ)になる。

     それでは飽き足らず、男は学ランも脱ぎ捨てる。

     文字通り、捨てる。

     ズボンと一緒に、学ランを近くのゴミ箱へ叩きこんだ。

     そして、リュックを開け、

     銃を、取り出した。

    「………」

     競技用の、ピストル。
     音だけで、殺傷能力0の、武器。

    「ふぐううぅぅぅ……」

     唸った。
     不安で、不安で堪らない。
     それが、腹の底から漏れ出た。

    (今度こそ……今度こそ、本当に危ないかもしれない……)

     男は両手で銃を構える。
     握る指に力が入り、ピストルがみしみしと嫌な音を立てた。

    (………)

     今にも泣きそうな顔だが、必死で歯を食いしばる。
     やる。やるしかない。
     男は覚悟を決めた。

     誰もいない廊下で、パンツ姿で。

    ───

    244 = 234 :


    ───

    テロリスト2CI「……行くぞ」

     4人のテロリストが、銃(ウージー:セミオート、ロングバレル)をその手に構える。
     殲滅。
     即ち、1階部分から、各部屋を制圧していく。

     逃げれば、屋上のスナイパーの餌食になるだけ。
     
     自分たちは4人の部隊で常に行動。

     そう、たかが男子生徒一人に、負ける道理は無い。

    ───

    245 = 234 :


    ───

    (………)

     覚悟を決めた男だったが

    (………)

     また、ロッカーの中で隠れていた。

    (………)

     体育座り。
     そして、

    (………)

     左手に、競技用のピストル。

     右手には、自分の携帯。

     さらに、ロッカーの扉の上の隙間からは、セロハンテープの切れ端がのぞいている。

    (………)

     ……


      コツ

    「!!」

     コツ、コツ、コツ、コツ、

     コツコツコツカツカツ コツコツコツ


     来た。

    「………」ギュッ

     男は自分に言い聞かせる。

     いいか

     俺は

     臆病で

     クズで

     自己中だ。

    ───

    現在図:敵(赤)と男(青)の位置 男近辺の拡大図:

    246 :

    身近なもので戦うのは面白いな

    247 = 234 :

    ロッカー内

    248 = 234 :


    ───
     
     1階廊下 入口

     コツコツコツコツ

    テロリスト2CI「………よし、1階廊下に到着、行動をかい……」

     ピタ

    テロリスト3AO「……どうした」

    テロリスト3BO「ん? どったの?」

    テロリスト3DO「……」

    テロリスト2CI「あれを見ろ」

    テロリスト3AO「……!」

    テロリスト3AO「…あれは……階段を上がる前は無かったな」

    テロリスト3BO「職員室の前辺りかぁ ……床も濡れているようだけどぉ?」

    テロリスト3DO「……」

    テロリスト2CI「……奴だ」

    テロリスト3AO「ふん……」

    テロリスト3BO「へぇー、何かしたんだぁ ヤツがぁ」

    テロリスト3DO「……」ジャキ

    テロリスト2CI「……用心しろ 罠かもしれん」

    テロリスト3BO「てゆうかぁ 百パー罠でしょ、あれ」

    テロリスト3AO「ケッ……ガキが仕掛けたトラップなんぞ……」

    テロリスト2CI「用心しろ」

    テロリスト3DO「……」

    テロリスト2CI「行くぞ 後方へも警戒を怠るな」

    テロリスト3BO「へーい」

    テロリスト3AO「フン、了解」

    テロリスト3DO「……」

     4人が警戒しながら廊下を進む。

      コツコツコツコツコツコツ

     足音を盛大に鳴らしながら
     しかし、360度、常に誰かが視界を巡らせ、一片の隙も無い。

     何処から敵が飛び出して来ようとも、いつでも引き金を引ける。
     そんな抜け目の無い緊張感を発しながら、部隊は進む。

     そう、いつ、何処から、男が飛び出してくるか分からない。

     自暴自棄になって、玉砕に来るかもしれないのだ。

     トリガーに掛ける指は、常に緊張させている。
     いつでも、来い。

    249 = 234 :


     コツ、コツ、コツ、コツ

     部隊がだんだんと、AEDへ近づいていく。

     そしてついに、

     4人が、男のロッカーの前へ来る。

    (………)

     コツ、コツ、コツ、コツ


     そして、


      コツ、コツ、コツ、…

     通り過ぎた。

    (…………)

     現在図:テロリスト2CI「………」

    テロリスト3AO「おい、近づきすぎじゃないのか?」

    テロリスト3BO「ん~?」

    テロリスト3DO「……」

    テロリスト3AO「AEDってのは、要は電気ショックを与える装置だろ?」

    テロリスト3AO「それに、床が濡れている……うかつに近づくのは」

    テロリスト2CI「いや、」

    テロリスト3DO「……」

    テロリスト2CI「こういったところに設置されているAEDは……自由に電気が出せる訳では無いんだ」

    テロリスト3AO「そうなのか?」

    テロリスト3BO「へぇ?」

    テロリスト2CI「本来は、電極を心停止患者の胸に貼り、そしてセンサーが電気ショックが必要だと判断した時に、」

    テロリスト2CI「スイッチを押せば電気ショックが流れる仕組みだ」

    テロリスト3DO「……」

    250 = 234 :


    テロリスト3AO「ということは……」

    テロリスト2CI「これは……トラップの意味を成さない……ただ、置いてあるだけだ……」

    テロリスト3AO「じゃあ……何のために……」

     ピ リ リ リ リ リ リ リ ッ 

    テロリスト達「ッ!!?!」

     だしぬけに、AEDの傍に置かれていた携帯が、鳴った。

    「………」

     そう、携帯を鳴らしたのは、ロッカーに隠れている、男。
     自身の携帯から、教師の携帯へ電話を掛けたのだ。

    テロリスト達「!!?!」

    テロリスト2CI「何だ!? ケータ……」

     全員の目が、AED、そして携帯が置いてある床へ注がれる。

     当然だ。 
     緊張の高ぶりが最上に達した瞬間だったのだから。
     そこに突然音が鳴り響けば、そこへ視線を、意識を、注いでしまう。

     男が潜んでいるロッカーなど、目に入らない。

    (今だっ!!)

     男が、上の隙間からはみ出ているセロハンテープを引っ張る。
     すると

      ポスン

     ぬいぐるみが、ゆっくりと前に倒れ、

     そして、廊下へ転がる。

     フワフワした素材のため、音も無く。


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